JP3543906B2 - ネットワークファクシミリ装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及に伴い、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置が実用されている。
【0003】
また、このネットワークファクシミリ装置の機能として、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して中継送信依頼の電子メールを受信し、その電子メールで指定された中継宛先が公衆網に接続されたファクシミリ装置の場合には、公衆網によりそのファクシミリ装置へ発呼し、電子メールで受信した画情報をその宛先に送信する中継送信機能を実現することができる。
【0004】
このような中継送信機能を利用すると、遠隔地のファクシミリ装置に対して公衆網を用いて直接送信する場合に比べ、通信料金を格段に低減することができるので、通信コストの大幅低減を実現することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、グループ3ファクシミリ装置は、基本的には、画情報を伝送する機能のみを備えていたが、ECM(誤り訂正モード)モードの伝送手順を利用してバイナリファイル等の任意のデータファイルを伝送するファイル転送モードが追加され、このファイル転送モードを利用してデータファイル等をやりとりする機能を備えたファクシミリ装置も実用されている。これらのグループ3ファクシミリ装置では、受信した任意のデータファイルを一旦蓄積した後に、例えば、フロッピーディスクに保存したり、あるいは、適宜なインターフェース手段を介して、パーソナルコンピュータ装置等に転送している。
【0006】
一方、電子メールでは、いわゆるMIME形式(後述)の情報に変換することで、文字情報以外の画情報等の任意のデータファイル等もやりとりすることができる。
【0007】
そこで、上述のような中継送信依頼の電子メールの本文に任意のデータファイルを配置し、ネットワークファクシミリ装置によりその任意のデータファイルを中継宛先のグループ3ファクシミリ装置へ、公衆網を介して送信するという形態のデータ伝送を行うことができれば、ネットワークファクシミリ装置の利用性が大幅に拡大することとなる。
【0008】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、任意のデータファイルもファクシミリ装置に中継送信することのできるネットワークファクシミリ装置の制御方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報を送信する一方、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0010】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0011】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信する一方、その電子メールがマルチパート形式でない場合、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0012】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信するようにしたものである。
【0013】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信する一方、その電子メールがマルチパート形式でない場合、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0014】
また、前記受信した電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含むときには、電子メール全体に共通なメールヘッダ部をテキスト情報に付加した状態で画情報を作成する一方、上記電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含まないときには、上記メールヘッダ部のみからなるテキスト情報を作成し、その作成したテキスト情報の画情報を作成して、独立したページのファクシミリ情報として送信するようにするとよい。
【0015】
また、前記受信した電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容をそのテキスト情報に付加した状態で画情報に変換する一方、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容を、送信する非テキストデータファイルのヘッダ情報に配置するようにするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例にかかる通信システムを示している。なお、本発明においては、インターネットを利用するアプリケーションとして電子メールを主として取り上げるので、以下の説明においては、電子メール以外のアプリケーションについては省略している。
【0018】
この通信システムは、主として、ローカルエリアネットワークLANを中心とするドメインDMから構成されている。また、ファクシミリ装置FX1は、ローカルエリアネットワークLANの設置地域(例えば、日本国)に設置され公衆網PSTNを伝送路として用いるグループ3ファクシミリ装置であり、ファクシミリ装置FX2は、遠隔地(例えば、米国)に設置され公衆網PSTNを伝送路として用いるグループ3ファクシミリ装置であるとともに、このファクシミリ装置FX2は、ファイル転送モードでファイルデータを受信してフロッピーディスクFDに保存する機能を備えている。
【0019】
また、ドメインDMは、ルータRTを介して、インターネットINETのサービスプロバイダ(網接続業者;図示略)に専用線接続されている。したがって、ドメインDMの各端末では、インターネットINETを介して、他の地域ネットワークDM1,DM2に接続されている他の端末との間で、種々のデータのやりとりを行うことができる。
【0020】
また、ドメインDMには、ローカルエリアネットワークLANに接続されているクライアント端末CL1,CL2およびネットワークファクシミリ装置FI1に電子メールサービスを提供するためのメールサーバ端末SVが設けられている。また、例えば、おのおののクライアント端末CL1,CL2、ネットワークファクシミリ装置FI1、および、メールサーバ端末SVには、それぞれドメインDM1のネットワークアドレスに固有のアドレスを連結してなる固有のホストアドレスが設定されており、このドメインDM1を使用するユーザは、固有のユーザ名に、いずれかのクライアント端末CL1,CL2のホストアドレスを連結してなるユーザアドレスが設定される。
【0021】
また、ネットワークファクシミリ装置FI1は、ローカルエリアネットワークLAN1に接続して、画情報を電子メールとしてやりとりするための伝送機能と、公衆網PSTNに接続し、この公衆網PSTNを伝送路として用いてグループ3ファクシミリ伝送手順による画情報や任意のデータファイルの伝送を行う伝送機能を備えている。
【0022】
また、基本的には、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されている端末相互間でのデータのやりとり、および、インターネットINETを介して行うデータのやりとりは、いわゆるTCP/IPと呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコルと、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合わせ(いわゆるプロトコルスイート)が適用して行われる。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レイヤの通信プロトコルとしてSMTP(SimpleMail Transfer Protocol)という通信プロトコルが適用される。
【0023】
また、本実施例では、電子メールは、メールサーバ端末SVにいったん蓄積された後に宛先へと配信される蓄積配信型の伝送形態で送信される。このとき、電子メールに付されている宛先アドレス(後述)の値が、ドメインDMに設定されているネットワークアドレスを含む場合には、その電子メールは、対応するメールサーバ端末SVにそのまま蓄積され、また、電子メールに付されている宛先アドレスの値が、そのドメインDMに設定されているネットワークアドレス以外の値を含む場合には、その電子メールは、ルータRTを介して、インターネットINETに送り出され、インターネットINETのデータ転送機能により、その宛先アドレスの値に対応したネットワークアドレスを持つ適宜なドメインあるいはホストなどに送信される。
【0024】
一方、各端末(クライアント端末およびネットワークファクシミリ装置)は、適宜な周期でメールサーバ端末SVに対して、自端末のユーザ宛の電子メール受信の問い合わせを行い、ユーザ宛の電子メールがメールサーバ端末SVに蓄積されているときには、メールサーバ端末SVよりその電子メールを受信して、自端末ユーザにその旨を通知する。ただし、この場合、ネットワークファクシミリ装置については、自端末に設定されている電子メールアドレスをユーザアドレスとして取り扱う。
【0025】
ここで、各端末がメールサーバ端末SVに対して、ユーザ宛の電子メールの受信確認のために適用するプロトコルは、いわゆるPOP(Post Office Protocol)などが適用される。
【0026】
また、TCP/IP,SMTP,POPなどの通信プロトコル、および、電子メールのデータ形式やデータ構造などについては、それぞれIETF(Internet Engineering Task Force)というインターネットに関する技術内容をまとめている組織から発行されているRFC(Request For Comments)文書により規定されている。例えば、TCPはRFC793、IPはRFC793、SMTPはRFC821、電子メールの形式は、RFC822,RFC1521,RFC1522,RFC1468などでそれぞれ規定されている。
【0027】
図2は、ネットワークファクシミリ装置FIの構成例を示している。
【0028】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、および、画情報または任意のデータファイル等をやりとりするためのファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0029】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0030】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報や転送データファイル等の送信情報等を記憶するためのものである。
【0031】
グループ3ファクシミリモデム10は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0032】
網制御装置11は、このファクシミリ装置を公衆網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0033】
ローカルエリアネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置をローカルエリアネットワークに接続するためのものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、ローカルエリアネットワークおよびインターネットを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0034】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、グループ3ファクシミリモデム10、網制御装置11、および、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0035】
また、網制御装置11とグループ3ファクシミリモデム10との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0036】
図3は、ファクシミリ装置FX2の構成例を示している。
【0037】
同図において、システム制御部21は、このネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、および、画情報または任意のデータファイル等をやりとりするためのファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ22は、システム制御部21が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部21のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ23は、このネットワークファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路24は、現在時刻情報を出力するものである。
【0038】
スキャナ25は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ26は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部27は、このネットワークファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0039】
符号化復号化部28は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置29は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0040】
グループ3ファクシミリモデム30は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0041】
