JP3537779B2 - フォトカソードの製作方法 - Google Patents
フォトカソードの製作方法Info
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Description
ザーをフォトカソードに照射し、所望のエネルギーの電
子ビームを生成するフォトカソード電子銃に用いられる
フォトカソードと、このフォトカソードの製作方法、及
び、そのフォトカソードを備えたフォトカソード高周波
電子銃に関する。
図6を用いて説明する。図6は、フォトカソード電子
銃、特に、フォトカソード高周波電子銃200と言われ
るタイプの電子銃の構成を示す縦断側面図である。
電子銃200は主として、電子ビーム(図中e-で表
示)を加速する加速電場を発生させる高周波加速空洞2
20、この高周波加速空洞220の上部の内壁230の
中心部に取り付けられ、光電効果により光電子を生成す
るフォトカソード210、図示しない高周波供給装置か
らの高周波をこの高周波加速空洞220に供給する高周
波導波管(図示せず)から構成されている。なお、フォ
トカソード高周波電子銃200の内壁230は、電気伝
導率や強度、加工のしやすさという点から銅で構成され
ている。
により、電子ビームを生成する方法について、図6を用
いて説明する。先ず、図示しない、電子発生用レーザー
発生装置で生成された光電子発生用レーザーL2を、フ
ォトカソード高周波電子銃200の石英窓202からフ
ォトカソード210に斜めに照射する。
には光電効果により光電子が生成される。外部の高周波
供給装置(図示せず)により、高周波導波管を介してフ
ォトカソード高周波電子銃200に供給される高周波
が、高周波加速空洞220内で共振することにより加速
電場が生成され、この生成された加速電場で、フォトカ
ソード210上の光電子を所望のエネルギーに加速す
る。
フォトカソード210の材質は、内壁230と同じ素材
の銅が、従来より用いられている。しかし、銅は、カソ
ード210に照射されるレーザーから電子へ変換する効
率である量子効率が、10-5〜10-4程度と低いため、
レーザーのエネルギーを1パルス当たり100μJとし
ても、0.2nC〜2nC程度の電子ビームしか得られ
ないことになる。この対策として、高出力の電子発生用
レーザー発生装置を用いるようにすると、装置が大型化
し、また、消費電力量も増大し、維持コストが過大にな
るという問題が生じる。
0に用いられるフォトカソード210の素材として、銅
よりも量子効率が1桁大きいマグネシウムを用いるフォ
トカソード210が開発されている。
210の製作方法について、図7(a)、(b)を用い
て説明する。図7は、図6の一部拡大図で、同図(a)
は内壁230にフォトカソード210を埋め込む前の縦
断側面図で、同図(b)は内壁230にフォトカソード
210を埋め込んだ後の縦断側面図である。
として円盤状に形成されたフォトカソード高周波電子銃
200の高周波加速空洞220の内壁230の中心部
に、フォトカソード210を埋め込むための穴230a
を形成する。次に、図7(b)に示すように、この穴2
30aにマグネシウムで構成されたフォトカソード21
0を埋め込み、プレスすることにより製作される。この
内壁230にフォトカソード210を埋め込んだ一体物
を、図6に示すように、フォトカソード高周波電子銃2
00の高周波加速空洞220の上部に取り付けることに
より、フォトカソード高周波電子銃200のフォトカソ
ード210として供される。
いマグネシウム材料で製作したフォトカソード210を
用いると、同じ出力の電子発生用レーザー発生装置を用
いても、2nC〜20nC程度の電荷の電子ビームを発
生させることができる。或いは、銅で製作したフォトカ
ソード210と同量の電子の電荷量で十分とした場合
は、1桁小さい、10分の1程度の出力の電子発生用レ
ーザー発生装置で済むので、装置がコンパクト化し、ま
た、省電力化が可能になり、維持コストを削減すること
ができる。
うに、従来のフォトカソードは、銅で製作された円盤状
の高周波加速空洞の上部の内壁に、マグネシウム素材の
フォトカソードを埋め込み、プレスすることにより製作
されていた。
は、銅とマグネシウムとでは線膨張係数が違い、フォト
カソード高周波電子銃の高周波加速空洞の温度変化によ
り、銅製の内壁とマグネシウム製のフォトカソードとの
接合部分に隙間や段差が生じてしまう。
