JP3577651B2 - 光ディスク駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置に係り、特に、光源のレーザダイオード(半導体レーザ)の発光パワーを制御するレーザパワー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
相変化型光ディスクは、高密度記録が可能なディスクであり、情報の記録方法についても、各種の方式が提案されている。
【0003】
例えば、ディスク上に非晶質化マークを形成するために、レーザビームを短い単一または複数のパルスで照射したり(特開昭63−266632号公報)、結晶化するために高い周波数のパルス列でレーザビームを照射する(特開平1−119921号公報)などの記録方法が知られている。
【0004】
ここで、相変化型光ディスクにおける記録方法について、簡単に説明する。
【0005】
図11は、相変化型光ディスクにおける記録方法の原理を説明する図で、(1)は記録情報とレーザパワーとの関係、(2) は記録情報に対応するトラック上の記録状態を示す。図において、Ppは非晶質化レベル、Peは結晶化レベル、Prは読み出しレベルを示す。
【0006】
相変化型光ディスクの場合、情報の記録に際しては、ディスクのトラック上にレーザスポットを照射して、レーザパワーを記録情報に応じて変化させることにより、ディスクの記録膜上に結晶化領域と非晶質化したマークを形成することによって行われる。
【0007】
この状態を、図11(1) に示しており、記録情報の「0」のレベルに対応して、レーザパワーを結晶化レベル(Pe)とすることにより、記録膜が結晶化されて、結晶化領域が形成される。
【0008】
これに対して、記録情報の「1」のレベルに対応して、レーザパワーを非晶質化レベル(Pp)と読み出しレベル(Pr)との間で、パルス状に変化させることにより、記録膜が非晶質化されて、非晶質化マークが形成される。
【0009】
このような記録動作によって、図11(2) に示したように、トラック上に記録情報の「1」のレベルに対応する非晶質化マークが形成される。ここで、3つのレベルの関係は、Pp(非晶質化レベル)>Pe(結晶化レベル)>Pr(読み出しレベル)である。
【0010】
このようにして、相変化型光ディスクには、記録情報の「0」のレベルに対応する結晶化領域と、記録情報の「1」のレベルに対応する非晶質化マークとが形成される。そのため、レーザパワーとしては、記録情報の「0」のレベルに対応する(中間の)結晶化レベル(Pe)と、記録情報の「1」のレベルを形成するための(最高の)非晶質化レベル(Pp)と、(最低の)読み出しレベル(Pr)、の計3つのレベルで制御する必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
相変化型光ディスクのように、レーザスポットを高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録あるいは消去、初期化を行う光ディスク駆動装置においては、レーザパワーの変化も高周波である。
【0012】
そのため、検出帯域の限られた出射光量検出器を使用すると、正確な出射光量を検出することが困難になる。
【0013】
このように不正確に検出された出射光量に基いて出射光量を調整しても、正確な調整は難かしいので、安定化させることも困難である。
【0014】
その結果、情報の記録、消去、初期化等の処理が不完全なものになる、というケースが生じる。
【0015】
本発明は、安価で簡単な構成によって、レーザダイオードの出射光量を安定化させることにより、情報の信頼性の高い光ディスク駆動装置を得ることを課題にしている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の光ディスク駆動装置では、半導体レーザ等の光源と、前記光源の駆動回路と、前記光源の出射光量を検出する出射光量検出手段とを備え、前記光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、レーザパワー制御装置として、前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、前記第1レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、前記第2レベルの電流を、記録情報に応じてオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、前記第3レベルの電流を、記録情報に応じてパルス状にオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、前記第3レベルの電流を非パルス状にオンにする第1制御信号を発生する第1タイミング制御手段と、前記第1スイッチ手段がオン期間中における前記出射光量検出手段の出力を保持する第1サンプルホールド手段と、前記第1制御信号の発生期間中における前記出射光量検出手段の出力を保持する第2サンプルホールド手段と、前記第1サンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第1調整手段と、前記第2サンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第2調整手段と、調整された前記第2レベルの電流と、調整された前記第3レベルの電流との値に応じて前記第1レベルの電流を調整する減算器とを備えている。
【0017】
請求項2の光ディスク駆動装置では、請求項1の光ディスク駆動装置において、第1制御信号の発生期間を、記録情報の状態に応じた期間内としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の光ディスク駆動装置について、そのレーザパワー制御装置の要部構成の実施の形態を説明するための参考例1を示す機能ブロック図である。
【0019】
