JP3559327B2 - 補助動力付き人力車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、人力により与えられるトルクに見合った補助トルクを電気駆動系によって発生し、この補助トルクと人力によるトルクとを合せたトルクにより車両を駆動する補助動力付き人力車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
ペダルに与えられる踏力を検出し、この踏力に見合った補助トルクをモータによって発生するようにした補助動力付き人力車両が知られている。この種の補助動力付き人力車両は、車両に搭載されたバッテリからの電力供給に基づいて上記補助動力を発生するものであるため、運転者はバッテリの残量に注意を払う必要がある。このため、従来は、バッテリの残量を検知する手段と、バッテリの残量が所定値以下になったことを運転者に知らせる警報ランプあるいは警報ブザーを補助動力付き人力車両に設け、これらによりバッテリ交換の必要性を運転者に知らせるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の技術は以下の問題を有していた。
▲1▼バッテリ交換の必要性を知らせる手段として警報ランプを用いた場合、運転者は、この警報ランプを見ない限りバッテリ交換が必要になってことを知ることができない。
▲2▼バッテリ交換の必要性を知らせる手段として警報ブザーを用いた場合にこの警報音が周囲の迷惑になるという問題があった。
▲3▼警報ランプ、警報ブザーのいずれの手段を用いるにしても、これらの警報用の部品を補助動力付き人力車両に取り付ける必要があり、部品自体のコスト、部品を車両に取り付けるための製造コストが掛かってしまう。また、これらの部品の取り付け場所についての制限があり、バッテリ交換の必要性を運転者に効果的に知らせる箇所への取り付けが困難である。
▲4▼バッテリの残量が少なくなったときに、警報ランプまたは警報ブザーによりバッテリの電力が消費され、バッテリの消耗に拍車を掛ける。
【0004】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、警報ランプ、警報ブザーといった特別の部品を用いることなく、また、視覚、聴覚に頼ることなく、運転者にバッテリ交換の必要性を知らせることができる補助動力付き人力車両を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、
前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合、
b1)前記人力トルクが大きいときには前記補助トルクを該人力トルクの大きさに対し前記所定の係数よりも値の小さな係数を乗じた大きさとし、
b2)前記人力トルクが小さいときには前記補助トルクを該人力トルクの大きさに対し前記所定の係数よりも値の大きな係数を乗じた大きさとする
ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
を具備することを特徴とする補助動力付き人力車両を要旨とする。
【0007】
請求項に係る発明は、バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、
前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、
前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合、前記補助トルクを、前記人力トルクの過去所定時間内の平均値に応じた大きさとする
ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
を具備することを特徴とす補助動力付き人力車両を要旨とする。
【0008】
請求項に係る発明は、バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、
前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合には、前記補助トルクの前記人力トルクに対する比を、第1の比に低下させ、さらに、前記第1の比よりも低く、かつ、ゼロではない第2の比まで走行距離または時間に応じて漸減させ、その後、増加させることなくゼロとさせる
ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
を具備することを特徴とす補助動力付き人力車両を要旨とする。
【0009】
【作用】
上記請求項1〜3に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になると、同一の人力トルクに対し、それまでとは異なった大きさの補助トルクが発生され、運転者は操作上の違和感を感じることとなる。上記各発明によれば、このように運転者の操作感覚に訴えることにより、バッテリ交換の必要性の告知が行われる。
【0010】
