JP3579699B2 - 熱可塑性重合体組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性重合体の成形機用洗浄剤として好適な熱可塑性重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックの成形加工において、品種切替の際には先行品種の影響を排除するために、いくつかの処理がとられている。特に着色品の加工では、青色、黒色などの濃色系のグレードから白色や自然色などの淡色系のグレードに色替えの際に、洗浄用樹脂による成形機内の洗浄、成形機の分解掃除などの煩雑な作業とこれに伴う生産停止を余儀なくされるのが実状である。たとえば押出造粒成形における色替えの場合、押出機を停止しスクリューを抜き出したのち、スクリュー及びシリンダー内部をブラッシングなどの方法で清浄にしたのち、再びスクリューを組み込むなどの作業が必要である。スクリューを抜かずに樹脂を使用して先行品種を置換する処理では、洗浄に多量の樹脂を要し、また押出機内の複雑な構造部の汚れが除去できないために後続する樹脂に着色が生じるなどの問題がある。
【0003】
これらの問題を解消すべく洗浄用コンパウンドを使用する方法が開発されている。この方法は、洗浄用コンパウンドで押出機内の残留物を除去しやすくして少量の置換用樹脂の使用で品種切替を行おうとするものである。洗浄用コンパウンドにはステアリン酸などの滑剤を含有させたもの、溶融粘度の高いアクリル樹脂を使用しているものなどがあるが、前者は効果が不充分であり、また後者は臭気が強いことのほかに溶融粘度が高いためダイス、ブレーカープレート、金網などを取り外してから洗浄用コンパウンドを使用しなければならないなどの煩雑な作業を伴う欠点がある。このほか、グラスファイバーなどを含有する洗浄用コンパウンドは、押出機のスクリュー及びシリンダーを磨耗させる欠点を伴う。
【0004】
一方、特公昭47−25849号公報には硼酸を (a)16〜24個の炭素原子の脂肪酸のエステル、アミド又はスルホネート、高分子炭化水素、シリコン又はこれらの物質の混合物からなる内部滑剤及び (b)外部滑剤としての16〜24個の炭素原子を有する脂肪酸と周期律表第II族又はIII族或いは両方の族の金属との塩と一緒に使用することを特徴とする、フェノール樹脂、充填物質、滑剤及びその他の通常の添加物質を基体とする成形組成物の製法が、特表平5−505416号公報には熱可塑性合成ポリマーおよび分解デンプンを含有する溶融物から調製可能な生分解性のフィルム、シートおよびファイバーを製造するのに有用なポリマーブレンドにおいて、該溶融物がホウ素含有化合物、ポリオールのアセテート誘導体などの高沸点可塑剤およびアルカリ土類金属水酸化物などのデンプン分解剤を含有し、ホウ素含有化合物が高沸点可塑剤と共に添加されたホウ酸であることを特徴とするポリマーブレンドが、また特開平6−136112号公報には〔A〕共重合ポリカーボネートと、〔B〕添加剤が、(イ)pKa値が3以下であるイオウ含有酸性化合物および/または該酸性化合物から形成される誘導体、(ロ)リン化合物、(ハ)エポキシ化合物、(ニ)フェノール系安定剤、(ホ)ペンタエリスリトールテトラステアレートなどの脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル類などの脂肪酸エステルなどの離型剤、(ヘ)ホウ酸などのホウ素系化合物、(ト)炭酸カルシウム、水和アルミナ、タルクなどの充填剤からなる群から選ばれる添加剤とからなることを特徴とする共重合ポリカーボネート組成物が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特公昭47−25849号公報、特表平5−505416号公報及び特開平6−136112号公報には、熱可塑性重合体にポリオールの高級脂肪酸部分エステル、ホウ酸及び特定の金属化合物を配合してなる熱可塑性重合体組成物が、熱可塑性重合体の成形機用洗浄剤として好適な組成物であることはなんら記載も示唆もない。
【0006】
本発明者らは、洗浄用コンパウンドに関する上述の問題点すなわち洗浄用熱可塑性重合体組成物で洗浄したのち、少量の置換用重合体を使用することにより成形機内に残存する先行品種の重合体の除去を簡便な操作で且つ短時間で達成できるような熱可塑性重合体の成形機用洗浄剤として好適な熱可塑性重合体組成物を得るべく鋭意研究した。
【0007】
その結果、本発明者らは熱可塑性重合体にポリオールの高級脂肪酸部分エステル、ホウ酸及び特定の金属化合物を配合してなる熱可塑性重合体組成物が、熱可塑性重合体の成形機用洗浄剤として好適な組成物であることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成した。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は熱可塑性重合体の成形機用洗浄剤として好適な熱可塑性重合体組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を有する。
熱可塑性重合体にポリオールの高級脂肪酸部分エステル(以下、化合物Aという。)、ホウ酸及び下記▲1▼〜▲9▼から選ばれた1種又は2種以上の金属化合物(以下、化合物Bという。)を配合してなる熱可塑性重合体組成物。
▲1▼金属酸化物(ただし、金属はマグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
▲2▼金属水酸化物(ただし、金属はマグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
▲3▼炭酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくは亜鉛を示す。)
▲4▼リン酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくは亜鉛を示す。)
▲5▼ケイ酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム若しくはマグネシウムを示す。)
▲6▼ハイドロタルサイト類若しくはリチウムアルミニウム複合水酸化物塩
