JP3541668B2 - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを吐出して画像を印刷する印刷装置および印刷方法並びにそのためのプログラムを記録した記録媒体に関し、詳しくは形成されるドットが相互に接触可能な径を有する場合の印刷装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータの出力装置として、ヘッドと用紙とを相対的に往復動(以下、主走査という)しながら該ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出される数色のインクによりドットを形成して画像を記録するインクジェットプリンタが提案されており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するのに広く用いられている。インクジェットプリンタではベタ領域を形成する際、各ドット間に隙間が生じないようにドット径を設定する必要がある。かかる径の設定について図24を用いて説明する。
【0003】
図24は、インクジェットプリンタで印刷用紙にドットを記録した状態を示している。これらの図中に破線で示したマスはドットが形成されるべき場所を示している。理想的な場合には各ドットの中心はこれらのマスのほぼ中央に位置する。いわゆるベタ領域を形成可能にするためには、隣接するドット間に隙間ができないようにする必要があるから、少なくともドット径は図24中に示すd0以上である必要がある。d0は一辺aの正方形の対角線に相当するからd0=√2×aである。一方、ノズルの機械的な製作誤差等、種々の要因によりドットの形成位置にはズレが生じる。かかるズレが生じた場合でもベタ領域が形成されるようにするためには、ドット径は上記値に対し若干の余裕を見込む必要がある(図24の△d)。以上より、ドットの径dlはバンディングを防止しつつ、ベタ領域が形成可能な値として、d0+2×△dと設定される。かかる径からなるドットを形成した様子を図25に示す。このように隣接するドット同士が一部重なり合うことにより、隙間の発生を防ぐことができる。近年、2種類以上の異なる径でドットを形成可能なインクジェットプリンタも提案されているが、少なくとも1種類は上述した径に相当するドットを有しているのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、インクジェットプリンタでは用紙にインクを吐出してドットを形成するため、ドットが乾燥するまでにある程度の時間を要する。図25においてドットDot1が形成された後、該ドットが乾燥するよりも前に隣接するドットDot2が形成された場合には、両者の重複部分(図25のハッチング部分)でインクが滲む場合があった。また、かかる滲みが原因となって両者が一体となり場合によっては図26に示すような長楕円形の大きなドットを形成することもあった。こうした滲みや長楕円形の大きなドットの発生は画像の粒状感を目立たせ、画質を低下させる一因となっていた。このような現象を回避するために、ドットが形成される時間間隔を長くする方法も可能ではあるが、印刷速度の低下という別の問題を招くことになる。
【0005】
ドットの滲み等はドット同士が接触する場合に生じる。図25では隣接するドット同士が接触する場合を図示しているが、ドット径によっては1つ間をあけて隣接するドット同士が接触する場合もあった。また、比較的小さな径からなるドットについても同様の問題が生じていた。一般に径の小さいドットは図27に示すような楕円形になりやすく、図27に示す通り隣接するドットが接触しやすくなるからである。小さな径からなるドットは、比較的明るい領域を印刷する際に使用される。かかる領域ではドットがまばらに形成されており、一つ一つのドットが視認されやすいため、先に図26で説明したような大きなドットの発生は、画質を低下させることが考えられた。
【0006】
なお、かかる問題は主走査を行いつつドットを形成するインクジェットプリンタのみならず、ラスタ方向に複数のノズルを備えることにより、主走査を伴わずにラスタを形成するインクジェットプリンタでも同様に生じ得る。また、図25および図26では主走査方向を例に問題点を説明したが、主走査と交差する方向へのヘッドと印刷用紙の相対的な移動(以下、副走査という)方向についても同様の問題が生じ得る。さらに、いわゆるオーバラップ方式による記録により各ラスタを2回以上の主走査で形成する場合であっても同様の問題が生じ得る。
【0007】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、インクジェットプリンタにおいて、隣接するドットの接触に起因する滲み等を防止し、画質の向上を図ることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印刷装置は、次の構成を採用した。
本発明の第1の印刷装置は、
ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、
前記画素判定手段に作用して、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する抑制手段と、
該画素判定手段により決定された結果に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成するドット形成手段とを備えることを要旨とする。
【0009】
本発明の第1の印刷方法は、
ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(a)前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する工程と、
(b)前記工程(a)において、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する工程と、
(c)該工程(a)により決定された結果に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0010】
かかる印刷装置および印刷方法によれば、前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定し、該決定に応じてドットを形成する過程において、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制することができる。この結果、互いに接触するドットの発生が抑制されるため、ドット同士の接触部分における滲み等を防止し画質の向上を図ることができる。
【0011】
上記発明では、一形成画素の周辺の画素に形成されるドットが、この形成画素に形成されるドットと接触し得ない径からなるドットである場合、その形成を抑制するか否かは不問である。なお、接触可能な径とは、ドットの形成位置のずれも考慮すれば接触するおそれがある画素という意味である。
【0012】
ここで「周辺の画素」には、必ずしもラスタが形成される方向に位置する画素のみならず、前記ラスタと交差する方向(以下、副走査方向という)に位置する画素も含まれる。但し、接触したドット同士に滲みが生じるか否かはインクが乾燥する時間内に両者が形成されるか否かと関係がある。従って、印刷装置の機構上あるいは用紙の種類によって、ドットが乾燥するまでの短時間内に副走査方向に隣接するドットが形成し得ない場合等には、前記周辺の画素をラスタが形成される方向に位置する画素に特定するものとしても構わない。なお、上述の発明は主走査を行う印刷装置および主走査を行わない印刷装置の双方に適用可能である。
【0013】
上記印刷装置において、
前記画素判定手段は、各画素ごとの画像データが所定の閾値よりも大きい場合に該画素を前記形成画素と判定する手段であり、
前記抑制手段は、前記接触可能な径からなるドットの形成を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでない画素よりも前記閾値を大きくする手段であるものとすることができる。
【0014】
かかる印刷装置によれば、抑制画素については、各画素を形成画素とすべきか否かの判断を左右する閾値を大きくするから、該画素におけるドットの形成を抑制することができる。印刷装置が複数の径からなるドットを形成可能である場合には、形成画素に形成されたドットと接触可能な径を有するドットの形成に関与する閾値のみを大きくするものとしてもよい。
【0015】
上記印刷装置において、
前記閾値を大きくする偏差量は、前記形成画素と前記抑制画素との距離が大きくなるにつれて減少する値であるものとすることもできる。
【0016】
かかる印刷装置によれば、形成画素に近い画素ほど、該形成画素と接触可能な径を有するドットの形成を抑制する確実性を増すことができる。ドット同士が接触する部分の面積は両者の距離が近い程大きくなるから、接触可能な径を有するドットの形成を距離の近い画素ほどより確実に抑制することができれば、ドットの接触に伴う滲み等の影響を更に小さくすることができ、画質を向上することができる。この結果、上記印刷装置はドットの記録密度が比較的高くなり、ドット同士の接触が不可避となった場合でも画質を向上することができる。
【0017】
上記印刷装置において、
