JP3563161B2 - 熱可塑性ポリマーの可塑剤および熱可塑性ポリマー組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリマーの可塑剤および熱可塑性ポリマー組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性で柔軟性の乏しい熱可塑性ポリマーに対し添加される可塑剤または柔軟剤(以下、本発明では両者を可塑剤と称する。)および成形加工性が改善された熱可塑性ポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
熱可塑性ポリマーは、射出成形等の成形方法により比較的容易かつ安価に優れた物性を有した成形物が得られるため、幅広く利用されている。これらの用途においては、使用する熱可塑性ポリマーの流動性が乏しい場合や、生産性を向上するために、種々の熱可塑性ポリマーに任意量の可塑剤を添加することが一般的に行われている。例えば、ポリ塩化ビニルにはジオクチルフタレート等が、またポリビニルアセタール系樹脂にはトリエチレングリコールジエステル等が添加されている。
【0003】
しかしながら、上記の可塑剤は低分子量であることから成形物からブリードアウトする欠点があり、成形物がベタついたり経時的に柔軟性が損なわれたり、成形中に発煙したり、成形機や金型が汚れたりする欠点がたびたび生じた。このため、種々の熱可塑性ポリマーとの相溶性に優れた高分子量の可塑剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ポリビニルアルコールに特定量のラクトンを付加することにより得られる特定のラクトン変性ポリビニルアルコールが、種々の熱可塑性ポリマーに対して優れた相溶性を有し、成形加工時に発煙せず、ブリードアウトを発生させないで優れた可塑剤となり得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるラクトン変性ポリビニルアルコールからなる熱可塑性ポリマーの可塑剤を提供するものである。また、一般式(1)で表されるラクトン変性ポリビニルアルコール5〜50重量%および熱可塑性ポリマー50〜95重量%を混合してなることを特徴とする熱可塑性ポリマー組成物を提供するものである。以下、詳細に本発明を説明する。
【0006】
【化3】
Figure 0003563161
【0007】
本発明において、一般式(1)のX(モル%)の範囲は5≦X≦30であり、好ましくは7≦X≦25、更に好ましくは10≦X≦20の範囲である。Xが5モル%未満の場合には、ラクトン変性ポリビニルアルコールの分子量が大きくなりその溶融時の流動性が低下し可塑剤としての効果が低下し、逆に30モル%を上回る場合には、ポリ塩化ビニルやポリビニルアセタール系樹脂との相溶性が低下するため好ましくない。
Y(モル%)の範囲は0≦Y≦30であり、一般には原料のポリビニルアルコールのケン化度によって異なるが、上記の任意の値を選択することができる。
Z(モル%)の範囲は70≦Z≦95であるが、好ましくは75≦Z≦93、更に好ましくは80≦Z≦90である。Zが70モル%未満では、種々の樹脂との相溶性が低下し、逆に95モル%を上回る場合にはラクトン変性ポリビニルアルコールの流動性が低下するため前記と同様に好ましくない。
Wは水素原子または−COR(アシル基)であり、製造条件等を調整することにより、それらの割合を任意に設定できる。
は炭素数2〜10のアルキレン基であるが、具体的にはペンチレン基、メチル基が置換したペンチレン基、ブチレン基、エチレン基等が好ましく、特に工業的に最も有益なラクトン単量体であるε−カプロラクトンのRはペンチレン基に対応する。
はアリール基または炭素数1〜20のアルキル基であるが、本発明のラクトン変性ポリビニルアルコールの原料のひとつであるカルボン酸誘導体の種類により決定される。具体的には、酢酸誘導体の場合ではRはメチル基であり、プロピオン酸誘導体の場合ではRはエチル基、安息香酸誘導体の場合ではRはフェニル基である。
nはラクトンの平均付加個数で、1≦n≦20であり、好ましくは2≦n≦15、更に好ましくは3≦n≦10の範囲である。nが1未満の場合は、ポリ塩化ビニルやポリビニルアセタール等の熱可塑性ポリマーに対する相溶性が低下し、逆に20を上回る場合には、分子量が高くなりラクトン変性ポリビニルアルコールの流動性が低下するため前記と同じ理由で好ましくない。
【0008】