▲7▼脂肪酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
▲8▼脂肪族ヒドロキシ酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
▲9▼脂肪族リン酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
【0009】
本発明で用いる熱可塑性重合体としては超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン、非晶性エチレン−環状アルケン共重合体(たとえば、非晶性エチレン−テトラシクロドデセン共重合体)、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフィン、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、石油樹脂、DCPD樹脂、非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体、非晶性エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合体、低結晶性エチレン−ブテン−1ランダム共重合体、低結晶性プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体、低結晶性エチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体、低結晶性エチレン−オクテン−1ランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−プロピレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、エチレン−エチレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体などを例示することができ、これら熱可塑性重合体の単独使用はもちろんのこと、2種以上の熱可塑性重合体を混合して用いることもできる。
【0010】
本発明で用いられる化合物Aとしてはグリセリン高級脂肪酸モノエステル、ジグリセリン高級脂肪酸モノエステルなどのポリグリセリン高級脂肪酸モノエステル、ソルビタン高級脂肪酸モノエステル、ショ糖高級脂肪酸モノエステル、ペンタエリスリトール高級脂肪酸モノ若しくはジエステル、ジペンタエリスリトール高級脂肪酸モノ若しくはジエステルなどのポリペンタエリスリトール高級脂肪酸モノ若しくはジエステル、トリメチロールエタン高級脂肪酸モノエステル、トリメチロールプロパン高級脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレングリセリン高級脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸モノエステルなどのポリオールの高級脂肪酸部分エステル(高級脂肪酸としてはヘキサン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、オレイン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ドデカノイル乳酸、テトラデカノイル乳酸、ヘキサデカノイル乳酸、オクタデカノイル乳酸など)を例示できる。特にグリセリン高級脂肪酸モノエステル、ペンタエリスリトール高級脂肪酸モノ若しくはジエステルが好ましい。これら化合物Aの単独使用はもちろんのこと、2種以上の化合物Aを併用することもできる。該化合物Aの配合割合は、熱可塑性重合体に対して特に制限はないが、好ましくは1〜90重量%、さらに好ましくは1〜20重量%である。
【0011】
本発明で用いられるホウ酸としてはオルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、無水ホウ酸(二酸化二ホウ素、三酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素)などを例示でき、特にオルトホウ酸が好ましい。これらホウ酸の単独使用はもちろんのこと、2種以上のホウ酸を併用することもできる。該ホウ酸の配合割合は、熱可塑性重合体に対して特に制限はないが、好ましくは0.01〜15重量%、さらに好ましくは0.01〜3重量%である。
【0012】
本発明で用いられる化合物Bとしては酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛などの炭酸金属塩、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛などのリン酸金属塩、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、タルクなどのケイ酸金属塩、ハイドロタルサイト類、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・サルフェート・ハイドレートなどのリチウムアルミニウム複合水酸化物塩、
【0013】
脂肪酸金属塩(たとえば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、α−メチル酪酸、ヘキサン酸、ソルビン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、カプロレイン酸、ウンデカン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、リンデル酸、ミリスチン酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ヒラゴ酸、ステアリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、リノール酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、プニカ酸、リノレン酸、γ−リノレン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、ステアロール酸、アラキン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、イワシ酸、リグノセリン酸、セラコレイン酸、ニシン酸、セロチン酸、キシメン酸、モンタン酸、メリシン酸、ルメクエン酸、ドデカノイル乳酸、テトラデカノイル乳酸、ヘキサデカノイル乳酸、オクタデカノイル乳酸などの脂肪酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウム塩、