カソード面で100MV/m程度の強力な電場を発生さ
せ、フォトカソード上に生成される光電子の発生と同期
してこの光電子を加速する。このため、内壁とフォトカ
ソードとの接触面に隙間や段差が生じると放電の原因と
なり、安定した電子ビームの生成と加速ができなくなっ
てしまうという問題があった。
シウムで構成することも考えられるが、マグネシウムの
材料特性は、切削加工に優れているが、ヤング率やせん
断弾性係数、引っ張り強さ等が小さいために、フォトカ
ソード及び高周波加速空洞全体をマグネシウムで製作す
ることは困難である。
ード電子銃の内壁とフォトカソードとの接合部分に間隙
や段差が生じないフォトカソード、そのフォトカソード
の製作方法、及び、そのフォトカソードを用いたフォト
カソード高周波電子銃を提供することを目的とする。
と、光電子発生用レーザーをフォトカソードに照射し、
所望のエネルギーの電子ビームを生成するフォトカソー
ド電子銃に用いられるフォトカソードで、かつ、このフ
ォトカソードが取り付けられる前記フォトカソード電子
銃の内壁と、前記フォトカソードとは異なる素材が用い
られるフォトカソードの製作方法において、先ず、上記
フォトカソード電子銃の内壁に設けたフォトカソードの
埋め込み用穴にフォトカソードを押し込み、次に、前記
内壁と同一素材で構成された蓋体を被せて溶接して一体
物と成し、次に、この一体物を加圧・加熱容器内で、所
定の圧力、所定の昇温時間で、所定の温度に昇温し、か
つ、昇温後は所定の圧力、所定の時間、所定の温度で加
圧・加熱保持し、次に、この一体物を切削・研磨加工
し、前記内壁と前記フォトカソードとの接合部分に、前
記内壁を構成する素材とフォトカソードを構成する素材
との拡散接合層を形成するようにしたフォトカソードの
制作方法が提供される。
内壁を構成する原子とフォトカソードを構成する原子と
が拡散する速度が速まり、それぞれの原子間距離が短く
なり、拡散接合の効率が向上したフォトカソードの製作
方法とすることができる。また、各設定値を調整するこ
とで、フォトカソードに用いる素材の特性を損なわない
ようにすることが可能である。
子銃の内壁の素材に銅を用い、上記フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、上記一体物を加圧・加熱容器
内で昇温する際の所定の圧力を500乃至1200気
圧、所定の昇温時間を約2時間、所定の温度を300乃
至475℃とするようにしてもよい。
昇温すると、内壁を構成する銅原子とフォトカソードを
構成するマグネシウム原子とが拡散し、それぞれの原子
間距離が短くなり、拡散接合の効率が向上する。また、
フォトカソードに用いられる量子効率が良好であるとい
うマグネシウムの優れた特性を維持することができる。
子銃の内壁の素材に銅を用い、上記フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、上記一体物の昇温後、この一
体物を加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の圧
力を、500乃至1200気圧とするようにしてもよ
い。
加圧・加熱保持すると、内壁を構成する銅原子とフォト
カソードを構成するマグネシウム原子とが拡散し、それ
ぞれの原子間距離が短くなり、拡散接合の効率が向上す
る。
子銃の内壁の素材に銅を用い、上記フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、上記一体物の昇温後、この一
体物を加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の温
度を、300乃至475℃とするようにしてもよい。
加圧・加熱保持すると、内壁を構成する銅原子とフォト
カソードを構成するマグネシウム原子とが拡散し、それ
ぞれの原子間距離が短くなり、拡散接合の効率が向上す
る。また、フォトカソードに用いられる量子効率が良好
であるというマグネシウムの優れた特性を維持すること
ができる。
子銃の内壁の素材に銅を用い、上記フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、上記一体物の昇温後、この一
体物を加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の時
