JP3579779B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電動モータにより操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
操舵補助力の発生源として電動モータを用いる電動パワーステアリング装置が実用化されている。これは、操舵機構の中途に配された操舵補助用のモータを、操舵トルクの検出結果に基づいて駆動し、該モータの回転力にて操舵力を補助することにより、操舵操作に要する労力負担を軽減するものである。
【0003】
図4は従来の電動パワーステアリング装置の要部を示す拡大縦断面図である。操舵輪の操作で駆動される上部軸1と、下部軸2とはトーションバー3を介して同軸上に連結され、筒形をなす共通のハウジング4内に回動自在に支承されている。上部軸1の上端は、図示しない操舵輪に連結されており、また下部軸2はその下端部近傍の外周に形成されたピニオン2aをこれに交叉するラック軸5に噛合させ、該ラック軸5の軸長方向への摺動に応じて舵取りがなされるラック・ピニオン式の操舵機構を構成している。上部軸1と下部軸2との連結部には、上部軸1と下部軸2との連結部に生じる相対角変位を、操舵トルクとして検出するトルクセンサ6を設けている。
【0004】
下部軸2の中途部外周には、大傘歯車7aが歯面を上部軸1側方向にして嵌着してあり、この嵌着位置近傍において、前記ハウジング4には、円筒形をなす固定ハウジング40が外方に延設してある。この固定ハウジング40の開口端には、操舵力を補助するモータ11の出力を係断する電磁クラッチ12、及びモータ11の出力を増力する遊星ローラ減速装置17を同心状に並設した補助力発生部10が嵌着されている。該補助力発生部10の出力軸である回転軸14は、固定ハウジング40内を経てハウジング4内に延設され、この延設端に嵌着された小傘歯車7bが前記大傘歯車7aに噛合されており、小傘歯車7bと大傘歯車7aとで減速歯車(ベベルギヤ)7が構成されている。
【0005】
また小傘歯車7bと大傘歯車7aとのバックラッシュを、遊星ローラ減速装置17の出力側に設けられ、回転軸14を大傘歯車7a側へ付勢する皿ばねAにて適当な値に調整するようになっている。
このような構成により、前記モータ11の回転力は、電磁クラッチ12及び遊星ローラ減速装置17を経て回転軸14に伝達され、次いで小傘歯車7b及びこれに噛合する大傘歯車7aを介して下部軸2に伝達され、更にピニオン2aとラック軸5との噛合により該ラック軸5の軸長方向の摺動力に変換されて操舵補助がなされる。
【0006】
モータ11は、前記トルクセンサ6による操舵トルクの検出結果に基づいて駆動され、その回転力により操舵力を補助する。
一方、同様の電動パワーステアリング装置において、小ギヤに噛合する大ギヤを、その軸方向に移動させてバックラッシュを調整する構造は、特開平4−163278号公報に示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このように構成された従来の前者の電動パワーステアリング装置においては、小傘歯車を軸方向へ移動可能にして、皿ばねによる付勢力で小傘歯車と大傘歯車とのバックラッシュを調整しているが、小傘歯車の軸心に対する歯面の傾斜角度が、大傘歯車の軸心に対する歯面の傾斜角度より小さい場合には、大傘歯車の歯に沿って小傘歯車が軸方向に広範囲に移動する。そのため、小傘歯車と大傘歯車とのバックラッシュが変化する範囲が大きく、両傘歯車の噛合状態がガタつく状態が起こり得て、異常音が発生する虞れがある。
【0008】