前記画素判定手段は誤差拡散法により各画素が前記形成画素であるか否かを決定する手段であり、
前記抑制手段は、前記周辺の画素に対して誤差拡散における拡散誤差を大きく配分することにより前記接触可能な径からなるドットの形成を抑制する手段であるものとすることもできる。
【0018】
第1の印刷装置が、
前記ヘッドを印刷媒体に対して前記ラスタ方向に相対的に往復動する主走査により前記ラスタの形成を行うものであるときは、
前記周辺の画素は、前記形成画素に対し前記主走査方向に位置する画素であって、前記主走査において該形成画素に連続して形成される画素であるものとすることもできる。
【0019】
主走査によりラスタを形成する印刷装置においては、該主走査中に連続して形成される画素同士が接触した場合に滲み等を生じやすい。上記印刷装置ではかかる画素についてドットの接触を抑制するため、滲み等を抑制し画質を向上することができる。
【0020】
なお、連続して形成される画素とは、例えば1回の主走査でラスタの全ドットを形成する場合には隣接する画素になる。また、いわゆるオーバラップ方式による記録を行い2回の主走査でラスタを形成する場合には、その記録方法に応じて例えば形成画素に対し主走査方向に1つ間をあけて隣接する次の画素等が連続して形成される画素に対応する。これをさらに一般的な回数に拡張しても構わない。
【0021】
つまり、上記印刷装置において、
前記ドットの形成が抑制される前記周辺の画素は、ラスタを構成する全ドットが形成される間に行われる前記ラスタと交差する方向への前記ヘッドと印刷媒体との相対的な移動回数に応じた距離だけ前記形成画素から離れた画素であるものとすることもできる。
【0022】
主走査を伴う印刷装置の場合、ラスタを形成するのに必要な主走査の回数が増えるごとに、一形態画素と該形態画素に連続して形成される画素、即ち接触可能な径を有するドットの形成が抑制されるべき画素との距離は大きくなる。かかる関係は、主走査を伴わずにラスタを形成可能な印刷装置であっても同様である。ラスタを形成するのに要する一連の記録の回数は、各記録ごとに行われる副走査を単位として数えることができる。上記印刷装置ではこの移動回数に応じて、形態画素と接触可能な径を有する画素との距離を大きくしていくため、ドットの滲み等を適切に抑制することができ、画質を向上することができる。
【0023】
さらに、
前記抑制手段は、前記ドットの記録率が50%以下の領域において前記ドットの形成を抑制する手段であるものとすることもできる。
【0024】
ドットの滲み等はドットが比較的まばらに形成される領域において目立つ。上記印刷装置ではかかる領域においてドットの接触を抑制することができるため、画質を向上することができる。なお、上記記録率が50%以下の領域は、一つの目安であって厳密なものではないため、画質への影響を考慮して、これよりも広い範囲で前記ドットの形成を抑制するものとしても構わない。
【0025】
本発明の第2の印刷装置は、
ヘッドからインクを吐出して一方向に予め定めた所定の記録ピッチで並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、
各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める手段と、
前記接触画素の数の最大値に基づいて設定される分割数で分割して、各ラスタのドットを形成するドット形成手段とを備えることを要旨とする。
【0026】
本発明の第2の印刷方法は、
ヘッドからインクを吐出して一方向に予め定めた所定の記録ピッチで並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(A)前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する工程と、
(B)各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める工程と、
(C)前記接触画素の数の最大値に基づいて設定される分割数で分割して、各ラスタのドットを形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0027】
かかる印刷装置および印刷方法によれば、接触可能なドットが形成される場合には、ラスタを分割して記録することにより、両者間に滲み等が生じることを抑制することができる。分割して記録することにより、先に形成されたドットが乾燥する時間的な余裕が生じるからである。例えば、ある形成画素に対し、隣接する画素に接触可能な径を有するドットが形成される場合には、ラスタを2回に分けて形成する。また、ある形態画素に対し、隣接する画素およびさらにその隣の画素に形成されたドットが接触可能である場合には、ラスタを3回に分けて形成する。このように上記印刷装置等では、形成画素に接触可能なドットが形成される画素の数の最大値に応じてラスタを何回に分けて形成するかを設定する。かかる手段を講じることにより、ドットの接触による滲み等を適切に抑制することができる。
【0028】
なお、本発明の第2の印刷装置および印刷方法は、主走査を伴ってラスタを形成する印刷装置のみならず、主走査を伴わずにラスタを形成する印刷装置においても適用可能である。また、以上で説明した本発明の印刷装置等は1種類の径からなるドットのみならず複数の異なる径からなるドットを形成可能な印刷装置においても適用可能である。
【0029】
以上で説明した本発明の印刷装置は、ドットの形成の決定等をコンピュータにより実現させることによっても構成することができるため、本発明は、かかるプログラムを記録した記録媒体としての態様を採ることもできる。
【0030】
本発明の第1の記録媒体は、
インクを吐出して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、少なくとも
前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する機能と、
前記決定する機能において、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体である。
【0031】
本発明の第2の記録媒体は、
インクを吐出して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログラムを印刷方法であって、
前記画像データに対応する各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する機能と、
各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める機能と、
各ラスタの形成に要する一連の記録回数を前記接触画素の数の最大値に基づいて設定する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体である。
【0032】
上記の各記録媒体に記録されたプログラムが、前記コンピュータに実行されることにより、先に説明した本発明の印刷装置および印刷方法を実現することができる。なお、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
(1)装置の構成
図1は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ90にスキャナ12とカラープリンタ22とが接続されており、このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ実行されることにより、全体として印刷装置として機能する。このコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。入力インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの信号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ22へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示しないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御する。ハードディスク16には、RAM83にロードされて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェース(SIO)88が接続されている。このSIO88は、モデム18に接続されており、モデム18を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を介して、外部のネットワークに接続されており、特定のサーバーSVに接続することにより、画像処理に必要なプログラムをハードディスク16にダウンロードすることも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ90に実行させることも可能である。
【0034】
