JP3548684B2 - 環境認識車両制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の走行環境を認識しつつその走行動作を制御する環境認識車両制御装置に係わり、特に走行車両のふらつきを検出する手段を備えたクルーズコントロール装置およびレーン逸脱を警告するレーン逸脱警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
運転者の運転操作を軽減するために、自車両の車速を一定に保つ定速走行制御あるいは前方車両との車間距離を一定に保つ追従走行制御を行うクルーズコントロール装置は、従来より知られている。定速走行制御を備えた車両は、車速センサ等の車速測定装置によって、自車両の車速を検出し、自車速度が予め設定された車速となるように、エンジン出力やブレーキを制御することで定速走行を行っている。また、追従走行制御を備えた車両は、車間距離測定装置によって、先行車両との車間距離を検出し、この前方車両との車間距離が予め設定された車間距離となるようにエンジン出力やブレーキを制御することで、先行車両に追従走行する。近年は、より安全かつ快適に先行車両に追従するために、走行条件に応じたさまざまな工夫がされている。
【0003】
例えば、特開昭60−61348号公報に開示された車間距離制御装置では、方向指示器のスイッチが入っている間およびこのスイッチが切れてからの所定時間は車間距離制御を停止して、アクセル、ブレーキ、クラッチなどが操作されない限り方向指示器スイッチが入る直前の速度を維持することで、追い越しや車線変更の際の車間距離センサがガードレール等を検出し、車間距離が誤検出されてしまうという問題点を解決することが提案されている。
【0004】
また、特開平5−159198号公報に開示された車両用走行制御装置では、追い越しおよび車線変更の際に、通常の目標車間距離よりも短い車間距離を一時的に設定することで、車線変更後の後続車両に急接近されることを防ぐ提案がされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、方向指示器のスイッチが入る度に車間距離制御を停止する場合では、追い越しや車線変更の度ごとに車間距離制御が停止されるため、車間距離制御を再開するための操作が必要となってしまう。
【0006】
また、通常の目標車間距離よりも短めの車間距離を設定することは、追い越しや走行車線から追越車線等への車線変更の場合には有効であるが、高速道路でのインターチェンジおよびサービス・パーキングエリア等への分流の際には、不用意に先行車両に追従してしまう恐れがある。
【0007】
本発明では、以上のような課題を解決する環境認識車両制御装置として、自車両のレーン位置および運転者の意図に応じてクルーズコントロールを解除することにより、高速道路または一般道路における先行車両への不用意な追従を防ぐことが可能なクルーズコントロール装置を提供することを第一の目的としている。
【0008】
さらに、居眠りなどによるレーン逸脱を警報する警報装置において、方向指示器が操作されていない状態で車線変更をしている場合でも、常にレーン逸脱であると判断して警報してしまうことがないようにして、居眠り等によるレーン逸脱であるのか運転者の意図している車線変更であるのかを区別して、警報するようにすることを第二の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第一の目的を達成するために本発明は、追従走行制御または定速走行制御を行う走行制御手段を具備するクルーズコントロール装置において、複数のレーンにおいて自車両が存在するレーン位置を認識するレーン位置認識手段と、運転者の右折または左折の意思を示すための方向指示器と、レーン位置認識手段から得られる自車両のレーン位置および方向指示器からの情報に応じて、走行制御動作の解除を行うクルーズコントロール解除手段とを備える。
【0010】
また、上記第一の目的を達成するために本発明は、クルーズコントロール装置において、複数のレーンにおいて自車両が存在するレーン位置を認識するレーン位置認識手段と、自車両の車線変更動作を検出する車線変更検出手段と、レーン位置認識手段から得られるレーン位置および車線変更検出手段から得られる情報に基づいて、走行制御動作の解除を行うクルーズコントロール解除手段とを備える。
【0011】
ここで、前記車線変更検出手段を自車両の車線変更動作に加えて、自車両のふらつき具合を検出するものとし、前記クルーズコントロール解除手段を、前記車線変更検出手段により、自車両のふらつき、および、自車両が左右いずれかの方向に移動していることとが検出され、かつ前記方向指示器が操作されていない時に、前記走行制御動作を解除する構成としてもよい。
【0012】
また、前記クルーズコントロール解除手段が、前記走行制御動作を解除する際に、その旨を運転者に警告する警告手段を備える構成としてもよい。
【0013】
また、前記レーン位置認識手段が、自車両の前方を撮像する撮像手段と、前記撮像手段からの画像を処理する画像処理手段と、対向車両を検知するミリ波レーダとを備える構成としてもよい。あるいは、前記レーン位置認識手段を、自車両が走行しているレーン位置を検出可能なナビゲーション装置で構成してもよい。
【0014】
また、前記走行制御手段を、前方車両との車間距離を一定に保つ追従走行制御手段および自車両の車速を一定に保つ定速走行制御手段のうち少なくとも一方を備える構成としてもよい。
【0015】
また、上記第二の目的を達成するために本発明は、レーン逸脱警報装置あるいはクルーズコントロール装置において、自車両のふらつき具合とともに車線変更動作を検出する車線変更検出手段と、方向指示器とを備え、車線変更検出手段からの情報および方向指示器からの信号に基づいて走行制御動作の解除をおこなったり、あるいは、レーン逸脱を警告する警報を発生させる。
