JP3585202B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体の表面に当接しながら、その当接部において、像担持体表面の移動方向とほぼ同一方向に送られる転写材の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的に移行させて転写する転写装置と、該転写装置により像担持体表面のトナー像を転写材の表面に転写する転写部よりも、転写材の移動方向下流側に位置し、かつ転写部を通過した転写材の裏面に対して離間した状態で、当該裏面の側に配置されると共に、転写材の移動方向に対してほぼ直交する向きに長く延び、前記像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと同極性の電圧を印加されて転写材を除電する除電装置と、該除電装置を保持するホルダとを具備する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来より周知である。
【0003】
この形式の画像形成装置においては、像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと逆極性の電圧を転写装置に印加し、これにより像担持体表面と転写装置の間に電界を形成し、像担持体表面のトナー像を転写材の表面に静電的に移行させてトナー像を転写している。またトナー像転写後の転写材に対し、除電装置によって、トナーと同極性の電荷を付与し、転写材の像担持体表面からの分離性を高めている。
【0004】
このような除電装置として、従来、その長手方向に配列された複数の針状突起を有する除電針部材が用いられ、その針状突起の尖端から転写材の裏面に向く放電によって、転写材に対してトナーと同極性の電荷を付与している。これによって、像担持体表面に対する転写材の密着力をなくし、或いはその密着力を弱めて転写材を像担持体表面から確実に分離させている。
【0005】
ところで、像担持体表面から転写材にトナー像を転写する転写部においては、上述のように、転写材に対し、トナーの帯電極性と逆極性の電荷が付与されるので、像担持体表面から離れた直後の転写材の表面に担持されたトナー像と、そのまわりの転写材表面、すなわち地肌部との間に電界が形成され、これによってトナー像を形成するトナーの一部がトナー像近傍の地肌部に静電的に移行することがある。このような現象は、一般に「トナー散り」と称せられているが、かかる現象が発生すると、転写材上に転写されたトナー像が不鮮明となり、その画質が劣化する。
【0006】
上述の欠点を除去するには、除電装置の針状突起の尖端を転写装置に近づけ、転写部により近い部分で転写材を除電する方法が考えられる。このようにすれば、転写部を通過した直後の転写材を除電できるので、上述したトナー散り現象の発生を防止できる。ところが、この構成によると、除電装置の針状突起尖端が転写装置に近づくので、その両者間に、例えば放電による電流のリークが発生し、これによって転写装置の電位が低下し、像担持体から転写材へのトナー像の転写効率が低下する。
【0007】
そこで、転写装置へ印加する電圧の値を高め、転写効率の低下を補うようにすることも考えられるが、除電装置と転写装置との間に流れるリーク電流の値は、湿度などの周囲の環境条件によって大きく左右されるので、転写装置への印加電圧の値を画一的に高めてしまうと、例えば低湿度時には、その電圧値が過多となり、これによって転写部に存する転写材上のトナーに対し、その本来の極性と逆極性の電荷が注入され、当該トナーの帯電極性が反転することがある。このようになれば、極性の反転したトナーが像担持体の表面に再付着するので、転写材へのトナー像の転写効率が低下し、転写材に転写されたトナー像の画質が劣化する不具合を免れない。
【0008】
一方、像担持体から転写材を分離するときの分離性はできるだけ高いことが望ましい。このように転写材の分離性を高めるには、除電装置に印加する電圧を高めればよい。ところが、除電装置への印加電圧の極性は、転写材表面に転移したトナーの極性と同極性であるため、除電装置に対して高い電圧を印加すると、転写材表面のトナーが像担持体表面に静電的に移行して再付着し、転写材表面のトナー像の画質が劣化するおそれを免れない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、前述のトナー散り現象の発生を防止できると共に、除電装置と転写装置との間の電流のリークに基づく転写効率の低下を阻止でき、しかも支障なく像担持体表面からの転写材の分離性を高めることのできる冒頭に記載した形式の画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記ホルダが絶縁体より成ると共に、該ホルダの内側の空間内に前記第1の針状突起と第2の針状突起が配置され、転写材の移動方向における前記空間の幅が、転写材の裏面に近づくに従って拡大していることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0011】
同じく、本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記第1の針状突起と第2の針状突起とのなす角度であって、第1の針状突起から、転写材の移動方向上流側へ向けて計った角度が10°乃至40°に設定されていることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項2)。