図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送するための最終的な画像データFNLが出力されることになる。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿から読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データORGである。
【0035】
このアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ22が印刷可能な信号(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色についての多値化された信号)に変換している。図2に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100とが備えられている。
【0036】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データはまだRGBの3色からなる画像情報であるから、色補正モジュール98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとにプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデータに変換する。こうして色補正されたデータは例えば256階調等の幅で階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、プリンタ22でドットを分散して形成することによりかかる階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。こうして処理された画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ22に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な画像データFNLとして出力される。なお、ハーフトーンモジュール99が本発明における画素判定手段に相当する。
【0037】
本実施例では、プリンタ22は画像データFNLに従ってドットを形成する役割を果たすのみであり画像処理は行っていない。もっとも、上述の各モジュールをプリンタ22側に備え、プリンタ22により処理を行うものとしても差し支えない。
【0038】
次に、図3によりプリンタ22の概略構成を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。
【0039】
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0040】
なお、このキャリッジ31には、黒インク(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライトシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインクを備えていることになる。キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管67(図4参照)が立設されている。キャリッジ31に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし66へのインクの供給が可能となる。
【0041】
インクの吐出およびドット形成を行う機構について説明する。図4はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図4に示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0042】
各色のヘッド61ないし66には、後で説明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられており(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したのが、図5である。図5上段に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより印刷が行われる。
【0043】
図6は、インク吐出用ヘッド61〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に配置されていてもよい。但し、図6に示すように千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し易いという利点がある。
【0044】
本発明のプリンタ22は、図6に示した通り一定の径からなるノズルNzを備えているが、かかるノズルNzを用いて径の異なる3種類のドットを形成することができる。この原理について説明する。図7は、インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図である。図7において破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2において一旦、マイナスの電圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図5を用いて説明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形するため、図7の状態Aに示した通り、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、ノズルNzの内側にへこんだ状態となる。一方、図7の実線で示す駆動波形を用い、区間d2に示すようにマイナス電圧を急激に印加すると、状態aで示す通りメニスカスは状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間d3)、先に図5を用いて説明した原理に基づいてインクが吐出される。このとき、メニスカスがあまり内側にへこんでいない状態(状態A)からは状態Bおよび状態Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニスカスが大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。
【0045】
以上に示した通り、駆動電圧を負にする際(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化させることができる。また、駆動波形のピーク電圧の大小によってもドット径を変化させることができることは容易に想像できるところである。本実施例では、駆動波形とドット径との間のこのような関係に基づいて、ドット径の小さい小ドットを形成するための駆動波形と、2番目のドット径からなるの中ドットを形成するための駆動波形の2種類を用意している。図8に本実施例において用いている駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドットを形成するための波形であり、駆動波形W2が中ドットを形成するための波形である。両者を使い分けることにより、一定のノズル径からなるノズルNzからドット径が小中2種類のドットを形成することができる。
【0046】
また、図8の駆動波形W1,W2の双方を使ってドットを形成することにより、大ドットを形成することができる。この様子を図8の下段に示した。図8下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ドットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙Pに至るまでの様子を示している。図8の駆動波形を用いて小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方がピエゾ素子PEの変化量が大きいため、インク滴IPが勢いよく吐出される。このようなインクの飛翔速度差があるため、キャリッジ31が主走査方向に移動しながら、最初に小ドットを吐出し、次に中ドットを吐出した場合、キャリッジ31の走査速度、両ドットの吐出タイミングをキャリッジ31と用紙Pの間の距離に応じて調整すれば、両インク滴を同じタイミングで用紙Pに到達させることができる。本実施例では、このようにして図8の2種類に駆動波形から最もドット径が最も大きい大ドットを形成しているのである。
【0047】
最後にプリンタ22の制御回路40の内部構成を説明するとともに、図6に示した複数のノズルNzからなるヘッド28を駆動する方法について説明する。図9は制御回路40の内部構成を示す説明図である。図9に示す通り、この制御回路40の内部には、CPU41,PROM42,RAM43の他、コンピュータ90とのデータのやりとりを行うPCインタフェース44と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24および操作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出力部(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッド61〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆動用バッファ47などが設けられており、これらの素子および回路はバス48で相互に接続されている。また、制御回路40には、所定周波数で駆動波形(図9参照)を出力する発信器51、および発信器51からの出力をヘッド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器55も設けられている。制御回路40は、コンピュータ90で処理されたドットデータを受け取り、これを一時的にRAM43に蓄え、所定のタイミングで駆動用バッファ47に出力する。
