JP3346202B2 - 投影光学装置 - Google Patents

投影光学装置

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JP3346202B2
JP3346202B2 JP34404996A JP34404996A JP3346202B2 JP 3346202 B2 JP3346202 B2 JP 3346202B2 JP 34404996 A JP34404996 A JP 34404996A JP 34404996 A JP34404996 A JP 34404996A JP 3346202 B2 JP3346202 B2 JP 3346202B2
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靖昌 澤井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、平面を均一に照
明するために使用される照明装置を備えた投影光学装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、透過型の液晶パネル等のライ
トバルブ上に形成された画像を背面側から照明し、画像
を投影レンズによって投影する投影光学装置が知られて
いる。このような投影光学装置に使用される照明装置の
光学系に対しては、画像を形成する被照明面上を均一に
照明することが求められており、種々の照明装置が提案
されている。
【0003】平面を均一に照明するために好適な照明装
置としては、発光部と被照明面との間に、レンズを2次
元的に配置したレンズアレイを発光部側から順に第1レ
ンズアレイと第2レンズアレイとして2枚設け、発光部
と第2レンズアレイ、第1レンズアレイと被照明面とを
光学的にそれぞれ略共役関係となるように配置した、オ
プティカルインテグレータを用いた照明装置がある。
【0004】オプティカルインテグレータでは、発光部
から放射された光束が第1レンズアレイの働きによっ
て、複数の光束に分割され第2レンズアレイ近傍で結像
されるため、第2レンズアレイに対する複数の2次光源
として機能する。このため、第1レンズアレイからみれ
ば、光束は被照明面上に重畳されることになり、被照明
面を均一に照明することが可能となる。
【0005】オプティカルインテグレータを用いた照明
装置としては、特開平7−174974号公報に、発光部、該
発光部を囲むように形成された非球面形状のリフレク
タ、非球面レンズ、オプティカルインテグレータを構成
する2枚のレンズアレイ、等から構成される照明装置が
開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような投影光学
装置において使用される投影レンズは、発光部から放射
された光束を効率よく利用するために、液晶パネル等の
被照明面側(物体側)の開放Fナンバー(以下、単に投影レ
ンズの開放Fナンバーという)が小さく、明るいレンズで
ある方が好ましい。しかしながら、開放Fナンバーの小
さい明るい投影レンズは、設計が困難であり設計できた
としも高価なものとなってしまうという問題があった。
【0007】このような、問題に対して、上記公報記載
の照明装置では、リフレクタとオプティカルインテグレ
ータの間に非球面レンズを設けることで対処している。
この照明装置では、前述の非球面レンズの働きにより、
発光部の見かけ上の大きさを小さくすることができるた
め、光束の利用効率を低下させることなく投影レンズの
開放Fナンバーが大きくできるとしている。
【0008】しかしながら、上記公報に記載された照明
装置に使用されている非球面リフレクタと非球面レンズ
は、非常に複雑な形状をしており、設計と製造が容易で
はなく、高価であるという問題を有していた。
【0009】本発明は、設計と製造が困難で高価な非球
面レンズを使用することなく、発光部から放射される光
束を効率よく利用することができ、かつ照明装置の後に
使用される投影レンズの開放Fナンバーが大きく低コス
トである照明装置及び投影光学装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の投影光学装置は、光束を放射する
発光部と、前記発光部を焦点位置とした回転2次曲面形
状の第1リフレクタと、前記発光部を中心とした球面形
状の第2リフレクタと、複数のレンズを2次元的に配置
した第1レンズアレイ及び第2レンズアレイからなるオ
プティカルインテグレータと、ライトバルブと、投影レ
ンズと、を備え、以下の条件式範囲を満足することを特
徴とする。
【数1】 ただし、 Fp:前記投影レンズの開放Fナンバー、 P:前記ライトバルブの短辺方向の長さ、 d:発光部の光軸方向の長さ、 である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した実施形態
の液晶プロジェクタ装置について、図面を参照して説明
する。 [第1実施形態]図1は、本発明にかかる第1実施形態
の液晶プロジェクタ装置の光学要素の配置を示す構成図
である。
【0013】図1において、第1実施形態の液晶プロジ
ェクタ装置は、概略、発光部101、第1リフレクタ102、
第2リフレクタ103、オプティカルインテグレータを構
成する第1レンズアレイ104及び第2レンズアレイ105、
液晶パネル106R、106G、106B、投影レンズ107、IR-UVカ