本発明で用いるラクトン変性ポリビニルアルコールの溶融粘度は、成形加工性を示す値として使用できる。通常メルトフローテスター(キャピラリーレオメーター)により測定するが、荷重10kg/cmで、直径1mm、長さ1cmのオリフィスを使用して測定した粘度が、最低では120℃で10poise、最高では180℃で30,000poiseの範囲である。当然用途によって最適な粘度は異なるが、140〜160℃で測定した荷重10kg/cmの溶融粘度が10〜10,000poiseの範囲のものが成形加工性が良好で熱可塑性ポリマーに添加して混練する際にも取扱い易い。
【0009】
本発明の可塑剤を構成するラクトン変性ポリビニルアルコールの製造方法を詳細に説明する。本発明のラクトン変性ポリビニルアルコールの製造原料として使用されるポリビニルアルコールは、通常ポリ酢酸ビニルを完全もしくは部分ケン化することにより得られる。
【0010】
上記ポリビニルアルコールの主鎖であるオキシエチレン単位の重合度としては、100〜10,000の範囲、好ましくは200〜2,000の範囲、更に好ましくは300〜1,000の範囲である。重合度が100未満および10,000を越えるものは製造困難であり好ましくない。重合度は、本発明で用いるラクトン変性ポリビニルアルコールの溶融粘度が適切になるよう選択し、ポリビニルアルコールの重合度が200〜2,000のものが取扱い易い。
【0011】
また、上記ポリビニルアルコールのケン化度としては、本発明の可塑剤としてのラクトン変性ポリビニルアルコールの添加対象である熱可塑性ポリマーの種類、ラクトン変性ポリビニルアルコールの製造条件およびその添加量等に応じて70モル%以上の最適なモル%に調整することが好ましい。
【0012】
本発明のラクトン変性ポリビニルアルコールの製造に使用されるラクトン単量体を具体的に例示すると、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン等のメチル化カプロラクトン、δ−バレロラクトン、β−プロピオラクトン等が挙げられ、中でも工業的に最も有益なε−カプロラクトンが好ましく用いられる。
【0013】
本発明のラクトン変性ポリビニルアルコールを製造する際には、重合触媒が使用されるが、これらはラクトン単量体の開環付加重合触媒である。具体的には、無機塩基、無機酸、有機アルカリ金属、スズ化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、モリブデン化合物およびジルコニウム化合物等が例示できる。中でも、取扱い易さ、低毒性、反応性、無着色性、熱安定性等のバランスから、スズ化合物、チタン化合物およびアルミニウム化合物が好ましく用いられる。具体的には、塩化第1スズ、オクチル酸第1スズ、モノブチルスズオキシド、モノブチルスズトリス(2−エチルヘキサネート)等のモノブチルスズ化合物、ジブチルスズオキシド等のジブチルスズ化合物、テトラブチルチタネート、テトラ−iso−プロピルチタネート、アルキル−ジ(フェノキシ)−アルミニウム等が挙げられる。これらは各単独であるいは混合して使用することができる。
【0014】
本発明で使用するラクトン変性ポリビニルアルコールの製造方法は、通常、ポリビニルアルコール1〜30重量部、ラクトン単量体70〜99重量部、および前二者の100重量部に対して重合触媒0.001〜0.1重量部を50〜250℃の温度で溶融混練し、その後カルボン酸誘導体により末端水酸基をエステル化することで得られる。ポリビニルアルコールが1重量部未満で、ラクトン単量体が99重量部を上回る場合は、得られるラクトン変性ポリビニルアルコールの流動性が低減するため好ましくない。逆に、ポリビニルアルコールが30重量部を上回り、ラクトン単量体が70重量部未満の場合は、樹脂との相溶性が低下するため好ましくない。本発明で使用するラクトン変性ポリビニルアルコールの原料であるポリビニルアルコールとラクトン単量体の混合割合は、得られるラクトン変性ポリビニルアルコールを混合する熱可塑性ポリマーに対する相溶性、柔軟性および可塑化効果の機能バランスによって、最適の混合割合にて実施することが好ましい。
【0015】
重合触媒の添加量は、前記のように前記両原料の合計100重量部に対して0.001〜0.1重量部の範囲、好ましくは0.002〜0.05重量部、特には0.005〜0.01重量部の範囲である。上記触媒量が0.001重量部を下回る場合には、ラクトン単量体の付加重合速度が遅く、逆に0.1重量部を上回る場合には、得られるラクトン変性ポリビニルアルコールに着色が生じたり、熱安定性が低下することがあるため好ましくない。
【0016】
重合温度(溶融混練温度)としては、通常50〜250℃の範囲であるが、好ましくは100〜220℃の範囲、更に好ましくは160〜200℃の範囲である。50℃を下回る場合には、ラクトン単量体の付加重合速度が遅く、逆に250℃を上回る場合には、ポリビニルアルコールの熱分解反応が発生し、着色したり分解物が生成するため好ましくない。
【0017】