また、請求項に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になった場合、人力トルクが大きいときに発生する補助トルクの大きさを小さくするので、補助トルクの発生に消費する電力が少なくなる。
【0011】
また、請求項に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になった場合の補助トルクの大きさを容易に演算することができ、制御手段の演算のための負担が軽くて済む。
【0012】
さらに、請求項に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になった場合の補助トルクのアシスト比を小さくするので、バッテリの残量が少ないときに過大な電流を流すことに起因するバッテリへのダメージを防止することができる。
【0013】
【実施例】
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
A.実施例の構成
この発明の一実施例による補助動力付き人力車両の駆動装置のシステム構成を図1に示す。同図に示すように、この駆動装置は、人力トルクを発生させる第1駆動源100と、電力に基づく補助トルクを発生させる第2駆動源200と、第1駆動源100および第2駆動源200から発生される各トルクを加算して車両の車軸へと伝達する駆動伝達機構300とを有している。また、この駆動装置は、バッテリBから供給される電力により動作するものである。残量検知手段500は、このバッテリBの残量を検知する手段であり、バッテリBの残量が所定値以下になった場合にその旨を表わす残量検知信号を出力する。
【0014】
第1駆動源は、運転者からの踏力を受けるペダル101と、このペダル101を介して駆動伝達機構300へ与えられるトルク、すなわち、人力トルクを検出するトルク検出手段102とを有している。第2駆動源200は、バッテリBから供給される電力に基づいてトルクを発生するモータ201と、このトルクを補助トルクとして駆動伝達機構300へ伝える減速機構202と、モータ201に流れる電流に比例した検出信号を出力する電流検出手段203とを有している。また、第2駆動源200は、トルク検出手段102により検出された人力トルクに見合った最適な補助トルクと演算し、この補助トルクを得るべくモータ201の電流を制御する制御装置250を有している。
【0015】
次に制御装置250の内部の構成について説明する。まず、トルク演算手段252は、入力I/F(インタフェース)251を介して人力トルクの大きさを検出する。
【0016】
次に目標電流値演算手段253は、トルク演算手段252を介して検出された人力トルクの大きさに基づいて補助トルクを演算し、この補助トルクを得るのに必要なモータ201の電流の目標値を演算する。ここで、目標電流値の演算は、バッテリBの残量が所定値を越えているか否かにより異なったものとなる。すなわち、バッテリBの残量が充分にあり、残量検知手段500から残量検知信号が出力されていない場合には、トルク演算手段252を介して検出された人力トルクに対し、補助率と呼ばれる所定の係数を乗じることにより目標電流値の大きさを求める。これに対し、バッテリBの残量が所定値以下となり、残量検知手段500から残量検知信号が出力されている場合には、人力トルクが大きいときには上記補助率よりも値の小さな係数を人力トルクに乗じて補助トルクを求め、人力トルクが小さいときには上記補助率よりも値の大きな係数を人力トルクに乗じて補助トルクを求める。そして、目標電流値演算手段253は、このようにして求めた補助トルクを得るのに必要なモータ201の目標電流値を演算する。
【0017】
偏差演算手段256は、目標電流値とモータ201の電流値との差分を求める。制御演算手段257は、この差分を0にするのに必要な制御量(例えばPWM制御によりモータ201へ流す電流パルスのデューティ比を制御する場合にはデューティ比の補正量等)を演算する。出力調整手段258は上記制御量に従ってモータ201に流す電流の制御を行う。
【0018】
以上の構成によれば、運転者がペダル101を踏むことによって与えられるトルクがトルク検出手段102を介しトルク演算手段252により検出される。そして、目標電流値演算手段253により、上記手順に従って補助トルクおよび目標電流値が求められ、目標電流値が偏差演算手段256に与えられる。そして、偏差演算手段256、制御量演算手段257、出力調整手段258、電流検出手段203および入力I/F255からなる閉ループによりモータ201の電流についての帰還制御が行われ、この帰還制御によりモータ201の電流が目標電流値に一致することとなる。
【0019】
B.具体的回路構成
本実施例の具体的な回路構成例を図2に示す。この構成例においては、バッテリBの正負両極間にモータ201への通電を制御するNチャネルFET206、モータ201およびシャント抵抗203aが直列に接続されている。また、FET206がOFF状態の場合におけるモータ201の電流の経路を形成すべく、モータ201およびシャント抵抗203aに対して並列にフライホイールダイオード201aが接続されている。
【0020】
