JP3599256B2 - 電圧印加電流測定回路 - Google Patents

電圧印加電流測定回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は例えばCMOS型ICのように能動素子が反転動作するときだけ大きな負荷電流を消費し、定常状態では微小電流しか消費しないICの、特に電源電圧供給端子に定常時の電圧を与えた状態で流れる微小電流を測定する電圧印加電流測定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来から用いられている電圧印加電流測定回路の概略の構成を示す。この電圧印加電流測定回路は概略、電圧供給回路10と電流測定手段20とによって構成される。電圧供給回路10は非反転入力端子に一定電圧Vinが与えられた演算増幅器11と、この演算増幅器11から出力される電圧Vを出力し、この出力電圧Vを負荷25に供給する電圧出力端子TOと、電圧出力端子TOに出力される電圧Vを演算増幅器11の反転入力端子に負帰還させる負帰還回路12と、演算増幅器11の出力端子と電圧出力端子TOとの間に直列に接続された電流測定用抵抗器13と、この電流測定用抵抗器13と並列に接続されたダイオードの逆並列回路14と、電流測定用抵抗器13及び逆並列接続されたダイオードとの並列接続回路に更に並列接続した位相補償コンデンサ15と、電圧出力端子TOと共通電位点に接続されたバイパスコンデンサ16とによって構成される。
【0003】
電流測定手段20は電流測定用抵抗器13に発生する電圧を取出す差動増幅器21と、この差動増幅器21で検出した電圧値をAD変換して取出すAD変換器22とによって構成することができる。尚、演算増幅器11の非反転入力端子に一定電圧Vinを供給する電圧源18は一般にDA変換器が用いられ、DA変換器に与えるディジタル値によって演算増幅器11の非反転入力端子に与える電圧値Vinを任意の電圧に設定できるように構成される。
【0004】
電圧出力端子TOと共通電位間に負荷25が接続される。負荷25はここではCMOS型ICであるものとし、そのCMOS型ICの定常状態における消費電流値を測定する。
つまり、負荷25がCMOS型ICである場合、CMOS型IC内の能動素子(FET)が反転動作する毎に、図6Aに示すような動作電流IPが流れ、反転動作が終了すると、電流消費量は極端に少なくなり、定常電流ΔIが流れる。動作電流IPと定常電流ΔIとの比は例えば1000:1程度の大きな比率を持つ。よって定常電流ΔIを正確に測定するには動作電流IPが流れた後、定常電流ΔIに切替わった時点から充分に時間が経過し、電圧出力端子TOの電圧Vが安定した時点(以下この電圧Vが安定するまでの時間をセットリングタイムと称す)で電流測定手段20でAD変換動作を実行すればよい。
【0005】
負荷25となる被試験ICの動作速度が遅く、動作電流IPが流れる周期が充分長ければセットリングタイムが長くても定常電流ΔIを正確に測定することはできる。然し乍ら、ICには高速化が要求されており、動作電流IPが流れる周期は年々短かくなる傾向にある。従って従来より、この種の電圧印加電流測定回路ではセットリングタイムを短かくする工夫を種々施している。
【0006】
その1つとしては電圧出力端子TOにバイパスコンデンサ16を接続し、このバイパスコンデンサ16に常時定常電圧Vを充電しておき、動作電流IPが負荷25に流れるとき、負荷25に流れる動作電流IPの大部分をこのバイパスコンデンサ16から放出させ、負荷25で必要とする動作電流IPを過不足なく供給できるようにしている。
【0007】
更に、電流測定用抵抗器13に対してダイオードの逆並列回路14を接続し、動作電流IPが流れている最中に、電流測定用抵抗器13に大きな電圧降下を発生させない工夫をしている