網制御装置31は、このファクシミリ装置を公衆網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0042】
フロッピーディスク装置32は、着脱自在な記憶媒体であるフロッピーディスクFDに対して、受信した任意のデータファイル等を記憶するためのものである。また、このフロッピーディスク装置32は、適宜なファイルシステムのフォーマットでフロッピーディスクFDにデータファイルを書き込む。
【0043】
これらの、システム制御部21、システムメモリ22、パラメータメモリ23、時計回路24、スキャナ25、プロッタ26、操作表示部27、符号化復号化部28、画像蓄積装置29、グループ3ファクシミリモデム30、網制御装置31、および、フロッピーディスク装置32は、内部バス33に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス33を介して行われている。
【0044】
また、網制御装置31とグループ3ファクシミリモデム30との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0045】
ここで、本実施例では、電子メールを用いて、公衆網PSTNに接続されたファクシミリ装置へ中継依頼送信できるデータの種類は、テキストおよび任意のデータファイルであり、テキストの場合にはその内容を表示する画像データに変換した後に画情報として、また、任意のデータファイルの場合にはファイル転送モード手順の伝送手順でそれぞれ中継送信する。
【0046】
図4は、テキストを中継送信依頼する際に適用される電子メールの一例を示している。
【0047】
この電子メールは、基本的に、ヘッダ情報と本文情報(コンテンツ)からなり、そのヘッダ情報は、基本的には、送信日時情報をセットする「Date」フィールド、電子メールの識別のためのメッセージ識別情報がセットされる「Message−ID」フィールド、発信者を表示するための「From」フィールド、宛先アドレスを表示するための「To」フィールド、および、本文の表題などを表示するために用いられる「Subject」フィールドからなる。
【0048】
また、この場合、「To」フィールドにコメントとして配置される内容「(relay:0123−4567−8901)」により、中継依頼の指定と、中継宛先(最終宛先)の指定がなされる。なお、この電子メールシステムにおいては、「(」と「)」で括られた内容は、コメントとして処理される。
【0049】
すなわち、「To」フィールドのコメントに「relay」なる指示語が配置された電子メールは、中継送信依頼の電子メールであり、また、指示語「relay」に「:」に続けて配置される内容は、中継宛先を指定する電話番号(最終宛先番号)である。なお、この中継宛先を指定する電話番号は、2つ以上配置することもでき、その場合には、同一の電子メールの内容がその2つ以上の電話番号の宛先へと送信される。
【0050】
また、電子メールの本文情報(コンテンツ)は、基本的には、7ビットコードの可読情報でなければならないという制限がある。図4の場合には、電子メールの本文に含めようとする文章を構成する図形文字(テキスト)が、2バイトコードからなる日本語コードの文字であるので、図示のように、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions(多目的メール);RFC1521,RFC1522)形式の情報に変換する。また、このときの「charset」の値の指定、および、日本語コードの文字コードセットの変換は、RFC1468に規定されている。
【0051】
すなわち、この場合のヘッダ情報には、この本文情報がMIME形式であることを表示する「MIME−Version」フィールド、本文情報の形式をあらわす「Content−Type」フィールド、および、本文情報の内容の符号化方式を表示するための「Content−Transfer−Encoding」フィールドが追加され、本文情報は、RFC1468に従った文字コードセットであらわされた内容が配置される。なお、理解を容易にするために、図4では、本文情報は、可視情報で表現されている。
【0052】
また、「MIME−Version」フィールドには、「1.0」が配置される。また、「Content−Type」フィールドには、本文がテキストであることをあらわす「text/plain」と、文字コードをあらわす「charset=”ISO−2022−JP”」がセットされる。さらに、「Content−Transfer−Encoding」フィールドには、7ビットデータであることを表示する「7bit」が配置される。
【0053】
また、電子メールを用いて、任意のデータファイルを中継送信する際に用いられる電子メールの一例を図5に示す。
【0054】
この場合、ヘッダ情報の内容は、図4の場合とほぼ同じであるが、「Content−Type」フィールドには、本文が任意のアプリケーションのデータファイルであることをあらわす「application/octet−stream」と、ファイル名をあらわす「name=”bunsyo.doc”」がセットされる。さらに、「Content−Transfer−Encoding」フィールドには、「base64」符号化方式を使用していることをあることを表示する「base64」が配置される。ここに、base64符号化方式は、バイナリデータを7ビットの可読情報に変換するための変換規則である。
【0055】
そして、この場合の本文情報としては、送信するデータファイル(この場合は、ファイル名”bunsyo.doc”なるデータファイル。)を、base64符号化方式で符号化した後のMIME情報が配置される。
【0056】
したがって、電子メールを受信したネットワークファクシミリ装置は、ヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合には、その受信した電子メールの本文情報を、指示語「relay」に続く電話番号に中継転送する中継転送依頼のための電子メールであると認識する。
【0057】
そして、受信した電子メールが中継転送依頼のためのものであると認識した場合には、「Content−Type」フィールドの内容を調べて本文情報がテキストであるか否かを調べる。
【0058】
本文情報がテキストの場合には、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し、その画像データを符号化圧縮して、送信画情報を作成する。
【0059】
そして、指定された中継宛先へ発呼して、そのときに作成した送信画情報を送信する。
【0060】
また、本文情報がテキストでない場合には、本文情報が任意のファイルデータであると判断し、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成する。
【0061】
そして、指定された中継宛先(この場合は、例えば、ファクシミリ装置FX2)へ発呼して、そのときに作成したファイルデータを、ファイル転送モード手順を用いて送信する。ここで、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルには、所定のヘッダ情報が配置されるので、この中の適宜な情報要素に、「Content−Type」フィールドに配置された「name=”bunsyo.doc”」で示されるファイル名(この場合は、「bunsyo.doc」)を配置するようにするとよい。
【0062】
また、ファクシミリ装置FX2は、画情報受信時において、画情報受信手順で画情報を受信した場合には、受信画情報を元の画像データに復号化し、その画像データの画像を記録出力する。
【0063】
また、ファイル転送モード手順でファイルデータを受信したときには、受信したファイルデータを、フロッピーディスク装置32にセットされているフロッピーディスクFDに、所定のファイルシステムを適用して保存する。
【0064】
このようにして、本実施例では、テキスト情報、および、任意のファイルデータを、ネットワークファクシミリ装置FIを用いて公衆網PSTNに接続されているファクシミリ装置へ中継することができるので、ネットワークファクシミリ装置FIを用いた通信システムを、より有効に活用することができる。すなわち、この場合、ネットワークファクシミリ装置FIが中継局として機能し、公衆網PSTNに接続されているファクシミリ装置が、最終宛先となる。
【0065】
図6は、電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を示している。
【0066】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断101)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理102)を実行して、このときの動作を終了する。
【0067】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断101の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断103)。
【0068】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断103の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理104)、その画像データを符号化圧縮して(処理105)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存する(処理106)。
【0069】
また、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断103の結果がNOになるときには、本文情報が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理107)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理108)、処理106に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存する。また、処理108では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0070】
次いで、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理109)。
【0071】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理110)。このとき、送信情報が転送データファイルである場合には、ファイル転送モードを使用するように設定する。
【0072】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理111)、画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って、そのときの送信情報を送信する(処理112)。
【0073】
送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理113)、回線を復旧して(処理114)、中継送信動作を終了する。
【0074】
ところで、任意のアプリケーションで作成したファイルデータを電子メールで送信する際、そのファイルデータの種類等を説明するための送付状などを同時に送信したい要求がある。
【0075】
例えば、ワードプロセッサソフトで作成した所定の書式に従った文書を送信する際、そのファイルデータは上述した実施例と同様にMIME情報に変換された状態で送信されるので、電子メールを受信したユーザは、MIME情報を逆変換する前に、受信したファイルデータの内容を知ることができない。
【0076】
そこで、その内容を通知するための送付状の内容を構成するテキスト文書を作成し、そのテキスト文書を本文情報とする電子メールを送付すると、受信側のユーザが前もってファイルデータの内容を知ることができるとともに、送信側のユーザは、送信するファイルデータについてのコメント文等を受信側のユーザに送付できるので非常に便利である。
【0077】
このとき、ファイルデータと送付状とが別々の電子メールで送付されると、受信側のユーザは、ファイルデータと送付状との関連が付けにくくなる。そこで、この場合には、マルチパートMIME形式の電子メールを用いることで、ファイルデータと送付状とを同一の電子メールで送信することができる。
【0078】
マルチパートMIME形式の電子メールの一例を図7に示す。
【0079】
このマルチパートMIME形式の電子メールは、3つのパートからなり、第1のパートには、テキスト情報が配置され、第2および第3のパートには、アプリケーションファイルをbase64符号化して形成されたMIME情報がそれぞれ配置されている。
【0080】
また、この電子メールの先頭部分には、共通ヘッダHAが配置され、おのおののコンテンツパートの先頭には、それぞれのコンテンツパートに固有なパート別ヘッダHBが配置される。
【0081】
ここで、共通ヘッダHAの「Content−Type」フィールドには、この電子メールの本文情報がマルチパートMIME形式であり、かつ、各コンテンツパートが異なるタイプであることをあらわす「multipart/mixed」が配置される。また、共通ヘッダHAの「boundary」フィールドで指定される文字列が、各パートを区切る境界として用いられる。
【0082】
そして、このような電子メールを受信すると、ネットワークファクシミリ装置FIは、各コンテンツパートの内容を、そのコンテンツタイプがテキストの場合には、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し、その画像データを符号化圧縮して、送信画情報を作成する。
【0083】
