JP3582722B2 - 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法 - Google Patents

射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3582722B2
JP3582722B2 JP2001143236A JP2001143236A JP3582722B2 JP 3582722 B2 JP3582722 B2 JP 3582722B2 JP 2001143236 A JP2001143236 A JP 2001143236A JP 2001143236 A JP2001143236 A JP 2001143236A JP 3582722 B2 JP3582722 B2 JP 3582722B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motors
speed
drive control
injection molding
molding machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001143236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002337205A (ja
Inventor
清史 越智
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2001143236A priority Critical patent/JP3582722B2/ja
Publication of JP2002337205A publication Critical patent/JP2002337205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3582722B2 publication Critical patent/JP3582722B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の構成部材、限定するものではないが、特にスクリュを2個以上のサーボモータで同期的に駆動するときの駆動制御装置および駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動射出成形機は、従来周知のように、加熱シリンダ、この加熱シリンダ内で回転駆動されると共に軸方向に駆動されるようになっているスクリュ、このスクリュを駆動する電動モータ等からなっている。したがって、電動モータによりスクリュを回転駆動して樹脂材料を可塑化、計量し、そしてスクリュを軸方向に駆動すると、計量された溶融樹脂が型締めされた金型のキャビテイに射出され、冷却固化を待って金型を開くと、所望の形状の成形品が得られる。
ところで、上記のような電動モータには、位置、速度、トルク等の制御が容易なサーボモータが適用されているが、大型の射出機には複数個のサーボモータが用いられている。これは、ボールネジの出力限界への対応、駆動機構の簡素化、加速性能劣化の防止等を目的とした駆動方式であるが、このような複数個のサーボモータを制御する射出成形機の駆動制御装置が、例えば特開平11−28751号により提案されている。
【0003】
上記公報により提案されている射出成形機の駆動制御装置は、図3に示されているように、動作指示手段60、マスタサーボアンプ62、スレーブサーボアンプ64、マスタサーボモータ66、スレーブサーボモータ68等からなっている。そして、マスタサーボモータ66とスレーブサーボモータ68の出力軸には、ベルト74が掛け回され機械的に連結され、これらのサーボモータ66、68間のトルクの同時性が確保されている。なお、図3中の他の符号70はスクリュを、76aはマスタサーボモータ66の出力軸と機械的に接続されている送りネジを、76bはスレーブサーボモータ68の出力軸と機械的に接続されている送りネジを、78はこれらの送りネジ76a、76bに螺合して、スクリュ70を軸方向に駆動する駆動部材を、そして72は加熱シリンダをそれぞれ示している。したがって、動作指示手段60により可塑化信号が出力されると、図に示されていないモータによりスクリュ70が回転駆動され、樹脂材料が可塑化され、加熱シリンダ72の先端部に計量される。次いで、動作指示手段60から射出信号がマスタサーボアンプ62へ出力される。そうすると、特開平11−28751号の5ページ7欄の13〜36行目に記載されているようにして溶融樹脂が金型80へ射出される。これにより、従来周知のように成形品が得られる。
【0004】
上記のように、従来の射出成形機の駆動制御装置も、マスタサーボアンプ62がスレーブサーボアンプ64へトルク指令信号を出力し、スレーブサーボモータ68はトルク制御されるようになっているので、外乱に強く安定した制御が行われるという利点は認められる。また、マスタサーボアンプ62とスレーブサーボアンプ64が同期信号に同期して動作するので、駆動タイミングを一致させることができ、サーボモータが複数個であっても、安定して制御できる効果も、さらにはスレーブサーボアンプ64はスレーブサーボモータ68に対してトルク制御を行っているので、マスタサーボモータ66の容量と、スレーブサーボモータ68の容量が一致する必要がなく、装置設計の自由度が高くなるという利点も認められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては、例えば、スレーブサーボモータ68がトルク制御のみで制御されているので、マスタサーボモータ66およびスレーブサーボモータ68の動作すなわち推力および移動量の同時性は、トルク発生の同期化にみによって保証されていることになる。
