JP3579118B2 - 冷・暖房装置 - Google Patents

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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、室内の壁や天井やフローリングの床等の冷・暖房を行う冷・暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フローリング等の床暖房を行う暖房装置として、温水式の温水暖房マットが知られている。図6および図8には、この温水暖房マット1の一例が示されており、温水暖房マット1はプラスチック等の断熱発泡基材を板状に形成して成るマットの基材(マット基材)2に、骨材としての複数の小根太3を間隔を介して配設し、四角形状をしたマット基材2の一辺の中央部に組み込み装備された温水接続ヘッダー(接続ヘッダー)4を温水の出入口として、1本以上、図6の例では2本の温水循環パイプ(循環パイプ)5a,5bが小根太3を挟んで迂回するUターン部を介しながら引き回して、パイプ間隔が等間隔Sになるようにして敷設されている。
【0003】
図7に示すように、温水接続ヘッダー4は温水供給側のヘッダー6と温水戻り側のヘッダー7とに分離されており、ヘッダー6側には温水循環パイプ5a,5bの入口側が接続され、ヘッダー7側には温水循環パイプ5a,5bの出口側が接続されている。一般に、2本の温水循環パイプ5a,5bはヘッダー6側から小根太3を迂回しながらマット基材2の半分側に引き回されて折り返された後、同様にマット基材2の残りの半分側を引き回してヘッダー7に戻る形態で並列状に敷設されている。なお、マット基材2の放熱表面側には必要に応じ図8に示すように放熱材としてのアルミニウム箔8が張設される。
【0004】
この温水暖房マット1を設置施工する場合には、図8に示すように、例えば、フローリング室の床パネル10の上側に温水暖房マット1を敷設する。そして、マット1の上側にフローリング床材11を張り、釘12によりフローリング床材11を根太13に固定する。そして、図6に示すように、ヘッダー6側には往管14が接続され、ヘッダー7には戻り管15が接続されて、往管14と戻り管15とからなる熱源器9の外部温水循環路(外部循環路)16と温水循環パイプ5a,5bとが温水接続ヘッダー4を介して接続されるものであった。
【0005】
フローリングの床暖房は、前記温水暖房マットの温水循環パイプ5a,5bに熱源器9から外部温水循環路16を通して温度調節媒体である温水を循環させることにより、温水循環パイプ5a,5bからの熱はフローリングの床下から放熱されてフローリング床材11に伝わることにより行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の温水暖房マット1は温水循環パイプ5a,5bにより、熱源器9から送られてくる温水を、まず、マット1の半分側に通して放熱した後に、マット1の残りの半分側に通して暖房する方式であるため、温水が最初に通るマット1の半分側の領域は比較的効率良く床暖房を行うことができるのであるが、マット1の残りの半分側はほぼ放熱しきったの戻りの湯が通るために、放熱熱量が小さくなって、暖房が効率的に行われず、このため、温水暖房マット1の一方側半分領域と他方側半分領域とで温度むら(温度差)が生じるという問題がある。
【0007】
特に、面積の大きい大型の温水暖房マット1を敷設した場合にはその一方側半分領域と他方側半分領域との温度むらが大きくなり、フローリングの床面を広い範囲にわたって均一に暖房できないという問題があった。