JP3550261B2 - 液晶プロジェクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーン上に光学画像を拡大投写するための液晶プロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来技術】
大画像を表示させる手段として、映像信号に応じて形成された光学画像を照明光で照射し、その照明光により照射された光学画像を投影レンズ(投写レンズ)によりスクリーン上に拡大投写する手段が従来よりよく知られている。
【0003】
かかる液晶プロジェクタについて、その構成図である図6を参照しながら説明する。照明光学系51から照射される光は、ダイクロイックフィルター52,53によりRGBの3色の波長帯に分離される。即ち、ダイクロイックフィルター52で反射されたRの波長帯の光束は、全反射ミラー54により反射され、フィールドレンズ55を透過した後に、液晶パネル56を照明する。GとBの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター52を透過し、そのGの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター53により反射され、フィールドレンズ57を透過した後に液晶パネル58を照明する。Bの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター53を透過し、2つのレンズ59,60及び2つの全反射ミラー61,62により構成されるリレー光学系に導かれた後、フィールドレンズ63を透過し、液晶パネル64を照明する。なお、従来の液晶プロジェクタでは、このような短波長透過タイプのダイクロイックフィルター52,53を使用する他に、短波長透過タイプ及び長波長透過タイプ混在のダイクロイックフィルターを使用するものが知られている。
【0004】
3つの液晶パネル56,58,64の各々により形成された光学画像は、ダイクロイックプリズム65により合成される。即ち、液晶パネル56により形成されたRの光学画像は、ダイクロイックプリズム65の入射光としてその内部を透過直進し、第1のダイクロイックミラー部65aで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ66に向けて射出する。また、液晶パネル64により形成されたBの光学画像も、ダイクロイックプリズム65の入射光としてその内部を透過直進し、第2のダイクロイックミラー部65bで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ66に向けて射出する。液晶パネル58により形成されたGの光学画像は、ダイクロイックプリズム65の入射光としてその内部を透過直進し、第1及び第2のダイクロイックミラー部65a,65bで反射することなく更に透過直進し、投影レンズ66に向けて射出する。
【0005】
このように、3つの液晶パネル56,58,64の各々により形成された光学画像は、光軸及び光学画像の方向性を一致させて同一方向にある投影レンズ66に向けて射出されることにより合成される。この合成された光学画像は、投影レンズ66によりスクリーン上に拡大投影される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の液晶パネルでは、スクリーン上に投影される画像の色度の不均一性の度合いが大きい。即ち、一般的に、オプティカルインテグレータを用いる液晶プロジェクタでは、ダイクロイックフィルターに入射する光束の入射角は、中心値45度に対して±20度程度の幅を持つ。この25度から65度の範囲内の入射角で光束が入射してきても、ダイクロイックフィルターの目的の波長に対するカットオフ値が変動しなければよいことになるが、実際にはその変動はさけられない。図6において、例えば、Gの波長帯の光束の場合、液晶パネル58を照明する緑色の色度(Yxy値)は、ダイクロイックフィルター53の入射角依存性により、液晶パネル58の左P1と右P2とでズレてしまう。このため、投影レンズ66によりその色度がズレた画像がそのままスクリーン上に投影され、色ムラが発生する。
【0007】
また、オプティカルインテグレータを使用する液晶プロジェクタでは、各ダイクロイックフィルターに入射する角度の振れが、それを使用しないものよりも大きくなるため、色ムラの度合いが大きくなってしまう。
【0008】
