JP3595507B2 - 車載器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ETC(Electronic Toll Collection: 自動料金収受システム)として知られている無線通信を利用したノンストップ有料道路料金収受システムの試運用が開始されている。このシステムは5.8GHzの電波を利用したものであり、道路側に設置された無線通信機能を有する路側機と、車両に搭載された無線通信機能を有する車載器との間で無線通信によるデータ伝送を行うことにより、通行料金を車載器又は車載器に備えたICカードから引き去る方式のものである。
【0003】
図10は従来の車載器の構成を示すブロック図である。同図に示すように車載器には送信器と受信器とを備えている。なお、路側機にも車載器と同様の送信器と受信器とを備えている。そして、ETCではASK(Amplitude Shift Keying: 振幅変調)によって車載器と路側機との無線通信が行われる。
【0004】
具体的には、図10に示すように、車載器の送信器では、発振器1から出力される5.795GHzの搬送波を、ASK変調器2において送信データ(シリアルのデジタル信号)3により振幅変調し、アンプ4で増幅して、アンテナ5から路側機へ送信する(ASK変調波a)。このときのASK変調波aの波形は例えば図11(a)のようになる。
【0005】
一方、車載器の受信器では、路側機から送信されてきたASK変調波aをアンテナ6を介して受信し、アンプ7で増幅した後、このRF(Radio Frequency:無線周波数) 帯の高周波であるASK変調波aと、発振器8から出力される5.835GHzの高周波とをミキサ9においてミキシングする(差をとる)ことにより、40MHzの中間周波数であるASK復調波bを生成する。このときのASK復調波bの波形は例えば図11(b)のようになる。その後、ASK復調波bを包絡線検波器10のダイオード10aで半波整流し、コンデンサ10bで平滑化することにより包絡線検波して、受信データ(ASK復調データ)cを得る。このときのASK復調データcの波形は例えば図11(c)のようになる。
【0006】
路側機においても、この車載器と同様の送受信が行われる。そして、ETCでは、1台づつの車両と順次通信(車両限定通信)をする必要があるため専用狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication )を行ない、また、伝送速度は1Mbpsとなっている。伝送速度が1Mbpsであるため、40MHzのASK復調波bとの比は40:1となり、1bitあたり40波となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが一方で、車載器に対しては、ETC以外にも、移動中の車内への動画像伝送、フリーフロー型ERP(Electronic road Pricing)として知られている都市部の渋滞緩和を目的とした電子式課金システム、ITS(Intelligent Transport System: 高度道路交通システム)による交通情報の提供や制御、自動運転支援、物流・運行管理など、各種のアプリケーションへの対応が求められている。つまり、車載器を、ETCだけではなく、高速道路情報端末などにも利用することが求められている。しかしながら、そのためには次のような幾つかの問題点を有している。
【0008】
(1) ETC以外の各種アプリケーションに対応するためには例えば5Mbpsの高速通信が必要となるが、現在のETCで使用される無線通信方式では5Mbpsの高速通信は困難である。つまり、伝送速度を5Mbpsにすると、この伝送速度と40MHzのASK復調波bとの比は8:1となるため、このときのASK復調波bの波形には図12に示すようなデータなまり(波形なまり)が発生する。このため、伝送歪みが増大して無線通信の信頼性が低下してしまう。
(2) 高速通信を可能とすることにより移動中の車内への動画像伝送などを行うことができるようになるが、同時に、近く運用されるであろうETCにも車載器を使用できるようにする必要がある。
(3) 各種のアプリケーションに対応する場合、各アプリケーションには所要通信領域があるため、各アプリケーションに応じて柔軟に通信領域を設定することができるようにする必要があるが、現状の車載器にはこのような機能は装備されていない。
【0009】
従って、本発明は上記の問題点に鑑み、高速通信を行うこと、高速通信を行い且つETCにも使用すること、各アプリケーションに応じて柔軟に通信領域を設定することができる車載器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の車載器は、車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
送信データを位相変調手段により変調して路側機へ送信する送信器と、
路側機から送信されきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、第2発明の車載器は、車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
第1送信データを振幅変調手段により変調して路側機へ送信し、又は、第2送信データを位相変調手段により変調して他の路側機へ送信する送信器と、
前記路側機から送信されてきた振幅変調波を振幅復調手段により復調して振幅復調データを求め、且つ、前記他の路側機から送信されてきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、第3発明の車載器は、第1発明の車載器において、