【0012】
また、本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記第1の針状突起の尖端から転写材の裏面までの距離よりも、第2の針状突起の尖端から転写材の裏面までの距離が大きく設定されていることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項3)。
【0013】
さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記除電装置が1枚の除電針部材を有し、該除電針部材に、前記第1の針状突起と第2の針状突起が共に形成されていると有利である(請求項4)。
【0014】
また、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記除電装置が第1及び第2の少なくとも2枚の除電針部材を有し、その第1の除電針部材に前記第1の針状突起が形成され、第2の除電針部材に前記第2の針状突起が形成されていると有利である(請求項5)。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って説明し、併せて前述の従来の欠点を図面に即してより具体的に明らかにする。
【0019】
図1は本発明一実施形態例の画像形成装置の内部を正面側から示した概略断面図であり、その画像形成装置本体1には、作像ユニット2が着脱可能に装着されていると共に、転写ユニット3が組込まれている。ここに示した画像形成装置は複写機として構成され、この複写機にプリンタやファクシミリなどの機能をもたせることもできる。作像ユニット2は画像形成装置本体1の手前側から画像形成装置本体に対して着脱される。画像形成装置の正面側ないしは手前側とは、通常オペレータがその画像形成装置を操作するとき位置する側であり、その反対側が画像形成装置の奥側である。
【0020】
図2は作像ユニット2と転写ユニット3とを正面側から見たときの拡大断面図である。図1及び図2に示すように、作像ユニット2はユニットケース4を有し、このケース4の内部には像担持体の一例であるドラム状の感光体5と、帯電装置の一例である帯電ローラ6がそれぞれ回転自在に組付けられている。
【0021】
画像形成動作時に、感光体5は、図示していない駆動装置によって図2における時計方向に回転駆動され、このとき除電光L1によって感光体表面が基準電位に除電される。帯電ローラ6は感光体5の表面に圧接しながら従動回転し、感光体表面を所定の極性、本例ではマイナス極性に一様に帯電する。このように帯電された感光体5の表面部分には、原稿からの光像又は光変調されたレーザL2が照射され、これによって感光体5上に所定の静電潜像が形成される。光を照射された感光体表面部分の表面電位が低下し、これが静電潜像を形成する。光の当てられない感光体表面部分は、実質的に電位は低下せず、これが地肌部を形成する。
【0022】
一方、ユニットケース4には、図2に示すように現像装置7の現像ローラ8が回転自在に支持され、本例の現像ローラ8には、感光体の帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加される。またユニットケース4の一部によって構成された現像ケース9には、粉体状の現像剤Dが収容され、この現像剤Dは、反時計方向に回転駆動される現像ローラ8上に担持されて搬送される。かかる搬送現像剤が感光体5と現像ローラ8との間に至ったとき、現像剤中のトナーが感光体5に形成された静電潜像に静電的に移行し、その潜像がトナー像として可視像化される。本例では、トナーが、感光体5の帯電極性と同極性のマイナス極性に帯電され、かかるトナーが光の当てられた感光体表面部分、すなわち静電潜像に静電的に付着する。所謂、反転現象が行われるのである。
【0023】
転写ユニット3は、図3及び図4にも示すように、転写装置の一構成例である転写ローラ11と、除電装置14と、この除電装置14を保持する絶縁体より成るホルダ15と、これらを支持する保持体13とを有し、転写ローラ11と除電装置14は感光体5に対して平行に延びている。本例の転写ローラ11は、導電性材料、例えば金属より成る中心軸38と、そのまわりに固設された中抵抗体より成る弾性体39を有し、その弾性体39の体積固有抵抗率は、例えば10乃至10Ωcm程度である。かかる転写ローラ11は、図2に示した状態で、感光体5の表面に対向して圧接しながら、図示していない駆動装置によって反時計方向に回転駆動される。転写ローラ11は、感光体5との当接部において、当該転写ローラの表面が、感光体5の表面の移動方向と同じ方向に移動する向きに回転駆動されるのである。
【0024】
一方、図1に示した複数の給紙装置16,17,18,19のうちの選択された給紙装置から、転写材の一例である転写紙Pが感光体5と転写ローラ11の間の転写部20へ矢印Aで示すように搬送される。そして、転写紙Pが転写部20を通過するとき、転写ローラ11に印加された転写電圧の作用によって、感光体5の表面に形成されたトナー像が転写紙P上に転写される。転写紙Pは、感光体5の表面に当接しながら、その当接部において、感光体5の表面の移動方向とほぼ同一方向に送られ、このとき、図5に示すように、転写ローラ11の中心軸38には、電源10によって、感光体表面に形成されたトナー像のトナーの帯電極性と逆極性、本例ではプラス極性の電圧が印加される。これによって転写ローラ11と感光体5の間の転写部20には、感光体5上のトナーが転写紙Pの表面に移行する向きの電界が形成され、そのトナー像が転写紙Pの表面に転写される。