生成したラクトン変性ポリビニルアルコールの末端水酸基をカルボン酸誘導体を用いてエステル化する方法について、更に詳しく説明する。上記方法は使用するカルボン酸誘導体の種類によって2通りに大別される。1つは、カルボン酸またはカルボン酸エステルを用いる方法、もう1つはカルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物を用いる方法である。
【0018】
前者の方法は一般的には120〜250℃、好ましくは140〜220℃、更に好ましくは160〜200℃の温度範囲において実施する。本方法においてカルボン酸またはカルボン酸エステルを添加する時期は限定を受けず、ラクトン変性ポリビニルアルコールの生成後はもちろん、ラクトン単量体と一括に添加することもできる。上記のカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、ナフタリン酸、シクロヘキシルカルボン酸、シクロヘキシル酢酸、ラウリン酸およびステアリン酸等が例示できる。カルボン酸エステルとしては、これらカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が例示できる。また末端水酸基のエステル化により生成する水またはアルコールは系外に留出させることにより反応は進行する。
【0019】
後者の方法は一般的には反応性が高いため50〜220℃、好ましくは70〜160℃、更に好ましくは90〜140℃の温度範囲において実施する。
本方法におけるカルボン酸誘導体としては、無水酢酸、無水プロピオン酸および酢酸クロリド等が例示できる。生成する酸は、アルカリによって中和するか、水洗、蒸留等の操作により系外に留出することが望ましい。
【0020】
本発明で用いるラクトン変性ポリビニルアルコールの製造方法における溶融混練を実施する製造装置については、公知の溶融混練機を問題なく使用できる。具体的には、攪拌羽根式バッチ型混練機、ニーダー型混練機、押出機等のスクリュー型混練機、スタティックミキサー型混練機およびこれらの装置を連続的に連結して使用することが挙げられる。また、上記の製造方法において、原料や重合触媒および添加剤の添加順序、添加方法は、まったく制限を受けない。
【0021】
更には、原料に含有される水分量は1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.1重量%以下にすることが望ましい。原料に含有される水分量が1.0重量%を上回ると、水分からのラクトン単量体の付加重合が起こり、ポリラクトンオリゴマーが生成することがあり好ましくない。
【0022】
本発明における熱可塑性ポリマーは、本発明におけるラクトン変性ポリビニルアルコールと良好な相溶性を有するものが好ましい。上記熱可塑性ポリマーとしては、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニルポリオキシメチレン、ポリフェニレンエーテルポリオキシメチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)共重合体、ポリ(スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン)共重合体、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等が例示できる。
【0023】
本発明の熱可塑性ポリマー組成物は、一般式(1)で表されるラクトン変性ポリビニルアルコール5〜50重量%および熱可塑性ポリマー50〜95重量%(合計100重量%)の混合物であるが、好ましくは全体に占める前者の割合が10〜60重量%、更に好ましくは15〜70重量%の範囲である。全体に占める前者の割合が5重量%未満の場合は、可塑化効果や柔軟性の度合いが満足できなく、逆に50重量%を上回る場合には、柔軟になりすぎて熱可塑性ポリマー本来の剛性が失われるため好ましくない。
【0024】
本発明のラクトン変性ポリビニルアルコールと熱可塑性ポリマーを混合する方法については特に制限を受けないが、公知の溶融混練機を用いて混合する方法が好ましい。上記の混練機としては攪拌羽根式バッチ型混練機、ニーダー型混練機、押出機等のスクリュー型混練機、スタティックミキサー型混練機およびこれらの装置を連続的に連結して使用することが挙げられる。混練温度としては通常100〜280℃、好ましくは140〜240℃、更に好ましくは160〜200℃の範囲である。100℃を下回る場合には、前者を均一に混合することが困難となり、280℃を上回る場合には、ポリビニルアルコールの熱分解反応が発生し、着色したり分解物が生成するため好ましくない。
【0025】