図1において、1はレーザダイオード、2はフォトディテクタ、3はアンプ、4はIpスイッチ、5はIp電流源、6はSp調整回路、7はSpサンプルホールド回路、8はIeスイッチ、9はIe電流源、10はIe調整回路、11はIeサンプルホールド回路、12はIr電流源、13はSr調整回路、14はSrサンプルホールド回路、15はPpサンプルタイミング回路、16はPrサンプルタイミング回路、17はIpスイッチ制御回路、18はIeスイッチ制御回路を示し、Irは読み出しレベル(Pr)の駆動電流、Ieは結晶化レベル(Pe)とするために電流Irに重畳する電流、Ie′は電流Ieがスイッチングされた電流、Ipは非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流、Ip′は電流Ipがスイッチングされた電流、Spは非晶質化レベル(Pp)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号、Srは読み出しレベル(Pr)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号、Diは記録情報、DpはIpスイッチ4のオン/オフ信号、DeはIeスイッチ8のオン/オフ信号、Vdはアンプ3の出射光量検出電圧を示す。
【0020】
レーザダイオード1の出射光は、レンズにより集光されてディスク上に照射されるが、この出射光の一部は、フォトディテクタ2にも照射され、その出力がアンプ3により増幅されて、出射光量の検出に用いられる。
【0021】
このレーザダイオード1には、3つの電流源(Ip電流源5,Ie電流源9,Ir電流源12)からの電流が印加されるが、その内の2つの電流源(Ip電流源5,Ie電流源9)からの電流は、Ipスイッチ4とIeスイッチ8によってオン/オフされる。
【0022】
まず、Ir電流源12は、レーザダイオード1に対して、レーザパワーを読み出しレベルPrにするために必要な電流Irを印加する(最低のレベル)。
【0023】
一方、結晶化レベルPeの駆動時には、Ie電流源9からの電流Ieが、Ieスイッチ8によってオン/オフ制御された電流Ie′として、読み出しレベルPrの電流Irに重畳される形でレーザダイオード1に印加される。
【0024】
すなわち、Ieスイッチ8の動作時には、レーザパワーを結晶化レベルPeとするために必要な電流Ir+Ie′が、レーザダイオード1に印加される(中間のレベル)。
【0025】
また、非晶質化レベルPpの駆動時には、Ip電流源5からの電流が、Ipスイッチ4によってオン/オフ制御されたスイッチング電流Ip′として、読み出しレベルPrの電流Irに重畳される形でレーザダイオード1に印加される。すなわち、Ipスイッチ4のオン時には、レーザパワーを非晶質化レベルPpとするために必要な電流Ir+Ip′が、レーザダイオード1に印加される(最高のレベル)。
【0026】
図2は、図1に示した光ディスク駆動装置について、その動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図1の符号位置に対応しており、Iは実際にレーザダイオード1に印加される電流、Pは電流Iによるレーザパワー、aは記録情報Diの「0」のレベルの期間、bは記録情報Diの「1」のレベルの期間、cは読み出しレベルPr時のサンプル信号Srの発生期間、dは非晶質化レベルPp時のサンプル信号Spの発生期間、(イ)と(ロ)は記録情報Diが記録されない信号を示す。
【0027】
この図2に示したIrは、レーザパワーを読み出しレベルPrにするために必要な電流Irで、一定レベルの電流である。
【0028】
結晶化レベルPeの駆動時には、Ie′に示すように、Ie電流源9からの電流IeがIeスイッチ8によりオン/オフされて、スイッチング電流Ie′が発生される。
【0029】
このような結晶化レベルPe時のスイッチング動作を行うために、図1のIeスイッチ制御回路18は、情報記録時に、記録情報Diのレベルに応じてIeスイッチ8のオン/オフ信号Deを出力する。
【0030】
このIeスイッチ8のオン/オフ信号Deは、記録情報Diが「0」のとき(図2の期間a)は、「H」レベルとなるので、Ieスイッチ8がオンになり、レーザダイオード1には電流Ir+Ieが印加される。
【0031】
他方、記録情報Diが「1」のとき(図2の期間b)は、Ieスイッチ8のオン/オフ信号Deが「L」レベルになるので、Ieスイッチ8はオフになる。
【0032】
そのため、レーザダイオード1には、図2にIで示したように、電流Ir+Ieが印加されることになる。その結果、図2にPで示したように、記録情報Diが「0」の期間aには、結晶化レベル(Pe)のレーザパワーが得られる。
【0033】
したがって、この期間aには、先の図11(2) で説明したように、記録膜が結晶化されて結晶化領域が形成される。
【0034】
これに対して、非晶質化レベルPpの駆動時には、図2のIp′に示したように、Ip電流源5からの電流がIpスイッチ4によりオン/オフされて、スイッチング電流Ip′が発生される。
【0035】
この非晶質化レベルPp時のスイッチング動作を行うために、Ipスイッチ制御回路17は、情報記録時に、記録情報Diのレベルに応じてIpスイッチ4のオン/オフ信号Dpを出力する。
【0036】
このIpスイッチ4のオン/オフ信号Dpは、記録情報Diが「0」のとき(図2の期間a)には、「L」レベルとなり、Ipスイッチ4はオフになる。
【0037】
他方、記録情報Diが「1」のとき(図2の期間b)には、Ipスイッチ4のオン/オフ信号Dpはパルス状に変化する。
【0038】
そのため、Ipスイッチ4は、パルス状にオン/オフされることになり、この期間bには、レーザダイオード1に、図2にIで示したように、電流Irと電流Ir+Ipとの間のレベルで変化するパルス状の電流が印加される。したがって、この期間bには、先の図11(2) で説明したように、記録情報Diの「1」に対応する非晶質化マークが形成される。
【0039】
以上のように、記録情報Diの「0」レベルに対応して、レーザパワーは結晶化レベル(Pe)となり、また、記録情報Diの「1」レベルに対応して、レーザパワーは非晶質化レベル(Pp)と読み出しレベル(Pr)との間でパルス状に変化する。
【0040】
そして、レーザダイオード1の出射光の一部が、フォトディテクタ2により検出され、その出力がアンプ3によって増幅されるので、アンプ3の出射光量検出電圧Vdは、レーザパワーに比例した値となる。
【0041】
ところが、フォトディテクタ2とアンプ3の応答帯域が限られているときは、図2のDiに示した期間bに対応するパルス状発光部では、正確な光量検出ができない。
【0042】
この状態の波形は、図2のVdに示したように、小さな波状の変化を繰り返えしている。