また、コンテンツタイプがテキストでない場合には、本文情報が任意のファイルデータであると判断し、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し、そのファイルデータに基づいて転送ファイルを作成する。ここで、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルには、所定のヘッダ情報が配置されるので、この中の適宜な情報要素に、「Content−Type」フィールドに配置された「name=”******”」で示されるファイル名(この場合は、「******」)を配置するようにするとよい。
【0084】
そして、指定された中継宛先へ発呼し、おのおののコンテンツパートの内容に対応して作成した送信画情報または転送ファイルを、それぞれ独立したページまたは転送ファイルとして、中継宛先へ送信する。
【0085】
この場合の中継宛先への送信の一例を図8に示す。ここで、送信側はネットワークファクシミリ装置FIであり、受信側はファクシミリ装置FXである。
【0086】
まず、送信側は、受信側へ発呼して、所定の伝送前手順を実行する。このとき、最初に画情報を送信するので、送信モードはECM/MMR送信モードを設定する。
【0087】
次いで、モデムトレーニング手順を実行した後に、画像ファイル1(画情報)を読み出して、ECM手順で送信する。画像ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−EOMを送出して、伝送手順をフェーズBに戻す。
【0088】
この場合、次のページとして、送信ファイル1を送信するので、次のページの送信モードとして、ECM/BFT送信モードを設定し、モデムトレーニング手順を実行した後に、送信ファイル1を読み出して、ファイル転送モード手順で送信する。送信ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−EOMを送出して、伝送手順をフェーズBに戻す。
【0089】
この場合も、次のページとして、送信ファイ2を送信するので、次のページの送信モードとして、ECM/BFT送信モードを設定し、モデムトレーニング手順を実行した後に、送信ファイル2を読み出して、ファイル転送モード手順で送信する。
【0090】
そして、送信ファイル2の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し、回線を復旧して、中継送信動作を終了する。
【0091】
ところで、この場合には、各ファイルの送信の区切りでフェーズBに戻っているので、グループ3ファクシミリ伝送手順上、タイマT2のタイムアウト(6秒間)を待つ必要がある。そのために、伝送手順に要する時間が長くなり、中継送信に要する時間が長くなるという不都合を生じる。
【0092】
そこで、図9に示すように、ファイル転送モードで送信する送信ファイル1と送信ファイル2を、継続ページとして送信することで、フェーズBへ戻る回数を減少させることができ、中継送信に要する時間を短縮できる。
【0093】
すなわち、この場合には、送信ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−MPSを送出して、伝送手順をフェーズCに戻し、次の送信ファイル2を同じファイル転送モード手順で送信する。
【0094】
このようにして、この場合には、マルチパートMIME形式の電子メールで中継送信依頼された場合に、1回の通信動作で、その電子メールの内容を中継宛先に送信できるので、通信時間を短縮できるとともに、ネットワークファクシミリ装置FIの利用性が大幅に向上する。
【0095】
図10および図11は、この場合に、電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を示している。
【0096】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断201)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理202)を実行して、このときの動作を終了する。
【0097】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断201の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されているマルチパートMIME形式の電子メールであるかどうかを調べる(判断203)。
【0098】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されていて、判断203の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「boundary」フィールドで指定された文字列を探し、その文字列に続いて、「Content−Type」フィールドが配置されているかどうかを調べる(判断204)。
【0099】
「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されている場合は、コンテンツパートの区切りのパート別ヘッダHBを見つけた場合である。したがって、判断204の結果がYESになるときには、さらに、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、コンテンツパートの内容がテキストであるかどうかを調べる(判断205)。
【0100】
パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断205の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理206)、その画像データを符号化圧縮して(処理207)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理208)、次のコンテンツパートを捜すために、判断204に戻る。
【0101】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断205の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理209)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理210)、処理208に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、判断204に戻る。また、処理210では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0102】
また、「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されていない場合、すなわち、「boundary」フィールドで指定された文字列のみを見つけた場合は、最後のコンテンツパートの終わりの境界を見つけた場合である。したがって、判断204の結果がNOになるときには、そのときまでに、受信した電子メールの全てのパートについて、画情報または転送データファイルが保存された状態となる。
【0103】
そこで、判断204の結果がNOになるときには、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理211)。
【0104】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理212)。このとき、最初の送信データの内容が画情報の場合には、上述したように、ECMモードを設定する。
【0105】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理213)、上述したように、画情報または転送データファイルを画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って送信する(処理214)。
【0106】
全ての送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理215)、回線を復旧して(処理216)、中継送信動作を終了する。
【0107】
一方、受信した電子メールがマルチパートMIME形式でない場合で、判断203の結果がNOになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断217)。
【0108】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断217の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理218)、その画像データを符号化圧縮して(処理219)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存する(処理220)。
【0109】
また、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断217の結果がNOになるときには、本文情報が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理221)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理222)、処理220に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存する。また、処理222では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0110】
次いで、処理211に移行し、そのときに指定された中継宛先に対して、そのときに作成した画情報または転送データファイルを送信する。
【0111】
ところで、電子メールにおけるヘッダ情報は、発信日時や発信者のメイルアドレス等が配置されているので、このヘッダ情報を解析することで、受信ユーザは発信元や発信日時等を確認することができる。
【0112】
一方、上述したような中継送信方法では、本文情報の内容は問題なく中継宛先へと送信されるが、ヘッダ情報は送信されないので、中継宛先のユーザは、中継依頼元のユーザ等の情報を得ることができない。
【0113】
そこで、コンテンツパートの内容がテキストである場合には、パート別ヘッダHBの内容をその本文情報のテキストに合成するとともに、最初のテキストのコンテンツパートには、共通ヘッダHAの内容をさらに合成した状態で画情報に変換する。
【0114】
また、コンテンツパートの内容が非テキストである場合には、そのときの本文情報を送信する転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素、例えば、「Private−Use−Attribute」(図12参照;オフセット[17]の情報要素)に、パート別ヘッダHBの内容を配置する。
【0115】
さらに、テキストを内容とするコンテンツパートが1つもない場合には、共通ヘッダHAの画像データを独立したページとして、画情報を作成し、その画情報を送信する。
【0116】
このようにすることで、中継宛先のユーザは、発信元や発信日時等を確認することができることとなり、この通信システムの使い勝手が大幅に向上する。
【0117】
この場合に、電子メールを受信したネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を、図13、図14、および、図15に示す。
【0118】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断301)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理302)を実行して、このときの動作を終了する。
【0119】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断301の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を保存した後に(処理303)、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されているマルチパートMIME形式の電子メールであるかどうかを調べる(判断304)。
【0120】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されていて、判断304の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「boundary」フィールドで指定された文字列を探し、その文字列に続いて、「Content−Type」フィールドが配置されているかどうかを調べる(判断305)。
【0121】
「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されている場合は、コンテンツパートの区切りのパート別ヘッダHBを見つけた場合である。したがって、判断305の結果がYESになるときには、さらに、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、コンテンツパートの内容がテキストであるかどうかを調べる(判断306)。
【0122】
パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断306の結果がYESになるときには、そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであるかどうかを調べる(判断307)。
【0123】
そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであり、判断307の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を、そのテキストパートの本文情報に合成する(処理308)。
【0124】