【0025】
一方、除電装置14は、図5から明らかなように、感光体表面のトナー像を転写紙Pの表面に転写する転写部20よりも転写紙Pの移動方向下流側に位置し、しかも転写部20を通過した転写紙Pの裏面に対して離間した状態で、その裏面の側に配置され、転写紙Pの移動方向Aに対してほぼ直交する向き、すなわち感光体5の軸方向に長く延びている。かかる除電装置14は、導電性材料、例えば金属の薄い板材より成る除電針部材28により構成され、図5に示すように、この除電装置14に対して、電源12によって、感光体表面に形成されたトナー像のトナーの帯電極性、並びに感光体表面の帯電極性と同極性、本例ではマイナス極性の電圧が印加される。除電装置14の構成に関しては後に詳しく説明する。
【0026】
このようにして、転写部20を通過した転写紙Pは、除電装置14からのマイナス電荷の放電作用を受けながら感光体5から分離される。除電装置14は、転写装置によって帯電された転写材の電荷、本例ではプラス極性の電荷を除去し、ないしはその電荷量を少なくし、像担持体からの転写材の分離性を高める用をなす。感光体5を離れた転写紙Pは、図1に示すように、定着装置21の定着ローラ21Aと加圧ローラ21Bの間を通り、このとき転写紙上のトナー像が熱と圧力の作用によって転写紙上に定着される。次いで、この転写紙Pはトナー像より成る記録画像の形成されたコピー紙として画像形成装置本体外に排出され、排紙トレイ22上にスタックされる。
【0027】
転写紙Pの搬送方向に関し、定着装置21の上流側の部位には、例えば除電ブラシ50より成る導電性の除電部材が設けられ、この除電ブラシ50は、定着装置21へ進入する前の転写紙Pの裏面に接触すると共に、図2に示すようにアースされている。
【0028】
トナー像転写後に感光体5上に残留しているトナーは、クリーニング装置23のクリーニング部材24によって感光体表面から除去され、ユニットケース4の一部によって構成されたクリーニングケース25内に落下する。
【0029】
図3は転写ユニット3の斜視図であり、図4はその分解斜視図であるが、これらの図と図2に示すように、転写装置の一例である転写ローラ11を保持する保持体13は、第1保持部材26と第2保持部材27とを有し、第1保持部材26はその基端側が画像形成装置本体1の各側板30,31に支持され、通常は画像形成装置本体1に付設された支持部材49に支持されて、図2に示した姿勢を保つ。また、第1及び第2保持部材26,27は、例えば硬質の合成樹脂により構成され、これらは互いに連結されている。これらの保持部材26,27を一体に構成することもできる。
【0030】
図2及び図4に示すように、転写ローラ11は、その中心軸38の手前側と奥側の部位が、軸受40,41にそれぞれ回転自在に支持され、各軸受40,41は第2保持部材27にそれぞれ一体に形成された軸受保持部42,43に保持され、各軸受40,41と第2保持部材27との間には、それぞれ圧縮ばね44,45が圧装されている。
【0031】
また図4に示すように、転写ローラ11の中心軸手前側にはギア46が当該中心軸38に対して相対回転不能に嵌合し、中心軸38の前後の端部には突き当てローラ47,48がそれぞれ回転自在に嵌合している。ギア46に、図示していない駆動ギアが噛み合い、これらのギアを介して、転写ローラ11が駆動装置によって回転駆動される。このとき、突き当てローラ47,48が感光体5の表面に突き当てられ、感光体5に対して転写ローラ11が位置決めされる。また図4に示すように、第2保持部材27の除電装置取付部57に、除電装置14のホルダ15が着脱可能に装着されている。
【0032】
以上のように、図示した画像形成装置は、回転駆動されながら表面にトナー像が形成される感光体5として構成された像担持体と、像担持体の表面に当接しながら、その当接部において、像担持体表面の移動方向とほぼ同一方向に送られる転写紙Pより成る転写材の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的に移行させて転写する転写ローラ11として構成された転写装置と、その転写装置により像担持体表面のトナー像を転写材の表面に転写する転写部20よりも、転写材の移動方向下流側に位置し、かつ転写部20を通過した転写材の裏面に対して離間した状態で、その裏面の側に配置されると共に、転写材の移動方向に対してほぼ直交する向きに延び、像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと同極性の電圧を印加されて転写材を除電する除電装置14と、その除電装置14を保持するホルダ15とを具備している。ここでは、便宜上、像担持体からトナー像を転写される側の転写材の面を表面と称し、これと反対側の面を裏面と称していることは上記説明から明らかである。
【0033】
上述した構成自体は、従来の画像形成装置と異なるところはない。その際、従来のこの種の画像形成装置においては、その除電装置14が図14及び図15に示すように、転写紙Pの移動方向Aに対してほぼ直交する方向に延び、その長手方向に多数の針状突起29aが形成された導電性の除電針部材28aにより構成されていた。かかる除電針部材28aに、前述のようにトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加され、その各針状突起29aの尖端からのマイナス電荷の放電によって、転写材Pに電荷が付与される。