本発明者はマット1の左右両側で温度差を測定したところ、例えば、熱源器9から80℃〜90℃の温水を供給して、床面の暖房温度をほぼ25℃になるように動作させたところ、最初に温水が通る半分領域と、温水の戻り側の残り半分側の領域とでは7℃もの温度差が生じるという結果が確認され、このような事態においては、温水の往側の領域では熱すぎ、戻り側の領域では寒すぎるという結果となり、温水暖房マット1の全領域にわたって快適な均一温度でもって暖房することは極めて困難となり、快適な住環境の提供を図る上で支障があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、面積の広い大型の温水暖房マットを敷いた場合においても、そのマットの全領域にわたり温度むらがなく均一な快適温度でもって床等の暖房や冷房を行うことができる冷・暖房装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、第1の発明の冷・暖房装置は、板状体の基材に複数の小根太が間隔を介して配設されており、この基材の一辺の中央部には温度調節媒体の入出を行う接続ヘッダーが組み込まれ、この接続ヘッダーは箱体内に往通路と戻り通路が形成され箱体外面に前記往通路に連通する媒体供給接続口と戻り通路に連通する媒体戻り接続口がそれぞれ複数個設けられ、前記基材には、少くとも接続ヘッダー側から該基材の半分側に小根太を挟んで迂回するUターン部を介して引き回した後基材の残り半分側を同じく小根太を挟んで迂回するUターン部を介し引き回して接続ヘッダー側に戻る循環パイプが敷設されており、少くともこの隣り合う循環パイプを通る温度調節媒体の流れの向きが基材の半分側を通る往きの流れと基材の残りの半分側を通る戻りの流れと逆向き流れとなるように各循環パイプの隣り合う端末が前記接続ヘッダーの媒体供給接続口と媒体戻り接続口へ接続されており、戻りの流れが通る循環パイプの戻り側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔が往きの流れが通る循環パイプの往き側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔よりも狭い間隔に設定されていることを特徴ととして構成されている。
【0010】
第2の発明の冷・暖房装置は、前記第1の発明と同一の構成のもとで、戻りの流れが通る循環パイプの戻り側の小根太を最も内側位置でむUターン部のパイプ間隔と往き側の流れが通る循環パイプの往き側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔との比をほぼ1:1.5としたことを特徴として構成されている。
【0011】
【作用】
上記構成の本発明において、接続ヘッダーの往管接続口から供給される温度調節媒体は、箱体内の往通路を通り、媒体供給接続口からこの媒体供給接続口に接続されている循環パイプへ入り込む。
【0012】
そして、循環パイプを通った温度調節媒体は媒体戻り接続口から箱体内の戻り通路を通り、戻り管接続口から外部循環路の戻り管を通って冷・暖房の熱源器側に戻される。この循環による温度調節媒体の冷・暖の熱が循環パイプから放熱されて床等の暖房や冷房が行われる。
【0013】
本発明では、冷・暖房装置に敷設される複数本の互いに隣り合う循環パイプの両端側は接続ヘッダーの媒体供給接続口と媒体戻り接続口へ好ましくは交互に接続されるので、隣り合う循環パイプの温度調節媒体の流れの向きは互いに往きと戻りの逆向きとなる。このことにより、冷・暖房装置の一方側半分領域と残りの半分領域との冷・暖の放熱熱量はほぼ均一化される。
【0014】
循環パイプを通る冷房や暖房の放熱量は、特に、戻り側の小根太を挟むUターン領域で低くなるが、本発明では、この戻り側の最も内側のUターン部のパイプ間隔を往き側の最も内側のUターン部のパイプ間隔よりも狭くしたことで、低発熱量領域の発生による影響が無視できる程度に小さくなり、これにより、前記隣り合う循環パイプの温度調節媒体の流れの向きを逆向きにしたことと相俟って冷・暖房装置の全領域にわたって温度むらのない均一温度での快適な床等の冷・暖房が達成される。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1には本発明に係る冷・暖房装置の一実施例が温水暖房マットを例にして示されている。本実施例において特徴的なことは、接続ヘッダーを特有な構成をもって形成し、かつその接続ヘッダーと循環パイプの接続方式を特有な構成とし、さらに、循環パイプの小根太を挟む最も内側のUターン部分のパイプ間隔を、往き側よりも戻り側を狭く形成したことであり、それ以外の構成は従来例と同様であり、従来例と同一の構成部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。