次いで、そのテキストパートのパート別ヘッダHBの内容を、本文情報に合成する(処理309)。また、判断307の結果がNOになるときには、処理308を実行しない。したがって、最初のテキストパートには、共通ヘッダHAとパート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成され、それ以外のテキストパートには、パート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成される。
【0125】
次に、ヘッダ情報が合成された本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理310)、その画像データを符号化圧縮して(処理311)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理312)、次のコンテンツパートを捜すために、判断305に戻る。
【0126】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断306の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、まず、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理313)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理314)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理315)、処理312に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、判断305に戻る。
【0127】
また、「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されていない場合、すなわち、「boundary」フィールドで指定された文字列のみを見つけた場合は、最後のコンテンツパートの終わりの境界を見つけた場合である。したがって、判断305の結果がNOになるときには、そのときまでに、受信した電子メールの全てのパートについて、画情報または転送データファイルが保存された状態となる。
【0128】
そこで、判断305の結果がNOになるときには、受信した電子メールにテキストパートを1つも検出しなかったかどうかを調べる(判断316)。受信した電子メールにテキストパートを1つも検出しなかった場合で、判断316の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を画像データに変換し(処理317)、その画像データを符号化圧縮して画情報に変換し(処理318)、その画情報を送信画情報として保存する(処理319)。また、判断316の結果がNOになるときには、処理317〜319を実行しない。
【0129】
次いで、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理320)。
【0130】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理321)。このとき、最初の送信データの内容が画情報の場合には、上述したように、ECMモードを設定する。
【0131】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理322)、上述したように、画情報または転送データファイルを画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って送信する(処理323)。
【0132】
全ての送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理324)、回線を復旧して(処理325)、中継送信動作を終了する。
【0133】
一方、受信した電子メールがマルチパートMIME形式でない場合で、判断304の結果がNOになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断326)。
【0134】
そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであり、判断326の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を、そのテキストパートの本文情報に合成する(処理328)。
【0135】
次いで、そのテキストパートのパート別ヘッダHBの内容を、本文情報に合成する(処理329)。また、判断327の結果がNOになるときには、処理328を実行しない。したがって、最初のテキストパートには、共通ヘッダHAとパート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成され、それ以外のテキストパートには、パート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成される。
【0136】
次に、ヘッダ情報が合成された本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理330)、その画像データを符号化圧縮して(処理331)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理332)、処理320に移行して、中継送信動作を行う。
【0137】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断326の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、まず、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理313)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理314)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理315)、処理312に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、中継送信動作を行う。
【0138】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断326の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を画像データに変換し(処理333)、その画像データを符号化圧縮して画情報に変換し(処理334)、その画情報を送信画情報として保存する(処理335)。
【0139】
次いで、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理336)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理337)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理338)、処理332に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、中継送信動作を行う。
【0140】
なお、電子メールの本文情報に、メールコンテンツがテキストであるパートが複数含まれるとともに、メールコンテンツが非テキストであるパートが含まれる場合には、最初にメールコンテンツがテキストであるパートについて、おのおののパートを合成して1ページ分の画情報として連続的に送信した後に、フェーズBに戻って伝送モードをファイル転送モード手順に変更し、メールコンテンツが非テキストである残りのパートについて、おのおののパートを1ページ分のファイルデータとして連続的に送信すると、画情報またはファイルデータの伝送中におけるフェーズBの実行回数を、画情報からファイルデータに切り換わる時点での1回に制限することができ、通信時間を大幅に削減することができる。
【0141】
また、上述した実施例では、中継依頼送信を指定するために、「To」フィールドにコメントとして指示語「relay」と中継宛先の電話番号を配置しているが、この中継依頼送信の指定の方法は、これに限ることはない。例えば、本文情報に中継依頼送信のための情報を含めるようにすることもできる。
【0142】
また、上述した実施例では、ファクシミリ装置FXがデータ転送モード手順で受信したデータをフロッピーディスクに保存するようにしているが、ファクシミリ装置FXをパーソナルコンピュータ装置に接続し、データ転送モード手順で受信したデータは、パーソナルコンピュータ装置に転送するように構成することもできる。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、テキスト情報、および、任意のファイルデータを、ネットワークファクシミリ装置を用いて公衆網に接続されているファクシミリ装置へ中継することができるので、ネットワークファクシミリ装置を用いた通信システムを、より有効に活用することができるという効果を得る。
【0144】
また、マルチパートMIME形式の電子メールで中継送信依頼された場合に、1回の通信動作で、その電子メールの内容を中継宛先に送信できるので、通信時間を短縮できるとともに、ネットワークファクシミリ装置の利用性が大幅に向上するという効果も得る。
【0145】
また、中継送信依頼の電子メールのヘッダ情報も、中継宛先に送信することができるので、中継宛先のユーザは、発信元や発信日時等を確認することができることとなり、ネットワークファクシミリ装置の使い勝手が大幅に向上するという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムを示したブロック図。
【図2】ネットワークファクシミリ装置の構成例を示したブロック図。
【図3】ファクシミリ装置の構成例を示したブロック図。
【図4】テキストを中継送信依頼する際に適用される電子メールの一例を示した概略図。
【図5】任意のデータファイルを中継送信する際に用いられる電子メールの一例を示した概略図。
【図6】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の一例を示したフローチャート。
【図7】マルチパートMIME形式の電子メールの一例を示した概略図。
【図8】中継宛先への送信の一例を示したタイムチャート。
【図9】中継宛先への送信の他の例を示したタイムチャート。
【図10】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の他の例の一部を示したフローチャート。
【図11】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の他の例の残りの部分を示したフローチャート。
【図12】ファイル転送モードにおける転送データファイルのヘッダ情報の情報要素の一例を示した概略図。
【図13】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の一部を示したフローチャート。
【図14】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の他の部分を示したフローチャート。
【図15】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の残りの部分を示したフローチャート。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及に伴い、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置が実用されている。
【0003】
また、このネットワークファクシミリ装置の機能として、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して中継送信依頼の電子メールを受信し、その電子メールで指定された中継宛先が公衆網に接続されたファクシミリ装置の場合には、公衆網によりそのファクシミリ装置へ発呼し、電子メールで受信した画情報をその宛先に送信する中継送信機能を実現することができる。
【0004】
このような中継送信機能を利用すると、遠隔地のファクシミリ装置に対して公衆網を用いて直接送信する場合に比べ、通信料金を格段に低減することができるので、通信コストの大幅低減を実現することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、グループ3ファクシミリ装置は、基本的には、画情報を伝送する機能のみを備えていたが、ECM(誤り訂正モード)モードの伝送手順を利用してバイナリファイル等の任意のデータファイルを伝送するファイル転送モードが追加され、このファイル転送モードを利用してデータファイル等をやりとりする機能を備えたファクシミリ装置も実用されている。これらのグループ3ファクシミリ装置では、受信した任意のデータファイルを一旦蓄積した後に、例えば、フロッピーディスクに保存したり、あるいは、適宜なインターフェース手段を介して、パーソナルコンピュータ装置等に転送している。
【0006】
一方、電子メールでは、いわゆるMIME形式(後述)の情報に変換することで、文字情報以外の画情報等の任意のデータファイル等もやりとりすることができる。
【0007】
そこで、上述のような中継送信依頼の電子メールの本文に任意のデータファイルを配置し、ネットワークファクシミリ装置によりその任意のデータファイルを中継宛先のグループ3ファクシミリ装置へ、公衆網を介して送信するという形態のデータ伝送を行うことができれば、ネットワークファクシミリ装置の利用性が大幅に拡大することとなる。
【0008】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、任意のデータファイルもファクシミリ装置に中継送信することのできるネットワークファクシミリ装置の制御方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報を送信する一方、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0010】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0011】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信する一方、その電子メールがマルチパート形式でない場合、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0012】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信するようにしたものである。