【0014】
脂肪族ヒドロキシ酸金属塩(たとえばグリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、タルトロン酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、メソ酒石酸、ブドウ酸、クエン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、18−ヒドロキシオクタデカン酸、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸、リシノール酸、カムロレン酸、リカン酸、フェロン酸、セレブロン酸などの脂肪族ヒドロキシ酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウム塩)、
【0015】
脂肪族リン酸金属塩(たとえば(モノ,ジミックスド)メチルリン酸、(モノ,ジミックスド)エチルリン酸、(モノ,ジミックスド)プロピルリン酸、(モノ,ジミックスド)ブチルリン酸、(モノ,ジミックスド)ペンチルリン酸、(モノ,ジミックスド)ヘキシルリン酸、(モノ,ジミックスド)オクチルリン酸、(モノ,ジミックスド)2−エチルヘキシルリン酸、(モノ,ジミックスド)デシルリン酸、(モノ,ジミックスド)ラウリルリン酸、(モノ,ジミックスド)ミリスチルリン酸、(モノ,ジミックスド)パルミチルリン酸、(モノ,ジミックスド)ステアリルリン酸、(モノ,ジミックスド)オレイルリン酸、(モノ,ジミックスド)リノールリン酸、(モノ,ジミックスド)リノリルリン酸、(モノ,ジミックスド)ドコシルリン酸、(モノ,ジミックスド)エルシルリン酸、(モノ,ジミックスド)テトラコシルリン酸、(モノ,ジミックスド)ヘキサコシルリン酸、(モノ,ジミックスド)オクタコシルリン酸などの脂肪族リン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウム塩)などを例示でき、上述の▲3▼〜▲9▼から選ばれる金属塩としては正塩はもちろんのこと、各種の酸性塩若しくは塩基性塩を包含する。
【0016】
特に酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム若しくは乳酸カルシウムが好ましい。これら化合物Bの単独使用はもちろんのこと、2種以上の化合物Bを併用することもできる。該化合物Bの配合割合は、熱可塑性重合体に対して特に制限はないが、好ましくは0.01〜50重量%、さらに好ましくは0.01〜10重量%である。
【0017】
本発明の組成物にあっては、通常熱可塑性重合体に添加される各種の添加剤たとえばフェノール系、チオエーテル系、リン系などの酸化防止剤、熱安定剤(ただし、化合物Bを除く。)、光安定剤、重金属不活性化剤(銅害防止剤)、透明化剤、造核剤、滑剤(ただし、化合物Bを除く。)、帯電防止剤(ただし、化合物Aを除く。)、防曇剤(ただし、化合物Aを除く。)、可塑剤、アンチブロッキング剤、無滴剤、過酸化物の如きラジカル発生剤、難燃剤(ただし、化合物Bを除く。)、難燃助剤、顔料、ハロゲン捕捉剤(ただし、化合物Bを除く。)、分散剤(ただし、化合物Bを除く。)、中和剤(ただし、化合物Bを除く。)、有機系や無機系の抗菌剤、無機充填剤(たとえばマイカ、クレー、ゼオライト、カオリン、ベントナイト、パーライト、ケイソウ土、アスベスト、二酸化ケイ素、二酸化チタン、硫化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ガラス繊維、チタン酸カリウム、炭素繊維、カーボンブラック、グラファイト及び金属繊維など)、カップリング剤(たとえばシラン系、チタネート系、ボロン系、アルミネート系、ジルコアルミネート系など)の如き表面処理剤で表面処理された前記無機充填剤又は有機充填剤(たとえば木粉、パルプ、故紙、合成繊維、天然繊維など)を本発明の目的を損なわない範囲で併用することができる。とりわけ無機充填剤を併用すると本発明組成物の洗浄効果が相乗的に向上するので併用することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物は、たとえば本発明で用いる粉末状、ビーズ状、フレーク状、ペレット状などの熱可塑性重合体に前記の化合物A、ホウ酸及び化合物B並びに通常熱可塑性重合体に添加される前述の各種添加剤のそれぞれ所定量を通常の混合装置たとえばヘンシェルミキサー(商品名)、スーパーミキサー、リボンブレンダー、バンバリミキサーなどを用いて混合し、通常の単軸押出機、多軸押出機、加圧ニーダー、ブラベンダー又はロールなどで、溶融混練温度50℃〜400℃、好ましくは100℃〜350℃で溶融混練ペレタイズすることにより得ることができる。ペレタイズのためのストランドのカットは水中カット、空中カットのいずれでもよい。得られた組成物はそのままの状態で若しくはマスターバッチとして他の熱可塑性重合体で希釈して、射出成形機、押出成形機、ブロー成形機などの各種熱可塑性重合体の成形機の洗浄に供される。
【0019】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例で用いた評価方法は次の方法によった。
洗浄試験:35トン射出成形機を使用して着色した先行重合体を300g供給し射出する。次に洗浄用熱可塑性重合体組成物100gを供給し、さらに置換用重合体を供給し射出成形を繰り返し、置換用重合体が消色するまで続ける。消費した置換用重合体量(置換用重合体所要量)、並びに洗浄用熱可塑性重合体組成物を供給し始めてから先行重合体によって汚染された置換用重合体が消色するまでの時間(消色所要時間)を計測する。洗浄効果の優れるものとは置換用重合体所要量及び消色所要時間の少ないものをいう。
