JP3570055B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水冷式エンジン(内燃機関)の冷却装置において、特に、デッドソーク時(高負荷運転直後のエンジン停止時)の冷却水温度の過上昇を良好に防止できるようにした冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両等に搭載される水冷式エンジンの冷却系には、通常、エンジンのクランクシャフトによって機械的に駆動されるウォータポンプを設け、このウォータポンプにより冷却水を冷却系回路内を循環させ、この冷却系回路内に設けられたラジエータにて冷却水の放熱を行っている。
【0003】
そして、冷却系回路内に冷却水温度に応動するサーモスタットを備え、このサーモスタットにより、エンジンからラジエータへの冷却水の流量を制御して、冷却水の温度を所定温度に維持するようにしている。
ところで、エンジンの燃費向上を図るためには、エンジンの低負荷時は冷却水温度を高めに設定して、エンジンの摩擦損失を低減させることが望ましい。一方、エンジンの高負荷時は、ノッキングの抑制、充填効率の向上のために、冷却水温度を低めに設定して、エンジン出力を向上させることが望ましい。
【0004】
このため、特開昭58−2419号公報、特開昭58−124016号公報等において、エンジンの負荷に対応して、サーモスタットによる冷却水設定温度を変更する冷却装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の従来装置では、エンジン運転中における冷却水温度の制御システムについて提案しているのみで、エンジンのデッドソーク時(高負荷運転直後のエンジン停止時)における冷却水温度の過上昇を防止する対策については何ら提案していない。
【0006】
近年、エンジン出力の増大化に伴って、特に、夏季の高負荷運転直後のデッドソークのごとく熱負荷の高い状態でエンジンを停止した場合には、エンジン部分の冷却水温度の過上昇が発生しやすい傾向にある。極端な場合には、冷却水の沸騰を起こす場合もあり、エンジン周囲の部品の耐久性に悪影響を及ぼす。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、夏季等の高負荷運転直後における冷却水温度の過上昇を、良好に防止できるようにすることをを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
デッドソーク時における水温の過上昇は、エンジン停止によりウォータポンプが停止するとともに、サーモスタット部分では冷却水の流れ停止により水温が低下して、サーモスタットが閉じるので、エンジンとラジエータとの間の冷却水の交換がなくなることが原因となって、発生する。
【0008】
そこで、本発明では、エンジン停止時にエンジン部分の水温が所定温度以上であるときは、サーモスタットを強制的に開弁するという技術的手段を採用することにより、上記目的を達成しようとするものである。
具体的には、請求項1記載の発明では、水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、冷却水温度を感知する感温部材(51)によって変位する弁体(52)を有し、この弁体(52)によりラジエータ(2)と水冷式エンジン(1)との間の流路を開閉するサーモスタット(5)を備えるとともに、
このサーモスタット(5)の弁体(52)に外力を加えて、この弁体(52)を開弁させる弁体駆動装置(10)を備え、
水冷式エンジン(1)の停止時に水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が第1の設定温度以上であるときは、制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に開弁させることを特徴としている。
【0009】
従って、請求項1記載の発明によると、デッドソーク時にラジエータ(2)と水冷式エンジン(1)との間の流路を必ず開通させて、ラジエータ(2)側の比較的低温の冷却水を、冷却水温度差による自然対流でエンジン(1)側に流入させることができる。そのため、ウォータポンプが停止した後でも、エンジンとラジエータとの間の冷却水の交換を行って、冷却水温度の過上昇を良好に防止できる。
【0010】
このように冷却水温度の過上昇を防止することにより、冷却系回路の各部品の耐圧性、耐熱性等の設計基準を緩和でき、製品コストの低減を達成できる。さらに、エンジンの冷却水温度の過上昇防止により、エンジンの燃料系部品の温度上昇も同時に抑制できるため、これら部品内の燃料中にベーパーが発生するのを防止して、エンジンの再始動不良を防止できる。