【0016】
本実施例の温水暖房マット20には偶数本、図1の例では従来例と同様に2本の温水循環パイプ5a,5bが敷設されている。すなわち、温水循環パイプ5a,5bはマット基材2の下辺中央部に組み込まれる温水接続ヘッダー(接続ヘッダー)21を起点とし、この起点位置から、マット基材2の右半分側に向けて、小根太3aを挟むUターン部A、折り返しUターン部B、小根太3bを挟むUターン部Aを介してマット基材2の左半分側に向かい、さらに、折り返しUターン部B、小根太3cを挟むUターン部Aを介して温水接続ヘッダー21に戻る形態で、引き回し敷設されている。そして、四角形状をしたマット基材2の一辺(図1では下辺)の中央部には特有な構成の温水接続ヘッダー21が組み込まれている。
【0017】
図2は温水暖房マット20に組み込まれる温水接続ヘッダー21の第1の実施例を示すものである。この温水接続ヘッダー21は、扁平四角形状の上面開口の箱容器22と、この箱容器22の上面開口を気密閉鎖する蓋板23と、箱容器22内に収容される変形Y字形状パイプ24とを有している。
【0018】
変形Y字形状パイプ24は胴体部25の頭部側に2本の腕26a,26bが二股状に開いて分岐形成されており、胴体部25の基端側(下端側)には、一方側の腕26aとほぼ平行になる方向に折り曲げられた折曲部27が形成されている。
【0019】
前記箱容器22の上端面には、前記変形Y字形状パイプ24の折曲部27が嵌まる凹部28と、腕26aが嵌まる凹部29と、腕26bが嵌まる凹部30とが形成され、これらの凹部28,29,30に変形Y字形状パイプ24の折曲部27、腕26a,26bを嵌め込むことにより、変形Y字形状パイプ24は箱容器22内に収容される。この変形Y字形状パイプ24の収容状態で、箱容器22の上面開口に蓋板23が被せられて一体固定されることで、箱容器22と蓋板23とが一体化して扁平な四角形状の箱体31が構成され、この箱体31内に前記変形Y字形状パイプ24が気密に収容固定された状態となっている。
【0020】
箱体31内に変形Y字形状パイプ24が収容された状態で、変形Y字形状パイプ24の3個のパイプ開口端32〜34は箱体31の3側面に突出して露出し、箱体31の対向側面35,36から突出するパイプ開口端32,33は変形Y字形状パイプ24によって形成される往通路37の温水供給接続口(媒体供給接続口)38,39となっており、箱体31の他の側面40から突出するパイプ開口端34は外部温水循環路(外部循環路)16の往管14が接続する往管接続口41となっている。
【0021】
箱体31の内部空間は戻り通路42となっており、この戻り通路42に連通させて箱体31の側面35,36,40にそれぞれ箱体接続口43,44,45が外に向けて突出形成されている。箱体接続口43,44は温水戻り接続口(媒体戻り接続口)46,47となっており、箱体接続口45は外部温水循環路16の戻り管15が接続する戻り管接続口48となっている。この温水接続ヘッダー21は図1に示す如く、マット基材2の下辺の中央部に装備され、温水戻り接続口46には温水循環パイプ5aの一端側が接続され、温水供給接続口38には温水循環パイプ5bの一端側が接続される。また、対向面側の温水供給接続口39には温水循環パイプ5aの他端側が接続され、温水戻り接続口47には温水循環パイプ5bの他端側がそれぞれ接続される。
【0022】
図3は温水暖房マット20に装備される温水接続ヘッダー21の第2の実施例を示すものである。この第2の実施例の温水接続ヘッダー21は箱体31内に2個の変形Y字形状パイプ24a,24bを互いに上下を逆にして斜めに交差させた状態で収容し、変形Y字形状パイプ24aを往通路として構成し、他方の変形Y字形状パイプ24bを戻り通路として構成したものであり、それ以外の構成は前記図2に示す第1の実施例の温水接続ヘッダーと同様である。
【0023】