更には、本発明の熱可塑性ポリマー可塑剤であるラクトン変性ポリビニルアルコールに対して、あるいは本発明の熱可塑性ポリマー組成物に対し、酸化防止剤、耐熱安定性、ラクトン変性ポリビニルアルコール以外の可塑剤等の公知の添加剤、他の熱可塑性ポリマー、無機充填剤の混合使用については、本発明の効果を阻害しない限り特に制限はない。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
(溶融粘度の測定)
本実施例における溶融粘度の測定は、キャビラリー式レオメーターを使用し、オリフィス内径1mm×長さ1cmであり、温度240℃(実施例5、6および比較例1は温度180℃で測定)、荷重100kg/cmの条件下で測定した。
【0028】
(製造例1)
1リットルのガラスフラスコに、クラレ株式会社製ポリビニルアルコール「PVA−403」(ケン化度81.5±1.5%、重合度300)40g、ε−カプロラクトン760gおよび重合触媒のモノブチルスズオキシド0.02gを仕込み、温度を180℃に昇温し、3時間溶融混練を行った。
その後、温度を100℃まで冷却し、カルボン酸誘導体として無水酢酸62.2gを滴下し、100℃のまま1時間攪拌し、末端水酸基をアセチル化した。
このものを室温に冷却し、結晶化させたものを粉砕し、水で3回洗浄し、酢酸を完全に抽出した後ろ過した。この白色粉末を30℃で減圧乾燥した。
H−NMRの分析結果から、一般式(1)における置換基Wはほとんどアセチル基であり、X、Y、Zおよびnの値は、X+Yが26モル%、Zは74モル%およびnは10.0であった。
【0029】
(製造例2)
1リットルのガラスフラスコに、クラレ株式会社製ポリビニルアルコール「PVA−117」(ケン化度98.0±0.5%、重合度1700)80g,ε−カプロラクトン720g,重合触媒のモノブチルスズトリス(2−エチルヘキサネート)0.05gおよびカルボン酸誘導体として2−エチルヘキサン酸180gを仕込み、窒素を流入しながら、温度を180℃に昇温し、エステル化反応によって生成する水を留出しながら、8時間溶融混練を行い、ラクトン変性ポリビニルアルコールを得た。
H−NMRの分析結果から、一般式(1)における置換基Wはほとんど水素原子であり、X、Y、Zおよびnの値は30、0、70および5.0であった。
【0030】
(実施例1〜4)
表−1に記載した割合で、積水化学(株)製ポリビニルアセタール「エスレックBX−3Z」および製造例1、2で得られたラクトン変性ポリビニルアルコールを東洋精機(株)製「ラボプラストミルミキサー」を用いて、温度180℃で5分間溶融混練を行った。得られたポリマー組成物はすべて透明であった。
また、これらの樹脂組成物について、キャピラリー式レオメーターを用いて溶融粘度を測定し、その結果を表−1に示す。
【0031】
(実施例5、6)
表−2に記載の割合で、日本ゼオン(株)製ポリ塩化ビニル「Geon103EP」、ポリ塩化ビニルの安定剤として、エポキシ化大豆油、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシュウムおよび製造例1で得られたラクトン変性ポリビニルアルコールを東洋精機(株)製「ラボプラストミルミキサー」を用いて180℃で5分間溶融混練を行った。得られたポリマー組成物は、すべて透明であった。またこれらのポリマー組成物について、キャピラリー式レオメーターを用いて溶融粘度を測定し、その結果を表−2に示す。
【0032】
(比較例1、2)
比較のため実施例1〜6で使用した、ポリビニルアセタールおよびポリ塩化ビニル(安定剤配合のもの)の溶融粘度を、キャピラリー式レオメーターを用い測定し、その結果を表−1、2に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003563161
【0034】
【表2】
Figure 0003563161
【0035】
【発明の効果】
本発明により、前記一般式(1)のラクトン変性ポリビニルアルコールを柔軟性の乏しい熱可塑性ポリマーに添加して組成物とすることにより、溶融粘度を著しく小さくでき、可塑性が向上し、成形加工性が改善されることが分かる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表されるラクトン変性ポリビニルアルコールからなる熱可塑性ポリマーの可塑剤。
    Figure 0003563161
  2. 下記一般式(1)で表されるラクトン変性ポリビニルアルコール5〜50重量%および熱可塑性ポリマー50〜95重量%を混合してなることを特徴とする熱可塑性ポリマー組成物。
    Figure 0003563161
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