JP3580051B2 - 筆記具用水性顔料インキ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インキ収容部を有し、このインキ収容部内のインキを外部から視認することが可能な筆記具に用いる筆記具用水性顔料インキに関する。特に、インキ収容部内にインキを直接充填する、所謂、生インキ式のボールペン、マーキングペンなどに好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、筆記具には、筆記具本体である軸筒の一端にペン先を取り付け、軸筒内部にインキ収容部を形成し、インキ収容部内のインキをペン先に導出する、所謂インキ内蔵型筆記具や、軸筒の内部をインキ収容部となし、その一端にペン先を取り付けたもの(所謂、リフィル)を筆記具本体である軸筒のなかに挿入、固定して用いる、所謂リフィル型筆記具といったものがある。
【0003】
そして、上記筆記具の中には、インキ収容部内のインキ残量が外から確認できるように、筆記具本体やリフィルの一部乃至全体を透明又は半透明となしたものが知られている。
【0004】
このような筆記具に用いられる水性インキは、着色材として染料を使用したものは染料と水とを主成分とし、顔料を使用したものは顔料と分散剤と水とを主成分としている。更に、使用する筆記具が生インキ式のボールペンの場合、粘度調整(増粘)用の高分子物質を必須成分としている。
【0005】
ところで、上記のような筆記具に用いるインキの色をコバルトブルー色とする場合、着色材としてコバルトブルー色のものを用いるか、複数の着色材を混色してコバルトブルー色となすことが行われる。
コバルトブルー色の着色材としては、酸化アルミニウムコバルトが知られており、混色の場合の着色材としては、群青とフタロシアニンブルーと酸化チタンとの組み合わせといったものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記着色材を用いたインキは、インキ残量が外から視認できるように筆記具本体の軸筒やリフィルの軸筒を透明又は半透明な材質で形成したり、軸筒の一部を透明又は半透明となしたりしている筆記具に用いると、インキの入射光の吸収が反射光のそれより多く、インキ収容部中のインキの色と筆跡の色とが非常に異なってしまい、略、黒色にみえてしまう。そのため、外観からは黒色のインキと区別がつきにくい。また、美観が低く店頭などでの展示効果が低いという欠点となる。更に、インキの色表示は、尾栓やキャップ等を筆跡と同じ色にする必要があり、コストアップに繋がりやすいという問題もある。
尚、特に、酸化アルミニウムコバルトは高価でありしかも着色力が弱く配合量を多くする必要があるため筆記具用インキには適さないという問題もある。
【0007】
そこで本発明は、筆記具内に充填したインキの色が筆跡と同じコバルトブルー色である筆記具用水性顔料インキを提供することを課題とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インキ収容部を有し、このインキ収容部内のインキを外部から視認することが可能な筆記具に用いるコバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキにおいて、前記インキは、着色材としてチタン酸リチウムコバルトを用いていることを特徴とする筆記具用水性顔料インキを要旨とするものである。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
インキ収容部を有し、このインキ収容部内のインキを外部から視認することが可能な筆記具は、上記したように筆記具本体である軸筒内に直接インキ収容部を形成した所謂インキ内蔵型であってもよいし、軸筒内をインキ収容部となし、一端にペン先を取り付けたリフィルを筆記具本体である軸筒内に挿入し、固定する所謂リフィル型であってもよい。更には、インキ収容部内に繊維収束体などのインキ吸蔵体を配置したものであってもよい。
筆記具の外部からインキ収容部内のインキが見えるようにするためには、所謂インキ内蔵型の場合、本体である軸筒を透明又は半透明な材質で形成することが必要であり、リフィル型の場合、リフィル及び筆記具本体を透明又は半透明な材質で成形することが必要である。勿論、リフィルや筆記具本体の一部のみを透明又は半透明となしてもよい。
【0010】
この透明又は半透明な材質としては、ポリプロピレン、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリエチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリカーボネイト、ポリブタジエン、アイノマー樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸繊維素樹脂、ポリサルファン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、エチレン酢ビコポリマー、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂の透明或いは半透明のグレードのものを使用できる。
【0011】
尚、上記リフィルや筆記具本体の軸筒は横断面形状が円形だけでなく、楕円形や四角などの異形であってもよい。
【0012】
本発明に使用する着色材であるチタン酸リチウムコバルトは、酸化チタン、炭酸コバルト及び炭酸リチウムの混合物を加熱焼成し、粉砕した無機焼結粉体である。市販のチタン酸リチウムコバルトとしては、ファインセラSNB−1(日興リカ(株)製)が挙げられる。その使用量は筆記具用水性顔料インキ全量に対して5〜20重量%が好ましい。5重量%未満であると筆跡の隠蔽力が不十分となる場合が有り、20重量%を超えると筆記感やインキ吐出性が低下する場合がある。
【0013】
水は、インキの媒体として使用する。その使用量は筆記具用水性顔料インキ全量に対して、40〜95重量%が好ましい。
【0014】