【0016】
また、上記第二の目的を達成するために本発明は、レーン逸脱警報装置あるいはクルーズコントロール装置において、通常の走行状態とは異なる自車両のふらつき具合を検出するためのふらつき検出手段と、方向指示器とを備え、ふらつき検出手段からの情報および方向指示器からの信号に基づいて走行制御動作の解除をおこなったり、あるいは、レーン逸脱を警告する警報を発生させる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明のクルーズコントロール装置およびレーン逸脱警報装置の実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、第一の実施形態のクルーズコントロール装置の制御ブロック図を示している。第一の実施形態のクルーズコントロール装置は、図2に示すように、高速道路においては、自車両がインターチェンジ、パーキング・サービスエリア等で分岐するとき(パターン21、22)、また一般道路においては、自車両が交差点で右折または左折するとき(パターン23)に、クルーズコントロールを解除することで不用意な追従走行をしないようにするものである。ただし、パターン24、25、26のような走行車線から追越車線、追越車線から走行車線への車線変更または追い越しの場合には、クルーズコントロールの解除は行わないようにすることで運転者の操作性を損なわないようにしている。
【0019】
本実施形態のクルーズコントロール装置は、図1に示すように、追従走行制御手段または定速走行制御手段を備えた走行制御装置14と、複数のレーンを備える道路において自車両が存在するレーンの位置を認識するレーン位置認識部11と、運転者の右折または左折の意思を示すための方向指示器12と、レーン位置認識部11から得られる自車両のレーン位置および方向指示器12から得られる情報の内容に応じて、追従走行制御または定速走行制御の解除を行う解除部13とから構成される。
【0020】
以下、前記クルーズコントロール装置における走行制御装置14が、追従走行制御を行う場合について詳細に説明するが、定速走行制御の場合についても同様に実現できる。
【0021】
図3のフローチャートを参照して、本実施形態のクルーズコントロール装置の動作を説明する。本実施形態の動作は、先行車両との車間距離を一定に保つ追従走行制御を行うステップ31、自車両のレーン位置を認識するステップ32、方向指示器12からの信号を検出するステップ33、自車両のレーン位置および方向指示器信号に基づいてクルーズコントロールを解除するかどうかを判定するステップ34、そして判定結果に基づいてクルーズコントロールを解除するステップ35の5つのステップに分けることができる。
【0022】
まず、前方車両との車間距離を一定に保つ追従走行制御をおこなうステップ31について説明する。これらの走行制御は、図1の走行制御手段14において行われる。
【0023】
図4は、走行制御装置14に備えられた追従走行制御手段の制御ブロックの構成例を示している。本例の追従走行制御手段は、自車両の前方に位置する物体との距離を測定する距離測定装置41と、自車両の車速を測定する車速測定装置42と、車間距離を一定に保ちながら走行するよう自車両の駆動機構を制御する機能を備えるクルーズコントローラ43と、スロットルを動作させるスロットルアクチュエータ45を制御するスロットルコントローラ44と、変速機47の変速動作を制御する変速機コントローラ46と、ブレーキを動作させるブレーキアクチュエータ49を制御するブレーキコントローラ48とから構成される。
【0024】
距離測定装置41は例えば電波レーダ装置やレーザレーダ装置により実現され、車速測定装置42は例えば車速センサにより実現される。
【0025】
追従走行制御の処理内容を図5、図6を使って説明する。図5に先行車両と自車両との予測車間距離Da、Dn、Ddを使った追従走行の制御方式の概念図を示す。いま、車間距離Dが目標車間距離Drの周りを振動しており、先行車両との目標車間距離Drに対して現在の車間距離D(時刻=T1)であり、偏差はΔDとする。現在(時刻=T1)の時点で自車両を加速した場合の時刻T2での車間距離Daを、車両モデルを使って予測する。また、同様に減速制御をした場合の時刻T2での車間距離Ddを、および、そのまま走行した場合の時刻T2での車間距離Dnを予測する。予測値はそれぞれ図5の通りとなる。追従走行制御とは、これら3つの予測値Da、Dn、Ddの中から最も目標車間距離Drに近い値を選択する処理を実行する制御方法である。
【0026】
以下では、追従走行制御において、車両の速度を制御するために出力されるスロットル指令信号の生成ルーチンを図6のフローチャートを参照して説明する。
【0027】
はじめにステップ601では、距離測定装置41を用いて、先行車両と自車両との車間距離Dを計測する。具体的な計測方法としては、例えば特開昭58−27678号公報に記載されているように、電波を走行方向に放射し、帰ってきた反射波に重畳されているドップラ周波数から相対速度と車間距離を測定する電波レーダや、特開昭58−203524号公報に記載されているように、レーザ光を出力し、反射光が帰ってくるまでの時間から車間距離を測定するパルス方式のレーザレーダを用いて計測する方法がある。
【0028】
ステップ602は、パルス方式のレーダ装置を用いる場合の、車間距離の測定しかできない場合にのみ必要である。電波レーダ装置のようなCW方式のように相対速度を計測可能であれば、ステップ602は省略してよい。
【0029】
