JP3568302B2 - 軟質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軟質ポリウレタンフォーム及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ホットモールドフォーム及びスラブフォームにおける高硬度フォーム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軟質ポリウレタンフォームは適度の弾性を有し、衝撃吸収性能が優れているため、寝具、家具、自動車のシート、家具のクッション等に広く使用されている。用途に応じて幅広い硬度の軟質ポリウレタンフォームが要求される。
【0003】
高硬度の軟質ポリウレタンフォームを得るためには、ポリオキシアルキレンポリオールの一部をエチレン性不飽和単量体の重合により変性した、いわゆる、ポリマーポリオールが一般的に使用される(例えば特公昭41−3473、特公昭47−47597)。本ポリマーポリオール内のエチレン性不飽和単量体の重合物は、軟質ポリウレタンフォームの樹脂構造内で有機フィラーとして機能し、その効果でフォーム硬度が高くなると考えられる。しかし、本方法では原液の粘度が高くなり、作業性が悪くなる。又、ポリマーポリオール製造の際にポリオキシアルキレンポリオール内でエチレン性不飽和単量体の重合操作が必要となる。結果として、ポリオキシアルキレンポリオールに比較して価格の高いポリマーポリオールを原料として使用しなくてはならない。又、液流れ性が低下し、不良率が多くなる等の欠点もある。
【0004】
官能基数(開始剤の活性水素化合物の水酸基数)の高いポリオキシアルキレンオキシドを用いることによる軟質ポリウレタンフォームの製造方法も行われている(例えば特公昭45−38839、特開昭57−61772)。本方法により軟質ポリウレタンフォーム樹脂の架橋密度が高くなり、高硬度の軟質ポリウレタンフォームが得られると考えられる。しかし、ポリオキシアルキレンポリオールの粘度が高くなる。又、得られた軟質ポリウレタンフォームの機械強度が低下する。
【0005】
特定の構造を有する架橋剤を用いる方法も知られている(例えば特公昭54−4757)。しかし、特にホットモールドフォームやスラブフォームの製造への応用の場合、高通気量のフォームを得るのが困難であり、フォームが収縮する傾向にある。
アルカリ土類金属塩を添加することにより、高硬度の軟質ポリウレタンフォームを製造する方法も提案されている(特開平6−192369)。しかし、アルカリ土類金属塩の増加に伴い、セルが荒くなり品質の悪いフォームが得られるという欠点を有する。
【0006】
特開平02−115211には総不飽和度の低いポリオキシアルキレンポリオールを使用することにより軟質ポリウレタンフォームの高硬度化が可能であると記載されている。これらのポリオキシアルキレンポリオールは上記公開特許の明細書中に明記されているように、ジエチル亜鉛、金属ポルフィリン、複合金属シアン化物錯体などにより製造される。しかし、本発明者らが追試した結果では、上記複合金属シアン化物錯体触媒などを使用したポリオキシアルキレンポリオールにより製造した軟質ポリウレタンフォームは、高通気量の軟質ポリウレタンフォームを得るのが困難であり、得られた軟質ポリウレタンフォームが収縮する傾向にあった。高通気量の軟質ポリウレタンフォームを得るために発泡に使用する有機金属触媒量を低減した場合、軟質ポリウレタンフォームのキュアー性が低下する等の問題が発生した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の方法の欠点を克服した、高硬度の軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高硬度の軟質ポリウレタンフォームを製造する方法について上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0009】
即ち本発明は、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物とを触媒、整泡剤、発泡剤、その他助剤の存在下に反応させて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、プロピレンオキシド付加重合によるヘッド−トゥ−テイル(Head−to−Tail)結合選択率が96mol%以上であるポリオキシアルキレンポリオールを使用し、そのポリオキシアルキレンポリオールが、(1)水酸基価35mgKOH/gを超え50mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中2.5%以下、(2)水酸基価50mgKOH/gを超え60mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中1.5%以下、及び/又は(3)水酸基価60mgKOH/gを超え70mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中0.8%以下、であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法及びこの方法で製造される軟質ポリウレタンフォームである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において使用するポリオキシアルキレンポリオールは、開始剤としての水酸基数2〜4の活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合した構造の化合物及びそれらの2種類以上の混合物である。活性水素化合物を例示するならば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、モノ−、ジ−、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。上記活性水素化合物は2種類以上併用してもよい。
