JP3545255B2 - デジタル変調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル変調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高密度光磁気ディスクに信号を記録する際等に、該信号に複数の固定パターンを挿入したり、あるいは、XOR(exclusive or)演算等を施し、複数の変換信号を生成し、該変換信号より所望の特性を示す変換信号を選択することがある。ここで、上記の特性としては、DC成分が最も抑圧されていること等が上げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、XOR演算に使用する符号をNビットの符号において取りうる全ての符号として演算を行い、最も適切な符号でXOR演算したものを選択する方式とした場合には、XOR演算を行うユニットが2のN乗個必要となってしまい、回路規模が大きくなるという問題があった。例えば、4ビットの符号を使用する場合には、16個のユニットを必要とすることになる。
【0004】
そこで、本発明は、回路規模を抑えたデジタル変調装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために創作されたものであって、第1には、入力データとスクランブルパターンとをNビットごとにXOR演算を行う演算処理部と、該演算処理部による演算結果についてDSVのピーク値を検出するピーク検出部と、該ピーク検出部で検出された第1ピーク値とオフセット値とを比較し、当該比較結果に応じて、前記オフセット値に対し前記第1のピーク値をそのまま或いは符号を反転して加算して第2ピーク値を算出するオフセット処理部と、を有する変調ユニットを異なるデータパターンごとに複数配してなるデジタル変調装置であって、さらに、前記各変調ユニットからの第2ピーク値に基づいて所定の変調ユニットを選択すると共に、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号を反転させた場合には、当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果を反転させて出力し、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号をそのままとした場合には当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果をそのまま出力する選択部と、を有することを特徴とする。
【0006】
この第1の構成のデジタル変調装置においては、まず、上記複数の変調ユニットにおける各演算処理部が、入力データとスクランブルパターンとをNビットごとにXOR演算を行う。そして、上記ピーク検出部は、該演算処理部による演算結果についてDSVのピーク値を検出する。すると、オフセット処理部は、該ピーク検出部で検出された第1ピーク値とオフセット値とを比較し、当該比較結果に応じて、前記オフセット値に対し前記第1のピーク値をそのまま或いは符号を反転して加算して第2ピーク値を算出する。この変調ユニットの処理は、各変調ユニットが異なるデータパターンごとに行う。
【0007】
そして、上記選択部は、前記各変調ユニットからの第2ピーク値に基づいて所定の変調ユニットを選択すると共に、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号を反転させた場合には、当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果を反転させて出力し、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号をそのままとした場合には当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果をそのまま出力する。
【0008】
以上のように、第1ピーク値の符号とオフセット値の符号とを比較して所定の場合に第1ピーク値の符号を反転させるので、いわば、DSVが対称となる2つのパターンでそれぞれ演算した場合の絶対値の小さい方を算出することができる。つまり、DSVが対称となる他のデータパターンについても考慮することができ、結果として、変調ユニットの数を半分にすることができ、回路規模を縮小することが可能となる。
