JP3550770B2 - サブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックス - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、サブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックスに関するもので、とくに、ラインパイプ、原油タンク、LPGタンクなどに用いられる高張力鋼のサブマ−ジア−ク溶接に主として用いられ、ビ−ド形状、外観が優れているとともに、スラグ剥離性が良く作業性が良好で、溶接金属内の酸素量が低く、溶接金属の低温靭性が極めて良好な溶接金属が得られるサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
UOEパイプや原油タンクの自動溶接方法として、MIG溶接方法、CO溶接方法およびサブマ−ジア−ク溶接方法などが用いられる。その中でもサブマ−ジア−ク溶接法は高能率で高性能な溶接金属を得ることができるために、よく用いられている。
【0003】
このサブマ−ジア−ク溶接用のフラックスとしては溶融型と焼成型がある。溶融型フラックスは、各種鉱物質の原材料を約1200℃以上の高温度で溶融し、冷却後粉末状に粉砕したものであり、吸湿性が比較的少ないうえに、取扱いや保管が容易であるという特徴をもつ。一方、焼成型フラックスは、原材料に水ガラスのような結合剤を少量加えて造粒したのち、600℃付近で焼成したものであり、溶接金属の化学組成を自由に調節できる反面、吸湿しやすい欠点がある。
【0004】
何れのフラックスにおいても、溶接部を大気から遮断して溶接金属の窒化、酸化を防ぐとともに、溶接金属と冶金反応を行ない短時間で清浄な溶着鋼をつくり、良好なビ−ドを形成させるなど、溶接において重要な働きをしている。
【0005】
特に、溶融型フラックスは多電極の高速溶接に適しており、ビ−ド外観も優れるなどの利点がある。このため、ラインパイプ用のUOE鋼管用溶接材料のように高速溶接性とともに厳しい機械的特性が要求されるような場合には、溶接金属中の酸素量を低減させる溶融型フラックスが適用されることが多い。
【0006】
フラックスの成分組成を調節することによって、溶接金属内に入る酸素量をコントロ−ルし、このように溶接金属中の酸素量の低減をはかることによって、溶接金属の靭性を良好に保つことが行なわれている。
【0007】
すなわち、溶融型フラックスを使用して溶接金属内の酸素量を低減させるために、フラックスの成分組成を調節する一つの手段として、フラックスの塩基度を上げる方法が知られている。しかし、単にフラックスの塩基度を上げただけでは、酸素量の低減がある程度達成できても、正常なビ−ド形状が得られないし、その上、溶接スラグの剥離性が劣化するなどの問題点が残る。
【0008】
これらの問題点を解決させる高塩基性フラックスが、特開昭62−24894、特開昭60−187495、特開昭64−53799、あるいは特開平4−51279などの各号公報に提案されている。
【0009】
これら高塩基性フラックスは何れもフラックスの成分範囲を規定し、フラックスの粒度等を規定することにより、溶接金属の高靭化を達成するとともに溶接作業上の問題点を解決することを目的としたものである。
【0010】
しかしながら、近年の鋼管需要の増加に伴い、ラインパイプ、原油タンク、LPGタンクなどは、これまで以上に苛酷な環境で使用されるようになり、これらの鋼管に用いられる鋼板は、これまで以上の特性を要求されている。
【0011】
これに伴って、鋼管の溶接金属についても一段と厳しい特性が要求されている。すなわち、一般にサワ−と呼ばれる、硫化物が存在するような厳しい環境で使用される鋼管の溶接金属は、溶接金属の硬化性を低くし、その上で、溶接金属の靭性を格段に高めることが要求されている。このように、溶接金属を低硬度化した上でかつ靭性を高めるためには、溶接金属中の合金元素量を非常に低く抑えるほか、溶接金属中の酸素量も充分に低減させることが必要とされる。換言すれば、サワ−環境で使用される鋼管などのサブマ−ジア−ク溶接には、溶接金属中の酸素量を充分に低減させるようなフラックスが要求される。
【0012】
ところが、上記の各高塩基性フラックスは、サワ−環境で使用することを前提として開発されておらず、溶接金属内の酸素量を下げることに関しては限界がある。
【0013】
要するに、低温に加え、サワ−環境で使用される鋼管のように低硬度と高低温靭性が要求される溶接金属をつくるのには、上記の如き各高塩基性フラックスでは全く役に立たない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
耐サワ−環境で用いられる鋼管用の溶接金属は、硬化性を下げるために溶接金属内の合金元素量を非常に低く抑える必要があり、これに併せて、酸素量もこれまで以上に下げる必要がある。また、溶接金属内の酸素量をこれまで以上に下げた場合においても、ビ−ド形状およびスラグの剥離性、作業性等はこれまでと同等、あるいはそれ以上に良好であることが必要とされている。
【0015】
