JP3589151B2 - 内燃機関の排気通路切換装置及びこの装置を搭載する車両の制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気通路切換装置及びこの装置を搭載する車両の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気通路切換装置及びこの装置を搭載する車両の制御装置に係り、特に、排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた通路と該吸着剤をバイパスする通路とに選択的に切り換える切換機構を備え、該切換機構の故障の有無を判定し得る内燃機関の排気通路切換装置及びこの装置を搭載する車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開昭63−68713号に開示される如く、内燃機関から排出される排気ガスを浄化する装置が知られている。この装置は、排気通路を、排気ガス中のHC等の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられたバイパス通路と、該吸着剤をバイパスする本通路とに選択的に切り換える切換弁を備えている。また、この装置は、排気通路の、吸着剤の下流側に触媒を備えている。
【0003】
内燃機関の始動直後等の冷間時には、排気ガス中に含まれる未燃焼成分が増大する。触媒は、冷間時には排気ガス中の未燃焼成分を効果的に浄化することができない。そこで、上記従来の装置において、切換弁は、内燃機関の始動が開始された後、排気通路をバイパス通路に切り換える。この場合、排気ガス中の未燃焼成分は、吸着剤に吸着される。そして、吸着剤に吸着された未燃焼成分は、吸着剤の温度が高くなった場合に吸着剤から脱離する。この際、触媒の温度が十分に高いと、脱離した吸着剤は、触媒により浄化される。従って、上記従来の装置によれば、排気ガス中の未燃焼成分が多量に大気中に放出されるのを回避することができ、その結果、内燃機関から排出される排気ガスを効果的に浄化することができる。
【0004】
ところで、排気ガスの未燃焼成分を確実に吸着剤に吸着させるためには、切換弁へ切換信号が付与されることにより排気通路が切り換えられたか否か、すなわち、切換弁が正常に動作しているか否かを判定する必要がある。
【0005】
一般に、切換弁の開閉は、吸気通路に生ずる負圧(以下、吸気圧と称す)を駆動源にして行われる。具体的には、切換弁は、内部空間がダイヤフラムにより変圧室と大気圧室とに区画されたダイヤフラム機構に連結され、変圧室へ向けて吸気圧を導入するか否かに応じて排気通路を切り換える。かかる構成において、変圧室へ吸気圧が導入される際には、その変圧室の圧力は、吸気圧へ向けて変化する。この際、ダイヤフラムの移動量に応じて変圧室の容積が変化することで、その変圧室の圧力も変化する。すなわち、変圧室の圧力変化には、ダイヤフラムの移動量が反映される。
【0006】
切換弁が正常に動作する場合は、変圧室の圧力が吸気圧に向けて変化する過程において、ダイヤフラムが移動する間は、変圧室の容積がその圧力変化を緩和する向きに変化することで、変圧室の圧力の変化勾配の絶対値は減少する。一方、切換弁に固着故障が生ずると、ダイヤフラムが移動しないため、上記の如き圧力の変化勾配の変化は生じない。そこで、切換弁が正常に動作しているか否かを判定する手法としては、変圧室に吸気通路の負圧が導入されるように切換弁へ切換信号が付与された後の変圧室の圧力に基づいて行うことが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の手法により切換弁が正常に動作していない、すなわち、切換弁に故障が生じていると判定された場合は、その判定精度の向上を図るべく、再度、切換弁の故障の有無を判定することが適切である。しかし、上記した吸着剤に排気ガス中の未燃焼成分が多量に吸着されている状況下で、切換弁の故障の有無を再度判定すべく、切換弁による本通路からバイパス通路への排気通路の切り換え操作が行われると、排気ガスがバイパス通路に流通することで、吸着剤に吸着されている未燃焼成分が多量に脱離する。かかる場合に触媒が十分に活性していないと、触媒はその未燃焼成分を効果的に浄化することができず、排気エミッションの悪化を招いてしまう。従って、吸着剤に排気ガス中の未燃焼成分が多量に吸着されている状況下では切換弁の故障の有無を再度判定することは適切でない。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、切換機構の故障の有無を再判定する際に排気エミッションが悪化するのを防止することが可能な内燃機関の排気通路切換装置及びこの装置を搭載する車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
前記吸着剤の状態量が所定の条件を満たしているか否かを判定する吸着剤状態量判定手段を備え、
前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の状態量が前記所定の条件を満たしていると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置により達成される。
【0010】
請求項1記載の発明において、排気通路は、切換機構により、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と、その吸着剤をバイパスする第2の通路とに切り換えられる。切換機構の故障の有無は、排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の内圧等の状態量に基づいて判定される。内燃機関の始動直後等に切換機構に故障が生じていると判定された場合には、その判定精度の向上を図るべく、再度、切換機構の故障の有無を判定することが適切である。
【0011】
そこで、本発明においては、吸着剤の吸着量や温度等の状態量が所定の条件を満たしているか否かが判別される。かかる所定の条件は、吸着剤に未燃焼成分が吸着されていない場合に満たされる。吸着剤の状態量が所定の条件を満たしている場合は、吸着剤に未燃焼成分が残存しておらず、かかる状況下で切換弁による排気通路の切り換え操作が行われても、吸着剤から未燃焼成分が多量に脱離することはない。従って、内燃機関の始動直後等に切換機構に故障が生じていると判定された場合、その吸着剤の状態量が所定の条件を満たしていると判定された後に、再度、切換機構の故障の有無を判定することとすれば、排気通路の切り換え操作が行われることに起因する排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0012】
また、請求項2に記載する如く、請求項1記載の内燃機関の排気通路切換装置において、
内燃機関の始動直後に前記故障判定手段により前記切換機構に故障が生じていると判定された後に、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の状態量が前記所定の条件を満たしていると判定された場合に、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作を行う切換機構制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置は、排気エミッションを悪化させることなく、故障判定手段による切換機構に故障が生じているか否かの判定を行ううえで有効である。
【0013】