【0009】
また、第2には、上記第1の構成において、上記オフセット処理部が、第1ピーク値の符号とオフセット値の符号とが異なる場合には、該第1ピーク値の符号を反転させた上で該オフセット値と加算することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を図面を利用して説明する。本発明に基づくデジタル変調装置としてのデジタル変調回路Aは、NRZI−Plus変調を行う回路で、このNRZI−Plus変調とは、NRZI変調をもとにした変調方式である。このデジタル変調回路Aは、図1に示されるように、変調ユニットU−1〜U−8と、判別部40と、選択部50と、NRZIエンコーダ60とを有している。
【0013】
ここで、変調ユニットU−1〜U−8における各変調ユニットは、図2に示すように、スクランブル10とDSV算出部20とを有している。また、上記演算処理部としてのスクランブル10は、図2に示すように、XOR演算部12と、Dラッチ14と、セレクタ16とを有している。また、DSV算出部20は、CDS変換部22と、加減算部24と、ピークホールド部26と、オフセット設定部28とを有している。
【0014】
ここで、上記XOR演算部12は、入力データとセレクタ16の出力とのXOR演算を行うものである。また、Dラッチ14は、上記XOR演算部12の出力結果を所定のクロック周期単位保持するものである。また、セレクタ16は、DSV演算期間の開始時には、上記データパターンとしてのスクランブルパターンを出力し、それ以外の場合には、上記Dラッチ14の出力を選択して出力する。
【0015】
また、上記CDS変換部22は、図7に示すようなCDS変換テーブルを有し、Dラッチ14から出力される4ビットごとの符号データを該CDS変換テーブルに従ってCDS(Cord word Digital Sum)に変換する。この図7に示すCDS変換テーブルは、データ中の各ビットが「0」の場合には、+1を割り当て、一方、「1」の場合には−1を割り当てるようになっている。つまり、データが「0000」の場合には、+4となる。また、上記加減算部24は、上記CDS変換部22からの出力をDSV演算期間累積加算する。
【0016】
また、上記ピーク検出部としてのピークホールド部26は、加減算部24の出力を監視し、DSV演算期間中にDSVの絶対値が最大となるDSV値(これを「第1ピークDSV」とする)を求める。この第1ピークDSVが上記第1ピーク値に相当する。
【0017】
また、上記オフセット処理部としてのオフセット設定部28は、DSV演算期間単位で、ピークホールド部26が出力した上記第1ピークDSVに参照ピークDSVを加算する処理を行い、その結果を第2ピークDSVとして判別部40に出力する。この第2ピークDSVが上記第2ピーク値に相当する。この参照ピークDSVについては、対象となるDSV演算期間の直前の期間において、各変調ユニットから出力された第2ピークDSVのうち絶対値が最も小さいものが選択されて判別部40がオフセット設定部28に対して出力するので、その値を参照ピークDSVとする。また、該オフセット設定部28が、第1ピークDSVに参照ピークDSVを加算する際には、参照ピークDSVの符号と、第1ピークDSVの符号とが同じであるか否かを判定して、同じ場合には、上記第1ピークDSVの符号を反転させて加算を行い、異なる場合には、そのまま加算を行う。
【0018】
つまり、オフセット設定部28は、図3に示すように、判別部40からの参照ピークDSVの符号とピークホールド部26からの第1ピークDSVの符号とを比較する符号判定部30と、符号判定部30における判定結果に従い第1ピークDSVの符号を調整する符号調整部32と、該参照ピークDSVと該符号調整部32において符号が調整された第1ピークDSVとを加算する加算部34とを有している。
【0019】
この符号判定部30は、上記ピークホールド部26からの第1ピークDSVの符号と、判別部40からの参照ピークDSVの符号とを比較して、符号が一致するか否かを判定する。判定結果は、符号調整部32と選択部50に送られる。また、上記符号調整部32は、上記符号判定部30の判定結果に従い、第1ピークDSVの符号を調整する処理を行う。具体的には、第1ピークDSVの符号と参照ピークDSVの符号とが一致すると判定された場合には、第1ピークDSVの符号を反転させ、一方、第1ピークDSVの符号と参照ピークDSVの符号とが一致しないと判定された場合には、第1ピークDSVの符号はそのままとする。また、上記加算部34は、該符号調整部32から送られた第1ピークDSVと判別部40から送られた参照ピークDSVとを加算する処理を行う。