【0020】
実施例1〜16、比較例1〜6
熱可塑性重合体としてポリエチレン(メルトインデックス(JIS K7210:190℃、荷重21.18N;以下MIと略記する。)1.5g/10分の高密度ポリエチレンホモポリマー)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、リン酸リチウム、ケイ酸リチウム、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、酢酸リチウム、グリコール酸リチウム又は(モノ,ジミックスド)メチルリン酸リチウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表1、2に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合した後、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度230℃、ダイス温度220℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また、比較例2〜6としてポリエチレン(MI1.5g/10分の高密度ポリエチレンホモポリマー)に後述の表2に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例1〜16に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0021】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するABS樹脂で汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度230℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄した後、置換用重合体としてポリプロピレン(メルトフローレート(JIS K7210:230℃、荷重21.18N;以下MFRと略記する。)5.0g/10分のポリプロピレンホモポリマー)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例1は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表1、2に示した。
【0022】
実施例17〜32、比較例7〜12
熱可塑性重合体としてポリプロピレン(MFR5.0g/10分のポリプロピレンホモポリマー)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム又は(モノ,ジミックスド)エチルリン酸ナトリウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表3、4に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度220℃、ダイス温度210℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例8〜12としてポリプロピレン(MFR5.0g/10分のポリプロピレンホモポリマー)に後述の表4に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例17〜32に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0023】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するABS樹脂で汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度230℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてポリプロピレン(MFR5.0g/10分のポリプロピレンホモポリマー)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例7は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表3、4に示した。
【0024】
実施例33〜48、比較例13〜18
熱可塑性重合体としてポリスチレン(旭化成工業(株)製、商品名スタイロン 600)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、ケイ酸カリウム、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、2−エチルヘキサン酸カリウム、クエン酸カリウム又は(モノ,ジミックスド)プロピルリン酸カリウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表5、6に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度220℃、ダイス温度220℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例14〜18としてポリスチレン(旭化成(株)製、商品名スタイロン 600)に後述の表6に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例33〜48に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0025】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するABS樹脂で汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度230℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてポリスチレン(旭化成(株)製、商品名スタイロン 600)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例13は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表5、6に示した。