一方、特開平4−163278号公報に示されている後者の電動パワーステアリング装置では大ギヤの外周側を、ばねとボールとを用いた弾性支持用の付勢手段で軸方向へ付勢しているため、大ギヤが、その軸線に対して傾倒して、ピニオン軸を支点にして大ギヤの外周側が軸線方向に揺動する摺りこぎ運動をすることが起こり得、それによって大ギヤと小ギヤとの噛合状態がガタついて異常音が生じる虞れがある等の問題がある。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、減速歯車のバックラッシュを円滑に自動調整するようにし、歯車の噛合による異常音が発生しない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、モータの回転力を、減速機を介して操舵機構に連結される軸に伝達して、操舵力を補助する電動パワーステアリング装置において、前記減速機は、前記モータの回転軸に取付けた小歯車と、前記軸に軸方向に移動可能に嵌合され前記小歯車に噛合している大歯車と、該大歯車を前記小歯車に接近する方向へ付勢する手段と、前記大歯車の前記軸の軸心に対する傾倒を防止する傾倒防止手段とを備え、該傾倒防止手段は、前記軸に摺動可能に嵌合されており、前記大歯車の一側軸端部側に位置している環状体と、前記軸に摺動可能に嵌合され、前記大歯車と前記軸との間に介装され、前記大歯車の他側軸端部側に位置しているスリーブとで構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明では、小歯車が回転すると大歯車が回転し、両歯車の噛合により大歯車が小歯車から離反する方向へ移動すると、大歯車は、付勢手段である皿ばねの付勢力で小歯車側へ付勢される。そして、小歯車と大歯車とのバックラッシュが調整され、適正なバックラッシュが得られる。また傾倒防止手段である、操舵機構に連結される軸に嵌合し、大歯車の一側軸端部側に配設された環状体、及び大歯車の他側軸端部側に配設されたスリーブにより、大歯車の各軸端部が支承されて大歯車が前記軸の軸心に対して傾倒せず、小歯車と大歯車との噛合状態が安定する。
これにより、小歯車と大歯車とのバックラッシュが常に適正になる。また、小歯車と大歯車との噛合状態が安定して、歯車の噛合による異常音が低減する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を発明の実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の要部の拡大縦断面図である。操舵輪が取付けられる上部軸20の上端部に、一端を固定しているトーションバー30の他端が、下端部が図示しない操舵機構に連結される下部軸31の上端部に嵌入されており、下部軸31とトーションバー30とに跨がって径方向に嵌入したピン32により、下部軸31とトーションバー30とが同軸で連結されている。
【0015】
そして、トーションバー30及び下部軸31は、筒形をなす共通のハウジング35内に配設されている。下部軸31は、その上端側及び上端側から適長離隔した位置に夫々外嵌させた玉軸受33,34を介して、ハウジング35に回転自在に支承されている。下部軸31の下端側に配設されている玉軸受34の下部軸31の下端側の軸端部は、その軸端面に沿って下部軸31の外周面に形成した周設溝31aに嵌合されているC型止め環36に当接されていて、玉軸受34は下部軸31の下端側方向への移動が阻止されている。玉軸受34の下部軸31の上端側の軸端面から、下部軸31の上端側へ適長離隔した位置に僅かな段差31dが形成され、その小径側である下部軸31の外周面には下部軸31に沿った適長寸法のインボリュートセレーション31bが形成されている。インボリュートセレーション31bの下部軸31上端側には僅かな段差31dが形成されており、それより下部軸31上端側はインボリュートセレーション31bの外径よりやや大径となっている。
【0016】
インボリュートセレーション31bは、大傘歯車37がその歯面37aを、下部軸31の上端側に向けて外嵌されており、大傘歯車37は下部軸31の軸方向、即ちインボリュートセレーション31bの長さ方向に摺動可能になっている。大傘歯車37の下部軸31上端側であって、大傘歯車37の内周側の軸端面には、軸方向へ突出する下部軸31と同心の環状突部37bが形成されており、環状突部37bの内径寸法は大傘歯車37がインボリュートセレーション31bと係合する部分の内径寸法より、下部軸31の段差31dに相応する長さだけ、大径に形成されている。
【0017】