【0020】
また、上記判別部40は、各変調ユニットU−1〜U−8のオフセット設定部28から送られる第2ピークDSVを比較して、絶対値が最小となるものを選択し、その最小となる第2ピークDSVを出力したユニットを特定するための情報を選択部50に出力する。
【0021】
また、上記選択部50は、判別部40からの情報に従い、各変調ユニットのスクランブル10から出力される符号データのうちの1つを選択して、NRZIエンコーダ60に出力する。その際、符号判定部30からの判定結果に従い、所定の場合には、符号データを反転させる処理を行う。具体的には、第1ピークDSVの符号と参照ピークDSVの符号とが一致しない場合には、符号データをそのままとし、一方、第1ピークDSVの符号と参照ピークDSVの符号とが一致する場合には、符号データを反転させる。
【0022】
つまり、具体的には、選択部50は、図4に示すように、選択処理部52と、反転判定部54と、反転処理部56とを有している。該選択処理部52は、判別部40からの情報に従いいずれかの符号データを選択する。また、反転判定部54は、オフセット設定部28における符号判定部30からの情報に従い、反転処理を行うか否かの判定を行う。また、反転処理部56は、反転判定部54から送られた符号データを反転させる処理を行う。上記選択部50は、上記選択処理部としても機能する。
【0023】
なお、上記のデジタル変調回路Aにおいては、8つの変調ユニットが設けられているが、これは4ビットのスクランブルパターンのうち、「0000」〜「0111」までのスクランブルパターンにそれぞれ対応した変調ユニットが設けられている。つまり、互いに対称性のない各スクランブルパターンに対応した変調ユニットが設けられている。例えば、変調ユニットU−1は「0000」に対応し、変調ユニットU−2は「0001」に対応し、変調ユニットU−3は「0010」に対応し、変調ユニットU−4は「0011」に対応し、変調ユニットU−5は「0100」に対応し、変調ユニットU−6は「0101」に対応し、変調ユニットU−7は「0110」に対応し、変調ユニットU−8は「0111」に対応している。つまり、「1000」〜「1111」の各スクランブルパターンに対応する変調ユニットは設けられていない。
【0024】
上記構成のデジタル変調回路Aの動作について説明する。まず、各変調ユニットU−1〜U−8には、4システムクロック周期で4ビットのデジタルデータとしての入力データが入力される。すると、DSV演算期間の開始時においては、セレクタ16は、スクランブルパターン(Redundant Bit)側に切り替えられ、XOR演算部12において、4ビットの入力データと該スクランブルパターンについてXOR演算が行われる。該スクランブルパターンは、各変調ユニット固有の4ビットのスクランブルパターンであり、例えば、ある変調ユニットが「0000」に対応するユニットであれば、この「0000」がXOR演算部12に入力される。すると、この演算結果は、Dラッチ14において4システムクロック周期で保持される。そして、DSV演算期間における以後の処理においては、セレクタ16はDラッチ14側に切り替えられ、Dラッチ14に保持されたデータと入力データにおける次の4ビットのデータとがXOR演算されることになる。以後は上記のようなDラッチ14に保持されたデータと入力データとをXOR演算する処理を繰り返す。
【0025】
また、上記Dラッチ14の出力結果は、4ビットの符号データとして選択部50とCDS変換部22に順次送られる。該CDS変換部22においては、図7に示すようなCDS変換テーブルに従い、4システムクロック周期で該符号データよりCDSを算出する。例えば、Dラッチ14から出力された符号データが「0000」の場合には、+4となり、「1101」の場合には、−2となる。そして、加減算部24においては、該CDS変換部22で算出されたCDSをDSV演算期間の間累積加減算を行い、DSVの算出を行う。例えば、最初の符号データが「0000」の場合には、+4とし、次の符号データが「0010」の場合には、この+4に+2を加算して+6となる。また、例えば、「1111」の符号データの場合には、−4を加算する、つまり、4減算することになる。DSVの時間変移の一例を示すと図8のようになる。