【0011】
上記活性水素化合物に付加重合するアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシドと共にエチレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。アルキレンオキシドの付加様式は特に限定されないが、軟質ポリウレタンフォームの発泡安定性、泡化反応(ポリイソシアネートと水との反応)と樹脂化反応(ポリイソシアネートとポリオキシアルキレンポリオールとの反応)のバランス等の点から、使用するポリオキシアルキレンポリオールの鎖末端オキシエチレン基(エチレンオキシド由来)含量は25重量%以下が好ましい。
【0012】
ポリオキシアルキレンポリオール全水酸基中のモノオール由来の水酸基最大量は、水酸基価35mgKOH/gを超え50mgKOH/g以下の範囲では2.5%、水酸基価50mgKOH/gを超え60mgKOH/g以下の範囲では1.5%、水酸基価60mgKOH/gを超え70mgKOH/g以下の範囲では0.8%であり、更にプロピレンオキシドの付加重合によるヘッド−トゥ−テイル結合最低選択率は96mol%であり、好ましくは96〜98mol%である。
【0013】
該ポリオキシアルキレンポリオール全水酸基中のモノオール由来の水酸基最大量が、水酸基価35mgKOH/gを超え50mgKOH/g以下の範囲で2.5%、水酸基価50mgKOH/gを超え60mgKOH/g以下の範囲で1.5%、水酸基価60mgKOH/gを超え70mgKOH/g以下の範囲で0.8%を超える場合には高硬度化の寄与度が小さくなる。一方、プロピレンオキシドの付加重合によるヘッド−トゥ−テイル結合選択率は96mol%未満の場合には高通気量のフォームを得るのが困難であり、軟質ポリウレタンフォームが収縮する傾向にある。高通気量の軟質ポリウレタンフォームを得るために、使用する触媒量を低減した場合、軟質ポリウレタンフォームのキュアー性が低下する等の問題が発生する。
【0014】
ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価は35mgKOH/gを超え70mgKOH/g以下である。水酸基価が35mgKOH/g以下だと軟質ポリウレタンフォームの成形性が悪くなり、得られた軟質ポリウレタンフォームに割れを生じ易くなる。水酸基価が70mgKOH/gを超えると高通気量の軟質ポリウレタンフォームを得るのが困難であり、得られた軟質ポリウレタンフォームが収縮する傾向にある。
【0015】
ポリオキシアルキレンポリオールの合成触媒としてはアルカリ金属水酸化物触媒を使用する。例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられるが、好ましくは水酸化セシウム、水酸化ルビジウムから選ばれる化合物のうち少なくとも1種類が含まれる化合物である。該触媒は通常純度90重量%以上のものが使用される。
【0016】
触媒の使用量は活性水素化合物1molに対して0.05〜0.5molで、反応温度60〜98℃、反応圧力4kgf/cm2以下の条件でプロピレンオキシド及び必要に応じて他のアルキレンオキシドを付加重合することによって合成される。該触媒は反応終了後、塩酸、燐酸等による中和法、水を用いた水洗法、あるいはイオン交換樹脂によるイオン交換法等により除去される。
【0017】
更に高硬度の軟質ポリウレタンフォームを得るためには、該ポリオキシアルキレンポリオールの少なくとも一部を、ポリオキシアルキレンポリオール中でエチレン性不飽和単量体の重合により変性した、いわゆるポリマーポリオールで置き換えることもできる。
エチレン性不飽和単量体は特に限定されないが、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデン等であり、これらの重合体は通常直径0.1〜10μmの微粒子状で分散される。
【0018】
ポリイソシアネートは公知のもので、特に限定されないが、通常2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI−100、TDI−80、TDI−65等)が使用される。
ポリイソシアネート成分の使用量は、特に制限はないが、該ポリオキシアルキレンポリオール成分及び水の活性水素に対するポリイソシアネートの当量比(NCO/H当量比、以下NCOインデックスと略する)が0.7〜1.2となる範囲が適当である。
【0019】
本発明で使用される触媒は、軟質ポリウレタンフォームを製造する際に使用される従来公知のものを使用することができ、特に限定はないが、例えばアミン系触媒(トリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリン、N−メチルモルフォリン、N,N−ジメチルエタノールアミン等)、有機金属系触媒(オクタン酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート等)がある。これらの触媒は単独で、又は混合して使用され、その使用量はポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して0.001〜10重量部である。