また、請求項1記載の発明によると、水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、断熱構造からなり、高温の冷却水を蓄える蓄熱容器(16)を備え、水冷式エンジン(1)の始動時に水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が前記第1の設定温度より十分低い第2の設定温度以下であるときは、蓄熱容器(16)内の冷却水を水冷式エンジン(1)内に循環させるようにしているから、水冷式エンジン(1)の暖機を蓄熱容器(16)内の高温冷却水の循環により良好に促進できるとともに、蓄熱容器(16)内の冷却水温度が前記第1の設定温度と前記第2の設定温度との間の中間温度である第3の設定温度より低い間は制御装置(11)により弁体駆動装置(10)を作動させてサーモスタット(5)の弁体(52)を強制的に閉弁させているから、この弁体(52)の閉弁によりエンジン水温を高めに設定して、より温度の高い冷却水を蓄熱容器(16)内に蓄えることができ、次回のエンジン暖機促進の効果を一層高めることができる。
【0011】
上記に加えて、請求項2記載の発明によると、水冷式エンジン(1)の高負荷時に、制御装置(11)により弁体駆動装置(10)を作動させてサーモスタット(5)の弁体(52)を強制的に開弁させているから、エンジン高負荷時における弁体(52)の開弁リフト量を増大させて、ラジエータ(2)への循環冷却水量を増大させて、エンジン水温を低めに設定でき、これによりエンジン高負荷時におけるエンジン出力の増大を図ることができる。
【0012】
逆に、エンジンの中低負荷時には、弁体(52)を閉弁させるから、エンジン水温を高めに設定でき、これによりエンジン中低負荷時における燃費等を向上できる。
また、請求項3記載の発明によると、水冷式エンジン(1)の高回転時に、制御装置(11)により弁体駆動装置(10)を作動させてサーモスタット(5)の弁体(52)を強制的に開弁させているから、エンジン高回転時における弁体(52)の開弁リフト量を増大させて、エンジン水温を低めに設定し、エンジン出力の増大を図ることができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明によると、水冷式エンジン(1)の運転中に、水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が前記第1の設定温度またはこれに近似した温度以上であるときは、制御装置(11)により弁体駆動装置(10)を作動させてサーモスタット(5)の弁体(52)を強制的に開弁させているから、水冷式エンジン(1)の運転中にエンジン水温が異常に上昇しようとする際に、事前に、弁体(52)の開弁リフト量を増大させて、エンジン水温を引下げ、エンジン(1)のオーバーヒートを未然に防止できる。
【0015】
また、請求項記載の発明によると、水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、冷却水を熱源として送風空気を加熱する車室暖房用ヒータコア(7)を備えるとともに、この車室暖房用ヒータコア(7)に送風する送風機(23)を備え、
この送風機(23)を作動させて車室の暖房を行うときに、暖房能力を高める条件が発生したときは、制御装置(11)により弁体駆動装置(10)を作動させてサーモスタット(5)の弁体(52)を強制的に閉弁させているから、冷却水を熱源として車室の暖房を行う際に、前記弁体(52)の閉弁によりエンジン水温を高めに設定して、暖房効果を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明を車両用エンジンの冷却装置に適用した第1実施形態を示すもので、1は車両の走行用エンジン(内燃機関)で、水冷式のものである。2はラジエータで、冷却ファン3により送風される冷却空気と内燃機関1の冷却水とを熱交換して冷却水を冷却するものである。ここで、冷却ファン3は、モータ3aにより駆動される電動軸流ファンから構成されている。
【0017】
4はラジエータ2と並列に設けられたバイパス回路、5はラジエータ2とエンジン1との間の冷却水の流れを制御するサーモスタット(冷却水温度応動弁)で、サーモワックス(感温部材)51の温度による体積変化を利用して弁体52を変位させて、冷却水流路を開閉するものである。サーモスタット5の具体的構造は後述する。
【0018】
6はエンジン1の冷却系回路に冷却水を循環するウォータポンプで、エンジン1のクランクシャフトの回転が伝達されて、機械的に駆動されるものである。
7は自動車用空調装置のヒータコア(暖房用熱交換器)で、図示しない空調用送風機により送風される空調空気を冷却水と熱交換して加熱するものである。このヒータコア7は、周知のごとく図示しない空調用ダクト内の通風路において冷房用蒸発器の空気下流側に設置され、この蒸発器で冷却された冷風を所定温度まで再加熱することにより車室内への吹出空気温度を制御する。
【0019】