動作電流IPが流れた際に、電圧出力端子TOの電圧変動を小さくするためには、バイパスコンデンサ16の容量値を大きく設定するとよい。バイパスコンデンサ16の容量値を大きく設定すると、演算増幅器11から成る負帰還回路の動作が不安定(発振現象が見られる)になる。この現象を除去するために位相補償コンデンサ15の容量値を大きく設定し、不安定現象を除去している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、位相補償コンデンサ15の容量値を大きく採ると、電流測定用抵抗器13の抵抗値も大きいことから、電流測定用抵抗器13と位相補償コンデンサ15の時定数が大きくなり、この時定数に従って電圧出力端子TOの電圧が元の定常電圧に復帰するから、時定数が大きい分だけセットリングタイムが長くなり高速動作型のICの定常電流を測定できないことになる。
【0009】
以下にセットリングタイムの一例を数値を掲げて説明する。高速の負荷変動特性を得るためには演算増幅器11を含む回路全体の周波数特性を高くすることが要求される。また、微小の定常電流ΔIを測定するためには電流測定用抵抗器13の抵抗値Rを大きなものが必要となる。
CMOS型ICの動作時に流れる動作電流IPはその流れている時間は通常数ns〜数10nsであり、演算増幅器11を用いた負帰還型の電圧供給回路10では動作電流IPが流れている期間内は負荷変動を補償できない。従って従来よりバイパスコンデンサ16を設け、動作電流IPが流れている期間はこのバイパスコンデンサ16から負荷25に電流を供給し、動作電流IPの終了後、演算増幅器11側から消費した電荷をバイパスコンデンサ16に供給している。
【0010】
動作電流IPが流れている時間TPが短かく、動作電流IPが定電流であるものとすると、バイパスコンデンサ16に蓄えられる電荷Qは一般にQ=C※V=I※Tであるから、電圧出力端子TOの電圧変動ΔVはΔV≒IP※TP/C16となり、バイパスコンデンサ16に必要な容量値C16はC16≒IP※TP/ΔVとなる。
【0011】
一般的な例としてIP=500mA,TP=100ns,ΔV=200mVとすると、
16≒IP※TP/ΔV= 500mA※ 100ns/ 200mV=0.25μF
となる。
電圧出力端子TOを流れる電流が定常状態になったときの電流測定分解能を100nA、電流測定手段20に設けた差動増幅器21の利得を10倍、A/D変換器22の測定分解能を1mVとすると、電流測定用抵抗器13の抵抗値Rは、
=1mV/(100nA※10)=1KΩ
となる。
【0012】
演算増幅器11の周波数応答特性を図7に示す。図中曲線Aはオクターブ当り−6dBの減衰特性、曲線Bはオクターブ当り−12dBの減衰特性を示す。図示する周波数f1〜f2の間はオクターブ当り−12dBの減衰特性を呈し、このオクターブ−12dBの減衰特性のまま0dBに達すると周知のように系は不安定な動作となる。この周波数応答特性において、周波数f1は、
f1≒1/(2π※R※C16)=636Hz
を100MHzとして回路を安定に動作させるための周波数f2を100KHzに採ると、この周波数f2を与える位相補償コンデンサ15の容量値Cは、
f2=1/(2π※R※C
から、
=1/(2π※R※f2)
=1600PF
となる。
【0013】
電流測定時のセットリングタイムは電流測定用抵抗器13の抵抗値Rと位相補償コンデンサ15の容量値Cの時定数で決まる。
動作電流IPが流れている期間に電流測定用抵抗器13の両端に発生する電圧はダイオードの逆並列回路14の順方向電圧にクランプされる。動作電流IPが流れている期間の電流測定用抵抗器13に発生する電圧を700mVとすると、時定数τ=R※Cで決まる電流測定用抵抗器13の両端電圧が1mVに回復するまでの放電時間TS(セットリングタイム)は、
loge(1mV/700mV)=−6.55
から、
Figure 0003599256
となる。
【0014】
結局、図6Bに示した電圧出力端子TOの電圧変動ΔVが定常値V=Vinに復帰するまでに約10.4μsのセットリングタイムTSを要し、このセットリングタイムTSを経過した時点でなければ電流測定手段20は電流測定しても誤差値の大きい電流値を測定してしまう不都合が生じる。セットリングタイムTSが10.4μsであるとすると、1/10.4μs≒0.1×10=100KHzとなり、動作電流IPの繰返し周波数が100KHzより低い周波数のICしか定常電流ΔIを測定することができないことになる。