ットフィルタ108、ダイクロイックミラー109及び110、
反射ミラー111〜113、リレーレンズ114及び115、フィー
ルドレンズ116R、116G、116B、ダイクロイックプリズム
117等から構成されている。
【0014】発光部101は白色光を放射するメタルハラ
イドランプである。発光部101を覆うように配置された
第1リフレクタ102は、発光部101を略焦点位置とする放
物面形状の反射面を有する。
【0015】第1リフレクタ102は、焦点位置と放物面
の頂点とを結ぶ線(以下、光軸という)に対して対称な形
状であるから、発光部101から放射された光束の取り込
み角については、この焦点位置と放物面の頂点を通る面
で切断したときの反射面の断面が焦点に対してはる角の
半値で定義すればよい。本明細書においては、前述の光
軸を0°とし、光軸に対してなす角をθ(ただし、0°≦
θ≦180°)として表している。
【0016】第1リフレクタ102の発光部101から放射さ
れた光束の取り込み角の半値θは90°で、90°の位置で
開放端となっている。第2リフレクタ103は、発光部101
を中心とする球面形状の反射面を有し、反射面が前述の
第1リフレクタ102の反射面と空間上、重複しない位置
に配置されている。この第2リフレクタ103の発光部101
からの光束の取り込み角は、第1リフレクタ102の取り
込み角θに換算して90°〜135°に相当する。
【0017】IR-UVカットフィルタ108は、前述の第2リ
フレクタ103が形成する開口部に配置されており、カラ
ー画像を形成するレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)
の3原色の光に対して不要となる波長域の光を除去する
ためのフィルターである。
【0018】オプティカルインテグレータを構成する第
1レンズアレイ104、第2レンズアレイ105は、共に2次
元状に配列された複数の矩形形状の正レンズから構成さ
れている。これらの正レンズは開口形状が全て等しく、
第1レンズアレイ104及び第2レンズアレイ105で同数の
正レンズが形成されている。また、発光部101と第2レ
ンズアレイ105とは、第1レンズアレイ104に関して光学
的に共役関係に、第1レンズアレイ104と後述する液晶
パネル106R、106G、106Bとは、第2レンズアレイ105に
関して光学的に共役関係に、なるようにそれぞれ配置さ
れている。
【0019】ダイクロイックミラー109及び110は、前述
のIR-UVカットフィルタ108により不要な波長域をカット
された光束を、さらにレッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の3つの波長帯に分割するための干渉膜を形成して
おり、所定のカットオフ値を有し、このカットオフ値に
応じて所定の波長の光束を透過/反射させる。
【0020】フィールドレンズ116R、116G、116Bは、正
の屈折力を有し、それぞれ対応する液晶パネル106R、10
6G、106B近傍に配置されている。フィールドレンズ116
R、116G、116Bは、入射した光束を概略平行にして射出
する働きを有しており、液晶パネル106R、106G、106Bに
入射する光束の入射角を一定にするテレセントリック照
明を行っている。
【0021】液晶パネル106R、106G、106Bは透過型液晶
パネルで、図示しないコントローラからの画像信号に応
じて、カラー画像のうち、レッド(R)、グリーン(G)、ブ
ルー(B)成分に対応する画像をそれぞれ形成可能であ
る。
【0022】ダイクロイックプリズム117は、RGBの画像
信号を合成するために、4つの直角プリズムの2面に所
定の干渉膜を設けて、それぞれを接合して形成されてい
る。
【0023】投影レンズ107は、ダイクロイックプリズ
ム117により合成されたカラー画像を図示しないスクリ
ーンに拡大投射させるための光学系であり、複数のレン
ズから構成されている。
【0024】次に、以上の構成を有する液晶プロジェク
タ装置の作用について説明する。発光部101より放射さ
れた光束のうち、第1リフレクタ102側に放射された光
束は、第1リフレクタ102の放物面形状を有する反射面
に直接到達し、反射されてIR-UVカットフィルタ108に到
達する。このとき、発光部101が、第1リフレクタ102の
放物面の焦点位置に配置されているため、発光部101か
ら直接第1リフレクタ102に到達した光束は、略平行光
束となって第1リフレクタ102から射出される。
【0025】一方、発光部101より放射された光束のう
ち、第2リフレクタ103に直接到達した光束は、第2リ
フレクタ103の球面形状を有する反射面で反射され再び
発光部101方向へ折り返された後、第1リフレクタ102の
反射面に到達し、前述の第1リフレクタ102に直接到達
した光束と同様に、放物面形状を有する反射面で反射さ
れて、IR-UVカットフィルタ108に到達する。このとき、
発光部101が第2リフレクタ103の球面の中心位置に形成
されているため、第2リフレクタ103の反射面で反射さ
れた光束は、再び発光部101に戻ることになる。従っ
て、第2リフレクタ103で反射された光束も、第1リフ
レクタ102の放物面形状を有する反射面で反射されて、
略平行光束となって第1リフレクタ102から射出され
る。
【0026】IR-UVカットフィルタ108に到達した光束