【0013】
また、ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、その電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信する一方、その電子メールがマルチパート形式でない場合、その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信するようにしたものである。
【0014】
また、前記受信した電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含むときには、電子メール全体に共通なメールヘッダ部をテキスト情報に付加した状態で画情報を作成する一方、上記電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含まないときには、上記メールヘッダ部のみからなるテキスト情報を作成し、その作成したテキスト情報の画情報を作成して、独立したページのファクシミリ情報として送信するようにするとよい。
【0015】
また、前記受信した電子メールがマルチパート形式の場合、そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容をそのテキスト情報に付加した状態で画情報に変換する一方、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容を、送信する非テキストデータファイルのヘッダ情報に配置するようにするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例にかかる通信システムを示している。なお、本発明においては、インターネットを利用するアプリケーションとして電子メールを主として取り上げるので、以下の説明においては、電子メール以外のアプリケーションについては省略している。
【0018】
この通信システムは、主として、ローカルエリアネットワークLANを中心とするドメインDMから構成されている。また、ファクシミリ装置FX1は、ローカルエリアネットワークLANの設置地域(例えば、日本国)に設置され公衆網PSTNを伝送路として用いるグループ3ファクシミリ装置であり、ファクシミリ装置FX2は、遠隔地(例えば、米国)に設置され公衆網PSTNを伝送路として用いるグループ3ファクシミリ装置であるとともに、このファクシミリ装置FX2は、ファイル転送モードでファイルデータを受信してフロッピーディスクFDに保存する機能を備えている。
【0019】
また、ドメインDMは、ルータRTを介して、インターネットINETのサービスプロバイダ(網接続業者;図示略)に専用線接続されている。したがって、ドメインDMの各端末では、インターネットINETを介して、他の地域ネットワークDM1,DM2に接続されている他の端末との間で、種々のデータのやりとりを行うことができる。
【0020】
また、ドメインDMには、ローカルエリアネットワークLANに接続されているクライアント端末CL1,CL2およびネットワークファクシミリ装置FI1に電子メールサービスを提供するためのメールサーバ端末SVが設けられている。また、例えば、おのおののクライアント端末CL1,CL2、ネットワークファクシミリ装置FI1、および、メールサーバ端末SVには、それぞれドメインDM1のネットワークアドレスに固有のアドレスを連結してなる固有のホストアドレスが設定されており、このドメインDM1を使用するユーザは、固有のユーザ名に、いずれかのクライアント端末CL1,CL2のホストアドレスを連結してなるユーザアドレスが設定される。
【0021】
また、ネットワークファクシミリ装置FI1は、ローカルエリアネットワークLAN1に接続して、画情報を電子メールとしてやりとりするための伝送機能と、公衆網PSTNに接続し、この公衆網PSTNを伝送路として用いてグループ3ファクシミリ伝送手順による画情報や任意のデータファイルの伝送を行う伝送機能を備えている。
【0022】
また、基本的には、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されている端末相互間でのデータのやりとり、および、インターネットINETを介して行うデータのやりとりは、いわゆるTCP/IPと呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコルと、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合わせ(いわゆるプロトコルスイート)が適用して行われる。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レイヤの通信プロトコルとしてSMTP(SimpleMail Transfer Protocol)という通信プロトコルが適用される。
【0023】
また、本実施例では、電子メールは、メールサーバ端末SVにいったん蓄積された後に宛先へと配信される蓄積配信型の伝送形態で送信される。このとき、電子メールに付されている宛先アドレス(後述)の値が、ドメインDMに設定されているネットワークアドレスを含む場合には、その電子メールは、対応するメールサーバ端末SVにそのまま蓄積され、また、電子メールに付されている宛先アドレスの値が、そのドメインDMに設定されているネットワークアドレス以外の値を含む場合には、その電子メールは、ルータRTを介して、インターネットINETに送り出され、インターネットINETのデータ転送機能により、その宛先アドレスの値に対応したネットワークアドレスを持つ適宜なドメインあるいはホストなどに送信される。
【0024】
一方、各端末(クライアント端末およびネットワークファクシミリ装置)は、適宜な周期でメールサーバ端末SVに対して、自端末のユーザ宛の電子メール受信の問い合わせを行い、ユーザ宛の電子メールがメールサーバ端末SVに蓄積されているときには、メールサーバ端末SVよりその電子メールを受信して、自端末ユーザにその旨を通知する。ただし、この場合、ネットワークファクシミリ装置については、自端末に設定されている電子メールアドレスをユーザアドレスとして取り扱う。
【0025】
ここで、各端末がメールサーバ端末SVに対して、ユーザ宛の電子メールの受信確認のために適用するプロトコルは、いわゆるPOP(Post Office Protocol)などが適用される。
【0026】
また、TCP/IP,SMTP,POPなどの通信プロトコル、および、電子メールのデータ形式やデータ構造などについては、それぞれIETF(Internet Engineering Task Force)というインターネットに関する技術内容をまとめている組織から発行されているRFC(Request For Comments)文書により規定されている。例えば、TCPはRFC793、IPはRFC793、SMTPはRFC821、電子メールの形式は、RFC822,RFC1521,RFC1522,RFC1468などでそれぞれ規定されている。
【0027】
図2は、ネットワークファクシミリ装置FIの構成例を示している。
【0028】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、および、画情報または任意のデータファイル等をやりとりするためのファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0029】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0030】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報や転送データファイル等の送信情報等を記憶するためのものである。
【0031】
グループ3ファクシミリモデム10は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0032】
網制御装置11は、このファクシミリ装置を公衆網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0033】
ローカルエリアネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置をローカルエリアネットワークに接続するためのものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、ローカルエリアネットワークおよびインターネットを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0034】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、グループ3ファクシミリモデム10、網制御装置11、および、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0035】
また、網制御装置11とグループ3ファクシミリモデム10との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0036】
図3は、ファクシミリ装置FX2の構成例を示している。
【0037】
同図において、システム制御部21は、このネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、および、画情報または任意のデータファイル等をやりとりするためのファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ22は、システム制御部21が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部21のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ23は、このネットワークファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路24は、現在時刻情報を出力するものである。
【0038】
スキャナ25は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ26は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部27は、このネットワークファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0039】
符号化復号化部28は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置29は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0040】
グループ3ファクシミリモデム30は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0041】
網制御装置31は、このファクシミリ装置を公衆網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0042】
フロッピーディスク装置32は、着脱自在な記憶媒体であるフロッピーディスクFDに対して、受信した任意のデータファイル等を記憶するためのものである。また、このフロッピーディスク装置32は、適宜なファイルシステムのフォーマットでフロッピーディスクFDにデータファイルを書き込む。
【0043】
これらの、システム制御部21、システムメモリ22、パラメータメモリ23、時計回路24、スキャナ25、プロッタ26、操作表示部27、符号化復号化部28、画像蓄積装置29、グループ3ファクシミリモデム30、網制御装置31、および、フロッピーディスク装置32は、内部バス33に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス33を介して行われている。
【0044】
また、網制御装置31とグループ3ファクシミリモデム30との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0045】
ここで、本実施例では、電子メールを用いて、公衆網PSTNに接続されたファクシミリ装置へ中継依頼送信できるデータの種類は、テキストおよび任意のデータファイルであり、テキストの場合にはその内容を表示する画像データに変換した後に画情報として、また、任意のデータファイルの場合にはファイル転送モード手順の伝送手順でそれぞれ中継送信する。
【0046】
図4は、テキストを中継送信依頼する際に適用される電子メールの一例を示している。
【0047】
この電子メールは、基本的に、ヘッダ情報と本文情報(コンテンツ)からなり、そのヘッダ情報は、基本的には、送信日時情報をセットする「Date」フィールド、電子メールの識別のためのメッセージ識別情報がセットされる「Message−ID」フィールド、発信者を表示するための「From」フィールド、宛先アドレスを表示するための「To」フィールド、および、本文の表題などを表示するために用いられる「Subject」フィールドからなる。
【0048】
また、この場合、「To」フィールドにコメントとして配置される内容「(relay:0123−4567−8901)」により、中継依頼の指定と、中継宛先(最終宛先)の指定がなされる。なお、この電子メールシステムにおいては、「(」と「)」で括られた内容は、コメントとして処理される。
【0049】