ところが、耐サワ−用の鋼管のサブマ−ジア−ク溶接に使用されるような溶接材料として、充分な靭性と溶接作業性が同時に確保できるようなフラックスは得られていないし、現在のところ、これを満足させる技術もない。このような鋼管を製造する上で、作業性を確保しつつ鋼管溶接部の特性を満足させることが困難である。
【0016】
この発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、具体的には、低硬度で、しかも、高い靭性が要求される鋼管において、サブマ−ジア−ク溶接による溶接金属の特性が充分に優れており、しかもビ−ド形状およびスラグの剥離性なども良好なフラックスを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、サブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックスに関するもので、とくに、ラインパイプ、原油タンク、LPGタンクなどに用いられる比較的薄板から厚鋼板までの高張力鋼のサブマ−ジア−ク溶接に主として用いられ、ビ−ド形状やスラグの剥離性等が良好であり、溶接金属内の酸素量がこれまで以上に低く、溶接金属の低温靭性が極めて良好となるフラックスに関するものである。
【0018】
その要旨とするところは、
(1)SiO:13〜24mass%、TiO:2〜7mass%、Al:4〜8mass%、BaO:5〜19mass%、CaF:20〜40mass%、CaO:10〜30mass%、MnO:2〜7mass%、MgO:2〜7mass%を含有し、残部が不可避的不純物からなると共に、2.1≦(CaF+CaO+BaO)/SiO≦4.3を満足するフラックスであって、粒子径が355μmより粗粒のものが全体の5mass%以下で、75μmより細粒のものが全体の5〜20mass%を占めることを特徴とするサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックス、
である。
(2)SiO:13〜24mass%、TiO:2〜7mass%、Al:4〜8mass%、BaO:5〜19mass%、CaF:20〜40mass%、CaO:10〜30mass%、MnO:2〜7mass%、MgO:2〜7mass%を含有し、さらに、酸化物あるいは合金の形で含まれるBをB<0.030mass%で含み、残部が不可避的不純物からなると共に、2.1≦(CaF+CaO+BaO)/SiO≦4.3を満足するフラックスで、粒子径が355μmより粗粒のものが全体の5mass%以下で、75μmより細粒のものが全体の5〜20mass%を占めることを特徴とするサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックス、
である。
【0019】
【作用】
この発明に係るサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックスについて、まず、成分組成の限定理由から説明する。
【0020】
(a)SiO
SiOは、スラグを構成する上で重要な成分である。SiOは、スラグをガラス化させるとともに、ビ−ド外観およびスラグの靭性に大きな影響を及ぼす。配合量が13mass%未満ではビ−ド幅が出にくく、良好なビ−ド形状が得られない。
【0021】
一方、24mass%を超えると、良好なビ−ド外観は得られるが、溶接金属内の酸素量が増加して靭性を劣化させることから、13mass%〜24mass%の範囲内とした。
【0022】
(b)MnO
MnOはスラグの流動性を向上させる成分である。MnOは、ビ−ド外観を滑らかにする作用を有するが、その含有量が2mass%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方、7mass%を超えて含有させると、溶接金属内の酸素量が増加して溶接金属の靭性が劣化することから、その含有量を2mass%〜7mass%とした。
【0023】
(c)TiO
TiOはスラグの剥離性に大きく影響し、2mass%未満ではスラグがビ−ドに焼け付きやすい。7mass%を超えると、ビ−ド形状が劣化することから、その含有量を2mass%〜7mass%の範囲とした。
【0024】
(d)CaO
CaOは、フラックス塩基度を高めて溶接金属の酸素量を低減して靭性を改善させる。その含有量が10mass%未満では塩基度が低くなりすぎると同時に、ビ−ド形状も悪くなる。30mass%を超えて含有すると、ビ−ド表面にあばたが生じやすくなることから、その含有量を10mass%〜30mass%とした。
【0025】
(e)CaF
CaFは、溶接金属内の酸素量を低減して靭性を改善させるのに非常に有効な成分である。その効果を得るためには少なくとも20mass%は必要である。しかし、40mass%を超えて添加した場合は、スラグの剥離性が劣化することから、その含有量を20mass%〜40mass%の範囲に限定した。
【0026】
(f)BaO
BaOは、スラグの融点を調節するとともにスラグの酸素量を低減させるのに有効な成分である。そのため、CaF、CaO等の強塩基成分との複合効果により溶接金属内の酸素量を低減し、低温靭性を十分に改善し、耐サワ−性を向上させる。