位相変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、第4発明の車載器は、第3発明の車載器において、
前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データを通信制御手段へと出力し、
通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする。
【0014】
また、第5発明の車載器は、第2発明の車載器において、
位相変調波及び振幅変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、第6発明の車載器は、第5発明の車載器において、
前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データ又は振幅復調データを通信制御手段へと出力し、
通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データ又は振幅復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データ又は振幅復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データ又は振幅復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする。
【0016】
また、第7発明の車載器は、第4又は第6発明の車載器において、
しきい値と比較する電波の強さを、積分手段により位相復調波又は振幅復調波を積分して求めるように構成したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1は有料道路の料金所におけるETC通信とETC以外のアプリケーション通信の状態を示す説明図である。そして、図2は本発明の実施の形態に係る車載器に備えた送信器の構成を示すブロック図、図3は前記車載器に備えた受信器の構成を示すブロック図である。また、図4は前記車載器における各部のASK変復調に関する波形図、図5は前記車載器におけるPSK変調波の波形図、図6は前記車載器における各部のPSK復調に関する波形図(遅延時間ΔTがデータの1bit分よりも短い場合)、図7は前記車載器における各部のPSK復調に関する他の波形図(遅延時間ΔTがデータの1bit分に等しい場合)、図8は前記受信器に備えた受信感度切替回路の構成を示すブロック図、図9は前記車載器における無線通信フォーマットの説明図である。
【0019】
<構成>
図1に示すように、車両21には本発明の実施の形態に係る車載器24が搭載されており、この車載器24では、有料道路の料金所において路側機のアンテナ(ETCアンテナ)22との間で料金収受のための無線通信(ETC通信)を行い、且つ、その他の路側機のアンテナ(ERPアンテナ、ITS情報通信アンテナなど)23との間でETC以外の各種のアプリケーションに関する無線通信も行う。そして、ETCについては、特定の通信領域においてASKにより1Mbpsの伝送速度で通信を行い、ETC以外のアプリケーションについては、PSK(Phase Shift Keying:位相変調)による高速伝送(例えば5Mbpsの伝送速度)で、且つ、それぞれのアプリケーションに応じた所要通信領域により通信を行う。PSKではデータなまりのような問題がないため高速通信が可能である。
【0020】
詳述すると、図2に示すように、車載器24の送信器では、CPU31においてETC通信のための第1送信データ(シリアルのデジタル信号)d又はETC以外のアプリケーション通信のための第2送信データ(シリアルのデジタル信号)eを生成する。
【0021】
そして、ETC通信を行う場合(ASKによる通信を行う場合)には、CPU31で生成した第1送信データdを、通信制御用回路(IC)32を介して、振幅変調手段としてのASK変調器34へ出力する。ASK変調器34では、この第1送信データdにより、発振器35から出力された5.795GHzの搬送波を振幅変調してASK変調波fを生成する。そして、このASK変調波fを、通信制御用回路32によりASK変調器側に切り換えられた切替回路36を介して、アンプ37に出力し、このアンプ37で増幅した後、アンテナ38から路側機のETCアンテナ22(図1参照)へ送信する。このときのASK変調波fの波形は例えば図4(a)のようになる。このASK変調波fの波形は第1送信データdの1,0に応じて振幅が変化した波形となる。
【0022】
また、ETC以外のアプリケーション通信を行う場合(PSKによる通信を行う場合)には、CPU31で生成した第2送信データeを、通信制御用回路32を介して、位相変調手段としてのPSK変調器39へ出力する。PSK変調器39では、この第2送信データeにより、発振器35から出力された5.795GHzの搬送波を位相変調してPSK変調波gを生成する。そして、このPSK変調波gを、通信制御用回路32によりPSK変調器側に切り換えられた切替回路36を介して、アンプ37に出力し、このアンプ37で増幅した後、アンテナ38から他の路側機のアンテナ23(図1参照)へ送信する。このときのPSK変調波gの波形は例えば図5に示すようになる。このPSK変調波gは第2送信データeが1から0又は0から1に変わるところで位相がした反転(180度ずれた)波形となる。この場合、何れの位相を1とするか0とするかは最初の位相を1又は0の何れに定義するかによって任意に設定することができる。
【0023】
なお、料金所における路側機の送信器には、車載器24の送信器におけるASK変調に関する機能と同様の機能を備えており、また、料金所以外の路側機の送信器には、車載器24の送信器におけるPSK変調に関する機能と同様の機能を備えている。
【0024】