は、このフィルタでレッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の3原色の光に対して不要となる波長域をカットさ
れ、第1レンズアレイ104に入射する。第1レンズアレ
イ104は、入射した光束をレンズアレイを構成する正レ
ンズの数だけ分割し、正レンズの屈折力によって第2レ
ンズアレイ105近傍で結像させ、光束を分割した数と同
じ個数の2次光源を形成する。このとき、前述のように
第1レンズアレイ104と液晶パネル106R、106G、106Bと
は、光学的に共役関係に配置されているので、第2レン
ズアレイ104近傍に形成された2次光源から射出された
光束は、液晶パネル106R、106G、106B上に重畳されるこ
とになる。このため、均一な光量分布で液晶パネル106
R、106G、106Bの面を照明することが可能となる。
【0027】また、第2レンズアレイ105から射出され
た光束は、ダイクロイックミラー109に入射する。ダイ
クロイックミラー109は、レッド(R)の波長帯に対応する
波長域の光束のみ透過し、それ以外の波長域の光束につ
いては反射させるカットオフ波長を有しており、オプテ
ィカルインテグレータを構成する第2レンズアレイ105
から射出された光束のうちから、レッド(R)の波長帯に
ある成分のみを分離する。レッド(R)成分は、反射ミラ
ー111で反射されて、フィールドレンズ116Rに入射し、
液晶パネル106R上を均一に同じ方向から照明する。
【0028】一方、ダイクロイックミラー109で反射さ
れた成分は、ダイクロイックミラー110に入射する。ダ
イクロイックミラー110は、グリーン(G)の波長帯に対応
する波長域の光束のみ反射し、それ以外の波長域の光束
については透過させるカットオフ波長を有しており、ダ
イクロイックミラー109で反射された光束のうちから、
グリーン(G)の波長帯にある成分のみを分離する。グリ
ーン(G)成分は、フィールドレンズ116Gに入射し、液晶
パネル106G上を均一に同じ方向から照明する。
【0029】また、ダイクロイックミラー110を透過し
た成分は、実質的にブルー(B)成分となっており、光路
長を等しくするために配置されているリレーレンズ114
と115、及び反射ミラー112と113を介してフィールドレ
ンズ116Bに入射し、液晶パネル106B上を均一に同じ方向
から照明する。
【0030】それぞれ均一な光量分布でテレセントリッ
ク照明された、液晶パネル106R、106G、106Bを透過した
光束は、それぞれ、ダイクロイックプリズム117に入射
する。ダイクロイックプリズム117は、内部にレッド(R)
の波長帯の光束のみを反射する干渉膜117aと、ブルー
(B)の波長帯のみを反射する干渉膜117bを有しており、
各液晶パネル106R、106G、106Bを透過した光束を、同一
方向に合成して射出する。このようにして合成されたカ
ラー画像は、投影レンズ107によって図示しないスクリ
ーンに投影される。
【0031】次に、図2を用いて第1実施形態の液晶プ
ロジェクタ装置の投影レンズの最適な開放Fナンバーに
ついて、さらに詳細に説明する。図2は、前述の図1の
液晶プロジェクタ装置において、照明光学系の配置を模
式的に図示した構成図である。説明の都合上、照明光学
系の作用とは直接関係のない、ダイクロイックミラーや
ダイクロイックプリズム、反射ミラーは省略している。
また、説明を簡略化するため、フィールドレンズについ
ても図示を省略している。図2において、同一の構成要
素には、図1と同一の符号を付しており、発光部101、
第1リフレクタ102、第2リフレクタ103、第1レンズア
レイ104、第2レンズアレイ105、液晶パネル106等の構
成は、図1で説明した通りである。
【0032】図2において、液晶パネル106上で、照明
光束の有する開放FナンバーをFsとすると、開放Fナンバ
ーFsは以下の式(1)で表される。
【0033】
【数3】
【0034】ただし、 R2:第2レンズアレイ105の有効半径、 L:第2レンズアレイ105と液晶パネル106との間隔、 である。
【0035】ところで、第1レンズアレイ104と液晶パ
ネル106とが光学的に共役関係にある場合、効率よく液
晶パネル106面を照明するためには、第1レンズアレイ1
04の個々のレンズの開口の大きさを、液晶パネル106の
大きさPと一致させることが望ましい。なぜなら、液晶
パネル106上に投影される第1レンズアレイ104の開口が
液晶パネル106と比較して小さいと、液晶パネル106上に
照明されない領域ができて不都合となるからである。逆
に、液晶パネル106上に投影される第1レンズアレイ104
の開口が液晶パネル106と比較してあまりにも大きい
と、液晶パネル106よりはるかに大きい領域を照明する
ことになり、照明光が無駄になってしまう。また、第1
レンズアレイ104の個々のレンズの開口の形状が、液晶
パネル106の形状とあまりにも異なっていると、やはり
照明光の無駄が大きくなる。
【0036】以上より、第1レンズアレイ104の個々の
レンズと液晶パネル106、ほぼ相似形であり、以下の条
件を満足すること望ましい。 W1:P=m:L…(2) ただし、 W1:第1レンズアレイ104に含まれる個々のレンズの有
効径、 P:液晶パネル106の大きさ、 m:第1レンズアレイ104と第2レンズアレイ105との間
の間隔、 L:第2レンズアレイ105と液晶パネル106との間隔、 である。なお、第1実施形態の場合、第2レンズアレイ1
