JP3132190B2 - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JP3132190B2
JP3132190B2 JP04273635A JP27363592A JP3132190B2 JP 3132190 B2 JP3132190 B2 JP 3132190B2 JP 04273635 A JP04273635 A JP 04273635A JP 27363592 A JP27363592 A JP 27363592A JP 3132190 B2 JP3132190 B2 JP 3132190B2
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  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の運動状態を制御す
る車両制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両制御装置は一般に、車輪と路面との
間に発生する前後力,横力および上下力の少なくとも一
つである車輪状態量を変化させる手段を有し、その手段
を用いて車両の運動状態を制御するように構成される。
この装置の一従来例は特開昭61−229616号公報
に記載の駆動力前後配分制御装置であって、常に車体の
実ヨーレイトが目標ヨーレイトに追従するように、駆動
力の前後輪への配分比率を制御することによって前輪の
横力と後輪の横力との関係(具体的には、ヨーイングモ
ーメント)を制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、上記車輪
状態量を制御する際には、車輪に実際に加わっている負
荷の程度、すなわち限界までの余裕度の大小を考慮する
ことが車両の運動状態を予定通り制御するために大切で
あることに気付き、さらに、その負荷の程度を表すパラ
メータとして、車輪と路面との間に実際に発生している
前後力と横力との合力である実摩擦力の、車輪と路面と
の間の実際の摩擦係数と車輪と路面との間に実際に発生
している上下力との積である最大摩擦力に対する比率で
ある車輪の摩擦力利用率が有用であることにも気付い
た。
【0004】しかし、前記公報に記載の駆動力前後配分
制御装置は、各車輪に実際に加わっている負荷の程度は
考慮せず、車体の実際の挙動(具体的には、実ヨーレイ
トと目標ヨーレイトとの関係)だけを考慮して前後配分
比率を制御することによって車輪状態量として車輪の横
力を制御する。そのため、この装置では、一部の車輪の
みが負荷が過大となって限界に近づいてしまい、車体の
挙動が予定通りに制御されない可能性がある。
【0005】以上要するに、従来の車両制御装置は、そ
の公報に記載の駆動力前後配分制御装置に代表されるよ
うに、各車輪の負荷を考慮して車輪状態量を制御するよ
うには設計されていないため、一部の車輪について負荷
が過大となって車両の運動状態が予定通りに制御されな
い可能性があるという問題があるのであり、本発明はこ
の問題を解決することを課題としてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1の発明は、複数の車輪を備えた車両の運動
状態を制御する車両制御装置を、図1に示すように、
(a) 車両の全ての車輪の各々と路面との間の実際に発生
している前後力と横力との合力である実摩擦力の、全て
車輪の各々と路面との間の実際の摩擦係数と車輪と
路面との間に実際に発生している上下力との積である最
大摩擦力に対する比率である車輪の摩擦力利用率を各車
輪毎に取得する車輪摩擦力利用率取得手段1と、(b) 前
後力,横力および上下力のうちの少なくとも一つである
車輪状態量を変化させる車輪状態量変化手段2と、(c)
車輪摩擦力利用率取得手段1により取得された全ての車
輪各々の実際に車輪摩擦力利用率に基づいて、各車輪毎
の目標車輪摩擦力利用率を求め、車輪状態変化手段2を
介して、全ての車輪各々の実際の車輪摩擦力利用率を車
輪毎に決定された目標摩擦力利用率に近づける車輪摩擦
力利用率制御手段3とを含むことを特徴とする。また、
請求項2の発明は、さらに、車輪摩擦力利用率制御手段
3が、全ての車輪の各々の目標車輪摩擦力利用率をほぼ
同じ値に決定する手段を含むことを特徴とする。
【0007】なお、ここにおける「車輪摩擦力利用率取
得手段1」は例えば、車輪の前後力および横力をセンサ
によりそれぞれ直接に検出してそれらの合力として車輪
の実摩擦力を取得する方式とすることができる。さら
に、例えば4輪車両について2輪車両モデルを想定する
とともに、車輪の前後力および横力以外の車両運動状態
量(例えば、車体のヨーレイト,加速度等)をセンサに