【0015】
この発明の目的は、セットリングタイムTSを短かくし、高速動作型のICの定常電流ΔIを正確に測定することができる電圧印加電流測定回路を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明では非反転入力端子に一定電圧が与えられた演算増幅器及びこの演算増幅器の出力電圧が与えられ、周期的に定常時の電流より尖頭値が大きい動作電流を消費する負荷にその出力電圧を供給する電圧出力端子、この電圧出力端子の電圧を上記演算増幅器の反転入力端子に帰還する帰還回路によって構成した電圧供給回路と、この電圧供給回路を構成する演算増幅器の出力端子と電圧出力端子との間に接続した電流測定用抵抗器と、上記電圧出力端子と上記演算増幅器の反転入力端子との間を接続した帰還回路と、上記電圧出力端子と共通電位点との間に接続したバイパスコンデンサと、上記電流測定用抵抗器に並列接続したダイオードの逆並列接続回路と、上記電流測定用抵抗器に並列接続した位相補償コンデンサと、上記電流測定用抵抗器に発生する電圧を測定し、上記演算増幅器から電圧出力端子に出力される電流値を測定する電流測定手段とを具備して構成される電圧印加電流測定回路において、
電圧出力端子にこの電圧出力端子の電圧が規定値より低下したことを検出して電圧出力端子に電流を流し込む電流供給回路と、電圧供給端子の電圧が定常値より高くなったことを検出して電圧供給端子より電流を吸引する電流吸引回路とを付加した電圧印加電流測定回路を提供する。
【0017】
この出願の請求項2では請求項1で提案した電圧印加電流測定回路において、周期的に流れる動作電流が断になった時点から所定時間経過後に電流供給回路及び電流吸引回路を電圧供給端子から切離す切替回路を付加した電圧印加電流測定回路を提供する。
この出願の請求項3では請求項1で提案した電圧印加電流測定回路において、電流供給回路は電圧供給端子に出力される定常時の電圧値よりわずかに低い電圧を出力する電圧源と、この電圧源の電圧がアノードに与えられ、カソードが電圧供給端子に接続されたダイオードと、このダイオードのアノードに電流出力端子を接続した電流源とによって構成した電圧印加電流測定回路を提供する。
【0018】
この出願の請求項4では、請求項1で提案した電圧印加電流測定回路において、電流吸引回路は電圧出力端子の定常時の電圧よりわずかに高い電圧を出力する電圧源と、この電圧源の電圧がカソードに与えられ、アノードが電圧出力端子に接続されたダイオードと、このダイオードのカソードと電圧源との接続点に接続され、電圧供給端子の電圧が電圧源の電圧より高くなった時点でダイオードを通じて電圧供給端子から電流を吸引する電流源とによって構成した電圧印加電流測定回路を提供する。
【0019】
【作用】
この出願の請求項1で提案した電圧印加電流測定回路によれば、負荷となる被試験ICに尖頭値が大きい動作電流IPが流れたために、電圧出力端子の電圧が低下方向に変動すると、その電圧の低下を負帰還ループで構成される電圧供給回路とは別に設けた電流供給回路が検出し、電圧出力端子に電流を供給する。この電流の供給により、従来は電圧供給回路だけから供給されていた電流が、この発明では電流供給回路からも供給されて補足するから、電圧出力端子の電圧変動幅を小さく抑えることができる。
【0020】
電圧出力回路の電圧変動幅を小さくできることから、バイパスコンデンサの容量値を小さい値に設定することが可能となり、これがために電圧供給回路の電圧が定常時の電圧に復帰するまでの時間(セットリングタイム)を短かくすることができる。
この発明では更に電圧供給回路の電圧出力端子に、この電圧出力端子の電圧が上昇した場合には、その電圧の上昇を検知して電流を吸引する電流吸引回路を設けた構成を提案する。この電流吸引回路を設けたことにより、負荷に動作電流が流れ、その動作電流が断になって定常電流に戻るとき、電圧出力端子の電圧にオーバーシュートが発生したとすると、そのオーバーシュートを検出して電流を吸引する。この電流の吸引によりオーバーシュートを制限する。この電圧制限動作により電圧出力端子の電圧は早期に定常電圧に復帰し、オーバーシュートが発生してもセットリングタイムを短かくすることができる。