間を、2乃至5時間とするようにしてもよい。
加圧・加熱保持すると、内壁を構成する銅原子とフォト
カソードを構成するマグネシウム原子とが拡散し、それ
ぞれの原子間距離が短くなり、拡散接合の効率が向上す
る。また、フォトカソードに用いられる量子効率が良好
であるというマグネシウムの優れた特性を維持すること
ができる。更に、高品位のフォトカソードの製作効率が
向上する。
0及びそのフォトカソードの製作方法について、図1乃
至図5を用い、図6及び図7を参照して説明する。図1
は、本発明のフォトカソード10の構造を示す縦断側面
図である。図2は、本発明のフォトカソード10の製作
方法の第1工程を示す縦断側面図である。図3は、本発
明のフォトカソード10の製作方法の第2工程を示す縦
断側面図である。図4は、本発明のフォトカソード10
の製作方法の第3工程を示す縦断側面図である。図5
は、本発明のフォトカソード10の製作方法の第4工程
を示す縦断側面図である。
する拡散接合法によりフォトカソード10と、それを固
定支持するフォトカソード高周波電子銃200の高周波
加速空洞220(図6参照)の上部の内壁20との接合
部分において、線膨張係数の不連続性を是正し、この接
合部分に間隙や段差が生じるのを防止することである。
従って、図1乃至図5を用い、図7を参照して、この拡
散接合法について説明する。
散接合法は、第1工程として、図2に示すように、図7
の従来の製作法同様に、銅製で円盤状に形成された高周
波加速空洞220の内壁20に、マグネシウム製のフォ
トカソード10の埋め込み穴20aを形成する。
この埋め込み穴20aにフォトカソード10を押し込
め、マグネシウム製のフォトカソード10は、内壁20
の表面と同じ高さになるように切削加工される。
器40内で、銅円盤状の蓋体30と、内壁20にフォト
カソード10が埋め込まれた状態で、蓋体30を被せ、
この状態で蓋体30との境界面を矢印で示す位置22で
電子ビーム溶接し、一体物32を成す。
熱容器50内で、500乃至1200気圧下で、約2時
間の昇温時間で、300乃至475℃に昇温し、昇温後
は、500乃至1200気圧下で、300乃至475℃
の温度で2乃至5時間加圧・加熱保持する。すると、こ
の接合部分において各原子が拡散し合い、また、各原子
の原子間距離が短くなり、拡散接合層が形成される。そ
の後、フォトカソード高周波電子銃に装着する好適な形
状とするために、この一体物32を切削・研磨加工す
る。
ネシウムの融点が650℃、銅の融点は1083℃であ
るので、マグネシウムの融点まで温度を上げると、マグ
ネシウムの特性を失う恐れがあるあること、また、マグ
ネシウムと銅との混合物では成分比により融点が純粋な
マグネシウムの融点より低いため、例えば、マグネシウ
ムの成分が85.5%、銅が14.5%の成分比では融
点が475℃であるため、これ以上温度を上げると、金
属間化合物が生成される恐れがあるため設定されたもの
である。これにより、フォトカソードの素材としてのマ
グネシウムの優れた特性が損なわれるのを防止すること
ができる。また、設定温度の下限300℃は、一定の圧
力下で、マグネシウムと銅の各原子が拡散を起こし易く
なるための下限の温度として設定されたものである。
マグネシウムが原子レベルで原子間距離が最小となるた
めに必要となる圧力として設定されたものである。ま
た、設定圧力の上限1200気圧は、経験的に、原子の
拡散速度と原子間距離の縮小速度が飽和する近辺の圧力
として設定されたものである。2乃至5時間の加圧・加
熱保持時間については、加熱の設定温度が、300乃至
475℃と低く設定しているために、この程度の時間は
保持しておく必要があるという観点から設定されてい
る。
示すように、内壁20とフォトカソード10との接合部
分に、内壁20を構成する銅と、フォトカソード10を
構成するマグネシウムとの拡散接合層12を形成したフ
ォトカソード10が製作される。
銅との構成比率がほぼ連続的に変化し、従って、接合部
分における線膨張係数の不連続性が大幅に改善され、内
壁20とフォトカソード10との接合部分12に間隙や
段差が生じる恐れが無くなり、フォトカソード高周波電
子銃の運転中に、放電により電子ビームの発生加速がで
きなくなるという問題を解決できる。
法で製作したフォトカソード10をフォトカソード電子
銃内に組み込めば、量子効率に優れ、かつ、安定に電子
ビームを生成できるフォトカソード電子銃とすることが