【0020】
発泡剤は、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロリド、トリクロロフルオロメタン等が単独で、又は混合して使用されるが、環境保護の観点より水を単独で使用することが好ましい。発泡剤の使用量はポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して0.01〜10重量部である。
【0021】
整泡剤は従来公知の有機珪素系界面活性剤(ポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)であり、例えば、日本ユニカー社製のL−5740M、L−5740S、SZ−1142、L−520、L−580、東レダウコーニング社のSH−192等が含まれる。これら整泡剤の使用量は、ポリオキシアルキレンポリオール100重量部に対して0.01〜10重量部である。
【0022】
必要により、着色剤、難燃剤、フィラー、老化防止剤、抗酸化剤等を添加することができる。
以上のように構造制御されたポリオキシアルキレンポリオールを用いることにより、従来問題であった高粘度のポリオキシアルキレンポリオールを使用することなく、キュアー性良く、収縮のない高硬度の軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。
【0023】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下、部とは重量部を表す。
【0024】
(ポリオキシアルキレンポリオール合成例−1)
グリセリン1molに対して水酸化セシウム0.23molを加え、100℃で6時間減圧脱水後プロピレンオキシドを反応温度80℃、最大反応圧力3.5kgf/cm2G(Gはゲージ圧を表す)で付加重合し、次いでエチレンオキシドを反応温度100℃で付加重合して水酸基価45mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオールAを得た。鎖末端オキシエチレン基含量は8重量%であった。
【0025】
このポリオキシアルキレンポリオールAを日本分光社製液体クロマトグラフ装置により液体クロマトグラムをとり、トリオールとモノオールの面積比からポリオキシアルキレンポリオール全水酸基中のモノオール由来の水酸基量を測定した。モノオール由来の水酸基量は1.5%であった。
更に日本電子社製400MHzC13−核磁気共鳴(NMR)装置を用い、重クロロホルムを溶媒として使用し、このポリオキシアルキレンポリオールAのC13−NMRスペクトルをとり、ヘッド−トゥ−テイル結合のオキシプロピレンセグメントのメチル基のシグナル(16.9〜17.4ppm)とヘッド−トゥ−ヘッド結合のオキシプロピレンセグメントのメチル基のシグナル(17.7〜18.5ppm)の比から求めたオキシプロピレンユニットのヘッド−トゥ−テイル結合の結合選択率は96.5mol%であった。
なお、核シグナルの帰属はMacromolecules 19、1337−1343(1986)、F.C.Schiling、A.E.Tonelliの報文に記載された値を参考にした。
【0026】
以下、同様の合成方法によりポリオキシアルキレンポリオールB〜I(合成例2〜9)、K〜N(合成例11〜14)、P〜S(合成例16〜19)を得た。表−1、2に上記ポリオキシアルキレンポリオールの合成条件、構造及び分析値を示す。
【0027】
表中でCsOHは水酸化セシウムを、RbOHは水酸化ルビジウムを、KOHは水酸化カリウムを示す。開始剤の官能基数3はグリセリンを、4はペンタエリスリトールを、5.7はソルビトールとグリセリンの重量比95対5の混合物を開始剤に用いたことを示す。鎖末端オキシエチレン基含量0重量%はアルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドのみを用いたことを示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003568302
【0029】
【表2】
Figure 0003568302
【0030】
(ポリオキシアルキレンポリオール合成例−10)
グリセリン1molに対して亜鉛・コバルトシアン化物と塩化亜鉛、水、ジメトキシエタノールからなる、いわゆる複合金属シアノ化錯体触媒を6.93g加え、プロピレンオキシドを反応温度90℃、反応圧力4.0kgf/cm2Gで付加重合し水酸基価49mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオールを得た。上記複合金属シアノ化錯体触媒をアンモニア水により抽出し、水洗によりポリオキシプロピレンポリオールを精製後、水酸化カリウムをグリセリン1mol相当に対し0.23molとなるように加え、100℃で6時間、減圧脱水を行った。次いでエチレンオキシドを100℃で付加重合して水酸基化45mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオールJを得た。鎖末端オキシエチレン基含量は8重量%であった。
【0031】
ポリオキシアルキレンポリオールAと同様の方法によりポリオキシアルキレンポリオールJを分析したところ、ポリオキシアルキレンポリオール全水酸基中のモノオール由来の水酸基量は1.3%、オキシプロピレンユニットのヘッド−トゥ−テイル結合の結合選択率は86.0mol%であった。