すなわち、「To」フィールドのコメントに「relay」なる指示語が配置された電子メールは、中継送信依頼の電子メールであり、また、指示語「relay」に「:」に続けて配置される内容は、中継宛先を指定する電話番号(最終宛先番号)である。なお、この中継宛先を指定する電話番号は、2つ以上配置することもでき、その場合には、同一の電子メールの内容がその2つ以上の電話番号の宛先へと送信される。
【0050】
また、電子メールの本文情報(コンテンツ)は、基本的には、7ビットコードの可読情報でなければならないという制限がある。図4の場合には、電子メールの本文に含めようとする文章を構成する図形文字(テキスト)が、2バイトコードからなる日本語コードの文字であるので、図示のように、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions(多目的メール);RFC1521,RFC1522)形式の情報に変換する。また、このときの「charset」の値の指定、および、日本語コードの文字コードセットの変換は、RFC1468に規定されている。
【0051】
すなわち、この場合のヘッダ情報には、この本文情報がMIME形式であることを表示する「MIME−Version」フィールド、本文情報の形式をあらわす「Content−Type」フィールド、および、本文情報の内容の符号化方式を表示するための「Content−Transfer−Encoding」フィールドが追加され、本文情報は、RFC1468に従った文字コードセットであらわされた内容が配置される。なお、理解を容易にするために、図4では、本文情報は、可視情報で表現されている。
【0052】
また、「MIME−Version」フィールドには、「1.0」が配置される。また、「Content−Type」フィールドには、本文がテキストであることをあらわす「text/plain」と、文字コードをあらわす「charset=”ISO−2022−JP”」がセットされる。さらに、「Content−Transfer−Encoding」フィールドには、7ビットデータであることを表示する「7bit」が配置される。
【0053】
また、電子メールを用いて、任意のデータファイルを中継送信する際に用いられる電子メールの一例を図5に示す。
【0054】
この場合、ヘッダ情報の内容は、図4の場合とほぼ同じであるが、「Content−Type」フィールドには、本文が任意のアプリケーションのデータファイルであることをあらわす「application/octet−stream」と、ファイル名をあらわす「name=”bunsyo.doc”」がセットされる。さらに、「Content−Transfer−Encoding」フィールドには、「base64」符号化方式を使用していることをあることを表示する「base64」が配置される。ここに、base64符号化方式は、バイナリデータを7ビットの可読情報に変換するための変換規則である。
【0055】
そして、この場合の本文情報としては、送信するデータファイル(この場合は、ファイル名”bunsyo.doc”なるデータファイル。)を、base64符号化方式で符号化した後のMIME情報が配置される。
【0056】
したがって、電子メールを受信したネットワークファクシミリ装置は、ヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合には、その受信した電子メールの本文情報を、指示語「relay」に続く電話番号に中継転送する中継転送依頼のための電子メールであると認識する。
【0057】
そして、受信した電子メールが中継転送依頼のためのものであると認識した場合には、「Content−Type」フィールドの内容を調べて本文情報がテキストであるか否かを調べる。
【0058】
本文情報がテキストの場合には、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し、その画像データを符号化圧縮して、送信画情報を作成する。
【0059】
そして、指定された中継宛先へ発呼して、そのときに作成した送信画情報を送信する。
【0060】
また、本文情報がテキストでない場合には、本文情報が任意のファイルデータであると判断し、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成する。
【0061】
そして、指定された中継宛先(この場合は、例えば、ファクシミリ装置FX2)へ発呼して、そのときに作成したファイルデータを、ファイル転送モード手順を用いて送信する。ここで、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルには、所定のヘッダ情報が配置されるので、この中の適宜な情報要素に、「Content−Type」フィールドに配置された「name=”bunsyo.doc”」で示されるファイル名(この場合は、「bunsyo.doc」)を配置するようにするとよい。
【0062】
また、ファクシミリ装置FX2は、画情報受信時において、画情報受信手順で画情報を受信した場合には、受信画情報を元の画像データに復号化し、その画像データの画像を記録出力する。
【0063】
また、ファイル転送モード手順でファイルデータを受信したときには、受信したファイルデータを、フロッピーディスク装置32にセットされているフロッピーディスクFDに、所定のファイルシステムを適用して保存する。
【0064】
このようにして、本実施例では、テキスト情報、および、任意のファイルデータを、ネットワークファクシミリ装置FIを用いて公衆網PSTNに接続されているファクシミリ装置へ中継することができるので、ネットワークファクシミリ装置FIを用いた通信システムを、より有効に活用することができる。すなわち、この場合、ネットワークファクシミリ装置FIが中継局として機能し、公衆網PSTNに接続されているファクシミリ装置が、最終宛先となる。
【0065】
図6は、電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を示している。
【0066】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断101)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理102)を実行して、このときの動作を終了する。
【0067】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断101の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断103)。
【0068】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断103の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理104)、その画像データを符号化圧縮して(処理105)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存する(処理106)。
【0069】
また、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断103の結果がNOになるときには、本文情報が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理107)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理108)、処理106に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存する。また、処理108では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0070】
次いで、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理109)。
【0071】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理110)。このとき、送信情報が転送データファイルである場合には、ファイル転送モードを使用するように設定する。
【0072】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理111)、画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って、そのときの送信情報を送信する(処理112)。
【0073】
送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理113)、回線を復旧して(処理114)、中継送信動作を終了する。
【0074】
ところで、任意のアプリケーションで作成したファイルデータを電子メールで送信する際、そのファイルデータの種類等を説明するための送付状などを同時に送信したい要求がある。
【0075】
例えば、ワードプロセッサソフトで作成した所定の書式に従った文書を送信する際、そのファイルデータは上述した実施例と同様にMIME情報に変換された状態で送信されるので、電子メールを受信したユーザは、MIME情報を逆変換する前に、受信したファイルデータの内容を知ることができない。
【0076】
そこで、その内容を通知するための送付状の内容を構成するテキスト文書を作成し、そのテキスト文書を本文情報とする電子メールを送付すると、受信側のユーザが前もってファイルデータの内容を知ることができるとともに、送信側のユーザは、送信するファイルデータについてのコメント文等を受信側のユーザに送付できるので非常に便利である。
【0077】
このとき、ファイルデータと送付状とが別々の電子メールで送付されると、受信側のユーザは、ファイルデータと送付状との関連が付けにくくなる。そこで、この場合には、マルチパートMIME形式の電子メールを用いることで、ファイルデータと送付状とを同一の電子メールで送信することができる。
【0078】
マルチパートMIME形式の電子メールの一例を図7に示す。
【0079】
このマルチパートMIME形式の電子メールは、3つのパートからなり、第1のパートには、テキスト情報が配置され、第2および第3のパートには、アプリケーションファイルをbase64符号化して形成されたMIME情報がそれぞれ配置されている。
【0080】
また、この電子メールの先頭部分には、共通ヘッダHAが配置され、おのおののコンテンツパートの先頭には、それぞれのコンテンツパートに固有なパート別ヘッダHBが配置される。
【0081】
ここで、共通ヘッダHAの「Content−Type」フィールドには、この電子メールの本文情報がマルチパートMIME形式であり、かつ、各コンテンツパートが異なるタイプであることをあらわす「multipart/mixed」が配置される。また、共通ヘッダHAの「boundary」フィールドで指定される文字列が、各パートを区切る境界として用いられる。
【0082】
そして、このような電子メールを受信すると、ネットワークファクシミリ装置FIは、各コンテンツパートの内容を、そのコンテンツタイプがテキストの場合には、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し、その画像データを符号化圧縮して、送信画情報を作成する。
【0083】
また、コンテンツタイプがテキストでない場合には、本文情報が任意のファイルデータであると判断し、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し、そのファイルデータに基づいて転送ファイルを作成する。ここで、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルには、所定のヘッダ情報が配置されるので、この中の適宜な情報要素に、「Content−Type」フィールドに配置された「name=”******”」で示されるファイル名(この場合は、「******」)を配置するようにするとよい。
【0084】
そして、指定された中継宛先へ発呼し、おのおののコンテンツパートの内容に対応して作成した送信画情報または転送ファイルを、それぞれ独立したページまたは転送ファイルとして、中継宛先へ送信する。
【0085】
この場合の中継宛先への送信の一例を図8に示す。ここで、送信側はネットワークファクシミリ装置FIであり、受信側はファクシミリ装置FXである。
【0086】
まず、送信側は、受信側へ発呼して、所定の伝送前手順を実行する。このとき、最初に画情報を送信するので、送信モードはECM/MMR送信モードを設定する。
【0087】
次いで、モデムトレーニング手順を実行した後に、画像ファイル1(画情報)を読み出して、ECM手順で送信する。画像ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−EOMを送出して、伝送手順をフェーズBに戻す。
【0088】
この場合、次のページとして、送信ファイル1を送信するので、次のページの送信モードとして、ECM/BFT送信モードを設定し、モデムトレーニング手順を実行した後に、送信ファイル1を読み出して、ファイル転送モード手順で送信する。送信ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−EOMを送出して、伝送手順をフェーズBに戻す。
【0089】
この場合も、次のページとして、送信ファイ2を送信するので、次のページの送信モードとして、ECM/BFT送信モードを設定し、モデムトレーニング手順を実行した後に、送信ファイル2を読み出して、ファイル転送モード手順で送信する。
【0090】
そして、送信ファイル2の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し、回線を復旧して、中継送信動作を終了する。
【0091】
ところで、この場合には、各ファイルの送信の区切りでフェーズBに戻っているので、グループ3ファクシミリ伝送手順上、タイマT2のタイムアウト(6秒間)を待つ必要がある。そのために、伝送手順に要する時間が長くなり、中継送信に要する時間が長くなるという不都合を生じる。
【0092】