一方、図3に示すように車載器24の受信器では、路側機から送信されてきたASK変調波h又はPSK変調波iを受信し、これらをASK復調又はPSK復調することにより、第1受信データ(ASK復調データ)j又は第2受信データ(PSK復調データ)kを求める。更に、PSK変調波iに対しては、受信感度切替回路41において各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定し、また、ASK変調波hに対しても、受信感度切替回路41においてETC用の所要通信領域を設定する。なお、ASK変調波hの波形は上記ASK変調波fと同様であり(図4(a)参照)、PSK変調波iの波形は上記PSK変調波gと同様である(図5参照)。
【0025】
具体的には、ETC通信を行う場合(ASKによる通信を行う場合)には、アンテナ54を介してASK変調波hを受信し、アンプ41で増幅した後、このRF帯の高周波であるASK変調波hと、発振器43から出力される5.835GHzの高周波とをミキサ42においてミキシングする(差をとる)ことにより、40MHzの中間周波数であるASK復調波mを生成する。このときのASK復調波mの波形は例えば図4(b)のようになる。その後、このASK復調波mを振幅復調手段としてのASK復調器51に入力する。ASK変調器51としては包絡線検波器などを用いる。なお、ASK復調波mは40MHzであるため、第1送信データdの伝送速度が1Mbpsであるとすると、この伝送速度との比は40:1となる。
【0026】
そして、ASK復調器51ではASK復調波mを復調してASK復調データjを得る。このときのASK復調データjの波形は例えば図4(c)のようになる。ここで得られたASK復調データ(第1受信データ)jはETCに関するデータであり、通信領域設定手段を構成する受信感度切替手段としての受信感度切替回路50(詳細後述)と通信制御手段としての通信制御用回路(IC)52とを介して、CPU53に入力される。CPU53では第1受信データjに基づいて料金収受に関する演算処理を行う。
【0027】
なお、このとき、詳細は後述するが、通信制御用回路52では、第1受信データjに含まれているパケット検知ワード(ユニークワード)から、当該第1受信データjがETCに関するデータであると判断する。
【0028】
一方、ETC以外のアプリケーション通信を行う場合(PSKによる通信を行う場合)には、アンテナ54を介してPSK変調波iを受信し、アンプ41で増幅した後、このRF帯の高周波であるPSK変調波iと、発振器43から出力される5.835GHzの高周波とをミキサ42においてミキシングする(差をとる)ことにより、40MHzの中間周波数であるPSK復調波nを生成する。このときのPSK復調波nの波形は例えば図6(a)のようになる。このPSK復調波nは路側機からの送信データが1から0又は0から1に変わるところで位相が反転した(180度ずれた)波形となる。図6(a)ではPSK復調波n(送信データ)の一部を示しており、各bitが1,0,1,1の場合を例示している。この場合、図中のA部及びB部が位相反転部となっている。
【0029】
PSK復調波nは40MHzであるため、第2送信データeの伝送速度が5Mbpsであるとすると、この伝送速度との比は8:1となる。即ち、1bitあたり8波となる。そして、PSK復調波nは位相検波手段としてのPSK検波器49と、遅延手段としての遅延素子又は遅延回路45とに出力される。これらの位相検波手段(PSK検波器)49と遅延手段(遅延素子又は遅延回路)45とによって、位相復調手段としてのPSK復調器46が構成されている。
【0030】
そして、遅延手段45ではPSK復調波nをΔT時間遅延させることにより、ΔT遅延波pを得て、このΔT遅延波pをPSK検波器49へ出力する。このときのΔT遅延波pの波形は例えば図6(b)のようになる。図6(a)に示すPSK復調波nの波形(遅延前の波形)と、図6(b)に示すΔT遅延波pの波形とを見比べると、PSK復調波n(遅延前)における位相反転部A,Bの位置からΔT遅延波p(遅延後)における位相反転部A,Bの位置までの範囲、即ち、A−Aの範囲(ΔTの範囲)及びB−Bの範囲(ΔTの範囲)では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが逆相となっており、A−Aの範囲の左右両側及びB−Bの範囲の左右両側では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっている。
【0031】
なお、遅延時間ΔTは、位相反転部の遅延範囲(A−Aの範囲及びB−Bの範囲)においてPSK復調波nとΔT遅延波pとが逆相となるようにするため、PSK復調波nの1波長の整数倍とする。図示例では、遅延時間ΔTをPSK復調波nの1波長の2倍(2波長分:伝送速度が5Mbpsであれば50nsec)としている。
【0032】
PSK検波器49では、PSK復調波nとΔT遅延波pとを乗算することにより、PSK復調データkを得る。このときのPSK復調データkの波形は例えば図6(c)のようになる。なお、PSK検波器49ではフィルタに通すことなどにより、包絡的な波形Hを得る。
【0033】
図6(c)に示すように、A−Aの範囲(ΔTの範囲)及びB−Bの範囲(ΔTの範囲)ではPSK復調波nとΔT遅延波pとが逆相になっていることから、+と−又は−と+の乗算となるため、乗算結果が負となる。即ち、信号レベルが低下する。一方、A−Aの範囲の左右両側及びB−Bの範囲の左右両側ではPSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっていることから、+と+又は−と−の乗算となるため、乗算結果が正となる。即ち、信号レベルが高くなる。
【0034】
