JP3594627B2 - 照明光学系及び投写型表示装置 - Google Patents

照明光学系及び投写型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3594627B2
JP3594627B2 JP7830593A JP7830593A JP3594627B2 JP 3594627 B2 JP3594627 B2 JP 3594627B2 JP 7830593 A JP7830593 A JP 7830593A JP 7830593 A JP7830593 A JP 7830593A JP 3594627 B2 JP3594627 B2 JP 3594627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
lens
optical system
polarization
illumination optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7830593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06289387A (ja
Inventor
嘉高 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP7830593A priority Critical patent/JP3594627B2/ja
Publication of JPH06289387A publication Critical patent/JPH06289387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3594627B2 publication Critical patent/JP3594627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は照明光学系及び該照明光学系を備えた投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
投写型表示装置の解決すべき課題として、表示画面の明るさの向上が挙げられる。液晶ライトバルブに代表されるライトバルブでは、その多くが偏光を利用して画像表示を行うため、光源からの光の内、片方の偏光成分しか表示には利用されず、従って、光利用効率が低いという欠点を本質的に有している。
【0003】
この欠点を改善するために、従来、例えば特開昭63−121821、特開昭63−168622に示されているように、偏光変換要素を用いた照明光学系が提案されている。つまり、予め光源からのランダム偏光を一種類の偏光に変換しておいた後にライトバルブに入射させることで、表示画像の明るさを向上させようとするものである。
【0004】
具体的には、図7に示す様に、偏光ビームスプリッタ等の偏光分離素子71を用いて、光源10からのランダム偏光(自然光)11を2つの直線偏光(P偏光12、S偏光13)に分離した後、片方の偏光(ここではP偏光12)の偏光面をλ/2位相差板14により90度回転させ(便宜上S’偏光15と呼ぶ)、他方の偏光(ここではS偏光13)と偏光面を一致させ、全体として一種類の偏光(ここではS偏光)とし、ライトバルブ51を照明するものである。尚、62は一般的な反射ミラーである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
先に示した従来の照明光学系では、偏光分離素子における偏光分離効率が2つの偏光成分間で異なること、及び、位相差板の有無によって透過光量に差を生じること等により、実際の使用に際してはS偏光とP偏光を重畳して、照明領域に導く必要がある。しかし、一般的な投写型表示装置に使用される光源から出射される光の平行性は悪いため、単に偏光変換要素から出射される光束の方向を調整して照明領域へと導くだけでは、照明領域に達する間に光が発散し、或いは、偏光変換要素からの出射時の照度分布が保存されないために、照明領域における利用可能な光量は減少し、同時に、大きな照度ムラを発生する。その結果、理想的な照明が行えないという問題点がある
【0006】