【0043】
これに対して、図2のDiに示した期間aでは、レーザパワーは結晶化レベル(Pe)で非パルス状であるから、出射光量検出電圧Vdは、図2のVdに示したように、結晶化レベルPeに比例した値になる。
【0044】
そこで、このレーザパワーが安定したレベル(図2の期間a)のとき、出射光量検出電圧Vdを取り込んで、レーザパワーの制御を行う。
【0045】
図1の装置では、Ieサンプルホールド回路11は、記録情報Diが「0」で、Ieスイッチ8のオン/オフ信号Deが「H」レベルのとき(図2の期間a)に、出射光量検出電圧Vdをサンプリングする。
【0046】
そのため、このIeサンプルホールド回路11の出力には、常に結晶化レベル(Pe)に比例した検出電圧が得られる。
【0047】
Ie調整回路10は、この検出電圧に基いて、レーザパワーPを、結晶化レベル(Pe)の最適な値となるように、Ie電流源9を調整する。
【0048】
以上が、レーザパワーの結晶化レベル(Pe)の調整動作である。この参考例1では、このように、レーザパワーが安定した、非パルス状の結晶化レベル(Pe)において、光源の光量を調整する。
【0049】
参考例1では、半導体レーザ等の光源(図1のレーザダイオード1)と、光源の駆動回路(Ipスイッチ4,Ip電流源5)と、光源の出射光量を検出する出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)とを備え、光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、レーザパワー制御装置として、光源を適宜、非パルス状に駆動する期間を設定する期間設定手段(Prサンプルタイミング回路16,Ieスイッチ制御回路18)と、設定された期間中に出射光量検出手段によって検出される出射光量に基いて光源の光量を調整する光量調整手段(Ieサンプルホールド回路11,Ie調整回路10)とを備えている。
【0050】
以上のように、この参考例1では、光源が非パルス状に駆動される期間内に、出射光量の検出を行うので、検出帯域の限られた出射光量検出器を使用しても、出射光量の正確な検出が可能になる。
【0051】
そして、この検出された出射光量に基いて出射光量を最適値に調整すれば、光源が安定化される。しかも、簡単な構成であるから、低コストの手段によって、情報の信頼性の高い装置が得られる。
【0052】
参考例2について説明する。先の参考例1では、レーザパワーの結晶化レベル(Pe)を安定化する場合を説明した。この参考例2では、さらに、非晶質化レベル(Pp)と読み出しレベル(Pr)の安定化を可能にした点に特徴を有している。ハード構成は、先の図1と同様である。また、その動作も、図2のタイミングチャートと同じである。
【0053】
先の図1との対応によって、その構成を示すと、次のようになる。
【0054】
半導体レーザ等の光源(図1のレーザダイオード1)と、光源の駆動回路(Ipスイッチ4,Ip電流源5)と、光源の出射光量を検出する出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)とを備え、光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
レーザパワー制御装置として、
光源に第1レベルの電流(Ir)を印加する電流印加手段(Ir電流源12)と、
第1レベルの電流(Ir)に第2レベルの電流(Ie)を重畳する第1電流重畳手段(Ie電流源9)と、
第1レベルの電流(Ir)に第3レベルの電流(Ip)を重畳する第2電流重畳手段(Ip電流源5)と、
第2レベルの電流(Ie)を、記録情報(Di)に応じてオン/オフ制御する第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)と、
第3レベルの電流(Ip)を、記録情報(Di)に応じてパルス状にオン/オフ制御する第2スイッチ手段(Ipスイッチ4)と、
第3レベルの電流(Ip)をオフにする第1制御信号(Sr)を発生する第1タイミング制御手段(Prサンプルタイミング回路16)と、
第3レベルの電流(Ip)を非パルス状にオンにする第2制御信号(Sp)を発生する第2タイミング制御手段(Ppサンプルタイミング回路15)と、
第1制御信号(Sr)の発生期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第1サンプルホールド手段(Srサンプルホールド回路14)と、
第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)がオン期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第2サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)と、
第2制御信号(Sp)の発生期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第3サンプルホールド手段(Spサンプルホールド回路7)と、
第1サンプルホールド手段(Srサンプルホールド回路14)の出力に応じて第1レベルの電流(Ir)を調整する第1調整手段(Sr調整回路13)と、
第2サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)の出力に応じて第2レベルの電流(Ie)を調整する第2調整手段(Ie調整回路10)と、
第3サンプルホールド手段(Spサンプルホールド回路7)の出力に応じて第3レベルの電流(Ip)を調整する第3調整手段(Sp調整回路6)とで構成している。
【0055】
先の参考例1では、図1のIeサンプルホールド回路11が、図2のDiに示した期間a、すなわち、記録情報Diが「0」で、Ieスイッチ8のオン/オフ信号Deが「H」レベルのときに、出射光量検出電圧Vdをサンプリングする場合を説明した。
【0056】
この場合には、Ieサンプルホールド回路11の出力には、常に結晶化レベル(Pe)に比例した検出電圧が得られる。Ie調整回路10は、この検出電圧(Vd)に基いて、レーザパワーPを、結晶化レベル(Pe)の最適な値となるように、Ie電流源9を調整する。
【0057】