そこで、本発明では、このような課題を解決するべく、スクリーン上の色度のズレを別の部材を付設することなく可及的に低減することができる液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、オプティカルインテグレータを用いても、それを用いない従来の液晶プロジェクタと同程度の色ムラに抑えることができる液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、照明光源からの照明光の照射路中に第1及び第2のダイクロイックフィルターを、この順に介在させることで前記照明光を波長の異なる第1、第2及び第3原色光に色分離し、この色分離された第1、第2及び第3原色光をそれぞれ対応する液晶パネルに導光して照射し、各液晶パネルからの各色の光学画像を合成した後、投影レンズでスクリーン上に投写するようにしたオプティカルインテグレータと偏光変換光学系を用いた液晶プロジェクタにおいて、前記第1、第2及び第3原色光は、この順で短波長側からの波長成分を有し、Fナンバー3より明るいナンバーを有する投影レンズを使用し、前記オプティカルインテグレータは、前記照明光源からの照明光が入射される二次元状に配列された複数のレンズを有する第1及び第2のレンズアレイからなり、前記偏光変換光学系は前記第1のレンズアレイにより分割された複数の光束を互いに偏光方向が直交する方向にそれぞれ分離する偏光分離面及び前記分離された一方の偏光光束を他方の偏光光束と平行な方向に反射する前記偏光分離面に対向する反射面を有する偏光変換光学系の分離部と、前記第1のダイクロイックフィルターへ単一成分から成る単一の偏光面を持つ偏光状態で射出すべく前記分離された偏光光束の一方の光路でかつ前記第1のレンズアレイにより集光された小光源の位置に配置された半波長板とを備え、かつ前記第1のダイクロイックフィルターは、前記第2及び第3原色光を通過させ、前記第2のダイクロイックフィルターは、前記第3原色光を通過させるものであること、を特徴とする液晶プロジェクタである。そして、この液晶プロジェクタにおいて、好ましくは、色分離された前記第3原色光は、リレー光学系を介して対応する液晶パネルに導光される。
【0011】
上記構成の液晶プロジェクタでは、色ズレを抑制する効果を有するダイクロイックフィルターは、前記照明光学系から射出される光を分離して、前記第1、第2及び第3原色光の各々を別々に照射する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。光源1は、ランダム偏光の白色光を放射するメタルハライドランプである。放物面鏡2は、回転放物面の極を含む一部の面で、断面が線対称に成形された反射面2aを有しており、焦点(光源1は、この焦点の位置に設置される。)から放射されて到来する光を開口部2bの外側(図1では下方)に反射させる鏡である。IR−UVカットフィルター3は、開口部2bの近傍に配置され、光源1からの直接光及び反射面2aからの反射光から、3原色の光に対して不要となる波長域の光を除去するためのフィルターである。オプティカルインテグレータを構成する第1のレンズアレイ4は、二次元状に配列された複数の第1のレンズ4aを有するレンズアレイであり、3原色の光に対して不要となる波長域の光が除去された、光源1からの直接光及び放物面鏡2の反射面2aからの反射光を入射し、複数の光束に分割して射出する。複数の第1のレンズ4aの各々の開口形状は同一である。なお、第1のレンズアレイ4は、放物面鏡2により近い位置となるように、IR−UVカットフィルター3の出力側近傍に配置される。
【0014】
偏光ビームスプリッタ5は、三角柱状の偏光変換光学系の分離部であり、第1のレンズアレイ4により分割された複数の光束の各々を、互いに偏光方向が直交する第1の直線偏光成分の光束6と第2の直線偏光成分の光束7とに分離する。偏光ビームスプリッタ5が有する直角プリズムの斜面である後面には、偏光分離面5aが形成されており、第1のレンズアレイ4から入射する光のうちの第1の直線偏光成分は、偏光分離面5aで45度の入射角に対して直角に反射し、光束6として射出する。偏光分離面5aから厚み5bの間隔を隔てて全反射面5cが対向するように形成されており、第1のレンズアレイ4から入射する光のうちの第1の直線偏光成分に対して直交する第2の直線偏光成分は、全反射面5cで45度の入射角に対して直角に反射して、光束7として射出する。厚み5bの寸法は、光束6と光束7が射出されるピッチ(厚み5bの21/2倍)と、第2のレンズ8aのピッチとに基づいて設定される。
【0015】
オプティカルインテグレータを構成する第2のレンズアレイ8は、光ビームスプリッタ5により分離された複数の光束6・光束7が収束する近傍に二次元状に配列され、その複数の光束6及び複数の光束7と同数の第2のレンズ8aを有するレンズアレイである。即ち、第2のレンズアレイ8は、第1のレンズアレイ4が有する複数の第1のレンズ4aの数の2倍の個数のレンズを有し、図1の上下方向に隣接する各2個の第2のレンズ8aは、第1のレンズ4aの各1個に対応する。第2のレンズアレイ8の射出面のうち光束7が射出される部分には、光束7の第2の直線偏光光を光束6の第1の直線偏光光と同一の偏光方向に変換するための半波長板9が取り付けられている。なお、この半波長板9は、偏光変換光学系の変換部であって、前述の偏光ビームスプリッタ5とともに偏光変換光学系を構成する。