【0027】
その含有量が5mass%未満では前記の効果が期待できない。一方、19mass%を超えて含有させると、溶接ビ−ドの外観が悪くなることから、その含有量を5mass%〜19mass%と限定した。
【0028】
(g)Al
Alは、スラグのガラス化を促進させて溶接金属内の水素量を低下させる。4mass%未満の添加では前記の効果が得られない。一方、8mass%を超えて含有させると、フラックスの融点が上がりすぎて良好なビ−ドが得られなくなることから、4mass%〜8mass%とした。
【0029】
(h)MgO
MgOは、フラックスの塩基度を上げるのに必要な成分である。その含
有量が2mass%未満ではその効果が小さく、一方、7mass%を超えて含有させると、融点が高くなりすぎてビ−ド形状が悪くなることから、その含有量を2mass%〜7mass%の範囲とした。
【0030】
(i)B
Bは溶接時に溶接金属内に入り、溶接金属の組織を均一な微細フェライト組織の形成に寄与し、溶接金属の高靭化が達成することができる。
【0031】
しかしながら、0.03mass%以上含有させると、スラグの剥離性が劣化するとともに、溶接金属に割れが発生するようになるために、その含有量を0.03mass%未満とした。
【0032】
次に、この発明に係るフラックスは、成分組成において上記範囲を満足させるほか、以下の通りに各成分を調整する。
【0033】
すなわち、発明者等の研究によると、上記の成分範囲を満足していても、以下の式に満足するように各成分を調節しなければ、充分に溶接金属内の酸素量を低減させることが困難であることがわかった。
【0034】
この条件は、
2.1≦(CaF+CaO+BaO)/SiO≦4.3……(1)
である。
【0035】
CaF、CaO、BaOは何れも塩基度を高めて溶接金属の酸素量を低下させるのに必要な成分であり、SiOはビ−ド外観やスラグの剥離性等を良好に保つために必要な成分である。
【0036】
ここで、(1)式で示す比を上記の通りに(1)式の範囲内に限定したのは、発明者等が種々検討した結果、(1)式で示す比が溶接金属内の酸素量と溶接時の作業性およびビ−ド形状のバランスをとる上で、最も重要な関係にあることを見出したためである。
【0037】
更に詳しく説明すると、(1)式に示す比が2.1未満の領域においては溶接金属の酸素量が高くなり、溶接金属の機械的性質がとりわけ低温靭性が悪くなる。一方、(1)式に示す比が4.3を超える領域においてはビ−ド形状が悪くなる傾向があり、また、スラグの剥離性も極端に悪くなる。このため、4.3以下に抑える。
【0038】
さらに、上記のように成分組成を調節するほかに、以下の通りにフラックスの粒度を調整する。
【0039】
すなわち、上記のように成分調整しても、フラックスの粒度を適正に調節しない場合には、良好なビ−ド形状が得等得られない。
【0040】
フラックスの粒子径が355μmより粗粒のものが全体の5mass%を超えると、ビ−ド幅が不均一になりやすくビ−ド形状が劣化する。これと同時に、溶接金属内の酸素量が増加して溶接金属の靭性を著しく劣化させる。
【0041】
また、良好なビ−ドを得るには、フラックスの粒子径が75μmより細かいものが、全体の5mass%は必要である。しかし、20mass%を超える場合には、溶接時にガスの抜けが悪くなり、溶融金属が突沸する危険性があり、作業性が著しく劣化するために、5mass%〜20mass%の範囲とした。
【0042】
【実施例】
実施例1
原材料の配合を変えることにより、種々の化学組成を有するフラックスを、表3に示すように、試作し、1.3Mn−0.2Mo系のワイヤと組み合せて、角度:70°、深さ11mmのV溝加工を施した23mm厚の耐サワ−用HT60鋼板に、4電極サブマ−ジア−ク溶接法により片面一層溶接を行ない、ビ−ド形状、溶接欠陥、作業性、耐サワ−性および溶接金属の特性(−46℃におけるシャルピ−衝撃値)について評価した。
【0043】
なお、耐サワ−性についてはロックウエル硬さ試験で評価した。
【0044】
このとき使用した耐サワ−用HT60鋼板およびワイヤ成分の化学組成は表1に示し、V溝一層の溶接条件は表2に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003550770
【0046】
【表2】
Figure 0003550770
【0047】
上述のような条件で、表3に示す化学組成のフラックスを用いてサブマ−ジア−ク溶接を行ない、そのときに得られた溶接金属の特性を、ビ−ド外観、スラグ剥離性、スラグ巻込み、耐サワ−性、溶接金属靭性の面から、評価した。この結果を示すと、表4の通りであった。
【0048】
【表3】
Figure 0003550770
【0049】
【表4】
Figure 0003550770
【0050】
表4に示した通り、この本発明の範囲内のフラックスにおいては、溶接部の低硬度化を満足しつつ溶接金属の酸素が低いため低温靭性(−46℃におけるシャルピ−衝撃値(J))は極めて優れており、ビ−ド形状、スラグ剥離性、溶接作業性も良好であることがわかる。
【0051】