ステップ603では、加速信号を出力した場合の予想車間距離Daを演算する。予め持っている車両モデルに、加速度に相当する+αを入力し、時刻T2における車間距離Daを予測する。ステップ604では、減速信号を出力した場合の将来の車間距離Ddを予測する。ステップ603と同様にして、減速信号に相当する−αを入力し演算を行う。ステップ605では、加減速信号を出力しなかった場合に将来の車間距離Dnを予測する。
【0030】
こうして得られた予測車間距離Da,Dn,Dbの中で、最も目標車間距離Drに近い値を持つものを、ステップ606およびステップ607により探す。加速信号を出力したときに予測車間距離Daが目標車間距離Drに最も近い場合にはステップ606からステップ608に、それ以外ではステップ607に分岐する。ステップ608ではスロットル開度をΔθ開けるよう、スロットルコントローラ44に信号を出力し終了する。
【0031】
ステップ607では、減速信号を出力したときの予測車間距離Ddが目標車間距離Drに最も近い場合にステップ610へ分岐する。また、加減速が必要なく、現状のスロットル開度を維持する場合はそのまま終了する。ステップ610では、予測車間距離Ddとオートクルーズを解除する車間距離Dcとの大小を比較し、Dc≦Ddであればステップ609へ、Dc>Ddであればステップ611に分岐する。ステップ609では、スロットル開度をΔθ閉じるようスロットルコントローラ44に信号を出力し終了する。
【0032】
ステップ611ではスロットル開度を全閉(Δθmin)にするよう、スロットルコントローラ44に信号を出力する。スロットル開度を全閉にすることにより、強力なエンジンブレーキをかけて、減速をすることにより追突を防止する。スロットル開度を全閉にする車間距離Dcは各車両ごとに設定される。
【0033】
以上の走行制御装置14での図3のステップ31により、先行車両との車間距離を一定に保つ追従走行を行うことができる。
【0034】
続いて、自車両のレーン位置を認識するステップ32について説明する。このレーン位置の認識は図1のレーン位置認識部11において行われる。
【0035】
図7は、レーン位置認識部11の制御ブロックの構成例を示している。レーン位置認識部11は、自車両の前方を撮像する撮像装置71(CCDカメラ等)と、撮像装置71で撮像された画像を処理するレーン位置認識画像処理部72と、自車両の隣接レーンに対向車両が存在するかどうかを検出する隣接レーン対向車両検出部73と、レーン位置認識画像処理部72からの情報と隣接レーン対向車両検出部73からの情報に基づいて自車両が走行するレーンの位置を判定するレーン位置判定部74から構成される。
【0036】
ここでは、図8のフローチャートを参照して、レーン位置認識部11における自車両のレーン位置を認識する方法について説明する。レーン位置を認識するステップ32は、ステップ81からステップ85までの実線/破線判定を行う部分、ステップ86の隣接レーンの判定を行う部分と、ステップ87のレーン位置の判定を行う部分の3つに分けることができる。以下では、実線/破線の判定、隣接レーンの判定、レーン位置の判定の順で説明する。
【0037】
まず、実線/破線の判定を行う部分について説明する。ステップ81では撮像装置71において自車両の前方風景を撮像する。次に撮像された入力画像(図9)から画像領域91および画像領域92に対して左右の直線を検出し、図10に示す自車両が存在するレーンの2本の境界線102、103およびその交点である消失点101から構成される白線の初期モデル104を推定する(ステップ82)。なお、本例では矩形の画像領域91、92を用いる場合について説明するが、これら画像領域の形状は矩形に限定されるものではなく、例えば白線の近傍だけを含む当該白線の形状に対応して設定される長方形状の領域を用いてもよい。
【0038】
ステップ82における直線の検出には、例えば公知のハフ変換を利用する。ハフ変換とは、X、Y直交座標系画面に表された画像データに対して、微分などの処理により特徴点を算出し、得られる特徴点(X、Y)のそれぞれを、
ρ = xcosθ+ysinθ
によって極座標系の極座標値(ρ、θ)に変換して、極座標値に対応した度数テーブルへの度数を一つずつ加算しながら格納し、度数テーブルの度数が最大になった極座標値(ρ、θ)で表される直線を、求めるべき直線とする手法である。例えば、図11における114は、特徴点111を通る直線の集合、同様に115、116はそれぞれ112、113を通る直線の集合であり、3本の曲線114、115、116の交点117の座標(ρ1、θ1)が特徴点A、B、Cを通る直線のパラメータとなる。本発明で利用するハフ変換は、白線検出の処理時間を短縮するために、画像領域すべてにおいて特徴点の算出をするのではなく、白線が存在する範囲を予め限定することで特徴点の算出を行っている。また、ハフ変換のθの調べる角度範囲も予め限定することで処理時間の向上を図っている。
【0039】
ステップ83では、図12の122のように、ステップ82で得られた直線の近傍領域を2値化する。続いて、ステップ84では、画像領域91の左側白線の最大X座標のY軸への投影を行い、最大X座標投影テーブル123aにX座標を格納する。同様に画像領域92の右側白線の最小X座標のY軸への投影を行い、最小X座標投影テーブル123bにX座標を格納する。このような最大/最小X座標抽出処理は、ゼブラゾーン、隣接車両などの影響を受けないようにするために行う。また、各投影テーブル123a、123bは予め無効座標で初期化をしておく。例えば、画像処理サイズが512X440の場合には、最大X座標投影テーブル123aの無効座標はX=0で、最小X座標投影テーブル123bの無効座標はX=511で初期化をする。
【0040】