【0021】
請求項2で提案した電圧印加電流測定回路によれば動作電流が断になった時点から所定の時間が経過した時点で電流供給回路及び電流吸引回路を電圧出力端子から切離す切替回路を設けた構成を提案したから、電流供給回路及び電流吸引回路を流れる電流によって電流測定値に誤差が発生しない電圧印加電流測定回路を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明による電圧印加電流測定回路の一実施例を示す。
図1において、図5と対応する部分には同一符号を付けて示す。つまり、10は電圧供給回路、TOは電圧出力端子、25は被試験ICで構成される負荷、30はこの発明で付加する電流供給回路、40は電流吸引回路を示す。
【0023】
電圧供給回路10の構成及びその動作は図5で説明したと同じであるからここではその重複説明は省略する。この発明の特徴とする構成は、電圧出力端子TOに電流供給回路30と電流吸引回路40も合わせて接続した点である。
電流供給回路30は電圧出力端子TOの定常状態における電圧V=Vinに安定した状態の電圧によりわずかに低い電圧VLを発生する電圧源31と、この電圧源31の電圧がアノードに印加され、カソードが電圧出力端子TOに接続され、更にアノードに電流源32の電流出力端子が接続されたダイオード33と、このダイオード33のアノードと電圧源31との間に接続したダイオード34とによって構成することができる。
【0024】
電流吸引回路40は定常時の電圧出力端子TOの出力電圧V=Vinよりわずかに高い電圧VHを出力する電圧源41と、この電圧源41の電圧VHがカソードに与えられアノードが電圧出力端子TOに接続され、更にカソードに吸引電流源42が接続されたダイオード43と、このダイオード43のカソードと電圧源41との間に接続したダイオード44とによって構成することができる。
【0025】
電圧出力端子TOの電圧がV=Vinの状態にある定常状態では電流供給回路30のダイオード34と電流吸引回路40のダイオード44は図2CとDに示すようにオンの状態に保持され、ダイオード33と43はオフの状態に維持される。従って電流源32から供給される電流I1はダイオード34と電圧源31を通じて共通電位点COMに流れる。また電流源42で吸引する電流I2は共通電位点COMから電圧源41とダイオード44を通じて電流源42に吸引される。
【0026】
この状態で負荷25に動作電流IP(図2A)が流れ、この動作電流IPが流れたことにより、電圧出力端子TOの電圧Vが図2Bに示すように低下し、その電圧Vが電圧源31の電圧VLより低くなるとダイオード34はオフに制御され、代わってダイオード33がオンになるため、電流源32から供給される電流I1は電圧出力端子TOに注入される。
【0027】
電流供給回路30から電圧出力端子TOに電流が注入されることにより、バイパスコンデンサ16はこの電流I1により充電され、電圧変動ΔVは電圧VL以下には低下しないようにクランプされる。この結果、電圧出力端子TOの電圧変動ΔVの変動幅は電圧源31の電圧VLによって決まる小さい変動幅に抑制される。電圧変動幅が小さい値に抑制されるために、電圧出力端子TOの電圧は動作電流IPが断になった時点から極く短かい時間内に定常値V=Vinに復帰することができる。
【0028】
ここで電圧出力端子TOの電圧変動ΔVの変動幅が小さくできることから、バイパスコンデンサ16の容量値C16を小さくできる利点が得られる。バイパスコンデンサ16の容量値C16は、
電流供給回路30のスイッチング時間(動作電流IPが流れる時間)を2nSとすると、
Figure 0003599256
となる。
【0029】
電流測定用抵抗器13の抵抗値Rは変化がなく1KΩである。
バイパスコンデンサ16の容量値C16が決まることにより図7に示した周波数特性の周波数f1は、
f1≒1/(2π※R※C16)=31.8kHz
を100MHzとして回路を安定に動作させるための周波数f2を1MHzとすると、位相補償コンデンサ15の容量値C
=1/(2π※R※f2)=160PF