従って、マスタサーボモータ66の出力軸あるいはスレーブサーボモータ68の出力軸と、射出成形機のスクリュ70を駆動する送りネジ76a、76bとを連結するベルトの伸び、各部の機械的摩擦力が均等でない場合は、マスタサーボモータ66とスレーブサーボモータ68の回転量は必ずしも保証されているとは限らない。そこで、前記従来の射出成形機の駆動制御装置においては、マスタサーボモータ66の出力軸とスレーブサーボモータ68の出力軸は、ベルト74で掛け回されて一体化し、これにより、マスタサーボモータ66とスレーブサーボモータ68の回転量、送りネジの移動量等の同時性を一応確保するようにしている。
【0006】
しかしながら、マスタサーボモータ66の出力軸あるいはスレーブサーボモータ68の出力軸と、送りネジ76a、76bとの間に掛け回されているベルトの張力関係に注意を払う必要があり、メインテナンスの問題がある。また、ベルトの経年変化に対して格別に対策が採られていないので、この点においても問題がある。さらには、マスタサーボモータ66の出力軸と、スレーブサーボモータ68の出力軸との間にベルト74を設けなければならないので、駆動機構が複雑になり、コスト高になることも予想される。
【0007】
この為、本出願人は、ベルト74を排除し、制御アルゴリズムの適用によりソフトウェア的にベルト74の機能を実現することにより、駆動機構の簡略化を行うと共に、複数の送りねじの動作(推力及び移動量)の同時性を確保し、さらに経年変化の度合いを監視することが可能な射出成形機の制御装置及び方法の発明について、既に出願しているが、かかる技術においては、スレーブサーボモータは基本的にトルク制御されており、送りねじ機構等の比較的静止摩擦が大きい駆動装置においては、低速時や停止時の制御が困難になるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記したような従来の問題点を解決した射出成形機の駆動制御装置および制御方法を提供することを目的とし、具体的には複数個のサーボモータの動作、例えば射出成形機のボールネジの推力と移動量の同時性が確保されると共に、これらのサーボモータと射出成形機の構成部材例えばスクリュとの間の機械的動力伝達機構の構成が簡単となり、さらに、停止時及び低速時の非線形摩擦の影響を受け難い射出成形機の駆動制御装置及び方法を提供することを目的とている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、主及び従の関係により構成される少なくとも二つのモータ(10,12)を駆動して射出成形機の可動部を駆動するようにした射出成形機の駆動制御装置において、前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の速度を検出する速度検出手段(11,36,13,46)と、前記速度検出手段により検出される速度と与えられた速度指令とを比較し、該比較結果に基づいて前記モータ(10,12)それぞれの駆動制御信号を形成する速度制御器(32,38)と、前記モータそれぞれに対応する前記速度制御器からの出力の比較結果を前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータについての前記速度制御器にフィードバックすることで、前記従の関係にあるモータについての前記速度制御器の出力値を変更する速度変更手段(44,45)を構成し、前記少なくとも二つのモータのトルク同調を行うトルク同調器(45)と、前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の位置を検出するための位置検出手段(11,35,13,41)と、前記位置検出手段により検出された前記少なくとも二つのモータの駆動軸の位置の比較結果に基づいて位置同期信号を形成して前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータの駆動制御信号に加えて前記少なくとも二つのモータの位置同期を行う位置制御器(43)とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の射出成形機の駆動制御装置において、前記少なくとも二つのモータ(10,12)は、送りねじ機構により前記可動部に推力を与えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の射出成形機の駆動制御装置において、前記可動部は射出成形機のスクリュが設けられたスライドプレート(26)であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、主及び従の関係により構成される少なくとも二つのモータ(10,12)を駆動して射出成形機の可動部を駆動するようにした射出成形機の駆動制御方法において、前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の速度を検出し、検出された速度と与えられた速度指令とを比較し、該比較結果に基づいて前記モータ(10,12)それぞれの駆動制御信号を形成し、前記モータそれぞれに対応する前記駆動制御信号を比較し、該比較結果を前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータについての前記駆動制御信号形成のためにフィードバックすることで、前記従の関係にあるモータについての速度制御値としての前記駆動制御信号を変更し、前記少なくとも二つのモータのトルク同調を行い、前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の位置を検出し、前記少なくとも二つのモータの駆動軸の位置の比較結果に基づいて位置同期信号を形成して前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータの駆動制御信号に加えて前記少なくとも二つのモータの位置同期を行うことを特徴とする。