したがって、結晶化レベル(Pe)については、最適値に調整することができるので、安定化が可能になる。しかし、非晶質化レベル(Pp)や読み出しレベル(Pr)については、調整することができない。この参考例2では、非晶質化レベル(Pp)や読み出しレベル(Pr)についても、最適値に調整する。
【0058】
図1において、Prサンプルタイミング回路16は、適宜、読み出しレベル(Pr)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号Srを発生する。
【0059】
例えば図2のSrに示すように、期間cに、サンプル信号Srを「H」レベルで発生する。この図2のSrにおいて、Srの発生期間(「H」レベルの期間c)中、Ieスイッチ制御回路18とIpスイッチ制御回路17は、いずれも、記録情報Diのレベルに関係なく、Ieスイッチ8とIpスイッチ4をオフにする。
【0060】
そのため、この期間cは、レーザダイオード1には電流Irのみが印加されることになり、図2のPに示すように、レーザパワーはPr(読み出しレベル)で、非パルス状となる。
【0061】
このような動作によって、この期間c中は、先の期間aと異なり、出射光量検出電圧Vdは、Prに比例した値になる。
【0062】
Srサンプルホールド回路14は、この図2のSrに示すサンプル信号Srの発生期間(期間c)に、出射光量検出電圧Vdをサンプリングする。したがって、このSrサンプルホールド回路14の出力には、常に読み出しレベル(Pr)に比例した検出電圧が得られる。
【0063】
Sr調整回路13は、このSrサンプルホールド回路14から出力される検出電圧に基いて、レーザパワーを、読み出しレベル(Pr)の最適な値となるように、Ir電流源12を調整する。
【0064】
以上が、レーザパワーの読み出しレベル(Pr)の調整動作である。
【0065】
次に、レーザパワーの非晶質化レベル(Pp)の調整について説明する。
【0066】
Ppサンプルタイミング回路15は、図2のSpに示すように、適宜、Ppサンプル信号Spを発生する。例えば、図2のSpの期間dに、サンプル信号Spを「H」レベルで発生する。
【0067】
この図2のSpにおいて、Spの発生期間(「H」レベルの期間d)中、Ipスイッチ制御回路17は、記録情報Diのレベルに関係なく、Ipスイッチ4をオフにする。
【0068】
そのため、この期間dは、レーザダイオード1には電流Ir+Ipが印加されることになり、図2のPに示すように、レーザパワーはPp(非晶質化レベル)で、非パルス状となる。
【0069】
このような動作によって、この期間d中も、先の期間aと異なり、光量検出電圧Vdは、非晶質化レベル(Pp)に比例した値になる。
【0070】
Spサンプルホールド回路7は、この図2のSpに示すサンプル信号Spの発生期間(期間d)に、光量検出電圧Vdをサンプリングするので、このSpサンプルホールド回路7の出力には、常に非晶質化レベル(Pp)に比例した検出電圧が得られる。
【0071】
Sp調整回路6は、このSpサンプルホールド回路7から出力される検出電圧に基いて、レーザパワーを、非晶質化レベル(Pp)の最適な値となるように、Ip電流源5を調整する。
【0072】
このような構成によって、結晶化レベル(Pe)だけでなく、レーザパワーの非晶質化レベル(Pp)や読み出しレベル(Pr)の安定化も可能になる。
【0073】
そして、参考例1と同様に、検出帯域の限られた出射光量検出器を使用しても、出射光量の正確な検出が可能になり、検出された出射光量に基いて出射光量を最適値に調整すれば、光源が安定化される。
【0074】
参考例3について説明する。参考例2で説明した装置では、記録情報Diの状態(レベル)とは関係なく、レーザパワーは、第1制御信号(Sr)の発生中は読み出しレベル(Pr)に、第2制御信号(Sp)の発生中は非パルス状に非晶質化レベル(Pp)となる。
【0075】
そのため、第1または第2制御信号(SrまたはSp)の発生中は、情報の記録ができなくなり、光ディスク上に記録可能な情報容量が低下する。
【0076】
この参考例3では、第2制御信号(Sp)の発生期間を、記録情報Diの状態に応じて非晶質マークを形成すべき期間と一致させることによって、第2制御信号(Sp)を情報の記録中に発生させる点に特徴を有している。
【0077】
ハード構成は、先の図1と同様である。
【0078】
図3は、図1に示した光ディスク駆動装置について、参考例3によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様である。
【0079】
この図3に示すように、Ppサンプルタイミング回路15は、記録情報Diの「1」のレベルの期間(図3の期間d)に限り、適宜、非晶質化レベル(Pp)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号Spを発生する。
【0080】
この場合、図3のSpの期間dでは、非パルス状に発生されているが、レーザパワーは、非晶質化レベルPpとなるので、記録情報Diに対応して非晶質マークがディスク上に形成される。
【0081】
したがって、この図3の場合には、期間cでは、情報((イ)の信号)を記録することができないが、期間dでは、情報の記録が可能になる。
【0082】
すなわち、先の参考例2(図2の場合)では、期間cとdには、記録情報Diに対応した情報((イ)と(ロ)の信号)の記録が行えなかったが、この参考例3(図3の場合)によれば、情報((イ)の信号)を記録することができないのは、期間cのみになる。
【0083】
したがって、第1制御信号(Sr)の発生中のみが、情報の記録ができない部分となり、光ディスク上に記録可能な情報容量の低下を減少させることが可能になる。
【0084】
参考例4について説明する。先の参考例2では、出射光量の検出は、非晶質化レベル(Pp)、結晶化レベル(Pe)、読み出しレベル(Pr)の各レベルごとに行っている。
【0085】
この参考例4では、重畳電流IpとIeとの比率を、最適なレーザパワーPp(非晶質化レベル)とPe(結晶化レベル)とが得られるような値に予め設定しておき、一方のレーザパワー、例えば、Pe(結晶化レベル)での出射光量を検出して、最適な値に設定することにより、他方のPp(非晶質化レベル)を最適な値に設定する重畳電流Ipも安定化させる点に特徴を有している。
【0086】
図4は、参考例4の機能ブロック図である。図における符号は図1と同様であり、21は増幅回路を示す。