できる。
32を加圧・加熱容器50内で、上記設定気圧、設定温
度、設定昇温時間で昇温し、昇温後は、設定圧力、設定
温度で設定時間加圧・加熱保持するようにしたために、
拡散する速度が速まり、それぞれの原子間距離が短くな
り、拡散接合の効率が向上させることができる。
銃について簡単に説明すると、本発明のフォトカソード
高周波電子銃は、図7に示した従来の方法で製作された
フォトカソードに替えて、本発明のフォトカソード10
を用いるようにしたものである。このようにすると、電
子ビームの発生強度を維持したままで、高周波加速空洞
に高電圧の高周波を供給しても放電の恐れがないので、
安定した電子ビームが提供できるようになり、特に、こ
のタイプのフォトカソード電子銃に対して効果的であ
る。
を用いたフォトカソード高周波電子銃では、このフォト
カソード10に波長262nm、出力エネルギー100
μJの時間幅がピコ秒パルスレーザーを照射し、また、
高周波加速空洞220(図6参照)内に100MV/m
程度の電場を発生させた場合、最大約20nCで、4M
eV程度の高エネルギー、かつ、高強度のピコ秒電子ビ
ームパルスを生成することが可能になる。
ソードの製作方法は、上記実施の形態に限定されず種々
の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、フ
ォトカソードとフォトカソードを固定保持する高周波加
速空洞の内壁との接合部分に、拡散結合層を生成する例
を用いて説明した。しかし、上述したように、本発明の
特徴は、フォトカソードと、この内壁との接合部分にお
いて、線膨張係数の不連続性を是正し、この接合部分に
間隙や段差が生じるのを防止することである。従って、
必ずしも上述した製作方法で拡散接合層を形成するもの
に限定されるものではなく、例えば、異種の金属材料の
一方を回転させて、押し付けて接合する摩擦接合法や、
加熱してプレス等で内壁に押し込める鍛接法や、異種金
属材料を加熱して接合面に融液ができたら急冷するIL
P接合法等を用いて、フォトカソードの素材と内壁の素
材との混合層を形成する方法も有効である。
内壁に用いられる素材は、上記実施の形態には限定され
ない。本発明は、フォトカソードに用いられる素材、内
壁に用いられる素材がそれぞれ異なる場合に適用される
が、フォトカソードには、量子効率が優れた素材が用い
られることが望ましい。特に、フォトカソードに用いら
れる素材は、マグネシウム(Mg)以外に、量子効率が
大きいサマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、イッ
トリウム(Y)等の金属単体、或いは、合金、金属化合
物、又は、WBaO、Cs2Te等の化合物を用いるよ
うにしてもよい。
に拡散接合層を形成する際に示した昇温時間、昇温温
度、加圧圧力、加熱温度、加熱・保持時間等は、拡散接
合層を形成する効率の観点、及び、フォトカソードに用
いているマグネシウムの優れた特性を維持する観点よ
り、上記実施の形態に示したものが好適であるが、フォ
トカソードや内壁の構成素材に対応して、適宜変更した
としても、本発明の範囲に含まれるのは勿論のことであ
る。
ドはフォトカソード高周波電子銃に用いられる場合を想
定して説明したが、本発明のフォトカソードは、他の型
のフォトカソード電子銃に用いられる場合でも本発明の
範囲に含まれるのは勿論のことである。
と、内壁を構成する原子とフォトカソードを構成する原
子とが拡散する速度が速まり、それぞれの原子間距離が
短くなり、拡散接合の効率が向上したフォトカソードの
製作方法とすることができる。また、各設定値を調整す
ることで、フォトカソードに用いる素材の特性を損なわ
ないようにすることが可能である。
ド電子銃の内壁の素材に銅を用い、フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、一体物を加圧・加熱容器内で
昇温する際の所定の圧力を500乃至1200気圧、所
定の昇温時間を約2時間、所定の温度を300乃至47
5℃とするようにすると、内壁を構成する銅原子とフォ
トカソードを構成するマグネシウム原子とが拡散し、そ
れぞれの原子間距離が短くなり、拡散接合の効率が向上
する。また、フォトカソードに用いられる量子効率が良
好であるというマグネシウムの優れた特性を維持するこ
とができる。