となる。
【0030】
このように、位相補償コンデンサ15の容量値Cが従来の約1/10になるため、電流測定用抵抗器13の抵抗値Rと位相補償コンデンサ15の容量値Cによって決まる放電時間TS(セットリングタイム)は
TS=6.55τ=6.55※1KΩ※160PF=1.04μs
となり、セットリングタイムTSを1/10に短縮することができる。
【0031】
一方、この発明では動作電流IPが断になった時点で電流供給回路30からの電流の注入量が大きいと、電圧出力端子TOの電圧が図2Bに実線で示すように過渡的に上昇するいわゆるオーバーシュートが発生することが考えられる。このオーバーシュートが発生し、オーバーシュートの電圧が電圧源41の電圧VHを越えると電流吸引回路40に設けたダイオード43がオンとなり、電圧出力端子TOから電流源42が電流I2を吸引する。この電流の吸引によってオーバーシュートの電圧は電圧源41の電圧VHにクランプされ、電圧VH以上に上昇することを抑制する。この結果、オーバーシュートの量は制限されるため、オーバーシュートが発生してもセットリングタイムを短かくすることができる。
【0032】
図3はこの出願の請求項2で提案する切替回路50と60を付加した実施例を示す。図3では電圧供給回路10を省略して示している。この実施例では負荷25に動作電流IPが流れている時点では切替回路50と60のダイオード52と62は、電圧源51と61が出力する正電圧Vswp と負電圧Vswn によってオンの状態に制御され、電流源32と42を電流供給回路30と電流吸引回路40に接続した状態に保持される。従って電流供給回路30と電流吸引回路40は図1で説明したと同様に電流の供給と、吸引動作を実行する。動作電流IPが断になった時点から所定の時間TM(図4B参照)経過した時点で電圧源51と61から発生している電圧Vswp とVswn を0(ゼロ)に戻し、ダイオード52と62をオフに制御する。この結果電流源32と42は電流供給回路30と電流吸引回路40から切離され、電流源32と42の電流が電圧出力端子TOに漏れることを阻止する。よって電流源32と42が回路から切離された後に電流測定手段20で電流を測定することにより、電流源32と42の電流の影響を受けることなく、電流を測定することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば負帰還回路で構成される電圧供給回路10の電流供給機能を電流供給回路30で補足し、尖頭値の大きい動作電流IPが流れても、電圧出力端子TOの電圧変動量を低減させる構成としたから、電圧供給回路10の電流供給容量を軽減させることができる。つまりバイパスコンデンサ16の容量値C16を小さい値に設定することができる。バイパスコンデンサ16の容量値C16を小さい値に設定することができることから、位相補償コンデンサ15の容量値Cも小さい値に設定することができ、電流測定用抵抗器13との時定数R※Cを小さくすることができる。これによって尖頭値の大きい動作電流IPが流れて直後の電圧出力端子TOの電圧が定常時の電圧に復帰するまでのセットリングタイムを短かくすることができ、この結果として動作電流IPの繰返し周期が高速繰返し周期でも定常時の電流ΔIを正確に測定することができることになる。
【0034】
また、請求項2で提案した電圧印加電流測定回路によれば電流測定時点では電流補足用の電流供給回路30及びオーバーシュート除去用の電流吸引回路40を構成する各電流源31と41を回路から切離す構成としたから、スイッチ用のダイオード33及び43の漏れ電流による影響を受けることがない。従って、電流供給回路30と電流吸引回路40を設けたことにより電流測定値の信頼性が損なわれることはない。
【0035】
更に、電流供給回路30及び電流吸引回路40は動作電流IPが流れている期間が終了し、定常状態での微小電流測定時ではダイオード33及び43がオフの状態に制御され、電圧出力端子TO側に電流を出力することがない。この結果、電流源32,42及び電圧源31,41には高速応答性のみが要求され、低ノイズ特性、高精度の出力電圧安定度は要求されないため、装置を簡単に作成することができる。
