JP3589352B2 - ヒートシール可能なフィルム及びそれらから製造された製品 - Google Patents

ヒートシール可能なフィルム及びそれらから製造された製品 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明はヒートシール可能なフィルム及び製品に関する。特に、本発明は複数のポリマーのブレンドに関し、それらのポリマーのうちの1つは狭い分子量分布と狭い組成分布を有し、その他のポリマーは広い分子量と組成の分布を有する。本発明のブレンドは優れたヒートシール性及びその他の物理的特性を示す。本発明のブレンドは、フィルム、バッグ、ポンチョ、タブ、トレー、蓋、包装、容器、及びその他のヒートシールを使用する製品を製造するのに使用できる。
発明の背景
ヒートシールを使用して製造された多くの製品が現在市場で入手可能である。一般に、そのような製品上のシールは製品の分かれた2つの部分を1つに溶接することによって使用される。例えば、機械及び玩具中において有用に使用されるプラスチック部品は、2つの個々のプラスチック片の一方又は両方を加熱すること、それらを一緒にプレスすること、及びその後それらを冷却することによって結合させて組み立てることができる。具体的には、ヒートシールは包装の用途において非常に重要である。ヒートシールによって形成されたパッケージはパッケージ内の消費品の効率的な輸送を提供し、販売を促進する消費品のディスプレーを提供し、そして、食品工業においては、パッケージは消費品の新鮮さを保つために使用される。最も重要なことはそしてヒートシールに関して、そのようなパッケージ又はシールを必要とするその他の類似品の製造業者は優れた加工性を要求しているということである。
様々な種類のポリマーが、熱及び/又は圧力をかけることによって結合されるか又はシールされる製品(パッケージを含む)を形成するのに使用されている。これらの製品を製造するのに使用されるポリマー又はポリマーブレンドは、強いシールを提供するので選択され、このシールは熱及び/又は圧力の単一の短い適用によって容易にかつ急速に形成される。全体的な熱シールされた製品が同じか又は異なるポリマーの共押出し(Coextrusion)によって同じポリマー又はポリマーのブレンドから構成されることもある。
より頻繁には、製品は様々な面積又は層の異なる材料から構成され、良好なヒートシール特性を与えるポリマーは、ヒートシールが最終的に必要な面積又は層のみにおいて使用される。例えば多層フィルムの場合、製品がヒートシール特性に加えて透明性、強度、破裂及び引き裂きに対する抵抗のような望ましい物理的及び機械的特性を有し、そして高速装置によって容易に加工できなければならないため、この種の構成が使用される。多くのプラスチック材料が良好な物理的及び機械的特性を有することが知られているが、それらは良好なヒートシール特性を有していないことが多い。例えば、ポリプロピレンは良好な強度と透明性を有し引き裂きに対する抵抗性を有するが、市販のシーリング機械において好ましい温度では良好なシールを容易に形成しない。逆に、ある種のポリマーは良好なヒートシール特性を有するが、適切な強度や透明性を有していない。
従って、包装の分野では、良好な機械的及び物理的特性を与えるブレンドされたか又は共押出しされた同じか又は異なる種類のポリマーから成る1つ以上の層を含み、さらに製造される製品に良好なヒートシール特性を与えるポリマーから形成された1つ以上の追加の層を設けた多層フィルムのような多層製品が開発された。このようにして、例えば、強度と透明性を与えるためのポリプロピレンの支持体層と良好なヒートシール特性を与えるためのポリエチレンの層を有するフィルムが製造できる。フィルムに加えてその他の製品も複数の材料を使用して同様に構成でき、各々の材料は最終製品の所望の特性の1つ以上に寄与するように選択される。
本技術分野においては種々のタイプのポリエチレンポリマーが許容可能なヒートシール性を有することが知られている。低密度ポリエチレン(LDPE)は一般にラジカル開始剤を使用して高圧で製造され、典型的には0.915〜0.940g/cm3の範囲内の密度を有する。LDPEは、ポリマー主鎖からのびた比較的多数の長鎖枝分かれのために、「分枝鎖」ポリエチレンとして知られている。
高密度ポリエチレン(HDPE)は通常0.940〜0.960g/cm3の範囲内の密度を有する。HDPEはチーグラー−ナッタ型触媒のような配位触媒を使用して低圧又は中圧で(しかし、時には高圧で)製造される。HDPEは側鎖枝分かれを実質的に含まず一般に線状である。HDPEは実質的に結晶性ポリマーである。
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は一般にHDPEと同じ方法で製造されるが、得られるポリマーの密度をLDPEの密度の範囲内まで低下させるために十分な短鎖枝分かれを線状ポリマー中に導入するために、ブテン、ヘキセン、又はオクテンのようなアルファ−オレフィンコモノマーを比較的少量組み込む。エチレンとアルファ−オレフィンの共重合に使用される配位触媒は、一般に、広い組成分布(後で定義する)と比較的広い分子量分布、即ち、約3以上のMw/Mn(ここで、Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である)を有するLLDPEを製造する。
上述のLLDPEのようなポリエチレンは、多くの面において望ましくない広い分子量分布を有する。例えば、従来技術において知られているLLDPEは、配向にさらされる比較的高い分子量を有し、配向は加工プロセスの横方向に比較して縦方向に異方性の特性をもたらす。比較的低いコモノマー含有率を有する比較的高分子量の分子は望ましいヒートシール性が少ない。一方、比較的低分子量の分子(コモノマーは必ずそれらの中に集中している)を含む樹脂は良好なヒートシール性を有するが、高いブロッキング性及び粘着性を示す傾向がある。これらの低分子量の高度に枝分かれの分子は、また、樹脂中に配合された特定の添加剤の適切な機能の邪魔をし、抽出可能なポリマーのパーセンテージを増加させ、そして重合プラントの汚れを増加させる。これらの低分子量ポリマー分子の比較的高いアルファ−オレフィンコモノマー含有率はそのようなポリマーを一般に非晶質にし、加工されるべき部品の表面に滲出するので、望ましくない粘着性の表面を生じる。
得られるフィルム等の1つ以上の特性をその成分又はポリエチレンホモポリマーと比較して改善するように設計された公知のブレンド又は共押出しされたポリエチレンも上述の欠点を有していた。例えば、結晶性を下げヒートシール性を改善するための高い平均コモノマー含有率を有するブレンド成分の組み込みは一般に抽出可能物を増加させその他の特性に悪影響を与えるので、ブレンドの全体的な利点は実現しない。
従って、改善されたヒートシール性を示し、その他の望ましい物理的特性を維持しているポリマーブレンドに対する要望が存在する。
発明の要約