【0034】
その際、図14に模式的に示し、かつ先に説明したように、転写ローラ11には、感光体5上のトナーTと逆極性のプラスの電圧が印加され、これによって感光体表面のマイナス極性のトナーTが転写紙Pの表面に静電的に移行するのであるが、このとき、転写ローラ11に当接した転写紙Pの裏面は、転写ローラ11に印加された電圧の作用によりプラス極性に帯電する。このような転写紙Pの裏面に対し、除電装置14の針状突起29aからの放電によって、転写紙Pの裏面にマイナスの電荷が付与され、これにより転写紙Pのプラスの電荷が除去され、ないしは減少する。このようにして、感光体5の表面に対する転写紙Pの密着力が除去ないしは軽減され、転写紙Pが感光体5の表面に付着したままとなることが阻止され、転写紙Pはその自重によって曲面状の感光体5の表面から分離される。
【0035】
ところが、図14に示すように、感光体5から離れた直後の転写紙Pの表面にはマイナス極性のトナーが担持され、その裏面はプラス極性に帯電しているので、転写紙Pの表面に担持されたトナー像のトナーTと、そのまわりの転写紙表面部分、すなわち地肌部との間に、図14に矢印Eで示す電界が形成される。これによって、そのトナー像の一部のトナーが当該トナー像の近傍の転写紙表面部分に静電的に移行する。これが「トナー散り」現象であり、この現象は転写紙Pの移動方向Aにおけるトナー像の前方領域と後方領域に生じやすい。かかるトナー散り現象が発生すると、転写紙Pに転写されたトナー像が不鮮明となり、その画質が劣化する。
【0036】
上述した欠点を除去する方法として、図16に示すように、除電装置14の針状突起29aの尖端を転写部20に近づけ、その針状突起29aからのマイナス電荷の放電により、転写紙表面のトナーが地肌部に散る前に、転写紙Pを除電することが考えられる。このようにすれば、転写部20を通過した直後の転写紙Pを除電できるので、感光体表面から分離した直後の転写紙Pの裏面のプラス電荷をなくし、或いはその電荷量を少なくできるので、図14に示した電界Eが形成されることを防止でき、トナー散りの発生を阻止することができる。
【0037】
ところが、除電装置14と転写ローラ11を図16に示すように近づけると、これらには互いに逆極性の高い電圧が印加されているので、両者の間に、例えば放電による電流のリークが発生する。特に湿度の高い環境下においては、リーク現象が発生しやすくなる。このような電流のリーク現象が発生すれば、転写ローラ11の電位が低下し、これによって感光体5から転写紙Pへのトナー像の転写効率が低下する。
【0038】
そこで、転写ローラ11に対し、より高い電圧を印加し、上述した転写効率の低下を補うようにしたとすると、転写ローラ11と除電装置14との間に流れるリーク電流の値は環境条件によって異なるため、例えば低湿度時には、転写ローラ11への印加電圧値が過多となり、これによって転写部20に存する転写紙上のトナーにプラスの電荷が注入され、その極性がプラスに反転し、これが感光体表面に再付着するおそれを免れない。
【0039】
また図2を参照して先に説明したように、定着装置21へ送られる前の転写紙Pの裏面に、アースされた除電ブラシ50を接触させているが、これは、除電装置14からの放電によって、転写紙Pの裏面がマイナス極性に帯電したときも、その転写紙Pの裏面を除電し、定着ローラ21Aと加圧ローラ21Bの間に転写紙Pが挟まれたとき、転写紙Pの表面のトナーが静電的に定着ローラ21Aの表面に付着することを防止するための対策である。
【0040】
このような構成を採用した場合、図16に示したように除電装置14の針状突起尖端を転写部20に近づけ、除電装置14と感光体5との間の距離を小さくすると、除電装置14による放電によって転写紙Pの裏面が強くマイナスに帯電する。このマイナスの電荷は、図16に示すように除電ブラシ50によって除電されるが、このときその電荷量が多いと、当該電荷が除電ブラシ50に流れるとき、転写紙Pの表面に担持されたトナー像のトナーに静電的な影響を与え、これによって一部のトナーが、その周辺の地肌部に散る。この現象は、文字などのトナー像のまわりにトナーが散ることから、文字散りと称せられているが、かかる現象が発生すれば、そのトナー像の画質が劣化する。
【0041】
また、図14に示した従来の構成において、転写紙Pを感光体5から効率よく分離するには、除電装置14に印加する電圧の値を高くする必要がある。ところがこのようにすると、この印加電圧の極性と、感光体5から離れた直後の転写紙P上の表面に担持されたトナーTの帯電極性は同極性であるため、一部のトナーTが静電的に転写紙Pの表面から離れ、これが感光体5の表面に再付着するおそれがあり、これによって当該トナー像の画質が劣化する。また除電装置14への印加電圧を高めると、転写紙Pの裏面のマイナス帯電量が増えるため、その電荷を除電ブラシ50によって除去するときに、前述の文字散り現象が発生しやすくなる。
【0042】
なお、図14及び図16において、転写紙Pの裏面側に付した「+」及び「−」の符号は、その帯電極性を示しており、またこれらの図にはトナーの粒子を模式的に拡大して示してあるが、その各トナーTに付した符号「−」もその帯電極性を示している。これは図5及び図7においても同様である。
【0043】