【0016】
液晶パネル10は、透過型液晶パネルであり、RGBのうちのBの光学画像を形成する。液晶パネル11は、透過型液晶パネルであり、RGBのうちのGの光学画像を形成する。液晶パネル12は、透過型液晶パネルであり、RGBのうちのRの光学画像を形成する。
【0017】
3枚の液晶パネル10〜12の各々に、対応する原色の光を照明するための3原色の各々を分離する色分離光学系は、2つのダイクロイックフィルター13,16によって構成される。ダイクロイックフィルター13は、波長510nmのカットオフ値を有し、Bの波長帯の光束を反射し、RとGの波長帯の光束を透過させる。全反射ミラー14は、分離されたBの波長帯の光束を液晶パネル10側に向けるためのものである。フィールドレンズ15は、全反射ミラー14で反射されたBの波長帯の光束を液晶パネル10に照射するためのものである。ダイクロイックフィルター16は、波長585nmのカットオフ値を有し、ダイクロイックフィルター13を透過したRとGの波長帯の光束のうち、Gの波長帯の光束を反射し、Rの波長帯の光束を透過させる。フィールドレンズ17は、ダイクロイックフィルター16で分離されたGの波長帯の光束を液晶パネル11に照射するためのものである。レンズ18,19および全反射ミラー20,21は、ダイクロイックフィルター16を透過したRの波長帯の光束を、その照度を保持しながら液晶パネル12に導くためのリレー光学系を構成し、フィールドレンズ22は、リレー光学系により導かれたRの波長帯の光束を液晶パネル12に照射するためのものである。
【0018】
本実施の形態では、短波長透過タイプのダイクロイックフィルターを使用する従来の液晶プロジェクタとは異なり、長波長透過タイプのダイクロイックフィルター13,16を使用する。ここで、図2に短波長透過タイプのダイクロイックフィルターの分光特性図を示す。また、図3に長波長透過タイプのダイクロイックフィルターの分光特性図を示す。これにより、長波長透過タイプのダイクロイックフィルターの方が目的の波長に対するカットオフ値のシフト(いわゆる半値波長シフト)の幅を小さく抑えることができるのが分かる。具体的には、長波長透過タイプのダイクロイックフィルターの10度毎の半値波長のシフト幅は50nm程度であり、95nm程度となる短波長透過タイプのダイクロイックフィルターの半値波長のシフト幅と比較すると、約47%のシフト幅を改善することができる。
【0019】
図1に戻って、ダイクロイックプリズム23は、前述のRGBの光学画像の各々を合成するための3原色合成光学系である。ダイクロイックプリズム23は、立方体又は直方体をなす接合された4個の直角プリズム23aを有する。接合部には、前述のBの光学画像を45度の入射角に対して直角に反射し、R及びGの光学画像を透過させる第1のダイクロイックミラー部23bと、前述のRの光学画像を45度の入射角に対して直角に反射し、G及びBの光学画像を透過させる第2のダイクロイックミラー部23cとが形成されている。
【0020】
投影レンズ24は、ダイクロイックプリズム23により合成されたカラーの光学画像をスクリーン(図示省略)上に拡大投写するための投写光学系である。
【0021】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0022】
光源1から放射されたランダム偏光の光束は、放物面鏡2の反射面2aで反射した反射光とともに、IR−UVカットフィルター3によりRGBの三つの波長帯にとって不要となる波長域が除去される。不要な波長域が除去された光は、第1のレンズアレイ4により複数の光束に分割される。
【0023】
第1のレンズアレイ4により分割された複数の光束の各々は、偏光ビームスプリッタ5により、互いに偏光方向が直交する第1の直線偏光成分の光束6と第2の直線偏光成分の光束7とに分離される。即ち、第1のレンズアレイ4の射出面から到来する光束は、入射光として偏光ビームスプリッタ5内を透過直進する。その入射光のうちの第1の直線偏光成分は、偏光分離面5aで45度の入射角に対して直角に反射し、光束6として射出する。また、偏光分離面5aで反射することなく、厚み5bにより生ずる光路を更に透過直進する第2の直線偏光成分の入射光は、全反射面5cで45度の入射角に対して直角に反射し、光束7として射出する。
【0024】