そこで、本発明は以上のような問題点を解決するもので、その目的とするところは、偏光変換要素を伴った照明光学系において、偏光変換後の2つの出射光束の重畳結合効率を高め、光利用効率の高い且つ照度ムラの小さい照明光学系を提供することにある。更に、光利用効率の高い且つ照度ムラの小さい照明光学系を用いた表示画像品位に優れた投写型表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の照明光学系は、光源からのランダム偏光をP波とS波の2つの直線偏光に分離する偏光分離要素と、分離された前記2つの偏光のうち片方の直線偏光の偏光面を回転させ他方の直線偏光の偏光面と一致させる偏光面回転要素と、を有する偏光変換要素を備えた照明光学系であって、前記偏光分離要素を透過した前記P波と前記偏光分離要素で反射した前記S波のうち、前記P波が前記偏光面回転要素によってS波に変換されてなり、前記偏光変換要素から出射される偏光面回転作用を受けた偏光と受けない偏光とをほぼ重畳した状態で照明領域へと導くための光伝達要素が前記偏光変換要素と前記照明領域の間に配置され、前記光伝達要素は、前記偏光変換要素からの光の入射部に配置される第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部と前記照明領域の間に配置される第2のレンズ部とを備え、前記第1のレンズ部は、前記偏光変換要素からの出射光の光軸と直角をなす平面内に複数の第1単位レンズを各々配列した第1のレンズ板を備え、前記第2のレンズ部は、前記偏光変換要素からの出射光の光軸と直角をなす平面内に前記複数の第1単位レンズの各々に対応した複数の第2単位レンズを各々配列した第2のレンズ板を備え、前記複数の第1単位レンズによって形成される複数の光源像を、前記複数の第2単位レンズ各々の中心近傍に形成し、且つ、前記複数の第1単位レンズ近傍の像を、前記第2のレンズ部により照明領域近傍に重畳結像させる様に、前記第1のレンズ板及び前記第2のレンズ板を配置したことを特徴とする。
【0008】
また、前記第1のレンズ部或いは第2のレンズ部の少なくとも一方が、1つの平凸レンズと前記レンズ板とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の投写型表示装置は、上記の照明光学系と、前記照明光学系からの光を画像信号により変調して画像を形成するライトバルブと、形成された画像をスクリーン上に投写表示する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0010】
更に、他の本発明の投写型表示装置は、上記の照明光学系と、光源からの光を3色光に分離する色光分離要素と、各色光を画像信号により変調して画像を形成する3つのライトバルブと、各色光からなる3種の画像を1つに合成する色光合成要素と、合成された画像をスクリーン上に投写表示する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0011】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0012】
尚、以下の実施例では、P偏光の偏光面を回転させてS偏光化する場合を例に示すが、S偏光をP偏光化する場合においても、本発明の特徴は失われない。また、各実施例において、同一(含む同種)の部品には同一の部品番号が付されている。
【0013】
(実施例1)
図1は本発明の照明光学系の第1の実施例を示す断面略図である。光源10から出射されたランダム偏光11は偏光分離要素である偏光ビームスプリッタ16によりP偏光12とS偏光13の2つの直線偏光に分離される。偏光ビームスプリッタの偏光分離能は入射角依存性を持つことから、光源としては、平行性に優れた光を出射できる短アーク長のランプを備えたものが適当である。分離されたP偏光は偏光面回転要素であるλ/2位相差板14を透過することで、偏光面が90度回転しS偏光となる。一方、S偏光13はプリズム型反射ミラー17でその光路を折り曲げられるだけで、そのままS偏光として出射される。アルミニウムの蒸着膜からなる反射ミラーにおいては、P偏光よりもS偏光の反射率が高いため、S偏光の光路を反射ミラーで折り曲げる配置構成とすることが理想的である。尚、ここではプリズム型の反射ミラーを用いたが、一般的な平面型の反射ミラーでもよい。以上の構成により、偏光分離要素及び偏光面回転要素からなる偏光変換要素からは、基本的にはS偏光のみが出射されることになる。
【0014】
次に、偏光変換要素と照明領域23の間には、第1のレンズ板21及び第2のレンズ板22からなる光伝達要素が配置されている。第1のレンズ板及び第2のレンズ板は図2にその外観の一例を示されているごとく、照明光学系の光軸26と垂直な平面内に多数の単位レンズを配列してなるもので、第1のレンズ板21を構成している単位レンズと第2のレンズ板22を構成している単位レンズの数は等しく、両単位レンズのレンズ板内における位置関係も各々対応関係にある。例えば、図2において第1のレンズ板21の左下にある単位レンズ24は、第2のレンズ板22の左下にある単位レンズ25と光学的な対応関係にある。
【0015】