05上に形成され発光部101の像の大きさd'を規制するの
は、液晶パネル106のいずれか短辺方向の長さであるか
ら、液晶パネル106の大きさPを短辺方向の長さと考え
る。、上記(2)式を、(1)式に代入すると以下の式(3)が
得られる。
【0037】
【数4】
【0038】一方、前述のように発光部101と第2レン
ズアレイ105は光学的に共役関係にあり、効率よく照明
を行うためには、第2レンズアレイ105上に投影された
発光部101の像の大きさが、第2レンズアレイ105の個々
レンズの大きさより小さいことが望ましい。なぜなら
ば、発光部101の像の大きさが第2レンズアレイ105の個
々のレンズより大きいと、第2レンズアレイ105の個々
のレンズよりはみ出た発光部101の像は、液晶パネル106
上に導かれないことになり、照明光とならないからであ
る。
【0039】以上より、発光部101と第2レンズアレイ1
05は、以下の条件を満足することが望ましい。 W2≧d'…(4) ただし、 W2:第2レンズアレイ105に含まれる個々のレンズの有
効径、 d':発光部101の大きさ、 である。
【0040】ところで一般に、発光部として使用される
メタルハライドランプやキセノンランプの発光部は、点
光源ではなく所定の長さを有しているため、通常これら
のランプは、発光部が長さを有する方向を光軸方向に一
致させて使用される。従って、第2レンズアレイ105に
投影される発光部101の像の大きさを考慮する場合は、
この発光部101の光軸方向の長さを考える必要がある。
【0041】第2レンズアレイ105に投影される発光部1
01の像の大きさは、幾何学的な関係から、以下の式(5)
で表される。
【0042】
【数5】
【0043】ただし、 d':第2レンズアレイ105上に投影される発光部101の像
の大きさ、 d:発光部101の光軸方向の長さ、 α:発光部101から放射された主光線が光軸となす角、 R1:第1レンズアレイ104の有効半径、 θ:発光部101から第1リフレクタ102の光束の取り込み
角の半値、 である。
【0044】上記式(5)は、αが60°のとき最大とな
り、以下の式(6)となる。
【0045】
【数6】
【0046】また、第1実施形態の場合、第1レンズア
レイ104と第2レンズアレイ105の個々のレンズの大きさ
は等しく、W1=W2、R1=R2である。これらの条件と、式
(2)から、液晶パネル106上で照明光の有するFナンバーF
sは、以下の式(7)で表される。
【0047】
【数7】
【0048】式(7)は、液晶パネル106の大きさPと、第
1リフレクタ102の光束の取り込み角の半値θが決定す
れば、効率よく液晶パネル106を照明するための照明光
のFナンバーFsの最大値が決定することを表している。
【0049】一方、液晶パネル106上の照明光を効率よ
くスクリーンに投影するための投影レンズ107の開放Fナ
ンバーFpはFs≧Fpの関係を満足すればよく、上記式(7)
によって、投影レンズ107の開放FナンバーFpについて条
件が課される。
【0050】一般に、投影レンズ107は、開放Fナンバー
Fpの値が大きいほど設計が容易であり、コンパクトで低
コストな投影レンズを得ることができる。従って、投影
レンズ107の開放FナンバーFpは、以下の条件を満足する
ことが望ましい。
【0051】
【数8】
【0052】上記式(8)からも分かるように、発光部101
からの第1リフレクタ102の光束の取り込み角の半値θ
が小さいほどFpを大きくすることができるが、実際には
発光部101からは、第1リフレクタ102に対する光束の取
り込み角の半値θに換算して135°以上となる領域ま
で、光束が放射されており、より多くの光束を照明光と
して利用するためには、逆にθが大きい方が望ましい。
【0053】そこで、第1実施形態の投影装置において
は、第1リフレクタ102を用いて発光部101からの光束の
取り込み角の半値θが90°以下の領域で光束を取り込
み、投影レンズ107の開放FナンバーFpを十分大きくしつ
つ、より多くの光束を照明光として取り込むため、第2
リフレクタ103を設け、実質的に光束を第1リフレクタ1
02の取り込み角に換算して、90°〜135°の範囲から取
り込んでいる。
【0054】以上のような構成を採用することにより、
投影レンズ107の開放FナンバーFpを小さくすることな
く、照明光の利用効率を大幅に向上させることが可能と
なる。すなわち、第1リフレクタ102による光束の取り
込み角の半値θは90°であるため、投影レンズ107の開
放Fナンバーは、θが90°に対応する値でよく、投影レ
ンズ107の開放Fナンバーを必要以上に小さくする必要が
ない。一方、第2リフレクタ103による光束の取り込み
のため、実質的には0°〜135°の光源からの光束を照明
光として利用していることになり、広い範囲の照明光を
利用可能であるからである。
【0055】この場合の投影レンズ107の開放Fナンバー
Fpは、上記式(8)において、θ=90°とすることにより以
下のように表される。
【0056】
【数9】
【0057】これに対して、第1実施形態のように第2
リフレクタ103を用いずに、第1リフレクタ102のみで、
発光部から射出される0°〜135°の光束を利用しようと
すると、投影レンズ107の開放FナンバーFpは、以下の式
のように小さくなり、投影レンズ107の設計が困難にな
ってしまう。
【0058】
【数10】