ステップ85の実線/破線の判定は、ステップ84で投影された座標値を格納している投影テーブルの値が、初期値である無効座標のまま連続して出現しているかどうかで行う。図13に示す実線/破線の判定のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
ステップ131およびステップ132で連続回数カウンタおよび判定結果を初期化する。次に投影テーブルの中の座標値を調べる(ステップ133)。投影テーブルの座標が無効座標の場合は、連続回数カウンタをインクリメント(ステップ134)し、そうでない場合は連続回数カウンタをリセットする(ステップ135)。ステップ133、134、135の処理は投影テーブルのサイズ分だけ繰り返して行われる。最後にステップ136で連続回数カウンタと連続回数しきい値を比較して、
連続回数カウンタ>=連続回数しきい値
の時に破線であると判定して(ステップ137)、
連続回数カウンタ<連続回数しきい値
の時に実線であると判定する。
【0042】
次に、隣接レーン対向車両判定部73で行われるステップ86の隣接レーンの判定処理について説明する。隣接レーン対向車両判定部73は図14に示すように、自車両前方の物体を検出する電波レーダ装置141(例えばミリ波レーダ)および電波レーダ装置141からの信号を処理する信号処理部142から構成されている。電波レーダ装置141には、追従走行装置の距離測定装置41を利用することができる。すなわち、自車両前方の対向車両との距離情報から、隣接レーンに対向車両が存在するかどうかを判定することができる。具体的には、距離の時間変化から相対速度を算出し、その相対速度が負である場合には対向車両と判定する。また、電波レーダ装置として、距離情報とともに相対速度情報を検出可能な装置を用いる場合には、その相対速度情報をそのまま用いる構成としてもよい。
【0043】
最後のステップ87のレーン位置の判定は、ステップ85での実線/破線判定の結果およびステップ86の隣接レーンの判定結果に基づいて、レーン位置判定部74において判定される。図15は、レーン位置判定のためのフローチャートである。
【0044】
まず、ステップ151では、ステップ86での隣接レーンの判定結果を調べる。隣接レーンの判定結果が「対向車両あり」の場合は、ステップ152において、レーン位置認識部11は「対向車両あり」を示す情報を出力する。逆に、対向車両が存在しない場合は、ステップ153に分岐する。ステップ153では、実線/破線の判定結果に対して、左白線が破線であり、かつ右白線が実線であるかどうかを調べることで、自車両が右端レーンに存在するかどうかを判定している。ステップ153での判定の結果がYesの場合には、ステップ154においてレーン位置認識部11は、自車両が右端レーンに存在することを示す情報を出力する。逆に、ステップ153での判定の結果がNoの場合には、ステップ155に分岐する。ステップ155でも、ステップ153と同様に実線/破線の判定結果を調べることで、自車両が左端レーンに存在するかどうかを判定して、判定の結果がYesの場合には、ステップ156においてレーン位置認識部11は、自車両が左端レーンに存在することを示す情報を出力する。逆に、ステップ155での判定の結果が、Noの場合には自車両がその他のレーンにいることを示す情報を出力する。
【0045】
自車両のレーン位置を認識する別の方法として、ナビゲーション装置を利用することも考えられる。図16にナビゲーション装置を利用した場合のレーン位置認識部11’の構成例を示す。
【0046】
レーン位置認識部11’は、自車両の位置を検出する自車両位置検出部161と、交差点やインターチェンジ等の座標やレーンの車線数などが記録されている地図データ162と、自車両位置検出部161からの自車位置情報および地図データ162からのデータから自車両が存在するレーンを判定するレーン位置判定部74’とから構成される。自車両位置検出部161は、具体的にはディファレンシャルGPSやキネマティックGPS等で実現される。
【0047】
地図データ162は、図17に示す実際の道路を図18に示したテーブルのように、ノード(道路と道路が交差する点、すなわち交差点)に関係する情報とリンク(ノードとノードの接続)に関係する情報とで表現されている。地図データには道路以外にも、建物や公園などの施設、鉄道、水系などの位置や名称データ等もあるが、本発明には関連しないのでここでは省略する。図18のデータベースで、ノードテーブルはノードの番号、座標、そのノードから流出するリンク数及びそれらのリンク番号で、またリンクテーブルはリンクの番号、リンクを構成する始点ノードと終点ノード、リンク長、および車線数で構成される。また、ノード番号は互いに重なりがないように決める。リンク番号も同様である。図18のテーブルと図17の実際の道路地図との対応は、次のようにして取ることができる。図18のノードテーブル中のノードの番号15と34は、それぞれの座標値から図17の○で示したノードであることがわかる。そして、ノード番号15から流出するリンク数は4本あり、それらはリンク番号:20、21、19、30である。また、リンクテーブルのリンク番号21を見ると、ノード15からノード34に向かう道路であることがわかる。この道路が一方通行でなければノード34からノード15に向かう道路が存在し、リンクテーブルを見ると、その道路にはリンク番号55が付けられているのがわかる。
【0048】
レーン位置判定部74’では、自車両位置検出部161からの位置情報および地図データ162からの道路のレーン数から自車両がどのレーンに存在しているのかを判定する。
【0049】
以上のレーン位置認識手段でのステップ32により、自車両のレーン位置を認識することができる。
【0050】
ステップ33の方向指示器信号の検出では、運転者が方向指示器12をどちらに出したのか(左ウインカまたは右ウインカ)を検出して、解除部13に送る。この検出は、方向指示器12のスイッチを調べることによって、検出することができる。