【0026】
ここで、図8において、実線に示す変移は、ある入力データに対して「0010」のスクランブルパターンを用いた場合のDSV期間における変移を示しており、一方、一点鎖線に示す変移は、同一の入力データに対して「1101」のスクランブルパターンを用いた場合を示しており、この実線に示す変移と破線に示す変移とは時間軸を介して対称となっている。つまり、スクランブルパターン同士のXOR演算を行った結果が「1111」となる組み合わせの場合には、1つのDSV演算期間内におけるDSVの時間変移は、時間軸を介して対称となるのである。つまり、この対称をなす2つのスクランブルパターンから生成されるDSV同士の加算は0となる。このスクランブルパターン同士のXOR演算を行った結果が「1111」となるスクランブルパターンを互いに対称となるスクランブルパターンと呼ぶこととする。
【0027】
なお、4ビットのスクランブルパターンにおいて、対称をなすスクランブルの関係は図9に示すようになる。例えば、ある入力データに対して「0000」のスクランブルパターンを用いた場合のDSVの変移と、「1111」のスクランブルパターンを用いた場合のDSVの変移とは時間軸を介して対称となる。また、「0001」と「1110」は対称となる。なお、1周期のDSV演算期間は、通常、368ビット分の期間、つまり、4システムクロック周期の92個分であり、論理的にDSVが取り得る最大値は92×4=+368(4は、1回の加減算における最大値(図7参照))となり、最小値は−368となる。
【0028】
次に、ピークホールド部26は、DSV演算期間中に絶対値が最大(極大)となるDSV値、すなわち、第1ピークDSVを求める。例えば、加減算部24の変位が図8の実線に示す場合であるとすると、ピークX1の値αが該第1ピークDSVとなる。この1周期のDSV期間分のデータを1つのデータブロックとすると、上記第1ピークDSVは、1データブロックのデータにおけるDSVでのピーク値が求められることになる。なお、入力データにおけるこの1データブロック分のデータを入力データブロックとする。
【0029】
すると、オフセット設定部28においては、符号判定部30が、この第1ピークDSVの符号と判別部40からの参照ピークDSVの符号とを比較して、符号が一致するか否かを判定する。例えば、第1ピークDSVが+30で参照ピークDSVが+5の場合には、符号が一致すると判定し、第1ピークDSVが+30で参照ピークDSVが−5の場合には、符号が一致しないと判定することになる。この判定結果についての判定情報は、符号調整部32と選択部50に送られる。
【0030】
すると、符号調整部32は、第1ピークDSVの符号を調整する。つまり、符号が一致すると判定された場合には、第1ピークDSVの符号を反転させる。例えば、上記第1ピークDSVが+30で、参照ピークDSVが+5の場合には、第1ピークDSVの値を−30とする。符号が一致しないと判定された場合には、上記のような符号の反転は行わない。
【0031】
そして、加算部34は、符号調整部32からの第1ピークDSVと判別部40からの参照ピークDSVとを加算して、第2ピークDSVを算出する。例えば、上記第1ピークDSVが+30で、参照ピークDSVが+5の場合には、−30と+5とを加算するので、−25となる。加算部34は、この第2ピークDSVの値を判別部40に送る。上記の例では、−25の値の情報を送る。
【0032】
すると、判別部40は、8つの各変調ユニットから送られた第2ピークDSVの値を比較して、その絶対値が最小となる第2ピークDSVを選択し、その最小となる第2ピークDSVを出力した変調ユニットの情報を選択部50の選択処理部52に送信する。なお、送られた第2ピークDSVと変調ユニットとの関係は、各第2ピークDSVが送信される端子により識別可能となる。なお、オフセット設定部28から第2ピークDSVを送信する際に、変調ユニットを特定するための情報を送るようにしてもよい。
【0033】