8はこのヒータコア7へ冷却水を循環させるヒータ用回路で、9はラジエータ2へ冷却水を循環させるメイン回路である。
次に、サーモスタット5部分の具体的構造について説明する。サーモワックス51はゴム等からなる弾性変形可能なシール用収納体51a内に収納されており、この収納体51aは金属等で成形された円筒状ケース53内に配設されている。このケース53の一端(上端)側の外周面には環状の板形状からなる弁体52が一体に連結されており、また、収納体51aおよびケース53は支持シャフト54に対して摺動可能に嵌合支持されている。
【0020】
弁体52に対向するように、中心孔56aを有する弁座プレート56が配置されており、この弁座プレート56はハウジング57に固定されている。ケース53の他端(下端)側には円板状の補助弁体58がコイルスプリング58aにより摺動可能に保持されている。
また、弁座プレート56にはスプリング保持プレート59が固定されており、このスプリング保持プレート59と弁体52との間にコイルスプリング60が配設されている。
【0021】
サーモワックス51周囲の冷却水温度が所定温度(例えば82°C)より低いときは、サーモワックス51の体積収縮により弁体52がコイルスプリング60のばね力により図1の上方へ変位して、弁体52が弁座プレート56に当接してその中心孔56aを閉塞する。これにより、サーモスタット5がラジエータ2とエンジン1との間の冷却水流路を閉塞する。
【0022】
そして、サーモワックス51周囲の冷却水温度が所定温度より高いときは、サーモワックス51の体積膨張により支持シャフト54を起点として弁体52がケース53と一体になってコイルスプリング60のばね力に抗して図1の下方へ変位し、弁体52が弁座プレート56から開離して中心孔56aを開放する。これにより、サーモスタット5がラジエータ2とエンジン1との間の冷却水流路を開放する。
【0023】
補助弁体58は上記弁体52の変位と連動して変位し、弁体52がラジエータ2とエンジン1との間の冷却水流路を閉塞するとき、バイパス回路4を全開し、弁体52がラジエータ2とエンジン1との間の冷却水流路を開放するとき、バイパス回路4を全閉する。
さらに、上記支持シャフト54は、電磁アクチュエータ(弁体駆動装置)10により変位するようになっており、電磁アクチュエータ10は電磁コイル10aを有し、この電磁コイル10aに通電すると、鉄系の磁性材からなる支持シャフト54を吸引して、コイルスプリング60のばね力に抗して図1の下方へ強制的に変位させる。電磁コイル10aへの通電を遮断すると、コイルスプリング60のばね力により支持シャフト54が図1の上方へ変位し、その上端部54aがハウジング10bの内壁面に当接して、支持シャフト54の位置決めがなされる。
【0024】
図2は電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aへの通電断続によりサーモスタット5の弁体52のリフト量hが2段階に制御されるリフト量特性を示すもので、図2(b)のT1はサーモスタット5の弁体52が開弁し始める設定温度(例えば、82°C)であり、T2はサーモスタット5の弁体52が全開状態となる設定温度(例えば、95°C)である。
【0025】
図2(b)の実線は電磁コイル10aへの通電を遮断しているときのリフト量特性であり、サーモスタット5周囲の冷却水温度が設定温度T1以下のときはリフト量が0となり、弁体52は全閉状態となる。図2(b)の破線は電磁コイル10aに通電したときのリフト量特性であり、電磁コイル10aにて支持シャフト54が吸引され、強制的にリフト量hだけ支持シャフト54が引き下げられるため、サーモスタット5周囲の冷却水温度が設定温度T1以下であっても、このリフト量hの分だけ弁体52が開弁する。
【0026】
11は電子制御装置で、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aへの通電を制御するものであり、本例では、マイクロコンピュータおよびその周辺回路から構成されている。12はエンジン1部分(具体的にはエンジン1の冷却水出口部)の冷却水温度を検出する水温センサで、サーミスタのような感温抵抗素子からなる。本例では、この水温センサ12により「冷却水温度に関連する信号を発生する水温信号手段」が構成されている。
【0027】
13はエンジン1の点火回路に電源を供給するイグニッションスイッチである。本例では、このイグニッションスイッチ18により「エンジン1の運転、停止に関連する信号を発生するエンジン運転信号手段」を構成している。14はエンジン1の吸気負圧を検出する圧力センサであり、本例ではこの圧力センサ14により「エンジン1の負荷に関連する信号を発生するエンジン負荷信号手段」を構成している。
【0028】
15はエンジン回転数を検出する回転数センサであり、本例ではこの回転数センサ15により「エンジン1の回転数に関連する信号を発生するエンジン回転数信号手段」を構成している。