変形Y字形状パイプ24aの3個のパイプ開口端は箱体31の側面35,36,40からそれぞれ突出されており、側面35のパイプ開口端は温水供給接続口38として機能し、側面36から突出するパイプ開口端は温水供給接続口39として機能し、側面40から突出するパイプ開口端は往管接続口41として機能する。また、変形Y字形状パイプ24bの箱体側面35から突出するパイプ開口端は温水戻り接続口46として機能し、側面36から突出するパイプ開口端は温水戻り接続口47として機能し、側面40から突出するパイプ開口端は戻り管接続口48として機能している。
【0024】
そして、この温水接続ヘッダー21は温水暖房マット20の下辺の中央部に装備され、前記図2に示す温水接続ヘッダーと同様に、温水戻り接続口46には温水循環パイプ5aの一端側が、温水供給接続口38には温水循環パイプ5bの一端側が、温水供給接続口39には温水循環パイプ5aの他端側が、温水戻り接続口47には温水循環パイプ5bの他端側が、往管接続口41には往管14が、戻り管接続口48には戻り管15がそれぞれ接続される。
【0025】
図4は温水暖房マット20に組み込まれる温水接続ヘッダー21の第3の実施例を示すものである。この実施例の温水接続ヘッダー21は、2個のT字形状パイプ50,51を上下同方向にし、横と縦に配列ピッチ間隔Δx,Δyを保った状態で箱体31内に収容したもので、一方のT字形状パイプ50は往通路を構成し、他方のT字形状パイプ51は戻り通路を構成している。T字形状パイプ50の3個のパイプ開口端は箱体31の側面52,36,40に露出して突出されており、箱体側面52側に突出するパイプ開口端は温水供給接続口38として機能し、側面36側に突出するパイプ開口端は温水供給接続口39として機能し、側面40に突出するパイプ開口端は往管接続口41として機能している。
【0026】
また、他方側のT字形状パイプ51の3個のパイプ開口端も同じく箱体31の側面52,36,40にそれぞれ露出して突出されており、側面52に突出するパイプ開口端は温水戻り接続口46として機能し、側面36に突出するパイプ開口端は温水戻り接続口47として機能し、側面40から突出するパイプ開口端は戻り管接続口48として機能している。そして、前記図2および図3に示す温水接続ヘッダーと同様に、温水戻り接続口46には温水循環パイプ5aの一端側が、温水供給接続口38には温水循環パイプ5bの一端側が、温水供給接続口39には温水循環パイプ5aの他端側が、温水戻り接続口47には温水循環パイプ5bの他端側が、往管接続口41には往管14が、戻り管接続口48には戻り管15がそれぞれ接続される構成となっている。
【0027】
上記第1〜第3の各実施例の温水接続ヘッダー21を装備してなる温水暖房マット20においては、2本の並列状に敷設される温水循環パイプ5a,5bの一端側は温水戻り接続口46と温水供給接続口38へそれぞれ温水の流れの向きが往きと戻りの逆向きに交互に接続され、同様に、温水循環パイプ5a,5bの他端側も温水供給接続口39と温水戻り接続口47へそれぞれ温水の流れの向きが往きと戻り逆向きとなるように交互に接続される結果、図1に示す温水暖房マット20の左半分側では、温水循環パイプ5a側は往き側の温水の流れ方向となり、温水循環パイプ5b側は戻り方向の温水の流れとなり、温水暖房マット20の右半分側では温水循環パイプ5a側は戻り方向の温水の流れとなり、温水循環パイプ5bは温水の往き側の流れとなる。
【0028】
このように、温水循環マット20の一方側の半分側(図1では左側)と残りの半分側(図1では右半分側)とで、隣接する温水循環パイプ5a,5bを通る温水の流れの向きは必ず往きと戻りの逆向きとなり、従来例のように、温水暖房マットの半分側の温水循環パイプは共に往きの温水の流れとなり、温水暖房マットの残りの半分側の温水循環パイプ5a,5bは共に戻りの向きの温水が流れるというような温水の同方向の流れとなることはなく、必ず、隣り合う温水循環パイプ5a,5bには逆向きの温水の流れが生じる結果、温水暖房マット20の一方の半分側と残りの半分側での温水循環パイプ5a,5bからの総合的(トータル的)な放熱量がほぼ等しくなり、これにより、温水暖房マット20の左右領域で暖房による温度むらが発生するということがなくなり、面積の広い大型の温水暖房マット20を敷設した場合においても、同マット20の左右両側で温度むらのない均一な床暖房が可能となる。