そこで、図9に示すように、ファイル転送モードで送信する送信ファイル1と送信ファイル2を、継続ページとして送信することで、フェーズBへ戻る回数を減少させることができ、中継送信に要する時間を短縮できる。
【0093】
すなわち、この場合には、送信ファイル1の送信を終了すると、メッセージ後信号として信号PPS−MPSを送出して、伝送手順をフェーズCに戻し、次の送信ファイル2を同じファイル転送モード手順で送信する。
【0094】
このようにして、この場合には、マルチパートMIME形式の電子メールで中継送信依頼された場合に、1回の通信動作で、その電子メールの内容を中継宛先に送信できるので、通信時間を短縮できるとともに、ネットワークファクシミリ装置FIの利用性が大幅に向上する。
【0095】
図10および図11は、この場合に、電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を示している。
【0096】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断201)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理202)を実行して、このときの動作を終了する。
【0097】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断201の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されているマルチパートMIME形式の電子メールであるかどうかを調べる(判断203)。
【0098】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されていて、判断203の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「boundary」フィールドで指定された文字列を探し、その文字列に続いて、「Content−Type」フィールドが配置されているかどうかを調べる(判断204)。
【0099】
「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されている場合は、コンテンツパートの区切りのパート別ヘッダHBを見つけた場合である。したがって、判断204の結果がYESになるときには、さらに、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、コンテンツパートの内容がテキストであるかどうかを調べる(判断205)。
【0100】
パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断205の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理206)、その画像データを符号化圧縮して(処理207)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理208)、次のコンテンツパートを捜すために、判断204に戻る。
【0101】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断205の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理209)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理210)、処理208に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、判断204に戻る。また、処理210では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0102】
また、「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されていない場合、すなわち、「boundary」フィールドで指定された文字列のみを見つけた場合は、最後のコンテンツパートの終わりの境界を見つけた場合である。したがって、判断204の結果がNOになるときには、そのときまでに、受信した電子メールの全てのパートについて、画情報または転送データファイルが保存された状態となる。
【0103】
そこで、判断204の結果がNOになるときには、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理211)。
【0104】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理212)。このとき、最初の送信データの内容が画情報の場合には、上述したように、ECMモードを設定する。
【0105】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理213)、上述したように、画情報または転送データファイルを画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って送信する(処理214)。
【0106】
全ての送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理215)、回線を復旧して(処理216)、中継送信動作を終了する。
【0107】
一方、受信した電子メールがマルチパートMIME形式でない場合で、判断203の結果がNOになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断217)。
【0108】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断217の結果がYESになるときには、本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理218)、その画像データを符号化圧縮して(処理219)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存する(処理220)。
【0109】
また、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断217の結果がNOになるときには、本文情報が任意のファイルデータであるので、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理221)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理222)、処理220に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存する。また、処理222では、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルに必要なヘッダ情報(後述)等の内容も適宜に設定する。
【0110】
次いで、処理211に移行し、そのときに指定された中継宛先に対して、そのときに作成した画情報または転送データファイルを送信する。
【0111】
ところで、電子メールにおけるヘッダ情報は、発信日時や発信者のメイルアドレス等が配置されているので、このヘッダ情報を解析することで、受信ユーザは発信元や発信日時等を確認することができる。
【0112】
一方、上述したような中継送信方法では、本文情報の内容は問題なく中継宛先へと送信されるが、ヘッダ情報は送信されないので、中継宛先のユーザは、中継依頼元のユーザ等の情報を得ることができない。
【0113】
そこで、コンテンツパートの内容がテキストである場合には、パート別ヘッダHBの内容をその本文情報のテキストに合成するとともに、最初のテキストのコンテンツパートには、共通ヘッダHAの内容をさらに合成した状態で画情報に変換する。
【0114】
また、コンテンツパートの内容が非テキストである場合には、そのときの本文情報を送信する転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素、例えば、「Private−Use−Attribute」(図12参照;オフセット[17]の情報要素)に、パート別ヘッダHBの内容を配置する。
【0115】
さらに、テキストを内容とするコンテンツパートが1つもない場合には、共通ヘッダHAの画像データを独立したページとして、画情報を作成し、その画情報を送信する。
【0116】
このようにすることで、中継宛先のユーザは、発信元や発信日時等を確認することができることとなり、この通信システムの使い勝手が大幅に向上する。
【0117】
この場合に、電子メールを受信したネットワークファクシミリ装置FIが実行する処理の一例を、図13、図14、および、図15に示す。
【0118】
まず、電子メールを受信すると、そのヘッダ情報の「To」フィールドの値を調べ、その「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれているかどうかを調べる(判断301)。受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれていない場合には、その受信して電子メールを処理する所定の受信メール処理(処理302)を実行して、このときの動作を終了する。
【0119】
また、受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分に指示語「relay」が含まれている場合で、判断301の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を保存した後に(処理303)、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されているマルチパートMIME形式の電子メールであるかどうかを調べる(判断304)。
【0120】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「multipat」なる文字列が配置されていて、判断304の結果がYESになるときには、ヘッダ情報の「boundary」フィールドで指定された文字列を探し、その文字列に続いて、「Content−Type」フィールドが配置されているかどうかを調べる(判断305)。
【0121】
「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されている場合は、コンテンツパートの区切りのパート別ヘッダHBを見つけた場合である。したがって、判断305の結果がYESになるときには、さらに、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、コンテンツパートの内容がテキストであるかどうかを調べる(判断306)。
【0122】
パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断306の結果がYESになるときには、そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであるかどうかを調べる(判断307)。
【0123】
そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであり、判断307の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を、そのテキストパートの本文情報に合成する(処理308)。
【0124】
次いで、そのテキストパートのパート別ヘッダHBの内容を、本文情報に合成する(処理309)。また、判断307の結果がNOになるときには、処理308を実行しない。したがって、最初のテキストパートには、共通ヘッダHAとパート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成され、それ以外のテキストパートには、パート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成される。
【0125】
次に、ヘッダ情報が合成された本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理310)、その画像データを符号化圧縮して(処理311)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理312)、次のコンテンツパートを捜すために、判断305に戻る。
【0126】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断306の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、まず、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理313)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理314)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理315)、処理312に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、判断305に戻る。
【0127】
また、「boundary」フィールドで指定された文字列に続いて「Content−Type」フィールドが配置されていない場合、すなわち、「boundary」フィールドで指定された文字列のみを見つけた場合は、最後のコンテンツパートの終わりの境界を見つけた場合である。したがって、判断305の結果がNOになるときには、そのときまでに、受信した電子メールの全てのパートについて、画情報または転送データファイルが保存された状態となる。
【0128】