【0059】以上、第1実施形態を例にして、第1リフ
レクタ102の形状が放物面である場合について議論した
が、上記投影レンズ107の開放FナンバーFpの最適値はさ
らに一般に回転対称2次曲面形状の反射面に対しても有
効となる。以下、簡単にこの点について説明する。一般
に、設計及び製造が容易で、低コストで製造できる球
面,回転楕円面,放物面,双曲面等の回転対称2次曲面
形状を有するリフレクタの反射面は、以下の式(11)で表
すことができる。
【0060】
【数11】
【0061】ただし、 c:リフレクタの面頂における曲率、 x:光軸、 y:リフレクタの面頂を通り光軸に垂直な方向の座標
軸、 ε:係数、 である。
【0062】なお、εは2次曲面パラメータとも呼ば
れ、以下のように値により面形状を規定している。 (a)ε>0のとき、回転楕円面であって、特にε=1のと
き、球面、 (b)ε=0のとき、放物面、 (c)ε<0のとき、双曲面、 リフレクタが上記式(11)で表される形状であり、簡単の
ため第1レンズアレイ104を構成する個々のレンズ以外
のパワーがない場合(すなわち、レンズアレイ自身がベ
ース曲率を有していない場合)を考えると、投影レンズ1
07の最適な開放FナンバーFpは、以下の式(12)で表すこ
とができる。
【0063】
【数12】
【0064】ただし、各パラメータは式(8)と同様であ
る。
【0065】上記式(12)においても、第1リフレクタ10
2の光束の取り込み角の半値θを90°とすると、投影レ
ンズFpの最適値は以下の式(13)の通りとなる。
【0066】
【数13】
【0067】ただし、Pは液晶パネルの長さのうち、短
辺で考える。
【0068】上記式(13)において、ε=0とすると、当
然、式(9)と一致する。ここで、上記式(13)をεの関数
と考えて、この増減を調べると、放物面形状を含む実用
上使用できる形状を示す以下の範囲において、Fpの増減
は5%以内となる。 −1.22≦ε≦0.55…(14) 従って、実用上使用できるリフレクタの形状に対する投
影レンズの開放FナンバーFpの最適値は、式(12)に示し
た値として差し支えない。
【0069】実際に投影レンズを設計する場合、投影レ
ンズの開放FナンバーFpの値は、上述の最適値に対して1
0%の許容値をもってよく、以下の式(A)で表される範囲
であれば、十分投影レンズの設計を容易にしつつ、発光
部から放射される光束を効率よく利用することができ
る。
【0070】
【数14】
【0071】図8は、投影レンズの開放FナンバーFpを
縦軸に、液晶パネルと発光部の光軸長さの比P/dを横軸
として、発光部に第1リフレクタ102しかない場合と、
第1リフレクタ102とともに第2リフレクタ103を配置し
た場合を比較したグラフである。
【0072】図8のグラフにおいて、太実線は第1実施
形態のように第1リフレクタ102の光束の取り込み角を0
〜90°とし、第2リフレクタ103の光束の取り込み角を
第1リフレクタ102の取り込み角に換算して90°〜135°
としたときの式(9)の値を示し、その上下は、式(14)で
規定する範囲を示す。また、太点線は上記構成において
第1リフレクタ102の光束の取り込み角を0〜90°とし
て、第2リフレクタ103を設けなかった場合のFpとP/d
の値の関係を示している。
【0073】グラフからも分かるように、第2リフレク
タ103を用いた方が、当然、大きなFナンバーの投影レン
ズを用いることができ、低コストの投影レンズを用いる
ことが可能である。
【0074】[第2実施形態]次に、図3を用いて第2
実施形態について説明する。図3は、第2実施形態の投
影光学装置の構成を示す模式図である。図3において、
第3実施形態の液晶プロジェクタ装置は、概略、発光部
301、第1リフレクタ302、第2リフレクタ303、オプテ
ィカルインテグレータを構成する第1レンズアレイ304
及び第2レンズアレイ305、液晶パネル306R、306G、306
B、投影レンズ307、IR-UVカットフィルタ308、ダイクロ
イックミラー309及び310、反射ミラー311〜313、リレー
レンズ314及び315、フィールドレンズ316R、316G、316
B、ダイクロイックプリズム317、後述する偏光分離面31
8aと全反射面318bを有する偏光ビームスプリッタ318等
から構成されている。
【0075】発光部301、第1リフレクタ302、第2リフ
レクタ303、IR-UVカットフィルタ308、オプティカルイ
ンテグレータを構成する第1レンズアレイ304の構成
は、前述の第1実施形態と同一であるので、説明を省略
する。
【0076】偏光ビームスプリッタ318は、三角形状の
偏光変換光学系の分離部であり、第1レンズアレイ304
により分割された複数の光束のそれぞれを、互いに偏光
方向が直交する第1の直線偏光成分の光束319と第2の
直線偏光成分320とに分離する。偏光ビームスプリッタ3
18が有する直角プリズムの斜面である後面には、偏光分
離面318aが形成されており、第1レンズアレイ304から
射出された光束のうち、第1の直線偏光成分は偏光分離
面318aで45°の入射角に対して直角に反射し、光束319
として偏光ビームスプリッタ318から射出される。一
方、偏光分離面318aから厚み318cの間隔を隔ててて全反
射面318bが対向するように形成されており、第1レンズ
アレイ304から入射する光束のうち第1の直線偏光成分
に対して直交する第2の直線偏光成分は、全反射面318c