【0048】
制御回路40がヘッド61〜66に対して信号を出力する形態について説明する。図10は、ヘッド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続について示す説明図である。ヘッド61〜66の一つのノズル列は、駆動用バッファ47をソース側とし、分配出力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が駆動用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して分配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されている。分配出力器55からは図8に示す通り、発信器51の駆動波形が出力されている。CPU41から各ノズル毎にオン・オフを定め、駆動用バッファ47の各端子に信号を出力すると、駆動波形に応じて、駆動用バッファ47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEだけが駆動される。この結果、駆動用バッファ47からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0049】
図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至るタイミングはずれている。従って、CPU41は、このヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を駆動用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮してオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0050】
本実施例では、単一の発信器51から図8に示す駆動波形W1,W2を連続的に出力することにより径の異なるドットの形成を可能としているが、各駆動波形を出力する発信器をそれぞれ用意し、その使い分けによって径の異なるドットを形成するものとしてもよい。
【0051】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送しつつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ(以下、主走査という)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0052】
なお、本実施例では、既に述べた通りピエゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリンタに適用するものとしてもよい。
【0053】
(2)ドット形成制御
次に本実施例の印刷装置におけるドット形成の制御処理について説明する。ドット形成制御処理ルーチンの流れを図11に示す。これは、コンピュータ90のCPU81が実行する処理である。
【0054】
この処理が開始されると、CPU81は、画像データを入力する(ステップS100)。この画像データは、図2に示したアプリケションプログラム95から受け渡されるデータであり、画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの色について、値0〜255の256段階の階調値を有するデータである。この画像データの解像度は、原画像のデータORGの解像度等に応じて変化する。
【0055】
CPU81は、入力された画像データの解像度をプリンタ22が印刷するための解像度(以下、印刷解像度とよぶ)に変換する(ステップS105)。画像データが印刷解像度よりも低い場合には、線形補間により隣接する原画像データの間に新たなデータを生成することで解像度変換を行う。逆に画像データが印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合でデータを間引くことにより解像度変換を行う。なお、解像度変換処理は本実施例において本質的なものではなく、かかる処理を行わずに印刷を実行するものとしても構わない。
【0056】
次に、CPU81は色補正処理を行う(ステップS110)。色補正処理とはR,G,Bの階調値からなる画像データをプリンタ22で使用するC,M,Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理である。この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせからなる色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUT(図2参照)を用いて行われる。色補正テーブルLUTを用いて色補正する処理自体については、公知の種々の技術が適用可能であり、例えば補間演算による処理(例えば、特開平4−144481記載の技術)が適用できる。
【0057】
こうして色補正された画像データに対して、CPU81は多値化処理を行う(ステップS120)。図2に示したハーフトーンモジュール99が処理を実行すると言い換えることもできる。多値化とは、原画像データの階調値(本実施例では256階調)をプリンタ22が各ドットごとに表現可能な階調値(本実施例では、「ドットの形成なし」「小ドットの形成」「中ドットの形成」「大ドットの形成」の4値)に変換することをいう。多値化処理は種々の方法により行うことができるが、本実施例では画質に優れる誤差拡散法を適用している。
【0058】
誤差拡散法による多値化処理について説明する。誤差拡散法による多値化処理の流れを図12に示す。この処理が開始されると、CPU81は画像データCdを入力する(ステップS122)。ここで入力される画像データCdとは、色補正処理(図11のステップS110)を施され、C.M,Y,Kの各色につき256階調を有するデータである。このデータに対し、拡散誤差補正データCdxの生成を行う(ステップS124)。誤差拡散処理は処理済みの画素について生じた階調表現の誤差をその画素の周りの画素に所定の重みを付けて予め配分しておくので、ステップS124では該当する誤差分を読み出し、これを今から処理しようと着目している画素に反映させるのである。
【0059】
着目している画素PPに対して周辺のどの画素にどの程度の重み付けで誤差を配分するかという設定について図13、図14に基づき説明する。図13は通常用いられることが多い誤差配分の設定である。着目している画素PPに対して、キャリッジ31の走査方向で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣接する数画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1/4,1/8、1/16)を付けて配分される。図14は本実施例における設定である。着目している画素PPに対しキャリッジ走査方向に隣接する画素P1に配分される誤差の重みは、図13に示した例では値1/4であるのに対し、本実施例(図14)では値1/2として、重みを大きく設定してある。かかる設定の意義については後述する。なお、図14に示す配分が本発明における抑制手段の一つに相当する。
【0060】
こうして生成された拡散誤差補正データCdxと第1の閾値th1との大小を比較し(ステップS126)、データCdxが閾値th1よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに、ドットを形成しないことを意味する値0を代入する(ステップS128)。閾値th1はこのようにドットを不形成とするか否かを判定する基準となる値である。この閾値th1は、いずれの値に設定することもできるが、本実施例では次の考え方に基づき設定した。
【0061】
図15に本実施例における大中小の各ドットの記録率と画像データの階調値との関係を示す。本実施例では図15に示すように、階調値0〜gr1では小ドットのみを形成し、gr1〜gr2では小ドットと中ドットを形成し、gr2以上では中ドットと大ドットを形成するように設定している。gr1以上の階調値では大中小いずれかのドットが形成され、ドットを不形成とする画素は生じないことになる。上記閾値th1は、階調値0〜gr1までの範囲で小ドットの形成または不形成が図18に示す設定通りに生じるように設定される。本実施例ではth1=gr1/2に設定している。
【0062】
補正データCdxが第1の閾値th1以上である場合には、次に補正データCdxと第2の閾値th2との大小を比較し(ステップS130)、補正データCdxが第2の閾値th2よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに小ドットの形成を意味する値1を代入する(ステップS132)。閾値th2は閾値th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定されており、本実施例ではth2=(gr1+gr2)/2に設定している。
