JP3720148B2 - 温度調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、周囲温度を調節する温度調節装置に関し、特に、室内の床等に配置して室内温度を調節する温度調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、室内の床に配置され、床から室内を暖房する床暖房装置が公知である。かかる従来の床暖房装置は、例えば、図7に示すように、面状に広がるマット部材102と、このマット部材102の略全面に熱媒体としての温水が導入される温水パイプ103が蛇行して配置されている。
【0003】
マット部材102には、所定の間隔で複数の小根太104が配置されており、床に配置されるフローリング(床板)がくぎ打ちにより固定できるようになっている。温水パイプ103は、ヘッダー105を介して、外部の給湯器等の加熱手段に接続されており、加熱された高温の温水が供給される。即ち、この床暖房装置は、温水パイプ103から温水の熱を放熱して、室内を暖房する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の暖房装置にあっては、ヘッダー105から、温水パイプ103に導入されたばかりの高温の温水が流れる箇所と、この温水が温水パイプ103内を所定距離流れた後に放熱されると温水の温度が低下するので、温水の入口部側と出口部側とでは、熱媒体の温度が異なり、熱が伝わる床面に温度むらが生じるという不都合があった。
【0005】
特に、高温の温水が導入される往路管103aの入口部では、高い放熱温度が得られるが、温水の温度が低下した復路管103bの出口部では放熱温度が低く、快適な暖房が得られないという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、温度むらを緩和できる温度調節装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、支持部材に支持された伝熱管に熱媒体を循環させるとともに伝熱管に接触して放熱又は吸熱する熱移動部材を備えて、周囲温度を調節する温度調節装置において、前記伝熱管の部位に応じて、前記熱移動部材の一部にスリットを形成して、前記伝熱管と熱移動部材との接触面積を変えており、前記スリットは複数形成し、伝熱管において熱媒体が導入される入口部側の方が出口部側よりも多く形成されていることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明は、熱媒体の放熱温度の異なる伝熱管の部位に応じて、熱移動部材との接触面積を調整している。接触面積の調整は、熱移動部材にスリットを形成するだけであるから、構成が簡易であり、別部材を必要としない。即ち、伝熱管と熱移動部材との接触面積がおおければ熱移動が促進され、接触面積が少なければ熱移動が緩慢となる。従って、熱媒体温度の温度差が大きい部位ではスリットを形成して熱移動部材との接触面積を少なくし、熱媒体温度の温度差の小さい部位では接触面積を多くすることによって、簡易な構成で、温度むらを緩和する。
熱媒体の入口部側では、熱交換がすすんでいないため温度調節をする対象雰囲気に対して熱媒体の温度差が大きく、出口部側では熱交換がすすんで熱媒体の温度差が小さいことから、入口部側にスリットを複数形成し、熱移動部材との接触を制限して、入口部側と出口部側とにおける温度むらを緩和する。特に、複数のスリットを形成することによって、細かな温度調整をすることができる。
【0008】
【0009】
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記スリットの間隔は、伝熱管の入口部側の方が出口部側よりも狭いことを特徴とする。この請求項2に記載の発明では、熱媒体の温度差が大きい入口部側では、出口部側に比較してスリットの間隔を狭くしてスリットを多数形成し、スリット面積を大きくとっているので、入口部側における伝熱管と熱移動部材との接触面積を狭くして熱交換を抑制し、入口部側と出口部側とにおける温度むらを緩和する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記熱移動部材は金属箔であることを特徴とする。