で45°の入射角に対して直角に反射し、光束320として
偏光ビームスプリッタ318から射出される。厚み318cの
寸法は、光束319と光束320が射出されるピッチ(厚み318
cの約1.414倍)と、第2レンズアレイ305を構成する個々
のレンズのピッチに基いて設定される。
【0077】オプティカルインテグレータを構成する第
2レンズアレイ305は、2次元状に配列された複数の正
レンズから構成されており、偏光ビームスプリッタ318
により分離された複数の光束319,320が、第1レンズア
レイ304により収束される近傍に配置されている。すな
わち、発光部301と第2レンズアレイ305とは、第1レン
ズアレイ304に関して光学的に共役関係にある。また、
第2レンズアレイ305を構成する正レンズは開口形状が
全て等しく、偏光ビームスプリッタ318により分離され
た複数の光束319,320の数、すなわち、第1レンズアレ
イ304を構成するレンズの数の2倍の個数のレンズを有し
ており、図3の左右方向に隣接する各2個のレンズで、第
1レンズアレイ304の各1個のレンズに対応する。第1レ
ンズアレイ304と液晶パネル306R、306G、306Bとは、第
2レンズアレイ305に関して光学的に共役関係になるよ
うにそれぞれ配置されている。さらに、第2レンズアレ
イ305を構成する個々のレンズのうち、第2の直線偏光
成分320が入射する面には、半波長板305aが備えられて
おり、第2の直線偏光成分320の偏光方向を90°回転さ
せ、偏光方向を第1の直線偏光成分の偏光方向と同一の
方向に変換する。なお、この偏光ビームスプリッタ318
と、半波長板305aで偏光変換光学系を構成している。
【0078】ダイクロイックミラー309及び310、フィー
ルドレンズ316R、316G、316B、液晶パネル306R、306G、
306B、ダイクロイックプリズム317、投影レンズ307、リ
レーレンズ315、314等の構成は、第1実施形態と同様で
あるため、説明を省略する。
【0079】次に、以上の構成を有する第2実施形態の
液晶プロジェクタ装置の作用について説明する。発光部
301より放射された光束のうち、第1リフレクタ側に放
射された光束は、第1リフレクタ302の放物面形状を有
する反射面に直接到達し、反射されてIR-UVカットフィ
ルタ308に到達する。このとき、発光部301が、第1リフ
レクタ302の放物面の焦点位置に配置されているため、
発光部301から直接第1リフレクタ302に到達した光束
は、略平行光束となって第1リフレクタ302から射出さ
れる。
【0080】一方、発光部301より放射された光束のう
ち、第2リフレクタ303に直接到達した光束は、第2リ
フレクタ303の球面形状を有する反射面で反射され再び
発光部301方向へ折り返された後、第1リフレクタ302の
反射面に到達し、前述の第1リフレクタ302に直接到達
した光束と同様に、放物面形状を有する反射面で反射さ
れて、IR-UVカットフィルタ308に到達する。このとき、
発光部301が第2リフレクタ303の球面の中心位置に形成
されているため、第2リフレクタ303の反射面で反射さ
れた光束は、再び発光部301に戻ることになる。従っ
て、第2リフレクタ303で反射された光束も、第1リフ
レクタ302の放物面形状を有する反射面で反射されて、
略平行光束となって第1リフレクタ302から射出され
る。
【0081】なお、このとき、発光部が放射する光束は
ランダム偏光であり、すべての偏光成分を含んでいる。
従って、第1リフレクタ302及び第2リフレクタ303によ
り反射され、オプティカルインテグレータを構成する第
1レンズアレイ304に入射する光束は、すべての偏光成
分を含んでいることになる。
【0082】IR-UVカットフィルタ308に到達した光束
は、このフィルタでレッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の3原色の光に対して不要となる波長域をカットさ
れ、第1レンズアレイ304に入射する。第1レンズアレ
イ304は、入射した光束をレンズアレイを構成する正レ
ンズの数だけ分割する。
【0083】第1レンズアレイ304のレンズの数だけ分
割された光束は、偏光ビームスプリッタ318に入射す
る。偏光ビームスプリッタ318では、入射した光束のう
ち、第1の直線偏光成分を偏光分離面で反射され、光束
319として偏光ビームスプリッタ318から射出される。一
方、第1の直線偏光成分に対して直交する第2の直線偏
光成分は、全反射面で反射され光束320として偏光ビー
ムスプリッタ318から射出される。従って、光束319と光
束320とは、偏光分離面318bと全反射面318cの間隔に起
因する横ずれ量321の分だけ離れて、第2レンズアレイ3
05に到達する。また、前述のように、発光部301と第2
レンズアレイ305とは、光学的に共役関係に配置されて
いるので、光束319と光束320とは第2レンズアレイ305
の近傍で結像させられる。
【0084】さらに、第2レンズアレイ305の入射面の
光束320に対応する位置には、半波長板305aが設けられ
ている。半波長板305aに入射した光束320の直線偏光の
偏光方向は90°回転するため、結果的に偏光分離部318a
で反射した光束319の偏光方向とそろえられて、第2レ
ンズアレイ305に入射することになる。このように、す
べての光束の偏光成分をそろえることにより、反射面等