このことにより、PSK復調波nの位相反転部A,Bにおける位相の変化(即ち、1から0又は0から1への変化)を抽出することができる。つまり、ここで得られるPSK復調データkは完全なPSK復調データではなく、位相変化抽出データとなっている。そして、このように位相変化抽出データが得られれば、この位相変化抽出の結果と、既知である1bitの長さ(波長)とに基づき、CPU53では1,0,1,1という復調データを得ることができる。
【0035】
即ち、位相変化(逆相部分)を抽出するごとに、各bitを、1から0又は0から1に変化させ、位相変化が抽出されなければ前のbitと同じ1又は0とすることにより、データを復調することができる。なお、このとき基準となる最初のbitを1又は0に予め定義しておけば、これ以後のbitが1となるか0となるかは位相変化が抽出さたか否かによって決まる。データの最初のbitを1とするか0とするかは、例えば、図7の通信フォーマット(詳細後述)におけるパケット検知ワード(ユニークワード)において定義すればよい。また、送信データはPSK復調波nとΔT遅延波pとが重なり合う範囲で送ればよい。
【0036】
ところで、上記では遅延時間ΔTがデータの1bit分よりも短い場合について説明したが、遅延手段45において、PSK復調波nを1bit分(例えば伝送速度が5Mbitであれば200nsec、2.5Mbitであれば400nsec)遅延させることができる場合には、PSK検波器49において得られるPSK復調データkが図7に例示するように完全なPSK復調データとなる。
【0037】
詳述すると、図7(a)に示すPSK復調波nの波形は図6(a)に示すPSK復調波nの波形と同じである。そして、遅延手段45ではPSK復調波nを1bit分の長さ(8波長分)遅延させることにより、図7(b)に示すようなΔT遅延波pを得て、このΔT遅延波pをPSK検波器49へ出力する。
【0038】
図7(a)に示すPSK復調波nの波形(遅延前の波形)と、図7(b)に示すΔT遅延波pの波形とを見比べると、PSK復調波n(遅延前)における位相反転部A,Bの位置からΔT遅延波p(遅延後)における位相反転部A,Bの位置までの範囲、即ち、A−Aの範囲(ΔTの範囲)及びB−Bの範囲(ΔTの範囲)では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが逆相となっている。また、B−Bの範囲の右側では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっており、A−Aの範囲の左側では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっている。
【0039】
PSK検波器49では、PSK復調波nとΔT遅延波pとを乗算することにより、PSK復調データkを得る。このときのPSK復調データkの波形は例えば図7(c)のようになる。なお、PSK検波器49ではフィルタに通すことなどにより、包絡的な波形Hを得る。
【0040】
図7(c)に示すように、A−Aの範囲(ΔTの範囲)及びB−Bの範囲(ΔTの範囲)では図7(a)のPSK復調波nと図7(b)のΔT遅延波pとが逆相になっていることから、+と−又は−と+の乗算となるため、乗算結果が負となる。即ち、信号レベルが低下する。一方、B−Bの範囲の右側ではPSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっていることから、+と+又は−と−の乗算となるため、乗算結果が正となる。即ち、信号レベルが高くなる。また、A−Aの範囲よりも左側では、PSK復調波nとΔT遅延波pとが同相となっていることから、乗算結果が正となる。
【0041】
この図7(c)から明らかなように、前のbitに対して1から0又は0から1に変化しているbitにおいては乗算結果が負(信号レベル低)となり、前のbitと同じ1又は0の状態のbitにおいては乗算結果が正(信号レベル高)となる。即ち、PSK復調データkはPSK復調波nの1,0,1,1にそのまま対応したデータとなる。従って、このPSK復調データkに基づき、CPU53では1,0,1,1というデータを得ることができる。
【0042】
即ち、PSK復調データkにおいて、負(信号レベル低)の部分(bit)では前のbitに対して1から0又は0から1に変化させ、正(信号レベル高)の部分(bit)では前のbitと同じ1又は0とすることにより、データを復調することができる。なお、このときの基準となる最初のbitを1又は0に予め定義しておけば、これ以後のbitが1となるか0となるかは信号が負(信号レベル低)か正(信号レベル低)によって決まる。データの最初のbitを1とするか0とするかは、例えば、図7の通信フォーマット(詳細後述)におけるパケット検知ワード(ユニークワード)において定義すればよい。また、送信データはPSK復調波nとΔT遅延波pとが重なり合う範囲で送ればよい。
【0043】
PSK検波器49で得られたPSK復調データ(第2受信データ)kはETC以外のアプリケーションに関するデータ(動画像や交通情報など)であり、受信感度切替回路50と通信制御用回路52とを介して、CPU53に入力される。CPU53では、第2受信データkに基づいて、それぞれのアプリケーションに応じた演算処理を行う。
【0044】
なお、このとき、詳細は後述するが、通信制御用回路52では、第2受信データkに含まれているパケット検知ワード(ユニークワード)及びアプリケーション識別ワードから、当該第2受信データkが、ETC以外の何れのアプリケーションに関するデータであるかを判断する。
【0045】