第1及び第2のレンズ板における単位レンズの光学的な対応関係を、図3を用いて説明する。ここでは、便宜的に第1のレンズ板を構成する単位レンズをレンズA、第2のレンズ板を構成する単位レンズをレンズBと呼ぶものとする。レンズA31近傍の像35がレンズB33により照明領域23へと伝達されるべく、レンズBはレンズAと照明領域の間に配置されている。その場合のレンズBの位置は、レンズAを構成する単位レンズの開口断面の大きさと照明領域の大きさの比により、言い換えれば、レンズBの拡大率により決まる。今、レンズAとレンズBの間の距離をL1、レンズBと照明領域の間の距離をL2とすると、レンズAを構成する単位レンズの開口断面の大きさ:照明領域の大きさ=L1:L2なる関係が成立するため、この関係に基づきレンズBの位置及び焦点距離が決定される。一方、レンズAはレンズBによる光の伝達効率を高めるために配置されており、そのため、レンズAに入射した光をレンズBの中央部に集めるべく(つまり、レンズBの中央近傍にレンズAによる光源像が形成されるように)、レンズAの焦点距離は決められている。
【0016】
上述したように、レンズA及びレンズBの焦点距離の関係、更に、レンズAとレンズB及び照明領域の位置関係により、レンズA31の近傍にある像35は、レンズB33によって照明領域23へと伝達される。このとき、レンズA31の焦点がレンズB33の中心近傍にあることから、レンズBの中央付近に入射した光はレンズによる屈折作用を殆ど受けることなくそのまま照明領域23へと導かれ、また、レンズBの周辺部に入射した光は屈折作用を受け光路を変えて、やはり、照明領域23へと導かれることになり、レンズAから照明領域への光伝達に際して光損失が殆ど生じないこととなる。従って、レンズAにより形成される光源像の大きさよりもレンズBの寸法が大きければ、レンズAを通りレンズBに入った光は全て照明領域へと導かれる。つまり、偏光変換要素から出射された光は光損失を殆ど伴うことなく照明領域へと伝達される。
【0017】
レンズA近傍の像をレンズBにより照明領域へと伝達するという関係は、照明光学系の光軸26から外れている単位レンズ(図3ではレンズA32とレンズB34)に付いても当てはまる。その場合には、レンズA32及びレンズB34のどちら片方、或いはその両方のレンズが偏心系のレンズ(レンズの球面形状を形成する曲率中心がレンズ中心から外れているレンズ)である必要がある。図3では照明光学系の光軸26から外れているレンズB34が、図1では第1のレンズ板21を構成する単位レンズの全てが偏心系のレンズである。図1に示すように、第1のレンズ板を偏心系の単位レンズで構成することで、第2のレンズ板の大きさを小さくできるという利点がある。
【0018】
また、レンズAの形状に関しては、レンズBによりレンズA近傍の像が照明領域へと伝達されることから、照明領域の形状と相似的であること、尚且つ、偏光変換要素からの光束を有効に分割出来るようにアレイ化が可能なこと、等を考慮する必要があり、本実施例では矩形状とした。
【0019】
再び図1に戻る。第1のレンズ板を構成する全ての単位レンズと第2のレンズ板を構成する全ての単位レンズは、光学的に上記のような1対1の対応関係にある。図1において、偏光変換要素から出射された光束は、第1のレンズ板21を構成する単位レンズにより細かな光束に分割され、第2のレンズ板22の対応する単位レンズにより、照明領域と同じ大きさの光束に変換された後、一箇所の照明領域へと重畳結合され導かれる。この結果、偏光変換要素から出射される光束の強度が不均一な分布をなしていても、光束の細分化と結合により、強度分布の不均一性は平均化され、照明領域では強度ムラや色ムラの少ない良好な光分布を得ることが出来る。
【0020】
従って、以上の構成をとることにより、光源からのランダム偏光は偏光変換要素により1種類の偏光に変換された後、光伝達要素により殆ど光損失を伴うことなく、同時に、照度ムラや色ムラが平均された状態で、照明領域に導かれることから、1種類の偏光のみを出射する理想的な照明装置となる。尚、本発明の照明光学系は照度ムラや色ムラの大きな光源を使った場合に特に有効である。
【0021】
(実施例2)
図4は本発明の照明光学系の第2の実施例を示す断面略図である。本実施例の特徴は、先の実施例1の場合とは異なり、第2のレンズ板22を1枚の大きな平凸レンズ41と多数の同一形状をなす単位レンズ42からなる複合レンズ体としていること、及び、偏光面回転要素としてTN型液晶素子44を用いていることにある。
【0022】
第2のレンズ板を偏心系の単位レンズのみによって構成することはもちろん可能であるが、その場合には偏心量が僅かに違った多種類の単位レンズを作製する必要がある。対して、本実施例のように1枚の大きな平凸レンズ41と単位レンズ42を組み合わせて用いる場合には、レンズ設計の最適化により、個々の単位レンズを全て同一とすることが出来、レンズ作製時の煩雑さを軽減することが出来る。もちろん、大きな平凸レンズ1枚と多数の単位レンズからなる上記のレンズ構成は第1のレンズ板21においても当てはまる。