での光束の挙動を光束319と光束320で一致させることが
でき、均一な照明を行う上で好ましい。なお、半波長板
305aは第2実施形態のように光束320側ではなく、光束3
19に対応する位置に形成しても、光束319の偏光が90°
回転するため、すべての偏光方向をそろえることができ
る。しかしながら、第2実施形態のように光束320に対
応する位置に形成した方が、光束319と光束320の光路差
を補正するというさらなる効果を得ることができるため
好ましい。
【0085】以上の結果、第2レンズアレイ305近傍
に、第1レンズアレイ304で光束を分割した数の2倍の個
数の偏光方向のそろった2次光源が形成されることにな
る。このとき、前述のように第1レンズアレイ304と液
晶パネル306R、306G、306Bとは、光学的に共役関係に配
置されているので、第2レンズアレイ304近傍に形成さ
れた2次光源から射出された光束は、液晶パネル306R、
306G、306B上に重畳されることになる。このため、均一
な光量分布で液晶パネル306R、306G、306Bの面を照明す
ることが可能となる。第2レンズアレイ305から射出し
た後、投影レンズ307に取り込まれるまでの光束の挙動
は、前述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略
する。
【0086】次に、第2実施形態の場合の投影レンズの
開放FナンバーFpの最適値を説明する。第2実施形態の
場合においても、概略の議論は第1実施形態に対して図
2を用いて行った議論と同様である。従って、以下に結
果のみを示す。
【0087】第2実施形態の場合、第1実施形態に対す
る式(12)に相当する式としては、以下の形式となる。
【0088】
【数15】
【0089】ただし、使用されているパラメータは式(1
2)の場合と同様である。この場合、第1実施形態に対す
る式(12)と相違しているのは、オプティカルインテグレ
ータを構成する第1レンズアレイ303と第2レンズアレ
イ304の個々のレンズの個数が異なっているためと、第
1レンズアレイ304をさらに一般化して、レンズアレイ
自身にベース曲率がある場合について求めているためで
ある。
【0090】上記式(15)においても、第1リフレクタ30
2の光束の取り込み角の半値をθ=90°とすると、投影
レンズFpの最適値は以下の式(16)の通りとなる。
【0091】
【数16】
【0092】ただし、Pは液晶パネルの長さのうち、長
辺で考える。
【0093】第1実施形態の場合と同様に、上記式(16)
をεの関数と考えて、この増減を調べると、放物面形状
を含む実用上使用できる形状を示す以下の範囲におい
て、Fpの増減は5%以内となる。 −11.03≦ε≦0.91…(17) 従って、実用上使用できるリフレクタの形状に対する投
影レンズの開放FナンバーFpの最適値は、式(17)に示し
た値として差し支えない実際に投影レンズを設計する場
合、投影レンズの開放FナンバーFpの値は、上述の最適
値に対して10%の許容値をもってよく、以下の式(B)で表
される範囲であれば、十分投影レンズの設計を容易にし
つつ、発光部から放射される光束を効率よく利用するこ
とができる。
【0094】
【数17】
【0095】[他の実施形態]次に、投影光学装置の要
部を示した図面を参照しながら、第1及び第2実施形態
の変形例を説明する。なお、各図において、図1及び図
3と同じ符号を付した部材は、それぞれ同一の構成を示
すものとする。
【0096】図4は、第1実施形態の変形実施形態を表
す要部構成図で、第1リフレクタ402の形状が発光部101
を一方の焦点とする回転楕円面である以外は、すべて第
1実施形態と同一の構成を有している。
【0097】図5は、第2実施形態の変形実施形態を表
す要部構成図で、図4と同様に第1リフレクタ502の形状
が発光部101を一方の焦点とする回転楕円面であり、効
率よく偏光変換する目的で偏光分離面に入射する光束を
平行光にするため、第1レンズアレイ504に凹のベース
曲率を付加している以外は、すべて第2実施形態と同一
の構成を有している。
【0098】図4、5のように、第1リフレクタの形状
が発光部101を一方の焦点とする回転楕円面である場
合、第1リフレクタから射出される光束は収束光となる
ので、第1リフレクタを構成するレンズの曲率を小さく
することができ、液晶御パネル等に等に対する発光部構
成の位置合わせ精度が多少悪くても、照明光を液晶パネ
ル上の所定の位置に導くことができ、装置の組み立て性
を向上させることができる。また、オプティカルインテ
グレータを小型化する上でもメリットがある。
【0099】図6は、第1実施形態の別の変形実施形態
を表す要部構成図で、第1リフレクタ402の形状が発光
部101を焦点とする双曲面である以外は、すべて第1実
施形態と同一の構成を有している。
【0100】図7は、第2実施形態の別の変形実施形態
を表す要部構成図で、図6と同様に第1リフレクタ502の
形状が発光部101を焦点とする双曲面であり、効率よく
偏光変換する目的で偏光分離面に入射する光束を平行光
にするため、第1レンズアレイ504に凸のベース曲率を
付加している以外は、すべて第2実施形態と同一の構成
を有している。
【0101】図6、7のように、第1リフレクタの形状
が発光部101を焦点とする双曲面である場合、第1リフ
レクタから射出される光束は発散光となるので、第1リ