【0087】
この図4に示す装置は、先の図1の装置に比べて、Sp調整回路6とSpサンプルホールド回路7、Ppサンプルタイミング回路15が省略され、代りに増幅回路21が付加されている。
【0088】
そして、この増幅回路21が、Ie調整回路10の出力を一定ゲインで増幅してIp電流源5を調整する。基本的な構成は先の図1と同様であり、その動作も、図2と同様である。
【0089】
図5は、図4に示した光ディスク駆動装置について、参考例4によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様であり、図4の符号位置に対応している。
【0090】
この図4の装置でも、Prサンプルタイミング回路16は、適宜、読み出しレベル(Pr)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号Srを発生している。
【0091】
例えば図5のSrに示すように、期間cに、サンプル信号Srを「H」レベルで発生する。
【0092】
この図5のSrにおいて、Srの発生期間(「H」レベルの期間c)中、Ieスイッチ制御回路18とIpスイッチ制御回路17は、いずれも、記録情報Diのレベルに関係なく、Ieスイッチ8とIpスイッチ4をオフにする。
【0093】
そのため、この期間cは、レーザダイオード1には電流Irのみが印加されるので、図5のPに示すように、レーザパワーはPr(読み出しレベル)で、非パルス状となる。
【0094】
このような動作によって、この期間c中は、先の期間aと異なり、光量検出電圧Vdは、Prに比例した値になる。
【0095】
Srサンプルホールド回路14は、この図5のSrに示すサンプル信号Srの発生期間(期間c)に、光量検出電圧Vdをサンプリングする。
【0096】
したがって、このSrサンプルホールド回路14の出力には、常に読み出しレベル(Pr)に比例した検出電圧が得られる。
【0097】
Sr調整回路13は、このSrサンプルホールド回路14から出力される検出電圧に基いて、レーザパワーを、読み出しレベル(Pr)の最適な値となるように、Ir電流源12を調整する。
【0098】
以上が、レーザパワーの読み出しレベル(Pr)の調整動作であり、先の図1と図2の場合と同様である。
【0099】
すでに述べたように、この参考例4では、新たに付加された増幅回路21が、Ie調整回路10の出力を一定ゲインで増幅してIp電流源5を調整する。
【0100】
そのため、Ip電流源5からの電流Ipの値と、Ie電流源9からの電流Ieの値とが、常に一定の比率に調整される。
【0101】
詳しくいえば、非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流Ipと、結晶化レベル(Pe)とするために電流Irに重畳する電流Ieとの値は、常に一定の比率に調整される。
【0102】
ここで、レーザダイオード1の電流I(図5のI)と、レーザパワーP(図5のP)との関係を説明する。
【0103】
図6は、図4に示した光ディスク駆動装置について、参考例4によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図である。図の横軸はレーザダイオード1の電流I、縦軸はレーザパワーPであり、AとBはそれぞれ異なる特性曲線、Ith1とIth2は電流のしきい値を示す。
【0104】
この図6に示すように、レーザダイオード1の電流IとパワーPの特性は、周囲温度等の影響によって、特性曲線AやBのように変化する。
【0105】
しかし、しきい値電流Ith1,Ith2以上では、ほぼ直線的な特性である。
【0106】
そのため、特性曲線の傾きが変化しても、読み出しレベル(Pr)の駆動電流Irと、結晶化レベル(Pe)とするために電流Irに重畳する電流Ieとが、それぞれ一定のレベルPr,Peが得られるように調整されており、かつ、非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流Ipが、結晶化レベル(Pe)とするために電流Irに重畳する電流Ieに対して一定の比率に調整されていれば、図4のIpスイッチ4がオンになり、レーザダイオード1に電流Ir+Ipが印加された場合には、一定のレーザパワーPp(非晶質化レベル)が得られる。
【0107】
すなわち、電流IpとIeとの比率を、最適なレーザパワーPp(非晶質化レベル)とPe(結晶化レベル)とが得られるような値に予め設定しておけば、非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流Ipを安定化するだけで、他方の重畳電流Ieも安定化されることになる。
【0108】
以上のように、この参考例4では、読み出しレベル(Pr)と結晶化レベル(Pe)とを検出して、駆動電流Irと重畳電流Ieとをそれぞれ最適値に調整することにより、非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流Ipは、予め設定された重畳電流Ieとの比率(IeとIpとの比率)から、自動的に最適な値に設定されるので、非晶質化レベル(Pp)も最適値になる。
【0109】
また、逆に、電流Ieに対して、予め決められた最適な比率で、電流Ipを印加すれば、レーザパワーPp(非晶質化レベル)も最適値に設定される。すなわち、重畳電流Ieの代りに、駆動電流Irと重畳電流Ipとをそれぞれ最適値に調整するようにしても、予め設定された重畳電流Ipとの比率(IpとIeとの比率)から、自動的に最適なパワーレベルに設定することができる。
【0110】
先の図4との対応によって、その構成を示すと、次のようになる。
【0111】
半導体レーザ等の光源(図4のレーザダイオード1)と、光源の駆動回路(Ipスイッチ4,Ip電流源5)と、光源の出射光量を検出する出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)とを備え、光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
レーザパワー制御装置として、
光源に第1レベルの電流(Ir)を印加する電流印加手段(Ir電流源12)と、
第1レベルの電流(Ir)に第2レベルの電流(Ie)を重畳する第1電流重畳手段(Ie電流源9)と、
