JP3566221B2 - 可燃性ガスセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素等の可燃性ガス濃度を検出するための可燃性ガスセンサに関する。特に、爆発濃度範囲を含む高濃度の可燃性ガス、例えば、燃料蒸気処理機構を備えるエンジンにおいて、吸気系に排出される燃料蒸気を直接検出するのに適した可燃性ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンク内の燃料の蒸発により発生する燃料蒸気を、吸着材を充填したキャニスタに一時的に吸着捕集する燃料蒸気処理システムが知られている。捕集された燃料蒸気は、エンジン運転中に吸気負圧を利用してキャニスタに大気を導入し、吸着材から脱離(パージ)させることにより、パージ通路を経て吸気系に送出され、燃焼室で消費される。
【0003】
一方、排気系に設置した空燃比センサの検出結果に基づき燃料噴射量を制御することが行われており、排気エミッションを低減するために、燃料噴射量を高精度に制御することが重要となっている。ところが、キャニスタを備えた内燃機関では、パージ通路から吸気系に流入する燃料蒸気が爆発濃度範囲になることもあり、排気系に設置されて間接的に空燃比を測定する空燃比センサでは、燃焼室内の燃料蒸気濃度の変動に対応できず、空燃比センサのみによる燃料噴射量の補正では排気エミッションの低減に限界があった。
【0004】
このため、吸気系に流入する燃料蒸気濃度を直接検出するセンサを設置して、燃料噴射量の補正を行うことが検討されている。ただし、燃料蒸気は可燃性のガスであり、高濃度になると発火するおそれがあるため、空燃比センサに用いられる限界電流式の酸素センサを、そのまま転用することはできなかった。そこで、本発明者等は、先に、限界電流式の酸素センサ構造を有するセンサ素子の外周囲を二重筒状の耐熱性カバー体で保護し、外側カバーに設けた通気孔の径や配置を工夫することによって、火炎が外部へ漏れるのを防止した可燃性ガスセンサを提案した(特願平11−290113号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造の可燃性ガスセンサを用いて、実際に測定を行ったところ、定常条件下では、良好な結果が得られたものの、圧力、流速といった環境の変化で、センサ出力が大きく変化することが判明した。これは、大気に開放されている排気系に比べると吸気系では圧力変動が大きく、また、流速が大きく低下することがあるためで、センサ出力がこれらの影響を受けやすい。また、圧力が急激に変化する過渡変化時には、センサ出力がオーバーシュートして正しく追従しないなど、測定精度が悪化する問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、燃料蒸気のような負圧かつ高濃度の可燃性ガスを検出する際に、圧力変化や流速低下といった環境変化の影響を排除し、圧力の過渡変化時においても、高い精度で可燃性ガス濃度を測定することができる可燃性ガスセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、酸素イオン導電体の表面に一対の電極を形成して、該一対の電極のうち一方を、可燃性ガスと酸素を含む被測定ガス存在空間に配置したセンサ素子を備え、可燃性ガスの酸化反応による被測定ガス中の酸素濃度の変化から可燃性ガス濃度を検出する可燃性ガスセンサであって、被測定ガスの圧力によるセンサ出力のずれを、基準ガス雰囲気におけるセンサ出力を基に補正する補正手段を設けたものである。
【0008】
可燃性ガスセンサの出力は、圧力が増加すると高出力側にシフトする傾向にあるが、基準ガス、例えば大気中におけるセンサ出力も同様の傾向が見られるため、これを基に補正を行う上記補正手段を設けることによって圧力の影響を排除することができる。従って、圧力変化による出力変動を抑制し、精度良い可燃性ガス濃度の測定が可能であり、例えば、燃料蒸気処理システムを有するエンジンに設置して燃料噴射量の補正に利用することにより、排気エミッションを効果的に低減できる。
【0009】