本発明のポリマーのブレンドは、一般に、第1のポリマー、即ち、狭い分子量分布と組成分布を有する成分A、及び第2のポリマー、即ち、広い分子量分布と組成分布を有する成分B、を含む。
本発明の1つの実施態様において、成分Aは本願明細書において後述するメタロセン触媒によって製造でき、成分Bは従来的チーグラー−ナッタ触媒によって製造できる。
本発明のもう1つの実施態様において、成分Aはポリマーブレンドの全重量の約40乃至99重量%を構成し、成分Bはポリマーブレンドの全重量の約1乃至約60重量%を構成する。
さらに別の実施態様において、本発明のポリマーブレンドは、製品の製造、特にフィルム層がシール層であるヒートシール可能な製品の製造において、フィルム層として有用である。
【図面の簡単な説明】
本発明の上述の面、特徴、及び利点は添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むとき、より明瞭かつ完全に理解されるだろう。
第1図は、典型的従来技術のLLDPEの広い分子量分布と広い組成分布を示す。
第2図は、本発明において使用される例示的ブレンド成分の狭い分子量分布と狭い組成分布を示す。
第3図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムと本発明によるフィルムに関するシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第4図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムに関するシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第5図は、本発明に従って製造されたフィルムと従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムに関するシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第6図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムと比較した本発明に従って製造されたフィルムのシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第7図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムと比較した本発明に従って製造されたフィルムのシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第8図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムと比較した本発明に従って製造されたフィルムのシール強度とシール温度の関係を示すグラフである。
第8A図は、従来技術のポリエチレンから製造されたフィルムと比較した本発明に従って製造されたフィルムのシール開始温度とプラトー始まり温度(plateau on−set temperature)を説明するグラフである。
第9図は、本発明によるシールされた容器の断面図である。
第10図は、本発明によるフィルム、又は蓋又はシーリング部材の断面図である。
発明の詳細な説明

本発明は、メタロセン触媒を使用して製造されたポリマー、即ち成分A、及び従来的チーグラー−ナッタ触媒を使用して製造されたポリマー、即ち成分B、のブレンドに関し、それらの製造及び使用に関する。本発明のポリマーブレンドは、それらをポリマーフィルムにおいて使用するのに特に適するものにする特異な特性をを有する。これらのフィルムはヒートシール性を必要とする用途において非常に有用である。
メタロセン触媒系から誘導されたポリマーが、従来的なチーグラー−ナッタ触媒によって製造されたポリマーと比較して、驚くべきほど良好なヒートシール性を有することが以前に発見された。国際公開パンフレットWO 93/03093を参照のこと。しかしながら、これらのポリマーは従来的触媒で製造されたポリマーほど良好に加工されない。一般に、加工性を改善するために、上述したようなポリマーのブレンドが製造された。これらのブレンドは一般に個々のポリマーが有しているより良好な特性の幾つかを有しているが、その他の望ましくない特性も増加している。また、個々のポリマーの良好な特性もブレンドされると大幅に減少する。
驚くべきことに、そして予想されなかったことに、改善されたヒートシール性と改善された加工性を示し、その他の望ましい物理的特性を維持しているポリマーブレンドが発見された。
ポリマーの製造
本発明のポリマー、成分Aは、気相、スラリー相、溶液相、又は高圧相中の重合又は共重合プロセスにおいてメタロセン触媒系を使用して製造される。
重合又は共重合プロセスは、2乃至20の炭素原子、好ましくは2乃至15の炭素原子を有するアルファ−オレフィンモノマーの1種以上を重合することを含む。本発明は、1種以上のモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1のようなアルファ−オレフィンモノマー、及びスチレンのような環式オレフィンの重合を含む共重合反応に特に適している。その他のモノマーには極性ビニル、ジエン、ノルボルネン、アセチレン、及びアルデヒドモノマーが含まれる。エチレンのコポリマーは、所望のポリマー生成物が製造されるように調整されたエチレンとコモノマーの量で製造されるのが好ましい。コモノマーは3乃至15個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンであるのが好ましく、4乃至12個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンであるのがより好ましく、4乃至10個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンであるのが最も好ましい。もう1つの実施態様においては、エチレンを少なくとも2種類のコモノマーと重合させてターポリマーなどを形成する。コモノマーが使用される場合、モノマーは一般に70.0〜99.99モル%、好ましくは70〜90モル%、より好ましくは80〜95又は90〜95モル%の比率で重合され、コモノマーは0.01〜30モル%、好ましくは3〜30モル%、より好ましくは5〜20又は5〜10モル%の比率で重合される。
本発明の目的に関して、「メタロセン(metallocene)」という用語は、本明細書中において、遷移金属と組み合わされた1つ以上のシクロペンタジエニル部分を含むものとして定義される。メタロセン触媒成分は一般式(Cp)mMRnR′によって表され、式中、Cpは置換又は未置換のシクロペンタジエニル環であり、Mは第IV、V、又はVI族の遷移金属であり、R及びR′はハロゲン、1〜20の炭素原子を有するヒドロカルビル基又はヒドロカルボキシル基から独立に選択され、m=1〜3、n=0〜3、p=0〜3、そしてm+n+pの合計はMの酸化状態に等しい。メタロセンは主としてヒドロカルビル置換基によって置換できるが、ゲルマニウム、燐、珪素、又は窒素原子含有基、又は未置換、架橋又は非架橋、又はそれらのあらゆる組み合わせを除外するものではない。