【0036】
また、バイパスコンデンサ16の容量値C16を小さい値に設定することができることから、ノイズによる不確定電流の影響を小さくすることができる。つまり、電圧供給回路10の出力にノイズが存在すると、バイパスコンデンサ16にノイズ電流が流れ、このノイズ電流が微小電流測定時の不確定電流となる。
因みに100KHzで10μVのノイズが発生していると、ノイズ電流は、
従来、C16=0.250μF
=1/(2π※f※0.250μF)=6.3Ω
ノイズ電流=10μV/6.3Ω=1.58μA
本発明、C16=0.005μF
=1/(2π※f※0.005μF)=318Ω
ノイズ電流=10μV/318Ω=0.03μA
となり、電圧供給回路10に要求されるノイズ特性も大幅に緩和させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための接続図。
【図2】図1の動作を説明するための波形図。
【図3】この発明の請求項2で提案する要部の回路構成を説明するための接続図。
【図4】図3の動作を説明するための波形図。
【図5】従来の技術を説明するための接続図。
【図6】図5の動作を説明するための波形図。
【図7】図5の動作を説明するための周波数特性曲線図。
【符号の説明】
10 電圧供給回路
11 演算増幅器
12 負帰還回路
13 電流測定用抵抗器
14 ダイオードの逆並列回路
15 位相補償コンデンサ
16 バイパスコンデンサ
TO 電圧出力端子
18 電圧源
20 電流測定手段
25 負荷
30 電流供給回路
40 電流吸引回路
50,60 切替回路

Claims (4)

  1. 入力端子に一定電圧が与えられた演算増幅器と、この演算増幅器の出力電圧が与えられ、周期的に定常時の電流より尖頭値が大きい動作電流を消費する負荷にその出力電圧を供給する電圧出力端子、この電圧出力端子の電圧を上記演算増幅器の反転入力端子に帰還する帰還回路によって構成した電圧供給回路と、この電圧供給回路を構成する演算増幅器の出力端子と電圧出力端子との間に接続した電流測定用抵抗器と、上記電圧出力端子と共通電位点との間に接続したバイパスコンデンサと、上記電流測定用抵抗器に並列接続した位相補償コンデンサと、上記電流測定用抵抗器に発生する電圧を測定し、上記演算増幅器から電圧出力端子に出力される電流値を測定する電流測定手段とを具備して構成される電圧印加電流測定回路において、
    上記電圧出力端子にこの電圧出力端子の電圧が定常時の電圧よりも僅かに低下したことを検出して上記電位供給端子に電流を流し込む電流供給回路と、上記電圧供給端子の電圧が定常時の電圧よりも僅かに高くなったことを検出して上記電圧供給端子より電流を吸引する電流吸引回路とを付加したことを特徴とする電圧印加電流測定回路。
  2. 請求項1記載の電圧印加電流測定回路において、上記周期的に流れる動作電流が断になった時点から所定時間経過後に上記電流供給回路及び電流吸引回路を上記電圧供給端子から切離す切替回路を付加したことを特徴とする電圧印加電流測定回路。
  3. 請求項1記載の電圧印加電流測定回路において、上記電流供給回路は上記電圧供給端子に出力される定常時の電圧値よりわずかに低い電圧を出力する電圧源と、この電圧源の電圧がアノードに与えられ、カソードが上記電圧供給回路の電圧出力端子に接続されたダイオードと、このダイオードのアノードに電流出力端子を接続した電流源とによって構成したことを特徴とする電圧印加電流測定回路。
  4. 請求項1記載の電圧印加電流測定回路において、上記電流吸引回路は上記電圧出力端子の定常時の電圧よりわずかに高い電圧を出力する電圧源と、この電圧源の電圧がカソードに与えられ、アノードが上記電圧出力端子に接続されたダイオードと、上記ダイオードのカソードと上記電圧源との接続点に接続され、上記電圧供給端子の電圧が上記電圧源の電圧より高くなった時点で上記ダイオードを通じて上記電圧出力端子から電流を吸引する電流源とによって構成したことを特徴とする電圧印加電流測定回路。
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