より直接に検出し、それら車両運動状態量に基づき、車
輪と路面との間に車両固定座標のx軸方向とy軸方向と
にそれぞれ発生する力を計算により間接に取得してそれ
らの合力として車輪の実摩擦力を取得する方式とするこ
ともできる。
【0008】また、ここにおける「車輪状態量変化手段
2」は例えば、車輪に加えられる駆動・制動トルクを制
御して車輪の前後力を制御する方式としたり、車輪のス
リップ角または前後方向スリップ率を制御して車輪の横
力を制御する方式としたり、車輪のサスペンション特性
を制御して車輪の上下力を制御する方式としたり、それ
らのうちの2つ以上の方式を同時に採用する方式とする
ことができる。なお、車輪の前後力を制御する方式は例
えば、アンチロック制御,トラクション制御,制動力前
後配分理想化制御(これについては実施例において詳述
する),制動力左右配分制御等と共に本発明を実施する
場合に採用され、また、車輪の横力を制御する方式は例
えば、後輪操舵制御,駆動・制動力前後配分制御等と共
に本発明を実施する場合に採用され、また、車輪の上下
力を制御する方式は例えば、サスペンション制御等と共
に本発明を実施する場合に採用されるのが一般的であ
る。
【0009】また、ここにおける「車輪摩擦力利用率制
御手段3」は例えば、車両の全輪間で車輪摩擦力利用率
が互いに一致するように車輪状態量変化手段2を制御す
る方式とすることができる。さらに、全輪間で一定の大
小関係が成立するように(例えば、4輪車両について、
車輪摩擦力利用率が左右前輪のうちの旋回内輪,左右後
輪のうちの旋回内輪,左右前輪のうちの旋回外輪および
左右後輪のうちの旋回外輪の順に大きい状態となるよう
に)車輪状態量変化手段2を制御する方式とすることも
できる。
【0010】なお、それら二つの方式のように、車輪摩
擦力利用率の各輪間での相対的な関係のみを考慮すれば
足り、各輪ごとの絶対的な大きさまでは考慮する必要が
ない場合には、各車輪と路面との間の実際の摩擦係数は
全車輪間で互いに一致すると仮定することにより、実摩
擦力の、各車輪の実際の上下力に対する比率を各車輪の
車輪摩擦力利用率として代用することが可能である。つ
まり、本発明を実施するに当たり、必ずしも「車輪摩擦
力利用率取得手段1」を常に実際の摩擦係数を取得して
車輪摩擦力利用率を取得するものとする必要はないので
ある。
【0011】
【作用】請求項1の発明に係る車両制御装置において
は、車輪摩擦力利用率取得手段1により、車両の全ての
車輪の各々と路面との間に実際に発生している前後力F
xと横力Fy との合力である実摩擦力(=(Fx 2 +F
y 21/2 )の、車輪と路面との間の実際の摩擦係数
μと車輪と路面との間に実際に発生している上下力F
z との積である最大摩擦力(=μ・Fz )に対する比率
である車輪の摩擦力利用率が車輪毎に取得され、これら
全ての車輪各々について取得された車輪摩擦力利用率に
基づいて各輪毎の目標車輪摩擦力利用率が決定される。
そして、車輪摩擦力利用率制御手段3により車輪状態量
変化手段2を介して車輪各々について、実際の車輪摩擦
力利用率が目標車輪摩擦力利用率に近づくように制御さ
れる。すなわち、本発明装置においては、車輪の前後方
向運動状態のみならず横方向運動状態をも考慮されて車
輪の負荷の程度を表す車輪摩擦力利用率が取得されると
ともに、各車輪について個々に負荷の程度が考慮されつ
つ車両の運動状態が制御されるのである。また、請求項
2の発明に係る車両制御装置においては、全ての車輪各
々についての目標車輪摩擦力利用率が全ての車輪各々に
ついて取得された車輪摩擦力利用率に基づいてほぼ同じ
値に決定される。例えば、車輪各々について取得された
車輪摩擦利用率の平均値を各々の車輪の目標車輪摩擦力
利用率とすることができる。
【0012】
【発明の効果】このように、請求項1の発明によれば、
車輪の前後方向運動状態のみならず横方向運動状態をも
考慮されて車輪の負荷の程度が取得されるから、車両直
進状態のみならず車両旋回状態でも車輪の負荷の程度が
精度よく取得されるという効果が得られる。
【0013】さらに、全ての車輪について個々に負荷の
程度が考慮されつつ車両の運動状態が制御されるから、
一部の車輪のみが限界に近づいてしまう事態の発生が回
避されるという効果も得られる。請求項2の発明によれ
ば、車輪各々の目標車輪摩擦力利用率が全ての車輪各々
について取得された車輪摩擦力利用率に基づいてほぼ同
じ値に決定されるため、さらに有効である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例である制動力前後配
分理想化制御型の車両制御装置を含む電気制御式ブレー
キシステムを図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】この電気制御式ブレーキシステムは図2に