分散剤は、チタン酸リチウムコバルトをインキ中に分散させるものであり、従来知られている低分子量の陰イオン系又は非イオン系の界面活性剤やスチレン−アクリル樹脂共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体などのアルカリ可溶型高分子のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩を使用することができる。その使用量は筆記具用水性顔料インキ全量に対して、0.1〜15重量%が好ましい。
【0015】
尚、上記必須成分の他、保湿又は凍結防止などのために、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、チオジグリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、グリセリン、ジグリセリン等の水溶性有機溶剤を単独または2種以上混合して使用することができる。
また、尿素、チオ尿素、エチレン尿素またはこれらの誘導体などの公知の保湿剤や、粘度調整用の樹脂としてナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系高分子や、ザンサンガム、ウエランガム、ラムザンガム、トラガントガム、グアーガム、ローカストビーンガム等の天然系高分子の他、水添ひまし油、ポリカルボン酸アミド等のゲル化剤などを使用することができる。
【0016】
更に、上記成分以外にも、種々の添加剤を適宜必要に応じて使用することができる。例えば、インキの蒸発防止のためにソルビット、キシリット等の糖アルコールを用いたり、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防腐剤やベンゾトリアゾールなどの防錆剤や上記以外の界面活性剤などを用いることもできる。
【0017】
本発明の筆記具用水性顔料インキを製造するに際しては、種々の方法が採用できるが、例えば、上記成分を配合し、これをボールミル、サンドグラインダー、スピードラインミル、三本ロール等の分散機により混合分散すれば容易に得られる。
【0018】
【作用】
チタン酸リチウムコバルトは焼結粉体であるため、表面の気孔率が少ない。そのため入射光を吸収する割合よりも反射する割合の方が多い。従って、インキ中に入射した光がチタン酸リチウムコバルトによって反射される割合が多いので、外部から見て色の視認性に優れたインキになっていると推測される。
【0019】
【実施例】
以下、実施例に基づき更に詳細に説明する。
Figure 0003580051
上記各成分中、ザンサンガム以外の成分を混合し、ボールミル中で24時間分散処理を行う。更に、ザンサンガムを加えて再度3時間分散処理を行う。その後、フィルター等で粗大粒子を除去し、コバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキを得た。
【0020】
Figure 0003580051
上記各成分中、ジャガーHP60以外の各成分を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、ジャガーHP60を加えて1時間撹拌を行った後、フィルター等で粗大粒子を除去し、コバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキを得た。
【0021】
Figure 0003580051
上記各成分を混合し、ボールミル中で24時間分散処理を行う。その後、フィルター等で粗大粒子を除去し、コバルトブルー色の筆記具用顔料水性インキを得た。
【0022】
比較例1
実施例1において、チタン酸リチウムコバルトの代わりに酸化アルミニウムコバルトを用いた以外は、実施例1と同様になしてコバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキを得た。
【0023】
比較例2
実施例1において、チタン酸リチウムコバルト10.0重量部の代わりに群青9.0重量部とフタロシアニンブルー0.8重量部と酸化チタン0.2重量部とを用いた以外は、実施例1と同様になしてコバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキを得た。
【0024】
以上、実施例1、2、比較例1、2で得た筆記具用水性顔料インキを、直径0.8mmのボール(材質:超硬)を用いたボールペンチップをポリプロピレン製筒体(透明である)の一端にはめ込んだボールペンの筒体に0.8g充填し、筒体の一端にインキ逆流防止体を0.1g充填してボールペンリフィルを作成し、リフィル内の気泡を遠心脱気した後、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂製の本体軸筒に入れ、外観よりインキの色を目視で確認した後、筆記を行った。
実施例3で得た筆記具用水性顔料インキは、インキ内蔵型筆記具である市販の蛍光マーカー(エクゾ・データーチェッカー、製品符号:SL25、ぺんてる(株)製、インキ収納部材質:ポリプロピレンで透明である)に充填し、外観より、インキの色調を目視で確認した後、筆記した。結果は次の通りであった。
【0025】
実施例1〜3:それぞれ外観と筆跡は同等の色調であった
比較例1:外観と筆跡は同系の色調であったが、筆跡の濃度は薄く、実用的ではなかった。
比較例2:インキ収容部中のインキの色は筆跡に比べ黒っぽい。
【0026】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る筆記具用水性顔料インキは、外部よりインキの視認が可能な筆記具に使用した場合、インキ収容部内のインキの色と筆跡の色とは非常に近似している。従って、インキ収容部内のインキが筆記具の色表示機能を有するとともに、インキ色の視認性に優れたものであるので、店頭などでの展示効果が高く、美観が良好であるといった長所を有している。

Claims (1)

  1. インキ収容部を有し、このインキ収容部内のインキを外部から視認することが可能な筆記具に用いるコバルトブルー色の筆記具用水性顔料インキにおいて、前記インキは、着色材としてチタン酸リチウムコバルトを用いていることを特徴とする筆記具用水性顔料インキ。
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