メタロセン型の触媒系の種々の形態を本発明の重合プロセスにおいて使用することができる。エチレンの重合用のこれらのメタロセン触媒の発展の例が、ホエル(Hoel)の米国特許第4,871,705号、イーウェン(Ewen)らの米国特許第4,937,299号、及びウェルボーン・ジュニア(Welborn Jr.)の1989年7月26日に公開された欧州特許公開公報第0 129 368号、米国特許第5,017,714号及び第5,120,867号に見られる。これらは全て引用によって本明細書中に組み入れられる。これらの刊行物は助触媒としてアルモキサンを含むメタロセン触媒の構造を教示している。様々なアルモキサンの調製方法が存在し、その内の1つが米国特許第4,665,208号に記載されている。
トリアルキルアルミニウム又は、中性のメタロセン化合物をイオン化するトリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼素のようなイオン化イオン性活性剤又は化合物のようなその他の助触媒もメタロセンと使用できる。そのようなイオン化化合物は活性プロトン、又はイオン化イオン性化合物の残留イオンに配位しないか又は緩やかにのみ配位するある種のその他のカチオンを含むことができる。そのような化合物は1988年8月3日に公開された欧州特許公開公報第0 520 732号、第0 277 003号、及び第0 277 004号、並びに米国特許第5,153,151号及び第5,198,401号に記載されており、これらは全て引用によって本明細書中に完全に組み入れられている。
さらに、メタロセン触媒成分はモノシクロペンタジエニルヘテロ原子含有化合物でもよい。このヘテロ原子はアルモキサン又はイオン性活性剤によって活性化されて本発明において有用なポリマーを製造するための活性な重合触媒系を形成する。これらの種類の触媒系は、例えば、1992年1月9日に公開されたPCT国際公開パンフレットWO 92/00333、米国特許第5,096,867号及び第5,055,438号、欧州特許公開公報第0 420 436号、及びWO 91/04257に記載されており、これらは全て引用によって本明細書中に完全に組み入れられている。
さらに、本発明において有用なメタロセン触媒は非シクロペンタジエニル触媒成分、又は遷移金属と組み合わされたボロール(boroles)又はカルボリド(carbollides)のような補助配位子を含むことができる。さらに、米国特許第5,064,802号及び1993年4月29日に公開されたPCT国際公開パンフレットWO 93/08221及びWO 93/08199(これらは全て引用によって本明細書中に完全に組み入れられている)に記載されている触媒及び触媒系は本発明の範囲を越えるものではない。上述の触媒は全て、所望により、触媒の生産性を改善する添加剤又は掃去剤成分と組み合わせて重合において使用できる。
気相プロセス中の触媒粒子は、ポリマー性支持体又はシリカ、アルミナ、又はその両方のような無機酸化物などの適切な粒状物質の上に担持させることができる。本発明の触媒の担持方法は、米国特許第4,808,561号、第4,897,455号、第4,937,301号、第4,937,217号、第4,912,075号、第5,008,228号、第5,086,025号、第5,147,949号、第5,238,892号、及び第5,240,894号に記載されており、これらは全て引用によって本明細書中に組み入れられている。
本発明のポリマー成分Aの特性
本発明のポリマー成分Aの重要な特徴はその組成分布(CD)である。当業者には良く知られているように、コポリマーの組成分布はコポリマーの分子中のコモノマーの分布の均一性に関係する。メタロセン触媒は、それによって製造されるポリマー分子内にコモノマーを非常に均一に組み入れることが知られている。従って、単一のメタロセン成分を有する触媒系から製造されたコポリマーは非常に狭い組成分布を有し、ポリマー分子の大部分はほぼ同じコモノマー含有率を有し、そして各分子内においてコモノマーはランダムに分布している。一方、チーグラー−ナッタ触媒は一般にかなり広い組成分布を有するコポリマーを生成する。コモノマー含有率はポリマー分子によって大きく変化する。
組成分布の目安は「組成分布幅指数(Composition Distribution Breadth Index)」(CDBI)である。CDBIは中央の総コモノマーモル含有率の50%以内(即ち、片側25%以内)のコモノマー含有率を有するコポリマー分子の重量パーセントとして定義される。コポリマーのCDBIは、コポリマーのサンプルの個々のフラクションを単離する公知の技術を使用して容易に決定される。そのような技術の1つは、ワイルド(Wild)らのJ.Poly.Sci.,Po ly.Phys.Ed.,第20巻、441頁(1982)及び米国特許第5,008,204号(これらは引用によって本明細書中に組み入れられている)に記載されている温度上昇溶離分別(Temperature Rising Elution Fraction)(TREF)である。
CDBIを決定するために、溶解度分布曲線をコポリマーについて初めに作成する。これは上述のTREF技術から得られたデータを使用して行うことができる。この溶解度分布曲線は、温度の関数としての溶解するコポリマーの重量フラクションのプロットである。これは重量フラクション対組成分布の曲線に変換される。溶離温度との組成の相関を簡略化する目的で、15,000未満の重量フラクションを無視する。これらの低重量フラクションは一般に本発明の樹脂中には極僅かしか存在しない。本明細書の以下の部分及び添付の請求の範囲においては、CDBIの測定において変換は15,000未満の重量フラクションを無視したものである。
重量フラクション対組成分布の曲線から、中央コモノマー含有率の片側25%以内のコモノマー含有率を有するサンプルの重量%を求めることによってCDBIが決定される。コポリマーのCDBIの決定についての詳細は当業者に公知である。例えば、1993年2月18日に公開されたPCT公開パンフレットWO 93/03093を参照されたい。
本発明のポリマーは一般に50〜98%の範囲内のCDBIを有し、通常は60〜98%の範囲内のCDBIを有し、最も典型的には65〜95%の範囲内のCDBIを有する。使用されるプロセスの運転条件を変化させるとともにその他の触媒を使用することによってより高いか又はより低いCDBIが得られることは明らかである。
MWD、又は多分散性は、良く知られたポリマーの特性の1つである。MWDは一般に重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比率として表される。Mw/Mnの比率はゲルパーミエーションクロマトグラフィー技術によって直接的に測定できる。