複数の光束6と複数の光束7は、それぞれ、第1のレンズアレイ4の結像作用により第2のレンズアレイ8の近傍で、第1のレンズアレイ4により分割された複数の光束の数と同じ個数の小光源を形成する。ここで、第2のレンズアレイ8上に形成される小光源のうち、光束7により形成される小光源が位置する第2のレンズ8aの射出面に、半波長板9が取り付けられている。このため、光束7の第2の直線偏光成分の偏光方向が光束6の第1の直線偏光成分の偏光方向に変換され、全ての小光源の偏光方向が揃えられる。
【0025】
半波長板9が取り付けられた第2のレンズアレイ8から射出する偏光方向が揃えられた光束は、ダイクロイックフィルター13,16によりRGBの3色の波長帯に分離される。即ち、ダイクロイックフィルター13で分離されたBの波長帯の光束は、全反射ミラー14により反射されフィールドレンズ15を透過した後に、液晶パネル10を照明する。RとGの波長帯の光束はダイクロイックフィルター13を透過し、そのGの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター16により反射され、フィールドレンズ17を透過した後に液晶パネル11を照明する。Rの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター16を透過し、2つのレンズ18,19及び2つの全反射ミラー20,21により構成されるリレー光学系に導かれた後、フィールドレンズ22を透過し、液晶パネル12を照明する。ここで、液晶パネル12と第2のレンズアレイ8との距離は、液晶パネル10,11と第2のレンズアレイ8との距離と異なるため、リレー光学系のレンズ18,19を使用して、液晶パネル12の照明状態を他の液晶パネル10,11の照明状態と等しくなるようにしている。
【0026】
3つの液晶パネル10〜12の各々により形成された光学画像は、ダイクロイックプリズム23により合成される。即ち、液晶パネル10により形成されたBの光学画像は、ダイクロイックプリズム23の入射光としてその内部を透過直進し、第1のダイクロイックミラー部23bで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ24に向けて射出する。液晶パネル12により形成されたRの光学画像も、ダイクロイックプリズム23の入射光としてその内部を透過直進し、第2のダイクロイックミラー部23cで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ24に向けて射出する。液晶パネル11により形成されたGの光学画像は、ダイクロイックプリズム23の入射光としてその内部を透過直進し、第1及び第2のダイクロイックミラー部23b,23cで反射することなく更に透過直進し、投影レンズ24に向けて射出する。
【0027】
このようにして、3つの液晶パネル10〜12の各々により形成された光学画像は、光軸及び光学画像の方向性を一致させた状態で、同一方向にある投影レンズ24に向けて射出されることにより合成される。この合成された光学画像は、投影レンズ24によりスクリーン上に拡大投影される。
【0028】
なお、本実施の形態では、21は、全反射ミラーであるとしたが、Rの波長帯の光束を反射するダイクロイックミラー(以後、R反射ダイクロイックミラーという。)であるとしてもよい。R反射ダイクロイックミラーを使用した場合の作用について説明する。図1において、26は、入射角θ1でダイクロイックミラー16に入射する光線であるとする。但し、θ1<45度である。この場合、半値波長は長波長側にシフトする(図3(a)参照)。その後、光線26はR反射ダイクロイックミラーに入射角θ2で入射する。R反射ダイクロイックミラーとダイクロイックフィルター16とは直交するように配置されるので、θ2は45度より大きくなり、R反射ダイクロイックミラーにおける半値波長は短波長側にシフトする。θ1とθ2との間には、次の(数1)の関係が成立する。
【0029】
【数1】
θ1−45゜=45゜−θ2
光線26の分光特性は、θ1とθ2の関数として与えられる。光線26は、赤色光であるから、長波長側にシフトしているθ1により決定される。これはダイクロイックフィルター16により色が決まることを意味する。また、液晶パネル12に到達する赤色光の全てに(数1)が成立し、θ1が45度より大きい場合にはθ2は45度より小さくなり、その光線26の分光特性は長波長側にシフトしているθ2により決定される。これはR反射ダイクロイックミラーにより色が決まることを意味する。すなわち、液晶パネル12を照明する赤色光の分光特性は、θ1及びθ2のいずれか小さい方によって決定されることが分かる。これに対して、21が全反射ミラーである場合、赤色の分光特性はθ1のみで決定される。これにより、R反射ダイクロイックミラーを採用した方が、半値波長のシフト量が40nm程度となり、そのシフト量が50nm程度となる全反射ミラーよりも、色度のズレの度合いを小さくすることができる。