請求項2のように、具体的には、請求項1の上記補正手段を、基準ガス雰囲気において予め測定された圧力とセンサ出力の関係をマップとして有し、これを基準出力値として、測定圧力における上記センサ素子の出力値との比を算出するように構成する。この出力比は圧力によらず一定になるので、この値から可燃性ガス濃度を算出することができる。
【0010】
請求項3の発明では、上記基本構成を有する可燃性ガスセンサにおいて、被測定ガスの流速低下によるセンサ出力のずれを、予め作成した流速−センサ出力マップを基に補正する補正手段を設けている。
【0011】
センサ出力は、被測定ガスの流速がごく小さい範囲で流速依存性を示し、高出力側にシフトする。そこで、被測定ガスの流速が低下した時に、流速とセンサ出力の関係を示す補正用のマップを持つ上記補正手段により、流速に応じてセンサ出力を補正することによって、流速の影響を排除できる。従って、流速変化による出力変動を抑制し、燃料蒸気等の可燃性ガス濃度を精度良く測定することができる。
【0012】
請求項4のように、具体的には、請求項3の上記補正手段は、被測定ガスの流速が予め設定した一定値に満たない時にのみ出力に影響すると判断して補正を行う。流速がある程度以上大きい場合には、上記流速依存性は見られないので、上記補正手段は、まず、被測定ガスの流速を測定して、予め設定した上記一定値と比較し、これより流速が低い場合にのみ補正を行うようにするとよい。
【0013】
請求項5の発明は、上記基本構成を有する可燃性ガスセンサにおいて、急激な圧力変化によるセンサ出力のずれを補正する補正手段を設けたものであり、該補正手段は、圧力変化速度が予め設定した一定値を超える時間が一定時間以上継続した時に、該圧力変化速度を基にあるいは上記一定時間における可燃性ガス濃度の変化率を基に、センサ出力を補正する。
【0014】
圧力の過渡変化時のセンサ出力は、圧力変化開始から一定時間の間は圧力変化に追従するが、その後、減圧変化時には低出力側に、加圧変化時には高出力側にシフトする。そこで、上記補正手段は、圧力変化速度が上記一定値を超えて急激に変化し、かつ上記一定時間が経過した時に、センサ出力を補正する。この際、予め圧力変化速度とセンサ出力の関係、または可燃性ガス濃度の変化率を知り、これらを基に補正を行うことで、圧力の過渡変化による出力変動を抑制し、燃料蒸気等の可燃性ガス濃度を精度良く測定することができる。
【0015】
請求項6のように、具体的には、請求項5の上記補正手段は、上記圧力変化速度が、圧力変化の影響を受けない上記一定値以下となるまで補正を行う。補正方法としては、例えば、上記圧力変化速度に応じた所定値をセンサ出力に乗じて補正することができる。正しいセンサ出力からのずれは、上記圧力変化速度に応じて決まるので、これを予め設定しておくことで補正が容易にできる。
【0016】
あるいは、請求項7のように、請求項5の上記補正手段の補正方法として、上記一定時間におけるセンサ出力と、その間の上記可燃性ガス濃度の変化率を基に、センサ出力を補正することもできる。上記一定時間の間は正しいセンサ出力が得られるので、これを基に、センサ出力が正しい値からずれている間(上記圧力変化速度が上記一定値以下となるまで)補正を行うことで、上記可燃性ガス濃度の予測値を算出することができ、同様の効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1(a)は燃料蒸気処理システムの概略構成を示す図で、本発明の可燃性ガスセンサSは燃料蒸気濃度を検出するために用いられる。図中、自動車エンジンの燃焼室Eには、燃料タンクTから供給されるガソリン等の燃料がインジェクタIを介して噴射されるようになしてある。燃料タンクTは通路51にてキャニスタCに連通し、燃料タンクT内の燃料蒸気(例えばガソリン蒸気)は、該通路51からキャニスタCに送られて活性炭等の吸着材に一時的に吸着保持される。キャニスタCはパージ通路52によってスロットル弁53とサージタンク54間の吸気路に連通しており、エンジン運転時に吸気負圧を利用してキャニスタC内の燃料蒸気をパージする。燃料蒸気は、パージ通路52を経て吸気とともに燃焼室E内に導入され、インジェクタIから噴射される燃料とともに燃焼する。