【0014】
以上のような構成において、位置制御により複数のモータの駆動軸が例えば一致するように制御することにより、従来技術における同期ベルトがなくても各モータの位置を一致させることができる。また、各モータにおいては、それぞれ速度制御ループを設けると共に、各モータの出力トルクを比較し、その差分を補正するフィードバック処理を行わせることにより、各軸の出力トルクがアンバランスになることを防止すると共に、停止時及び低速時の非線形摩擦の影響をキャンセルすることができ、同期精度を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1に示されているように、本実施の形態では射出成形機の可動部がスクリュ21の取り付けられたスライドプレート26であり、このスクリュ21を軸方向に駆動するサーボモータ10、12が2個の例について説明する。本実施の形態に係わる制御装置は、指令発生コントローラ1、サーボコントローラ2、マスタ電圧形インバータ3、スレーブ電圧形インバータ4等からなっている。指令発生コントローラ1は、信号ラインaによりサーボコントローラ2に接続され、スクリュ21の駆動方向、射出速度、射出圧力、可塑化時の背圧等に関する信号が、サーボコントローラ2に入力されるようになっている。サーボコントローラ2とマスタ電圧形インバータ3は、信号ラインbで接続され、サーボコントローラ2で演算される演算値がマスタ電圧形インバータ3に入力され、このマスタ電圧形インバータ3において周波数、電圧振幅、および位相が可変な交流電圧が得られる。そして、第1の動力線E1によりマスタサーボモータ10に供給されるようになっている。同様に、サーボコントローラ2とスレーブ電圧形インバータ4は、信号ラインcで接続され、サーボコントローラ2で演算される演算値がマスタ電圧形インバータ4に入力され、このマスタ電圧形インバータ4において電圧が可変な交流電圧が得られる。そして、第2の動力線E2によりスレーブサーボモータ12に供給されるようになっている。
【0016】
マスタパルスジェネレータ11が、マスタサーボモータ10に関連して設けられている。このマスタパルスジェネレータ11とサーボコントローラ2は信号ラインdで接続され、マスタパルスジェネレータ11によりマスタサーボモータ10の位置あるいは回転速度にしたがってマスタサーボモータ10により駆動される第1のボールネジ22の位置あるいは移動速度がサーボコントローラ2に入力されるようになっている。また、スレーブパルスジェネレータ13が、スレーブサーボモータ12に関連して設けられている。このスレーブパルスジェネレータ13とサーボコントローラ2は信号ラインeで接続されている。これにより、スレーブパルスジェネレータ13によりスレーブサーボモータ12の位置あるいは回転速度にしたがってスレーブサーボモータ12により駆動される第2のボールネジ24の位置あるいは移動速度がサーボコントローラ2に入力される。第1の動力線E1には、第1の電流センサ5が、そして第2の動力線E2には、第2の電流センサ6がそれぞれ設けられ、これらの電流センサ5、6で計測される電流値はそれぞれの信号ラインf、gによりサーボコントローラ2に入力されるようになっている。
【0017】
射出成形機自体は従来周知であるので、射出成形機に関しては、図1には加熱シリンダ20と、この加熱シリンダ20内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ21のみが示されている。このスクリュ21は、本実施の形態では、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の2個のサーボモータにより軸方向に駆動され、所定の射出速度、保圧力、可塑化時の背圧等が同期的に与えられるようになっている。マスタサーボモータ10の出力軸には、駆動プーリ14が、そして第1のボールネジ22には従動プーリ15が取り付けられ、これらのプーリ14、15の間には、第1のタイミングベルト16が掛け回されている。同様に、スレーブサーボモータ12の出力軸には、駆動プーリ17が、そして第2のボールネジ24には従動プーリ18が取り付けられ、これらのプーリ17、18の間には、第2のタイミングベルト19が掛け回されている。第1のボールネジ22には、第1のボールナット23が、そして第2のボールネジ24には、第2のボールナット25がそれぞれ螺合している。第1、2のボールナット23、25は、軸方向には移動するが回転方向には規制されているスライドプレート26に固定されている。したがって、第1、2のボールネジ22、24が回転駆動されると、第1、2のボールナット23、25は回転することはできず、軸方向に移動することになる。これにより、スライドプレート26が軸方向に駆動される。このように軸方向に駆動されるスライドプレート26には、圧力センサ27を介してスクリュ21の始端部が取り付けられている。なお、圧力センサ27により計測される射出圧力、保圧力、背圧等の圧力信号は信号ラインhによりサーボコントローラ2に入力されるようになっている。なお、スクリュ21を回転方向すなわち可塑化方向に駆動するモータは、図1には示されていない。
【0018】
次に、図1に示されている実施の形態の作用について説明する。指令発生コントローラ1からスクリュ21の基本動作となる速度指令値、位置指令値または圧力指令値、例えばスクリュ21を回転駆動して可塑化するときのスクリュ21の後退速度、後退位置すなわち計量位置、このときの背圧値、計量された溶融樹脂を射出するときの射出速度、射出圧力、射出後の保圧力等の各種の指令値が信号ラインaによりサーボコントローラ2へ出力される。