【0029】
ところで、温水暖房マット20の放熱特性を微視的に見た場合、プラスチックや木材等で形成される小根太3の部分は放熱特性が悪くなるので、特に、この小根太3の戻り側の温水循環パイプで挟まれる最も内側のUターン部分(図1のAのUターン部分)は特に放熱効率が低くなり、温水暖房マット20の右側の小根太3aを挟む戻り側の温水循環パイプ5aで挟まれる領域が低温ゾーンとなり、温水暖房マット20上に局部的に低温領域が発生するという問題が生じる(温水暖房マット20の左半分側で小根太3cを温水循環パイプ5aで挟むUターン部分Aはこの小根太3cを挟む温水循環パイプ5aには往き側の温水が流れるために、AのUターン部分には低温ゾーンが発生するということはない)。
【0030】
本実施例では、このような温水暖房マット20の右半分側に生じる局部的な低温ゾーンの発生を抑制するために、この戻り側の温水循環パイプ5aで挟まれるUターン部分Aのパイプ間隔Sを温水暖房マット20の左半分側の往き側の温水循環パイプ5aで挟むUターン部分Aのパイプ間隔Sよりも狭くしている。
【0031】
このように、往き側の小根太3cを挟むUターン部分のパイプ間隔Sよりも戻り側の小根太3aを挟むUターン部分Aのパイプ間隔Sを小さくすることにより、戻り側の低温ゾーンを無視できる程度に縮小でき、これにより、戻り側の低温ゾーンの局部的な温度むらをほぼ解消でき、温水暖房マット20の全領域にわたって、温度むらのない均一な床暖房が可能となり、快適な住暖房環境を作り出すことができることとなる。
【0032】
本発明者は、前記戻り側の小根太3aを挟むパイプ間隔Sと、往き側の温水循環パイプが小根太3cを挟むUターン部分Aのパイプ間隔Sとを可変し、温水暖房マット20上での温度むらの均一化実験を行ったところ、特に、戻り側のUターン部分Aのパイプ間隔Sと往き側のUターン部分Aのパイプ間隔Sとの割合が1:1.5 (S:S=1:1.5 )とすることにより、最も温度むらのない均一な暖房放熱特性が得られることを実証できた。
【0033】
この実験結果から明らかな如く、Uターン部分Aのパイプ間隔Sを往き側のUターン部分Aのパイプ間隔Sよりも小さくすることにより暖房の局部的な温度むらを小さくすることができるが、S:S=1:1.5 となるようにSとSのパイプ間隔寸法を設定することにより、最も温度むらのない最適な床暖房が得られることとなる。
【0034】
また、本実施例において、温水接続ヘッダー21の箱体31の対向側面がわに温水供給接続口38,39と温水戻り接続口46,47を設けた図2および図3の構成のものにあっては、温水暖房マットに敷設される温水循環パイプ5a,5bの両端側を特殊形状に曲げ加工することなくスムーズに温水接続ヘッダーの対応する温水供給接続口と温水戻り接続口に接続できることとなり、温水循環パイプ接続の作業効率を十分に高めることが可能となる。
【0035】
さらに、温水接続ヘッダー21の箱体31内に変形Y字形状パイプ24a,24bやT字形状パイプ50,51を交差させて収容するような場合、そのパイプの交差部の高さを低くするために、パイプ形状を真円形状から扁平な楕円形状に加工してパイプを交差させるが、パイプ形状を扁平形状にすると、真円の場合に比べ小さな荷重でも変形し易くなる結果、床上から荷重が加わると、交差部のパイプがその荷重によって潰れ変形してしまうという問題が生じ易い。この点、本実施例では、パイプ交差部を含むパイプの通路は箱体31内収容されるので、箱体31がパイプに加わる荷重を遮断する保護体として機能する結果、機械的強度の弱いパイプの交差部に床上等から荷重が直接加わるのを防止でき、荷重による潰れ変形も生じることがないので、温水暖房マット20の信頼性および長寿命化を共に図ることができるという優れた効果を奏することができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、図2に示す温水接続ヘッダー21では、変形Y字形状パイプ24の通路を往通路とし、箱体31の内部空間を戻り通路としたが、これを逆にし、変形Y字形状パイプ24の通路を戻り通路とし、箱体31の内部空間を往通路としてもよい。