一方、大傘歯車37の下部軸31下端側であって、大傘歯車37の内周側の軸端部には、軸方向へ突出し下部軸31と同心の環状突部37cが形成されており、環状突部37cの内径寸法は、環状突部37bの外形寸法より若干大径に形成されている。環状突部37cの内周側には、環状突部37cの軸方向長さと略同寸の厚さを有する環状のスリーブ38が圧入されて内嵌されている。スリーブ38は下部軸31に摺動自在に外嵌されている。そして、環状突部37bと環状突部37cとスリーブ38とにより傾倒防止手段を構成している。スリーブ38と玉軸受34の内輪との間には、下部軸31に外嵌された皿ばね39が配設されている。
【0018】
下部軸31に嵌合されている大傘歯車37の近傍位置において、ハウジング35には円筒形をなす固定ハウジング40が外方に延出させて配設されている。この固定ハウジング40の開口端40aには、操舵力を補助する図示しないモータで回転させられる回転軸41の先端部が配設されており、回転軸41の先端には小傘歯車42が取付けられている。そして小傘歯車42は大傘歯車37と噛合されている。前記皿ばね39は、その付勢力によって大傘歯車37を玉軸受34から離反する方向、つまり白抜矢符と反対方向へ移動させる向きの力を与えるようにしており、それによってバックラッシュを最適に調整されるようになっている。
【0019】
なお、大,小傘歯車37,42が回転していない状態では皿ばね39によって大傘歯車37に予圧を与えずに大傘歯車37と小傘歯車42とのバックラッシュを略零になすべく調整されている。
【0020】
このような構成により、図示しないモータを駆動すると、モータの回転軸41が回転し、小傘歯車42が回転する。そして小傘歯車42と噛合している大傘歯車37が回転し下部軸31が回転させられて、操舵操作による操舵力がモータの発生力により補助される。そして、大傘歯車37が回転させられると、大,小傘歯車37,42の噛合により大傘歯車37が、小傘歯車42から離反する方向、即ち白抜矢符方向に移動し、バックラッシュが発生する。しかし、大傘歯車37が玉軸受34に接近すると、皿ばね39が変形し、大傘歯車37の移動に抗する付勢力が作用し、大傘歯車37の移動量が規制されて、大傘歯車37と小傘歯車42とのバックラッシュが最適な値に調整される。
【0021】
また、小傘歯車42の回転が停止し、大傘歯車37が回転しなくなった場合は、皿ばね39の付勢力で、大傘歯車37が小傘歯車42側へ押圧されて、予圧を与えない状態で小傘歯車42と大傘歯車37とのバックラッシュが零になる。このようにして、大傘歯車37を軸方向に移動可能にすることにより小傘歯車を回転させた場合は、大傘歯車37を軸方向に僅かに移動させて大,小傘歯車37,42によるバックラッシュを適正な値に調整して異常音の発生を確実に防止できる。また皿ばね39を用いることにより大傘歯車37を軸方向へ付勢する構造を安価になし得る。
【0022】
また、大傘歯車37は、その一側軸端部に設けた環状突部37bの内周面が下部軸31に沿って摺動し、他側軸端部に設けた環状突部37cに内嵌させたスリーブ38の内周面が下部軸31に沿って摺動するので、、大傘歯車37が軸線に対して傾倒することがなく、下部軸31に沿って円滑に移動する。そのため、大傘歯車37が、その外周側が軸線に対し揺動する摺りこぎ運動をすることがなく、大傘歯車37が回転しても大傘歯車37と小傘歯車42との噛合状態が悪化せず、これによっても噛合に起因して生じる異常音の発生を確実に防止できる。また、環状突部37bとスリーブ38とにより、大傘歯車37の傾倒を簡単な構造で安価に防止できる。
【0023】
本発明の実施の形態では玉軸受34の軸方向への移動をC型止め環36により阻止したが、C型止め環36の位置に下部軸31にダブルナットを螺合させて阻止しても同様に係止できる。
【0024】