【0051】
ステップ34のクルーズコントロール解除の判定は、図1の解除部13において行われる。図3におけるステップ34での解除判定の結果がYesの場合は、ステップ35のクルーズコントロールの解除に分岐して、走行制御装置14に解除信号を送信することでクルーズコントロールを解除する。逆に、ステップ34での解除判定の結果がNoの場合は、ステップ31の走行制御に分岐して追従走行を継続する。
【0052】
図19に解除部13の制御ブロック図を、図20にクルーズコントロールの解除判定のためのフローチャートを示す。以下では、図19、図20を参照して、クルーズコントロール解除の判定方法について説明する。
【0053】
図19に示すように、解除部13は、レーン位置認識部11で得られるレーン位置情報および方向指示器12からの方向指示器情報に基づいて、クルーズコントロールの解除の判定を行う解除判定部191と、運転者にクルーズコントロールの解除を警報する警報装置192とから構成される。
【0054】
解除判定部191は、図20のステップ201において、ステップ32でのレーン位置認識部11からのレーン位置情報が左端レーンであるかどうかを判定する。ステップ201での判定の結果がYesの場合はステップ202に、Noの場合はステップ204にそれぞれ分岐する。そして、ステップ202では、方向指示器12からの方向指示器信号が左ウインカかどうかの判定を行い、判定結果がYesの場合は、ステップ203で解除信号を生成し走行制御装置14に送信する。これは、図2に示すインターチェンジ、パーキング・サービスエリア等に分岐するパターン21の場合に相当する。逆に、ステップ202での判定結果がNoの場合は、解除判定の処理を終了する。
【0055】
ステップ204では、ステップ32でのレーン位置認識部11からのレーン位置情報が右端レーンまたは対向車両ありかどうかを判定する。ステップ204での判定の結果がYesの場合はステップ205に分岐して、Noの場合は解除判定の処理を終了する。そして、ステップ205では、方向指示器12からの方向指示器信号が右ウインカかどうかの判定を行い、判定結果がYesの場合は、ステップ203で解除信号を生成し走行制御装置に送信する。これは、図2に示すパターン22、23に相当する。逆に、ステップ205での判定結果がNoの場合は、解除判定の処理を終了する。
【0056】
また、ステップ203では、走行制御を解除する解除信号を生成するとともに、警報装置192を作動させることによって、運転者に走行制御を解除することを警告する。
【0057】
以上により、本発明の第一実施形態では、運転者の意図を反映したクルーズコントロール装置を実現することができる。すなわち、従来の方向指示器の操作によるクルーズコントロール装置の解除を行うことなく、高速道路でのインターチェンジ及びサービスエリア・パーキングなどの分流の際には、クルーズコントロール装置を解除することによって、不用意な前方車両への追従を防ぐことができる。
【0058】
次に、本発明の第二の実施形態を説明する。
【0059】
図21は、第二の実施形態のクルーズコントロール装置の制御ブロック構成例を示している。第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、高速道路においては、自車両がインターチェンジ、パーキング・サービスエリア等で分岐するとき、また一般道路においては、自車両が交差点において右折または左折するときに、クルーズコントロールを解除することで不用意な追従走行をしないようにするものである。ただし、方向指示器からの信号からではなくて、自車両の車線変更を検出する手段を備えていることが第一実施形態と異なる。
【0060】
本実施形態のクルーズコントロール装置は、例えば図21に示すように、追従走行制御手段または定速走行制御手段を備えた走行制御装置14と、複数のレーンにおいて自車両が存在するレーンの位置を認識するレーン位置認識部11と、自車両の車線変更をふらつき具合とともに検出する車線変更検出部211と、レーン位置認識部11から得られる自車両のレーン位置および車線変更検出部211から得られる情報に基づいて、追従走行制御または定速走行制御の解除を行う解除部212とから構成される。
【0061】
以下では、図22のフローチャートを参照して、本実施形態のクルーズコントロール装置の動作を説明する。本実施形態の動作は、先行車両との車間距離を一定に保つ追従走行を行うステップ221、自車両のレーン位置を認識するステップ222、自車両の車線変更を検出するステップ223、自車両のレーン位置および車線変更情報に基づいてクルーズコントロールを解除するかどうかを判定するステップ224、そして判定結果に基づいてクルーズコントロールを解除するステップ225の5つのステップに分けることができる。
【0062】
このうち、ステップ221の走行制御、ステップ222のレーン位置認識そしてステップ225のクルーズコントロールの解除は第一実施形態と同様に行われる。以下では、まずステップ223の車線変更の検出について説明し、次にクルーズコントロールを解除するかどうかを判定するステップ224について説明する。
【0063】
図23は、車線変更検出部211の制御ブロック図を示している。車線変更検出部211は、自車両の前方を撮像する撮像装置71(CCDカメラ等)と、撮像装置71で撮像された画像を処理する車線変更検出画像処理部231とから構成される。
【0064】
ここでは、図24のフローチャートを参照して、車線変更検出部211における自車両の車線変更をふらつき具合とともに検出する方法について説明する。
【0065】