すると、該選択部50においては、該判別部40からの情報に従い、最小となる第2ピークDSVを出力した変調ユニットからの符号データを選択する。選択された符号データは、反転判定部54に送られる。また、反転判定部54は、符号判定部30からの情報に従い、反転処理を行うか否かの判定を行う。具体的には、判定結果が同一の符号である場合には、符号データを反転し、一方、判定結果が異なる符号である場合には、符号データをそのままとする。そして、反転処理を行うとの判定を行った場合には、符号データを反転処理部56に送り、そうでない場合には、そのまま出力してNRZIエンコーダ60に送る。反転処理部56では、符号データを反転する処理を行った上で、符号データをNRZIエンコーダ60に送る。例えば、当該変調ユニットからの符号データの一部が「1011」であった場合に、符号データを反転すると「0100」となる。なお、選択部50は、具体的には、1周期のDSV演算期間分のデータ、すなわち、上記の例では、368ビット分の符号データをNRZIエンコーダ60に出力することになる。
【0034】
ここで、上記のようにオフセット設定部28において符号の調整を行うのは、以下の理由による。つまり、上記のように、スクランブルパターン同士のXOR演算を行った結果が「1111」となる組み合わせの場合には、1つのDSV演算期間内におけるDSVの時間変移は、図8に示すように時間軸を介して対称となる。よって、4ビットのスクランブルパターンによりデジタル変調を行う場合には、基本的には、8つのスクランブルパターンについてピークDSVを算出して、その絶対値を比較すればよい。しかし、上記のようにオフセットを設定する必要があることから、その調整が必要となる。
【0035】
ここで、あるスクランブルパターンについてDSVの変移を得た場合を考えると、その変移とは時間軸を介して対称となる変移を示すスクランブルパターンが存在する。つまり、一方の変移のピークと他方の変移のピークとは絶対値が同じで互いに異符号となる。この一対のピーク値において、プラス側のピーク値を正第1ピークDSV、マイナス側のピーク値を負第1ピークDSVとする。例えば、図8に示すように、「0010」の場合のDSVの変移と「1101」の場合のDSVの変移とは対称となり、「0010」の場合のDSVの変移におけるピーク値をαとし、「1101」の場合のDSVの変移におけるピークY1の値をβとすると、α=−βとなる。このαが正第1ピークDSV、βが負第1ピークDSVとなる。
【0036】
次に、参照ピークDSVを加算する場合には、その参照ピークDSVの符号が正の場合には、正第1ピークDSVはその絶対値がより大きくなり、負第1ピークDSVはその絶対値は小さくなる。そして、判別部40においては第2ピークDSVの最小のものが選択されるわけであるから、この正第1ピークDSVと負第1ピークDSVでは、参照ピークDSVの符号が正の場合には、正第1ピークDSVが選択される可能性はない。そこで、第1ピークDSVの符号が正の場合には、第1ピークDSVの符号を反転させて、参照ピークDSVと加算して第2ピークDSVとするのである。その場合には、結果的に、対称となる他のスクランブルパターンについての第2ピークDSVを算出することになる。つまり、図8の「0010」のスクランブルパターンのDSVの変移の例では、ピーク値、つまり、第1ピークDSVが正となるので、参照ピークDSVが正の場合には、該第1ピークDSVの符号を反転させて加算することになるが、それはすなわち、対称となるスクランブルパターン「1101」の場合の第2ピークDSVを算出していることになる。
【0037】
同じように、参照ピークDSVの符号が負の場合には、負第1ピークDSVはその絶対値がより大きくなり、正第1ピークDSVはその絶対値は小さくなるので、第1ピークDSVが正の場合には、そのまま該参照ピークDSVと加算し、一方、第1ピークDSVが負の場合には、その符号を反転して加算するのである。つまり、上記のように符号調整部32において符号を調整することにより、判別部40で選択されるべき候補のうち2つに1つを排除していることになる。
【0038】
例えば、図8の例で、「0010」のピーク値が+30で、これに加算される参照ピークDSVが+5の場合には、従来通りオフセットを考慮したピークDSVを算出すると、+35となり、一方、「1101」についてはピーク値は−30となるので、−25となる。この両者を比較すれば、絶対値が小さいのは、−25の方となる。上記の例では、結果的に、この2つの第2ピークDSVのうち絶対値が小さい方の第2ピークDSVを出力するのと同じ結果となる。