ここで、図8及び図9に基づいて受信感度切替回路50及び通信制御用回路52について説明する。図8に示すように、受信感度切替回路50には、ETC以外のアプリケーションに関して、複数のコンパレータ(第1コンパレータ61,第2コンパレータ61,・・・,第nコンパレータ63)と、複数のゲート(第1ゲート71,第2ゲート72,・・・,第nゲート73)とを備えており、また、ETCに関して、ETC用コンパレータ64とETC用ゲート74とを備えている。
【0046】
各コンパレータ61,62,・・・,63,64はDCアンプ44を介してアンテナ54に接続されている。また、各コンパレータ61,62,・・・,63,64と、各ゲート71,72,・・・,73,74とは、1対1に接続されている。即ち、第1コンパレータ61と第1ゲート71、第2コンパレータ62と第2ゲート72、・・・、第nコンパレータ63と第nゲート73、ETC用コンパレータ64とETC用ゲート74とがそれぞれ対になっている。また、各ゲート71,72,・・・,73,74は通信制御用回路52に接続されており、開放時にはPSK復調データk又はASK復調データjを通過させて通信制御用回路52へと出力する。
【0047】
そして、各コンパレータ61,62,・・・,63には、交通情報など、ETC以外の各アプリケーションの所要通信領域に応じたしきい値が設定されている。例えば、第1コンパレータ61に交通情報が割り当てられている場合、交通情報は比較的広い通信領域(例えば100m程度の通信領域)を要するため、第1コンパレータ61には通信領域を広くするために低いしきい値が設定される。つまり、交通情報に対しては受信感度のよい状態にする。その他のコンパレータ62,・・・,63にも、所要通信領域が交通情報の所要通信領域よりも狭い又は広いアプリケーションが割り当てられ、コンパレータ61のしきい値よりも大きい又は小さいしきい値が設定される。また、ETC用コンパレータ64には、ETCの所要通信領域に応じたしきい値が設定されている。つまり、これらのしきい値によって各アプリケーションの所要通信領域が規定される。
【0048】
なお、しきい値は通信制御用回路52から設定することもできる。これは、既設のしきい値(所要通信領域)を変更する場合や、新たにアプリケーションが追加されたときに当該アプリケーションが割り当てられる未使用のコンパレータ(余分に設けておいたコンパレータ)に新たなしきい値を設定する場合などに対処するためである。なお、コンパレータを余分に設ける場合には、勿論、このコンパレータと対になるゲートも余分に設ける必要がある。
【0049】
DCアンプ44では、アンテナ54を介して受信した電波(ASK復調波h又はPSK変調波i)を直流増幅し、電波の強さに応じた電圧をそれぞれのコンパレータ61,62,・・・,63に出力する。なお、図8に一点鎖線で示すように、DCアンプ44に代えて、積分手段としてのACアンプ(積分器)55を設けてもよい。即ち、ミキサ42の出力であるASK復調波n又はPSK復調波mを分岐してACアンプ55にも入力し、このACアンプ55でASK復調波n又はPSK復調波mを積分して各コンパレータ61,62,・・・,63,64に出力する。
【0050】
各コンパレータ61,62,・・・,63,64では、これらの積分値としきい値とを比較する。この場合には、ACアンプ55でASK復調波n又はPSK復調波mのデータ列を積分することになるため、DCアンプ44よって単に受信電波を直流増幅する場合に比べて、ノイズの影響が小さり、ノイズによる誤動作の可能性がより低減される。
【0051】
そして、各コンパレータ61,62,・・・,63,64では、しきい値と電波の強さ(DCアンプ44の出力又はACアンプ55の出力)とを比較し、電波の強さがしきい値を超えたら、ゲート開放電圧q,q,・・・,q,qを、それぞれの対応するゲート71,72,・・・,73,74に出力する。各ゲート71,72,・・・,73,4は、このコンパレータ61,62,・・・,63,64からのゲート開放電圧q,q,・・・,q,qによって開放する。
【0052】
つまり、路側機から車載器24に送信されてきた電波の強さが、ある所要の強さ(あるアプリケーションの所要通信領域)になったら、コンパレータ61,62,・・・,63,64のうちのあるコンパレータからゲート開放電圧q,q,・・・,q又はqが出力されて、ゲート71,72,・・・,73のうちのあるゲートが開放されることになる。そして、ゲート71,72,・・・,73,74の何れか1つ或いは複数が開放すると、PSK復調データkが、当該ゲートを通過して通信制御用回路52に入力される。
【0053】
例えば、第1コンパレータ61が交通情報に割り当てられている場合には、路側機のアンテナ23から送信された交通情報の電波の強さが、第1コンパレータ61のしきい値を超える強さになったら、第1コンパレータ61から第1ゲート71へゲート開放電圧qが出力され、このゲート開放電圧qによって第1ゲート71が開放される。その結果、PSK復調データkが第1ゲート71を通過して通信制御用回路52に入力される。
【0054】
また、車載器24と路側機との間の無線通信フォーマットは図9に示すようになっている。即ち、同図に示すように無線通信フォーマットは、通信準備ワード81、パケット検知ワード(ユニークワード)82、アプリケーション識別ワード83、データ(通行料金データ、交通情報データ、動画像データなど)84の順に配列されている。
【0055】
通信準備ワード81は通信の準備するためのものであり、通行料金や交通情報などのデータが送られてきたことを知らせる合図となる。パケット検知ワード82は、ETCか、それ以外のアプリケーションかを識別するためのものである。アプリケーション識別ワード83は、ETC以外の各種アプリケーション(交通情報、動画像伝送など)の種類を識別するためのものである。なお、これに限定するものではなく、例えばパケット検知ワード82とアプリケーション識別ワード83とを1つのワードにして、ETCをも含めた各種アプリケーションの識別ができるようにしてもよい。つまり、PSK復調データk又はASK復調データjには、当該データが何れのアプリケーションに関するデータであるかを識別する情報が含まれていればよい。