【0063】
補正データCdxが第2の閾値th2以上である場合には、次に補正データCdxと第3の閾値th3との大小を比較し(ステップS134)、補正データCdxが第3の閾値th3よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに中ドットの形成を意味する値2を代入する(ステップS136)。閾値th3も閾値th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定されており、本実施例ではth3=(gr2+255)/2に設定している。補正データCdxが第3の閾値th3以上である場合には、多値化結果を表す値Cdrに大ドットの形成を意味する値3を代入する(ステップS138)。本実施例では以上の処理により4値化を行っているが、形成可能なドットの種類が増え、更に多くの多値化を行う必要がある場合には、上述の閾値を増やすことにより同様に処理可能である。
【0064】
次に、CPU81は、多値化により生じた誤差を計算し、その誤差を周辺の画素に拡散する処理を実行する(ステップS140)。誤差とは多値化後の各ドットにより表現される濃度の評価値から原画像データの階調値を引いた値をいう。例えば、原画像データにおける階調値255の画素を考え、大ドットの形成による濃度の評価値を階調値255相当、中ドットの形成による濃度の評価値を階調値gr2相当とする。この画素について、大ドットを形成するものと判定された場合は、原画像データの階調値と表現される濃度評価値は共に値255で一致しているため誤差は生じない。一方、中ドットを形成するものと判定された場合はErr=gr2−255相当の誤差を生じることになる。
【0065】
こうして演算された誤差は図14に示した割合で周辺の画素に拡散される。例えば、着目している画素PPにおいて階調値4に相当する誤差が算出された場合には、隣の画素P1には誤差の1/2である階調値2に相当する誤差が拡散されることになる。その他の画素についても同様に図14で示した割合で誤差が拡散される。こうして拡散された誤差が、先に説明したステップS124で画像データCdxに反映され、拡散誤差補正データCdxが生成されるのである。以上の繰り返しにより、全画素分の処理が終了すると(ステップS142)、CPU81は誤差拡散による多値化処理を一旦終了し、ドット形成制御処理ルーチン(図11)に戻る。
【0066】
以上の処理により、各画素について結果値Cdrに値0〜3までのいずれかが割り当てられる。このデータに基づいてプリンタ22は駆動波形のタイミングに合わせて各ノズルをオン・オフして、それぞれの径からなるドットを形成する。
【0067】
ここで、図14に示した誤差配分の重みの設定の意義について図16、図17により具体的に説明する。説明の容易のため、小ドットのみで記録される低階調領域を考え、この領域を階調値0〜85までとする(図15におけるgr1=85とする)。また、小ドットのオン・オフを判定する閾値(図12のth1)および小ドットの濃度評価値を値85とする。
【0068】
まず、一定の階調値55からなるベタ領域を形成する場合を考える。図16(a)にかかる画像データの一部を示す。着目画素PPの階調値55は閾値42よりも大きいため小ドットが形成される(図12のステップS132)。この結果、着目画素は本来表現すべき濃度よりも濃い状態(濃度評価値85)となるため、着目画素PPには値85−55=30の誤差Errが生じる。この誤差を図13に示す配分により周辺の画素に拡散すれば(図16(a)参照)、例えば隣接する画素P1に配分される誤差は値8となり、さらにその隣の画素P2に配分される誤差は値4となる。これらの誤差を反映すれば、画素P1の階調値は55−8=47、画素P2の階調値は55−4=51となる。画素P1は閾値42よりも大きい値を有しているため、小ドットが形成されることになる。図16(b)において、ドットが形成されるべき画素にはハッチングを施した。画素P2は画素P1からの誤差を考慮してドットの発生が決定されるため、図16(b)においてはハッチングを施していない。
【0069】
一方、図14の配分で誤差を拡散した場合の様子を図17に示す。図16と同様、着目画素PPには値30の誤差Errが生じる。この誤差を図14に示す配分により周辺の画素に拡散すれば(図17(a)参照)、例えば隣接する画素P1に配分される誤差は値15となり、さらにその隣の画素P2に配分される誤差は値4となる。これらの誤差を反映すれば、画素P1の階調値は55−15=40、画素P2の階調値は55−4=51となる。画素P1は閾値42よりも小さくなるため、ドットは形成されない。
【0070】
このように図14に示したような誤差配分により、着目している画素PPに隣接する画素P1への誤差配分を大きく設定すれば、着目している画素PPについてドットを形成すべき判断がなされた場合に、隣接する画素P1へのドットの形成が抑制されることになる。かかる意味で図14に示した誤差配分の設定は、着目している画素PPに隣接する画素P1についてドットの発生を抑制する手段の一つとして機能していると言える。このようにドットの発生を抑制する誤差配分は図14に示す配分に限定されるものではなく、前述の閾値th1やドットの濃度評価値に応じて種々設定することができる。
【0071】
次に、CPU81はラスタライズを行う(ステップS210)。これは、1ラスタ分のデータをプリンタ22のヘッドに転送する順序に並べ替えることをいう。プリンタ22がラスタを形成する記録方法には種々のモードがある。最も単純なのは、ヘッドの1回の往運動で各ラスタのドットを全て形成するモードである。この場合には1ラスタ分のデータを処理された順序でヘッドに出力すればよい。他のモードとしては、いわゆるオーバラップがある。例えば、1回目の主走査では各ラスタのドットを例えば1つおきに形成し、2回目の主走査で残りのドットを形成する記録方法である。この場合は各ラスタを2回の主走査で形成することになる。かかる記録方法を採用する場合には、各ラスタのドットを1つおきにピックアップしたデータをヘッドに転送する必要がある。さらに別の記録モードとしていわゆる双方向記録がある。これはヘッドの往運動のみならず復運動時にもドットを形成するものである。かかる記録モードを採用する場合には、往運動時用のデータと復運動時用のデータとは転送順序を逆転する必要が生じる。このようにプリンタ22が行う記録方法に応じてヘッドに転送すべきデータを作成するのが上記ステップS210での処理である。こうしてプリンタ22が印刷可能なデータが生成されると、CPU81は該データを出力し、プリンタ22に転送する(ステップS215)。
【0072】
以上で説明した印刷装置によれば、図16および図17を用いて説明した通り、ある画素についてドットが形成される場合に、主走査方向に隣接する画素についてはドットの形成が抑制されるように多値化を行うことができる。この結果、上記印刷装置によれば隣接するドットが接触し、滲み等が生じることを防止することができ、画質を向上することができる。
【0073】
なお、上述の実施例では、誤差拡散処理(図12のステップS140)において図14に示した配分を用いているため、大中小全てのドットについて同じ配分を用いることになる。先に説明した通り、図14に示した誤差配分の設定は、ドット同士の接触による滲み等を抑制する観点から、着目画素PPに隣接する画素P1におけるドットの形成を抑制するための設定である。いわゆる疑似輪郭の発生等、滲み等以外の画質に影響する要素を考えれば図13に示す配分の方が好ましいこともある。隣接する画素P1にドットが形成されてもドット同士が接触する可能性がないような径の小さいドット、またはドットが密に形成された高濃度領域でドット同士が接触して滲みが生じても画質に影響を与えないようなドットについては通常の誤差配分(例えば図13に示した配分)を用いることができる。このような場合には、誤差配分を示すテーブル(図13,図14等)を複数用意し、形成すべきと判定されたドットの種類に応じてテーブルを使い分けるものとしてもよい。こうすれば、図13のテーブルが有する特性を活かしつつ、ドット同士の接触を抑制することも可能となる。
【0074】
また、図14では着目画素PPに隣接する画素P1においてドットの発生を抑制するように誤差配分を設定していた。例えば、ドットの径が非常に大きいため着目する画素に対し1つ間をあけて隣接する画素P2(図14)に形成されたドットとも接触が生じるような場合には、かかる画素P2への配分誤差も大きくすることによりドットの形成を抑制することもできる。このように、図14の誤差配分の設定は、ドットの径やドットが記録されるピッチに応じて種々設定可能である。
【0075】
また、誤差配分の設定は、各ラスタを形成するために要する主走査の回数に応じて変化させてもよい。図14では着目画素PPに隣接する画素P1へのドットの形成を抑制した。これは、1回の主走査でラスタの全ドットを形成する場合には、このように隣接する画素が最も滲み等を生じやすい画素となるからである。