【0030】
また、本実施の形態では、第2のレンズアレイ8の射出面において、光束7が射出される部分の全てに半波長板9を配するとしたが、必ずしもこれに限らず、光束7が射出される部分の一部に半波長板9を配するとしてもよい。
【0031】
また、本実施の形態では、半波長板9は、光束7により形成される小光源が位置する第2のレンズ8aの射出面に取り付けられるとしたが、光束6により形成される小光源が位置する第2のレンズ8aの射出面に取り付けられるとしてもよい。また、半波長板9は、光束6又は光束7により形成される小光源の全部又は一部が位置する第2のレンズ8aに取り付けられればよい。
【0032】
更に、本実施の形態では、光源1にメタルハライドランプを用いたが、キセノンランプやハロゲンランプ等でもよい。
【0033】
本発明の第2の実施の形態について、その構成図である図4を参照しながら説明する。第1の実施の形態と同様である部分については同じ符号を付すことによりその説明を省略し、その第1の実施の形態と異なる部分について説明する。第1の実施の形態と同様である部分については説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分について説明する。3枚の液晶パネル10〜12の各々に、対応する原色の光を照明するための3原色の各々を分離する色分離光学系は、2つのダイクロイックフィルター13a,16aによって構成される。ダイクロイックフィルター13aは、波長585nmのカットオフ値を有し、G及びBの波長帯の光束を反射し、Rの波長帯の光束を透過させる。全反射ミラー14aは、分離されたRの波長帯の光束を液晶パネル12側に向けるためのものである。フィールドレンズ15aは、全反射ミラー14aで反射されたRの波長帯の光束を液晶パネル12に照射するためのものである。ダイクロイックフィルター16aは、波長510nmのカットオフ値を有し、ダイクロイックフィルター13aを透過したRとGの波長帯の光束のうち、Bの波長帯の光束を反射し、Gの波長帯の光束を透過させる。フィールドレンズ17aは、ダイクロイックフィルター16aで分離されたBの波長帯の光束を液晶パネル10に照射するためのものである。レンズ18a,19a及び全反射ミラー20a,21aは、ダイクロイックフィルター16aを透過したGの波長帯の光束を、その照度を保持しながら液晶パネル11に導くためのリレー光学系を構成し、フィールドレンズ22aは、リレー光学系により導かれたGの波長帯の光束を液晶パネル11に照射するためのものである。
【0034】
ダイクロイックプリズム25は、前述のRGBの光学画像の各々を合成するための3原色合成光学系である。ダイクロイックプリズム25は、立方体又は直方体をなす接合された4個の直角プリズム25aを有する。接合部には、前述のRの光学画像を45度の入射角に対して直角に反射しG及びBの光学画像を透過させる第1のダイクロイックミラー部25bと、前述のGの光学画像を45度の入射角に対して直角に反射しBの光学画像を透過させる第2のダイクロイックミラー部25cとが形成されている。
【0035】
次に、第1の実施の形態と異なる作用について説明する。
【0036】
半波長板9が取り付けられた第2のレンズアレイ8から射出する偏光方向が揃えられた光束は、ダイクロイックフィルター13a,16aによりRGBの3つの波長帯に分離される。すなわち、ダイクロイックフィルター13aを透過したRの波長帯の光束は、全反射ミラー14aにより反射され、フィールドレンズ15aを透過した後に、液晶パネル12を照明する。GとBの波長帯の光束はダイクロイックフィルター13aで反射し、そのBの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター16aにより反射され、フィールドレンズ17aを透過した後に液晶パネル10を照明する。Gの波長帯の光束は、ダイクロイックフィルター16aを透過し、2つのレンズ18a,19aおよび2つの全反射ミラー20a,21aにより構成されるリレー光学系に導かれた後、フィールドレンズ22aを透過し、液晶パネル11を照明する。
【0037】
3つの液晶パネル10〜12の各々により形成された光学画像は、ダイクロイックプリズム25により合成される。即ち、液晶パネル12により形成されたRの光学画像は、ダイクロイックプリズム25の入射光としてその内部を透過直進し、第1のダイクロイックミラー部25bで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ24に向けて射出する。液晶パネル11により形成されたGの光学画像も、ダイクロイックプリズム25の入射光としてその内部を透過直進し、第2のダイクロイックミラー部25cで45度の入射角に対して直角に反射し、投影レンズ24に向けて射出する。液晶パネル10により形成されたBの光学画像は、ダイクロイックプリズム25の入射光としてその内部を透過直進し、第1及び第2のダイクロイックミラー部25b,25cで反射することなく更に透過直進し、投影レンズ24に向けて射出する。