ステップ241の画像の入力およびステップ242の初期モデル推定は、第一実施形態での自車両のレーン位置を認識するステップ32で説明したステップ81およびステップ82と同じである。すなわち、ステップ241では撮像装置71において自車両の前方風景の撮像を行い、ステップ242では、撮像された入力画像に対して、図10に示す自車両が存在するレーンの2本の境界線102、103および消失点101から構成される白線の初期モデルを推定する。したがって、本実施形態の実現の際には、レーン位置認識部11および車線変更検出部211は、撮像装置71で撮像した入力画像に対して、初期モデルを推定して、この初期モデルに対して、レーン位置の認識および車線変更の検出の両方を行う。
【0066】
ステップ243では、ステップ242で得られた初期モデルを基に、図25に示すように、消失点251を中心とした水平線252と境界線253とのなす角度θ255をフレームごとに記録する。
【0067】
本実施形態では、この角度θ255の変化、すなわち上記初期モデルを設定した場合に得られた角度とそれ以降の角度との差分の時間変化を調べることにより、自車両の車線変更およびふらつきの検出を行うことができる。例えば、図26に示すように、自車両が車線変更をしていない場合には、本図右側のグラフに示した角度θ265は時刻に関して一定の値をとる。しかし、図27に示すように、自車両が左車線への車線変更を行おうとして左方向に移動した場合には、水平線252と境界線273とのなす角度θ275は、車線変更をしていない場合の角度θ255に比べて小さくなり、角度θ275は徐々に減少する。逆に、図28に示すように、右車線への車線変更のために自車両が右方向に移動した場合は、水平線252と境界線283とのなす角度θ285は、車線変更をしていない場合の角度θ255に比べて大きくなり、角度θ285は増加する。
【0068】
また、居眠り等により走行状態が安定せず、ふらつきがある場合には、図26〜図28に示すように角度θが一定でなかったり、あるいは単調に増加または減少せず、例えば予め定めた大きさ以上の振幅、時間幅でジグザグに変化する。
【0069】
ステップ244での車線変更の判定は、自車両が車線を変更するために横方向に移動している動作を検出することで実施される。ステップ243で記録した角度θ255が時間と共に減少している場合には、左方向に移動しているとの判定結果を出力し、角度θ255が増加している場合には、右方向に移動しているとの判定結果を出力する。また、ステップ245では、角度θ255がある範囲内で単調に増加または減少していない場合に、ふらつきがあると判定する。
【0070】
なお、角度θ255の変化量は自車両が移動した横方向距離に対応するため、該変化量を数値的に調べることにより、隣のレーンへの車線変更動作が完了したかあるいはその途中であるかどうかも含めて判定する構成としてもよい。
【0071】
続いて、クルーズコントロールの解除の判定について説明する。ステップ224の解除判定は、図21の解除部212において行われる。ステップ224での解除判定の結果がYesの場合は、ステップ225のクルーズコントロールの解除に分岐して、クルーズコントロール装置14に解除信号を送信することでクルーズコントロールを解除する。逆に、ステップ224での解除判定の結果がNoの場合は、ステップ221の走行制御に分岐して追従走行を継続する。
【0072】
図29は、解除部212の制御ブロック図である。解除部212は、レーン位置認識部11で得られるレーン位置情報および車線変更検出部211から得られる車線変更検出情報に基づいて、クルーズコントロールの解除の判定を行う解除判定部291と、運転者にクルーズコントロールの解除を警報する警報装置292とから構成される。解除部212は、基本的には第一実施形態の解除部13と同様に実現できるが、解除信号判定部291に送られる信号が方向指示器信号ではなくて、ステップ223で得られる車線変更検出情報であることが異なる。
【0073】
クルーズコントロールの解除の判定も、方向指示器信号の代わりに車線変更検出情報を用いる点以外は、第一実施形態と基本的には同様に実現できる。図30は、解除判定部291のフローチャートである。
【0074】
解除判定部291は、ステップ301において、ステップ32でのレーン位置認識部11からのレーン位置情報が左端レーンであるかどうかを判定する。ステップ301での判定の結果がYesの場合はステップ302に、Noの場合はステップ304にそれぞれ分岐する。ステップ302では、車線変更検出部211からの車線変更検出信号により、自車両が左方向に移動しているかどうかの判定を行い、判定結果がYesの場合は、ステップ303で解除信号を生成し走行制御装置に送信する。これは、図2に示すインターチェンジ、パーキング・サービスエリア等に分岐するパターン21の場合に相当する。逆に、ステップ302での判定結果がNoの場合は、解除判定の処理を終了する。
【0075】
ステップ304では、ステップ32でのレーン位置認識部11からのレーン位置情報が右端レーンまたは対向車両ありかどうかを判定する。ステップ304での判定の結果がYesの場合はステップ305に分岐して、Noの場合は解除判定の処理を終了する。ステップ305では、車線変更検出部211からの車線変更検出信号により、自車両が右方向に移動しているかどうかの判定を行い、判定結果がYesの場合は、ステップ303で解除信号を生成し走行制御装置に送信する。これは、図2に示すパターン22、23に相当する。逆に、ステップ305での判定結果がNoの場合は、解除判定の処理を終了する。
【0076】
以上により、本発明の第二実施形態では、自車両の車線変更を検出することにより、高速道路でのインターチェンジ及びサービスエリア・パーキングなどの分流の際には、クルーズコントロール装置を解除することによって、不用意な前方車両への追従を防ぐことができる。