第1レベルの電流(Ir)に第3レベルの電流(Ip)を重畳する第2電流重畳手段(Ip電流源5)と、
第2レベルの電流(Ie)を、記録情報(Di)に応じてオン/オフ制御する第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)と、
第3レベルの電流(Ip)を、記録情報(Di)に応じてパルス状にオン/オフ制御する第2スイッチ手段(Ipスイッチ4)と、
第3レベルの電流(Ip)をオフにする第1制御信号(Sr)を発生する第1タイミング制御手段(Prサンプルタイミング回路16)と、
第1制御信号(Sr)の発生期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第1サンプルホールド手段(Srサンプルホールド回路14)と、
第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)がオン期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第2サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)と、
第1サンプルホールド手段(Srサンプルホールド回路14)の出力に応じて第1レベルの電流(Ir)を調整する第1調整手段(Sr調整回路13)と、
第2サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)の出力に応じて第2レベルの電流(Ie)を調整する第2調整手段(Ie調整回路10)と、
第3レベルの電流(Ip)が、第2レベルの電流(Ie)に比例した値となるように調整する第4調整手段(増幅回路21)とで構成している。
【0112】
この参考例4によれば、先の図1の装置に比べて、Sp調整回路6やSpサンプルホールド回路7、Ppサンプルタイミング回路15が不要になるので、より安価な装置が実現される。
【0113】
次に、本発明の実施の形態1について説明する。実施の形態1は、請求項1の発明に対応している。
【0114】
先の参考例4では、非晶質化レベル(Pp)とするために電流Irに重畳する電流Ipについては、予め設定された重畳電流Ieとの比率(IeとIpとの比率)から、自動的に最適な値に設定されるようにしているので、読み出しレベル(Pr)と結晶化レベル(Pe)とを検出して、駆動電流Irと重畳電流Ieとをそれぞれ最適値に調整することにより、非晶質化レベル(Pp)も最適値になるようにする場合を説明した。
【0115】
この実施の形態1では、予め重畳電流IpとIeの比率を、最適な駆動電流Irの値が得られるような所定値に設定しておき、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とをそれぞれ検出して、最適値に調整することにより、自動的に最適な駆動電流Irの値に設定されて、最適な読み出しレベルPrが得られるようにした点に特徴を有している。
【0116】
図7は、本発明の光ディスク駆動装置について、その要部構成の実施の形態1の一例を示す機能ブロック図である。図における符号は図4と同様であり、31は増幅回路、32は第5の調整回路を示す。
【0117】
この図7に示す装置は、先の図1の装置に比べて、Sr調整回路13とSrサンプルホールド回路14、Prサンプルタイミング回路16が省略され、代りに増幅回路31と第5の調整回路32が付加されている。
【0118】
図8は、図7に示した光ディスク駆動装置について、実施の形態1によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様であり、図7の符号位置に対応している。
【0119】
Ppサンプルタイミング回路15は、図8のSpに示すように、適宜、Ppサンプル信号Spを発生する。例えば、図8のSpの期間dに、サンプル信号Spを「H」レベルで発生する。
【0120】
この図8のSpにおいて、Spの発生期間(「H」レベルの期間d)中、Ipスイッチ制御回路17は、記録情報Diのレベルに関係なく、Ipスイッチ4を非パルス状にオンにする。
【0121】
そのため、この期間dは、レーザダイオード1には電流Ir+Ipが印加されるので、図8のPに示すように、レーザパワーはPp(非晶質化レベル)で、非パルス状となる。
【0122】
このような動作によって、この期間d中も、先の期間aと異なり、光量検出電圧Vdは、非晶質化レベル(Pp)に比例した値になる。
【0123】
Spサンプルホールド回路7は、この図8のSpに示すサンプル信号Spの発生期間(期間d)に、光量検出電圧Vdをサンプリングするので、このSpサンプルホールド回路7の出力には、常に非晶質化レベル(Pp)に比例した検出電圧が得られる。
【0124】
Sp調整回路6は、このSpサンプルホールド回路7から出力される検出電圧に基いて、レーザパワーを、非晶質化レベル(Pp)の最適な値となるように、Ip電流源5を調整する。
【0125】
すでに述べたように、この実施の形態1では、新たに付加された増幅回路31と第5の調整回路32とが、Sp調整回路6とIe調整回路10の出力によって、重畳電流IpとIeの比率が所定の値となるように、Ir電流源12を調整する。
【0126】
具体的にいえば、所定比率をKとすれば、K×Ie>Ipの場合には、駆動電流Irを増加させ、K×Ie<Ipの場合には、駆動電流Irを減少させるように、Ir電流源12を調整する。
【0127】
この関係を、次の図9によって説明する。
【0128】
図9は、図7に示した光ディスク駆動装置について、実施の形態1によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図で、(1) はK×Ie<Ipの場合、(2) はK×Ie=Ipの場合、(3) はK×Ie>Ipの場合を示す。図の横軸はレーザダイオード1の電流I、縦軸はレーザパワーPである。
【0129】
この図9(1) 〜(3) には、レーザダイオード1の電流Iに対するレーザパワーPの関係を示しており、重畳電流IeとIp×Kの値との大小関係によって、駆動電流Irによる読み出しレベル(Pr)に対して、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とが変化する状態を示している。
【0130】