当業者は、ポリマーサンプルのMWDを決定するのに利用できる方法が幾つかあることを認識している。本明細書の目的に関して、ポリマーの分子量分布は、ウルトラスチロゲル(Ultrastyrogel)カラムと屈折率検出器を備えたウォーターズ・ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(Waters Gel Permeation Chromatograph)を使用して決定される。この測定において、装置の運転温度は145℃であり、トリクロロベンゼンを溶離触媒として使用し、較正標準は、500の分子量から5,200,000の分子量の範囲内の公知の正確な分子量を有する16種のポリスチレンとポリエチレン較正標準のNBS1475を含んだ。
本発明のポリマー成分AのMWDは「狭い」ものとして表現される。本明細書の目的に関して、狭いMWDは約3未満のMw/Mnを意味し、2.5以下が好ましい。
本発明の樹脂のメルトインデックス(MI)は一般に約0.1〜約1000dg/minの範囲内であり、好ましくは約0.2〜約300dg/min、より好ましくは約0.3〜約200dg/min、そして最も好ましくは約0.5〜約100dg/minである。
本発明の成分Aの意図する密度は0.85乃至0.96g/cm3の範囲内であり、好ましくは0.87乃至0.940g/cm3であり、より好ましくは0.88乃至約0.935g/cm3である。もう1つの実施態様において、成分Aの密度は0.900乃至0.915g/cm3、0.915乃至0.940g/cm3、0.88乃至約0.9g/cm3、そして0.940乃至約0.96g/cm3の範囲内である。
もう1つの実施態様において、成分Aは成分Aのポリマーのブレンドを含むことができ、そのようなブレンドは、例えば、スクリュー型押出し機、バンバリーミキサーなどのような従来的ブレンド技術及び装置を使用して所望の成分を所望の比率でブレンドすることによって調製できる。あるいは、例えば、1つの反応器中で2種以上の触媒を使用するか又は単一の触媒と直列又は並列の2つ以上の反応器を使用して、ブレンドの成分を単離することなく、直接重合によってブレンドを製造することができる。
本発明のポリマー成分Bの特性
本発明のポリマー成分Bは本技術分野において非常によく知られており、従来的なチーグラー−ナッタ触媒によって製造できる。例えば、引用によって本明細書中に組み入れられている米国特許第4,719,193号には、従来的ポリエチレンコポリマーの製造方法が開示されている。その他の引用例には、米国特許第4,438,238号、V.B.F.MathotとM.F.J.PijpersのJ.Appl.Polym.Sci.,39,979(1990)、及びS.HosodaのPolymer Journal,20,383(1988)が含まれる。
一般に、成分Bのコポリマーの分子量は40,000乃至300,000の範囲内であり、メルトインデックス(MI)は0.05乃至20であり、密度は0.9乃至0.95g/cm3の範囲内である。エチレンと重合されるコモノマーの量は0.5乃至5モル%の範囲内であり、密度は0.91乃至0.93g/cm3の範囲内である。成分Aのポリマーを製造するための上述のコモノマーは成分Bのポリマーを形成するのにも有用である。よく知られているように、得られるポリマーの分子量を調節するために水素を使用できる。典型的には、ポリマー成分Bは3.5より大きい分子量分布を有し、4.0より大きい分子量分布を有するのが望ましい。
本発明のポリマーブレンドの成分Bは、分子量、MWD、コモノマーの種類と含有率、密度、MI及びCDの1つ以上がお互いに異なる、異なる従来技術のポリマーのブレンドから成ることができる。
本発明のブレンド、フィルム、及び製品
本発明のポリマーブレンド(本明細書中においては「A−Bブレンド」と呼ぶ)は特に望ましいヒートシール特性を有する製品を形成するのに使用できる。特に、A−Bブレンドは特に望ましいヒートシール特性を有するフィルムに加工することができる。
例えば、A−Bブレンドを使用してフィルムを形成することができ、次ぎにフィルムを本技術分野で公知のヒートシール技術によってバッグ又はポーチに成形することができる。ヒートシール可能なフィルムは包装シーリング材料としても使用することができ、例えば、フィルムを容器の開口部の上に置き、その後熱を加えることによって容器をしっかりと閉じることができる。この技術は、食品のような腐りやすいものを、紙、プラスチック、ガラス、セラミック、又は金属の容器に密封するのに使用できる。また、この技術は、消費材を魅力的な販売用ディスプレー中に包装するのに使用でき、物品を輸送のためにしっかりと閉じるために使用できる。
上述の製品は本発明のA−Bブレンドから形成される。製品はその他の材料を含むことができ、特に製品の一部はヒートシールに利用されない。ヒートシールに利用される製品の部分において、「から形成される」という言葉は「を含む」を意味するものとする。1つの実施態様において、上述のすべての製品又は製品の部分は、本質的に本発明のA−Bブレンドから成るようにも構成できる。即ち、本明細書に記載の全ての製品のシートシール部分は本発明のA−Bブレンド又はポリマーから本質的に成ることができる。
ポリマーのA−Bブレンドは本技術分野で公知の方法を使用してフィルムに形成できる。例えば、ポリマーを溶融状態でフラットダイを通して押出しその後冷却することができる。或いは、ポリマーを溶融状態で管状のダイを通して押出しその後空気を吹き込み冷却してチューブ状のフィルムを形成することができる。チューブ状のフィルムは軸方向にスリットされ開いて平らなフィルムに形成される。本発明のフィルムは未配向でよく、或いは一軸又は二軸方向に配向していてもよい。
本発明のフィルムは単層でも多層フィルムでもよい。多層フィルムは、A−Bポリマーブレンドから形成された1つ以上の層を含むことができる。フィルムは、その他のポリマーであるポリプロピレン、ポリエステル、LDPE、HDPE、PP、EVA、EVOH、及び例えば金属箔、紙、及び類似物のようなその他の材料から形成された1つ以上の追加の層も有することができる。
多層フィルムは本技術分野で公知の方法によって形成できる。全ての層がポリマーである場合、ポリマーは共押出し供給ブロック及びダイ組立て体を通して共押出しして接着しているが組成は異なる2つ以上の層を有するフィルムを製造することができる。多層フィルムは、また、支持体物質をポリマーをダイから排出させながら溶融したポリマーでコーティングする押出しコーティングによっても形成できる。例えば、既に形成されたポリプロピレンフィルムにA−Bブレンドフィルムをダイを通して押し出しながら押出しコーティングすることができる。押出しコーティングは、A−Bブレンドヒートシール層を、天然又は合成の繊維又は糸から織られた又は編まれた支持体(例えば、布)、又はガラス、セラミック、紙、又は金属のような非ポリマー物質から製造された支持体に適用するとき特に有用である。