フレクタにおける有効反射面を小さくすることができ、
発光部を含めた照明装置の光源部の構成を小型化するメ
リットがある。
【0102】なお、本発明は以上説明した各実施形態の
構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない
範囲で、適宜変更可能である。例えば、発光部としては
メタルハライドランプだけでなく、キセノンランプやハ
ロゲンランプ等さまざまなランプであってよく、特に限
定されるものではない。また、画像を投影するライトバ
ルブとしての透過型の液晶パネルについても、DMD素子
等の画像表示素子を使用してよい。
【0103】
【実施例】
[第1実施例]第1実施形態の投影光学装置を具体化し
た第1実施例について、具体的な数値を表す。第1実施
例の投影光学装置では、発光部101の光軸方向長さd:3m
mのメタルハライドランプを使用し、前述のように第1
リフレクタ102による光束の取り込み角の半値を0°〜90
°、第2リフレクタ103による光束の取り込み角の半値
を90°〜135°、オプティカルインテグレータに射出さ
れる開口の大きさをφ50mmとした。また、オプティカル
インテグレータを構成する第1レンズアレイ103と第2
レンズアレイ104の間隔mを70mm、第1及び第2レンズア
レイ104及び105を構成する個々のレンズの大きさW1(W2)
を10.9mm×14.5mm、液晶パネルの大きさを21mm×28mm
(すなわち、P:21mm)、2次光源像の最大の大きさを10.9
mmとしている。以上の構成により液晶パネル106R、106
G、106Bの表面を均一に照明することができた。
【0104】この投影光学装置に使用される投影レンズ
の最適な開放FナンバーFpは、2.7であり、十分に大きな
開放Fナンバーの投影レンズを用いることができる。
【0105】[第2実施例]第2実施形態の投影光学装
置を具体化した第2実施例について、具体的な数値を表
す。第2実施例の投影光学装置では、発光部301の光軸
方向長さd:3mmのメタルハライドランプを使用し、前述
のように第1リフレクタ302による光束の取り込み角の
半値を0°〜90°、第2リフレクタ303による光束の取り
込み角の半値を90°〜135°、オプティカルインテグレ
ータに射出される開口の大きさをφ70mmとした。また、
オプティカルインテグレータを構成する第1レンズアレ
イ303と第2レンズアレイ304の間隔mを70mm、第1レン
ズアレイ304を構成する個々のレンズの大きさW1を11.7m
m×15.6mm、第2レンズアレイ305を構成する個々のレン
ズの大きさW2を11.7mm×7.8mm、液晶パネルの大きさを2
1mm×28mm(すなわち、P:28mm)、2次光源像の最大の大
きさを7.8mmとしている。以上の構成により液晶パネル3
06R、306G、306Bの表面を均一に照明することができ
た。
【0106】この投影光学装置に使用される投影レンズ
の最適な開放FナンバーFpは、1.4であり、十分に大きな
開放Fナンバーの投影レンズを用いることができる。
【0107】以上説明したように、本発明にかかる投影
光学装置によれば、その照明装置において、発光部の周
囲に加工の容易な2次曲面形状の第1リフレクタと球面形
状の第2リフレクタを配置し、必要な条件式範囲を規定
するという構成によって、被照明面であるライトバルブ
を効率よく均一に照明することができ、さらに照明装置
の後に使用される投影レンズの開放Fナンバーを大きく
することが可能になる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の投影光学装置の構成を示す模式
【図2】第1実施形態の投影光学装置の照明原理を説明
する模式図
【図3】第2実施形態の投影光学装置の構成を示す模式
【図4】第1実施形態の投影光学装置の変形例の要部構
成を示す模式図
【図5】第2実施形態の投影光学装置の変形例の要部構
成を示す模式図
【図6】第1実施形態の投影光学装置の別変形例の要部
構成を示す模式図
【図7】第2実施形態の投影光学装置の別変形例の要部
構成を示す模式図
【図8】第1実施形態の発光部に第1リフレクタ102し
かない場合と、第1リフレクタ102とともに第2リフレ
クタ103を配置した場合を比較したグラフ
【符号の説明】
101、301:発光部 102、302、402、502:第1リフレクタ 103、303:第2リフレクタ 104、304、404、504:第1レンズアレイ 105、306:第2レンズアレイ 106、306:液晶パネル 107、307:投影レンズ 318:偏光分離部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を放射する発光部と、前記発光部を
    焦点位置とした回転2次曲面形状の第1リフレクタと、
    前記発光部を中心とした球面形状の第2リフレクタと、
    複数のレンズを2次元的に配置した第1レンズアレイ及
    び第2レンズアレイからなるオプティカルインテグレー
    タと、ライトバルブと、投影レンズと、を備え、 以下の条件式範囲を満足することを特徴とする投影光学
    装置: 【数1】 ただし、 Fp:前記投影レンズの開放Fナンバー、 P:前記ライトバルブの短辺方向の長さ、 d:発光部の光軸方向の長さ、 である。
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