示されているように、マスタシリンダ10および電気制
御液圧源12が2位置弁14を介して4個の車輪FR,
FL,RR,RLの各々のブレーキのホイールシリンダ
20に接続されることによって構成されている。2位置
弁14によりホイールシリンダ20の液圧源としてマス
タシリンダ10と電気制御液圧源12とのいずれかが択
一可能とされているのである。
【0016】マスタシリンダ10は2個の加圧室が互い
に直列に並んだタンデム型であり、それら加圧室にブレ
ーキペダル24のブレーキ踏力Fp に応じた高さの液圧
を機械的に発生させる。そして、一方の加圧室は左右前
輪FL,FRのホイールシリンダ20に接続され、他方
の加圧室は左右後輪RL,RRのホイールシリンダ20
に接続されている。
【0017】電気制御液圧源12は、アキュムレータ3
0,リザーバ32から作動液を汲み上げてアキュムレー
タ30に蓄えさせるポンプ34,励磁電流に比例した高
さに液圧を制御するリニア液圧制御弁40等を主体とし
て構成されており、アキュムレータ30に蓄積された高
い液圧をリニア液圧制御弁40により適当な高さに減圧
して出力する。リニア液圧制御弁40は、スプールに互
いに逆向きに作用する磁気力と液圧とをスプール自身に
よってバランスさせることにより液圧の高さを磁気力に
対してリニアに変化させるものである。このリニア液圧
制御弁40は各ホイールシリンダ20について個々に設
けられている。
【0018】前記2位置弁14も各ホイールシリンダ2
0について個々に設けられている。2位置弁14は、非
通電状態では、マスタシリンダ10をホイールシリンダ
20に連通させるとともに、リニア液圧制御弁40をホ
イールシリンダ20から遮断する位置にあるが、通電状
態では、リニア液圧制御弁40をホイールシリンダ20
に連通させるとともに、マスタシリンダ10をホイール
シリンダ20から遮断する位置に切り換えられる方向切
換弁である。
【0019】それらリニア液圧制御弁40および2位置
弁14はコンピュータを主体とするコントローラ50の
出力側に接続されており、そのコントローラ50の入力
側には各種センサ等が接続されている。図3に示されて
いるように、ブレーキ踏力Fp を検出するブレーキ踏力
センサ52,各車輪に設けられてそれと路面との間に発
生する前後力Fx を検出する前後力センサ54,各車輪
に設けられてそれと路面との間に発生する横力Fy を検
出する横力センサ56,各車輪に設けられてそれの上下
力Fz を検出する上下力センサ58,各ホイールシリン
ダ20のブレーキ圧Pを検出する圧力センサ60等が接
続されているのである。なお、前後力センサ54,横力
センサ56および上下力センサ58は例えば、特開昭5
9−223569号公報に記載されている如き6分力計
として構成することができる。
【0020】コントローラ50はそれのコンピュータの
ROMに各種プログラムを記憶させられていて、それを
CPUが実行することによって予定された制御を実行す
るものである。具体的には、電気制御液圧源12が正常
であるか否かを逐次判定し、正常である場合には、2位
置弁14を通電状態として電気制御液圧源12を有効と
し、各ホイールシリンダ20のブレーキ圧Pをブレーキ
踏力Fp 等に基づいて電気的に制御する。この電気的ブ
レーキ圧制御については後に詳述する。これに対して、
電気制御液圧源12が正常ではない場合には、コントロ
ーラ50は、2位置弁14を非通電状態としてマスタシ
リンダ10を有効とし、各ホイールシリンダ20のブレ
ーキ圧がマスタシリンダ10によって機械的に制御され
る状態とする。
【0021】なお、電気制御液圧源12が有効とされた
場合には、2位置弁14によりマスタシリンダ10から
の作動液の排出、すなわちブレーキペダル24の変位が
阻止されるため、ブレーキ操作感がかなり硬いものとな
る。そのため、電気制御液圧源12が有効とされた場合
でも、マスタシリンダ10が有効とされた場合とほぼ同
じようなブレーキ操作感が得られるようにするために、
図2に示されているように、マスタシリンダ10の加圧
室にはノーマルクローズド型の電磁開閉弁である2位置
弁70(これもコントローラ50の出力側に接続されて
いる)を介してストロークシミュレータ72が接続され
ている。電気制御液圧源12が有効とされている間、2
位置弁70が通電されて開状態に保たれることにより、
マスタシリンダ10から排出された作動液が圧力下に蓄
積され、これにより、ブレーキペダル24の変位が擬似
的に実現されるのである。
【0022】前述の電気的ブレーキ圧制御は図4にフロ
ーチャートで表されているプログラムをCPUが実行す
ることによって実現されるが、まず、その概略を説明す
る。