【0076】
一方、いわゆるオーバラップ方式でラスタを形成する場合には、隣接する画素P1についてドットの形成を抑制する必要性は低くなる。例えば、2回の主走査でラスタを完成するオーバラップ方式を考える。このとき、1回目の主走査ではラスタの各ドットを1つおきに形成し、2回目の主走査では残りのドットを形成することになる。従って、着目画素PPが形成されてから、隣接する画素P1が形成されるまでには時間を要する。このような場合には、着目画素PPに隣接する画素P1よりも、着目画素PPと同じ主走査において形成される画素である画素P2においてドットの形成を抑制した方が望ましい。かかる観点から設定した誤差配分の例を図18に示す。画素P2に配分される誤差の重みは、値1/4となっており、先に図13および図14に示した値1/8よりも大きく設定してある。なお、この値を図14の画素P1に配分される重み(値1/2)ほど大きな値としなかったのは、画素P2については画素P1についての多値化が行われた結果生じる誤差がさらに配分されることを考慮したものである。図18の配分もドットの発生を抑制する必要性に応じて種々設定可能である。
【0077】
同様の考え方により、3回以上の主走査でラスタを構成する場合も誤差の配分を種々設定することができる。また、主走査の回数に応じて設定された誤差配分のテーブルを複数用意しておき、印刷モードの指定に応じて各テーブルを使い分けるものとすることもできる。
【0078】
上述の実施例においては、画像データの全領域についてドット同士の接触を抑制するような多値化を実施していたが、これを画像の一部の領域についてのみ行うものとしてもよい。例えば、ドットの記録密度が低い領域、即ちドット同士が接触して形成された大きなドットが視認されやすく画質を損ねやすい領域においてのみドット同士の接触を抑制するような多値化を行うものとしてもよい。かかる領域として、例えば記録率が50%以下となる領域が挙げられる。このような多値化を実現する手段としては例えば、次のような方法が考えられる。
【0079】
図15に示した記録率と階調値との関係によれば、本実施例の場合、ドットの記録密度が低い領域は階調値が小さい領域に対応している。もちろん、ドットの記録率の設定に応じてその範囲は変化し得るが、それぞれ記録率と階調値との対応をとることができる。例えば、ドットの記録率が低い領域は階調値grl以下であるとする。この場合は、図12の多値化において画像データCdを入力した時点で各画像データCdとこの階調値grlとの大小を比較し、Cd<grlの場合のみ接触するドットの形成を抑制するようにすればよい。
【0080】
(3)第2実施例
次に、本発明の第2実施例としての印刷装置について説明する。第2実施例としての印刷装置は、ハードウェア構成としては先に説明した第1実施例の印刷装置(図1〜図10)と同じである。また、ドット形成制御処理ルーチン(図11)の流れも同様である。本実施例では、多値化処理の内容が第1実施例と相違する。第2実施例における多値化について説明する。
【0081】
図19は第2実施例における多値化処理の流れを示すフローチャートである。基本的な処理内容は第1実施例における多値化と同様である(図12参照)。第1実施例では拡散誤差補正データCdxと閾値th1,th2,th3との大小を比較して(図12のステップS126,130,S134)、各ドットの形成/非形成を判定していた。これに対し、第2実施例では、それぞれの閾値に閾値ノイズNsを加えた値と拡散誤差補正データCdxとの大小を比較して(図19のステップS125,S131,S135)、各ドットのオン・オフを判定する点で相違する。この閾値ノイズNsは各ドットのオン・オフの結果に応じて設定される(図19のステップS141)。第2実施例では拡散誤差の配分として、通常用いられる配分(図13)を用いている点でも第1実施例と相違する。なお、本実施例では、この閾値ノイズNsが本発明における抑制手段の一部に相当する。
【0082】
閾値ノイズNsの設定について説明する。閾値ノイズNsが正の値である場合には、各ドットのオン・オフに関与する閾値がそれぞれ大きくなることを意味しているため、図19のフローチャートより明らかな通り、各ドットの形成が抑制されることになる。第2実施例では、ある画素についてドットをオンにする判定がなされたときに閾値ノイズNsとして正の所定値を設定し、ドットをオフとする判定がなされたときは閾値ノイズNsを値0とする。このように設定すれば、ドットを形成すべき画素に隣接する画素ではドットの形成が抑制されることになり、ドット同士の接触を抑制することができる。第2実施例ではこのように閾値ノイズNsをドットの接触を抑制するための一手段として用いているのである。
【0083】
閾値ノイズNsに設定される値はドットの径や記録ピッチに基づき、ドットの接触を抑制する要求に応じて定めることができる。また、複数の画素についての多値化に反映される閾値ノイズNsを設定するものとしてもよい。かかる閾値ノイズNsの例を図20に示す。図20は、着目している画素PPに対し、主走査方向に順次隣接する画素P1,P2,P3について設定された閾値ノイズNsを示す説明図である。かかる設定では、画素P1についての多値化を行うときには閾値th1に閾値ノイズNs1を加えた値に基づいてドットのオン・オフが判定されることになるし、画素P2については閾値th1に閾値ノイズNs2を加えた値に基づいてドットのオン・オフが判定されることになる。画素P1のドットがオン・オフによっては、画素P2についてはさらに閾値ノイズNs1が加えられる場合もある。このように閾値ノイズNsを設定すれば、例えば着目している画素PPに対して1つ間をあけて隣接する画素P2でもドットの接触が生じる可能性があるほどドット径が大きい場合であっても、画素P2においてドットの発生を抑制することができる。
【0084】
閾値ノイズNsはドットの接触を抑制する要求に応じて種々設定可能な値であり、例えば図20に示すように複数の画素に影響する閾値ノイズNsを設定する場合は、着目している画素PPからの距離に応じて閾値ノイズNsを小さくするように設定することができる。一般に着目している画素PPに近い程、ドットの接触を回避する必要性が高いため、図20のように設定しておけば、ドット同士の接触のうち画質に与える影響が大きいものをより確実に抑制することができる。
【0085】
閾値ノイズNsはラスタを形成する主走査の回数に応じて設定することもできる。図21は2回の主走査でラスタを形成するオーバラップ方式の記録を行う場合の閾値ノイズNsの設定について示す説明図である。第1実施例において説明した通り、オーバラップ方式の記録を行う場合には、着目している画素PPに隣接する画素P1よりもさらにその隣の画素P2においてドットの発生を抑制することが望まれる。図21に示した閾値ノイズNsを用いれば、着目している画素PPに対し1つおいて隣接する画素P2で閾値ノイズNsを大きくしているため、該画素でのドットの発生を抑制することができる。ラスタを形成する主走査の回数に応じて閾値ノイズNsを大きく設定する画素を種々変えて設定可能である。閾値ノイズを複数用意し、ラスタを形成する主走査の回数に応じて使い分けるものとしてもよい。また、第2実施例においても第1実施例と同様、例えばドットの記録率が低い画像領域についてのみドットの形成を抑制するようにしてもよい。
【0086】
なお、第2実施例では、多値化手段として誤差拡散法を用いているが、他の代表的な手法であるディザ法を用いるものとしても構わない。ディザ法の具体的な処理については説明を省略するが、各画素の階調値がいわゆるディザマトリックスで与えられる閾値よりも大きい場合にドットを形成する多値化の手法である。第2実施例で設定される閾値ノイズNsをこのディザマトリックスで与えられる閾値に加えるようにすれば、それぞれドットの発生を抑制することが可能となる。但し、ディザマトリックスはこのような閾値ノイズNsを加えたことにより生じる明度誤差を自然に解消できる方法ではないため、いずれかの画素について閾値ノイズNsを加えた場合には別の画素について閾値ノイズNsを引くことで明度誤差を最小限に抑えるようにしておくことが望ましい。
【0087】
(4)第3実施例
次に本発明の第3実施例の印刷装置について説明する。第3実施例の印刷装置は、ハードウェア構成としては第1実施例(図1〜図10)と同じである。第3実施例ではドット形成制御処理ルーチンの流れが第1実施例(図11)とは相違する。該ルーチンについて説明する。
【0088】
図22は第3実施例のドット形成制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンにおいて、画像データの入力、解像度変換、色補正処理、多値化処理(ステップS100,S105,S110,S120)までは第1実施例におけるドット形成制御処理ルーチンと同じである。多値化処理の内容も第1実施例における処理(図12)と同じである。本実施例では誤差を拡散する配分として通常用いられる配分(図13)を用いている。
【0089】