【0077】
次に、本発明の第三の実施形態を説明する。
【0078】
図31は、第三の実施形態のクルーズコントロール装置の制御ブロックの構成例を示している。第三の実施形態は、自車両のふらつきとともに車線変更が検出された場合でかつ方向指示器が動作していない場合にクルーズコントロール動作を解除することで、運転者の居眠り運転を防ぐものである。具体的には、第三の実施形態では、自車両走行中のふらつきを検出することにより、居眠り運転等により意図せず自車両レーンを逸脱しているかどうかを検出することができるだけでなく、車線変更によるレーン逸脱を検知する際に、方向指示器が操作されていない状態で車線変更をしている場合でも、レーン逸脱であると判断しないようにすることができる。
【0079】
本実施形態のクルーズコントロール装置は、図31に示すように、追従走行制御手段または定速走行制御手段を備えた走行制御装置14と、自車両の車線変更をふらつき具合とともに検出する車線変更検出部211と、運転者の意思を示すための方向指示器12と、車線変更検出部211から得られる情報および方向指示器12からの信号に基づいて、追従走行制御または定速走行制御の解除を行う解除部311とから構成される。なお、解除部311には、例えば図29の解除部212と同様に、運転者への警告を行うための警報装置(図示省略)が含まれているものとする。
【0080】
以下では、図32のフローチャートを参照して、本実施形態のクルーズコントロール装置の動作を説明する。本実施形態の動作は、先行車両との車間距離を一定に保つ追従走行を行うステップ321、自車両の車線変更を検出するステップ322、方向指示器からの信号を検出するステップ323と、車線変更情報および方向指示器信号に基づいてクルーズコントロールを解除するかどうかを判定するステップ324、そして判定結果に基づいてクルーズコントロールを解除するステップ325の5つのステップに分けることができる。
【0081】
このうち、ステップ321の走行制御、ステップ322の車線変更検出、ステップ323の方向指示器信号検出は、第一実施形態および第二実施形態での対応するステップと同様に実現できる。以下では、図33のフローチャートを参照して、ステップ324の解除判定について説明する。
【0082】
解除部311は、ステップ331において、ステップ322での車線変更検出部211からのふらつき情報により、自車両のふらつきを判定する。ステップ331での判定の結果がYesの場合はステップ332に、Noの場合は解除判定を終了する。次にステップ332において、ステップ323からの方向指示器信号が検出されたかどうかを判定する。ステップ332での判定の結果がYesの場合は、ステップ333で運転者に対してクルーズコントロールが解除される旨の警告を発生したのち、ステップ334でクルーズコントロールの解除するための制御信号の生成を行い、走行制御装置14へ出力する。ステップ332での判定の結果がNoの場合は、本解除判定処理を終了する。
【0083】
以上により、本発明の第三の実施形態では、自車両のふらつきとともに車線変更が検出された場合でかつ方向指示器が動作していない場合に、クルーズコントロール装置を解除することで、運転者の居眠り運転等を防ぐことができる。
【0084】
なお、本実施形態において、クルーズコントロールの解除判定と同じ判定基準で運転者への警報を発生すべきかどうかを判定することにより、居眠り運転等で意図せず自車両レーンを逸脱している場合には警報を発生するレーン逸脱警報装置を構成することができる。
【0085】
また、本実施形態において、方向指示器の動作に関する状態を用いること無く、車線変更検出部211により検出したふらつき具合だけから走行状態の安定性を判定し、その判定結果に基づいて走行制御を解除したり、警報を発生させる構成としてもよい。ここで、ふらつき具合は、通常の運転では発生する可能性が低い不安定な運転状態を検出するためのものであり、例えば、車線変更検出部211で検出する角度θに関して、通常の車線変更動作で起こる時間変化よりも高い周波成分の強度等を検出することで決定してもよい。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、運転者の意図を反映したクルーズコントロール装置を実現することができる。すなわち、従来の方向指示器の操作によるクルーズコントロール装置の解除を行うことなく、高速道路でのインターチェンジ及びサービスエリア・パーキングなどの分流の際には、クルーズコントロール装置を解除することによって、不用意な前方車両への追従を防ぐことができる。
【0087】
さらに、本発明によれば、自車両の車線変更を検出することにより、高速道路でのインターチェンジ及びサービスエリア・パーキングなどの分流の際には、クルーズコントロール装置を解除することによって、不用意な前方車両への追従を防ぐことができる。
【0088】
さらに、本発明によれば、上述した車線変更の検出に伴い、自車両のふらつきも検出することで、自車両のふらつきが検出された場合で、かつ方向指示器が動作していない場合に、クルーズコントロールを解除することにより、居眠り運転を防ぐことができ、かつレーン逸脱警報装置としても機能する装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクルーズコントロール装置の第一実施形態の制御ブロック構成図。
【図2】本発明のクルーズコントロール装置の第一実施形態の概要を示すための説明図。
【図3】本発明のクルーズコントロール装置の第一実施形態のフローチャート。
【図4】走行制御装置の制御ブロック構成図。
【図5】目標車間距離と時間との関係を表すグラフ。
【図6】スロットル信号生成のフローチャート。
【図7】レーン位置認識部の制御ブロック構成図。