電子制御装置11は、上記イグニッションスイッチ13およびセンサ12、14、15等から入力される入力信号を予め設定されたプログラムに従って判定、演算処理を行うとともに、その演算処理結果に基づいて電磁コイル10aへの通電を制御するものである。
【0029】
次に、上記構成においてエンジン1の運転モード別に作動を説明する。
▲1▼デッドソーク時の水温制御
連続登坂走行時のごとく、エンジン1を連続して高負荷、高回転にて運転し、エンジン1の熱負荷が高い状態にてエンジン1を停止すると、エンジン1の停止後も、エンジン1部分の水温が過剰に上昇することがある。
【0030】
そこで、本実施形態では、エンジン1の停止後も水温センサ12によりエンジン1部分の冷却水温度のモニターを継続し、エンジン1部分の冷却水温度が設定温度T3(例えば、105°C)以上であると、イグニッションスイッチ13のOFF信号(エンジン停止信号)と水温センサ12からの水温信号とにより、電子制御装置11がデッドソーク時であると判定し、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電する。
【0031】
すると、この電磁コイル10aの吸引力によりサーモスタット5の支持シャフト54が強制的にリフト量hだけ引き下げられるため、サーモスタット5周囲の冷却水温度が設定温度T1以下であっても、このリフト量hの分だけ弁体52が開弁する。その結果、エンジン1とラジエータ2との間の冷却水流路が開通状態となるため、エンジン1内の高温の冷却水とラジエータ2内の低温の冷却水との間に両者の密度差による対流が発生する。これにより、エンジン1とラジエータ2との間で冷却水が入れ替わるので、エンジン1部分の水温が過剰に上昇することを防止できる。
【0032】
図3はデッドソーク時におけるエンジン部分の水温の変化を示すものであり、エンジン停止後の水温上昇に対して、本実施形態では、エンジン部分の水温が設定温度T3まで上昇すると、上記のごとくサーモスタット5の弁体52をリフト量hの分だけ強制的に開弁するため、図3の実線に示すごとく水温上昇を低く抑えることができる。
【0033】
これに対し、従来の通常の冷却装置では、高負荷運転直後のエンジン停止とともに冷却水の流動が止まってしまうので、エンジン1内の冷却水温度が図3の破線に示すごとく急上昇してしまう。
なお、ウォータポンプ6をエンジン1による機械的駆動方式とせずに、モータによる電動駆動方式として、エンジン停止後もエンジン部分の水温が設定温度T3以上であるときはウォータポンプ6を作動させるようにすれば、デッドソーク時により一層効果的にエンジン水温の過上昇を防止できる。
【0034】
▲2▼エンジン負荷による水温制御
エンジン1運転中の負荷が小さいとき(中低負荷時)はエンジン1のスロットルバルブ(図示せず)の開度が小さいため、エンジン1の吸気負圧が設定値(例えば、−18kPa)より大きくなる。この吸気負圧の増大は圧力センサ14により検出され、電子制御装置11に入力される。これにより、電子制御装置11はエンジン1の中低負荷運転を判定し、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電しないため、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによるリフト量hが付与されず、図2の実線で示す通常のリフト量特性で作動する。
【0035】
従って、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1より低いときは、サーモワックス51の体積収縮によりサーモスタット5の弁体52が全閉状態となり、補助弁体58がパイパス回路4を全開するため、ウォータポンプ6の作動により水冷式エンジン1を冷却する冷却水は、パイパス回路4を循環するのみで、ラジエータ2に流入しない。
【0036】
そして、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1より高くなると、サーモワックス51の体積膨張によりサーモスタット5の弁体52が開弁し、水冷式エンジン1を冷却する冷却水は、エンジン1を出た後に、メイン回路9を通って、ラジエータ2に流入し、ここで冷却ファン3の送風空気と熱交換して冷却される。そして、この冷却後の冷却水はサーモスタット5、ウォータポンプ6を通ってエンジン1に戻る。
【0037】
このように、エンジン1の中低負荷時には、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによるリフト量hが付与されず、図2の実線で示す通常のリフト量特性で作動することにより、弁体52の開弁時においても、リフト量hの分だけ弁体52の開弁量が小となり、ラジエータ2への流入冷却水量が抑制される。従って、ラジエータ2での冷却水の放熱性能が抑制され、エンジン水温を高めに設定することができるため、エンジン1の摩擦損失を軽減して、燃費を向上できる。