【0023】この電気的ブレーキ圧制御においてはま
ず、ブレーキ踏力Fp に応じて、4輪のブレーキ全部に
よって発生させるべき総合制動力Fbtが決定される。ブ
レーキ踏力Fp に合致した大きさの車体減速度を発生さ
せるのに適当な大きさの総合制動力Fbtが決定されるの
である。次に、その総合制動力Fbtが各輪に、予定され
た理想前後比率に従って配分されるように、各輪のブレ
ーキによって発生させるべき基準制動力Fbw0 が決定さ
れる。続いて、各輪の前後力Fx ,横力Fy および上下
力Fz から各輪の実車輪負荷率(これが本発明における
「車輪の摩擦力利用率」の一態様である)Aが演算さ
れ、実車輪負荷率Aの全輪間での平均値が各輪の目標車
輪負荷率A* とされる。その後、各輪において目標車輪
負荷率A* が実現されるように各輪のリニア液圧制御弁
40が制御される。要するに、各輪の実制動力Fbwが制
御されることによって各輪の前後力Fx ,横力Fy およ
び上下力Fz のうちの前後力Fx が制御され、これによ
り各輪の実車輪負荷率Aが互いに一致するように制御さ
れ、その結果、車輪の負担が全輪間で均一になるように
されるのである。
【0024】ここで、「前後力Fx 」とは、各輪に車輪
中心面に平行な方向に発生する分力を意味し、「横力F
y 」とは、各輪に車輪中心面に直角な方向に発生する分
力を意味している。また、「実車輪負荷率A」は、「車
輪摩擦力利用率」の一態様であることから、本来であれ
ば、前後力Fx と横力Fy との合力である実摩擦力Fw
を、各輪と路面との間の実際の摩擦係数μと上下力Fz
との積である最大摩擦力FMAX で割り算することによっ
て取得されるはずである。しかし、本実施例において
は、各輪の実際の摩擦力利用率が全輪間で互いに一致す
るように制御すれば足りるため、各輪と路面との間の実
際の摩擦係数μは全輪間で互いに一致すると仮定して、
摩擦係数μを無視した実車輪負荷率A、すなわち、Fw
/FMAX が用いられている。
【0025】次にこの電気的ブレーキ圧制御を図4に基
づいて具体的に説明する。
【0026】まず、ステップS1(以下、単にS1とい
う。他のステップについても同じとする)において、初
期設定が行われ、続いて、S2において、ブレーキ踏力
センサ52からの出力信号に基づいてブレーキ踏力Fp
が検出される。その後、S3において、前後力センサ5
4,横力センサ56および上下力センサ58のそれぞれ
からの出力信号に基づき、各輪について前後力Fx ,横
力Fy および上下力Fz が検出される。それら検出結果
はコンピュータのRAMに記憶される。
【0027】続いて、S4において、検出されたブレー
キ踏力Fp に応じて総合制動力Fbtが決定される。具体
的には、ブレーキ踏力Fp と総合制動力Fbtとの関係
(その一例が図5にグラフで表されている)が予めコン
ピュータのROMに記憶させられていて、その関係を用
いて総合制動力Fbtが決定されるのである。その後、S
5において、その総合制動力Fbtが各輪に、各輪の上下
力Fz が車両総重量に占める比率に応じて配分されるこ
とにより、各輪の基準制動力Fbw0 が演算される。すな
わち、 Fbw0 =(Fz /ΣFz )・Fbt なる式を用いて各輪の基準制動力Fbw0 が演算されるの
である。ただし、この式において「ΣFz 」は、車両総
重量を意味しており、各輪共通の上下力Fz の和として
取得される。
【0028】続いて、S6において、各輪について、前
後力Fx と横力Fy との合力を上下力Fz で割り算する
ことによって実車輪負荷率Aが演算される。すなわち、 A=(Fx 2 +Fy 2 1/2 /Fz なる式を用いて実車輪負荷率Aが演算されるのである。
その後、S7において、実車輪負荷率Aの全輪間での平
均値が演算され、それが各輪の目標車輪負荷率A* とさ
れる。すなわち、 A* =ΣA/4 なる式を用いて各輪共通の目標車輪負荷率A* が演算さ
れるのである。ただし、この式において「ΣA」は、実
車輪負荷率Aの全輪間での合計値を意味しており、各輪
の実車輪負荷率Aの和として取得される。続いて、S8
において、各輪の車輪負荷率偏差ΔAが、実車輪負荷率
Aから目標車輪負荷率A* を差し引くことによって演算
される。
【0029】その後、S9において、各輪につき、車輪
負荷率偏差ΔAに応じて各輪制動力Fbwの制御量ΔFbw
が演算される。それら車輪負荷率偏差ΔAと制御量ΔF
bwとの関係(それの一例が図6にグラフで表されてい
る)が予めROMに記憶させられていて、それを用いて
制御量ΔFbwの現在値が演算されるのである。さらに、
このS9においては、各輪につき、制御量ΔFbwに対応
するブレーキ圧Pの制御量ΔPが演算される。それら制
御量ΔFと制御量ΔPとの関係が予めROMに記憶され