多層フィルムは、また、上述のようにして製造された単層フィルムの2つ以上を一緒にすることによっても形成できる。例えば、ポリプロピレン支持体フィルムをA−Bブレンドヒートシールフィルムと一緒にして、ポリプロピレンの強度特性とA−Bブレンドのヒートシール特性を有する2層フィルムを得ることができる。このようにして形成されたフィルムの2つの層は接着剤を使用して又は熱と圧力を加えることによって接着させることができる。
ヒートシールされた製品は、製品の少なくとも2つの部分を、製品の部分の少なくとも1つを軟化させるのに十分な温度でプレスすることによって形成できる。熱によって軟化された製品の部分はポリマーのA−Bブレンドから形成される。十分ではないが、加熱されプレスされてヒートシールを形成する製品の部分の1つのみがA−Bブレンドから形成される場合、ヒートシールに直接的に含まれる全ての製品の部分がA−Bブレンドから形成されるのが好ましい。製品のその他の部分はその他の材料から構成することができる。
ヒートシール温度は、A−Bブレンドポリマーを軟化させてシールされる材料にA−Bブレンドポリマーが粘着するようになるのに十分なほど高くなければならない。ヒートシール温度は成分Aの融点或いはそれ以上に高くてもよいが、その高い温度においてシーリングの接触時間は短縮されなければならない。
シールは、製品の部分の一方又は両方を必要な温度まで加熱し、製品の部品をそれらが少なくとも部分的に一緒に溶融するのに十分な期間プレスし、そしてその後シールを冷却することによって形成される。部分を結合させるのに必要な圧力は、製品の形状、シール層の厚さ、シール層の組成、及びシールが形成される温度に依存する。
このようにして形成されたヒートシール製品は、物体(body)を含む密閉された容器及びそれに固着したシーリング部材でよく、シーリング部材はA−Bブレンドポリマーを含むシール層を含む。
上述の物体は、紙、プラスチック、ガラス、セラミック、金属、及び織物のような異なる多数の材料のいずれからでも構成できる。物体は、液体及び/又は気体を通さない壁から構成することができ、或いは物体は液体及び/又は気体の通過を可能にするように構成することもできる。また、物体は、物体の壁を通しての小さい物品の通過を可能にする1つ以上の入り口を有するように構成でき、或いは消費者が容器中に入れられた物品を容器から取り出すことなく調べられるようにするための1つ以上の入り口を有するように構成できる。
商業的な用途においては、開放チャンバー136を包装される物品で充填し、シーリング部材134を縁138に対してプレスする。シーリング部材134、縁138、又は両方を接触の前に予熱してもよく、或いは一方又は両方を接触後に加熱することができる。いずれにせよ、シーリング部材134は縁138に対してシーリング部材134を軟化させるのに十分な温度でプレスされる。シーリング部材134は縁138に対してヒートシールを形成するのに十分な熱と圧力でプレスしたあと、熱と圧力を取り去りシールを冷却する。得られる製品はチャンバー136中に密封された消費材を有するシールされた容器である。
上述したように、シーリング部材は本発明のA−Bポリマーブレンドのみから構成することができ、或いはシーリング部材は多層フィルムでもよい。シーリング部材が1種より多くの材料から構成される場合、A−Bブレンド、又はそれらのブレンドはヒートシールが形成される領域においてのみ使用される必要がある。例えば、シーリング部材は、2層フィルムの断面図である第11図に示されているように構成することができる。シーリング部材144は支持体層143とヒートシール層145から成ることができる。
1つの実施態様において、本発明のポリマーブレンドは約40乃至約99重量%のポリマー成分Aを含み、好ましくは50乃至99重量%、より好ましくは60乃至99重量%、さらに好ましくは65乃至98重量%、そして最も好ましくは70乃至95重量%ポリマー成分Aを含む。
本発明の1つの実施態様において、本発明のポリマーブレンドは約1乃至約60重量%のポリマー成分Bを含み、好ましくは1乃至50重量%、より好ましくは1乃至40重量%、さらに好ましくは2乃至35重量%、そして最も好ましくは5乃至30重量%ポリマー成分Bを含む。
また、ブレンドは、例えば、酸化防止剤、UV安定剤、顔料、充填剤、スリップ剤、ブロック添加剤(block additive)などのような本技術分野で公知の種々の従来的添加剤も含むことができる。
良好なヒートシール性のポリマーには幾つの重要な特徴がある。重要な特徴の1つはヒートシール開始温度(heat seal initiation temperature)である。これは、ポリマーが圧力下でそれ自身又はその他のポリマーに有用に結合される前に加熱されなければならない温度である。従って、シール開始温度より高いヒートシール温度はかなりのそして測定可能なシール強度を有するヒートシールをもたらす。比較的低いヒートシール開始温度は工業的ヒートシール装置において望ましい。より低い温度は装置上での包装のより高い生産速度をもたらす。なぜならば、シールを形成するためにポリマーをそれ程高い温度まで加熱する必要がないからである。ヒートシールにおいて生産速度を制御する重要な要素は、熱を境界面まで移動させポリマーフィルムを溶融させるのに必要な時間である。より低いシール開始温度は熱を移動させポリマーを溶融させる時間を短くする。また、適切な強度を得るためシールの冷却も速くなる。
シール開始温度(SIT)はヒートシールの測定可能な強度(0.5N/cm以上)を発生させるのに必要な最低温度として定義される。プラトー強度始まり温度(plateau strength on−set temperature)(POST)はシール強度が最大水準まで達し、より重要なことには破壊の態様(モード)が引裂けである(即ち、分離できない結合が形成する)温度として定義される。
1つの実施態様において、本発明のポリマーブレンドは一般に約110℃より低いシール開始温度を有し、約105℃より低いのが好ましく、約100℃より低いのがより好ましく、約95℃より低いのがさらに好ましく、93℃より低いのが最も好ましい。
工業的ヒートシール操作において生産性(パッケージ数/単位時間)を制御する制限要素は熱を境界面まで移動させてシーリングに望ましい温度を達成するのに必要な時間である。SITとPOSTが低ければ低いほど、表面をシールするために熱を境界面まで移動させるのに必要な時間が短くなる。定量的には、SIT及び/又はPOSTが10℃低くなっただけでも生産性は30%改善するだろう。分離可能な結合の形成、即ち、引裂け破壊モードを必要とする用途においては、シーリングは通常POSTにおいて行われる。しかしながら、比較的低いシール強度が望ましく、剥離又は剥離と引裂けが必要とされる用途も存在し、そのような場合にはシーリングはSITとPOSTの間で行うことができ、その温度がSITに近い場合生産性を大幅に改善できる。