【0038】
一方、エンジン1のスロットルバルブ(図示せず)の開度が所定値以上となって、エンジン1が高負荷運転しているときは、エンジン1の吸気負圧が設定値(例えば、−18kPa)より小さくなる。この吸気負圧の低下は圧力センサ14により検出され、電子制御装置11に入力される。これにより、電子制御装置11はエンジン1の高負荷運転を判定し、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電する。その結果、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによりリフト量h分だけ強制的に開弁され、図2の破線で示すリフト量特性で作動する。
【0039】
従って、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1以下であっても、サーモスタット5の弁体52が強制的に開弁するとともに、水温が設定温度T1以上であるときは、リフト量h分だけ弁体52の開弁量が増大し、ラジエータ2への流入冷却水量が増大する。そのため、ラジエータ2での冷却水の放熱性能を増大でき、エンジン水温を低めに制御できるので、高負荷時におけるエンジン出力の向上を図ることができる。
【0040】
▲3▼エンジン回転数による水温制御
エンジン回転数が設定値(例えば、4000rpm)より低いときは、回転数センサ15からの入力信号により電子制御装置11はエンジン1の中低回転運転を判定し、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電しないため、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによるリフト量hが付与されず、図2の実線で示す通常のリフト量特性で作動する。
【0041】
エンジン回転数が設定値(例えば、4000rpm)より高くなると、電子制御装置11はエンジン1の高回転運転を判定し、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電する。その結果、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによりリフト量h分だけ強制的に開弁され、図2の破線で示すリフト量特性で作動する。
【0042】
従って、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1以下であっても、サーモスタット5の弁体52が強制的に開弁するとともに、水温が設定温度T1以上であるときは、リフト量h分だけ弁体52の開弁量が増大し、ラジエータ2への流入冷却水量が増大する。そのため、ラジエータ2での冷却水の放熱性能を増大でき、エンジン水温を低めに制御できるので、高回転時におけるエンジン出力の向上を図ることができる。
【0043】
▲4▼オーバーヒート防止のための水温制御
エンジン運転中に、何らかの原因でエンジン水温が異常に上昇して、設定温度T3(例えば、105°C)以上になると、水温センサ12からの入力信号により電子制御装置11はこの水温の異常上昇を判定して、エンジン負荷、エンジン回転数の如何にかかわらず、電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aに通電する。その結果、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによりリフト量h分だけ強制的に開弁され、図2の破線で示すリフト量特性で作動する。
【0044】
従って、リフト量h分だけ弁体52の開弁量が増大し、ラジエータ2への流入冷却水量が増大する。そのため、ラジエータ2での冷却水の放熱性能を増大でき、エンジン水温が設定温度T3以上にさらに異常上昇するのを防止でき、エンジン1のオーバーヒートを未然に防止できる。
なお、第1実施形態では、上記のごとくエンジン運転中にオーバーヒート防止のために弁体52を強制的に開弁させるエンジン水温の設定温度を、デッドソーク時に弁体52を強制的に開弁させるエンジン水温の設定温度と同一温度T3としているが、このT3と近似した別の温度としてもよいことはもちろんである。(第2実施形態)
図4は第2実施形態を示しており、本例では高温の冷却水を蓄えておく蓄熱容器16をバイパス回路4に設置し、この蓄熱容器16内の高温の冷却水をエンジン1に循環して、エンジン1の暖機促進を図るものである。
【0045】
具体的に説明すると、蓄熱容器16はステンレスのような耐食性に優れた金属からなる2重タンク構造の中間空隙部を真空として断熱構造としたものである。この蓄熱容器16内には蓄熱水温を検出する温度センサ17が内蔵されている。蓄熱容器16の入口パイプ16aおよび出口パイプ16bと、バイパス回路4との間の流路は、流路切替弁18にて切替えられるようになっている。この流路切替弁18は例えば回転可能なロータリ式の弁体(図示せず)を内蔵し、このロータリ式の弁体の回動位置をサーボモータ等の電気アクチュエータにより選択して、流路の切替を行う。