なお、先の図8のタイミングチャートにおいて、Diに示したように、記録情報Diが「0」で、Ieスイッチ8のオン/オフ信号Deが「H」レベルのとき(図8の期間a)に、光量検出電圧Vdをサンプリングして、レーザーパワーPが結晶化レベル(Pe)の最適な値となるように、Ie電流源9を調整し、また、Spに示したように、適宜、Spの発生期間(「H」レベルの期間d)中に、光量検出電圧Vdをサンプリングして、レーザーパワーPが非晶質化レベル(Pp)の最適な値となるように、Ip電流源5を調整している。
【0131】
重畳電流IeとIpは、いずれも、最適な結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)が得られるような値に調整されているので、図9(1) 〜(3) においては、重畳電流IeとIpは同じレベルになっている。
【0132】
そして、図9(2) に示すように、K×Ie=Ipの場合に、最適なレーザパワーP、すなわち、Pp(非晶質化レベル)、Pe(結晶化レベル)、Pr(読み出しレベル)が得られる。
【0133】
一方、図9( 3) のように、K×Ie>Ipの場合には、駆動電流Irの値が不足しているので、Pr(読み出しレベル)は最適値より小さい。
【0134】
このような場合には、図7の増幅回路31と第5の調整回路32とによってIr電流源12を調整し、駆動電流Irを増加させるので、各電流値Ie,Ip,Irが最適値にされ、最終的には、図9(2) に示したような最適なレーザパワーPが得られる。
【0135】
他方、図9(1) のように、K×Ie<Ipの場合には、駆動電流Irの値が過大であるから、Pr(読み出しレベル)は最適値より大きい。
【0136】
このような場合には、逆に、駆動電流Irを減少させて、各電流値Ie,Ip,Irを最適値にするので、最終的には、同様に、図9(2) に示したような最適なレーザパワーPが得られる。
【0137】
以上のように、この実施の形態1では、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とをそれぞれ検出して、最適値に調整する。
【0138】
この場合に、重畳電流IpとIeの比率を、最適値な駆動電流Irの値が得られるように、予め所定の値に設定しておく。
【0139】
したがって、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とをそれぞれ最適値に調整すれば、自動的に最適値な駆動電流Irの値に設定され、最適値な読み出しレベルPrが得られる。
【0140】
ここで、先の図7との対応によって、その構成を示すと、次のようになる。
【0141】
半導体レーザ等の光源(図7のレーザダイオード1)と、光源の駆動回路(Ipスイッチ4,Ip電流源5)と、光源の出射光量を検出する出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)とを備え、光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
レーザパワー制御装置として、
光源に第1レベルの電流(Ir)を印加する電流印加手段(Ir電流源12)と、
第1レベルの電流(Ir)に第2レベルの電流(Ie)を重畳する第1電流重畳手段(Ie電流源9)と、
第1レベルの電流(Ir)に第3レベルの電流(Ip)を重畳する第2電流重畳手段(Ip電流源5)と、
第2レベルの電流(Ie)を、記録情報(Di)に応じてオン/オフ制御する第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)と、
第3レベルの電流(Ip)を、記録情報(Di)に応じてパルス状にオン/オフ制御する第2スイッチ手段(Ipスイッチ4)と、
第3レベルの電流(Ip)を非パルス状にオンにする第1制御信号(Sp)を発生する第1タイミング制御手段(Ppサンプルタイミング回路15)と、
第1スイッチ手段(Ieスイッチ8)がオン期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第1サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)と、
第1制御信号(Sp)の発生期間中における出射光量検出手段(フォトディテクタ2,アンプ3)の出力(Vd)を保持する第2サンプルホールド手段(Spサンプルホールド回路7)と、
第1サンプルホールド手段(Ieサンプルホールド回路11)の出力に応じて第2レベルの電流(Ie)を調整する第1調整手段(Ie調整回路10)と、
第2サンプルホールド手段(Spサンプルホールド回路7)の出力に応じて第3レベルの電流(Ip)を調整する第2調整手段(Sp調整回路6)と、
調整された第2レベルの電流(Ie)と、調整された第3レベルの電流(Ip)との値に応じて第1レベルの電流(Ir)を調整する第5調整手段(第5の調整回路32)とで構成している。
【0142】
本発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、請求項2の発明に対応しているが、先の請求項1の発明にも関連している。
【0143】
先の実施の形態1では、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とをそれぞれ検出して、最適値に調整することによって、自動的に最適な読み出しレベルPrを設定する場合について説明した。
【0144】
ところが、図7に示した光ディスク駆動装置では、図8のタイミングチャートのSpに示したように、Diに(ロ)で示した記録情報Diの状態(レベル)とは関係なく、適宜、非晶質化レベル(Pp)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号Spを発生させている。
【0145】
そのため、図8のSpの発生期間(「H」レベルの期間d)中は、記録情報Diに対応した情報を記録することができず(Diの(ロ)に示す情報)、光ディスク上に記録可能な情報容量が低下する。
【0146】
この実施の形態2では、第2制御信号(Sp)の発生期間を、記録情報Diの状態に応じて非晶質マークを形成すべき期間と一致させることによって、第2制御信号(Sp)を情報の記録中に発生させる点に特徴を有している。
【0147】
ハード構成は、先の図7と同様である。
【0148】