【0056】
そして、通信制御用回路52では、PSK復調データk又はASK復調データjに含まれているアプリケーションの識別情報(図示例の場合にはパケット検知ワード82及びアプリケーション識別ワード83)と、当該PSK復調データk又はASK復調データjがゲート71,72,・・・,73,74のうちの何れのゲートを通過してきたかの情報、即ち、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該PSK復調データk又はASK復調データjが通信制御用回路52へ出力されたかの情報とに基づいて、当該PSK復調データk又は当該ASK復調データj(即ち当該アプリケーションデータ)が、当該アプリケーションの所要通信領域内において受信さたものか否かを判断する。当該PSK復調データk又は当該ASK復調データjが所要通信領域内において受信さたものであると判断した場合には、当該PSK復調データk又は当該ASK復調データjをCPU53に出力する。CPU53では、当該PSK復調データk又は当該ASK復調データjに基づいて当該アプリケーションの処理を行う。
【0057】
例えば、第1コンパレータ61には交通情報が割り当てられ、その所要通信領域が100m(しきい値が小さい)であり、第2コンパレータ62には動画像伝送が割り当てられ、その所要通信領域が50m(しきい値が大きい)であると仮定した場合、次のようになる。
【0058】
即ち、路側機から交通情報の電波が送信されてきて、この電波の強さが第1コンパレータ61のしきい値を超えると、第1ゲート71が開く。そして、通信制御用回路52では、第1ゲート71を通ってきたPSK復調データkに含まれるアプリケーションの識別情報から交通情報であることを認識し、この当該PSK復調データkが交通情報であるという情報と、当該PSK復調データkが第1ゲート71を通ってきたという情報、即ち、電波の強さが第1コンパレータ61のしきい値を超えたことによって当該PSK復調データkが通信制御用回路52へ出力されたという情報とにより、当該PSK復調データk(交通情報データ)が所要通信領域(100m)内において受信さたものであると判断して当該PSK復調データkをCPU53に出力する。CPU53では、当該PSK復調データkに基づいて交通情報に関する処理を行う。
【0059】
また、路側機から動画像の電波が送信されてきて、この電波の強さが第2コンパレータ62のしきい値を超えると、第2ゲート72が開く。そして、通信制御用回路52では、第2ゲート72を通ってきたPSK復調データkに含まれるアプリケーションの識別情報から動画像伝送であることを認識し、この当該PSK復調データkが動画像であるという情報と、当該PSK復調データkが第2ゲート72を通ってきたという情報、即ち、電波の強さが第2コンパレータ61のしきい値を超えたことによって当該PSK復調データkが通信制御用回路52へ出力されたという情報とにより、当該PSK復調データk(動画像データ)が所要通信領域(50m)内において受信さたものであると判断して当該PSK復調データkをCPU53に出力する。CPU53では、当該PSK復調データkに基づいて動画像に関する処理を行う。
【0060】
また、路側機からETCの電波が送信されてきて、この電波の強さがETC用コンパレータ64のしきい値を超えると、ETC用ゲート74が開く。そして、通信制御用回路52では、ETC用ゲート74を通ってきたASK復調データjに含まれるアプリケーションの識別情報からETCであることを認識し、この当該ASK復調データjがETCであるという情報と、当該ASK復調データjがETC用ゲート74を通ってきたという情報、即ち、電波の強さがETC用コンパレータ64のしきい値を超えたことによって当該ASK復調データjが通信制御用回路52へ出力されたという情報とにより、当該ASK復調データj(ETCのデータ)が所要通信領域(例えば5m)内において受信さたものであると判断して当該ASK復調データjをCPU53に出力する。CPU53では、当該ASK復調データjに基づいてETCに関する処理を行う。
【0061】
なお、現状ではASKによる通信はETCだけであるため、ASK変調波hに対する受信感度(通信領域)は一定としているが、もし、ETC以外にもASKによる通信を行うようになれば、ASK変調波hに対する受信感度(通信領域)も、PSK変調波iの場合と同様の手段によって切り替えるようにしてもよい。
【0062】
また、上記のような受信感度切替機能は、勿論、ハードウエアによって構成してもよく、ソフトウエアによって構成してもよい。また、車載器全体についても、どの部分の機能をハードウエアによって構成し、どの部分の機能をソフトウエアによって構成するかは適宜選択することができる。
【0063】
また、料金所における路側機の受信器には、この車載器24の受信器におけるASK復調に関する機能と同様の機能を備えており、料金所以外の路側機の受信器には、この車載器24の受信器におけるPSK復調に関する機能と同様の機能を備えている。
【0064】
<作用・効果>
以上のことから、本実施の形態の車載器24によれば、次のような作用・効果が得られる。
【0065】