この請求項3に記載の発明では、熱移動部材として熱伝導度の大きい金属箔を使用しているので、スリットまたは断熱材による伝熱の制御が特に有効となる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記伝熱管は、往路管と復路管とから構成されており、温度調節装置には一本の伝熱管のみが蛇行して配置されていることを特徴とする。この請求項4に記載の発明は、一対の往路管と復路管とを配置するという構成であるから、伝熱管の配管が少なくて済み、部品点数の削減と、コストダウンが図れ、更に、全体として伝熱管の距離も短くなるので、伝熱管を流れる熱媒体の圧力損失が少ない。また、支持部材上における伝熱管のスペースが少ないので、例えばクギ打ち等による設置作業時に伝熱管が邪魔になることを防止できる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記伝熱管は、熱媒体の入口部と熱媒体の出口部とが配置された導出入領域における往路管と復路管との間隔が、導出入領域以外の領域である循環領域における往路管と復路管との間隔よりも狭く設定されていることを特徴とする。この請求項5に記載の発明は、導出入領域では、熱媒体温度の温度差が大きい往路管と、すでに熱交換されて熱媒体温度の温度差が小さい復路管との間隔を狭くして熱移動により両者の温度差の均衡を図っているので、更に、隣あう往路管と復路管とにおける温度むらを緩和する。従って、スリット又は断熱材との相乗効果により、更に温度むらを緩和する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面の図1乃至図6を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の実施の形態にかかる温度調整装置としての温水暖房装置10は、温水を熱媒体(水とエチレングリコール、又は水とプロピレングリコールとの混合液)とし、床に設置されるものである。温水暖房装置10の温水マット11は、図1に示すように、床構造20の上に配置されており、好ましくは、暖房する室内の床面積の50乃至80%の範囲で配置される。
【0015】
ここで、温水マット11が設置される床構造について説明する。床21は、いわゆる木造建築の床であり、根太22が並列に間隔Lを開けて配置されており、この間隔Lは、通常303mmである。根太22、22の間には、断熱材24が配置されており、断熱材の厚みは根太22の厚みと略同じに設定されている。根太22の上には、いわゆるステコンパネと呼ばれる合板26が配置されている。この構造用合板26の上に、温水マット11が配置されている。
【0016】
温水マット11は、この合板26の上に配置されていると共に、温水マット11以外の領域にダミーの合板28が配置されている。この合板28は、いわゆるダミーコンパネである。温水マット11は、熱媒体としての温水が導入される温水パイプ(伝熱管)14と、この温水パイプ14を保持する支持部材としてのマット12及び床板(フローリング)を固定するための小根太16a、16b、及び熱移動手段としてのアルミ箔18とを備えている。
【0017】
マット12は、断熱材からできており、略12mmの厚みを有する略長方形形状に形成され、温水パイプ14の熱が下方に逃げないようになっている。小根太16a、16bも同様に12mmの厚みを有しており、温水マット11上に床板32をくぎにより打ちつけ可能な構成となって、温水マット11を設置した上から容易に床板32を施工できる構成となっている。
【0018】
マット12は、温水パイプ14を所定の位置に保持すれば足り、汎用の断熱パネルやこれに代わる熱伝導部材を用いることもできる。この場合には熱伝導部材の下に断熱材を敷く必要がある。更に、マット12を用いずに、温水パイプ14を小根太16a、16bに支持させて固定金具で固定する構成とし、温水パイプ14間に空気を介在させて熱を伝導する構成としてもよい。
【0019】
マット12としては、たとえば、断熱機能を持つ発泡ポリエチレン(たとえば発泡率20倍)やポリスチレンフォーム等により作られている。
【0020】
熱媒体としての温水を流す温水パイプ14は、架橋ポリエチレン管、ポリプロピレン管、又は金属管が使用されるが、可撓性を有するポリエチレン管、ポリブデン管等の樹脂材料によれば、マット12を丸めることができ、搬送に便利である。温水パイプ14は、断面略円形であり、そのパイプ径は例えば7.2mmである。そして、この温水パイプ14が保持される埋め込み溝41は温水パイプ14の断面形状に対応した形状となっている。尚、温水パイプ14は断面形状を楕円形形状とすれば、アルミ箔との接触面積を増やすことができ、その分伝熱効率を向上させることができる。