そこで、判断305の結果がNOになるときには、受信した電子メールにテキストパートを1つも検出しなかったかどうかを調べる(判断316)。受信した電子メールにテキストパートを1つも検出しなかった場合で、判断316の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を画像データに変換し(処理317)、その画像データを符号化圧縮して画情報に変換し(処理318)、その画情報を送信画情報として保存する(処理319)。また、判断316の結果がNOになるときには、処理317〜319を実行しない。
【0129】
次いで、その受信した電子メールのヘッダ情報の「To」フィールドのコメント部分の指示語「relay」に続く電話番号へ、網制御装置11より発呼する(処理320)。
【0130】
そして、相手端末との間で所定の伝送前手順を実行してそのときに使用する伝送機能を設定する(処理321)。このとき、最初の送信データの内容が画情報の場合には、上述したように、ECMモードを設定する。
【0131】
次に、設定したモデム速度で所定のモデムトレーニング手順を実行して、使用するモデム速度を決定し(処理322)、上述したように、画情報または転送データファイルを画情報送信手順またはファイル転送モード手順に従って送信する(処理323)。
【0132】
全ての送信情報の送信を終了すると、所定の伝送後手順を実行し(処理324)、回線を復旧して(処理325)、中継送信動作を終了する。
【0133】
一方、受信した電子メールがマルチパートMIME形式でない場合で、判断304の結果がNOになるときには、ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、本文情報がテキストであるかどうかを調べる(判断326)。
【0134】
そのときに見つけたテキストパートが、最初のテキストパートであり、判断326の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を、そのテキストパートの本文情報に合成する(処理328)。
【0135】
次いで、そのテキストパートのパート別ヘッダHBの内容を、本文情報に合成する(処理329)。また、判断327の結果がNOになるときには、処理328を実行しない。したがって、最初のテキストパートには、共通ヘッダHAとパート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成され、それ以外のテキストパートには、パート別ヘッダHBの内容が本文情報に合成される。
【0136】
次に、ヘッダ情報が合成された本文情報を「Content−Transfer−Encoding」フィールドの内容に従った変換規則で元の図形文字コード(この場合は、日本語コード)に変換し、次いで、変換後の図形文字コード列に対応した図形文字を表示するための画像データを作成し(処理330)、その画像データを符号化圧縮して(処理331)、送信画情報を作成し、その送信画情報を送信情報として保存し(処理332)、処理320に移行して、中継送信動作を行う。
【0137】
また、パート別ヘッダHBの「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれていない場合で、判断326の結果がNOになるときには、コンテンツパートの内容が任意のファイルデータであるので、まず、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理313)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理314)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理315)、処理312に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、中継送信動作を行う。
【0138】
ヘッダ情報の「Content−Type」フィールドに「text」という文字列が含まれており、判断326の結果がYESになるときには、共通ヘッダHAの内容を画像データに変換し(処理333)、その画像データを符号化圧縮して画情報に変換し(処理334)、その画情報を送信画情報として保存する(処理335)。
【0139】
次いで、そのパートのハート別ヘッダHBの内容を転送データファイルのヘッダ情報の適宜な情報要素にセットし(処理336)、次いで、本文情報をbase64符号化方式に従って逆変換し、元のファイルデータを作成し(処理337)、そのファイルデータに基づいて、ファイル転送モード手順で送信する転送データファイルを作成し(処理338)、処理332に移行し、そのときに作成した転送データファイルを送信情報として保存した後に、中継送信動作を行う。
【0140】
なお、電子メールの本文情報に、メールコンテンツがテキストであるパートが複数含まれるとともに、メールコンテンツが非テキストであるパートが含まれる場合には、最初にメールコンテンツがテキストであるパートについて、おのおののパートを合成して1ページ分の画情報として連続的に送信した後に、フェーズBに戻って伝送モードをファイル転送モード手順に変更し、メールコンテンツが非テキストである残りのパートについて、おのおののパートを1ページ分のファイルデータとして連続的に送信すると、画情報またはファイルデータの伝送中におけるフェーズBの実行回数を、画情報からファイルデータに切り換わる時点での1回に制限することができ、通信時間を大幅に削減することができる。
【0141】
また、上述した実施例では、中継依頼送信を指定するために、「To」フィールドにコメントとして指示語「relay」と中継宛先の電話番号を配置しているが、この中継依頼送信の指定の方法は、これに限ることはない。例えば、本文情報に中継依頼送信のための情報を含めるようにすることもできる。
【0142】
また、上述した実施例では、ファクシミリ装置FXがデータ転送モード手順で受信したデータをフロッピーディスクに保存するようにしているが、ファクシミリ装置FXをパーソナルコンピュータ装置に接続し、データ転送モード手順で受信したデータは、パーソナルコンピュータ装置に転送するように構成することもできる。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、テキスト情報、および、任意のファイルデータを、ネットワークファクシミリ装置を用いて公衆網に接続されているファクシミリ装置へ中継することができるので、ネットワークファクシミリ装置を用いた通信システムを、より有効に活用することができるという効果を得る。
【0144】
また、マルチパートMIME形式の電子メールで中継送信依頼された場合に、1回の通信動作で、その電子メールの内容を中継宛先に送信できるので、通信時間を短縮できるとともに、ネットワークファクシミリ装置の利用性が大幅に向上するという効果も得る。
【0145】
また、中継送信依頼の電子メールのヘッダ情報も、中継宛先に送信することができるので、中継宛先のユーザは、発信元や発信日時等を確認することができることとなり、ネットワークファクシミリ装置の使い勝手が大幅に向上するという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムを示したブロック図。
【図2】ネットワークファクシミリ装置の構成例を示したブロック図。
【図3】ファクシミリ装置の構成例を示したブロック図。
【図4】テキストを中継送信依頼する際に適用される電子メールの一例を示した概略図。
【図5】任意のデータファイルを中継送信する際に用いられる電子メールの一例を示した概略図。
【図6】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の一例を示したフローチャート。
【図7】マルチパートMIME形式の電子メールの一例を示した概略図。
【図8】中継宛先への送信の一例を示したタイムチャート。
【図9】中継宛先への送信の他の例を示したタイムチャート。
【図10】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の他の例の一部を示したフローチャート。
【図11】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理の他の例の残りの部分を示したフローチャート。
【図12】ファイル転送モードにおける転送データファイルのヘッダ情報の情報要素の一例を示した概略図。
【図13】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の一部を示したフローチャート。
【図14】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の他の部分を示したフローチャート。
【図15】電子メールを受信した際のネットワークファクシミリ装置が実行する処理のさらに他の例の残りの部分を示したフローチャート。
Claims (7)
- ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、
その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報を送信する一方、
電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信することを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。 - ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、
その電子メールがマルチパート形式の場合、
そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信することを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。 - ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、
その電子メールがマルチパート形式の場合、
そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、異なるページ情報として、それぞれファクシミリ伝送手順の画情報送信手順またはファイル転送モード手順で送信する一方、
その電子メールがマルチパート形式でない場合、
その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、
電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信することを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。 - ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、
その電子メールがマルチパート形式の場合、
そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信することを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。 - ローカルエリアネットワークまたはインターネットを介して電子メールをやりとりする機能と、公衆網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
中継送信依頼の電子メールを受信すると、その電子メールに含まれている最終宛先番号を取り出すとともに、
その電子メールがマルチパート形式の場合、
そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのテキスト情報を対応する画情報に変換するとともに、メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、おのおののメールコンテンツに対応する画情報または非テキストデータファイルを、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼した同一の送信動作中に、継続ページとして、それぞれファクシミリ伝送手順のECMモード手順で送信する一方、
その電子メールがマルチパート形式でない場合、
その電子メールのメールコンテンツがテキスト情報の場合には、そのテキスト情報を対応する画情報に変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の画情報をファクシミリ伝送手順の画情報送信手順で送信するとともに、
電子メールのメールコンテンツが非テキスト情報の場合には、そのメールコンテンツの内容を対応する非テキストデータファイルに変換し、上記公衆網を用いて上記最終宛先番号へ発呼して、その変換後の非テキストデータファイルをファクシミリ伝送手順のファイル転送モード手順で送信することを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。 - 前記受信した電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含むときには、電子メール全体に共通なメールヘッダ部をテキスト情報に付加した状態で画情報を作成する一方、
上記電子メールのメールコンテンツにテキスト情報を含まないときには、上記メールヘッダ部のみからなるテキスト情報を作成し、その作成したテキスト情報の画情報を作成して、独立したページのファクシミリ情報として送信することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5記載のファクシミリ装置の制御方法。 - 前記受信した電子メールがマルチパート形式の場合、
そのマルチパート形式を構成するおのおののメールコンテンツのうち、テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容をそのテキスト情報に付加した状態で画情報に変換する一方、
メールコンテンツのうち、非テキスト情報については、そのメールヘッダ部の内容を、送信する非テキストデータファイルのヘッダ情報に配置することを特徴とする請求項2または請求項3または請求項4または請求項5記載のファクシミリ装置の制御方法。
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