多値化が終了した後、第3実施例のドット形成制御処理ルーチンでは接触画素数のカウントを行う(ステップS208)。接触画素数とは、ドットが形成される画素について、その画素に形成されたドットと接触可能なドットが形成される画素の数をいう。接触画素のカウントについて図23に基づいて具体的に説明する。図23は多値化により各画素に形成すべきドットが決定された様子を示す説明図である。図示の都合上、縦横それぞれ10画素ずつについて示した。以下の説明では各画素を表示するのに図23中に示した番号L1〜L10およびC1〜C10を用いて、例えば(L1,C1)のように表すものとする。
【0090】
今、画素(L2,C2)に着目する。この画素はドットを形成すべき画素となっている。しかし、このドットと接触可能なドットはいずれの画素にも形成されていない。従って、画素(L2,C2)に対する接触画素数は値0ということになる。
【0091】
次に、ドットを形成すべき画素となっている画素(L1,C4)に着目する。この画素に形成されたドットには、画素(L2,C5)に形成されたドットが接触している。本実施例のプリンタ22は先に説明した通り、キャリッジが主走査を行ってラスタを形成している。そして機構上、副走査方向に隣接するラスタを1回の主走査で形成することはできないようになっている。従って、本実施例のプリンタ22にとっては副走査方向に生じるドットの接触は滲み等を生じ得ず画質に影響を与えない。そこで、本実施例ではドットの接触が副走査方向に生じる場合には無視するものとしている。画素(L2,C5)は主走査方向にみれば、いずれのドットも接触していないため、接触画素数は値0となる。もちろん、副走査方向の接触が画質に影響を与えるようなプリンタである場合には、画素(L2,C5)の接触画素数を値1としてもよい。
【0092】
次に、画素(L2,C5)に着目すると、この画素のドットには、主走査方向に隣接する画素(L2,C6)に形成されたドットが接触しているため、接触画素数は値1となる。また、画素(L2,C6)については、主走査方向に隣接する画素(L2,C5)と(L2,C7)の双方に形成されたドットが接触しているため、接触画素数は値2となる。
【0093】
主走査方向に隣接する画素が必ずしも接触画素に該当するとは限らない。例えば主走査方向に並んだ画素(L5,C1)、(L5,C2)、(L5,C3)に着目すると、これらに形成されているのは小ドットであるため、いずれのドットも互いに非接触である。従って、これらの画素についての接触画素数は全て値0となる。
【0094】
また、主走査方向に隣接する画素以外にも接触画素となる場合がある。例えば、大ドットが形成された画素(L6,C5)、(L6,C7)、(L6,C9)に着目すれば、これらの画素は、主走査方向に隣接した画素ではないが、互いにドットが接触している。従って、接触画素数はそれぞれ値1または値2となる。さらに、画素(L8,C1)に着目すれば、画素(L8,C2)、(L8,C3)の双方に形成されたドットが接触しているため、接触画素数は値2となる。
【0095】
以上、具体例に基づいて説明した通り、接触画素数はドット径およびドットの記録位置に応じて判定することができる。本実施例の場合、大ドットであれば主走査方向に1つ間をあけて隣接する画素同士に形成された場合でも接触し得るが、これ以上離れた画素ではドットの接触は生じ得ない。従って、ドットが形成される各画素について主走査方向に左右2つずつの画素に形成されるドットの種類を調べれば接触画素数を求めることができる。図22のステップS208ではこのようにして各画素についての接触画素数を求め、その最大値を求めている。
【0096】
次に、CPU81は接触画素数の最大値に応じて、各ラスタを形成するために要する主走査の回数(以下、パス数という)を設定する。例えば、接触画素数が値0である場合には、いずれのドットも接触していないことを意味しているからパス数を値1に設定する。この場合は、各ラスタを1回の主走査で形成してもドット同士の接触による滲み等は生じないからである。
【0097】
接触画素数が値1である場合には、いずれかの箇所で2つのドットが接触していることを意味している。従って、この場合はパス数を値2に設定する。接触しているドットを2回の主走査に分けて形成すれば、ドット同士が接触していても滲み等は生じないからである。上述の例からパス数は「接触画素数の最大値+1」により設定することが可能である。もちろん、これ以上の値に設定するものとしても構わないし、ドット同士の接触による滲みを適切に回避可能なパス数が設定できればこれ以下の値であっても構わない。
【0098】
こうしてパス数を設定した後、CPU81はラスタライズを行い、データを出力する(ステップS210,S215)。これらの処理は第1実施例の場合と同様である。但し、ラスタライズにおいては、接触するドットを各主走査に適宜割り当てることが望ましい。例えば、パス数が値2である場合を考える。この場合は1回目の主走査でラスタの奇数番目のドットを形成し(図73のC1,C3,C5・・・等)、2回目の主走査でラスタの偶数番目のドット(C2,C4,C6・・・等)を形成するのが単純な方法である。しかし、この場合には図73の画素(L6,C5)、(L6,C7)、(L6,C9)が1回目の主走査で形成されることになり、接触部分で滲みが生じる。そこで、ラスタライズにおいては、例えば画素(L6,C5)と画素(L6,C9)が1回目の主走査で形成され、画素(L6,C7)が2回目の主走査で形成されるようにデータを設定することが望ましい。本実施例では、接触画素数をカウントする際に全画素についてドットの接触状態を検出する際に、各画素ごとに接触画素の位置を記憶しておくことで、上記割り当てを実現している。
【0099】
第3実施例の印刷装置によれば、接触するドットを複数回の主走査でそれぞれ形成することにより、該接触において滲み等が生じることを回避することができ、画質を向上することができる。なお、パス数の設定は通常、副走査方向の送り量とも密接な関係があるため、第3実施例では画像全体を一定のパス数で形成するものとして説明したが、画像の領域ごとにパス数を変化させるものとしても構わない。例えば、接触画素数が大きい画素付近の領域においてのみその他の領域よりも大きいパス数で画像を形成するものとしても構わない。こうすればパス数の増加による印刷速度の低下を最小限にとどめることができる。また、第1実施例等と同様にドットの記録率が低い領域についてのみ接触画素数をカウントしてパス数を決定することもできる。
【0100】
第3実施例では多値化の方法として誤差拡散法を用いているが、他の代表的な方法であるディザ法を用いて多値化を行うものとしてもよい。
【0101】
以上で説明した各実施例におけるドット形成制御処理は、コンピュータ90のCPU81が行っている。従って、上記実施例はそれぞれのドット形成制御処理の一部または全部を記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体としての態様を採ることもできる。このような記憶媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上記で説明した多値化等を行うコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も可能である。
【0102】
以上で説明した各実施例は主走査を伴うプリンタ22を対象としているが、本発明はラスタ方向に複数のノズルを備えており、主走査を伴うことなくラスタを形成可能なプリンタにも適用可能である。また、以上で説明した各ドット形成制御処理ルーチンの一部を組み合わせて用いることもできる。
【0103】
また、上記各実施例では、多色のインクを備えたプリンタにおいて、各色のインクで形成されるドット同士の接触を回避するものとして説明しているが、単色のインクを備えたプリンタへも適用可能であるし、異なるインク(例えば、他の色または濃度のインク)で形成されるドットとの接触を回避するようにすることも可能である。
【0104】
以上、本発明の種々の実施例について説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図4】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構成を示す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示す説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す説明図である。
【図7】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図8】本発明のプリンタにより径の異なるドットを形成する原理を説明する説明図である。
【図9】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図である。
【図10】本発明のプリンタにおけるノズルの駆動波形および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す説明図である。
【図11】第1実施例におけるドット形成制御ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図12】第1実施例における誤差拡散による多値化処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】誤差拡散において通常用いられる誤差配分を示す説明図である。