上述した各種欠点を除去するため、本例の画像形成装置においては、図5及び図6に示すように、前述の除電装置14が、その長手方向に配列された複数の第1の針状突起29と、同じく除電装置14の長手方向に配列された複数の第2の針状突起32を有している。ここに示した例では、除電装置14が金属板などの導電性材料より成る1枚の除電針部材28を有し、その除電針部材28に、多数の第1の針状突起29と多数の第2の針状突起32が共に形成されている。
【0044】
各第1の針状突起29は、転写部20よりも、転写紙Pより成る転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、各第2の針状突起32は、第1の針状突起29よりも転写部20寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成されている。各第1の針状突起29と各第2の針状突起32が、除電針部材28の延在方向に交互に配置され、これらが互いに0°より大なる角度をなして感光体5に向けて突出しているのである。図6には、第1及び第2の針状突起29,32を拡大して示してあるが、その各針状突起29,32の根元部の除電装置長手方向の幅Wは、例えば2mm程に設定される。
【0045】
このように形成された除電装置14に、前述の如く電源12によってトナーと同極性のマイナスの電圧が印加されるのであるが、このとき、除電装置14は、転写紙Pの移動方向Aに対してその下流側の部位を向いた第1の針状突起29と、これよりも上流側の部位を向いた第2の針状突起32を有し、その各尖端からの放電によって転写紙Pの裏面にマイナスの電荷を付与する。第2の針状突起32が転写部20の近傍に位置し、第1の針状突起29が、転写部20よりも転写紙搬送方向下流側の部位を向き、図示した例では第1の針状突起29が、転写紙Pの裏面に対して垂直な方向に突出している。
【0046】
上記構成により、転写紙Pは、その送り方向Aの広い範囲S(図5)に亘って、マイナス電荷の放電作用を受ける。転写紙Pは、従来よりも長い時間に亘って放電による除電作用を受けるのである。このため、除電装置14に印加する電圧値を従来より大きく下げることができる。除電装置に印加する電圧値の絶対値が従来より低いのであるが、転写紙Pを長い時間をかけて除去するので、その除電効果が低下することはない。第2の針状突起32の尖端は、転写部20の近くに位置し、転写ローラ11に極く接近して位置しているので、図16を参照して先に説明したように、トナー散り現象の発生を阻止でき、しかも除電装置14に印加される電圧値が低く抑えられるので、除電装置14と転写ローラ11との間のリーク電流の発生を防止でき、転写ローラ11への印加電圧の値を特に高めなくとも、トナー像転写効率の低下を阻止することができ、感光体5へのトナーの再付着を防止できるのである。
【0047】
また、除電装置14に印加する電圧値を上述のように下げても、転写紙Pを長い時間をかけて除電するので、その除電効果を高めることができ、これによって、除電後の転写紙Pの裏面がマイナス極性に帯電しても、その帯電量を下げることができる。これによっても、転写紙P上のトナーが感光体5に向けて再付着する現象の発生を阻止でき、さらに除電ブラシ50による除電後の文字散り現象の発生も防止できる。このようにして、転写紙Pを感光体5から効率よく分離させ、しかも転写紙P上に高品質なトナー像を形成することができるのである。なお、除電装置14の放電によって、転写紙Pの裏面がマイナス極性に帯電しても、その帯電極性は感光体表面の帯電極性と同極性であるので、その帯電によって転写紙Pの感光体表面からの分離性が低下することはなく、むしろ、その分離性が高められる。
【0048】
ところで、除電装置14を保持するホルダ15は絶縁体より成るが、図5に示すように、除電装置14の基端側14Aが、ホルダ15の一対の壁部15A,15Bによって挟持され、これによって除電装置14がホルダ15に保持されている。またホルダ15の両壁部15A,15Bは、転写紙Pの側に近づくに従って互いに離間し、ここに空間Gが形成されている。このようなホルダ15の内側の空間G内に、除電装置14の第1の針状突起29と第2の針状突起32が配置されている。これらの針状突起29,32がホルダ15の空間Gから外部に突出していると、これらの針状突起29,32に転写紙Pが接触するおそれがあるので、これら針状突起を空間G内に収めたのである。転写紙Pがホルダ15の壁部先端に軽く接するようなことがあっても、ホルダ15は絶縁体であるため何ら支障を生じることはない。
【0049】
ホルダ15を上述のように構成した場合、そのホルダ15の空間Gの幅を転写紙Pの側に向けて漸次拡大させる必要がある。転写紙Pより成る転写材の移動方向Aにおける空間Gの幅が、転写材の裏面に近づくに従って拡大するように、ホルダ15を構成するのである。かかる構成により、第1の針状突起29と第2の針状突起32によって、広い範囲Sに亘り、転写紙Pに対して除電作用を与える前述の作用を保証することができる。
【0050】
図5及び図6に示した例では、除電装置14が1枚の除電針部材28を有し、これに第1の針状突起29と第2の針状突起32を共に形成したため、除電装置14の部品点数が増大することを阻止できる。これにより、除電装置の構造を簡素化できる利点が得られる。ところが、その反面、1枚の除電針部材28に、互いに角度をもった第1の針状突起29と第2の針状突起32を交互に形成することは、その加工が難しく、これによってその製造コストが上昇するおそれがある。