【図8】レーン位置認識部のフローチャート。
【図9】撮像装置により取り込まれた入力画像を示す説明図。
【図10】道路の初期モデルを示す説明図。
【図11】ハフ変換の原理を示す説明図。
【図12】レーン位置認識画像処理部での処理の概要を示す説明図。
【図13】実線/破線の判定のためのフローチャート。
【図14】隣接レーン対向車両検出部の制御ブロック構成図。
【図15】レーン位置判定のためのフローチャート。
【図16】ナビゲーションを利用した場合のレーン位置認識部の制御ブロック構成図。
【図17】道路地図の例を示す説明図。
【図18】地図情報の構成例を示す説明図。
【図19】第一実施形態による解除部の制御ブロック構成図。
【図20】第一実施形態のクルーズコントロール装置の解除のためのフローチャート。
【図21】本発明のクルーズコントロール装置の第二実施形態の制御ブロック構成図。
【図22】本発明のクルーズコントロール装置の第二実施形態のフローチャート。
【図23】車線変更検出部の制御ブロック構成図。
【図24】車線変更を検出するためのフローチャート。
【図25】道路の初期モデルを示す説明図。
【図26】車線変更をしていない場合の道路の初期モデルおよびθの変化を示すグラフ。
【図27】左方向に車線変更をしている場合の道路の初期モデルを示す説明図。
【図28】右方向に車線変更をしている場合の道路の初期モデルを示す説明図。
【図29】解除部の制御ブロック構成図。
【図30】第二実施形態のクルーズコントロール装置の解除のためのフローチャート。
【図31】本発明のクルーズコントロール装置の第三実施形態の制御ブロック構成図。
【図32】本発明のクルーズコントロール装置の第三実施形態のフローチャート。
【図33】第三実施形態のクルーズコントロール装置の解除のためのフローチャート。
【符号の説明】
11:レーン位置認識部、12:方向指示器、13:解除部、14:走行制御装置、41:距離測定装置、42:車速測定装置、43:クルーズコントローラ、44:スロットルコントローラ、45:スロットルアクチュエータ、46:変速機コントローラ、47:変速機、48:ブレーキコントローラ、49:ブレーキアクチュエータ、71:撮像装置、72:レーン位置認識画像処理部、73:隣接レーン対向車両検出部、74:レーン位置判定部、91:画像領域、92:画像領域、101:消失点、102:水平線、103:境界線、104:境界線、105:初期モデル、111:点A、112:点B、113:点C、114:点Aを通る直線群、115:点Bを通る直線群、116:点Cを通る直線群、121:入力画像、122:2値化画像、123:最大・最小テーブル、141:電波レーダ装置、142:信号処理部、161:自車両位置検出部、162:地図データ、191:解除判定部、192:警報装置、211:車線変更検出部、212:解除部、231:車線変更検出画像処理部、251:消失点、252:水平線、253:境界線、254:境界線、255:角度θ、265:角度θ、273:境界線、274:境界線、275:角度θ、283:境界線、284:境界線、285:角度θ、291:解除判定部、292:警報装置、311:解除部。
Claims (4)
- 車両の走行制御を行う走行制御手段を備えるクルーズコントロール装置において、
複数のレーンを備える道路において、自車両が走行するレーン位置を認識するレーン位置認識手段と、
運転者の右折および左折の意思を示すための方向指示器と、
前記レーン位置認識手段からの認識結果および前記方向指示器からの情報に応じて、走行制御動作の解除を決定するクルーズコントロール解除手段とを備え、
前記クルーズコントロール解除手段は、
(1)前記レーン位置認識手段により自車両が左端のレーンに存在することが認識され、かつ、前記方向指示器が左折を示す時:
(2)前記レーン位置認識手段により自車両が右端のレーンに存在することが認識され、かつ、前記方向指示器が右折を示す時:および
(3)前記レーン位置認識手段により自車両の隣接レーンが対向車線であることが認識され、かつ、前記方向指示器が右折を示す時
のうちいずれかの場合にのみ前記走行制御動作を解除することを特徴とするクルーズコントロール装置。 - 前記レーン位置認識手段は、
(1)自車両が走行しているレーンの境界を示す線が実線であるか破線であるかを判定する実線/破線判定手段と、
(2)自車両が走行しているレーンに隣接するレーンが対向車線であるかを判定する対向車線判定手段とを備え、
前記実線/破線判定手段は、
(a)自車両の前方風景を撮像する撮像手段と、
(b)前記撮像手段により撮像された画像から、走行レーンの境界を示す2本の直線を検出し、該検出した2本の直線のそれぞれに対応する2本の境界線を少なくとも含む白線モデルを推定する手段と、
(c)前記白線モデルの各境界線について投影を行い、該投影の結果から当該境界線が実線であるか破線であるかの判定を行う手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のクルーズコントロール装置。 - 前記レーン位置認識手段は、
(1)自車両の位置を検出する自車両位置検出手段と、
(2)レーン数が記録されている地図データと、
(3)前記自車両位置検出手段からの自車両位置情報および地図データとに基づいて、自車両が存在するレーンを判定するレーン位置判定手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のクルーズコントロール装置。 - 前記自車両位置検出手段は、ディファレンシャルGPSまたはキネマティックGPSであることを特徴とする請求項3記載のクルーズコントロール装置。
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