【図14】第1実施例において誤差拡散で用いられる誤差配分を示す説明図である。
【図15】第1実施例におけるドットの記録率を示す説明図である。
【図16】通常の誤差拡散法における誤差配分とドットの形成との関係について示す説明図である。
【図17】第1実施例での誤差拡散法における誤差配分とドットの形成との関係について示す説明図である。
【図18】第1実施例において誤差拡散で用いられる第2の誤差配分を示す説明図である。
【図19】第2実施例における誤差拡散法による多値化処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】閾値ノイズの設定を示す説明図である。
【図21】閾値ノイズの第2の設定を示す説明図である。
【図22】第3実施例におけるドット形成制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図23】接触画素数のカウントについて示す説明図である。
【図24】ドット径の設定について示す説明図である。
【図25】隣接した画素にドットを形成した状態を示す説明図である。
【図26】ドットの滲みが生じた場合のドットの様子を示す説明図である。
【図27】ドットが楕円形である場合のドットの様子を示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ
14…キーボード
15…フレキシブルドライブ
16…ハードディスク
18…モデム
21…カラーディスプレイ
22…カラープリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
42…プログラマブルROM(PROM)
43…RAM
44…PCインタフェース
45…周辺入出力部(PIO)
46…タイマ
47…駆動用バッファ
48…バス
51…発信器
55…分配出力器
61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘッド
67…導入管
68…インク通路
71…黒インク用のカートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
80…バス
81…CPU
82…ROM
83…RAM
84…入力インターフェイス
85…出力インタフェース
86…CRTC
87…ディスクコントローラ(DDC)
88…シリアル入出力インタフェース(SIO)
90…パーソナルコンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色補正モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…ラスタライザ

Claims (10)

  1. ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
    前記画像データに対応した各画素について、各画素ごとの画像データが所定の閾値よりも大きい場合に該画素を前記形成画素と判定することにより、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、
    前記決定結果に応じて前記決定の方法を切り換えるように画素判定手段に作用して、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する抑制手段と、
    該画素判定手段により決定された結果に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成するドット形成手段とを備え、
    前記抑制手段は、前記接触可能な径からなるドットの形成を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでない画素よりも前記閾値を大きくすることで前記決定の方法を切り換える手段である印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記閾値を大きくする偏差量は、前記形成画素と前記抑制画素との距離が大きくなるにつれて減少する値である印刷装置。
  3. 前記ヘッドを印刷媒体に対して前記ラスタ方向に相対的に往復動する主走査により前記ラスタの形成を行い、
    前記周辺の画素は、前記形成画素に対し前記主走査方向に位置する画素であって、前記主走査において該形成画素に連続して形成される画素である請求項1記載の印刷装置。
  4. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記ドットの形成が抑制される前記周辺の画素は、ラスタを構成する全ドットが形成される間に行われる前記ラスタと交差する方向への前記ヘッドと印刷媒体との相対的な移動回数に応じた距離だけ前記形成画素から離れた画素である印刷装置。
  5. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記抑制手段は、前記ドットの記録率が50%以下の領域において前記ドットの形成を抑制する手段である印刷装置。
  6. ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
    前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、
    各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める手段と、
    前記接触画素の数の最大値に基づいて設定される分割数で分割して、各ラスタのドットを形成するドット形成手段とを備える印刷装置。
  7. ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
    (a)前記画像データに対応した各画素について、各画素ごとの画像データが所定の閾値よりも大きい場合に該画素を前記形成画素と判定することにより、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する工程と、
    (b)前記工程(a)において、決定結果に応じて前記決定の方法を切り換えることにより、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する工程と、
    (c)該工程(a)により決定された結果に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成する工程とを備え、
    前記行程(b)は、前記接触可能な径からなるドットの形成を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでない画素よりも前記閾値を大きくすることで前記決定の方法を切り換える工程である印刷方法。
  8. ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
    (A)前記画像データに対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する工程と、
    (B)各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める工程と、
    (C)前記接触画素の数の最大値に基づいて設定される分割数で分割して、各ラスタのドットを形成する工程とを備える印刷方法。
  9. インクを吐出して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、少なくとも
    前記画像データに対応した各画素について、各画素ごとの画像データが所定の閾値よりも大きい場合に該画素を前記形成画素と判定することにより、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する機能と、
    前記決定する機能において、前記接触可能な径からなるドットの形成を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでない画素よりも前記閾値を大きくすることで前記決定結果に応じて前記決定の方法を切り換えることにより、前記形成画素の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体。
  10. インクを吐出して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
    前記画像データに対応する各画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する機能と、
    各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画素の数を求める機能と、
    各ラスタの形成に要する一連の記録回数を前記接触画素の数の最大値に基づいて設定する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体。
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