【0037】
また、上記実施例では温水暖房マット20に2本の温水循環パイプ5a,5bを敷設したが、3本以上の複数個の温水循環パイプを敷設してもよい。この場合には、その温水循環パイプの数に対応させて、変形Y字形状パイプ24,24a,24bやT字形状パイプ50,51の分岐開口端(パイプ開口端)の数を増加し、図2に示す温水接続ヘッダーの場合には箱体側面35,36側に設ける箱体接続口の数も同様に増やすこととなる。このように、温水循環パイプの本数が増加した場合も、前記実施例と同様に、温水循環パイプ群の両端側は隣り合うパイプの温水の流れが逆向きとなるように温水接続ヘッダー21の温水供給接続口と温水戻り接続口へ交互に接続することとなる。
【0038】
また、上記実施例では、箱体31内に変形Y字形状パイプやT字形状パイプを収容して往通路あるいは戻り通路を形成したが、変形Y字形状やT字形状と異なる形状のパイプを用いて往通路や戻り通路を箱体31内に形成することも可能である。また、変形Y字形状パイプを用いる場合には、例えば、図2の(a)や図3の破線で示すように、異なる形状の変形Y字形状パイプとすることもできる。
【0039】
さらに、上記実施例では箱体31を扁平四角体としたが、例えば、図5に示すような、四角形以外の扁平多角形の箱体としてもよく、あるいは、扁平の円や楕円形状の箱体としてもよい。また、箱体は必ずしも扁平でなくてもよい。
【0040】
さらに、箱体31はステンレス等の金属や他の金属材料を用いて形成されるが、金属以外の材料、例えばプラスチック材料を用いて箱体31を形成することも可能である。また、箱体31内に収容する変形Y字形状やT字形状のパイプ材料も、通常は、銅等の熱伝導性に優れた金属材料を用いて形成されるが、これもプラスチック等の他の材料を用いて形成することも可能であり、さらには、温水循環パイプ5a,5bも銅等の熱伝導性に優れた金属材料を用いて形成する以外に、プラスチック等の金属以外の材料を用いて形成することも可能である。
【0041】
さらに、マット基材2は四角形としたがそれ以外の形状であってもよ
【0042】
さらに、上記実施例では温水暖房を例に説明したが、熱源器から加熱しない水又は冷却した水を循環供給することにより、循環パイプ5a,5bから冷熱が放射されて冷房を行うことができる。この場合も暖房の場合と同様にマット基材2の一方側半分領域と他方側半分領域の放熱量のバランスがとれ、さらにマット表面の局部的な放熱量のむらを防止できるので、マット表面全域にわたり温度むらのない均一な床冷房を達成することができる。
【0043】
さらに、上記実施例ではマット20を床パネル10の上に敷設する例で説明したが、建物(室内)の壁内や天井に敷設して、室内の暖房や冷房を行うようにしてもよい。
【0044】
さらに、実施例では基材をマットの例で説明したが、マット以外の基材でもよく、また、温度調節媒体として水を使用したが、蒸気や冷媒等の他の媒体を使用して冷・暖房を行うようにしてもよい。
【0046】
さらに、上記実施例では、図1における往き側と戻り側の折り返しUターン部B,Bのパイプ間隔を規定しなかったが、戻り側の低発熱量ゾーンの発生領域を小さくするために、最も内側の往き側のパイプ間隔Sよりも最も内側の戻り側のパイプ間隔Sを小さく設定するようにしてもよい。このように、小根太3a,3cを挟む最も内側のUターン部分のパイプ間隔を考慮する他に、折り返しの最も内側のUターン部分のパイプ間隔を設定することにより、より一層の冷・暖房性能の改善を図ることが可能となる。
【0047】