シャント抵抗203a、差動増幅器203bおよびフィルタ203cは、図1における電流検出手段203としての役割を果すものである。まず、シャント抵抗203aは、モータ201と接地線との間に介挿されており、この抵抗には、FET206を介してモータ201に流れる電流と、FET206がOFF状態のときにフライホイールダイオード201aを介してモータに流れる電流の総和が流れる。このシャント抵抗203aの両端の電圧は差動増幅器203bによって増幅され、フィルタ203cによって平滑化される。このようにしてモータ201に流れる電流の平均値相当の電圧信号がフィルタ203cから得られ、CPU250aのA/D変換ポートに入力される。本実施例においては、上述の通り、モータ201と接地線との間にシャント抵抗203aを配したので、差動増幅器203bに入力される同相雑音が少なくなり、モータ201の電流値を正確に反映した信号がフィルタ203cから得られる。
【0021】
CPU250aは、図1における制御装置250としての役割を果すものであり、所定のプログラムを繰り返し実行することにより、前掲図1において符号251〜258によって示した各手段に対応した処理からなる制御サイクルを繰り返すものである。さらに詳述すると、各制御サイクルにおいて、CPU250aは、バッテリBの残量を監視しつつ人力トルクに応じた補助トルクを演算し、この補助トルクを得るのに必要な目標電流値を演算し(手段251〜253)、この目標電流値とフィルタ203cを介して得られるモータ201の電流値との差分を求め(偏差演算手段)、この差分を0にすべくPWMパルスのデューティの補正量を演算する(制御量演算手段)。そして、このようにして求めた補正量に基づいてデューティの調整されたPWMパルスを発生し(出力調整手段258)、ゲートドライブ205へ出力する。
【0022】
ゲートドライブ205およびブートストラップ回路204は、CPU250aから与えられるPWMパルスに従ってFET206のON/OFF状態の切換え制御を行う。これらの回路を設けたのは、次の理由によるものである。すなわち、本実施例においては、シャント抵抗203aをモータ201からみて低電位側に設けたことからスイッチング用のFET206をモータ201とバッテリBの正極との間に介挿した構成としている。また、FET206は、モータ201への通電に耐える駆動能力の大きな(ON抵抗の低い)ものでなければならないため、NチャネルのFETを使用している。しかしながら、図2に示すようにFET206のソースを接地しないでモータ201に接続した場合、FET206のソース電位がモータ201の動作によって変動することとなる。かかる状況において、FET206のON抵抗を安定化させるためには、FET206をON状態とする際にFET206のソース電位の変動に拘らず常に一定のゲート−ソース間バイアス電圧を与える必要がある。この目的を達成すべく図2に示す構成においては、ゲートドライブ205とブートストラップ回路204が設けられている。
【0023】
ブートストラップ回路204は、バッテリBから与えられる24Vの直流電圧を降圧して12Vの直流電圧を出力する降圧回路204aと、この降圧回路204aの出力端にアノードが接続され、ゲートドライブ205にカソードが接続されたダイオード204bと、一端がダイオード204bのカソードに接続され、他端がFET206のソースに接続されたコンデンサ204cとによって構成されている。かかる構成によれば、降圧回路204aによりダイオード204bを介してコンデンサ204cの充電が行われるが、コンデンサ204cは、蓄積した電荷を放電する経路を有していないため、常時、一定の電圧に充電されることとなる。ゲートドライブ205は、CPU250aからPWMパルスが与えられることにより、ダイオード204bのカソードの電圧(コンデンサ204cの一端の電圧)をFET206のゲートに印加する。このような構成により、FET206のゲート−ソース間には、ソース電位とは無関係に常に一定の電圧が印加されることとなる。
【0024】
この図2に示す構成によれば、シャント抵抗により電流検出を行う構成としたので、CT(電流検出器)等を使用した構成に比して装置を低コスト化することができる。また、図1における制御装置250をCPU250aが行うソフトウェア処理によって実現しているので、さらに装置を低コスト化することができると共に装置の安全性を向上させるための各種処理を制御装置250の処理内容に盛り込むことができる。例えば、CPU250aが偏差演算手段256相当の処理を行う際に、目標電流値とモータ201の電流値との差分が許容値を越えた場合にエラーメッセージを出力するようなプログラムを行うと、シャント抵抗の故障等の事故を検知することが可能となり、さらに安全性を向上させることができる。
【0025】
C.実施例の動作
以下、本実施例の動作について説明する。まず、運転者がペダルを踏むことにより発生される人力トルクの大きさは図3に曲線Pによって示すように時間経過に伴って周期的に変化する。
【0026】