【0018】
可燃性ガスセンサSは、サージタンク54壁に配置されて、被測定ガスである吸気中の可燃性ガス、すなわち燃料蒸気濃度を測定する。また、排気系には、通常、公知の空燃比センサ(A/Fセンサ)が設置されている。可燃性ガスセンサSは、外部に付設される電子制御部(ECU)6と電気的に接続されており、電子制御部(ECU)6は、可燃性ガスセンサSの出力から燃料蒸気濃度を算出する際に、その出力を補正する補正手段を備えている。この詳細については後述する。電子制御部(ECU)6は、算出された燃料蒸気濃度と、空燃比センサおよび図示しないその他のセンサ等の検出結果に基づいて、燃料噴射量を算出し、インジェクタIを駆動する。
【0019】
図1(b)に、可燃性ガスセンサSの主要部構成を示す。図中、可燃性ガスセンサSは、両端開口の筒状ハウジングHと、その筒内に挿通保持される可燃性ガスセンサ素子1を有している。ハウジングHの一端から突出するセンサ素子1の先端部(図の上端部)は、ハウジングHの他端に固定されるカバー体2内に収容され、センサ素子1の基端部(図略)は、ハウジングHの他端に固定した大気カバー3内に収容されている。ハウジングHは、外周に形成したねじ部によってサージタンク54壁に固定され、カバー体2およびセンサ素子1の先端部が被測定ガス存在空間であるサージタンク54内空間に突出している。
【0020】
センサ素子1は、固体電解質の酸素イオン導電性を利用した限界電流式の酸素センサ構造を有し、具体的には、ジルコニア等よりなる試験管状の酸素イオン導電体11と、その先端部において内外周面の対向位置に形成される白金等の電極12、13を有している。酸素イオン導電体11の中空部は、基準酸素濃度ガスとしての大気が導入される大気カバー3内空間と連通している。これにより、酸素イオン導電体11の外周側の電極12は被測定ガスに、内周側の電極13は大気に晒される。酸素イオン導電体11の中空部には、ヒータ4が収容され、その発熱部が酸素導電体11の電極12、13を加熱するようになっている。
【0021】
カバー体2は、可燃性ガスセンサ素子1の保温および保護のために設けられるもので、有底容器状の内部カバー21と外部カバー22の二重構造となっている。内部カバー21および外部カバー22は、熱伝導性および耐熱性に優れる金属材料、例えばステンレス等で構成され、側壁または底壁に、被測定ガスの導入口または導出口となる複数の通気孔23、24をそれぞれ有している。
【0022】
ここで、外部カバー22の通気孔24は消炎孔として機能するもので、内部カバー21内で発生した火炎が、通気孔24を通過する際に壁面に熱を奪われて消炎するように形成され、火炎が外部へ伝播してサージタンク内を流通する燃料蒸気に引火するのを防止する。この消炎効果を得るための、通気孔24の孔径は、火炎の燃焼エネルギー、すなわち可燃性ガスの種類と、外部カバー22の板厚および外部カバー22の表面温度によって異なるので、これらを考慮して孔径を設定するのがよい。
【0023】
内部カバー21の通気孔23の配置や大きさは、内外のガス交換を良好に行い、応答性を確保できるように適宜設定することができる。具体的には、内部カバー21の通気孔23の大きさは、通常、1.5〜2.0mm程度であり、外部カバー22の通気孔24は、通常、これより小さく設定される。例えば、外部カバー22の板厚が0.5mm程度で、表面温度が200℃程度である時、ブタンガスで1.1mm程度以下、ガソリン蒸気で0.9mm程度以下であれば、消炎効果が得られる。
【0024】
なお、図示しないが、酸素イオン導電体11の外周側(被測定ガス側)の電極12表面には、通常、拡散抵抗層が形成されており、被測定ガスが、該拡散抵抗層内を拡散によって通過した後、電極12に到達するようになしてある。拡散抵抗層12は、MgO−Alスピネル等からなり、所定の拡散抵抗となるように、例えば、空孔率3〜5%、平均細孔径3nm程度に制御されている。また、拡散抵抗層12の表面に、トラップ層を形成すると、被測定ガス中の微小炭素粒子、オイルミスト、オイルから生成するデポジット等から、センサ素子1を保護するために好ましい。トラップ層は、例えば、α−Al、γ−Al、MgO−Alスピネル、ムライト等からなり、空孔率6〜30%、平均細孔径0.1〜50μm程度の範囲となるように形成される。