以下、同様の合成方法によりポリオキシアルキレンポリオールO(合成例15)を得た。表−2に上記ポリオキシアルキレンポリオールの合成条件、構造及び分析値を示す。
【0032】
表中で、開始剤の活性水素化合物の水酸基数3はグリセリンを開始剤に用いたことを示す。鎖末端オキシエチレン基含量0重量%はアルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドのみを用いたことを示す。
表−1には本発明で使用する範囲内の、表−2には範囲外のポリオキシアルキレンポリオールを示す。特に表−2中の、開始剤の活性水素化合物の水酸基数が本発明の範囲より高い、ポリオキシアルキレンポリオールK及びPは、粘度が1000cPs/25℃を超え、エチレン性不飽和単量体で変性していないポリオキシアルキレンポリオールとしては高粘度であったため、軟質ポリウレタンフォームの製造には使用しなかった。
【0033】
(ポリマーポリオール合成例ー1)
ポリオキシアルキレンポリオールA100部に対してアクリロニトリル19部及びスチレン5.5部グラフト重合して得た水酸基価34mgKOH/gの ポリマーポリオールTを得た。
(ポリマーポリオール合成例ー2)
ポリオキシアルキレンポリオールI100部に対してアクリロニトリル19部及びスチレン5.5部グラフト重合して得た水酸基価34mgKOH/gの ポリマーポリオールUを得た。
【0034】
前記ポリオキシアルキレンポリオールの他に、以下に示す原料を使用した。
Figure 0003568302
物性測定はJIS K−6301及びK−6401により行った。
【0035】
実施例1
以下に示す各成分を攪拌混合することにより軟質ポリウレタンフォームを製造した。
Figure 0003568302
【0036】
ポリオキシアルキレンポリオール、水、触媒−1、−2、整泡剤−1を混合し、混合液の温度を25℃に調製した。この混合物に触媒−4を加え混合し、すぐさま25℃に調製したT−80を加え混合し、直ちに予め40℃に調製した内寸400x400x100mmのアルミ製金型へ注入し、蓋を閉めて発泡させた。T−80を加え混合を開始してから150秒後より、160℃の熱風オーブンで9分間キュアーを行い、その後金型から軟質ポリウレタンフォームを取り出した。得られた軟質ポリウレタンフォームの製造条件、物性及び成形性を表−3に示す。
【0037】
【表3】
Figure 0003568302
【0038】
以下、同様の方法により実施例2〜4、比較例1〜6を行った。表−3に上記実施例、比較例の軟質ポリウレタンフォームの製造条件、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性及び成形性を示す。
【0039】
実施例1〜4では、全水酸基中のモノオール由来の水酸基量が本発明の範囲より大きいポリオキシアルキレンポリオールIを用いた比較例−1、及び比較例−2〜6に比べて高硬度の軟質ポリウレタンフォームが得られた。合成触媒として複合金属シアノ化錯体を用いたポリオキシアルキレンポリオールJ、水酸基価が本発明の範囲より高いポリオキシアルキレンポリオールMを用いた比較例2、5の条件では、得られた軟質ポリウレタンフォームに収縮を生じた。高通気量の軟質ポリウレタンフォームを得る為に触媒−4の使用部数を低くしたところ、比較例3、6に示す様にキュアー性に劣り、表面スキン剥離を生じた。水酸基価が本発明の範囲より低いポリオキシアルキレンポリオールLを用いた比較例4では、得られた軟質ポリウレタンフォーム内部に割れ(クラック)を生じたため、物性採取が不可能であった。
【0040】
実施例5
以下に示す各成分を攪拌混合することにより軟質ポリウレタンフォームを製造した。
Figure 0003568302
【0041】
ポリオキシアルキレンポリオール、水、触媒−1、−2、整泡剤−1を混合し、混合液の温度を25℃に調製した。この混合物に触媒−4を加え混合し、すぐさま25℃に調製したT−80を加え混合し、直ちに予め40℃に調製した内寸400x400x100mmのアルミ製金型へ注入し、蓋を閉めて発泡させた。T−80を加え混合を開始してから150秒後より、160℃の熱風オーブンで9分間キュアーを行い、その後金型から軟質ポリウレタンフォームを取り出した。得られた軟質ポリウレタンフォームの製造条件、物性及び成形性を表−3に示す。
【0042】
以下、同様の方法により、比較例7を行った。表−4に上記実施例、比較例の軟質ポリウレタンフォームの製造条件、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性及び成形性を示す。
【0043】
【表4】
Figure 0003568302
【0044】
実施例5では、全水酸基中のモノオール由来の水酸基量が本発明の範囲より大きいポリオキシアルキレンポリオールI、及びポリオキシアルキレンポリオールIを原料に用いたポリマーポリオールUを用いた比較例7に比べて高硬度の軟質ポリウレタンフォームが得られた。
【0045】
実施例6
以下に示す各成分を攪拌混合することにより軟質ポリウレタンフォームを製造した。
Figure 0003568302
【0046】
ポリオキシアルキレンポリオール、水、触媒−1、−3、整泡剤−2を混合し、混合液の温度を25℃に調製する。この混合物に触媒−4を加え混合し、すぐさま25℃に調製したT−80を加え混合し、300x300mmのボックスへ注入し発泡させた。発泡後の軟質ポリウレタンフォームは一晩以上放置し、軟質ポリウレタンフォームの物性測定を行った。250x250mm、厚み50mmの軟質ポリウレタンフォームを切り出し、硬度測定に供した。得られた軟質ポリウレタンフォームの状態及び物性を表−5に示す。