1つの実施態様において、本発明のポリマーブレンドは約95℃のシーリング温度において約3N/cmより大きいシール強度を有する。
もう1つの実施態様において、本発明のポリマーブレンドは約100℃のシーリング温度において約5N/cmより大きいシール強度を有する。
第3の重要な特徴は、シールを形成するのに許容可能な温度の範囲であるシーリングウインドウ(sealing window)である。シーリングウインドウはシール強度が本質的に一定である運転温度の許容可能範囲を決定する。この範囲内の低い方の温度はプラトー始まり温度であり、上の方の温度はシール強度が下がり始めるか又はポリマーが劣化し始める温度である。商業的なシーリング運転の全体を通して商業的シーリング装置を正確に一定温度に維持するのは難しいか又は不可能であることが多いので、許容可能なシーリング温度の範囲が広いと、全ての形成されたヒートシールが許容可能な強度を持つようにするのが容易になる。
第4の重要なシーリング特性は、ヒートシールが固化する前の冷却段階中の凝集強さの目安である。シールを形成した直後で冷却する前にサンプルを引き離し、シール強さを測定する。この強さは本技術分野においては熱間粘着度(hot tack)として知られており、N/15mmの単位で測定される。熱間粘着度は高ければ高いほど好ましい。
これら4つの重要なシーリング特性、シール開始温度(SIT)、シール強度(SS)、シール強度プラトー始まり温度(POST)、及び熱間粘着度(HT)の間の相互作用はフィルム又は類似物の製造業者にとって極めて重要である。特に、バッグ又は類似物が非常に高速で加工され製造される包装の分野においては、これらの特性が非常に重要になる。低いSITによって包装業者はシールを形成するためにより少ない熱及び/又は圧力を使用することができ、高いシール強度はより強く速やかなシールの形成をもたらし、より高いPOSTはより強いシールをもたらし、高い熱間粘着度は高い加工速度においてシールの破壊、開裂を防ぐ。これら全てを組み合わせることによって、包装業者は与えられたプロセスで生産速度を増加させることができる。包装業者は増加した生産速度で利益を得るだけでなく、大幅に低い温度でプロセスを運転することによってコストの節約による利益も受ける。
実施例
本発明のより良好な理解を提供するために、本発明の実施において実際に行った試験に関して以下の実施例を示す。これらの実施例は本発明のA−Bブレンドの驚くべきかつ予想されなかった特性を説明するものであり、本発明の範囲を限定するためのものではない。
実施例I
エチレンコポリマー樹脂を従来技術に従って調製してサンプルNo.U3と命名した。サンプルNo.U3は、以下に記載するチタニウム金属触媒を使用する流動床気相反応器中で調製した。従来技術の遷移金属触媒は米国特許第4,719,193号(これは引用によって本明細書中に組み入れられている)に概略を説明されている手順に従って調製した。シリカを600℃で焼成し、その後イソペンタンの混合物中のトリエチルアルミニウムによって25℃で処理した。その後60℃においてアルミニウムトリクトリドとテトラヒドロフラン(THF)溶媒の存在下に、マグネシウムジクロリドをチタニウムトリクロリドと反応させた。得られた反応生成物を50℃のTHF溶媒中において、上述のようにして調製された処理されたシリカと接触させた。得られた生成物を、50℃のイソペンタン中のジエチルアルミニウムクロリドとトリ−n−ヘキシルアルミニウムの混合物で処理して、サンプルU3の調製に使用した触媒を得た。気相反応を、83℃の反応温度、0.90MPa(130psia)のエチレン圧力、0.0556の水素/エチレンモル比、0.0263のブテン/エチレンモル比、及び2.4時間の滞留時間で行った。ASTM−1238に従って測定されたコポリマーのメルトインデックスは約1.0g/10minであり、密度は0.918g/ccであった。実施例U5を実施例U3と同様にして行った。実施例U1、U2、U4、U6、及びU8も実施例U3と同様にして行ったが、コモノマーをブテンからヘキセンに変えた。
実施例II
サンプルNo.U2を従来的チーグラー−ナッタ触媒系を使用してイソパー(isopar)溶媒中において、150〜220℃の反応温度、2.76乃至4.13MPa(400乃至600psigの圧力、及び約2.3のオクテン/エチレンモル比で調製した。
実施例III
サンプルNo.U7をチタニウムテトラクロリド及びジエチルアルミニウムクロリドから成る触媒系を使用して連続するスラリー反応器中において調製した。第1の反応器中においてエチレンを重合して比較的低分子量のポリマーを与え、第2の反応器中においてブテンコモノマーを使用して分子量を増加させた。
実施例IV
サンプルNo.U9を管状反応器中において高圧条件下にエチレンのラジカル開始反応を使用して調製した。反応器の温度範囲は149乃至260℃であり、圧力範囲は248.4乃至310.5MPa(36,000乃至45,000psig)であり、滞留時間は2乃至30秒だった。
実施例V
シリカ担持された遷移金属触媒をサンプルX1の調製に使用した。担持触媒の調製を以下に記載する。約100gの高表面積(Davison 952)シリカを、800℃まで約5時間加熱し乾燥窒素をシリカ上に流し続けることによって脱水した。磁気攪拌機を備えた2500mlの丸底フラスコ中において窒素雰囲気下25℃の乾燥トルエンの500mlを使用して乾燥シリカをスラリー化した。その後、トルエン中250mlのメチルアルモキサン(1.03モル/リットルのアルミニウム)を常に攪拌されているシリカスリラーに15分間に渡って滴下した。その後、フラスコ温度を25℃に維持しながら攪拌を30分間続けた。2.00gのビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを含むトルエン溶液をアルモキサン処理されたシリカスラリーに約15分間に渡って滴下して加えた。添加の間攪拌を一定に維持し、65℃のスラリー温度を維持しながらさらに30分間攪拌した。その後、トルエンをデカンテーションによって除去し、固体を回収して真空下4時間乾燥した。触媒の分析は、触媒が4.5重量%のアルミニウムと0.63重量%のジルコニウムを含んでいることを示した。
上述の触媒を使用して、気相条件下、63℃の反応温度、475ppmの水素濃度、及び41.5/5.17のエチレン/ブテンモル比において、サンプルNo.X1を調製した。
実施例VI
サンプルNo.X3を、珪素架橋遷移金属触媒を使用して調製した。この触媒の調製は米国特許第5,017,714号及び米国特許第5,120,867号(これらは引用によって本明細書中に組み入れられている)に概略が説明されている。サンプルNo.X3を、上述の触媒を使用して、圧力131.1MPa(19000psig)、温度131℃、ブテン66モル%、及びブテン/エチレンモル比1.9の反応条件で調製した。サンプルX2、X4、及びX5もサンプルNo.X3用に使用したのと類似の条件を使用して調製した。