【0023】
また、TN(ツイステッド・ネマチック)型液晶素子44は、2枚の透明基板の隙間に、ネマチック液晶を捻りながらホモジニアス配向させたもので(全体の捻れ角度は90度)、ネマチック液晶の配向方向に合わせて偏光を入射させると、液晶分子の捻れ状態に応じて光の偏光面を回転させることが出来るものである。従って、このTN型液晶素子はλ/2位相差板として用いることが可能である。
【0024】
更に、本実施例の構成では第2のレンズ板の大きさが大きくなるため、第2のレンズ板を通過した光線は、実施例1の場合に比べて大きな角度で照明領域へと達する。従って、照明領域に照射される光の照射角度を実施例1の場合と同じ程度に小さくするためには(言い換えれば光の平行性を高めるためには)、図4に示すように照射領域23の手前にフィールドレンズ43を設置すれば良い。
【0025】
(実施例3)
図5は本発明の照明光学系を用いた投写型表示装置の第1の実施例を示す断面略図である。偏光面回転要素であるλ/2位相差板14、偏光分離要素である偏光ビームスプリッタ16、プリズム型反射ミラー17等からなる偏光変換要素、及び、第1のレンズ板21、第2のレンズ板22からなる光伝達要素、その両者から構成される照明光学系は実施例1の照明光学系で用いたものと機能的に同じである。
【0026】
光源10からのランダム偏光11は本発明の照明光学系によりS偏光に変換された後、フィールドレンズ43近傍で重畳結合され、ライトバルブ51に照明光として導かれる。フィールドレンズは先の実施例2で説明したように、ライトバルブへの光の入射角度を小さくし、投写レンズによる光損失を最少限にとどめるために設置されているが、投写レンズの特性によっては必ずしも必要というものではない。ここでは、ライトバルブとして液晶ライトバルブを1枚のみ用いており、液晶ライトバルブの表裏面には各々2枚の偏光板が貼られている。光の入射側に位置する偏光板の透過軸はS偏光の偏光軸と一致する様に、他方、光の出射側に位置する偏光板の透過軸はS偏光の偏光軸と直交する様に各偏光板は配置されている。本実施例の場合、液晶ライトバルブにはS偏光が入射するため、本来ならば入射側の偏光板は不要であるが、液晶ライトバルブに入射する偏光の偏光度を更に向上させるために用いている。液晶ライトバルブは画像信号に応じて透過光量を変化させ、透過光量差により表示画像を形成するものであり、液晶を利用したものが一般的である。しかし、液晶の他にも、電気光学結晶などの様に光学特性の変化として画像信号を形成できるものならライトバルブとして使用できる。ライトバルブにより形成された表示画像は、投写レンズ52によりスクリーン53面に拡大投写される。
【0027】
一般に、投写型表示装置では投写レンズにおける光損失や拡大投写に伴う光の分散により、スクリーン面における表示画像は大変暗くなる。よって、明るい表示画像を得るためには、ライトバルブを照明する照明光の光量を可能な限り多くすることが必要不可欠である。従って、図5に示す様に、本発明による照明光学系をこの様な投写装置に組み入れることにより、ライトバルブにおける照明効率を上げ、結果として明るい表示画像を得ることが可能となる。
【0028】
(実施例4)
図6は本発明の照明光学系を用いた投写型表示装置の第2の実施例を示す断面略図である。本実施例の特徴は、照明光学系の途中に光源からの光を3原色に分解する色光分離要素、3枚の液晶ライトバルブ、及び、液晶ライトバルブにより形成された3つの表示画像を合成する色光合成要素を用いてカラー化された表示画像の拡大投写を可能にした点にある。但し、液晶ライトバルブを照明する照明光学系の基本的な構造は実施例3の場合と同じである。
【0029】
偏心系の単位レンズにより構成された第1のレンズ板21の後(反光源側)には青色光のみを選択的に反射する青反射ダイクロイックミラー61が置かれ、ここで2分された2つの光束は各々反射ミラー62(但し、青色光は両面反射ミラー63)により2ヶ所の第2のレンズ板22に導かれる。青反射ダイクロイックミラーを透過した光は、第2のレンズ板22を経た後、緑反射ダイクロイックミラー64により緑色光(反射光)と赤色光(透過光)に再び2分され、各々反射ミラー62(但し、緑色光は両面反射ミラー63)により光路を曲げられた後、フィールドレンズ43を経て、各々対応する緑色用ライトバルブ65及び赤色用ライトバルブ66に達する。一方、青色光は2枚の反射ミラー62により光路を曲げられた後、フィールドレンズ43を経て青色用液晶ライトバルブ67に達する。3枚の液晶ライトバルブの各々には、実施例3で示した様に2枚づつの偏光板が貼られている。また、フィールドレンズ43の使用目的は実施例3の場合と同じである。