【0047】
以下、同様の方法により実施例7、8、比較例8〜10を行った。表−5に上記実施例、比較例の軟質ポリウレタンフォームの製造条件、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性及び成形性を示す。
【0048】
【表5】
Figure 0003568302
【0049】
実施例6〜8では、全水酸基中のモノオール由来の水酸基量が本発明の範囲より大きいポリオキシアルキレンポリオールNを用いた比較例8、及び比較例9に比べて高硬度の軟質ポリウレタンフォームが得られた。合成触媒として複合金属シアノ化錯体を用いたポリオキシアルキレンポリオールOを用いた比較例9の条件では、通気量が低く、反発弾性の低い質の悪い軟質ポリウレタンフォームが得られた。水酸基価が本発明の範囲より低いポリオキシアルキレンポリオールQを用いた比較例10では、得られた軟質ポリウレタンフォーム内部に割れ(クラック)を生じたため、物性採取が不可能であった。
【0050】
実施例9
以下に示す各成分を攪拌混合することにより軟質ポリウレタンフォームを製造した。
Figure 0003568302
【0051】
ポリオキシアルキレンポリオール、水、触媒−1、−3、整泡剤−2を混合し、混合液の温度を25℃に調製する。この混合物に触媒−4を加え混合し、すぐさま25℃に調製したT−80を加え混合し、300x300mmのボックスへ注入し発泡させた。発泡後の軟質ポリウレタンフォームは一晩以上放置し、軟質ポリウレタンフォームの物性測定を行った。250x250mm、厚み50mmの軟質ポリウレタンフォームを切り出し、硬度測定に供した。得られた軟質ポリウレタンフォームの状態及び物性を表−6に示す。
【0052】
以下、同様の方法により比較例11、12を行った。表−6に上記実施例、比較例の軟質ポリウレタンフォームの製造条件、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性及び成形性を示す。
【0053】
【表6】
Figure 0003568302
【0054】
実施例9では、全水酸基中のモノオール由来の水酸基量が本発明の範囲より大きいポリオキシアルキレンポリオールRを用いた比較例11、及び水酸基価が本発明の範囲より高いポリオキシアルキレンポリオールSを用いた比較例12に比べて高硬度の軟質ポリウレタンフォームが得られた。
【0055】
【発明の効果】
実施例及び比較例より明らかなように、軟質ポリウレタンフォームの製造において、全水酸基中のモノオール由来の水酸基量が低く、かつオキシプロピレンユニットのヘッド−トゥ−テイル結合の結合選択率が高い、ポリオキシアルキレンポリオールの使用により、ポリオキシアルキレンポリオールの高粘度化、軟質ポリウレタンフォームの独立気泡傾向、キュアー性低下等の従来技術の欠点を克服し、高硬度の軟質ポリウレタンフォームを得ることが可能となった。よって、産業上の利用価値は高い。

Claims (5)

  1. ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネート化合物とを触媒、整泡剤、発泡剤、その他助剤の存在下に反応させて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、プロピレンオキシド付加重合によるヘッド−トゥ−テイル(Head−to−Tail)結合選択率が96mol%以上であるポリオキシアルキレンポリオールを使用し、そのポリオキシアルキレンポリオールが、(1)水酸基価35mgKOH/gを超え50mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中2.5%以下、(2)水酸基価50mgKOH/gを超え60mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中1.5%以下、及び/又は(3)水酸基価60mgKOH/gを超え70mgKOH/g以下でモノオール由来の水酸基量が全水酸基中0.8%以下、であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. ポリオキシアルキレンポリオールが、アルカリ金属水酸化物触媒の存在下、水酸基数2〜4の活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合して得られるものであり、アルカリ金属水酸化物触媒が、水酸化セシウム及び/又は水酸化ルビジウムであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ポリオキシアルキレンポリオールの一部がエチレン性不飽和単量体の重合により変性されたポリマーポリオールであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 発泡剤として水を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの方法により製造される軟質ポリウレタンフォーム。
JP33352695A 1995-12-21 1995-12-21 軟質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3568302B2 (ja)

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