【0046】
19は空調用電子制御装置で、空調スイッチ20、外気温度を検出する外気温センサ21、ヒータコア3の吹出空気温度を検出する吹出温度センサ22等から信号が入力される。この入力信号に基づいて、空調用電子制御装置19は空調用送風機23等の作動を制御するとともに、ヒータ信号を電子制御装置11に入力するものである。
【0047】
第2実施形態も前述した▲1▼〜▲4▼の水温制御を同様に実施することは可能であり、以下、第1実施形態と異なる作動についてのみ説明する。まず、エンジン1の冷間始動時について説明すると、エンジン水温が設定温度(例えば、55°C)以下の時にエンジン1が始動されると、水温センサ12およびスタータースイッチ24からの入力信号に基づいて、電子制御装置11は冷間始動時を判定し、流路切替弁18に流路切替信号を入力する。これにより、流路切替弁18は蓄熱容器16の入口パイプ16aおよび出口パイプ16bと、バイパス回路4との間の流路を連通させて、バイパス回路4に直列に蓄熱容器16を挿入するため、蓄熱容器16内の高温の冷却水をバイパス回路4を通してエンジン1に循環して、エンジン1の暖機促進を図ることができる。
【0048】
ここで、エンジン1の暖機終了後には、次回のエンジン始動に備えて蓄熱容器16内に高温の冷却水を蓄える必要がある。そこで、本第2実施形態では、温度サンサ17により蓄熱水温を検出し、蓄熱水温が設定温度(例えば、80°C)より低い間は、常に、電子制御装置11により電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aへの通電を遮断する。
【0049】
従って、サーモスタット5の弁体52は、電磁コイル10aによるリフト量hが付与されず、図2の実線で示す通常のリフト量特性で作動するので、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1(例えば、82°C)より低いときは、サーモワックス51の体積収縮によりサーモスタット5の弁体52が全閉状態となり、補助弁体58がパイパス回路4を全開するため、ウォータポンプ6の作動により水冷式エンジン1の冷却水はパイパス回路4を循環するのみで、ラジエータ2に流入しない。
【0050】
このように、サーモスタット5の弁体52を全閉させることにより、水温を上昇させて、より高い温度の冷却水を蓄熱容器16内に蓄えることができ、次回のエンジン始動性、暖機促進を図ることができ、暖機時に排出される排気エミッションの低減、燃費向上に貢献できる。
次に、車室内空調ヒータ使用時について説明すると、空調スイッチ20の投入により、空調用電子制御装置19によって空調用送風機23に通電され、送風機23が作動し、その送風空気がヒータコア7で冷却水と熱交換して加熱され、温風となり、この温風が車室内へ吹き出して暖房を行う。
【0051】
従って、寒冷時に暖房効果を高めるためには暖房熱源となる冷却水温度を高めることが有効である。そこで、本第2実施形態では、外気温センサ21により検出される外気温が設定温度(例えば、0°C)以下であるとき、または吹出温度センサ22により検出される吹出空気温度が設定温度(例えば、40°C)以下であるときは、空調用電子制御装置19によってこの状態を判定して、電子制御装置11にヒータ信号を入力する。
【0052】
すると、電子制御装置11をこのヒータ信号に基づいて電磁アクチュエータ10の電磁コイル10aへの通電を遮断する。従って、サーモスタット5周囲の水温が設定温度T1(例えば、82°C)より低いときは、サーモスタット5の弁体52が全閉状態となり、水冷式エンジン1の冷却水は、パイパス回路4を循環するのみで、ラジエータ2に流入しない。
【0053】
このように、サーモスタット5の弁体52を全閉させることにより、水温を上昇させることができ、寒冷時での暖房効果を高めることができる。
なお、上記ヒータ信号は、上記外気温または吹出空気温度の低下を検出する以外に、ヒータコア7に流入する冷却水温の低下を判定して、発生してもよい。要は、送風機23を作動させて車室の暖房を行うときに、暖房能力を高める条件が発生したかどうかを判定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用水冷式エンジンの冷却系回路図である。
【図2】(a)は図1におけるサーモスタットの作動特性説明のための断面図、(b)はこのサーモスタットの弁体のリフト量特性を示すグラフである。
【図3】デッドソーク時におけるエンジン水温の挙動を示すグラフである。
【図4】本発明の第2実施形態を示す車両用水冷式エンジンの冷却系回路図である。