【0030】
3枚の液晶ライトバルブにより形成された3枚の表示画像(青色画像、緑色画像、赤色画像)は色光合成要素である色合成用ダイクロイックプリズム68により、一枚のカラー化された表示画像に合成され、投写レンズ52によりスクリーン53面に拡大投写される。
【0031】
3枚のライトバルブを用いた投写型表示装置は高解像度化がはかれることから、投写型表示装置の主流になっている。本発明の照明光学系は、この様な投写型表示装置に組み込んだ場合においても、その機能を有効に発揮させることが可能であり、明るい表示画像を得るための有力な光学的手段となり得る。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の照明光学系では、偏光変換要素に2種類のレンズ部からなる光伝達要素を組み合わせることにより、ランダム偏光を特定の直線偏光に変換し、変換後の2つの光束を光の発散損失を殆ど生じることなく効果的に重畳結合しつつ照明領域に導くことが出来るため、結果として、偏光のみを高効率で出射する明るい照明光学系を実現できる。特に、光束変換要素から出射される光束を複数の光束に細分化し、その各々の光束を照明領域近傍で重畳結合するため、光源において発生している照度ムラ及び色ムラ(光源の点光源性が低い場合には、この種のムラが発生し易い)が平均化され、結果として、照度ムラ及び色ムラが極めて小さい照明光が得られるという特徴を有する。以上のことから、本発明の照明光学系は点光源性の悪い光源を用いた場合に特に有用である。
【0033】
更に、本発明の照明光学系を用いることにより、照度ムラ及び色ムラの極めて少ない明るい投写型表示装置を実現することが出来き、本発明の照明光学系は特に高精細型の投写型表示装置に対して有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明光学系における第1の実施例の構成を示す断面略図。
【図2】実施例1で用いた第1のレンズ板及び第2のレンズ板の外観略図。
【図3】本発明の照明光学系における単位レンズ間の光学的な対応関係を説明するための図。
【図4】本発明の照明光学系における第2の実施例の構成を示す断面略図。
【図5】本発明の照明光学系を用いた投写型液晶表示装置における第1の実施例の構成を示す断面略図。
【図6】本発明の照明光学系を用いた投写型液晶表示装置における第2の実施例の構成を示す断面略図。
【図7】従来の偏光変換要素のみを用いた照明光学系の概要を示す断面略図。
【符号の説明】
10 光源
11 ランダム偏光(自然光)
12 P偏光
13 S偏光
14 λ/2位相差板
15 S’偏光(P偏光から変換されたS偏光)
16 偏光ビームスプリッタ
17 プリズム型反射ミラー
21 第1のレンズ板
22 第2のレンズ板
23 照明領域
24 第1のレンズ板を構成する単位レンズ
25 第2のレンズ板を構成する単位レンズ
26 照明光学系の光軸
31 レンズA(照明光学系の光軸上にある)
32 レンズA(照明光学系の光軸上にはない)
33 レンズB(照明光学系の光軸上にある)
34 レンズB(照明光学系の光軸上にはない)
35 レンズA近傍の像
36 レンズBの中央付近に入射する光
37 レンズBの周辺付近に入射する光
41 平凸レンズ
42 同一形状の単位レンズ
43 フィールドレンズ
44 TN型液晶素子
51 ライトバルブ
52 投写レンズ
53 スクリーン
61 青反射ダイクロイックミラー
62 反射ミラー
63 両面反射ミラー
64 緑反射ダイクロイックミラー
65 緑色用液晶ライトバルブ
66 赤色用液晶ライトバルブ
67 青色用液晶ライトバルブ
68 色光合成用ダイクロイックプリズム
71 偏光分離要素

Claims (4)

  1. 光源からのランダム偏光をP波とS波の2つの直線偏光に分離する偏光分離要素と、分離された前記2つの偏光のうち片方の直線偏光の偏光面を回転させ他方の直線偏光の偏光面と一致させる偏光面回転要素と、を有する偏光変換要素を備えた照明光学系であって、
    前記偏光分離要素を透過した前記P波と前記偏光分離要素で反射した前記S波のうち、前記P波が前記偏光面回転要素によってS波に変換されてなり、
    前記偏光変換要素から出射される偏光面回転作用を受けた偏光と受けない偏光とをほぼ重畳した状態で照明領域へと導くための光伝達要素が前記偏光変換要素と前記照明領域の間に配置され、
    前記光伝達要素は、前記偏光変換要素からの光の入射部に配置される第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部と前記照明領域の間に配置される第2のレンズ部とを備え、