さらに、図9に示すように、温水接続ヘッダー部で交差するパイプ循環路と交差しない循環路を設けることもできる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、接続ヘッダーの箱体内に往通路と戻り通路を形成し、箱体の外面に往通路の媒体供給接続口と戻り通路の媒体戻り接続口を形成し、冷・暖房装置に敷設される複数本の温水循環パイプの両端側を前記接続ヘッダーの媒体供給接続口と媒体戻り接続口へ交互に接続して隣り合う循環パイプに往きと戻りの逆向きの温度調節媒体の流れを生じるように構成したものであるから、面積の広い大型の冷・暖房装置を敷設した場合にも、冷・暖房装置の一方側の半分領域と残りの他方側の半分領域とで放熱量にむらが生じるという従来例の欠点がなくなり、冷・暖房装置の一方側半分領域と他方側半分領域との放熱熱量がほぼ等しくなる結果、冷・暖房装置の一方側と他方側の領域間に温度むらのない好適な床等の冷・暖房を行うことが可能となる。
【0049】
しかも、本発明では、循環パイプの戻り側の小根太を挟む最も内側のUターン部のパイプ間隔を往き側の小根太を挟む最も内側のUターン部のパイプ間隔よりも狭くし、好ましくは、戻り側の小根太を挟むUターン部のパイプ間隔と往き側の小根太を挟むUターン部のパイプ間隔との比を1:1.5 としたので、戻り側の小根太を挟むUターン部で囲まれる低放熱量ゾーンの面積を小さくしてその影響を無視できる程度に縮小化でき、冷・暖房装置表面の局部的な温度むらの発生を抑制でき、かつ、冷・暖房装置の一方側半分領域と他方側半分領域との温度むらの発生も防止でき、冷・暖房装置の全領域にわたり温度むらのない均一な床等の冷・暖房を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す温水暖房マットの構成説明図である。
【図2】本実施例の温水暖房マットに装備される温水接続ヘッダーの第1の実施例を示す構成説明図である。
【図3】同じく本実施例の温水暖房マットに装備される温水接続ヘッダーの第2の実施例を示す構成説明図である。
【図4】同じく本実施例の温水暖房マットに装備される温水接続ヘッダーの第3の実施例を示す構成説明図である。
【図5】温水接続ヘッダーの他の形態例を示す説明図である。
【図6】一般的な温水暖房マットの暖房システムの説明図である。
【図7】温水暖房マットに装備される従来の一般的な温水接続ヘッダーの説明図である。
【図8】温水暖房マットの敷設施工状態の説明図である。
【図9】温水接続ヘッダーと温水循環パイプの他の接続例を示す実施例説明図である。
【符号の説明】
2 マット基材
3 小根太
5a,5b 温水循環パイプ
20 温水暖房マット
21 温水接続ヘッダー
31 箱体
38,39 温水供給接続口
46,47 温水戻り接続口
,A,A 小根太を挟むUターン部
,B 折り返しUターン部

Claims (2)

  1. 板状体の基材に複数の小根太が間隔を介して配設されており、この基材の一辺の中央部には温度調節媒体の入出を行う接続ヘッダーが組み込まれ、この接続ヘッダーは箱体内に往通路と戻り通路が形成され箱体外面に前記往通路に連通する媒体供給接続口と戻り通路に連通する媒体戻り接続口がそれぞれ複数個設けられ、前記基材には、少くとも接続ヘッダー側から該基材の半分側に小根太を挟んで迂回するUターン部を介して引き回した後基材の残り半分側を同じく小根太を挟んで迂回するUターン部を介し引き回して接続ヘッダー側に戻る循環パイプが敷設されており、少くともこの隣り合う循環パイプを通る温度調節媒体の流れの向きが基材の半分側を通る往きの流れと基材の残りの半分側を通る戻りの流れと逆向き流れとなるように各循環パイプの隣り合う端末が前記接続ヘッダーの媒体供給接続口と媒体戻り接続口へ接続されており、戻りの流れが通る循環パイプの戻り側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔が往きの流れが通る循環パイプの往き側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔よりも狭い間隔に設定されていることを特徴とする冷・暖房装置。
  2. 戻りの流れが通る循環パイプの戻り側の小根太を最も内側位置でむUターン部のパイプ間隔と往き側の流れが通る循環パイプの往き側の小根太を最も内側の位置でむUターン部のパイプ間隔との比をほぼ1:1.5とした請求項1記載の冷・暖房装置。
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