【0039】
なお、あるDSV演算期間における最初の第2ピークDSVの算出に際しては、参照ピークDSVは存在しないので、参照ピークDSVは0として処理する。このように参照ピークDSVが0の場合には、符号判定部30は、符号をそのままとする信号、すなわち、符号が一致しない旨の信号を符号調整部32に入力すればよい。なお、上記のように参照ピークDSVが0の場合には、第1ピークDSVの符号をいずれとしても、判別部40においては絶対値同士で比較するので、判別部40の判断結果としては同じになるが、選択部50において符号データを反転させないために、符号調整部32において符号を反転させない信号を送る。
【0040】
なお、上記とは異なり、オフセット設定部28を次のように構成してもよい。つまり、図5に示すように、加算部70と、符号反転部72と、加算部74と、比較部76とを設ける。この加算部70は、ピークホールド部26からの第1ピークDSVと参照ピークDSVとをそのまま加算する。この加算結果を第1加算値とする。一方、符号反転部72は、ピークホールド部26からの第1ピークDSVの符号を反転し、加算部74は、その符号が反転された第1ピークDSVと参照ピークDSVとを加算する。この加算結果を第2加算値とする。そして、それらの加算結果、すなわち、第1加算値と第2加算値とを比較部76で比較して、絶対値の小さい方を選択して、第2ピークDSVとして判別部40に送るのである。なお、その際、選択部50へは該比較部76が符号反転した方を選択したか否かについての選択情報、つまり、加算部70からの値を選択したか、加算部74からの値を選択したかについての情報を送る。このようにすることにより、対称となるスクランブルパターンにおける第1ピークDSVに参照ピークDSVを加算したものをそれぞれ算出して、絶対値の小さい方を選択することができる。
【0041】
また、上記のように、上記選択部50が符号判定部30における判定結果が同一の符号である場合には符号データを反転するのは、以下の理由による。つまり、判定結果が同一符号の場合には、上記のように、第1ピークDSVの符号を反転させることにより、結果的に、実際に用いられたスクランブルパターンと対称のスクランブルパターンについての第1ピークDSVに参照ピークDSVを加算して第2ピークDSVを算出していることになる。そして、その第2ピークDSVが絶対値が最小であるとして選択された場合には、選択すべき符号データは、実際に用いられたスクランブルパターンと対称のスクランブルパターンによってXOR演算した結果でなければならない。そして、その結果を得るには、符号データを反転させればよいことになる。
【0042】
なお、オフセット設定部28を図5に示すように構成する場合には、選択部50は以下のように動作する。つまり、選択部50がある変調ユニットからの符号データを選択することになった場合に、その変調ユニットの比較部76から加算部70からの値を第2ピークDSVとした旨の選択情報が送信されている場合には、該符号データをそのまま出力し、逆に、その変調ユニットの比較部76から加算部74からの値を第2ピークDSVとした旨の選択情報が送信されている場合には、該符号データを反転させて出力する。
【0043】
以上のようにしてデジタル変調回路Aを構成することにより、変調ユニットは従来の半分で済むことになる。すなわち、XOR演算における対称性を利用して、互いに対称となる2つのスクランブルパターンについての処理を1つの変調ユニットに実質的に担当させ、所定の場合に符号データを反転させることにより回路規模を小さくしている。
【0044】
上記の第1実施例の説明においては、ピークホールド部26が保持する第1ピークDSVが1つであるとして説明したが、第2実施例として、正側のピークと負側のピークとを保持してオフセット設定部28に送るようにしてもよい。このように2つのピーク値を出力するのは、以下の理由による。すなわち、ピークホールド部26で検出するピーク値を1つとした場合に、参照ピークDSVの絶対値の値が小さく参照ピークDSVが及ぼす変動が小さい場合には問題ないが、この参照ピークDSVを加算することによる変動が大きい場合には、参照ピークDSVを加算した後には、第1ピークDSVとは逆符号のピーク値が第2ピークDSVとなる可能性がある。例えば、図8の実線に示す変移においても、参照ピークDSVが負の値であり、その値がかなり大きい場合には、負側のピークであるピークX2の値の絶対値が最大となることがある。そこで、2つのピーク値を保持するのである。