【0051】
これに対し、図7及び図8に示す例においては、除電装置14が、第1及び第2の少なくとも2枚の導電性除電針部材128,228を有し、その第1の除電針部材128に前述の第1の針状突起29が形成され、第2の除電針部材228に第2の針状突起32が形成されている。図7では、第1の除電針部材128と第2の除電針部材228を互いにわずかなスペースをあけて離間させているが、これらを互いに重ね合せ、またその両者を貼り合せるようにしてもよい。図7に示したように、両除電針部材128,228を互いに離したときは、その両者に対してそれぞれ電源12によって所定の電圧を印加する必要がある。図7及び図8に示した例の他の構成は、図1乃至図6に示した構成と変りはない。
【0052】
除電装置を複数の除電針部材によって構成し、そのそれぞれに第1の針状突起29と第2の針状突起32を形成すれば、その各除電針部材の製造が簡単となり、その総コストを低減できる。
【0053】
ところで、図9の(a)は、除電装置14の第1の針状突起29と第2の針状突起32のなす角度θであって、第1の針状突起29から、転写紙Pの移動方向Aの上流側へ向けて計った角θを示す説明図である。ここに示した例では、第1の針状突起29が、転写部を通過した後の転写紙Pに対して直交する向きに突出している。
【0054】
これに対し、図9の(b)は、従来の除電装置14の除電針部材28aと、その針状突起29aの傾き状態を説明する図であり、除電針部材28aの基端側部分を転写紙Pに向けて延長した線Bに対して針状突起29aがなす角度をθとしている。
【0055】
図10は、図9の(a),(b)に示した角度θを変化させたときに、前述のトナー散りと文字散りがどのように現われるかを示したグラフであり、直線Q1は従来の構成によるトナー散りの発生状況を示し、直線Q2は同じく従来の構成による文字散りの発生状況を示している。このグラフ中の「良」は文字散り及びトナー散りの発生が少ないことを示し、「不良」はその発生が著しいことを示している。
【0056】
この図から判るように、従来の構成によると、角度θが小さくなるに従ってトナー散りの発生が著しくなり、逆に角度θが大きくなるに従って文字散りの発生が著しくなる。
【0057】
これに対し、直線Q3は、図1乃至図8に示した画像形成装置によるトナー散りと文字散りの発生状況を示している。これから判るように、角度θが10°乃至40°のいずれの値をとったときも、トナー散りと文字散りの発生が共に抑えられる。
【0058】
また、第1の針状突起29と第2の針状突起32のなす角度θは、ゼロよりも大なる適宜な角度に設定できるが、図10から判るように、この角度θが10°乃至40°であると有利である。すなわち、第1の針状突起29と第2の針状突起32とのなす角度であって、第1の針状突起29から、転写材の移動方向上流側へ向けて計った角度θが10°乃至40°に設定されていると、トナー散りと文字散りの発生を効果的に抑えることができるのである。
【0059】
ところで、図5及び図7に示した除電装置14の第1及び第2の針状突起29,32の尖端から転写紙Pまでの距離X1,X2は、適宜設定することができるが、第2の針状突起32の尖端から転写紙Pまでの距離X2をあまり小さく設定すると、その尖端からの放電の影響が転写部20にまで及び、転写紙Pへのトナー像の転写効率が低下するおそれがある。このため、この距離X2は、上述の不具合が発生しないように、比較的大きく設定する必要がある。ところが、このようにすると、転写紙Pに対する除電機能が低下する。
【0060】
一方、第1の針状突起29は、元々、転写部20から比較的大きく離れているので、その尖端から転写紙Pまでの距離X1を小さく設定しても、その放電による影響が転写部20にまで及ぶことはない。
【0061】
図5及び図7に示した例では、上述した点に着目し、第1の針状突起29の尖端から転写紙Pより成る転写材の裏面までの距離X1よりも、第2の針状突起32の尖端から転写材の裏面までの距離X2が大きく設定されている。かかる構成により、第2の針状突起32からの放電の影響が転写部20にまで及ぶことを阻止でき、トナー像の転写効率の低下を防止できると共に、第1の針状突起29の尖端を転写紙に近づけることによって、転写紙Pに対する除電機能の低下を阻止することができる。
【0062】
ところで、この種の画像形成装置においては、比較的紙厚の大なる転写紙から、比較的紙厚の小なる転写紙まで、各種の転写紙Pが使用される。ここで、紙厚の大なる転写紙に対し、図11においては符号Pを付し、紙厚の小なる転写紙には符号Pを付してある。紙厚の大なる転写紙を厚紙、紙厚の小なる転写紙を薄紙と称することにすると、厚紙Pは薄紙Pよりも腰が強く、従って厚紙Pは図11に示すように感光体5から分離しやすい。これに対し、腰の弱い薄紙Pは、図11に破線で示すように感光体5から分離し難い。
【0063】
従って、転写紙Pとして薄紙Pが用いられたときは、図11に示すように第1の針状突起29の尖端を感光体5の表面に近づけ、トナー像転写後の薄紙Pに対する除電効率を高め、薄紙Pを感光体5から確実に分離できるようにすることが望ましい。ところが、第1の針状突起29をこのように構成すると、転写紙Pとして厚紙Pを用いたときは、その厚紙Pは元々感光体5から分離しやすくなっているので、図11に示すようにその厚紙Pが第1の針状突起29やホルダ15に突き当り、転写紙の搬送トラブルが発生するおそれがある。