【0021】
アルミ箔18は温水パイプ14及びマット12を覆う被覆手段であるとともに、温水パイプ14からの熱を伝え、若しくは熱を保持する役割を有する。したがって、図1に示すように、マット12の略全面に温水パイプ14を配置し、全面への熱伝導を行なわない場合には、アルミ箔18はマット12の表又は裏の一部にのみ設けてもよい。また、アルミ箔18の厚みを異ならせてもよい。尚、アルミ箔18には、好ましくは、図1に示すように、マーキング18aがされており、小根太16a、16bの位置を示すものであり、小根太16a、16bの長さに対応して形成されている。このマーキング18aは、例えば緑色の線で30mmの幅で構成されている。アルミ箔18の構成については、後に更に詳述する。
【0022】
小根太16a、16bは、本実施例では、マット12の略全面にわたって互いに平行に且つ交互に配列されている。具体的には、マット12の一辺、即ち、図2において上辺からこれと対向する下辺に対して、複数の小根太16aが配列され、これらの小根太16aの先端側は、下辺に達しないように一定の間隔を12aを開けている。これらの小根太16a同志の間には、図2の下辺からこれに対向する上辺に対して延出するように、小根太16bが互いに平行に配置されている。これらの小根太16bの先端側は、上辺に達しないように配置されている。この小根太16a,16bの寸法は、たとえば、厚みが12mmで、幅が45mmである。
【0023】
伝熱管としての温水パイプ14は、マット12に1本のジグザグ状に配置されており、一端部に設けられた入口部13aから導入された温水が出口部13bから導出されるようになっている。即ち、図2に示すように、温水パイプ14の配置状態を模式的に示すように、小根太16a、16bに沿ってマット12の内側に温水パイプ14を蛇行して配置しており、マット12の略全体に渡って温水を循環させている。そして、小根太16a、16bにより規定される各領域には、それぞれ一対の往路管14aと復路管14bとが並んで配置されている。
【0024】
次に、温水パイプ14の配置について説明する。マット12の周辺と小根太16a、16bにより規定される領域について、入口部13aと、出口部13bとを備えるヘッダー15を含む領域を導出入領域Aとし、そこから次第に温水パイプ14が遠のく領域を循環領域Bとし、この循環流域を構成する部分を導出入領域A側から順次第1循環領域C、第2循環領域D、第3循環領域Eとする。この第3循環領域Eでは、温水パイプ14の往路管14aと復路管14bとが切り替わる構成となっており、各領域A、C、D、Eでは、往路管14aと復路管14bとが並んで配置されており、往路管14aと復路管14とでは向流となるように温水を流している。
【0025】
即ち、各領域A、C、D、Eでは、一対の往路管14aと復路管14bとの2本の管を配置するという構成であるから、4本等の多数配置する従来の構成に比較して、伝熱管の配管が少なくて済み、部品点数の削減と、コストダウンが図れる。更に、全体として熱媒体が循環する伝熱管の距離も短くなるとともに、配管の曲げ部分が少なくてすみ、伝熱管を流れる熱媒体の圧力損失が少ない。従って、温水を供給するためのポンプを小さくすることができるとともにポンプ出力を小さくすることができる。また、各領域A、C、D、Eでは伝熱管以外のスペースが広く取れるので、上に床板(フローリング)をくぎ等で止める場合にも、謝って温水パイプ14を破損することを防止できる。
【0026】
往路管14aと復路管14bとは、第1乃至第3循環領域C、D、Eでは、所定の距離S1を介して配置されているが、往路管14aに導入された温水温度の高い導出入領域Aでは、往路管14aと復路管14bとの間の距離S2が、S1よりも狭い寸法で配置されている。従って、導出入領域Aでは、温水温度の高い往路管14aと、循環後に放熱されて温水温度が低くなった復路管14bとの間における熱移動により両者の温度差の均衡を図ることができ、隣あう往路管14aと復路管14bとの温度むらを緩和している。更に、往路管14aの温水熱が復路管14bに吸熱して両方の管の温度むらを緩和している。結果的に全体として、導出入領域Aにおける極端な高温を防止し、更に、導出入領域Aと循環領域Bとにおける温度むらをも緩和するものである。特に、各領域A、C、D、Eでは往路管14aと復路管14bとは対向流となるので熱交換効率が向上する。
【0027】