【0026】
実施例49〜64、比較例19〜24
熱可塑性重合体としてポリ塩化ビニル(平均重合度800)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カリウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、ラウリン酸マグネシウム、塩基性12−ヒドロキシオクタデカン酸マグネシウム又は(モノ,ジミックスド)ブチルリン酸マグネシウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表7、8に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度180℃、ダイス温度170℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例20〜24としてポリ塩化ビニル(平均重合度800)に後述の表8に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例49〜64に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0027】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するポリ塩化ビニルコンパウンドで汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度180℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン 631)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例19は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表7、8に示した。
【0028】
実施例65〜80、比較例25〜30
熱可塑性重合体としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン 631)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、タルク、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、ステアリン酸カルシウム、乳酸カルシウム又は(モノ,ジミックスド)2−エチルヘキシルリン酸カルシウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表9、10に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度190℃、ダイス温度180℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例26〜30としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン 631)に後述の表10に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例65〜80に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0029】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するポリ塩化ビニルコンパウンドで汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度180℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン 631)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例25は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表9、10に示した。
【0030】
実施例81〜96、比較例31〜36
熱可塑性重合体としてABS樹脂(旭化成工業(株)製、商品名スタイラック 200)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸亜鉛、ケイ酸ナトリウム、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、オクタデカノイル乳酸亜鉛、酒石酸亜鉛又は(モノ,ジミックスド)ステアリルリン酸亜鉛及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表11、12に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度230℃、ダイス温度220℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例32〜36としてABS樹脂(旭化成工業(株)製、商品名スタイラック 200)に後述の表12に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例81〜96に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0031】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するABS樹脂で汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度230℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてポリスチレン(旭化成(株)製、商品名スタイロン 600)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例31は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表11、12に示した。