【0064】
そこで、図12及び図13に示す例の画像形成装置においては、第1の針状突起29の尖端から、感光体5より成る像担持体の表面までの距離を調整すべく、除電装置14を調整動させる駆動装置33が設けられている。より具体的に示すと、ホルダ15の一方の壁部15Bの先端部がピン34を介して画像形成装置本体に対して揺動可能に枢支され、そのホルダ15の基端側の部分にソレノイド35のプランジャが可撓性部材36を介して連結され、その他側に引張ばね37の一端が係止され、そのばね37の他端は画像形成装置本体側に係止されている。図12及び図13に示した画像形成装置の他の構成は先に説明した各例と変りはない。
【0065】
転写紙として厚紙Pが使用されるときは、図12に示すように、ソレノイド35はオフされ、第1の針状突起29の尖端が感光体5の表面から比較的大きく離れた位置を占める。このため、トナー像転写後の厚紙Pが感光体5から離れたとき、これが第1の針状突起29やホルダ15に突き当ることはなく、その搬送トラブルが発生することはない。第1の針状突起29は感光体5の表面から比較的大きく離れているが、厚紙Pは元々感光体5から分離されやすいものであるから、厚紙Pに対する除電不足に基づく感光体5からの分離性が低下することはない。
【0066】
一方、転写紙として薄紙Pが使用されるときは、図13に示すように、図示していない制御装置からの指令により、ソレノイド35がオンし、そのプランジャが引かれる。これにより、ホルダ15はピン34のまわりに回動し、第1の針状突起29の尖端が感光体5の表面に近づく。このため、除電装置14による薄紙Pに対する除電機能が高められ、薄紙Pを感光体5から確実に分離させることができる。またこのとき、薄紙Pは元々感光体5から分離し難いものであるため、第1の針状突起29の尖端から大きく離れた経路を通して移動する。これにより、第1の針状突起29が感光体表面に近づいても、薄紙Pが第1の針状突起29に接触したり、ホルダ15に突き当って搬送トラブルを生じるおそれはない。
【0067】
上述した構成によって、転写紙が厚紙Pであるときも、またこれが薄紙Pであるときも、搬送トラブルを起こすことなく、これらの転写紙を効率よく感光体5の表面から分離させることができる。
【0068】
また図12及び図13に示した例では、除電装置14を調整動させる駆動装置33が、除電装置14を保持するホルダ15を揺動させる駆動装置として構成されており、かかる構成によると、その駆動装置の構成を簡素化できると共に、ホルダ15がいずれの姿勢をとったときも、第2の針状突起32の尖端から感光体5ないしは転写部20までの距離が、全く、或いはほとんど変化しないようにすることができ、これによって転写部20に対し、放電による悪影響を与える不具合を阻止できる。
【0069】
以上説明した実施形態例では、除電装置に第1及び第2の2列の針状突起29,32を設けたが、その数は3列以上であってもよい。また、本発明は図示した形式以外の各種形式の画像形成装置にも適用できるものである。例えば、転写装置として、像担持体表面から離間したコロナ放電器、転写ブラシ又は転写ブレードなどを用いる画像形成装置や、ベルト状感光体を用いる画像形成装置などにも本発明を広く適用できる。さらに、感光体表面に形成したトナー像をベルト又はドラムなどから成る中間転写体に一次転写し、次いでそのトナー像を最終転写材である転写紙などに二次転写する画像形成装置も公知であるが、その中間転写体より成る像担持体に形成されたトナー像を最終転写材に転写する構成にも本発明を支障なく適用できる。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に記載の構成によれば、トナー散り現象の発生を防止し、かつ除電装置と転写装置との間の電流のリークに基づくトナー像転写効率の低下を阻止し、しかも像担持体からの転写材の分離性を高めることができ、転写材が除電装置に接触することを防止できる。
【0072】
請求項2に記載の構成によれば、トナー散り現象の発生を防止し、かつ除電装置と転写装置との間の電流のリークに基づくトナー像転写効率の低下を阻止し、しかも像担持体からの転写材の分離性を高めることができる。
【0073】
請求項3に記載の構成によれば、トナー散り現象の発生を防止し、かつ除電装置と転写装置との間の電流のリークに基づくトナー像転写効率の低下を阻止し、しかも像担持体からの転写材の分離性を高めることができ、さらに転写効率の低下を招くことを阻止できると共に、転写材に対する除電効果を高め、像担持体からの転写材の分離性を一層高めることができる。
【0074】
請求項4に記載の構成によれば、除電装置の部品点数の増大を阻止し、その構成を簡素化できる。
【0075】
請求項5に記載の構成によれば、除電装置の製造が容易となり、そのコストの低減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図2】作像ユニットと転写ユニットの断面図である。
【図3】転写ユニットの斜視図である。
【図4】転写ユニットの分解斜視図である。
【図5】感光体と転写ローラと除電装置との相対位置を示す説明図である。
【図6】除電装置の部分斜視図である。
【図7】除電装置が2枚の除電針部材より成る例を示す、図5と同様な説明図である。
【図8】図7に示した除電針部材の部分斜視図である。
【図9】除電装置の針状突起の角度を示す説明図である。