図2は、今回開示される電動パワーステアリング装置の要部構成を示す拡大縦断面図である。下部軸31はトーションバー30を介して、操舵輪が取付けられる上部軸20と連結されている。大傘歯車37は、その歯面を下部軸31の下端側に向けて、下部軸31に嵌着されており、下部軸31の中途に形成されているネジ溝31eに螺合させた固定用ナット44で大傘歯車37を玉軸受33の内輪に締付けて、大傘歯車37が下部軸31に固定されている。操舵力を補助する図示しないモータで回転させられる回転軸41を挿通させている、遊星ローラを用いる減速機構のハウジング45の回転軸筒部45aは、固定ハウジング40の開口部40aに嵌入されて、遊星ローラを用いる減速機構が固定ハウジング40に取付けられている。
【0025】
ハウジング45と固定ハウジング40とが軸方向に対向している端部間にはシム46が介装されている。ハウジング45の回転軸筒部45a側には、回転軸41に外嵌された玉軸受47が配設されている。回転軸41は玉軸受47とともに軸方向に僅かに移動可能になっている。ハウジング45の玉軸受47寄りの内周面には周設溝が形成されており、この周設溝にC型止め環50が係入されている。C型止め環50と玉軸受47との間には、リング51と皿ばね52とが、皿ばね52を玉軸受47側に位置させて配設されている。リング51と皿ばね52の内,外径は略同寸に選定されている。
【0026】
そして、皿ばね52の内周側端縁がリング51の内周側に当接しており、さらばね52の外周側端縁が玉軸受47の外輪に当接している。このようにして皿ばね52で、回転軸41に対し軸方向の予圧を与えており、それによって回転軸41が回転していない状態では、大傘歯車37と小傘歯車42とをバックラッシュが零の状態で噛合させている。下部軸31は玉軸受33及び針状ころ軸受43により筒形をなすハウジング35内に回転自在に支承されている。回転軸41の先端側は針状ころ軸受48により回転軸筒部45aに支持されている。
【0027】
この構成によれば、操舵力を補助するモータを駆動せず、回転軸41が回転していない状態では、皿ばね52の予圧によって回転軸41を介して小傘歯車42が大傘歯車37側に押圧されて、小傘歯車42と大傘歯車37とのバックラッシュが零になる。ここで、モータを駆動して回転軸41を回転させると、小傘歯車42が回転し、大傘歯車37が回転する。そして両傘歯車37,42は、それらの歯の噛合により相互に離反する力が作用するが、大傘歯車37が軸方向に固定されているため、小傘歯車42が大傘歯車37から離反する方向へ移動して、回転軸41が矢符で示す方向へ僅かに移動することになる。
【0028】
そうすると皿ばね52が変形し、回転軸41が移動する力に抗する付勢力が発生し、回転軸41を矢符と反対方向へ僅かに押圧し、小傘歯車42と大傘歯車37とのバックラッシュが適正になる。
なお、このバックラッシュの量は、シム46の厚さ又は皿ばね52の厚さを変更することにより適宜に選定できる。
【0029】
図3は、今回開示される他の電動パワーステアリング装置の要部構成を示す拡大縦断面図である。筒形のハウジング35の内側に嵌入されている玉軸受33及び玉軸受34に、図示しない操舵機構に連結される下部軸31が嵌入されて、下部軸31はハウジング35に回転自在に支承されている。下部軸31はトーションバー30を介して操舵輪が取付けられる上部軸20と連結されている。下部軸31の中途位置には大傘歯車37が嵌着されており、C型止め環61により軸方向への移動を阻止して大傘歯車37が下部軸31に固定されている。
【0030】
ハウジング35に固定されている固定ハウジング40には、軸受支持筒体49を内嵌させており、軸受支持筒体49及び固定ハウジング40に共通に、操舵力を補助するモータMの回転軸41が挿通されており、回転軸41の先端には小傘歯車42が取付けられている。回転軸41の先端側は、軸受支持筒体49に内嵌させた玉軸受47により回転自在に支承されている。玉軸受47は回転軸41とともに軸方向に僅かに移動可能になしている。また玉軸受47と、軸受支持筒体49の内側に形成されている軸受支持筒体49と同心の環状突部40bとの間に、玉軸受47と略同外径寸法の皿ばね52が介装されている。
【0031】