    前記第1のレンズ部は、前記偏光変換要素からの出射光の光軸と直角をなす平面内に複数の第1単位レンズを各々配列した第1のレンズ板を備え、
    前記第2のレンズ部は、前記偏光変換要素からの出射光の光軸と直角をなす平面内に前記複数の第1単位レンズの各々に対応した複数の第2単位レンズを各々配列した第2のレンズ板を備え、
    前記複数の第1単位レンズによって形成される複数の光源像を、前記複数の第2単位レンズ各々の中心近傍に形成し、且つ、前記複数の第1単位レンズ近傍の像を、前記第2のレンズ部により照明領域近傍に重畳結像させる様に、前記第1のレンズ板及び前記第2のレンズ板を配置したことを特徴とする照明光学系。
  2. 請求項1に記載の照明光学系において、
    前記第1のレンズ部或いは第2のレンズ部の少なくとも一方が、1つの平凸レンズと前記レンズ板とを備えることを特徴とする照明光学系。
  3. 請求項1または2に記載の照明光学系と、前記照明光学系からの光を画像信号により変調して画像を形成するライトバルブと、形成された画像をスクリーン上に投写表示する投写光学系と、を備えることを特徴とする投写型表示装置。
  4. 請求項1または2に記載の照明光学系と、光源からの光を3色光に分離する色光分離要素と、各色光を画像信号により変調して画像を形成する3つのライトバルブと、各色光からなる3種の画像を1つに合成する色光合成要素と、合成された画像をスクリーン上に投写表示する投写光学系と、を備えることを特徴とする投写型表示装置。◆
JP7830593A 1993-04-05 1993-04-05 照明光学系及び投写型表示装置 Expired - Lifetime JP3594627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7830593A JP3594627B2 (ja) 1993-04-05 1993-04-05 照明光学系及び投写型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7830593A JP3594627B2 (ja) 1993-04-05 1993-04-05 照明光学系及び投写型表示装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002212643A Division JP3821758B2 (ja) 2002-07-22 2002-07-22 照明光学系及び投写型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06289387A JPH06289387A (ja) 1994-10-18
JP3594627B2 true JP3594627B2 (ja) 2004-12-02

Family

ID=13658222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7830593A Expired - Lifetime JP3594627B2 (ja) 1993-04-05 1993-04-05 照明光学系及び投写型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3594627B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR0164463B1 (ko) * 1994-11-25 1999-03-20 이헌조 액정프로젝트의 광학장치
DE69532660T2 (de) 1994-12-28 2005-02-10 Seiko Epson Corp. Polarisations-Beleuchtungsvorrichtung und diese verwendender Projektor
JPH0950000A (ja) * 1995-06-02 1997-02-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 偏光方向変換照明装置および投写型画像表示装置
FR2735875B1 (fr) * 1995-06-21 1997-08-14 Thomson Multimedia Sa Dispositif optique de polarisation et systeme de projection du type a valve a cristaux liquides utilisant un tel dispositif optique
JPH1073765A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Pioneer Electron Corp 照明光学系