そして、バッテリBの残量が充分にある場合には、この人力トルクの大きさに所定の補助率を乗じた大きさの補助トルクが発生され、人力トルクとこの補助トルクとの合力により車両が駆動される。図4は、この場合の人力トルクPと、人力トルクおよび補助トルクとの合力Rとを重ね表示したものである。バッテリBの残量が充分な場合、上記目標電流値演算手段253は人力トルクの大きさによらず一定の補助率を人力トルクに乗じて補助トルクを演算するので、この図4に示すように大きな人力トルクPAに対しては大きな補助トルクQAが発生され、小さな人力トルクPBに対しては小さな補助トルクQBが発生されることとなる。
【0027】
これに対し、バッテリBの残量が所定値以下になると、上述した通り目標電流値演算手段253は、人力トルクが大きいときには上記補助率よりも値の小さな係数を人力トルクに乗じて補助トルクを求め、人力トルクが小さいときには上記補助率よりも値の大きな係数を人力トルクに乗じて補助トルクを求める。従って、図5に示すように、大きな人力トルクPAに対しては小さな補助トルクQA’が発生され、小さな人力トルクPBに対しては大きな補助トルクQB’が発生されることとなる。
【0028】
このようにバッテリBの残量が所定値以下になると、ペダル操作に応じて発生される補助トルクが以前と変ったものとなる。このため、運転者は、操作上の違和感を感じることとなり、これによりバッテリBの残量が少なくなっていることを察知する。また、本実施例においてはバッテリBの残量が少なくなった場合には、人力トルクが大きいときに発生する補助トルクの大きさを小さく抑えるようにしているので、補助トルクの発生に消費する電力を低くすることができる。従って、運転者に対してバッテリBの残量が少なくなった旨の告知を行ってからバッテリBの使用が全く不可能になるまでの時間を長くすることができる。
【0029】
D.他の実施例
本発明の適用範囲は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば以下のような実施例として実現することも可能である。
【0030】
(1)バッテリBの残量が所定値を越えている場合には、上記実施例と同様、補助トルクを人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとする。これに対し、バッテリBの残量が所定値以下となった場合には、補助トルクを、人力トルクの過去所定時間内の平均値に応じた一定の大きさとする。図6および図7は、このような制御を行った場合の人力トルク(曲線P)と人力トルクおよび補助トルクBの合力(曲線R)とを示すものである。車両が平地などを走行しており、人力トルクの平均値が低い場合には、図6に示すように一定レベルの小さな補助トルクQが発生される。また、車両が上り坂などを走行しており、人力トルクが平均的に高い場合には、図6に示すように一定レベルの大きな補助トルクQが発生される。本実施例においても、バッテリBの残量が少なくなった場合に操作上の違和感を運転者に与え、バッテリ交換の必要性を告知することができる。また、本実施例の場合、バッテリBの残量が少なくなったときの補助トルクを人力トルクの移動平均値に比例した値とするのみでよいので、補助トルクの演算が容易であるという利点がある。
【0031】
(2)従来の技術と上記実施例の技術とを併用してもよい。例えばバッテリBの残量が第1の所定値以下になったら上記実施例の技術による告知を行い、バッテリBの残量が第1の所定値よりも低い第2の所定値以下になったら警報ブザー等による告知を行うようにする。このようにすることにより、バッテリBの残量が少なくなったことを運転者にさらに確実に知らせることができる。
【0032】
(3)発進、登坂等は過大な補助トルクを必要とする。従って、バッテリBの残量が少なくなったときに発進、登坂等が行われると、過大な電流がバッテリBに流れ、バッテリBの出力電圧が著しく低下し、走行制御を行うことが困難になる。また、バッテリBの残量が少なくなったときに過大な電流をバッテリBに流すとバッテリBにもダメージを与えてしまうこととなる。そこで、図8に示すように、バッテリBの残量が少なくなった場合には補助トルクの人力トルクに対する比を第1の比に低下させ、以後は車両の走行距離または時間に応じて第1の比よりも低い第2の比まで漸減させる。そして、第2の比まで漸減させた後はしばらく一定とし、その後再び漸減させた後に補助トルクをゼロにする。
【0033】
また、運転者にバッテリBの残量が少ないことを視覚的に報知するために、第1の比まで低下させる時にインジケータを点滅させ、2回目の漸減に入ったところでインジケータを点灯させる。このようにすることで、バッテリBの残量が少なくなったことを運転者に確実に知らせることができ、かつ、バッテリBを長持ちさせることができる。さらに、補助トルクをゼロにするまでの間に運転者への負荷が緩やかに増加するため、安全に運転することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、上記請求項1〜3に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になった場合に補助トルクの発生態様を変化させるようにしたので、警報ランプ、警報ブザーといった特別の部品を用いることなく、また、視覚、聴覚に頼ることなく、運転者にバッテリ交換の必要性を知らせることができるという効果がある。