次に、上述した熱移動部材としてのアルミ箔18について更に詳しく説明する。温水パイプ14は、マット12に形成された溝41に嵌め込まれており、マット12に支持されている。上述したように、マット12の全面に渡ってアルミ箔18が配置されており、温水パイプ14の熱を拡散している。図3には導出入領域Aにおける部分を示しているが、往路管14aが位置する部分にはスリット45が形成されており、温水パイプ14とアルミ箔18との間における断熱を図っている。このように、スリット45を形成することによって、高温の温水が導入される入口部13a付近における温水パイプ14とアルミ箔18との間の断熱を図り、温水パイプ14からアルミ箔18への熱伝導を緩慢にして、温水パイプ14の温度が低い他の部位、例えば、導出入領域Aにおける出口部13b付近の復路管14b、との温度むらを防止するものである。
【0028】
従って、導出入領域Aの復路管14bでは、温水の熱は温水パイプ14を循環中に放熱して低下しているので、かかる部分では図3の右側に示すように、スリトを形成しないで、復路管14bに直接アルミ箔18を接触させている。換言すれば、温水温度の高い部分において、温水パイプ14とアルミ箔18との間にスリット45を形成して、マット12上に載置されたアルミ箔18との接触面積を変えることで、熱移動量を変えるものであり、簡易な構成で、温度むらを緩和する構成となっている。
【0029】
尚、図2に示す第1循環領域C、第2循環領域D及び第3循環領域Eの往路管14a及び復路管14bの部位では、必要に応じて、適当な間隔を開けてスリット45を形成してもよい。
【0030】
次に、本実施の形態の作用について説明する。図示しない温水器から供給された高温の温水は、ヘッダー15の入口部13aから温水パイプ14の往路管14aに流入される。温水の熱は熱伝導によりアルミ箔18を介して室内の床に向けてしだいに発散され、各領域A、C、D、Eを通過した後、第3循環領域Eで復路管14bを流れ、出口部13bから導出される。
【0031】
一方、入口部13aから導入された温水は、導入部付近では高い温度を有するから、放熱量も多い。しかし、温水パイプ14を通過中に次第にその温度が低下して、例えば、入口部13aと出口部13bとでは通常約5℃程度の温度差を生じている。従って、温水パイプ14の箇所によっては温水の温度差により、温度むらが生じようとする。しかし、図3及び図4に示すように、温水温度が高い導出入領域Aの入口部13側の往路管14aの部位では、アルミ箔18にスリット45を形成しているので、熱移動量が小さい。従って、この部位での放熱量が少なくなる。尚、このスリットはあらかじめアルミ箔を貼る前にスリット形成部にガムテープ等を貼っておき、アルミ箔の上にスリット形状の定板をおいてガムテームを剥がすだけで、簡単にスリットを作ることができる。
【0032】
スリット45が形成されていない、導出入領域Aの出口部13b付近の復路管14bの部位では、温水の温度がすでに放熱されて低くなっており、ここでは温水パイプ14はアルミ箔18に直接接触して熱の移動を促進している。従って、温水温度の高い入口部13a付近の往路管14aの部位と、温水温度の低い出口具13b付近の復路管14bの部位における温度むらが緩和される。
【0033】
勿論、入口部と13aと出口部13bとの付近に限らず、他の温水パイプ14の箇所においてもアルミ箔18にスリット45を形成することによって、その部分における温度調整を図り、温度むらが緩和される。
【0034】
次に、図5及び図6を参照して、本発明の変形例について説明する。図5及び図6に示す変形例では、上述したスリット45に換えてアルミ箔18に断熱材43を配置した例を示すものである。断熱材43は、アルミ箔18に一体に設けてもよいし、スリット45の空間に断熱材43を埋める構成としてもよい。この場合には、断熱材43は必要最小限の箇所にのみ配置することができるので、断熱材の無駄を防止できる。
【0035】断熱材43としては、アルミ箔18よりも熱伝導度の低いものであればよく、特に制限されないが、例えば、紙、ガムテープ、発泡ポリエチレン等が使用される。
【0036】
本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、熱媒体として温水を例に用いて説明したが、これに限らず、冷水や気体または他の熱媒体を用いるものであっても同様な効果を得ることができる。
【0037】