これに対し、比較例1のフラックスにおいては、何れかの特性が優れているものも見受けられるが、溶接金属の特性とともに、耐サワ−性、作業性、ビ−ド外観などまでを全て同時に満足させるようなフラックスは見受けられなかった。
【0052】
すなわち、比較例1において、A1、A2ではSiO、A3ではTiOならびにAl、A4ではAl、A5ではBaO、A7ではCaF、A8ではMnO、A9ではMgOのように、SiO、TiO、Al、BaO、CaF、MnO、MgOの成分の組成がこの発明に係るフラックスの組成範囲から外れている。
【0053】
このために、何れも溶接金属の靭性、低硬度化が充分に得られなかった。
【0054】
また、A6は、BaOを除いて他の成分がこの発明に係るフラックスの範囲内にあることから、溶接金属の低温靭性に優れている。しかし、BaO成分がこの発明から外れるため、硬度が高く、ビ−ドの外観が劣化しており、スラグ巻き込みの発生も認められた。
【0055】
また、A10は、個々の成分はこの発明に係るフラックスの範囲内であるが、(1)式の(CaF+CaO+BaO)/SiOの比が4.6で4.3をこえるため、靭性は優れているもののビ−ド外観が劣化している。
【0056】
A11は、(1)式の(CaF+CaO+BaO)/SiOの比が2.0で2.1より小さいため、溶接金属の靭性が劣化して硬度が高くなる傾向が認められた。
【0057】
更に、A12、A13、A14は、個々の成分はこの発明に係るフラックスの範囲内であり、(1)式の(CaF+CaO+BaO)/SiOの比が2.1〜4.3の範囲内にあるが、粒度がこの発明に係るフラックスの範囲から外れるため、何れもビ−ド外観が劣化している傾向が認められた。
【0058】
また、比較例2において、A15、A16、A17は何れも溶接金属の靭性向上を目的に開示されている比較的高塩基性フラックスの一例である。なかでも、A15は特開平4−51279号公報の請求範囲内のフラックスであり、A16は特開昭60−187495号公報の請求範囲内のフラックスであり、A17は特開昭62−24894号公報の請求範囲内のフラックスである。しかし、何れのフラックスにおいても、溶接金属の靭性および耐サワ−性が劣化している傾向が認められた。
【0059】
要するに、この発明によると、低硬度化を満足しつつ低温靭性は極めて優れており、ビ−ド形状、スラグ剥離性、溶接作業性も良好となるようなフラックスが得られ、サワ−環境においても使用可能な溶接金属が得られる。
【0060】
実施例2
実施例1で使用したフラックスB1およびB2に対し、さらにBを0.02mass%添加したフラックスをB8およびB9とした。
【0061】
B8およびB9を用いて、実施例1と同様の溶接条件、鋼板およびワイヤを用いてサブマ−ジア−ク溶接し、溶接金属の特性およびスラグ巻き込みについて評価したところ、表5に示す通りであった。
【0062】
【表5】
Figure 0003550770
【0063】
すなわち、B8、B9ともに溶接金属の特性はBを添加しない場合に比べて一段と向上していることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、この発明に係るサブマ−ジア−ク溶接用の溶融型フラックスは、各成分が上記の通りに構成され、粒子径も適正範囲に調整されているため、厳しい環境で使用される原油タンクやラインパイプ等の溶接金属において、ビ−ド外観が美麗な上に、溶接金属の性能が極めて優れている。
【0065】
その上、溶接時の作業性も良好である溶接金属が得られるから、従来のものに較べて格段に性能の優れた鋼管が製造でき、その工業的価値は極めて高い。

Claims (2)

  1. SiO:13〜24mass%、TiO:2〜7mass%、Al:4〜8mass%、BaO:5〜19mass%、CaF:20〜40mass%、CaO:10〜30mass%、MnO:2〜7mass%、MgO:2〜7mass%を含有し、残部が不可避的不純物からなると共に、2.1≦(CaF+CaO+BaO)/SiO≦4.3を満足するフラックスであって、粒子径が355μmより粗粒のものが全体の5mass%以下で、75μmより細粒のものが全体の5〜20mass%を占めることを特徴とするサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックス。
  2. SiO:13〜24mass%、TiO:2〜7mass%、Al:4〜8mass%、BaO:5〜19mass%、CaF:20〜40mass%、CaO:10〜30mass%、MnO:2〜7mass%、MgO:2〜7mass%を含有し、さらに、酸化物あるいは合金の形で含まれるBをB<0.030mass%で含み、残部が不可避的不純物からなると共に、2.1≦(CaF+CaO+BaO)/SiO≦4.3を満足するフラックスで、粒子径が355μmより粗粒のものが全体の5mass%以下で、75μmより細粒のものが全体の5〜20mass%を占めることを特徴とするサブマ−ジア−ク溶接用溶融型フラックス。
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