【0025】
上記構成の可燃性ガスセンサ素子1の検出原理を説明する。図1(b)において、被測定ガスは、拡散抵抗層を介して所定の拡散抵抗で外周側の電極12に到達する。一方、内周側の電極13は、中空部内に導入される大気と接触している。これら電極12、13間に、所定の電圧を印加すると、酸素イオン導電体11に、被測定ガス中の酸素濃度に応じた限界電流が流れる。この被測定ガスに可燃性ガスが混入した場合、可燃性ガスが酸化反応して消費されるため残った酸素のみが電極12に到達する。この残った酸素が電極12上でイオン化し、酸素イオン導電体14内を拡散することにより、イオン電流が流れ、これを検出することで、可燃性ガスの濃度を知ることができる。
【0026】
電子制御部6は、この検出原理に基づき、センサ出力から可燃性ガス濃度を計算する。ところが、可燃性ガスセンサSは、圧力変化幅が約40kPaと大きい吸気系に設置されるために、圧力変化幅が約1kPaと小さい排気系と異なり、圧力の影響が無視できないものとなる。また、流速が約1m/s以下に低下した場合にもセンサ出力が変動する。これらはいずれも、センサ素子1の構造によるもので、例えば、圧力が変化すると、拡散抵抗層を通過する際の各気体分子の拡散挙動に差が生じるために、圧力依存性が発生すると考えられる。また、流速による出力変化も同様で、一定流速以上の場合は、動圧が大きいため各気体分子の拡散は均一に生じるが、一定流速以下になると、動圧が小さく、自然拡散に近くなるために、各気体分子の拡散性の違いが生じることに起因すると考えられる。
【0027】
実際に使用する場合の問題点としては、(1)圧力の変化によりセンサ出力が変化する、(2)ガス流速がある値以下になるとセンサ出力が変化する、(3)圧力の急激な変化に対して、センサ出力が正しく追従しない部分がある、といった点が挙げられ、可燃性ガスが高濃度であるほど、これらの影響を受けてセンサ出力のずれが大きくなりやすい。そこで、本発明では、電子制御部6に、これらの影響を補正するための補正手段61を設けて、上記(1)〜(3)に対する補正を行う。これについて以下に説明する。
【0028】
(1)圧力によるセンサ出力変化の補正
図2(a)は、可燃性ガスの各濃度(例えば、ブタンガス濃度0、2、4、6重量%)におけるセンサ出力と圧力の関係を示すもので、一般に、可燃性ガス濃度が高いほど、流れるイオン電流の大きさ、つまり、センサ出力は小さくなる。ところが、センサ出力は、被測定ガスの圧力によっても変化し、圧力の増加とともにセンサ出力も大きくなる。一方、図2(b)に示すように、可燃性ガスを含まない基準ガス(大気)中におけるセンサ出力との比を取ると、可燃性ガスの各濃度におけるセンサ出力比は、圧力によらず一定になる。そこで、補正手段61は、圧力に対する大気中でのセンサ出力の関係のマップとして予め持ち、これを基準出力値として、可燃性ガスセンサSの検出値との比(センサ出力比=可燃性ガスセンサSの検出値/基準出力値)を算出する。このセンサ出力比は、圧力依存性を有しないので、可燃性ガス濃度を正確に求めることができる。
【0029】
図3は、電子制御部6にて可燃性ガス濃度を算出するためのフローチャートで、エンジンが始動したら、ステップ101で、可燃性ガス濃度の検出を開始する。次いで、ステップ102で、大気学習するかどうかを判断する。補正手段61の制御プログラムは、圧力変化と大気(ブタンガス等の可燃性ガス濃度ゼロ)中のセンサ出力の関係を示すマップを予め持っており、センサ素子1の経時劣化によるセンサ出力のずれを補正するため、キャニスタCから燃料蒸気がパージされていない時に、行われる。ステップ3で、大気(可燃性ガスを含まない)中のセンサ出力と圧力を検出し、マップを補正する。
【0030】