【0045】
具体的には、ピークホールド部26は正側のピーク値と負側のピーク値の2つのピークを保持する。つまり、正側の第1ピークDSVと負側の第1ピークDSVを検出して保持する。この正側の第1ピークDSVが上記正側第1ピーク値に当たり、上記負側の第1ピークDSVが上記負側第1ピーク値に当たる。また、オフセット設定部28は、図6にように構成する。つまり、加算部80と、符号反転部82と、加算部84と、第1比較部86と、第1比較部88と、第2比較部90とを設ける。この加算部80は、ピークホールド部26からの正側と負側の2つの第1ピークDSVについてそれぞれ参照ピークDSVとをそのまま加算して、正側第1加算値と負側第1加算値を算出する。一方、符号反転部82は、ピークホールド部26からの2つの第1ピークDSVの符号を反転し、加算部84は、その符号が反転された2つの第1ピークDSVと参照ピークDSVとを加算して、正側第2加算値と負側第2加算値を算出する。
【0046】
そして、加算部80における加算結果は第1比較部86に送られ、該第1比較部86では、2つの加算結果、すなわち、正側第1加算値と負側第1加算値を比較して絶対値の大きい方を選択して、第1加算結果とする。つまり、あるスクランブルパターンのDSV変移においてオフセット後のピーク値を抽出することになる。同様に、加算部84における加算結果は第1比較部88に送られ、該第1比較部88では、2つの加算結果、すなわち、正側第2加算値と負側第2加算値を比較して絶対値の大きい方を選択して、第2加算結果とする。つまり、対称となるスクランブルパターンのDSV変移においてオフセット後のピーク値を抽出することになる。
【0047】
そして、第2比較部90では、各第1比較部86、88から送られた値、すなわち、上記第1加算結果と第2加算結果とを比較して絶対値の小さい方を第2ピークDSVとして判別部40に送る。また、選択部50へは該比較部90が第1比較部86からの値を選択したか、第1比較部88からの値を選択したかについての選択情報を送る。
【0048】
例えば、図8に示す実線で示すDSV変移において、正側のピークX1の値が+30、負側のピークX2の値が−25とした場合には、この+30と−25の値の情報が正側と負側の第1ピークDSVとして加算部80と符号反転部82に送られる。そして、参照ピークDSVが−10とすると、加算部80の加算結果は、+20と−35となり、また、加算部84の加算結果は、−40と+15となる。そして、第1比較部86では、+20と−35が比較されて−35が選択される。また、第1比較部88では、−40と+15が比較されて−40が選択される。そして、第2比較部90では、−35と−40とが比較されて絶対値の小さい−35が選択されるのである。
【0049】
そして、選択部50がある変調ユニットからの符号データを選択することになった場合に、その変調ユニットの第2比較部90から第1比較部86からの値を第2ピークDSVとした旨の選択情報が送信されている場合には、該符号データをそのまま出力し、逆に、その変調ユニットの第1比較部88からの値を第2ピークDSVとした旨の選択情報が送信されている場合には、該符号データを反転させて出力する。
【0050】
以上のように、正側のピークと負側のピークとを勘案するので、参照ピークDSVの絶対値が大きい場合でも適切に直流成分が抑圧されたスクランブルパターンを選択することが可能となる。つまり、上記の例、すなわち、正側のピークX1の値が+30、負側のピークX2の値が−25、参照ピークDSVが−10の場合には、第1実施例では、+20の値が第2DSVとして判別部40に出力されるところ、この第2実施例では、あるDSV変移においてピークとなる極性とは異なる極性のピークも考慮することにより、オフセット後のピーク値を適切に選択することができるのである。
【0051】