図10は、図7に示した光ディスク駆動装置について、実施の形態2によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。図の各波形に付けられた符号は図2と同様であり、図7の符号位置に対応している。
【0149】
この実施の形態2では、Ppサンプルタイミング回路15は、記録情報Diの「1」のレベルの期間(図10の期間d)に限り、適宜、非晶質化レベル(Pp)時のパルス信号をサンプリングするサンプル信号Spを発生する。
【0150】
この場合、図10のSpの期間dでは、非パルス状に発生されているが、レーザパワーは、非晶質化レベルPpとなるので、記録情報Diに対応して非晶質マークがディスク上に形成される。
【0151】
したがって、この図10の場合には、いずれの期間でも、情報の記録が可能になる。
【0152】
すなわち、先の実施の形態1(図8の場合)では、期間dには、記録情報Diに対応した情報の記録が行えなかったが、この実施の形態2(図10の場合)によれば、いずれの期間でも、情報を記録することが可能になる。
【0153】
その結果、レーザパワーの調整時においても、光ディスク上に記録可能な情報容量が低下する、という不都合は生じない。
【0154】
【発明の効果】
請求項1の光ディスク駆動装置では、予め重畳電流IpとIeの比率を、最適な駆動電流Irの値が得られるような所定値に設定しておき、結晶化レベル(Pe)と非晶質化レベル(Pp)とをそれぞれ検出して、最適値に調整することにより、自動的に最適な駆動電流Irの値に設定されて、最適な読み出しレベルPrを得ることができる。なおかつ、安価な装置が得られる。
【0155】
請求項2の光ディスク駆動装置では、請求項1の光ディスク駆動装置において、第2制御信号(Sp)の発生期間を、記録情報(Di)の状態に応じて、非晶質マークを形成すべき期間と一致させているので、第2制御信号(Sp)の発生が情報の記録中になる。したがって、ディスク上に記録可能な情報容量の低下なしに、安価な構成で、情報の信頼性の高い装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態を説明するため、そのレーザパワー制御装置の要部構成の参考例1,2を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示した光ディスク駆動装置について、その動作を説明するタイミングチャートである。
【図3】図1に示した光ディスク駆動装置について、参考例3によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】参考例4の一例を示す機能ブロック図である。
【図5】図4に示した光ディスク駆動装置について、参考例4によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。
【図6】図4に示した光ディスク駆動装置について、参考例4によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図である。
【図7】本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態1における要部構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図7に示した光ディスク駆動装置について、実施の形態1によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。
【図9】図7に示した光ディスク駆動装置について、実施の形態1によるレーザダイオード1の電流IとレーザパワーPとの関係を示す特性図である。
【図10】図7に示した光ディスク駆動装置について、本発明の実施の形態2によるレーザの駆動動作を説明するタイミングチャートである。
【図11】相変化型光ディスクにおける記録方法の原理を説明する図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード
2 フォトディテクタ
3 アンプ
4 Ipスイッチ
5 Ip電流源
6 Sp調整回路
7 Spサンプルホールド回路
8 Ieスイッチ
9 Ie電流源
10 Ie調整回路
11 Ieサンプルホールド回路
12 Ir電流源
13 Sr調整回路
14 Srサンプルホールド回路
15 Ppサンプルタイミング回路
16 Prサンプルタイミング回路
17 Ipスイッチ制御回路
18 Ieスイッチ制御回路

Claims (2)

  1. 半導体レーザ等の光源と、前記光源の駆動回路と、前記光源の出射光量を検出する出射光量検出手段とを備え、前記光源から出射される光量を記録周波数より高い周波数のパルス列として光ディスク上に照射して情報の記録、消去、初期化を行う光ディスク駆動装置において、
    レーザパワー制御装置として、
    前記光源に第1レベルの電流を印加する電流印加手段と、
    前記第1レベルの電流に第2レベルの電流を重畳する第1電流重畳手段と、
    前記第1レベルの電流に第3レベルの電流を重畳する第2電流重畳手段と、
    前記第2レベルの電流を、記録情報に応じてオン/オフ制御する第1スイッチ手段と、
    前記第3レベルの電流を、記録情報に応じてパルス状にオン/オフ制御する第2スイッチ手段と、
    前記第3レベルの電流を非パルス状にオンにする第1制御信号を発生する第1タイミング制御手段と、
    前記第1スイッチ手段がオン期間中における前記出射光量検出手段の出力を保持する第1サンプルホールド手段と、
    前記第1制御信号の発生期間中における前記出射光量検出手段の出力を保持する第2サンプルホールド手段と、
    前記第1サンプルホールド手段の出力に応じて前記第2レベルの電流を調整する第1調整手段と、
    前記第2サンプルホールド手段の出力に応じて前記第3レベルの電流を調整する第2調整手段と、
    調整された前記第2レベルの電流と、調整された前記第3レベルの電流との値に応じて前記第1レベルの電流を調整する減算器と、
    を備えたことを特徴とする光ディスク駆動装置。
  2. 請求項1の光ディスク駆動装置において、
    第1制御信号の発生期間を、記録情報の状態に応じた期間内とすることを特徴とする光ディスク駆動装置。
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