JP3622556B2 (ja) * 1999-02-23 2005-02-23 セイコーエプソン株式会社 照明光学系および投写型表示装置
JP4075284B2 (ja) 2000-04-21 2008-04-16 コニカミノルタオプト株式会社 照明光学装置
US6499844B2 (en) * 2000-05-01 2002-12-31 Koninklijke Philips Electronics N.V. Projection device and integrator plate suitable for such a projection device
US7154458B2 (en) 2002-08-21 2006-12-26 Nec Viewtechnology, Ltd. Video display device with spatial light modulator
JP4387688B2 (ja) 2002-11-07 2009-12-16 Necディスプレイソリューションズ株式会社 液晶プロジェクタ
KR101686843B1 (ko) 2006-09-29 2016-12-15 리얼디 인크. 투사 시스템 및 입체 이미지 투사를 위한 방법
US8727536B2 (en) 2007-05-09 2014-05-20 Reald Inc. Polarization conversion system and method for projecting polarization encoded imagery
US9625745B2 (en) 2013-11-15 2017-04-18 Reald Inc. High dynamic range, high contrast projection systems

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06289387A (ja) 1994-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6208451B1 (en) Polarization conversion system, illumination system, and projector
US6497488B1 (en) Illumination system and projector
US7675684B1 (en) Compact optical system
US6910777B2 (en) Projector
US6348997B1 (en) Polarizing illuminating device and projector
US20020057420A1 (en) Projection-type display apparatus
WO1998009113A1 (fr) Appareil et ecran de projection
JP3594627B2 (ja) 照明光学系及び投写型表示装置
US6773111B2 (en) Projection type image display apparatus
JPH08254678A (ja) 投射型液晶表示装置
US20080192205A1 (en) Projection Display Device
US6665122B1 (en) Projection-type image display apparatus
JP2001021996A (ja) 照明装置および投写型映像表示装置
KR100218085B1 (ko) 편광방향변환조명장치 및 그것을 사용한 투사형화상표시장치
JP3269362B2 (ja) 液晶プロジェクター
JPH10170869A (ja) 偏光照明装置および投写型表示装置
US7365721B2 (en) Projection display
JP2003233032A (ja) 投写型液晶表示装置
JP3336794B2 (ja) 偏光照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
KR100352973B1 (ko) 2 램프를 이용한 액정 프로젝터의 광학계
JP3665350B2 (ja) 照明光学系及び投写型表示装置
JP3821758B2 (ja) 照明光学系及び投写型表示装置
JP3627392B2 (ja) 偏光発生装置、表示装置、及び投写型表示装置
JPH11271668A (ja) 照明光学装置および投写型表示装置
EP1130450B1 (en) Polarized light illuminator and projection display

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 9