【0032】
実施例97〜112、比較例37〜42
熱可塑性重合体として非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体(EPM:プロピレン含有量25重量%;ムーニー粘度ML1+4(100℃)30)に、化合物Aとしてグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールジベヘネート又はソルビタンモノオレエート、ホウ酸としてオルトホウ酸、化合物Bとして酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、炭酸亜鉛、リン酸水素二ナトリウム、タルク、ハイドロタルサイト、塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート、モンタン酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム又は(モノ,ジミックスド)オクタコシルリン酸アルミニウム及び他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表13、14に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、回転数500rpmで3分間攪拌混合したのち、口径65mmの二軸押出機でシリンダー温度230℃、ダイス温度220℃の条件にて溶融混練処理してストランドを押出し、水槽中で冷却し、ペレタイザーでカットしてペレット化して乳白色でペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。また比較例38〜42として非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体(EPM:プロピレン含有量25重量%;ムーニー粘度ML1+4(100℃)30)に後述の表14に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例97〜112に準拠して溶融混練処理してペレット状の熱可塑性重合体組成物を得た。
【0033】
得られた熱可塑性重合体組成物を洗浄剤として用いて、先行重合体としてカーボンブラック1重量%を含有するABS樹脂で汚染された射出成形機の洗浄試験を行った。射出成形機のシリンダー温度230℃で熱可塑性重合体組成物を供給して洗浄したのち、置換用重合体としてポリプロピレン(MFR5.0g/10分のポリプロピレンホモポリマー)で置換して前記の試験方法により洗浄試験の評価を行った。ただし、比較例37は熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行った。これらの結果を表13、14に示した。
【0034】
表1〜表14に示される本発明にかかわる化合物及び添加剤は下記の通りである。
化合物A[1]:グリセリルモノステアレート
化合物A[2]:ペンタエリスリトールモノラウレート
化合物A[3]:ペンタエリスリトールジベヘネート
化合物A[4]:ソルビタンモノオレエート
ホウ酸:オルトホウ酸
化合物B[1]:酸化マグネシウム
化合物B[2]:酸化カルシウム
化合物B[3]:酸化亜鉛
化合物B[4]:酸化アルミニウム
化合物B[5]:水酸化マグネシウム
化合物B[6]:水酸化カルシウム
化合物B[7]:水酸化亜鉛
化合物B[8]:水酸化アルミニウム
化合物B[9]:炭酸リチウム
化合物B[10]:炭酸ナトリウム
化合物B[11]:炭酸水素ナトリウム
化合物B[12]:炭酸カリウム
化合物B[13]:塩基性炭酸マグネシウム
化合物B[14]:炭酸カルシウム
化合物B[15]:炭酸亜鉛
化合物B[16]:リン酸リチウム
化合物B[17]:リン酸水素二ナトリウム
化合物B[18]:リン酸カリウム
化合物B[19]:リン酸マグネシウム
化合物B[20]:リン酸カルシウム
化合物B[21]:リン酸亜鉛
化合物B[22]:ケイ酸リチウム
化合物B[23]:ケイ酸ナトリウム
化合物B[24]:ケイ酸カリウム
化合物B[25]:ケイ酸マグネシウム
化合物B[26]:タルク
化合物B[27]:ハイドロタルサイト(塩基性マグネシウム・アルミニウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート:Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O)[協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A]
化合物B[28]:塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレート(Al4Li2(OH)12CO3・1.6H2O)[水澤化学工業(株)製 、商品名MIZUKALAC]
【0035】
化合物B[29]:酢酸リチウム
化合物B[30]:酢酸ナトリウム
化合物B[31]:2−エチルヘキサン酸カリウム
化合物B[32]:ラウリン酸マグネシウム
化合物B[33]:ステアリン酸カルシウム
化合物B[34]:オクタデカノイル乳酸亜鉛
化合物B[35]:モンタン酸アルミニウム
化合物B[36]:グリコール酸リチウム
化合物B[37]:乳酸ナトリウム
化合物B[38]:クエン酸カリウム
化合物B[39]:塩基性12−ヒドロキシオクタデカン酸マグネシウム(0.44MgO・(C17H34(OH)COO)2Mg)
化合物B[40]:乳酸カルシウム
化合物B[41]:酒石酸亜鉛
化合物B[42]:クエン酸アルミニウム
化合物B[43]:(モノ,ジミックスド)メチルリン酸リチウム
化合物B[44]:(モノ,ジミックスド)エチルリン酸ナトリウム
化合物B[45]:(モノ,ジミックスド)プロピルリン酸カリウム
化合物B[46]:(モノ,ジミックスド)ブチルリン酸マグネシウム
化合物B[47]:(モノ,ジミックスド)2−エチルヘキシルリン酸カルシウム
化合物B[48]:(モノ,ジミックスド)ステアリルリン酸亜鉛