一方、サーボコントローラ2には、マスタパルスジェネレータ11で計測されるマスタサーボモータ10の回転速度および位置にしたがって第1のボールネジ22の移動速度および位置がフイードバック量として信号ラインdにより入力される。また、圧力センサ27により計測されるスクリュ21の圧力もフイードバック量として入力される。さらには、第1の動力線E1に流れる電流が第1の電流センサ5により計測されて、同様にフイードバック量として信号ラインfによりサーボコントローラ2に入力される。サーボコントローラ2は、指令発生コントローラ1からの指令値と計測されたフイードバック量とから得られる偏差量に基づいて演算し、そして演算値は信号ラインbによりマスタ電圧形インバータ3へ出力する。マスタ電圧形インバータ3において交流の電圧が得られ、そして第1の動力線E1によりマスタサーボモータ10に供給される。これにより、マスタサーボモータ10は、指令発生コントローラ1から出力される指令値になるようにフイードバック制御される。
【0019】
スレーブサーボモータ12も、同様に制御されるが、このスレーブサーボモータ12により駆動される第2のボールネジ24の回転速度すなわち軸方向の位置と推力とが、マスタサーボモータ10により駆動される第1のボールネジ22の軸方向の位置と推力とにそれぞれ一致するように制御される。これにより、スクリュ21は1個の共通のスライドプレート26により軸方向に同期して駆動される。
【0020】
上記のように、サーボコントローラ2において、第2のボールネジ24の軸方向の位置と推力が、第1のボールネジ22の軸方向の位置と推力にそれぞれ一致するようなに演算された信号により、スレーブサーボモータ12は制御されるが、指令発生コントローラ1からサーボコントローラ2に出力される指令信号が速度指令信号である場合の、上記サーボコントローラ内の制御装置のブロック図が図2に示されている。
【0021】
図2において、図1に示されている構成要素と同じ要素には同じ参照符号を付けて重複説明はしないが、本実施の形態による制御装置は、マスタサーボモータ駆動制御部と、スレーブサーボモータ駆動制御部とを備えている。
マスタサーボモータ駆動制御部は、速度指令が第1加算器31を介して入力される速度制御器32と、速度制御器32の出力が第2加算器33により電流センサ5からのフィードバック電流と加算されて入力され、マスタ電圧型インバータ3に制御電流を出力する電流制御器34と、上述のマスタパルスジェネレータ11からの信号(マスタ速度FB(フィードバック))から位置信号を出力する位置信号処理器35と、位置信号処理器35からの位置信号から速度信号を得て第1加算器31に出力し、上述した速度指令と加算して速度制御器32に出力する速度信号処理器36とを備えて構成されている。
【0022】
スレーブサーボモータ制御部は、速度指令が第3加算器37を介して入力される速度制御器38と、速度制御器38の出力が第4加算器39を介して入力される電流制御器40と、上述したスレーブパルスジェネレータ13からの信号(スレーブ速度FB(フィードバック))から位置信号を出力する位置信号処理器41と、位置信号処理器35と41の位置信号を減算しそれらの偏差を得る第5加算器42を介して、マスタサーボモータ10の駆動軸の位置とスレーブサーボモータ12の駆動軸の位置の偏差が入力される位置制御器43と、マスタサーボモータ制御部における速度制御器32の出力と、スレーブサーボモータ制御部における速度制御器38の出力との偏差を検出する加算器44を介して、これら出力の偏差が入力され、その出力であるトルク同調制御出力を第3加算器37に入力させるトルク同調器45と、位置信号処理器41からの位置信号より速度信号を得て第3加算器37に入力する速度信号処理器46とを備えて構成されている。なお、第3加算器37は速度指令からトルク同調制御出力と速度信号処理器46からの速度信号とを減算する。
【0023】
以上の構成において、指令発生コントローラ1からの速度指令は、マスタサーボモータ10からの速度FBと比較され、速度制御器32により速度制御される。速度制御器32の出力はマスタサーボモータ10の電流指令となり、マスタサーボモータ10の電流FBと比較され電流制御器34により電流制御される。
【0024】
一方、スレーブサーボモータ制御部の速度制御器38に対しては、マスタサーボモータ10に入力された速度指令と同一の速度指令が入力され、スレーブサーボモータ12からの速度FBと比較され、速度制御器38により速度制御される。速度制御器38の出力はスレーブサーボモータ12の電流指令となり、スレーブサーボモータ12の電流FBと比較され電流制御器40により電流制御される。
【0025】
また、マスタサーボモータ10の速度FBは位置信号処理器(積算カウンタ)35により積算され、マスタサーボモータ10の位置信号を得る。一方、スレーブサーボモータ12の速度FBは位置信号処理器(積算カウンタ)41により積算され、スレーブサーボモータ12の位置信号となる。得られたマスタサーボモータ10の位置信号とスレーブサーボモータ12の位置信号が比較され、位置制御器43によりマスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の位置が等しくなるように位置制御される。位置制御器43からの位置制御出力は、位置同期制御出力としてスレーブサーボモータ12の電流指令に加算器39により加算される。
【0026】
さらに、マスタサーボモータ10の速度制御器32から出力される速度制御出力とスレーブサーボモータ12の速度制御器38から出力される速度制御出力が加算器44により比較され、トルク同調器45によりマスタサーボモータ10及びスレーブサーボモータ12の速度制御出力が一致するように制御され、トルク同調制御出力となり、スレーブサーボモータ12の速度制御器38に入力される。
【0027】