即ち、第1送信データdをASK変調器34により変調して路側機へ送信し、また、第2送信データeをPSK変調器39により変調して他の路側機へ送信する送信器と、前記路側機から送信されてきたASK変調波hをASK復調器51により復調してASK復調データjを求め、且つ、前記他の路側機から送信されてきたPSK変調波iを、遅延手段45で遅延させたΔT遅延波pとPSK復調波nとをPSK検波器49で乗算するように構成してなる位相復調器46により、復調してPSK復調データkを求める受信器とを車載器24に備えたことにより、この車載器24は高速通信を行うことができるため交通情報や動画像伝送などの各種のアプリケーションに対応することができ、且つ、ETCにも使用することができる。また、回路を共用することができて低コストな車載器24を提供することができる。
【0066】
また、PSK変調波i及びASK変調波hに対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことにより、ETCも含めた各アプリケーションに応じて柔軟に通信領域を設定することができる。
【0067】
また、この通信領域設定手段は、受信感度切替回路50と通信制御用回路52とを有してなり、受信感度切替回路50では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときにPSK復調データk又はASK復調データjを通信制御用回路52へと出力し、通信制御用回路52では、受信感度切替回路50から入力したPSK復調データk又はASK復調データjに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該PSK復調データk又はASK復調データjが通信制御用回路52へ出力されたかの情報とに基づいて、当該PSK復調データk又はASK復調データjが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したたため、簡易な構成で確実に各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定することができる。
【0068】
また、しきい値と比較する電波の強さを、ACアンプ(積分器)55によりPSK復調波n又はASK復調波mを積分して求めることにより、ノイズの影響が小さくなるため、ノイズによる誤動作をより低減することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の車載器は、車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
送信データを位相変調手段により変調して路側機へ送信する送信器と、
路側機から送信されきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする。
【0070】
従って、この第1発明の車載器によれば、高速通信を行うことができるため交通情報や動画像伝送などの各種のアプリケーションに対応することができる。
【0071】
また、第2発明の車載器は、車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
第1送信データを振幅変調手段により変調して路側機へ送信し、又は、第2送信データを位相変調手段により変調して他の路側機へ送信する送信器と、
前記路側機から送信されてきた振幅変調波を振幅復調手段により復調して振幅復調データを求め、且つ、前記他の路側機から送信されてきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする。
【0072】
従って、この第2発明の車載器によれば、高速通信を行うことができるため交通情報や動画像伝送などの各種のアプリケーションに対応することができ、且つ、ETCにも使用することができる。また、回路を共用することができて低コストな車載器を提供することができる。
【0073】
また、第3発明の車載器は、第1発明の車載器において、
位相変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする。
【0074】
従って、この第3発明の車載器によれば、各アプリケーションに応じて柔軟に通信領域を設定することができる。
【0075】
また、第4発明の車載器は、第3発明の車載器において、
前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データを通信制御手段へと出力し、
通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする。
【0076】
従って、この第4発明の車載器によれば、簡易な構成で確実に各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定することができる。
【0077】
また、第5発明の車載器は、第2発明の車載器において、
位相変調波及び振幅変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする。
【0078】
従って、この第5発明の車載器によれば、ETCも含めた各アプリケーションに応じて柔軟に通信領域を設定することができる。
【0079】
また、第6発明の車載器は、第5発明の車載器において、
前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データ又は振幅復調データを通信制御手段へと出力し、
通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データ又は振幅復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データ又は振幅復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データ又は振幅復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする。
【0080】