また、請求項に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になったときに補助トルクの発生に消費する電力が少なくなることができるのでバッテリを長持ちさせることができる。また、請求項に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になったときの補助トルクの演算が容易であるという利点がある。また、請求項3に係る発明によれば、バッテリの残量が所定値以下になった場合の補助トルクのアシスト比を小さくするので、バッテリの残量が少ないときに過大な電流を流すことに起因するバッテリへのダメージを防止することができるとともに、補助トルクを与え続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による補助動力付き人力車両の駆動装置の構成を示すシステム機能ブロック図である。
【図2】同実施例の具体的構成を例示した回路図である。
【図3】人力トルクの時間的変化を例示する図である。
【図4】同実施例の動作を示す図である。
【図5】同実施例の動作を示す図である。
【図6】この発明の他の実施例の動作を示す図である。
【図7】この発明の他の実施例の動作を示す図である。
【図8】この発明の他の実施例の動作を示す図である。
【符号の説明】
100……第1駆動源、200……第2駆動源、
500……残量検知手段、B……バッテリ、
101……ペダル、102……トルク検出手段、
201……モータ、203……電流検出手段、
250……制御装置、252……トルク演算手段、
253……目標電流値演算手段、256……偏差演算手段、
257……制御量演算手段、258……出力調整手段。

Claims (3)

  1. バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、
    前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、
    前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
    a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
    b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合、
    b1)前記人力トルクが大きいときには前記補助トルクを該人力トルクの大きさに対し前記所定の係数よりも値の小さな係数を乗じた大きさとし、
    b2)前記人力トルクが小さいときには前記補助トルクを該人力トルクの大きさに対し前記所定の係数よりも値の大きな係数を乗じた大きさとする
    ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
    を具備することを特徴とする補助動力付き人力車両。
  2. バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、
    前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、
    前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
    a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
    b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合、前記補助トルクを、前記人力トルクの過去所定時間内の平均値に応じた大きさとする
    ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
    を具備することを特徴とする補助動力付き人力車両。
  3. バッテリからの電力に基づき、運転者から与えられる人力トルクに応じた補助トルクをモータによって発生し、前記人力トルクおよび補助トルクの合力により車両を駆動するように構成された補助動力付き人力車両において、
    前記バッテリの残量を検知する残量検知手段と、
    前記補助トルクの大きさを制御する手段であって、
    a)前記バッテリの残量が所定値を越えている場合には、前記補助トルクを前記人力トルクの大きさに所定の係数を乗じた大きさとし、
    b)前記バッテリの残量が所定値以下である場合には、前記補助トルクの前記人力トルクに対する比を、第1の比に低下させ、さらに、前記第1の比よりも低く、かつ、ゼロではない第2の比まで走行距離または時間に応じて漸減させ、その後、増加させることなくゼロとさせる
    ように、前記人力トルクの大きさと前記補助トルクの大きさとの関係を変化させる制御手段と
    を具備することを特徴とする補助動力付き人力車両。
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