こうして実施の形態における射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法によれば、従来技術で説明したベルトを排除することができ、機械構造を簡略化できる。また、主駆動軸と従駆動軸の連結部が送りねじ機構の部分のみであるため、力伝達の関係が明確であり、例えば、マスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の出力軸の変位量を測定して、測定した変位量とトルクとから、前記出力軸間のバネ定数を得るので、このバネ定数から機械的動力伝達機構の経年変化の度合いを監視することができ、機械の信頼性を向上させることができる。さらに、主駆動軸と従駆動軸の位置関係及び駆動力の関係をソフトウェア的に制御することが可能となり、主駆動軸と従駆動軸の動作の同時性を確保することが確実なものとなる。これにより、特に送りねじ機構の平衡度が確保され、機械効率の低下を防止し、更に送りねじ寿命の低下を防止することが可能となる。また、さらにトルクバランスを同調する制御構成を持つことにより、主駆動軸と従駆動軸にそれぞれ速度制御ループを施すことが可能となるため、停止時及び低速時の非線形摩擦の影響がキャンセルされ、同期精度の高い駆動システムを構成することができる。そして、以上の効果により、機械効率の向上及び経年変化に対する信頼性の向上となり、最終ユーザに対しては長期間に渡って安定した成形品を生産できる射出成形機を提供することが可能となる。
【0028】
なお、本実施の形態においては、サーボモータはマスタサーボモータ10とスレーブサーボモータ12の二つの場合について説明したが、三つ以上の場合においても同様に適用できることは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、複数個のサーボモータの動作、例えば射出成形機のボールネジの推力と移動量の同時性が確保されると共に、これらのサーボモータと射出成形機の構成部材である例えばスクリュとの間の機械的動力伝達機構の構成が簡単となり、さらに、停止時及び低速時の非線形摩擦の影響を受け難い射出成形機の駆動制御装置及び方法を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる射出成形機の駆動制御装置の概略を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる射出成形機の駆動制御装置の制御ブロック図である。
【図3】従来例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 指令発生コントローラ、2 サーボコントローラ、10 マスタサーボモータ、12 スレーブサーボモータ、11 マスタパルスジェネレータ、13 スレーブパルスジェネレータ、31,33,37,39,42,44 加算器、35,41 位置信号処理器、36,46 速度信号処理器、34,40 電流制御器、43 位置制御器、45 トルク同調器。

Claims (4)

  1. 主及び従の関係により構成される少なくとも二つのモータ(10,12)を駆動して射出成形機の可動部を駆動するようにした射出成形機の駆動制御装置において、
    前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の速度を検出する速度検出手段(11,36,13,46)と、
    前記速度検出手段により検出される速度と与えられた速度指令とを比較し、該比較結果に基づいて前記モータ(10,12)それぞれの駆動制御信号を形成する速度制御器(32,38)と、
    前記モータそれぞれに対応する前記速度制御器からの出力の比較結果を前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータについての前記速度制御器にフィードバックすることで、前記従の関係にあるモータについての前記速度制御器の出力値を変更する速度変更手段(44,45)を構成し、前記少なくとも二つのモータのトルク同調を行うトルク同調器(45)と、
    前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の位置を検出するための位置検出手段(11,35,13,41)と、
    前記位置検出手段により検出された前記少なくとも二つのモータの駆動軸の位置の比較結果に基づいて位置同期信号を形成して前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータの駆動制御信号に加えて前記少なくとも二つのモータの位置同期を行う位置制御器(43)と
    を備えたことを特徴とする射出成形機の駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の射出成形機の駆動制御装置において、
    前記少なくとも二つのモータ(10,12)は、送りねじ機構により前記可動部に推力を与えることを特徴とする射出成形機の駆動制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の射出成形機の駆動制御装置において、
    前記可動部は射出成形機のスクリュが設けられたスライドプレート(26)であることを特徴とする射出成形機の駆動制御装置。
  4. 主及び従の関係により構成される少なくとも二つのモータ(10,12)を駆動して射出成形機の可動部を駆動するようにした射出成形機の駆動制御方法において、
    前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の速度を検出し、検出された速度と与えられた速度指令とを比較し、該比較結果に基づいて前記モータ(10,12)それぞれの駆動制御信号を形成し、
    前記モータそれぞれに対応する前記駆動制御信号を比較し、該比較結果を前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータについての前記駆動制御信号形成のためにフィードバックすることで、前記従の関係にあるモータについての速度制御値としての前記駆動制御信号を変更し、前記少なくとも二つのモータのトルク同調を行い、