化合物B[49]:(モノ,ジミックスド)オクタコシルリン酸アルミニウム
フェノール系酸化防止剤:テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
リン系酸化防止剤:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリトール−ジフォスファイト
H−St:ステアリン酸
PEWAX:ポリエチレンワックス(数平均分子量1,500)
PTS:ペンタエリスリトールテトラステアレート
GMAc:グリセリルモノアセテート
【0036】
【表1】
Figure 0003579699
【0037】
【表2】
Figure 0003579699
【0038】
【表3】
Figure 0003579699
【0039】
【表4】
Figure 0003579699
【0040】
【表5】
Figure 0003579699
【0041】
【表6】
Figure 0003579699
【0042】
【表7】
Figure 0003579699
【0043】
【表8】
Figure 0003579699
【0044】
【表9】
Figure 0003579699
【0045】
【表10】
Figure 0003579699
【0046】
【表11】
Figure 0003579699
【0047】
【表12】
Figure 0003579699
【0048】
【表13】
Figure 0003579699
【0049】
【表14】
Figure 0003579699
【0050】
表1、2に記載の実施例及び比較例は、熱可塑性重合体としてポリエチレンを用いた場合である。表1、2からわかるように、実施例1〜16は本発明にかかわる化合物A、ホウ酸及び化合物Bを配合したものであり、実施例1〜16と比較例1(実施例1〜16において熱可塑性重合体組成物を使用せずに置換用重合体のみで洗浄試験を行ったもの)とをくらべてみると、実施例1〜16は洗浄効果が著しく優れていることがわかる。実施例1〜16において化合物A、ホウ酸及び化合物Bの内、いずれか2成分を配合した比較例2〜4と実施例1〜16をくらべてみると、比較例2〜4の洗浄効果は比較例1よりも改善はされるものの実施例1〜16が著しく優れていることがわかる。また、実施例1〜16において化合物Aをペンタエリスリトールテトラステアレートすなわち脂肪酸多価アルコールの完全エステルに替えた比較例5(前記特公昭47−25849号公報及び特開平6−136112号公報に記載の添加剤の組合せ)と実施例1〜16をくらべてみると、比較例5の洗浄効果は比較例1よりも改善はされるものの実施例1〜16が著しく優れていることがわかる。さらに、実施例1〜16において化合物Aをグリセリルモノアセテートすなわちポリオールの低級脂肪酸部分エステルに替えた比較例6(前記特表平5−505416号公報に記載の添加剤の組合せ)と実施例1〜16をくらべてみると、比較例6の洗浄効果はある程度改善はされるもののいまだ充分満足できるものではなく実施例1〜16が著しく優れていることがわかる。
【0051】
従って、本発明にかかわる化合物A、ホウ酸及び化合物Bの3成分の配合を同時に満たさない各比較例は、本発明の効果を奏さないことが明らかである。すなわち、本発明で得られる洗浄効果は、本発明において化合物A、ホウ酸及び化合物Bを併用したときにはじめてみられる特有の効果であるといえる。
【0052】
表3〜表14は、熱可塑性重合体としてそれぞれポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ABS樹脂又は非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体を用いたものであり、これらについても上述と同様の効果が確認された。
【0053】
【発明の効果】
本発明により提供される熱可塑性重合体組成物を使用することにより、熱可塑性重合体加工におけるグレード切替の際の成形機のクリーニングに極めて効果的な方法が実現した。すなわち、本発明の組成物を少量用いることにより、成形機の洗浄を後から供給する重合体による置換だけで行う場合にくらべて著しくその消費量を小さくすることができる。射出成形機を例にとると、後続の置換用重合体のみによる色替えにくらべて本発明の組成物を併用すれば、置換用重合体の所要量を1/8以下にすることができ、また色替え所要時間も1/6以下に短縮することができる。

Claims (1)

  1. 熱可塑性重合体にポリオールの高級脂肪酸部分エステル、ホウ酸及び下記▲1▼〜▲9▼から選ばれた1種又は2種以上の金属化合物を配合してなる熱可塑性重合体組成物。
    ▲1▼金属酸化物(ただし、金属はマグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
    ▲2▼金属水酸化物(ただし、金属はマグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
    ▲3▼炭酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくは亜鉛を示す。)
    ▲4▼リン酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくは亜鉛を示す。)
    ▲5▼ケイ酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム若しくはマグネシウムを示す。)
    ▲6▼ハイドロタルサイト類若しくはリチウムアルミニウム複合水酸化物塩
    ▲7▼脂肪酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
    ▲8▼脂肪族ヒドロキシ酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
    ▲9▼脂肪族リン酸金属塩(ただし、金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛若しくはアルミニウムを示す。)
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