一方、玉軸受47の外輪の回転軸41の先端側の軸端面には、軸受支持筒体49の先端側内周面に形成している周設溝に嵌入してあるC型止め環50の片面が当接している。このC型止め環50により、玉軸受47の小傘歯車42方向への移動が阻止されている。回転軸41の先端には、小傘歯車42が取付けられており、小傘歯車42の基端部側は針状ころ軸受62により固定ハウジング40に支承されている。そして皿ばね52により玉軸受47を介して回転軸41に矢符と反対方向に付勢する軸方向の予圧を与えており、それによって、モータMを駆動していないときの大傘歯車37と小傘歯車42とのバックラッシュを零にしている。
【0032】
この構成によれば、操舵力を補助するモータMを駆動せず、回転軸41が回転していない状態では、皿ばね52の予圧により玉軸受47を介して小傘歯車42が大傘歯車37側に押圧されて、小傘歯車42と大傘歯車37とのバックラッシュが零になっている。ここでモータMを駆動して回転軸41を回転させると、小傘歯車42が回転して大傘歯車37が回転する。
【0033】
そして両傘歯車37,42は、それらの歯の噛合によって、相互に離反する力が作用するが、大傘歯車37が軸方向に固定されているため、小傘歯車42が大傘歯車37から離反する方向に移動して、回転軸41が矢符方向へ移動することになる。そうすると、皿ばね52が変形し、回転軸41が移動する力に抗する付勢力が発生し、回転軸41を矢符と反対方向に僅かに押圧し、小傘歯車42と大傘歯車37とのバックラッシュが適正になる。
【0034】
なお、このバックラッシュの量は皿ばね52の厚さを変更することにより適宜に選定できる。
本発明の実施の形態においては、大傘歯車と小傘歯車とによる減速構造としたが、ハイポイドギヤによる減速構造であっても同様の効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係る電動パワーステアリング装置は、大歯車を軸方向に移動可能にして、大歯車を付勢手段により軸方向へ付勢できるようになし、大歯車と噛合する小歯車とのバックラッシュを調整可能に構成したので、大歯車の僅かな移動量でバックラッシュを適正に調整できる。
【0036】
また、大歯車には傾倒防止手段を備えて、大歯車が傾倒しないようにしたので、小歯車と大歯車との噛合状態が安定し、大歯車の傾斜に起因する異常音の発生を皆無になし得る。なお、付勢手段を皿ばねとすることにより、簡単に安価に構成できる。また、傾倒防止手段を、大歯車の一側軸端部側に位置する環状体と、他側軸端部側に位置して、大歯車と、大歯車が嵌合している軸との間に介装されているスリーブとで構成することにより簡単に安価に構成できる等、本発明は優れた電動パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の要部の構成を示す拡大縦断面図である。
【図2】今回開示される電動パワーステアリング装置の要部構成を示す拡大縦断面図である。
【図3】今回開示される他の電動パワーステアリング装置の要部構成を示す拡大縦断面図である。
【図4】従来の電動パワーステアリング装置の要部の構成を示す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
31 下部軸
33,34 玉軸受
35 ハウジング
37 大傘歯車
37b 環状突部
38 スリーブ
40 固定ハウジング
41 回転軸
42 小傘歯車
Claims (1)
- モータの回転力を、減速機を介して操舵機構に連結される軸に伝達して、操舵力を補助する電動パワーステアリング装置において、
前記減速機は、前記モータの回転軸に取付けた小歯車と、前記軸に軸方向に移動可能に嵌合され前記小歯車に噛合している大歯車と、該大歯車を前記小歯車に接近する方向へ付勢する手段と、前記大歯車の前記軸の軸心に対する傾倒を防止する傾倒防止手段とを備え、該傾倒防止手段は、前記軸に摺動可能に嵌合されており、前記大歯車の一側軸端部側に位置している環状体と、前記軸に摺動可能に嵌合され、前記大歯車と前記軸との間に介装され、前記大歯車の他側軸端部側に位置しているスリーブとで構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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