なお、スクランブル10において、入力データブロックの先頭に各スクランブルパターンを付加したデータブロックを構成するデータブロック構成部と、上記のスクランブルパターンが挿入されたデータブロックについて先頭から4ビットごとに順次XOR演算を行うXOR演算部を設けるようにしてもよい。その場合には、該XOR演算部においては、先頭の4ビットとその直後の4ビットとをXOR演算し、さらに、そのXOR演算した結果とその直後の4ビットとをXOR演算し、順次後方に当該処理を繰り返すことになる。なお、スクランブルパターンを付加、挿入する位置は入力データブロックの先頭には限らなくてもよい。
【0052】
なお、上記の説明では、4ビットのスクランブルパターンを使用するとして説明したが、他の2のN乗のビット数(Nは1以上の整数)のスクランブルパターンとしてもよい。つまり、2ビット、8ビット等でもよい。その場合には、2のN乗の半分の個数の変調ユニットを設けることになり、CDS変換テーブル(図7参照)においては、該2のN乗個の符号についての対応が規定されることになる。
【0053】
【発明の効果】
本発明に基づく変調装置によれば、XOR演算の対称性を利用して、直流成分の最も抑圧された符号データを選択するようにするので、変調回路の回路規模を小さくすることができる。特に、DSVにおけるピーク値の検出において、正側のピーク値と負側のピーク値とを検出する場合には、オフセット値、すなわち、参照ピークDSVの絶対値が大きい場合でも適切に直流成分が抑圧されたスクランブルパターンを選択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づくデジタル変調回路の構成を示すブロック図である。
【図2】変調ユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】オフセット設定部の構成を示すブロック図である。
【図4】選択部の構成を示すブロック図である。
【図5】オフセット設定部の他の例の構成を示すブロック図である。
【図6】オフセット設定部の他の例の構成を示すブロック図である。
【図7】CDS変換テーブルの例を示す説明図である。
【図8】DSVの時間変移の例を示す説明図である。
【図9】スクランブルパターンとDSVのピーク値との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A デジタル変調回路
U−1〜U8 変調ユニット
10 スクランブル
12 XOR演算部
14 Dラッチ
16 セレクタ
20 DSV算出部
22 CDS変換部
24 加減算部
26 ピークホールド部
28 オフセット設定部
30 符号判定部
32 符号調整部
34、70、74、80、84 加算部
40 判別部
50 選択部
52 選択処理部
54 反転判定部
56 反転処理部
72、82 符号反転部
76 比較部
86、88 第1比較部
90 第2比較部

Claims (2)

  1. 入力データとスクランブルパターンとをNビットごとにXOR演算を行う演算処理部と、
    該演算処理部による演算結果についてDSVのピーク値を検出するピーク検出部と、
    該ピーク検出部で検出された第1ピーク値とオフセット値とを比較し、当該比較結果に応じて、前記オフセット値に対し前記第1のピーク値をそのまま或いは符号を反転して加算して第2ピーク値を算出するオフセット処理部と、
    を有する変調ユニットを異なるデータパターンごとに複数配してなるデジタル変調装置であって、さらに、
    前記各変調ユニットからの第2ピーク値に基づいて所定の変調ユニットを選択すると共に、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号を反転させた場合には、当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果を反転させて出力し、当該変調ユニットの前記オフセット処理部において前記第1ピーク値の符号をそのままとした場合には当該変調ユニットの前記演算処理部による演算結果をそのまま出力する選択部と、
    を有することを特徴とするデジタル変調装置。
  2. 上記オフセット処理部が、第1ピーク値の符号とオフセット値の符号とが異なる場合には、該第1ピーク値の符号を反転させた上で該オフセット値と加算することを特徴とする請求項1に記載のデジタル変調装置。
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