【図10】本発明実施形態例の除電装置と従来の除電装置の機能の相違を示すグラフである。
【図11】厚紙と薄紙の感光体からの分離性の相違を説明する図である。
【図12】除電装置を調整動させる駆動装置を設けた例を示す、図5と同様な説明図である。
【図13】図12に示したホルダが傾動したときの様子を示す、図12と同様な説明図である。
【図14】従来の除電装置の一例を示す、図5と同様な説明図である。
【図15】従来の除電装置の斜視図である。
【図16】従来の他の例を示す、図5と同様な説明図である。
【符号の説明】
14 除電装置
15 ホルダ
20 転写部
28 除電針部材
29 第1の針状突起
32 第2の針状突起
33 駆動装置
128 除電針部材
228 除電針部材
A 移動方向
G 空間
X1 距離
X2 距離
θ 角度

Claims (5)

  1. 回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体の表面に当接しながら、その当接部において、像担持体表面の移動方向とほぼ同一方向に送られる転写材の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的に移行させて転写する転写装置と、該転写装置により像担持体表面のトナー像を転写材の表面に転写する転写部よりも、転写材の移動方向下流側に位置し、かつ転写部を通過した転写材の裏面に対して離間した状態で、当該裏面の側に配置されると共に、転写材の移動方向に対してほぼ直交する向きに長く延び、前記像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと同極性の電圧を印加されて転写材を除電する除電装置と、該除電装置を保持するホルダとを具備する画像形成装置において、
    前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記ホルダが絶縁体より成ると共に、該ホルダの内側の空間内に前記第1の針状突起と第2の針状突起が配置され、転写材の移動方向における前記空間の幅が、転写材の裏面に近づくに従って拡大していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体の表面に当接しながら、その当接部において、像担持体表面の移動方向とほぼ同一方向に送られる転写材の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的に移行させて転写する転写装置と、該転写装置により像担持体表面のトナー像を転写材の表面に転写する転写部よりも、転写材の移動方向下流側に位置し、かつ転写部を通過した転写材の裏面に対して離間した状態で、当該裏面の側に配置されると共に、転写材の移動方向に対してほぼ直交する向きに長く延び、前記像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと同極性の電圧を印加されて転写材を除電する除電装置と、該除電装置を保持するホルダとを具備する画像形成装置において、
    前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記第1の針状突起と第2の針状突起とのなす角度であって、第1の針状突起から、転写材の移動方向上流側へ向けて計った角度が10°乃至40°に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体の表面に当接しながら、その当接部において、像担持体表面の移動方向とほぼ同一方向に送られる転写材の表面に、像担持体表面に形成されたトナー像を静電的に移行させて転写する転写装置と、該転写装置により像担持体表面のトナー像を転写材の表面に転写する転写部よりも、転写材の移動方向下流側に位置し、かつ転写部を通過した転写材の裏面に対して離間した状態で、当該裏面の側に配置されると共に、転写材の移動方向に対してほぼ直交する向きに長く延び、前記像担持体表面に形成されたトナー像のトナーと同極性の電圧を印加されて転写材を除電する除電装置と、該除電装置を保持するホルダとを具備する画像形成装置において、
    前記除電装置が、前記転写部よりも転写材の移動方向下流側の転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第1の針状突起と、該第1の針状突起よりも前記転写部寄りの転写材裏面部分に向けて先細に形成され、かつ当該除電装置の長手方向に配列された複数の第2の針状突起を有し、前記第1の針状突起の尖端から転写材の裏面までの距離よりも、第2の針状突起の尖端から転写材の裏面までの距離が大きく設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記除電装置が1枚の除電針部材を有し、該除電針部材に、前記第1の針状突起と第2の針状突起が共に形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記除電装置が第1及び第2の少なくとも2枚の除電針部材を有し、その第1の除電針部材に前記第1の針状突起が形成され、第2の除電針部材に前記第2の針状突起が形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
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