請求項2記載の発明において、内燃機関の始動直後に切換機構に故障が生じていると判定された後に、吸着剤の状態量が所定の条件を満たしていると判定された場合、切換機構による排気通路の切り換え操作が行われる。このため、本発明によれば、排気エミッションを悪化させることなく、故障判定手段による切換機構に故障が生じているか否かの判定を実行することが可能となる。
【0014】
吸着剤の温度が高い場合は、吸着剤に吸着していた未燃焼成分が脱離していると判断でき、吸着剤には未燃焼成分が残存していないと判断できる。かかる場合に切換弁による排気通路の切り換え操作が行われても、吸着剤から未燃焼成分が多量に脱離することはない。
【0015】
従って、請求項3に記載する如く、請求項1記載の内燃機関の排気通路切換装置において、
前記吸着剤状態量判定手段は、前記吸着剤の温度が所定値以上であるか否かを判定すると共に、
前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の温度が所定値以上であると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することとしてもよい。
【0016】
上記の目的は、請求項4に記載する如く、排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤に吸着されている排気ガス中の未燃焼成分が脱離した後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置により達成される。
【0017】
請求項4記載の発明において、吸着剤に吸着されている排気ガス中の未燃焼成分がその吸着剤から脱離した場合は、その後に切換弁による排気通路切り換え操作が行われても、吸着剤から未燃焼成分が多量に脱離することはない。従って、内燃機関の始動直後に切換機構に故障が生じていると判定された場合、吸着剤に吸着されている排気ガス中の未燃焼成分が脱離した後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することとすれば、排気通路の切り換え操作が行われることに起因する排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0018】
また、上記の目的は、請求項5に記載する如く、触媒が設けられた排気通路と、前記触媒の上流側の排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
前記触媒が活性しているか否かを判定する触媒状態判定手段を備え、
前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記触媒状態判定手段により前記触媒が活性していると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置により達成される。
【0019】
請求項5記載の発明において、排気通路には触媒が設けられている。触媒の上流側の排気通路は、切換機構により、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と、その吸着剤をバイパスする第2の通路とに切り換えられる。また、触媒が活性しているか否かが判定される。排気ガス中の未燃焼成分は、触媒が活性している場合にはその触媒により浄化される。このため、触媒が活性している状況下では、切換弁による排気通路の切り換え操作が行われることにより吸着剤から未燃焼成分が脱離しても、その未燃焼成分は触媒により浄化される。従って、内燃機関の始動直後に切換機構に故障が生じていると判定された場合、触媒が活性していると判定された後に、再度、切換機構の故障の有無を判定することとすれば、排気通路の切り換え操作が行われことに起因する排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0020】
また、請求項6に記載する如く、請求項1乃至5の何れか一項記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置であって、
車両が、前記内燃機関の出力と該内燃機関以外の動力源の出力とを組み合わせて駆動走行する車両であり、
前記切換機構が、吸気通路に生ずる負圧を駆動源として前記排気通路を切り換えると共に、
前記故障判定手段により再度前記切換機構の故障の有無が判定される際に、前記内燃機関の運転休止を禁止する運転休止禁止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置は、切換機構の故障の有無が再度判定される際に切換機構を適正に動作させるうえで有効である。
【0021】
請求項6記載の発明において、車両は、内燃機関の出力と該内燃機関以外の動力源の出力とを組み合わせて駆動走行する。このような車両では、内燃機関は、通常、燃焼効率の良好な領域でのみ運転され、燃焼効率の悪い領域では運転されないので、内燃機関の運転が休止される場合がある。また、切換機構は、内燃機関の吸気通路に生ずる負圧を駆動源にして排気通路を切り換える。このため、切換機構による排気通路の切り換え操作が行われる際に内燃機関の運転が休止されていると、吸気通路に負圧が生じないことで、切換機構が適正に動作しない事態が生ずる。
【0022】
そこで、本発明においては、故障判定手段により切換機構の故障の有無が再度判定される際に、内燃機関の運転休止が禁止される。この場合、吸気通路に負圧が発生するので、切換機構は排気通路を切り換えることが可能となる。従って、切換機構の故障の有無が再度判定される際に切換機構を適正に動作させることができる。
【0023】
また、請求項7に記載する如く、請求項6記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置において、
前記故障判定手段は、前記切換機構の内圧に基づいて該切換機構の故障の有無を判定すると共に、
前記故障判定手段により再度前記切換機構の故障の有無が判定される際に、該内燃機関を一定の運転状態で運転させる運転制御手段を備えることを特徴とする請求項6記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置は、再判定時に切換機構の故障の有無を正確に判定するうえで有効である。
【0024】
請求項7記載の発明において、切換機構の故障の有無は、切換機構の内圧に基づいて判定される。切換機構の内圧は、切換機構の故障に応じて変化すると共に、吸気通路の負圧に応じて変化する。このため、吸気通路の負圧が変動する状況下で切換機構の故障の有無が判定されると、誤判定が生じてしまう。
【0025】
そこで、本発明において、故障判定手段により切換機構の故障の有無が再度判定される際、内燃機関は、一定の運転状態で運転される。内燃機関が一定の運転状態で運転すると、吸気通路に生ずる負圧は一定に保たれる。この場合は、切換機構の内圧が吸気通路の負圧に応じて変化することは回避される。従って、切換機構の故障の有無を再度判定する際に内燃機関を一定の運転状態で運転させることとすれば、再判定時に切換機構の故障の有無を正確に判定することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である排気通路切換装置の構成図を示す。また、図2は、本実施例の排気通路切換装置の要部拡大図を示す。本実施例のシステムは、内燃機関用電子制御ユニット(以下、エンジンECUと称す)10を備えており、エンジンECU10により制御される。
【0027】
図1に示す如く、本実施例のシステムは、内燃機関12を備えている。内燃機関12は、筒内へ吸入空気を送り込むためのインテークマニホールド14、および、筒内で発生した排気ガスを大気へ放出するためのエギゾーストマニホールド16を備えている。エギゾーストマニホールド16には、第1排気管18が接続されている。第1排気管18の上流側端部近傍には、三元触媒からなるスタートキャタリスト20が設けられている。第1排気管18の下流側には、第2排気管22が接続されている。第2排気管22の上流側端部近傍には、三元触媒から成る主触媒24が設けられている。主触媒24及びスタートキャタリスト20は共に、温度が例えば350℃以上である場合に活性化され、排気ガスを浄化することが可能となる。以下、主触媒24及びスタートキャタリスト20が活性化する温度を活性温度と称す。
【0028】
図1及び図2に示す如く、第1排気管18と第2排気管22との接続部には、HC吸着装置28が設けられている。HC吸着装置28は、第1排気管18と第2排気管22とをそれらの中心部において大きな開口面積で連通させる主通路30と、主通路30をバイパスして連通させるバイパス通路32と、第1排気管8と第2排気管22との連通路を主通路30とバイパス通路32とで切り換える切換弁34と、を備えている。
【0029】
バイパス通路32には、HC吸着剤36が配設されている。HC吸着剤36は、排気ガス中に含まれる未燃焼成分としての炭化水素(HC)を吸着する機能を有している。また、HC吸着剤36は、温度が高いほどHCを吸着し難くなり、例えば80℃を超える付近から、吸着していたHCを外部へ放出し始める特性を有している。以下、HC吸着剤36が吸着していたHCを外部へ放出し始める際の温度を脱離温度と称す。
【0030】
本実施例のシステムは、また、ダイヤフラム機構40を備えている。ダイヤフラム機構40には、ダイヤフラム42が設けられている。ダイヤフラム42は、ダイヤフラム機構40の内部空間を、変圧室44(図1において左側の部屋)と、大気圧室46(図1において右側の部屋)とに区画している。ダイヤフラム42には、作動ロッド48を介して上記した切換弁34が連結されている。切換弁34は、ダイヤフラム42が撓んでいない状態では全開状態となることにより主通路30を導通させ、ダイヤフラム42が変圧室44側へ最大限に撓んだ状態では全閉状態となることにより主通路30を遮断する。
【0031】
大気圧室46内の圧力は、常時、大気圧に維持されている。また、変圧室44には、負圧供給配管50の一端が接続されている。負圧供給配管50の他端は、バキューム・スイッチング・バルブ(以下、VSVと称す)52に接続されている。負圧供給配管50には、その内部の圧力、すなわち、変圧室44に供給される圧力(以下、供給圧Pと称す)に応じた信号を出力する圧力センサ54が配設されている。圧力センサ54の出力信号は、エンジンECU10に供給されている。エンジンECU10は、圧力センサ54の出力信号に基づいて供給圧Pを検出する。尚、圧力センサ54を変圧室44に設けることとしてもよい。
【0032】
VSV52には、インテークマニホールド14に連通する負圧通路56が接続されている。また、VSV52は、大気に開放される大気開放口を備えている。VSV52は、オフ状態で負圧供給配管50を大気開放口に導通させ、一方、エンジンECU10からオン信号が供給された場合に負圧供給配管50を大気開放口から遮断すると共に負圧通路56へ導通させる。
【0033】
負圧通路56には、チェックバルブ58が設けられている。チェックバルブ58は、インテークマニホールド14の負圧(以下、吸気圧と称す)が負圧供給配管50側の圧力に比して低圧である場合に、負圧供給配管50側からインテークマニホールド14へ向かうガスの流れを許容する一方向弁である。
【0034】
インテークマニホールド14の、負圧通路56が接続する部位の上流側には、流路の有効面積を可変するスロットルバルブ(図示せず)が設けられている。スロットルバルブは、エンジンECU10から駆動信号が供給された場合に、その駆動信号に応じた開度に開弁する。スロットルバルブの近傍には、そのスロットルバルブの開度(以下、スロットル開度と称す)θに応じた電気信号を出力するスロットルポジションセンサ60が配設されている。スロットルポジションセンサ60の出力信号は、エンジンECU10に供給されている。エンジンECU10は、スロットルポジションセンサ60の出力信号に基づいてスロットル開度θを検出する。
【0035】
エンジンECU10には、内燃機関12の冷却水の温度(以下、冷却水温THWと称す)に応じた信号を出力する水温センサ62、及び、インテークマニホールド14を流通する吸入空気の重量(以下、吸入空気量Gaと称す)に応じた信号を出力するエアフロメータ64が接続されている。エンジンECU10は、水温センサ62の出力信号に基づいて冷却水温THWを検出すると共に、エアフロメータ64の出力信号に基づいて吸入空気量Gaを検出する。
【0036】
上記の構成において、VSV52がオフ状態である場合、ダイヤフラム機構40の変圧室44には、負圧供給配管50を介して大気圧が導入される。この場合、変圧室44と大気圧46とが等圧となるため、ダイヤフラム42に撓みは生じない。上記の如く、切換弁34は、ダイヤフラム42が撓んでいない状態で全開状態となる。従って、VSV52がオフ状態に維持されている場合は、切換弁34が全開状態となることで、排気ガスの大部分は、第1排気管18から、バイパス通路32を経由することなく、すなわち、HC吸着剤36を通過することなく、主通路30を経由して第2排気管22へ流入する。
【0037】
一方、VSV52がオン状態である場合、ダイヤフラム機構40の変圧室44には、負圧供給配管50を介して吸気圧が供給される。この場合、変圧室44の圧力が大気圧室46の圧力に比して小さくなることで、ダイヤフラム42に変圧室44側への撓みが生ずる。上記の如く、切換弁34は、ダイヤフラム42が変圧室44側へ最大限に撓んだ場合に全閉状態となる。従って、VSV52がオン状態になると、切換弁34が全閉状態となることで、排気ガスは、第1排気管18から、バイパス通路32を経由して、すなわち、HC吸着剤36を通過して第2排気管22へ流入する。
【0038】
このように、切換弁34、作動ロッド48、ダイヤフラム機構40、負圧供給配管50、及びVSV52は、吸気圧を用いて、第1排気管18と第2排気管22との接続部における排気ガスの流路を主通路30とバイパス通路32とで切り換える機構である。以下、切換弁34、作動ロッド48、ダイヤフラム機構40、負圧供給配管50、及びVSV52を総称する場合は、切換機構70と称す。
【0039】
内燃機関12の冷間時には、排気ガス中に含まれるHCが増大する。また、内燃機関12の冷間時には、スタートキャタリスト20及び主触媒24は活性していないので、スタートキャタリスト20及び主触媒24による排気ガスの浄化は効果的に行われない。このため、内燃機関12の冷間時に、排気ガスがHC吸着剤36を通過することなく第1排気管18から第2排気管22へ流入すると、HCを多量に含む排気ガスが大気へ放出されてしまう。
【0040】
そこで、本実施例のシステムにおいて、エンジンECU10は、内燃機関12の冷間時に、VSV52に対してオン信号を供給する。この場合、上記の如く、排気ガスがHC吸着剤36を通過することで、排気ガスに含まれるHCがHC吸着剤36に吸着される。従って、スタートキャタリスト20及び主触媒24による排気ガスの浄化が効果的に行われない冷間時において、HCを多量に含む排気ガスが大気へ放出されるのを防止することができる。
【0041】
そして、エンジンECU10は、スタートキャタリスト20の温度が活性温度に達した場合にVSV52に対するオン信号の供給を停止する。スタートキャタリスト20が活性した後は、内燃機関12から排出される排気ガス中にHCが含まれていても、スタートキャタリスト20の下流側に多量のHCが排出されることはない。従って、スタートキャタリスト20が活性した後は、排気ガスは、HC吸着剤36を通過することなく主通路30を経由して大気へ放出される。
【0042】
図3は、本実施例の排気通路切換装置を搭載する車両100の駆動機構を模式的に表した図を示す。図3に示す如く、本実施例のシステムは、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッドECUと称す)102を備えている。ハイブリッドECU102には、上記した内燃機関12を制御するエンジンECU10が接続されていると共に、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUと称す)104が接続されている。
【0043】
本実施例において、車両100は、左車輪FLと右車輪FRとを連結する車軸106を備えている。車軸106には、減速機108が固定されている。減速機108には、ギヤ110を介して遊星歯車機構112が係合している。遊星歯車機構112は、内燃機関12の出力軸に連結するプラネタリキャリアと、電動モータ114の出力軸に連結するリングギヤと、ジェネレータ116の出力軸に連結するサンギヤと、を有している。
【0044】
ジェネレータ116および電動モータ114には、インバータ118およびメインリレー120を介してバッテリ122が接続されている。インバータ118には上記したモータECU104が接続されており、メインリレー120にはハイブリッドECU102が接続されている。メインリレー120は、ハイブリッドECU102から駆動信号が供給されることによりバッテリ122からインバータ118へ電力を供給する機能を有している。また、インバータ118は、バッテリ122とジェネレータ116との間、および、バッテリ122と電動モータ114との間に、それぞれ、複数のパワートランジスタで構成された3相ブリッジ回路を有しており、それらの間で直流電流と3相交流電流とを変換する機能を有している。ジェネレータ116および電動モータ114は、それぞれ、インバータ118がモータECU104に適当に駆動されることにより、交流電流の周波数に応じた回転数に制御されると共に、その電流の大きさに応じたトルクを発生する。
【0045】
ジェネレータ116は、内燃機関12の始動が完了していない場合はバッテリ122から電力が供給されることにより内燃機関12を始動させるスタータモータとしての機能を有し、内燃機関12の始動が完了した後は内燃機関12の出力によりインバータ118を介してバッテリ122又は電動モータ114に電力を供給する発電機としての機能を有している。また、電動モータ114は、通常走行中は電力が供給されることにより内燃機関12の出力を補助するためのトルクを発生する電動機としての機能を有し、制動時に車軸106の回転によりインバータ118を介してバッテリ122に電力を供給する発電機としての機能を有している。
【0046】
バッテリ122には、上記したハイブリッドECU102が接続されている。ハイブリッドECU102は、バッテリ122の充電状態、すなわち、残存容量を監視している。内燃機関12には、上記の如く、エンジンECU10が接続されている。内燃機関12は、エンジンECU10から駆動信号が供給されることによりその駆動信号に応じた出力を発生する。
【0047】
本実施例において、車両100は、内燃機関12の出力と電動モータ114の出力とを適宜組み合わせて動力を発生するハイブリッド車両である。ハイブリッドECU102には、アクセルペダルの踏み込み量(以下、アクセル開度ACCPと称す)に応じた信号を出力するアクセル開度センサ124、および、車両100の車速SPDに応じた周期でパルス信号を出力する車速センサ126が接続されている。ハイブリッドECU102は、アクセル開度センサ124の出力信号に基づいてアクセル開度ACCPを検出すると共に、車速センサ126の出力信号に基づいて車速SPDを検出する。
【0048】
ハイブリッドECU102は、検出したアクセル開度ACCPおよび車速SPDに基づいて車両100に要求される駆動力を演算した後、その駆動力に対して内燃機関12が効率よく運転する内燃機関12の要求出力Wを演算すると共に、電動モータ114の要求出力Wを演算する。ハイブリッドECU102は、エンジンECU10に対して内燃機関12において要求出力Wが発生するように、また、モータECU104に対して電動モータ114において要求出力Wが発生するように、それぞれ駆動信号を供給する。
【0049】
ところで、本実施例の排気通路切換装置において、内燃機関12の運転中、切換弁34は、常時、排気ガスに曝される。このため、切換弁34に排気ガス中のカーボン等が付着することにより、切換弁34が固着し、あるいは、一部の範囲内でしか動作しない異常(以下、切換弁34のストローク異常と称す)が生ずる場合がある。切換弁34にストローク異常が生ずると、切換弁34を適正に開弁又は閉弁させることができなくなる。従って、切換弁34を適正に動作させるためには、切換弁34のストローク異常を判定することが適切である。
【0050】
図4は、VSV52がオフ状態からオン状態に変化した際の供給圧Pの時間変化の一例を、▲1▼切換弁34が正常に動作する場合、▲2▼切換弁34が全開状態で固着している場合、及び、▲3▼切換弁34にストローク異常が生じて切換弁34が全開状態から半開状態までしか閉じない場合について、それぞれ、実線、破線、及び一点鎖線で示す。尚、図4には、VSV52のオン・オフ状態が併せて示されている。
【0051】
まず、切換弁34が正常に動作する場合の供給圧Pの変化について説明する。図4に実線で示す如く、切換弁34が正常に動作する場合、時刻t以前、すなわち、VSV52がオフ状態からオン状態に変化する以前は、供給圧Pは大気圧Paに維持される。時刻tにおいてVSV52がオン状態に変化すると、負圧供給配管50に吸気圧が供給されるため、供給圧Pは低下し始める。そして、時刻tにおいて供給圧Pが所定圧P1に達すると、ダイヤフラム42が変圧室44側へ撓み始める。ダイヤフラム42が変圧室44側へ撓むと、それに応じて、変圧室44の容積が減少する。この場合、吸気圧によりガスを吸引すべき空間の容積が減少することで、供給圧Pの低下勾配はダイヤフラム42が撓み始める前に比して不連続に小さくなる。以下、ダイヤフラム42が撓み始めることに伴って供給圧Pの低下勾配が不連続に減少する点を、供給圧Pの第1変化点Q1と称す。
【0052】
供給圧Pが第1変化点Q1を通過し、時刻tにおいて供給圧Pが所定圧P2まで低下すると、ダイヤフラム42の撓み量は最大限度に達し、以後、変圧室44の容積は変化しなくなる。このため、時刻tにおいて、供給圧Pの低下勾配は不連続に増加する。以下、ダイヤフラム42の撓み量が最大限度に達することにより供給圧Pの低下勾配が不連続に増加する点を、供給圧Pの第2変化点Q2と称す。そして、時刻tにおいて供給圧Pが吸気圧に達すると、以後、供給圧Pは吸気圧とほぼ等圧に維持される。
【0053】
これに対して、切換弁34が全開状態で固着している場合は、供給圧Pが所定圧P1以下に低下しても、ダイヤフラム42に撓みが生ずることはなく、変圧室44の容積が減少しない。このため、図4に破線で示す如く、切換弁34が正常に動作する場合と異なり、供給圧Pに第1変化点Q1及び第2変化点Q2は現れない。従って、VSV52がオン状態とされた後の供給圧Pに第1変化点Q1及び第2変化点Q2が現れるか否か、すなわち、VSVがオン状態とされた後の所定期間内に供給圧Pの低下勾配の変化量の絶対値が所定値以上となるか否かに基づいて、切換弁34が全開状態で固着しているか否かを判定することができる。
【0054】
また、切換弁34にストローク異常が生じ、切換弁34が全開状態から半開状態までしか閉じない場合は、ダイヤフラム42の最大撓み量は、切換弁34が正常に動作する場合に比して小さくなる。このため、図4に一点鎖線で示す如く、第2変化点Q2は、切換弁34が正常に動作する場合に比して早い時期に現れる。そして、この第2変化点Q2が生ずるタイミングは、ダイヤフラム42の最大撓み量が小さいほど早くなる。従って、第1変化点Q1が現れた後、第2変化点Q2が生ずる時期に基づいて、ダイヤフラム42の最大撓み量、すなわち、切換弁34の動作量を判定することができる。
【0055】
このように、本実施例の排気通路切換装置においては、VSV52がオフ状態からオン状態に変化した後の供給圧Pに基づいて、切換弁34のストローク異常を判定することができる。
【0056】
上述の如く、本実施例において、エンジンECU10は、内燃機関12の冷間時に、排気ガスに含まれるHCをHC吸着剤36に吸着すべく、VSV52に対してオン信号を供給する。そこで、本実施例においては、まず、内燃機関12の冷間時にVSV52に対してオン信号が供給された際、その後の供給圧Pに基づいて切換弁34のストローク異常を判定する。
【0057】
冷間時においては切換機構70の近傍に氷等が付着している場合がある。このため、冷間時には、氷等の付着に起因して切換弁34が適正に開閉駆動できず、切換弁34にストローク異常が生じていると判定されることもある。従って、上記の手法により冷間時に切換弁34にストローク異常が生じていると判定された場合は、その判定精度の向上を図るべく、その後内燃機関12が暖機された後に、再度、切換弁34のストローク異常を判定することが適切である。以下、切換弁34のストローク異常を再度判定することをストローク異常の再判定と称す。
【0058】
そこで、本実施例において、エンジンECU10は、冷間時に切換弁34のストローク異常の判定が行われた結果、切換弁34にストローク異常が生じていると判定された場合は、その異常の判定精度の向上を図るべく、再度、適当なタイミングで、切換弁34のストローク異常を判定する。本実施例のシステムは、切換弁34のストローク異常の再判定を適当なタイミングで行う点に特徴を有している。以下、その特徴部について説明する。
【0059】
図5は、内燃機関12の始動が開始された後の、HC吸着剤36の温度(以下、HC温度と称す)と、HC吸着剤36に吸着されているHCの量(以下、HC吸着量と称す)との関係を表した図を示す。尚、図5には、本実施例の内燃機関12を搭載する車両100が所定の速度パターンで走行した際の時間変化が示されている。
【0060】
内燃機関12の冷間時に排気ガスに含まれるHCをHC吸着剤36に吸着すべくVSV52がオン状態にされた後は、HC吸着剤36に多量のHCが吸着される。HC吸着剤36にHCが多量に吸着されている状況下で、切換弁34のストローク異常の再判定を行うべく、VSV52にオン信号が供給されると、すなわち、切換弁34が全開状態から全閉状態へ向けて変化すると、高温の排気ガスが第1排気管18からバイパス通路32を経由して第2排気管22へ流入することで、HC吸着剤36が高温となり、HC吸着剤36に吸着されていたHCが多量に脱離する。
【0061】
HC吸着剤36からHCが脱離した状況下で、その下流側の排気通路に設けられた主触媒24が活性していない場合は、その主触媒24は脱離するHCを効果的に浄化することができないので、脱離したHCが大気中へ放出され、排気エミッションが悪化してしまう。従って、排気エミッションの悪化を防止するためには、切換弁34のストローク異常の再判定を、HC吸着剤36にHCが多量に吸着されている状態で行うことは適切でない。
【0062】
HC吸着剤36にHCが吸着された場合は、その後、そのHC吸着剤36を再生すべく、HC吸着剤36からHCを脱離させ、その脱離したHCを主触媒24により浄化することが必要となる。HC吸着剤36は、HC温度が脱離温度に達すると、吸着するHCを外部へ放出する。そして、HC吸着剤36は、高温の排気ガスがHC吸着剤36を通過すると、排気ガスの伝熱により昇温し易くなり、脱離温度を超えて速やかに高温状態となる。従って、主触媒24が活性している状況下でバイパス通路32に高温の排気ガスを流通させることとすれば、HC吸着剤36に吸着するHCをすべて脱離させ、そのHCを主触媒24で浄化することが可能となる。以下、かかる手法でHC吸着剤36からHCを脱離させることをHCの「強制パージ」と称す。
【0063】
しかしながら、HC吸着剤36に多量のHCが吸着されている状態でHCの強制パージが行われると、すなわち、高温の排気ガスがHC吸着剤36を通過すると、短時間のうちに多量のHCがHC吸着剤36から脱離し、主触媒24が脱離したすべてのHCを有効に浄化できない事態が生じ得る。従って、HCの強制パージは、HC吸着剤36に吸着するHCの吸着量が少ない状態で行うことが適切である。
【0064】
HC吸着剤36は、その中を排気ガスが流通しなくても、主通路30を流通する排気ガスの伝熱により昇温する。このため、HC吸着剤36にHCが吸着された後、そのHCは、排気ガスの流通路が主通路30に切り換わっていても、図5に示す如く、時刻t=200sec近傍においてHC温度が80℃近傍の脱離温度に達した場合に脱離し始める。そして、HC吸着剤36の吸着量は、HC温度の上昇に従って徐々に減少する。
【0065】
そこで、本実施例において、エンジンECU10は、HC温度が、HC吸着剤36に残存するHCがある程度少なくなると判断できる温度に達した場合に、HCの強制パージを実行すべく、VSV52に対してオン信号を供給する。そして、HC温度が、HC吸着剤36に吸着されているHCがすべて脱離すると判断できる温度に達した場合に、強制パージを終了すべく、VSV52へのオン信号の供給を停止する。このようにHC吸着剤36に吸着するHCの強制パージが行われると、主触媒24が有効に機能する状態でHC吸着剤36からHCが脱離するので、HC吸着剤36が適正に再生される。
【0066】
HC吸着剤36が再生された後、すなわち、HC吸着剤36に吸着するHCの強制パージが完了した後は、排気ガスの流通路が主通路30からバイパス通路32に切り換わることにより排気ガスがバイパス通路32を流通することとしても、HC吸着剤36からHCが脱離することはない。従って、HCの強制パージが完了した後に切換弁34のストローク異常を再判定することとしても、排気エミッションの悪化を招くことはない。このため、本実施例においては、切換弁34のストローク異常の再判定を、HCの強制パージが完了した後に行うこととしている。
【0067】
尚、HC吸着剤36は、内燃機関12の始動後、内燃機関12から排出される排気ガスの伝熱により昇温する。HC吸着剤36は、単位時間当たりの排気ガス量が多いほど、すなわち、吸入空気量が多いほど昇温し易く、一方、単位時間当たりの排気ガス量が少ないほど、すなわち、吸入空気量が少ないほど昇温し難くなる。そこで、単位時間ごとに吸入空気量に応じて加減算するHC吸着剤温カウンタを設け、そのカウント値に基づいてHC吸着剤36の温度(HC温度)を推定することとする。尚、内燃機関12の点火時期が遅角されると、排気ガスの温度は上昇する。従って、HC吸着剤温カウンタのカウント値を、点火時期の遅角量に応じて補正することとしてもよい。
【0068】
ところで、本実施例において、切換弁34は、インテークマニホールド14に生ずる負圧(吸気圧)を駆動源にして開閉する。すなわち、インテークマニホールド14に負圧が生じていなければ、切換弁34は開閉駆動することができない。インテークマニホールド14に負圧を確保するためには、内燃機関12が運転していることが必要である。
【0069】
上述の如く、本実施例において、車両100は、内燃機関12の出力と電動モータ114の出力とを適宜組み合わせて動力を発生するハイブリッド車両である。このような車両では、内燃機関12が燃料効率のよい領域でのみ運転するため、走行中でも内燃機関12の運転が休止される場合がある。内燃機関12の運転が休止されると、インテークマニホールド14に負圧が発生せず、切換弁34を開閉駆動させることができない。また、内燃機関12が運転していてもスロットル開度θが大きい状態に維持されていると、インテークマニホールド14に生ずる負圧は小さく、切換弁34を適正に開閉駆動させることができない。そこで、本実施例においては、切換弁34のストローク異常の再判定を行う際、内燃機関12の運転休止の条件が成立してもその運転休止を禁止すると共に、スロットル開度θを小さく維持することとしている。
【0070】
また、本実施例において、切換弁34のストローク異常の判定は、切換弁34による排気通路の切り換え操作が行われた後、具体的には、VSV52がオフ状態からオン状態に変化した後の供給圧Pに基づいて行われる。供給圧Pは、切換弁34のストローク異常に応じて変化すると共に、吸気圧に応じても変化する。このため、吸気圧が変動する状況下において切換弁34のストローク異常が判定されると、その判定結果として誤判定が生じてしまう。従って、切換弁34のストローク異常を正確に判定するためには、吸気圧が一定に維持されていることが必要である。内燃機関12がアイドル状態(無負荷状態)等の一定の運転状態で運転する場合は、吸気圧は一定に維持される。そこで、本実施例においては、切換弁34のストローク異常の再判定を行う際、内燃機関12の負荷が変動する条件が成立しても内燃機関12を無負荷状態に維持することとしている。
【0071】
本実施例のシステムは、HCの強制パージが完了した後、内燃機関12をアイドル状態で運転させた状態で切換弁34のストローク異常の再判定を行うこととしている。以下、図6乃至図8を参照して、本実施例のシステムにおいて上記の機能を実現するための処理の内容について説明する。
【0072】
図6は、本実施例のシステムにおいて、内燃機関12の始動が開始された後に実現されるタイムチャートを示す。尚、図6(A)には内燃機関12のイグニションスイッチの時間変化が、図6(B)にはインテークマニホールド14に負圧が発生したか否かを表すフラグの時間変化が、図6(C)には内燃機関12がアイドル状態となったか否かを表すアイドルスイッチのオン・オフ状態の時間変化が、図6(D)にはHC温度の時間変化が、図6(E)にはVSV52へのオン信号の時間変化が、図6(F)には切換弁34の開閉状態の時間変化が、それぞれ示されている。
【0073】
図6に示す如く、時刻tにおいてイグニションスイッチがオン状態とされると、内燃機関12が始動し始める。その後、時刻tにおいて、内燃機関12の機関回転数NEが例えば400rpm以上となることにより、インテークマニホールド14に、切換弁34が全開状態と全閉状態との間で適正に動作できるだけの負圧が発生すると、VSV52に対してオン信号の供給が開始される。そして、時刻tにおいてスタートキャタリスト20の温度が活性温度に達すると、VSV52に対するオン信号の供給が停止される。この場合には、HC吸着剤36に多量のHCが吸着される。
【0074】
そして、時刻tにおいて、HC温度が、HC吸着剤36に吸着するHCが脱離し、HC吸着剤36に残存するHCが少なくなると判断できる温度(例えば180℃;以下、この温度をパージ開始温度と称す)に達すると、HC吸着剤36に吸着するHCを強制パージすべく、VSV52に対するオン信号の供給が開始される。この場合、高温の排気ガスがHC吸着剤36を通過することによりHC吸着剤36が更に高温状態となり、その結果、HC吸着剤36に吸着されているHCがすべて脱離することとなる。時刻tにおいて、HC温度が、HC吸着剤36に吸着されているHCがすべて脱離すると判断できる温度(例えば300℃;以下、この温度をパージ終了温度と称す)に達すると、HCの強制パージを終了すべく、VSV52に対するオン信号の供給が停止される。このようにHCの強制パージが完了した後は、HC吸着剤36にHCが残存しなくなる。
【0075】
そして、冷間時に切換弁34にストローク異常が生じていると判定された状況下、時刻tにおいて内燃機関12がアイドル状態になると、切換弁34のストローク異常の再判定を実行すべく、VSV52に対してオン信号が供給される。そして、その切換弁のストローク異常の再判定が終了すると、VSV52に対するオン信号の供給が停止される。
【0076】
図7は、切換弁34のストローク異常の再判定を実行すべく、本実施例のシステムにおいてエンジンECU10が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図7に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動されるルーチンである。図7に示すルーチンが起動されると、まずステップ200の処理が実行される。
【0077】
ステップ200では、冷間時に行われた切換弁34のストローク異常の判定の結果、切換弁34にストローク異常が生じていると判定されたか否かが判別される。その結果、否定判別がなされた場合は、その後、何ら処理が進められることなく、今回のルーチンは終了される。一方、肯定判別がなされた場合は、判定精度の向上を図るべく再度その異常の判定を行う必要があるので、次にステップ202の処理が実行される。
【0078】
ステップ202では、HC吸着剤36に吸着するHCの強制パージが完了したか否かが判別される。その結果、強制パージが完了していないと判別された場合は、今回のルーチンは終了される。一方、強制パージが完了したと判別された場合は、次にステップ204の処理が実行される。
【0079】
ステップ204では、切換弁34のストローク異常の再判定を要求するためのフラグをオンにする処理が実行される。本ステップ204の処理が実行されると、ハイブリッドECU102に対して、内燃機関12がアイドル状態で運転するように要求するための信号が供給される。
【0080】
ステップ206では、内燃機関12がアイドル状態で運転しているか否かが判別される。内燃機関12がアイドル状態で運転しない場合は、インテークマニホールド14に負圧が発生せず、あるいは、その負圧が小さいことで、切換弁34が適正に開閉駆動できないおそれがある。この場合は、切換弁34のストローク異常の再判定を行うことは適切でない。従って、かかる判別がなされた場合は、今回のルーチンは終了される。一方、内燃機関12がアイドル状態で運転していると判別された場合は、次にステップ208の処理が実行される。
【0081】
ステップ208では、内燃機関12がアイドル状態で運転する状況が所定時間経過したか否かが判別される。所定時間が経過していない場合は、インテークマニホールド14の負圧、すなわち、吸気圧が安定していないと判断でき、ストローク異常の誤判定を招くおそれがある。従って、かかる判別がなされた場合は、今回のルーチンは終了される。一方、内燃機関12がアイドル状態で運転する状況が所定時間経過した場合は、切換弁34のストローク異常の再判定を適正に行うことができる状態が実現されたと判断できる。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ210の処理が実行される。
【0082】
ステップ210では、切換弁34のストローク異常の再判定を行う処理が実行される。すなわち、冷間時におけるストローク異常の判定と同様に、VSV52に対してオン信号が供給された後の供給圧Pに基づいて切換弁34のストローク異常が判定される。
【0083】
ステップ212では、切換弁34のストローク異常の再判定が完了したか否かが判別される。その結果、未だその再判定が完了していないと判別された場合は、今回のルーチンは終了される。一方、その再判定が完了したと判別された場合は、次にステップ214の処理が実行される。
【0084】
ステップ214では、切換弁34のストローク異常の再判定を要求するためのフラグをオフにする処理が実行される。本ステップ214の処理が実行されると、ハイブリッドECU102に対する内燃機関12のアイドル運転を要求するための信号の供給が停止される。本ステップ214の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0085】
上記の処理によれば、冷間時に切換弁34にストローク異常が生じていると判定された場合、その後、HC吸着剤36に吸着するHCの強制パージが完了した後に、切換弁34のストローク異常の再判定が行われる。すなわち、HC吸着剤36にHCが残存していない状態で、切換弁34による排気通路の主通路30からバイパス通路32への切り換え操作が行われる。この場合、HC吸着剤36の下流側の排気通路へHCが脱離することはない。従って、本実施例によれば、切換弁34のストローク異常の再判定を行う際に排気エミッションが悪化するのを防止することができる。すなわち、排気エミッションの悪化を招くことなく、切換弁34のストローク異常の再判定を実行することができる。
【0086】
図8は、本実施例において、切換弁34のストローク異常の再判定を行う際にハイブリッドECU102が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図8に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動されるルーチンである。図8に示すルーチンが起動されると、まずステップ300の処理が実行される。
【0087】
ステップ300では、エンジンECU10から、切換弁34のストローク異常の再判定を実行すべく、内燃機関12のアイドル運転を要求するための信号が供給されているか否かが判別される。その結果、否定判別がなされた場合は、次にステップ302の処理が実行される。
【0088】
ステップ302では、通常どおり、内燃機関12を、車両100に要求される駆動力に対して効率よく運転できる要求出力に従って運転させる処理が実行される。本ステップ302の処理が実行される場合は、内燃機関12の運転休止が行われる場合がある。本ステップ302の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0089】
一方、上記ステップ300において肯定判定がなされた場合は、次にステップ304の処理が実行される。
【0090】
ステップ304では、車両100に要求される駆動力や車速SPD等に基づいて、車両100が、内燃機関12をアイドル状態で運転させることができる走行状態にあるか否かが判別される。その結果、車両100が上記の走行状態にないと判別された場合は、上記ステップ302の処理が実行される。一方、車両が上記の走行状態にあると判別された場合は、次にステップ306の処理が実行される。
【0091】
ステップ306では、内燃機関12の運転休止が行われるのを禁止する処理が実行されると共に、内燃機関12がアイドル状態で運転するための要求出力Wを演算する処理が実行される。本ステップ306の処理が実行されると、以後、内燃機関12は、運転休止されることなくアイドル状態で運転することとなる。本ステップ306の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0092】
上記図8に示すルーチンによれば、切換弁34のストローク異常の再判定を行う際、内燃機関12の運転休止を禁止すると共に、内燃機関12をアイドル状態に維持することが可能となる。
【0093】
また、上記図7に示すルーチンによれば、内燃機関12がアイドル状態に維持される場合に切換弁34のストローク異常の再判定が行われる。内燃機関12がアイドル状態に維持される場合は、インテークマニホールド14に負圧が発生すると共に、その負圧が大きな値に一定に維持される。このため、本実施例によれば、切換弁34のストローク異常の再判定時に、切換弁34を適正に開閉駆動させることが可能となると共に、負圧の変動に起因するストローク異常の誤判定を防止することが可能となる。
【0094】
尚、上記の実施例においては、HC吸着剤36が特許請求の範囲に記載した「吸着剤」に、バイパス通路32が特許請求の範囲に記載した「第1の通路」に、主通路30が特許請求の範囲に記載した「第2の通路」に、切換機構70が特許請求の範囲に記載した「切換機構」に、主触媒24が特許請求の範囲に記載した「触媒」に、第1排気管18と第2排気管22との連通路が特許請求の範囲に記載した「触媒の上流側の排気通路」に、電動モータ114が特許請求の範囲に記載した「内燃機関以外の動力源」に、それぞれ相当している。
【0095】
また、上記の実施例においては、エンジンECU10が、HC吸着剤36の温度がパージ終了温度に達しているか否かを判別することにより特許請求の範囲に記載した「吸着剤状態量判定手段」が、VSV52に対するオン信号の供給が開始された後の供給圧Pに基づいて切換弁34のストローク異常を判定することにより特許請求の範囲に記載した「故障判定手段」が、切換弁34のストローク異常の再判定を実行すべくVSV52に対してオン信号を供給することにより特許請求の範囲に記載した「切換機構制御手段」が、それぞれ実現されている。
【0096】
更に、上記の実施例においては、ハイブリッドECU102が、上記ステップ306の処理において内燃機関12の運転休止を禁止することにより特許請求の範囲に記載した「運転休止禁止手段」が、上記ステップ306の処理において内燃機関12がアイドル状態で運転するための要求出力Wを演算することにより特許請求の範囲に記載した「運転制御手段」が、それぞれ実現されている。
【0097】
ところで、上記の実施例においては、切換弁34のストローク異常の再判定を、HC吸着剤36からのHCの強制パージが完了した後に行うこととしているが、そのHCの強制パージが行われる際に同時に行うこととしてもよい。すなわち、主触媒24が活性している状況下では、切換弁34による排気通路の切り換え操作が行われることによりHC吸着剤36からHCが脱離しても、そのHCは主触媒24により浄化されるので、大気中へHCが排出されることはなく、排気エミッションの悪化は防止される。この場合は、エンジンECU10が、主触媒24の温度や排気ガスの温度等に基づいて主触媒24が活性しているか否かを判定することにより特許請求の範囲に記載した「触媒状態判定手段」が、主触媒24が活性した後に切替弁34のストローク異常の再判定を行うことにより特許請求の範囲に記載した「故障判定手段」が、それぞれ実現される。
【0098】
また、上記の実施例においては、切換弁34のストローク異常を切換機構70に生ずる故障として判定することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、供給圧Pに基づいて判定できるVSV52の凍結等に起因するフィルタ詰まり等の故障、負圧供給配管50の詰まり、亀裂、潰れ、切換機構70の接続部分の外れ、又は、変圧室44の気密不良等の異常を切換機構70の故障として判定することとしてもよい。