【0038】
なお、本実施の形態では、21aは、全反射ミラーであるとしたが、Gの波長帯の光束を反射するダイクロイックミラー(以後、G反射ダイクロイックミラーという。)であるとしてもよい。この場合、G反射ダイクロイックミラーは、Rの波長帯の光束を透過させるダイクロイックフィルター13aと同一の薄膜設計で実現することができる。G反射ダイクロイックミラーを採用すれば、半値波長のシフト量が25nm程度となり、そのシフト量が50nm程度となる全反射ミラーよりも、色度のズレの度合いを半減させることができる。なお、緑色の長波長側の限界を決定するために、Rの波長帯の光束を透過させるダイクロイックフィルター13aとG反射ダイクロイックミラーとを組み合わせたが、Bの波長帯の光束を反射するダイクロイックフィルター16aとG反射ダイクロイックミラーとを組み合わせ、緑色光の短波長側の限界を決定することも可能である。
【0039】
本発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の形態の構成の大部分と作用については、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成の部分、即ち明るさ(F値)について説明する。図1において、投影レンズ24はF=3より明るいものを使用する。このF=3は、オプティカルインテグレータを使用する第3の実施の形態における液晶プロジェクタによって投影されるスクリーン上の色ムラを、オプティカルインテグレータを使用しない従来の液晶プロジェクタによる色ムラと同程度に抑えるための数値である。
【0040】
まず、投影系のF値は、照明系のF値より明るい必要がある。そうでないと照明系からの光が全て投影系に取り込まれずに、光量ロスが発生するからである。
【0041】
一般的に、オプティカルインテグレータを使用しない照明光学系では、それから射出される光は、±2.5度程度の振れを有する略平行光となる。この場合、照明系のF値はF/12程度(入射角の振れθ1=±2.4度)であり、投影系のF値はF/5程度(入射角の振れθ2=±5.7度)であるから、投影系のF値は、照明系のF値より明るい。このため、光量ロスは発生しない。このとき、ダイクロイックフィルターに入射する各光は、略テレセントリック系による入射光であるため、θ1を無視することができる。従って、ダイクロイックプリズムが有するダイクロイックミラー部における入射角の振れは、45±5.7度程度の範囲となる。以後、オプティカルインテグレータを使用しない照明光学系における前述の入射角の振れは、一般的に、45±7度の範囲内に収まるものとして説明する。
【0042】
これに対して、オプティカルインテグレータを使用する第3の実施の形態の液晶プロジェクタでは、第2のレンズアレイ8から射出される照明光は、テレセントリック系による照明光ではないので、図1の第1又は第2のダイクロイックフィルター13,16における入射角の振れは、オプティカルインテグレータを使用しない従来の液晶プロジェクタのその入射角の振れよりも大きくなる。このため、前述のごとくθ1を無視することができない。ところが、本実施の形態の場合、オプティカルインテグレータを使用しない従来の液晶プロジェクタによる色ムラと同程度に抑えるためには、ダイクロイックフィルター13,16の分光特性により(図2及び図3を比較参照)、第1及び第2のダイクロイックミラー部23b,23cにおける入射角の振れを、45±14度の範囲内に抑えればよいことになる。つまり、図2と図3との比較で理解されるように、長波長透過タイプのダイクロイックフィルタにおける入射角の振れによるシフト感度は、短波長透過タイプのダイクロイックフィルターのそれよりも小さい。このため、長波長透過タイプのダイクロイックフィルターを使用している本実施の形態において、上記入射角の振れを45±14度の範囲に抑えれば、短波長透過タイプのダイクロイックフィルターを使用した場合には、振れを45±7度に抑えた場合と略同様の色ムラに抑えられることになる。
【0043】
オプティカルインテグレータを使用した場合には、上記の通り入射角の振れを小さく抑えることが困難であるため、オプティカルインテグレータを使用していない場合と同様に、入射角の振れを45±7度に抑えることはきわめて難しい。従って、短波長透過タイプのダイクロイックフィルターを使用した場合には、色ムラを十分効果的に防止することは困難である。しかし、本実施の形態のように全てのダイクロイックフィルターを長波長透過タイプで構成すると、入射角の振れを45±14度まで許容してもなおオプティカルインテグレータを使用しない場合と同程度の色ムラに抑えることが可能となる。