    前記少なくとも二つのモータ(10,12)の駆動軸の位置を検出し、
    前記少なくとも二つのモータの駆動軸の位置の比較結果に基づいて位置同期信号を形成して前記少なくとも二つのモータのうちの従の関係にあるモータの駆動制御信号に加えて前記少なくとも二つのモータの位置同期を行う
    ことを特徴とする射出成形機の駆動制御方法。
JP2001143236A 2001-05-14 2001-05-14 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法 Expired - Fee Related JP3582722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001143236A JP3582722B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001143236A JP3582722B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002337205A JP2002337205A (ja) 2002-11-27
JP3582722B2 true JP3582722B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=18989411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001143236A Expired - Fee Related JP3582722B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3582722B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10250170B2 (en) 2016-08-24 2019-04-02 Mitsubishi Electric Corporation Motor control device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT510616B1 (de) * 2010-10-20 2013-02-15 Engel Austria Gmbh Verfahren zur regelung einer antriebseinheit einer spritzgiessmaschine

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10250170B2 (en) 2016-08-24 2019-04-02 Mitsubishi Electric Corporation Motor control device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002337205A (ja) 2002-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100549349B1 (ko) 사출성형기용 모터의 제어장치
KR960015297B1 (ko) 사출 성형기에 있어의 소프트웨어서어보 제어장치
JP2002052592A (ja) 射出成形機用モータ制御装置
JP3829149B2 (ja) 電動モータの効率の変動の補償
JP3582722B2 (ja) 射出成形機の駆動制御装置および駆動制御方法
JP3976161B2 (ja) 射出成形機の駆動制御方法
JPS61154820A (ja) 電動式射出成形機の射出圧制御方法
JP4373334B2 (ja) 成形機及びその制御方法
KR910000288B1 (ko) 사출성형기 및 그 제어방법
JP3605720B2 (ja) 射出成形機用モータ制御装置
JP2007083731A (ja) 射出成形機の駆動制御方法および制御装置
JP2003200469A (ja) 電動射出成形機における射出駆動部の制御装置
JP3564052B2 (ja) 射出成形機の圧力制御装置及び圧力制御方法
JP4540597B2 (ja) 射出成形機の射出制御方法及び装置
JP2003117979A (ja) 電動射出成型機の異常処理方法
JPS61222718A (ja) 電動式射出装置の射出制御方法
JP2003251670A (ja) 射出成形機の型締制御方法
JP2839480B2 (ja) 射出成形機における力のフィードバック制御方法
JPH10235696A (ja) 電動射出成形機の射出装置
JP2992328B2 (ja) 電動射出成形機の保圧制御装置
JP3277490B2 (ja) 射出成形機の制御方法
JP2880674B2 (ja) 電動射出成形機の射出装置
JP2759476B2 (ja) 射出成形機
JPH10264218A (ja) 射出成形機
JP2002321264A (ja) 電動射出成形機の背圧制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040309

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20040331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040722

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070806

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees