JP3577088B2 - 駆動・制動力配分制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は車両用の駆動・制動力配分制御装置に関するものであり、特にそれの無駄な作動を省略する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に駆動・制動力配分制御装置を搭載することが既に提案されている。この装置は一般に、複数の車輪を備えた車両に設けられ、駆動力と制動力との少なくとも一方の各車輪への配分を制御するものであって、(a) 車両の実旋回状態量を取得する実旋回状態量取得手段と、(b) 取得される実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように配分を制御する配分制御手段とを含むように構成され、車両の実際の挙動が常にドライバの意思(すなわち、操縦量)に合致するように車体に発生するヨーイングモーメントを制御する。
【0003】
この装置の一従来例が特開昭60−248466号公報に記載されている。これは、前記配分制御手段が、取得された実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が0でない基準値より大きくなったときに制動力配分制御を開始し、取得される実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように制動力の配分を制御する制動力配分制御装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の装置においては、旋回状態量の実際値と目標値との差が基準値より大きくならない限り配分制御が開始されないため、実旋回状態量取得手段の取得誤差等により実旋回状態量に多少の誤差が発生した程度では、配分制御が開始されず、不要な配分制御が回避される。
【0005】
しかし、本出願人の研究により、この従来装置については次のような事実があることが判明した。すなわち、この従来装置においては、車速の大小を問わず基準値が不変とされていたが、車速が小さい場合には大きい場合に比較して、たとえ車両の挙動が不安定となってもドライバにより簡単に修正することができるから配分制御の必要性が高くなく、したがって、上記基準値を車速に応じて可変とし、かつ、車速が小さい場合に大きい場合より大きくすれば、本当に必要な場合に限って配分制御が実行され、無駄な配分制御が省略されるという事実が判明したのである。
【0006】
このように、制御開始条件を可変とし、かつ配分制御の必要性が低いほど制御開始条件を厳しくすれば無駄な配分制御を一層省略することができるという事実が判明したのであり、この事実に基づき、本発明は無駄な配分制御を一層省略することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために請求項1に係る発明は、駆動・制動力配分制御装置を図1に示すように、(a) 車両の実旋回状態量を取得する実旋回状態量取得手段1と、(b) その実旋回状態量取得手段によって取得された実旋回状態量の、車速と操舵角とに基づいて決まる目標旋回状態量からの偏差を取得し、その偏差が基準値より大きくなったときに前記駆動・制動力配分制御を開始し、実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように前記配分を制御する配分制御手段2と、(c) 前記基準値を車速が小さい場合に大きい場合より大きい値に決定する制御開始基準値決定手段3とを含むものとしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、駆動・制動力配分制御装置を、(d)前記車両の実旋回状態量を取得する実旋回状態量取得手段と、(e)その実旋回状態量取得手段によって取得された実旋回状態量の目標旋回状態量からの偏差を取得し、その偏差が基準値より大きくなったときに前記駆動・制動力配分制御を開始し、実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように前記配分を制御する配分制御手段と、(f)前記基準値を0ではない値であって、車速が小さい場合に大きい場合より大きい値に決定する制御開始基準値決定手段とを含むものとしたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記実旋回状態量取得手段が、車両のヨーレイトを取得する手段を含むことを特徴とし、請求項4に係る発明は、前記実旋回状態量取得手段が、車両の横加速度を取得する手段を含むことを特徴とし、請求項5に係る発明は、前記制御開始基準値決定手段が、前記基準値を、さらに、操舵角の絶対値が大きい場合に小さい場合より大きい値に決定することを特徴とする。
【0008】
なお、ここにおける「配分制御手段2」の一態様は、実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が基準値より大きくなったときに駆動・制動力配分制御を開始して、実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が基準値以下となったときにその駆動・制動力配分制御を終了するものとすることができる。すなわち、実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が基準値より大きい期間に限って駆動・制動力配分制御を実行するものとすることができるのである(ただし、制御開始判定用の基準値と制御終了判定用の基準値とは互いに異ならせることもできる)。また、別の態様は、実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が基準値より大きくなったときに駆動・制動力配分制御を開始するが、実旋回状態量の目標旋回状態量からの差が0となるまでその駆動・制動力配分制御を終了しないものとすることもできる。
【0009】
【作用】
本発明に係る駆動・制動力制御装置においては、制御開始基準値決定手段3により、基準値が車速が小さい場合に大きい場合より大きくなるように決定されるから、車速が小さい場合に大きい場合より、配分制御が簡単には開始されなくなり、本当に必要な場合に限って配分制御が開始されることとなる。
【0010】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、本当に必要な場合に限って配分制御が開始されることとなるため、駆動・制動力配分制御装置自体にかかる負担のみならず、その駆動・制動力制御装置が配分制御のために使用する装置(例えば、センタデフクラッチ,ブレーキ等)にかかる負担も軽減されるという効果が得られる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例である制動力配分制御装置を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
この制動力配分制御装置は、車輪が前後左右にそれぞれ配置された4輪車両に設けられ、制動力の左右・前後配分を制御するものである。この制動力配分制御装置は図2に示す電気制御式ブレーキシステムに設けられている。このブレーキシステムは同図に示すように、マスタシリンダ10および電気制御液圧源12が2位置弁14を介して4個の車輪FR,FL,RR,RLの各々のブレーキのホイールシリンダ20に接続されることによって構成されている。2位置弁14によりホイールシリンダ20の液圧源としてマスタシリンダ10と電気制御液圧源12とのいずれかが択一可能とされているのである。
【0013】
マスタシリンダ10は2個の加圧室が互いに直列に並んだタンデム型であり、それら加圧室にブレーキペダル24の踏力Fに応じた高さの液圧を機械的に発生させる。そして、一方の加圧室は左右前輪FL,FRのホイールシリンダ20に接続され、他方の加圧室は左右後輪RL,RRのホイールシリンダ20に接続されている。
【0014】
電気制御液圧源12は、アキュムレータ30,リザーバ32から作動液を汲み上げてアキュムレータ30に蓄えさせるポンプ34,励磁電流に比例した高さに液圧を制御するリニア液圧制御弁40等を主体として構成されており、アキュムレータ30に蓄積された高い液圧をリニア液圧制御弁40により適当な高さに減圧して出力する。リニア液圧制御弁40は、スプールに互いに逆向きに作用する磁気力と液圧とをスプール自身によってバランスさせることにより液圧の高さを磁気力に対してリニアに変化させるものである。このリニア液圧制御弁40は各ホイールシリンダ20について個々に設けられて、各ホイールシリンダ20のブレーキ圧を互いに独立して制御する。
【0015】
前記2位置弁14も各ホイールシリンダ20について個々に設けられている。2位置弁14は、非通電状態では、マスタシリンダ10をホイールシリンダ20に連通させるとともに、リニア液圧制御弁40をホイールシリンダ20から遮断する位置にあるが、通電状態では、リニア液圧制御弁40をホイールシリンダ20に連通させるとともに、マスタシリンダ10をホイールシリンダ20から遮断する位置に切り換えられる方向切換弁である。
【0016】
それらリニア液圧制御弁40および2位置弁14は、図3に示されているように、駆動回路50,52を介してECU(Electronic Controlled Unit)60の出力側に接続されている。一方、このECU60の入力側には、踏力センサ70,ヨーレイトセンサ72,車速センサ74,操舵角センサ76,前輪荷重センサ78,後輪荷重センサ80,圧力センサ86等が接続されている。以下、それら各センサを簡単に説明する。
【0017】
踏力センサ70は、ブレーキペダル24の踏力Fを検出するものである。ヨーレイトセンサ72は、車体に実際に発生しているヨーレイト、すなわち実ヨーレイトγを検出するものであって、左回りのヨーレイトを正、右回りのヨーレイトを負として検出するものである。車速センサ74は、車両の走行速度である車速Vを検出するものである。操舵角センサ76は、ステアリングホイールの操舵角θを検出するものである。前輪荷重センサ78および後輪荷重センサ80はそれぞれ、左・右前輪および左・右後輪にそれぞれ作用する接地荷重WFL,WFR,WRL,WRRを検出するものである。圧力センサ86は、各ホイールシリンダ20について個々に設けられていて、それのブレーキ圧Pを検出するものである。
【0018】
ECU60はCPU,ROMおよびRAMを含むコンピュータを主体として構成されており、入力された各種信号に基づき、予め記憶させられたプログラムを実行することにより、電気制御液圧源12が正常であるか否かを逐次判定し、正常である場合には、踏力−ブレーキ圧制御を実行するとともに、車両制動時であるか否かを問わず左右・前後配分制御を実行する。
【0019】
ここで「踏力−ブレーキ圧制御」とは、ブレーキペダル24の踏力Fに見合った大きさの車体減速度を実現するのに適当な全制動力BTOT を想定し、その全制動力BTOT が各輪に、接地荷重WFL,WFR,WRL,WRRの比率に従って配分されるように、リニア液圧制御弁40を介してブレーキ圧を制御することである。すなわち、左前輪の基準各輪制動力BFL0 は、
(WFL/(WFL+WFR+WRL+WRR))・BTOT
とされ、右前輪の基準各輪制動力BFR0 は、
(WFR/(WFL+WFR+WRL+WRR))・BTOT
とされ、左後輪の基準各輪制動力BRL0 は、
(WRL/(WFL+WFR+WRL+WRR))・BTOT
とされ、右後輪の基準各輪制動力BRR0 は、
(WRR/(WFL+WFR+WRL+WRR))・BTOT
とされるのである。
【0020】
一方、「左右・前後配分制御」とは、左右配分制御と前後配分制御とが一緒に実行され、かつ、それらが上記踏力−ブレーキ圧制御と同時に実行される制御であって、概略的に説明すれば、車体の実ヨーレイトγを検出し、車速Vと操舵角θとから車体の目標ヨーレイトγ* を決定し、踏力−ブレーキ圧制御における基準各輪制動力B0 を基準にして、実ヨーレイトγが目標ヨーレイトγ* に追従するように制動力左右・前後差(これが本発明における「配分」の一態様である)を制御するものである。すなわち、この左右・前後配分制御は、図4に示されているように、実ヨーレイトγの操舵応答特性を予め設定した仮想モデル、すなわち規範モデルに実際の車両を追従させて一致させる制御方式により、実ヨーレイトγを規範モデルの出力である目標ヨーレイトγ* に追従させて左右・前後配分を制御するヨーレイトのモデル追従制御なのであり、車両制動時であるか否かを問わず、車両の実際のステア特性がニュートラルに近くなって車両の操縦安定性が確保されるように制動力左右・前後差を制御するのである。この制御の詳細については後述する。
【0021】
なお、電気制御液圧源12が有効とされた場合には、2位置弁14によりマスタシリンダ20からの作動液の排出、すなわちブレーキペダル24の変位が阻止されるため、ブレーキ操作感がかなり硬いものとなる。そのため、電気制御液圧源12が有効とされた場合でも、マスタシリンダ10が有効とされた場合とほぼ同じようなブレーキ操作感が得られるようにするために、図2に示されているように、マスタシリンダ10の加圧室にノーマルクローズド型の電磁開閉弁である2位置弁90を介してストロークシミュレータ92が接続されている。電気制御液圧源12が有効とされている間、2位置弁90が通電されて開状態に保たれることにより、マスタシリンダ10から排出された作動液が圧力下に蓄積され、これにより、ブレーキペダル24の変位が擬似的に実現されるのである。
【0022】
これに対して、電気制御液圧源12が正常ではない場合には、ECU60は2位置弁14を非通電状態としてマスタシリンダ10を有効とし、ブレーキペダル24の操作に応じてホイールシリンダ20のブレーキ圧が機械的に変化させられる状態とする。
【0023】
ここで、前記左右・前後配分制御について詳細に説明する。
【0024】
この制御においては、まず、踏力−ブレーキ圧制御に係る基準各輪制動力B0 を基準にして(すなわち、前記全制動力BTOT がほぼ維持されるように)左右配分制御に係る制動力左右差ΔBが演算される。この制動力左右差ΔBは、
K・(γ* −γ)
として演算される。ここで「K」は制御ゲインであって、車速Vが増加するにつれて増加するとともに、操舵角θの絶対値が増加するにつれて減少するゲインである。
【0025】
制御ゲインKを車速Vが増加するにつれて増加するように、すなわち、車速Vが小さい場合に大きい場合より、制動力左右差ΔBのヨーレイト偏差Δγ(=γ* −γ)に対する変化が敏感となるように決定するのは、車速Vが小さい場合には大きい場合より、ドライバは簡単に車両の挙動を修正する操縦を行うことができるから配分制御を実行する必要性が高くないからである。また、制御ゲインKを操舵角θの絶対値が増加するにつれて減少するように決定するのは、ステアリングホイールが中立位置近傍にある状態ではドライバはヨーレイト偏差Δγの発生に敏感であるのに対し、中立位置から外れた位置にある状態では敏感ではなく、したがって、操舵角θの絶対値が大きい場合には小さい場合より配分制御を実行する必要性が高くないからである。このような特性で制御ゲインKを決定することにより、無駄な配分制御が省略され、それに伴って無駄なブレーキ作動も省略され、その結果、ブレーキにかかる負担(例えば、摩耗量)が軽減されるのである。
【0026】
そして、本実施例においては、制御ゲインKが上記のような特性で取得されるようにするために、具体的に、制御ゲインKが部分制御ゲインK1 とK2 との和として演算され、かつ、部分制御ゲインK1 は車速Vに応じて図5にグラフで表されているように変化する可変値とされ、一方、部分制御ゲインK2 は操舵角θに応じて図6にグラフで表されているように変化する可変値とされている。なお、制御ゲインKの決定手法はその他の手法を採用することができ、例えば、車速Vと操舵角θと制御ゲインKとの関係をマップ,関数式等の形態で予め記憶させておき、それを用いて決定する手法を採用することもできる。
【0027】
このようにして制動力左右差ΔBが演算されたならば、その制動力左右差ΔBが前輪と後輪とに、前後輪間の車輪荷重配分に応じて配分される。前記踏力−ブレーキ圧制御において全制動力BTOT が前後輪に配分されるのと同様に制動力左右差ΔBが配分されるのである。ただし、本実施例においては、左右輪のいずれか一方のブレーキ圧Pを増加させることによって車体の向きを修正するためのヨーイングモーメントを発生させるようになっていて、具体的には、車体の右回りのヨーイングモーメントを増加させる必要がある場合には、右前輪と右後輪との双方について制動力を増加させ、逆に、車体の左回りのヨーイングモーメントを増加させる必要がある場合には、左前輪と左後輪との双方について制動力を増加させるように設計されている。
【0028】
したがって、この左右配分制御においては、実ヨーレイトγが目標ヨーレイトγ* 以上であるために(ヨーレイトは左回りが正)、目標ヨーレイトγ* から実ヨーレイトγを引いた値であるヨーレイト偏差Δγが0以下である場合には、右回りのヨーイングモーメントを増加させるべく、右前輪の最終各輪制動力BFRは、
BFR0 +((WFR/(WFR+WRR))・|ΔB|
となり、右後輪の最終各輪制動力BRRは、
BRR0 +((WRR/(WFR+WRR))・|ΔB|
となり、左前輪の最終各輪制動力BFLは、
BFL0
となり、左後輪の最終各輪制動力BRLは、
BRL0
となる。
【0029】
これに対して、実ヨーレイトγが目標ヨーレイトγ* より小さいためにヨーレイト偏差Δγが0より大きい場合には、左回りのヨーイングモーメントを増加させるべく、右前輪の最終各輪制動力BFRは、
BFR0
となり、右後輪の最終各輪制動力BRRは、
BRR0
となり、左前輪の最終各輪制動力BFLは、
BFL0 +((WFL/(WFL+WRL))・ΔB
となり、左後輪の最終各輪制動力BRLは、
BRL0 +((WRL/(WFL+WRL))・ΔB
となる。
【0030】
なお、ヨーレイト偏差Δγが0でないために左右配分制御が実行されると、最終各輪制動力Bの和が踏力−ブレーキ圧制御における全制動力BTOT より制動力左右差ΔBだけ増加することになる。すなわち、本実施例においては、左右配分制御の影響が踏力−ブレーキ圧制御に及ぶことになるが、この程度の影響は車両制動にとって問題にはならないと考えられる。ただし、左右配分制御の影響が踏力−ブレーキ圧制御に全く及ばないようにして本発明を実施することができるのはもちろんである。
【0031】
これに対して、前後配分制御においては、旋回特性値ΔγC が用いられている。旋回特性値ΔγC とは、実ヨーレイトγから目標ヨーレイトγ* を差し引いた値に実ヨーレイトγを掛け算した値であって、次のような特性を有する。すなわち、車両がオーバステア特性を示す場合には符号が正となり、アンダステア特性を示す場合には負となり、かつ、オーバステア特性またはアンダステア特性が強いほどその絶対値が大きくなるという特性を有するのである。しかも、この旋回特性値ΔγC は、車両の旋回方向が左であるか右であるかによっては影響を受けない。
【0032】
そして、この前後配分制御においては、車両がオーバステア特性を示す場合、すなわち旋回特性値Δγc が正である場合には、前輪制動力が増加させられて前輪横力が減少させられる一方、後輪制動力が減少させられて後輪横力が増加させられ、これにより、オーバステア特性を抑制する向きのヨーイングモーメントが増加させられる。これに対して、車両がアンダステア特性を示す場合、すなわち旋回特性値Δγc が負である場合には、前輪制動力が減少させられて前輪横力が増加させられる一方、後輪制動力が増加させられて後輪横力が減少させられ、これにより、アンダステア特性を抑制する向きのヨーイングモーメントが増加させられる。
【0033】
この前後配分制御においては、前輪制動力と後輪制動力とは互いに逆向きに、かつ互いに等しい量Δbずつ増減させられる。また、この増減量Δbは旋回特性値ΔγC の絶対値が増加するにつれて増加するように決定され、その結果、前後配分制御に基づくヨーイングモーメントが旋回特性値ΔγC の絶対値が増加するにつれて増加させられることになる。
【0034】
上記増減量Δbは、車両がオーバステア特性を示すときには正の値を取り、アンダステア特性を示すときには負の値を取るという特性を有する。したがって、この前後配分制御においては、前輪制動力については、左右配分制御に係る各輪制動力とΔbとの和として演算され、後輪制動力については、左右配分制御に係る各輪制動力からΔbを差し引いた値として演算される。
【0035】
この増減量Δbは具体的に、前記制動力左右差ΔBの絶対値と係数Rとの積として演算され、かつ、係数Rは、図7にグラフで表されているように、車両がニュートラルステア特性を示す場合には「0」となり、オーバステア特性(図において「OS」で表す)を示す場合には「0より大きい値」となり、アンダステア特性(図において「US」で表す)を示す場合には「0より小さい値」となる可変値とされている。その結果、増減量Δbが前記のような特性で取得されることになる。
【0036】
したがって、左右・前後配分制御においては、最終各輪制動力Bが次のように決定されることになる。すなわち、前記ヨーレイト偏差Δγが0以下である場合(すなわち、制動力左右差ΔBが0以下である場合)には、右前輪の最終各輪制動力BFRは、
BFR0 +((WFR/(WFR+WRR))+R)・|ΔB|
となり、右後輪の最終各輪制動力BRRは、
BRR0 +((WRR/(WFR+WRR))−R)・|ΔB|
となり、左前輪の最終各輪制動力BFLは、
BFL0
となり、左後輪の最終各輪制動力BRLは、
BRL0
となるように決定されるのである。
【0037】
一方、ヨーレイト偏差Δγが0より大きい場合(すなわち、制動力左右差ΔBが0より大きい場合)には、右前輪の最終各輪制動力BFRは、
BFR0
となり、右後輪の最終各輪制動力BRRは、
BRR0
となり、左前輪の最終各輪制動力BFLは、
BFL0 +((WFL/(WFL+WRL))+R)・ΔB
となり、左後輪の最終各輪制動力BRLは、
BRL0 +((WRL/(WFL+WRL))−R)・ΔB
となるように決定されるのである。
【0038】
しかし、本実施例においては、制動力左右差ΔBの絶対値が0でない基準値Hを超えない限り、左右・前後配分制御は実行されず、踏力−ブレーキ圧制御のみが実行されるようになっている。しかも、その基準値Hは車速Vが増加するにつれて減少するとともに、操舵角θの絶対値が増加するようにつれて増加するように決定される。前述のように、車速Vが小さい場合には大きい場合より配分制御の必要性が高くなく、また、操舵角θの絶対値が大きい場合には小さい場合より配分制御の必要性が高くないからである。
【0039】
そして、本実施例においては、基準値Hが上記のような特性で取得されるようにするために、具体的に、基準値Hが部分基準値H1 とH2 との和として演算され、かつ、部分基準値H1 は車速Vに応じて図8にグラフで表されているように変化する可変値とされ、一方、部分基準値H2 は操舵角θに応じて図9にグラフで表されているように変化する可変値とされている。なお、基準値Hの決定手法はその他の手法を採用することができ、例えば、車速Vと操舵角θと基準値Hとの関係をマップ,関数式等の形態で予め記憶させておき、それを用いて決定する手法を採用することもできる。
【0040】
さらに、本実施例においては、制動力左右差ΔBの絶対値が基準値Hを超えたため左右・前後配分制御が開始される場合には、その制動力左右差ΔBの値をそのまま用いて制御が行われるのではなく、その制動力左右差ΔBから基準値Hを差し引いた値を用いて制御が行われるようになっている。基準値Hの設定により車両の挙動が急変することを抑制するための一対策が講じられているのである。なお、制御の初期応答性向上を優先させるためには、このような対策を講じない方が望ましい。
【0041】
以上、踏力−ブレーキ圧制御および左右・前後配分制御について個々に説明するとともに、それら制御相互の関係についても説明したが、次に、それら踏力−ブレーキ圧制御および左右・前後配分制御を実行するためのルーチンであって予めコンピュータのROMに記憶させられているものを図10のフローチャートに基づいて説明する。
【0042】
まず、ステップS1(以下、単にS1という。他のステップについても同じとする)において、各種センサから踏力F,実ヨーレイトγ,車速V,操舵角θ,車輪荷重WFR,WFL,WRR,WRLが取り込まれる。次に、S2において、踏力Fに応じて、踏力−ブレーキ圧制御に係る全制動力BTOT が決定される。その後、S3において、車輪荷重WFR,WFL,WRR,WRLに基づく車輪荷重配分に応じて、踏力−ブレーキ圧制御に係る基準各輪制動力BFR0 ,BFL0 ,BRR0 ,BRL0 が決定される。
【0043】
続いて、S4において、操舵角θと車速Vとから目標ヨーレイトγ* が決定される。それらパラメータ相互の関係が予めコンピュータのROMに記憶させられており、その関係を用いて目標ヨーレイトγ* が決定されるのである。
【0044】
その後、S5において、車速Vに応じて部分制御ゲインK1 が決定され、さらに、操舵角θに応じて部分制御ゲインK2 が決定される。部分制御ゲインK1 と車速Vとの関係(図5にグラフで表されている)、および部分制御ゲインK2 と操舵角θとの関係(図6にグラフで表されている)がそれぞれ予めコンピュータのROMに記憶させられていて、それら各関係を用いて部分制御ゲインK1 ,K2 の今回値が決定されるのである。続いて、S6において、それら部分制御ゲインK1 ,K2 の積が制御ゲインKの今回値に決定される。その後、S7において、その制御ゲインKと前記目標ヨーレイトγ* および実ヨーレイトγから、制動力左右差ΔBの目標値が決定される。
【0045】
続いて、S8において、実ヨーレイトγと目標ヨーレイトγ* とから旋回特性値ΔγC が演算され、さらに、その旋回特性値ΔγC に応じて係数Rの今回値が決定される。それら旋回特性値ΔγC と係数Rとの関係(図7にグラフで表されている)が予めコンピュータのROMに記憶させられていて、その関係を用いて係数Rの今回値が決定されるのである。
【0046】
その後、S9において、車速Vに応じて部分基準値H1 が決定され、さらに、操舵角θに応じて部分基準値H2 が決定される。部分基準値H1 と車速Vとの関係(図8にグラフで表されている)、および部分基準値H2 と操舵角θとの関係(図9にグラフで表されている)がそれぞれ予めコンピュータのROMに記憶させられていて、それら各関係を用いて部分基準値H1 ,H2 の今回値が決定されるのである。続いて、S10において、それら部分基準値H1 ,H2 の和が基準値Hの今回値に決定される。
【0047】
その後、S11において、前記制動力左右差ΔBの絶対値が基準値Hより大きいか否かが判定される。今回は基準値Hより大きくないと仮定すれば、判定がNOとなり、S12において、前記基準各輪制動力BFR0 等がそれぞれそのまま、最終各輪制動力BFR等とされ、続いて、S13において、それら最終各輪制動力BFR等が実現されるように、圧力センサ86でブレーキ圧を監視しつリニア液圧制御弁40が制御される。以上で本ルーチンの一回の実行が終了する。
【0048】
その後、S1〜13の実行すなわち踏力−ブレーキ圧制御のみの実行が繰り返されるうちに、制動力左右差ΔBの絶対値が基準値Hより大きくなったと仮定すれば、S11の判定がYESとなり、S14以下のステップが実行され、これにより、踏力−ブレーキ圧制御のみならず左右・前後配分制御も実行されることになる。
【0049】
具体的には、S14において、その制動力左右差ΔBが0より大きいか否かが判定される。左回りのヨーイングモーメントを増加させる必要があるか右回りのヨーイングモーメントを増加させる必要があるかが判定されるのである。今回は、制動力左右差ΔBが0より大きいと仮定すれば、判定がYESとなり、S15において、制動力左右差ΔBから基準値Hが差し引かれることによって制動力左右差ΔBが変更され、その後、S16,17および13の実行により、その変更された制動力左右差ΔBが実現されるようにブレーキ圧が制御される。
【0050】
これに対して、今回は、制動力左右差ΔBが0以下であると仮定すれば、S14の判定がNOとなり、S18において、制動力左右差ΔBに基準値Hが加算されることによって制動力左右差ΔBが変更され、その後、S19,20および13の実行により、その変更された制動力左右差ΔBが実現されるようにブレーキ圧が制御される。
【0051】
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、配分制御の開始条件が車速Vが小さい場合に大きい場合より厳しくされ、かつ、操舵角θの絶対値が大きい場合に小さい場合より厳しくされているため、本当に必要な場合に限って配分制御が実行されることとなり、無駄な配分制御が省略されてブレーキ等にかかる負担が軽減されるという効果が得られる。
【0052】
さらに、本実施例においては、配分制御の制御特性が車速Vが小さい場合に大きい場合より鈍感とされ、かつ、操舵角θの絶対値が大きい場合に小さい場合より鈍感とされるため、過剰な配分制御が回避されることとなり、このことによっても、無駄な配分制御が省略されてブレーキ等にかかる負担が軽減されるという効果が得られる。
【0053】
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、ヨーレイトセンサ72が本発明における「実旋回状態量取得手段1」の一態様を構成し、ECU60の図10のS1〜4,7,8,11〜20を実行する部分が本発明における「配分制御手段2」の一態様を構成し、また、ECU60の同図のS5,6,9および10を実行する部分が車速センサ74および操舵角センサ76と共同して、本発明における「制御開始基準値決定手段3」の一態様を構成しているのである。
【0054】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様で実施することができる。
【0055】
例えば、上記実施例においては、ヨーレイト偏差Δγがある値より大きくならない限り配分制御が実行されないようになっていて、具体的には、各回の配分制御がヨーレイト偏差Δγがある値より大きくなることによって開始され、その値以下となることによって終了するようになっていた。しかし、各回の配分制御は、ヨーレイト偏差Δγがある値より大きくならなければ開始されないが、一旦配分制御が開始されたならば、ヨーレイト偏差Δγがある値以下となったときではなく0となったときにその配分制御が終了するようにして本発明を実施することができる。すなわち、上記実施例においては、配分制御の開始条件のみならず終了条件にも不感帯が設けられていたのであるが、開始条件には設けるが終了条件には設けないで本発明を実施することもできるのである。
【0056】
また、前記実施例においては、基準値Hが0になることはないように決定されるようになっていたが、例えば、車速Vおよび操舵角θが十分に大きい場合には0となるように決定することもできる。
【0057】
また、前記実施例においては、本発明における「旋回運動状態量」として車体のヨーレイトが選ばれていたが、例えば、車体の横加速度等を選ぶこともできる。
【0058】
また、前記実施例においては、各ホイールシリンダ20のブレーキ圧が制御されることによって制動力配分が直接に制御されるようになっていたが、例えば、アンチロック制御における各車輪のスリップ率を制御することによって制動力配分を間接に制御することもできる。
【0059】
また、本発明は、内燃機関を駆動源とする自動車用の駆動・制動力配分制御装置に対してのみならず、電動モータを駆動源とするいわゆる電気自動車用の駆動・制動力配分制御装置に対して適用することもできる。
【0060】
これらの他にも特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を概念的に示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例である制動力配分制御装置を含む電気制御式ブレーキシステムを示すシステム図である。
【図3】その電気制御式ブレーキシステムの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】前記制動力配分制御装置が用いる制御モデルを示すブロック図である。
【図5】その制動力配分制御装置が用いる車速Vと部分制御ゲインK1 との関係を示すグラフである。
【図6】その制動力配分制御装置が用いる操舵角θと部分制御ゲインK2 との関係を示すグラフである。
【図7】その制動力配分制御装置が用いる旋回特性値ΔγC と係数Rとの関係を示すグラフである。
【図8】その制動力配分制御装置が用いる車速Vと部分基準値H1 との関係を示すグラフである。
【図9】その制動力配分制御装置が用いる操舵角θと部分基準値H2 との関係を示すグラフである。
【図10】その制動力配分制御装置が用いる左右・前後配分制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 ホイールシリンダ
40 リニア液圧制御弁
60 ECU
72 ヨーレイトセンサ
74 車速センサ
76 操舵角センサ
Claims (5)
- 複数の車輪を備えた車両に設けられ、駆動力と制動力との少なくとも一方の各車輪への配分を制御する駆動・制動力配分制御装置において、
前記車両の実旋回状態量を取得する実旋回状態量取得手段と、
その実旋回状態量取得手段によって取得された実旋回状態量の、車速と操舵角とに基づいて決まる目標旋回状態量からの偏差を取得し、その偏差が基準値より大きくなったときに前記駆動・制動力配分制御を開始し、実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように前記配分を制御する配分制御手段と、
前記基準値を車速が小さい場合に大きい場合より大きい値に決定する制御開始基準値決定手段と
を設けたことを特徴とする駆動・制動力配分制御装置。 - 複数の車輪を備えた車両に設けられ、駆動力と制動力との少なくとも一方の各車輪への配分を制御する駆動・制動力配分制御装置において、
前記車両の実旋回状態量を取得する実旋回状態量取得手段と、
その実旋回状態量取得手段によって取得された実旋回状態量の目標旋回状態量からの偏差を取得し、その偏差が基準値より大きくなったときに前記駆動・制動力配分制御を開始し、実旋回状態量が目標旋回状態量に追従するように前記配分を制御する配分制御手段と、
前記基準値を0ではない値であって、車速が小さい場合に大きい場合より大きい値に決定する制御開始基準値決定手段と
を設けたことを特徴とする駆動・制動力配分制御装置。 - 前記実旋回状態量取得手段が、車両のヨーレイトを取得する手段を含む請求項1または2に記載の駆動・制動力配分制御装置。
- 前記実旋回状態量取得手段が、車両の横加速度を取得する手段を含む請求項1または2に記載の駆動・制動力配分制御装置。
- 前記制御開始基準値決定手段が、前記基準値を、さらに、操舵角の絶対値が大きい場合に小さい場合より大きい値に決定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の駆動・制動力配分制御装置。
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