ていて、それを用いて制御量ΔPの現在値が演算される
のである。その後、S10において、圧力センサ60に
より各ホイールシリンダ20のブレーキ圧が監視されつ
つ、その制御量ΔPに従って各輪のリニア液圧制御弁4
0が制御される。続いて、S2に戻る。
【0030】したがって、本実施例においては、車両制
動時には制動力前後配分ができる限り理想状態に近い状
態に維持されつつ、各輪にかかる負担が均等に分散させ
られるため、例えば4輪間でブレーキ能力(具体的に
は、ブレーキ圧と制動トルクとの関係)がばらつく場合
でも一部の車輪のみが限界に近づいてしまうような制御
が回避され、車両の制動限界が向上するという効果が得
られる。
【0031】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、コントローラ50のうち図4のS3および
6を実行する部分が前後力センサ54,横力センサ56
および上下力センサ58と共同して、本発明における
「車輪摩擦力利用率取得手段1」の一態様を構成し、リ
ニア液圧制御弁40が本発明における「車輪状態量変化
手段2」の一態様を構成し、コントローラ50のうち図
4のS2,4,5,7〜10を実行する部分が本発明に
おける「車輪摩擦力利用率制御手段3」の一態様を構成
しているのである。
【0032】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、この他にも特許請求の範囲を逸脱す
ることなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良
を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を概念的に示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例である車両制御装置を含む電
気制御式ブレーキシステムを示すシステムである。
【図3】その電気制御式ブレーキシステムの電気的な構
成を示すブロック図である。
【図4】図3におけるコントローラが用いる電気的ブレ
ーキ圧制御のためのプログラムを示すフローチャートで
ある。
【図5】図4のプログラムが用いるブレーキ踏力Fp
総合制動力Fbtとの関係の一例を示すグラフである。
【図6】図4のプログラムが用いる負荷率偏差ΔAと制
御量ΔFbwとの関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
20 ホイールシリンダ 40 リニア液圧制御弁 50 コントローラ 52 ブレーキ踏力センサ 54 前後力センサ 56 横力センサ 58 上下力センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−182521(JP,A) 特開 平3−220056(JP,A) 特開 平4−185560(JP,A) 特開 平4−193633(JP,A) 特開 平4−146819(JP,A) 特開 平2−182520(JP,A) 特開 平5−162629(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B60T 8/24 B60G 17/015

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車輪を備えた車両の運動状態を制
    御する車両制御装置であって、前記車両の全ての 車輪の各々と路面との間の実際に発生
    している前後力と横力との合力である実摩擦力の、それ
    ら全ての車輪の各々と路面との間の実際の摩擦係数と
    車輪と路面との間に実際に発生している上下力との積で
    ある最大摩擦力に対する比率である車輪の摩擦力利用率
    前記各車輪毎に取得する車輪摩擦力利用率取得手段
    と、 前記前後力,横力および上下力のうちの少なくとも一つ
    である車輪状態量を変化させる車輪状態量変化手段と、前記車輪摩擦力利用率取得手段により取得された前記全
    ての車輪各々の実際の車輪摩擦力利用率に基づいて、各
    車輪毎の目標車輪摩擦力利用率を求め、 前記車輪状態変
    化手段を介して、前記全ての車輪各々の実際の車輪摩擦
    力利用率を前記車輪毎に決定された目標摩擦力利用率に
    近づける車輪摩擦力利用率制御手段とを含むことを特徴
    とする車両制御装置。
  2. 【請求項2】 前記車輪摩擦力利用率制御手段が、前記
    全ての車輪の目標車輪摩擦力利用率をほぼ同じ値に決定
    する手段を含む請求項1に記載の車両制御装置。
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