従って、この第6発明の車載器によれば、簡易な構成で確実に各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定することができる。
【0081】
また、第7発明の車載器は、第4又は第6発明の車載器において、
しきい値と比較する電波の強さを、積分手段により位相復調波又は振幅復調波を積分して求めるように構成したことを特徴とする。
【0082】
従って、この第7発明の車載器によれば、ノイズの影響が小さくなるため、ノイズによる誤動作をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有料道路の料金所におけるETC通信とETC以外のアプリケーション通信の状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車載器に備えた送信器の構成を示すブロック図である。
【図3】前記車載器に備えた受信器の構成を示すブロック図である。
【図4】前記車載器における各部のASK変調に関する波形図である。
【図5】前記車載器におけるPSK変調波の波形図である。
【図6】前記車載器における各部のPSK復調に関する波形図(遅延時間ΔTがデータの1bit分よりも短い場合)である。
【図7】前記車載器における各部のPSK復調に関する他の波形図(遅延時間ΔTがデータの1bit分に等しい場合)である。
【図8】前記受信器に備えた受信感度切替回路の構成を示すブロック図である。
【図9】前記車載器における無線通信フォーマットの説明図である。
【図10】従来の車載器の構成を示すブロック図である。
【図11】前記車載器における各部のASK変調に関する波形図である。
【図12】データなまりの発生状態を示す波形図である。
【符号の説明】
21 車両
22 アンテナ(ETCアンテナ)
23 アンテナ(ERPアンテナ、ITS情報通信アンテナなど)
24 車載器
31 CPU
32 通信制御用回路
34 ASK変調器
35 発振器
36 切替回路
37 アンプ
38 アンテナ
39 PSK変調器
41 アンプ
42 ミキサ
43 発振器
44 DCアンプ
45 遅延手段(遅延素子又は遅延回路)
46 PSK復調器
49 PSK検波器
50 受信感度切替回路
51 ASK復調器
52 通信制御用回路
53 CPU
54 アンテナ
55 ACアンプ(積分器)
61 第1コンパレータ
62 第2コンパレータ
63 第nコンパレータ
64 ETC用コンパレータ
71 第1ゲート
72 第2ゲート
73 第nゲート
74 ETC用ゲート
81 通信準備ワード
82 パケット検知ワード(ユニークワード)
83 アプリケーション識別ワード
84 データ

Claims (7)

  1. 車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
    送信データを位相変調手段により変調して路側機へ送信する送信器と、
    路側機から送信されきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする車載器。
  2. 車両に搭載され、道路側に設置された路側機との間で無線通信を行う車載器において、
    第1送信データを振幅変調手段により変調して路側機へ送信し、又は、第2送信データを位相変調手段により変調して他の路側機へ送信する送信器と、
    前記路側機から送信されてきた振幅変調波を振幅復調手段により復調して振幅復調データを求め、且つ、前記他の路側機から送信されてきた位相変調波を、遅延手段で遅延させた遅延波と位相復調波とを位相検波手段で乗算するように構成してなる位相復調手段により、復調して位相復調データを求める受信器とを備えたことを特徴とする車載器。
  3. 請求項1に記載する車載器において、
    位相変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする車載器。
  4. 請求項3に記載する車載器において、
    前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
    受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データを通信制御手段へと出力し、
    通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする車載器。
  5. 請求項2に記載する車載器において、
    位相変調波及び振幅変調波に対する受信感度を切り換えて各アプリケーションに応じた所要通信領域を設定する通信領域設定手段を備えたことを特徴とする車載器。
  6. 請求項5に記載する車載器において、
    前記通信領域設定手段は、受信感度切替手段と通信制御手段とを有してなり、
    受信感度切替手段では、各アプリケーションの所要通信領域に応じた各しきい値と受信電波の強さとを比較し、電波の強さがしきい値を超えたときに位相復調データ又は振幅復調データを通信制御手段へと出力し、
    通信制御手段では、受信感度切替手段から入力した位相復調データ又は振幅復調データに含まれるアプリケーションの識別情報と、電波の強さが何れのしきい値を超えたことによって当該位相復調データ又は振幅復調データが通信制御手段へ出力されたかの情報とに基づいて、当該位相復調データ又は振幅復調データが所要通信領域内において受信されたか否かを判断するように構成したことを特徴とする車載器。
  7. 請求項4又は6に記載する車載器において、
    しきい値と比較する電波の強さを、積分手段により位相復調波又は振幅復調波を積分して求めるように構成したことを特徴とする車載器。
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