実施例I〜VI中に記載したポリマーの特性、触媒、及びポリマーに関するプロセスの詳細を第I表に示す。
実施例VII
0.038mm乃至0.051mm(1.5乃至2.0ミル)の厚さを有するEX1、8〜10、13、14、17、20、23、28、及び35という番号を付けられたフィルムを1インチキリオン・ミニ・キャスト・ライン(Killion Mini Cast Line)KLB100型上で製造した。
EX2〜7、CEX1〜2、EX11、12、15、16、18、19、21、22、24〜27及び29〜37(EX35は除く)という番号を付けられたサンプルのブレンドを、ワーナー・フレイダーラー(Werner Pfleiderer)ZSK−57型二軸スクリュー押出し機で溶融均質化し、ペレット化した。2.54cm(1インチ)キリオン・ミニ・キャスト・ラインKLB100型を使用して、ブレンドを0.038mm乃至0.051mm(1.5乃至2.0ミル)の厚さを有するフィルムに転化した。
EX39〜44という番号を付けられたブレンドサンプルを乾式ブレンドし、その後3.8cm(1 1/2インチ)イーガン・ライン(Egan Line)(タワー・フライト・モデル(Tower Fright Model))上で4/1の膨張比を使用してインフレートフィルム押出しを行った。フィルムの厚さは約0.051乃至0.058(2.0乃至2.3ミル)であった。
実験用テラー・モデル・イー・ビー(Theller Model EB)ヒートシーラーを使用してフィルムからヒートシールを製造した。約1秒の保圧時間と50N/cm2のシーリング圧力を使用してシールを形成した。フィルム上のシールはインフレートフィルムとキャストフィルムの両方について横方向に形成し、ヒートシーリングアンビル(heat sealing anvils)はマイラー(Mylar)(登録商標)フィルムによってヒートシールフィルムから絶縁した。マイラー(登録商標)フィルムは通常のヒートシール温度において非常に安定であり、ヒートシールが形成した後ヒートシールポリマーから容易に剥がすことができる。シールは強度試験の前に24時間エージングした。
強度試験用に、シールされたサンプルを0.5インチ(1.27cm)幅の片に切り、その後、インストロン(Instron)装置を使用して、20インチ/分(508mm/分)のクロスヘッド速度及び2インチ(5.08cm)のジョー(jaw)分離で強度試験を行った。サンプルの自由端をジョーの間に固定し、シールが破断するまで前記伸張速度で分離した。シール破断時のピーク荷重を測定し、ピーク荷重をサンプル幅で割ることによってシール強度を計算する。すべてのフィルムに対するシール強度値は2.0ミルのフィルムの厚さに対して規格化した。
ヒートシール開始温度は、様々な温度でシールされた各々のサンプルのシール強度を測定し、その後温度に対するシール強度のグラフから外挿してある程度のシール強度が存在する最低温度を見出だすことによって決定した。これと同じグラフは2N/cmのシール強度が生じる温度を決定するのにも使用できる。このグラフは、また、シール強度が比較的一定を保つ温度として定義されるプラトー始まり温度を決定するのにも使用できる。さらに、プラトー始まり温度は、引裂け破壊モード(tearing failure mode)起こる温度に相当する。
EX.1〜9、CEX.1、2の番号を付けられ様々な異なる温度でヒートシールされたフィルムのサンプルについて測定したシール強度値を第II表に示す。EX.1〜9及びCEX.1、2の番号を付けられたフィルムのサンプルに対するシール開始温度とプラトー始まり温度も第II表に示す。
EX.10〜27の番号を付けられ様々な異なる温度でヒートシールされたフィルムのサンプルについて測定したシール強度値を第III表に示す。EX.10〜27の番号を付けられたフィルムのサンプルに対するシール開始温度とプラトー始まり温度も第III表に示す。
EX.10、14、28〜38の番号を付けられ様々な異なる温度でヒートシールされたフィルムのサンプルについて測定したシール強度値を第IV表に示す。EX.10、14、28〜38の番号を付けられたフィルムのサンプルに対するシール開始温度とプラトー始まり温度も第IV表に示す。
EX.14、39〜44の番号を付けられ様々な異なる温度でヒートシールされたフィルムのサンプルについて測定したシール強度値を第V表に示す。EX.14、39〜44の番号を付けられたフィルムのサンプルに対するシール開始温度とプラトー始まり温度も第V表に示す。
第3図は、EX.1〜4及び8(第II表)の番号を付けられたサンプルに関する、温度に対するシール強度の曲線を表す。本発明のサンプルEX.4に関する曲線は、シール開始温度が、狭いCDとMWDのポリマーサンプルEX.8から製造されたフィルムのものに近いことを示している。従来技術のサンプルEX.1との比較において、EX.4のシール開始温度とプラトー始まり温度は予想されなかったほど低く、これはシーリング中の生産性を改善する。EX.2、EX.3、及びEX.4の番号を付けられた本発明のブレンドサンプル対する4N/cmのシール強度は、それぞれ、約108、103、及び95℃であるのに対して、EX.1の番号を付けられた従来技術のサンプルは113℃である。重要なことには、EX.4及びEX.5のプラトー始まり温度は従来技術のサンプルEX.1と比較して、それぞれ、10及び20℃低くなっている(第II表)。
第4図は、EX.1及び9の番号を付けられたサンプルと比較ブレンドサンプルCEX.1及び2に関する、温度に対するシール強度の曲線を表す(第II表)。比較ブレンドCEX.1及び2は、CDとMWDは広いが、EX.1とEX.8の間の密度差と同じ密度差を有する2種類の樹脂から製造されたものである。サンプルCEX.1及び2にはシール開始温度のある程度の改善が見られるが、プラトー始まり温度はEX.1と比較して影響を受けていない。
第5図は、EX.4及び5の番号を付けられたサンプル対CEX.2に関する、温度に対するシール強度の曲線を表す。本発明のブレンドのシール開始温度はかなり低く、プラトー始まり温度もCEX.2と比較して10〜20℃下がっているが、プラトーシール強度(plateau seal strength)は全てのサンプルについてほぼ一定のままである。
第6図は温度に対するシール強度の曲線を表し、従来技術のサンプルEX.14に対してEX.33及び34の番号を付けられた本発明のサンプルを比較したものである(第IV表に示されているデータ)。プラトー始まり温度が低下していることに加えて、シール開始温度が従来技術のサンプルEX.14と比較して大幅に低下しているのは明らかである(第IV表)。ブレンドサンプルEX.33及び34について予想されなかったもう1つの観測結果はプラトーシール強度が従来技術のサンプルEX.14よりも高いということである。