【0044】
第1又は第2のダイクロイックミラー部23b,23cにおける入射角の振れを求めるための説明図を図5に示す。液晶パネル10,11,12の各々には、対角線の長さが1インチとなる長方形状の液晶パネルが使用される。但し、その液晶パネルの表示面の比については、短辺:長辺:対角線=3:4:5であるとする。これより、θ1を求めると5度(≒tan−1{(26.416/2)/150})となる。このため、投影レンズ24による入射角の振れθ2は、9度以下(<14−5)でなければならない。従って、投影レンズ24のF値は3(≒(1/2)/tan(9°))となる。なお、投影レンズ24がF=3であれば、設計等の容易さと効率の最適化を考えると、照明系もF=3に設定するのが望ましい。
【0045】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、本発明によれば、色度の不均一性が大幅に低減された高品質な画像をスクリーンに拡大投影することができる。
【0046】
また、本発明によれば、オプティカルインテグレータを使用しても、それを使用しない液晶プロジェクタと同様の性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図である。
【図2】短波長透過タイプのダイクロイックフィルターの分光特性図である。
【図3】長波長透過タイプのダイクロイックフィルターの分光特性図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の第1又は第2のダイクロイックミラー部23b,23cにおける入射角の振れを求めるための説明図である。
【図6】従来の液晶プロジェクタの構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 放物面鏡
2a 反射面
2b 開口部
3 IR−UVカットフィルター
4 第1のレンズアレイ
4a 第1のレンズ
5 偏光ビームスプリッタ
5a 偏光分離面
5b 厚み
5c 全反射面
6,7 光束
8 第2のレンズアレイ
8a 第2のレンズ
9 半波長板
10,11,12 液晶パネル
13,13a,16,16a ダイクロイックフィルター
14,14a,20,20a,21,21a 全反射ミラー
15,15a,17,17a,22,22a フィールドレンズ
18,18a,19,19a レンズ
23 ダイクロイックプリズム
23a 直角プリズム
23b 第1のダイクロイックミラー部
23c 第2のダイクロイックミラー部
24 投影レンズ
25 ダイクロイックプリズム
25a 直角プリズム
25b 第1のダイクロイックミラー部
25c 第2のダイクロイックミラー部

Claims (2)

  1. 照明光源からの照明光の照射路中に第1及び第2のダイクロイックフィルターを、この順に介在させることで前記照明光を波長の異なる第1、第2及び第3原色光に色分離し、この色分離された第1、第2及び第3原色光をそれぞれ対応する液晶パネルに導光して照射し、各液晶パネルからの各色の光学画像を合成した後、投影レンズでスクリーン上に投写するようにしたオプティカルインテグレータと偏光変換光学系を用いた液晶プロジェクタにおいて、前記第1、第2及び第3原色光は、この順で短波長側からの波長成分を有し、Fナンバー3より明るいナンバーを有する投影レンズを使用し、前記オプティカルインテグレータは、前記照明光源からの照明光が入射される二次元状に配列された複数のレンズを有する第1及び第2のレンズアレイからなり、前記偏光変換光学系は前記第1のレンズアレイにより分割された複数の光束を互いに偏光方向が直交する方向にそれぞれ分離する偏光分離面及び前記分離された一方の偏光光束を他方の偏光光束と平行な方向に反射する前記偏光分離面に対向する反射面を有する偏光変換光学系の分離部と、前記第1のダイクロイックフィルターへ単一成分から成る単一の偏光面を持つ偏光状態で射出すべく前記分離された偏光光束の一方の光路でかつ前記第1のレンズアレイにより集光された小光源の位置に配置された半波長板とを備え、かつ前記第1のダイクロイックフィルターは、前記第2及び第3原色光を通過させ、前記第2のダイクロイックフィルターは、前記第3原色光を通過させるものであること、を特徴とする液晶プロジェクタ。
  2. 色分離された前記第3原色光は、リレー光学系を介して対応する液晶パネルに導光されることを特徴とする請求項1に記載の液晶プロジェクタ。
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