次いで、ステップ104で被測定ガスの圧力を測定し、ステップ105で可燃性ガスの出力を測定した後、これらを基に、ステップ106でセンサ出力比を計算する。このセンサ出力比から、ステップ107でマップに基づいて可燃性ガス濃度を計算する。さらに、ステップ108で流速補正を、ステップ109で圧力変動補正を行う。これらについては後述する。その後、ステップ108で、検出を終了するかどうかを判断し、エンジン運転中は、ステップ102へ戻って検出ルーチンを繰り返す。エンジン回転数がゼロになったら検出を終了する(111)。
【0031】
(2)流速変化時のセンサ出力の補正
ステップ108では、流速が一定値を下回った場合に、センサ出力が流速低下の影響を受けるため、その補正を行う。図4(a)は、圧力一定条件下で、流速を変化させた時のセンサ出力値を示すもので、可燃性ガス濃度(ここではブタンガス濃度)がゼロの場合には、センサ出力は一定であるが、可燃性ガスが混入すると(ブタンガス濃度2、4、6重量%)、低流速側でセンサ出力が流速の影響を受け、高出力側にシフトする。そこで、被測定ガスの流速が一定値を下回る時(例えば、ブタンガスの場合、図4(a)から1m/s未満の時)センサ出力が流速の影響を受けると判断し、センサ出力の補正を行う。
【0032】
流速補正のフローチャートを図4(b)に示す。まず、ステップ201で補正を開始したら、続くステップ202で被測定ガスの流速を測定し、ステップ203で測定した流速が一定値(ここでは、1m/s)以上かどうかを判断し、一定流速に満たない場合は、ステップ204で流速補正計算を実施する。この時、補正手段61は、予め、図4(a)に基づく補正用マップ(流速−センサ出力マップ)を有し、これを用いて補正を行った後、ステップ205へ進み、補正を終了する。ステップ203で測定した流速が一定値以上である場合には、直ちにステップ205へ進み、補正を終了する。
【0033】
(3)圧力過渡変化時のセンサ出力の補正
ステップ109では、圧力変化率が補正開始圧力変化率(設定値)を一定時間連続して越えた場合に、その補正を行う。図5(a)は、一定ガス流速・濃度条件下で減圧した時の、圧力とセンサ出力値を示すものである。圧力過渡変化時(特に圧力が急激に変化した場合)には、図5(a)下段に示すセンサ出力は、図5(a)上段に示す圧力変化に対応して出力されるべきであるが、実際には定常状態の値に追従しない、非対応領域がある。減圧変化時には、図のように定常状態の値より小さく出力され、加圧変化時には、逆に大きく出力されることから、補正手段61はこの関係に基づき補正を行って、ガス濃度の検出精度を向上させる。
【0034】
圧力過渡変化時の補正手段61による制御のフローチャートを図5(b)に示す。過渡時のセンサ出力値は、圧力変化開始から一定時間(図5(a)のセンサ出力図では、約1.3秒後〜1.5秒後の間で、約0.2秒間)は圧力変化に追従し、正しいセンサ出力を示す時間があり、その後、非対応領域となる。そこで、まず、ステップ301で補正を開始したら、続くステップ302で被測定ガスの圧力変化速度を測定し、ステップ303で測定した圧力変化速度が、予め設定された一定の補正開始圧力変化速度(例えば、10kPa/s)以上かどうかを判断する。この一定値より圧力変化速度より大きいと、圧力変化によるセンサ出力のずれが生じると考えられ、この一定値を超える期間が上記一定時間連続した場合に、ステップ304で圧力変動補正計算を実施する。
【0035】
この圧力変動補正計算の方法は、2通りあり、1つは、圧力変化速度に応じて予め設定した一定値をセンサ出力に乗じて補正する方法で、減圧変化時にはセンサ出力が大きくなる方向に、加圧変化時には小さくなる方向に補正する。ステップ304で、この方法により圧力変動補正計算を実施したら、ステップ305で補正を終了する。ステップ303で圧力変化速度が一定値以上である場合には、そのままステップ305へ進み、補正を終了する。
【0036】
あるいは、正しいセンサ出力を示す上記一定時間の間のガス濃度の変化率を算出し、これを基に圧力変動補正計算を実施してもよい。この場合は、上記一定時間の後、センサ出力が正しい値からずれている間、すなわち、圧力変化速度が上記一定値以下になるまで、上記一定時間の間のセンサ出力が上記変化率で変化するとして、可燃性ガス濃度を予測する。