【符号の説明】1…水冷式エンジン、2…ラジエータ、3…電動冷却ファン、
4…バイパス回路、5…サーモスタット、51…サーモワックス、52…弁体、54…支持シャフト、6…ウォータポンプ、7…ヒータコア、
10…電磁アクチュエータ、10a…電磁コイル、11…制御装置。

Claims (6)

  1. 水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、冷却水を冷却するラジエータ(2)と、
    前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、この冷却系回路に冷却水を循環させるウォータポンプ(8)と、
    前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、冷却水温度を感知する感温部材(51)によって変位する弁体(52)を有し、この弁体(52)により前記ラジエータ(2)と前記水冷式エンジン(1)との間の流路を開閉するサーモスタット(5)と、
    このサーモスタット(5)の弁体(52)に外力を加えて、この弁体(52)を開弁させる弁体駆動装置(10)と、
    この弁体駆動装置(10)の作動を制御する制御装置(11)とを備え、
    前記水冷式エンジン(1)の停止時に前記水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が第1の設定温度以上であるときは、前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に開弁させるようになっており、
    さらに、前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、断熱構造からなり、高温の冷却水を蓄える蓄熱容器(16)を備え、
    前記水冷式エンジン(1)の始動時に前記水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が前記第1の設定温度より十分低い第2の設定温度以下であるときは、前記蓄熱容器(16)内の冷却水を前記水冷式エンジン(1)内に循環させるようにし、
    また、前記蓄熱容器(16)内の冷却水温度が前記第1の設定温度と前記第2の設定温度との間の中間温度である第3の設定温度より低い間は前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に閉弁させることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 前記水冷式エンジン(1)の高負荷時に、前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に開弁させることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの冷却装置。
  3. 前記水冷式エンジン(1)の高回転時に、前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に開弁させることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの冷却装置。
  4. 前記水冷式エンジン(1)の運転中に、前記水冷式エンジン(1)部分の冷却水温度が前記第1の設定温度またはこれに近似した温度以上であるときは、前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に開弁させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエンジンの冷却装置。
  5. 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、冷却水を熱源として送風空気を加熱する車室暖房用ヒータコア(7)を備えるとともに、
    この車室暖房用ヒータコア(7)に送風する送風機(23)を備え、
    この送風機(23)を作動させて車室の暖房を行うときに、暖房能力を高める条件が発生したときは、前記制御装置(11)により前記弁体駆動装置(10)を作動させて前記弁体(52)を強制的に閉弁させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のエンジンの冷却装置。
  6. 前記サーモスタット(5)は、前記感温部材(51)を支持する支持シャフト(54)を有し、
    前記弁体駆動装置(10)は前記支持シャフト(54)を変位させることにより前記弁体(52)を強制的に開弁させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のエンジンの冷却装置。
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