また、温水マット11は、床に配置される床暖房装置に限らず、天井や壁等に配置されるものであってもよい。天井に設置する際には、熱を伝える空間は室内のみに限らず、その裏側である屋根裏側に設けるようにして、暖房装置としてでなく、屋根裏の結露を防止する装置等として構成することもできる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、熱媒体の放熱温度の異なる伝熱管の部位に応じて、熱移動部材の一部にスリットを形成して、熱移動部材と伝熱管との接触面積を調整し、温度むらを緩和することができる。しかも、接触面積の調整は、熱移動部材にスリットを形成するだけであるから、構成が簡易であり、別部材を必要としない。
熱媒体の入口部側では熱媒体の温度差が大きく、出口部側では熱媒体の温度差が小さいことから、入口部側にスリットを複数形成して、入口部側と出口部側とにおける温度むらを緩和する。特に、複数のスリットを形成することによって、細かな温度調整をすることができる。
【0039】
【0040】
【0041】
請求項2に記載の発明によれば、熱媒体の温度差が大きい入口部側のスリット間隔を狭くしているから、入口部側における熱移動を抑制して、入口部側と出口部側とにおける温度むらを緩和することができる。
【0042】
請求項3に記載の発明によれば、熱移動部材として熱伝導度の大きい金属箔を使用しているので、スリットまたは断熱材による伝熱の制御が特に有効となる。
【0043】
請求項4に記載の発明によれば、一対の往路管と復路管との2本の管を配置する構成であるから、上述した効果に加えて、伝熱管の配管が少なくて済み、部品点数の削減と、コストダウンが図れ、更に、全体として伝熱管の距離も短くなるので、伝熱管を流れる熱媒体の圧力損失が少なくできる。また、各領域では伝熱管のスペースが少ないので、例えばクギ打ち等による設置作業時に伝熱管が邪魔になることを防止できる。
【0044】
請求項5に記載の発明は、熱媒体温度の温度差が大きい往路管と、温度差が小さい復路管との間隔を狭くして熱移動により両者の温度差の均衡を図っているので、更に、隣あう往路管と復路管とにおける温度むらを緩和できる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる床暖房装置の一部を切断して示す斜視図である。
【図2】図1に示す温水パイプの配管状態を模式的に示す平面図である。
【図3】図2に示す導出入領域の一部を抜き出して示す斜視図である。
【図4】図2のGーG線における断面図である。
【図5】本発明の変形例にかかる導出入領域の一部を抜き出して示す斜視図である。
【図6】図5に示す導出入領域の横断面図である。
【図7】従来の温水マットの構造を示す平面図である。
【符号の説明】
10 床暖房装置(温度調節装置)
11 温水マット
14 温水パイプ(伝熱管)
13a 入口部
13b 出口部
14a 往路管
14b 復路管
18 アルミ箔(熱移動部材)
43 断熱材
45 スリット
Claims (5)
- 支持部材に支持された伝熱管に熱媒体を循環させるとともに伝熱管に接触して放熱又は吸熱する熱移動部材を備えて、周囲温度を調節する温度調節装置において、前記伝熱管の部位に応じて、前記熱移動部材の一部にスリットを形成して、前記伝熱管と熱移動部材との接触面積を変えており、前記スリットは複数形成し、伝熱管において熱媒体が導入される入口部側の方が出口部側よりも多く形成されていることを特徴とする温度調節装置。
- 前記スリットの間隔は、伝熱管の入口部側の方が出口部側よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の温度調節装置。
- 前記熱移動部材は金属箔であることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度調節装置。
- 前記伝熱管は、往路管と復路管とから構成されており、温度調節装置には一本の伝熱管のみが蛇行して配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の温度調節装置
- 前記伝熱管は、熱媒体の入口部と熱媒体の出口部とが配置された導出入領域における往路管と復路管との間隔が、導出入領域以外の領域である循環領域における往路管と復路管との間隔よりも狭く設定されていることを特徴とする請求項4に記載の温度調節装置。
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