【0099】
更に、上記の実施例においては、エアフロメータ64を用いて検出した吸入空気量Gaに応じて加減算するHC吸着剤温カウンタのカウント値に基づいてHC吸着剤36の温度を推定することとしているが、HC吸着剤36に直接に温度センサを取り付け、その温度を検出することとしてもよい。
【0100】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1、3、及び4記載の発明によれば、切換機構の故障の有無が判定される際に、吸着剤に排気ガス中の未燃焼成分が残存していない状態で切換機構による排気通路の切り換え操作が行われることで、排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0101】
請求項2記載の発明によれば、排気エミッションの悪化を招くことなく、切換機構の故障の有無の判定を実行することができる。
【0102】
請求項5記載の発明によれば、切換機構の故障の有無が判定される際に、触媒が活性している状態で切換機構による排気通路の切り換え操作が行われることで、排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0103】
請求項6記載の発明によれば、切換機構の故障の有無が再度判定される際に切換機構を適正に動作させることができる。
【0104】
また、請求項7記載の発明によれば、再判定時に切換機構の故障の有無を正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である排気通路切換装置のシステム構成図である。
【図2】本実施例の排気通路切換装置の要部拡大図である。
【図3】本実施例の排気通路切換装置を搭載する車両の駆動機構を模式的に表した図である。
【図4】VSVがオフ状態からオン状態に変化した際の供給圧Pの時間変化を、▲1▼切換弁が正常に動作する場合、▲2▼切換弁が全開状態で固着している場合、及び、▲3▼切換弁にストローク異常が生じて切換弁が全開状態から半開状態までしか閉じない場合について示す図である。
【図5】内燃機関の始動が開始された後の、HC吸着剤の温度と、HC吸着剤に吸着されているHCの量との関係を表した図である。
【図6】本実施例のシステムにおいて、内燃機関の始動が開始された後に実現されるタイムチャートを示す図である。
【図7】本実施例において、切換弁のストローク異常の再判定を実行すべくエンジンECUが実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図8】本実施例において、切換弁のストローク異常の再判定を行う際にハイブリッドECUが実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関用電子制御ユニット(エンジンECU)
12 内燃機関
14 インテークマニホールド
16 エギゾーストマニホールド
24 主触媒
30 主通路
32 バイパス通路
34 切換弁
36 HC吸着剤
54 圧力センサ
70 切換機構
100 車両
102 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)
114 電動モータ

Claims (7)

  1. 排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
    前記吸着剤の状態量が所定の条件を満たしているか否かを判定する吸着剤状態量判定手段を備え、
    前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の状態量が前記所定の条件を満たしていると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の排気通路切換装置において、
    内燃機関の始動直後に前記故障判定手段により前記切換機構に故障が生じていると判定された後に、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の状態量が前記所定の条件を満たしていると判定された場合に、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作を行う切換機構制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の排気通路切換装置において、
    前記吸着剤状態量判定手段は、前記吸着剤の温度が所定値以上であるか否かを判定すると共に、
    前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤状態量判定手段により前記吸着剤の温度が所定値以上であると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置。
  4. 排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
    前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記吸着剤に吸着されている排気ガス中の未燃焼成分が脱離した後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置。
  5. 触媒が設けられた排気通路と、前記触媒の上流側の排気通路を、排気ガス中の未燃焼成分を吸着する吸着剤が設けられた第1の通路と前記吸着剤をバイパスする第2の通路とに選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記排気通路の切り換え操作が行われる際の該切換機構の状態量に基づいて前記切換機構の故障の有無を判定する故障判定手段と、を備える内燃機関の排気通路切換装置であって、
    前記触媒が活性しているか否かを判定する触媒状態判定手段を備え、
    前記故障判定手段は、内燃機関の始動直後に前記切換機構に故障が生じていると判定した場合、前記触媒状態判定手段により前記触媒が活性していると判定された後に、再度、前記切換機構の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の排気通路切換装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置であって、
    車両が、前記内燃機関の出力と該内燃機関以外の動力源の出力とを組み合わせて駆動走行する車両であり、
    前記切換機構が、吸気通路に生ずる負圧を駆動源として前記排気通路を切り換えると共に、
    前記故障判定手段により再度前記切換機構の故障の有無が判定される際に、前記内燃機関の運転休止を禁止する運転休止禁止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置。
  7. 請求項6記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置において、
    前記故障判定手段は、前記切換機構の内圧に基づいて該切換機構の故障の有無を判定すると共に、
    前記故障判定手段により再度前記切換機構の故障の有無が判定される際に、該内燃機関を一定の運転状態で運転させる運転制御手段を備えることを特徴とする請求項6記載の内燃機関の排気通路切換装置を搭載する車両の制御装置。
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