【0037】
このように、本発明によれば、可燃性ガス濃度を圧力変動や流速低下の影響なく、精度よく測定することができる。よって、例えば、吸気系の燃料蒸気濃度を高い精度で直接検出することができ、燃料噴射量の制御性を向上して、排気エミッションを低減できる。
【0038】
上記実施の形態では、試験管状の酸素イオン導電体を用いた可燃性ガスセンサ素子を用いたが、平板状の酸素イオン導電体を用いた積層構造の可燃性ガスセンサ素子を用いることもできる。また、可燃性ガスとして、ブタンガスやガソリン蒸気の他、種々の可燃性ガスの検出に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の可燃性ガスセンサを含む燃料蒸気処理システムの概略構成図、(b)は本発明の可燃性ガスセンサの主要部拡大一部断面図である。
【図2】
(a)は圧力とセンサ出力の関係を示す図、(b)は圧力とセンサ出力比の関係を示す図である。
【図3】可燃性ガス濃度を算出するためのフローチャートである。
【図4】(a)はガス流速とセンサ出力の関係を示す図、(b)は流速補正のフローチャートである。
【図5】(a)は圧力変化とセンサ出力の関係を示す図、(b)は圧力変動補正のフローチャートである。
【符号の説明】
H ハウジング
1 可燃性ガスセンサ素子(センサ素子)
11 酸素イオン導電体
12 電極
13 電極
2 カバー体
21 内側カバー
22 外側カバー
23 通気孔
24 通気孔
3 大気カバー
4 ヒータ

Claims (7)

  1. 酸素イオン導電体の表面に一対の電極を形成して、該一対の電極のうち一方を、可燃性ガスと酸素を含む被測定ガス存在空間に配置したセンサ素子を備え、可燃性ガスの酸化反応による被測定ガス中の酸素濃度の変化から可燃性ガス濃度を検出する可燃性ガスセンサであって、被測定ガスの圧力によるセンサ出力のずれを、基準ガス雰囲気におけるセンサ出力を基に補正する補正手段を設けたことを特徴とする可燃性ガスセンサ。
  2. 上記補正手段は、基準ガス雰囲気において予め測定された圧力とセンサ出力の関係をマップとして有し、これを基準出力値として、測定圧力における上記センサ素子の出力値との比を算出し、該出力比から可燃性ガス濃度を算出する請求項1記載の可燃性ガスセンサ。
  3. 酸素イオン導電体の表面に一対の電極を形成して、該一対の電極のうち一方を、可燃性ガスと酸素を含む被測定ガス存在空間に配置したセンサ素子を備え、可燃性ガスの酸化反応による被測定ガス中の酸素濃度の変化から可燃性ガス濃度を検出する可燃性ガスセンサであって、被測定ガスの流速低下によるセンサ出力のずれを、予め作成した流速−センサ出力マップを基に補正する補正手段を設けたことを特徴とする可燃性ガスセンサ。
  4. 上記補正手段は、被測定ガスの流速が予め設定した一定値に満たない時にのみ出力に影響すると判断して補正を行う請求項3記載の可燃性ガスセンサ。
  5. 酸素イオン導電体の表面に一対の電極を形成して、該一対の電極のうち一方を、可燃性ガスと酸素を含む被測定ガス存在空間に配置したセンサ素子を備え、可燃性ガスの酸化反応による被測定ガス中の酸素濃度の変化から可燃性ガス濃度を検出する可燃性ガスセンサであって、急激な圧力変化によるセンサ出力のずれを補正する補正手段を有し、該補正手段は、圧力変化速度が予め設定した一定値を超える時間が一定時間以上継続した時に、該圧力変化速度を基にあるいは上記一定時間における可燃性ガス濃度の変化率を基に、センサ出力を補正することを特徴とする可燃性ガスセンサ。
  6. 上記補正手段は、上記圧力変化速度が上記一定値以下となるまで、上記圧力変化速度に応じて予め設定される所定値を乗じてセンサ出力を補正する請求項5記載の可燃性ガスセンサ。
  7. 上記補正手段は、上記圧力変化速度が上記一定値以下となるまで、上記一定時間におけるセンサ出力と上記可燃性ガス濃度の変化率に基づいて、センサ出力を補正する請求項5記載の可燃性ガスセンサ。
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