第7図は温度に対するシール強度の曲線を表し、EX.35の番号を付けられた従来技術のサンプルに対してEX.36及び37の番号を付けられた本発明のサンプルを比較したものである(第IV表に示されているデータ)。前に示したように、本発明のサンプルのシール開始温度はかなり低いがプラトーシール強度はかなり高いままであり、従来技術のサンプルEX.35とほぼ同等である。
第8図は温度に対するシール強度の曲線を表し、従来技術のサンプルEX.14に対してEX.39〜41の番号を付けられた本発明のブレンドサンプルを比較したものである(第V表に示されているデータ)。2種類の異なる樹脂を乾式ブレンドすることによって調製されフィルムに成形された本発明のブレンドサンプルEX.39〜41は、従来技術のサンプルEX.14と比較して、予想されなかった大幅に低いシール開始温度を示した。本発明のブレンドサンプルEX.39〜41について予想されなかったもう1つの観測結果は試験中に剥離破壊モード(peeling failure mode)が観察されたことであり、高温でシールされたサンプルについても2つのシールされた表面がきれいに分離した。より重要なことは、シール強度が高くかつ一定である温度範囲として定義されるシーリングウインドウが本発明のブレンドEX.39〜41は非常に広いということである。本発明のブレンドサンプルEX.39〜41のシーリングウインドウは65〜160℃の広い温度範囲に広がっているのに対して、従来技術のサンプルEX.14のシーリングウインドウはわずかに120〜160℃にすぎない。同じ剥離破壊モード挙動は、EX.42〜4の番号を付けられた本発明のブレンドサンプルについても観察された(第V表に示されているデータ)。
第8A図は、組成に対する観測されたシール開始温度と観測されたプラトー始まり温度との間の関係を表し、従来技術のポリエチレン(EX.1)及び狭いCD及びMWDを有するポリエチレン(EX.8)に対して本発明のブレンド(EX.2〜7)を比較している(第II表に示されているデータ)。第8A図中にはまた、全組成に渡る本発明のブレンドの予想されたシール開始温度と予想されたプラトー始まり温度が示されている。本発明のブレンドは明らかにシール開始温度とプラトー始まり温度の予想されなかった改善を示している。
EX.24〜27の番号を付けられたサンプルを除いて(第III表のEX.19を除いて)、60/40及び40/60(広いCDの樹脂/狭いCDの樹脂)の組成を有する第II、III、IV、及びV表中に示されている全ての本発明のブレンドサンプルは、95℃で形成されたシールに対して3N/cm以上のシール強度を与え、100℃で形成されたシールに対しては5N/cmを越えるシール強度を与える。これと比較して、EX.1、9、10、14、17、20、23、28、35及びCEX.2の番号を付けられた従来技術のサンプルについては、シール温度が110℃以上になるまで3N/cm及び5N/cmのシール強度は得られない。
本発明のヒートシール製品を使用することによって得られる商業的な利点は上述の図から明らかである。本発明の製品は120℃未満、110℃未満、或いは100℃未満の温度で適切にシール可能であり、このようにして形成されたシール中において適切な強度を保持している。これと比較して、従来技術のポリマーは100℃、110℃、或いは120℃以上でシールされても実質的な強度のシールを形成しない可能性がある。従って、本発明の材料は、100℃以下のような低いシール温度で運転されている商業的装置中において使用することができる。100℃の運転温度は通常の商業的シーリング運転温度よりも実質的に低い。シール温度が100℃のように低いと、ヒートシール速度のかなりの上昇が達成でき、従って、本発明のヒートシール材料を使用することによって、ヒートシール装置の生産速度を著しく増加させることができる。本発明を特定の実施態様を参照することによって記載し説明してきたが、本発明に適する変更が必ずしも本明細書中に記載されていないことは当業者には理解されるだろう。例えば、触媒系は、助触媒としてのアルモキサン及び/又はイオン性活性剤によって活性化され狭い分子量分布と狭い組成分布を有するポリマーを製造するその他の種々の遷移金属メタロセンを含むことができる。この理由により、本発明の範囲を決定するためには添付の請求の範囲のみが参照されるべきである。
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Claims (10)

  1. 3未満の分子量分布及び50%より大きい組成分布幅指数を有する少なくとも1種の第1のポリマーから成る第1の成分の40乃至99重量%、及び3より大きい分子量分布及び50%未満の組成分布幅指数を有する少なくとも1種の第2のポリマーから成る第2の成分の1乃至60重量%を含む、ポリマーブレンド。
    (ただし、a)ポリマー含有量に基づいて25乃至90重量 %のエチレンとC 4 〜C 20 アルファ−モノオレフィンのコ ポリマーであって、0.88〜0.925g/cm 3 の密度、0.5〜7.5 dg/min.のメルトインデックス、3.5以下の分子量分布、 及び70%より大きい組成分布幅指数を有するコポリマ ー、及び、b)ポリマー含有量に基づいて10乃至75重量 %の低乃至中密度のエチレンポリマーであって、0.910 〜0.935g/cm 3 の密度、0.5〜20dg/min.のメルトインデッ クス、3.5より大きい分子量分布、及び70%未満の組成 分布幅指数を有するコポリマー、
    の混合物を含む組成物を除く。)
  2. 第1のポリマーが60%より大きい組成分布幅指数を有する、請求項1のポリマーブレンド。
  3. 60乃至99重量%の第1の成分を含む、請求項1のポリマーブレンド。
  4. 第1のポリマーが、0.875乃至0.96g/cm3の範囲内の密度を有する、請求項1乃至3のいずれか1請求項のポリマーブレンド。
  5. 第1のポリマーがエチレン共重合体(interpolymer)である、請求項1乃至4のいずれか1請求項のポリマーブレンド。
  6. 第2のポリマーがLLDPE、又はLLDPEとLDPE、HDPE、PPから成る群のうちの1つとのブレンドである、請求項1乃至5のいずれか1請求項のポリマーブレンド。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1請求項のポリマーブレンドを含むフィルム。
  8. フィルムがシール層として使用されるとき100℃未満のシール開始温度又は120℃未満のプラトー始まり温度を有する、請求項7のフィルム。
  9. 95℃のシーリング温度でフィルムが室温において3N/cmより大きいシール強度を有し、又は100℃のシーリング温度でフィルムが室温において5N/cmより大きいシール強度を有する、請求項7又は8のフィルム。
  10. 請求項1乃至6のいずれか1請求項のポリマーブレンドを含むヒートシール可能なフィルム。
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