ドの素材にマグネシウムを用い、一体物の昇温後、この
一体物を加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の
圧力を、500乃至1200気圧とするようにすると、
内壁を構成する銅原子とフォトカソードを構成するマグ
ネシウム原子とが拡散し、それぞれの原子間距離が短く
なり、拡散接合の効率が向上する。
電子銃の内壁の素材に銅を用い、フォトカソードの素材
にマグネシウムを用い、一体物の昇温後、この一体物を
加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の温度を、
300乃至475℃とするようにすると、内壁を構成す
る銅原子とフォトカソードを構成するマグネシウム原子
とが拡散し、それぞれの原子間距離が短くなり、拡散接
合の効率が向上する。また、フォトカソードに用いられ
る量子効率が良好であるというマグネシウムの優れた特
性を維持することができる。
ド電子銃の内壁の素材に銅を用い、フォトカソードの素
材にマグネシウムを用い、一体物の昇温後、この一体物
を加圧・加熱容器内で加圧・加熱保持する所定の時間
を、2乃至5時間とするようにすると、内壁を構成する
銅原子とフォトカソードを構成するマグネシウム原子と
が拡散し、それぞれの原子間距離が短くなり、拡散接合
の効率が向上する。また、フォトカソードに用いられる
量子効率が良好であるというマグネシウムの優れた特性
を維持することができる。更に、高品位のフォトカソー
ドの製作効率が向上する。
図である。
を示す縦断側面図である。
を示す縦断側面図である。
を示す縦断側面図である。
を示す縦断側面図である。
側面図である。
トカソードを埋め込む前の縦断側面図で、同図(b)は
内壁にフォトカソードを埋め込んだ後の縦断側面図であ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】光電子発生用レーザーをフォトカソードに
照射し、所望のエネルギーの電子ビームを生成するフォ
トカソード電子銃に用いられるフォトカソードで、か
つ、このフォトカソードが取り付けられる前記フォトカ
ソード電子銃の内壁と、前記フォトカソードとは異なる
素材が用いられるフォトカソードの製作方法において、 先ず、上記フォトカソード電子銃の内壁に設けたフォト
カソードの埋め込み用穴にフォトカソードを押し込み、 次に、前記内壁と同一素材で構成された蓋体を被せて溶
接して一体物と成し、 次に、この一体物を加圧・加熱容器内で、所定の圧力、
所定の昇温時間で、所定の温度に昇温し、かつ、昇温後
は所定の圧力、所定の時間、所定の温度で加圧・加熱保
持し、 次に、この一体物を切削・研磨加工し、 前記内壁と前記フォトカソードとの接合部分に、前記内
壁を構成する素材とフォトカソードを構成する素材との
拡散接合層を形成するようにしたことを特徴とするフォ
トカソードの製作方法。 - 【請求項2】請求項1に記載のフォトカソードの製作方
法において、 上記フォトカソード電子銃の内壁の素材に銅を用い、 上記フォトカソードの素材にマグネシウムを用い、 上記一体物を加圧・加熱容器内で昇温する際の所定の圧
力を500乃至1200気圧、所定の昇温時間を約2時
間、所定の温度を300乃至475℃とするようにした
ことを特徴とするフォトカソードの製作方法。 - 【請求項3】請求項1に記載のフォトカソードの製作方
法において、 上記フォトカソード電子銃の内壁の素材に銅を用い、 上記フォトカソードの素材にマグネシウムを用い、 上記一体物の昇温後、この一体物を加圧・加熱容器内で
加圧・加熱保持する所定の圧力を、500乃至1200
気圧とするようにしたことを特徴とするフォトカソード
の製作方法。 - 【請求項4】請求項1に記載のフォトカソードの製作方
法において、 上記フォトカソード電子銃の内壁の素材に銅を用い、 上記フォトカソードの素材にマグネシウムを用い、 上記一体物の昇温後、この一体物を加圧・加熱容器内で
加圧・加熱保持する所定の温度を、300乃至475℃
とするようにしたことを特徴とするフォトカソードの製
作方法。 - 【請求項5】請求項1に記載のフォトカソードの製作方
法において、 上記フォトカソード電子銃の内壁の素材に銅を用い、 上記フォトカソードの素材にマグネシウムを用い、 上記一体物の昇温後、この一体物を加圧・加熱容器内で
加圧・加熱保持する所定の時間を、2乃至5時間とする
ようにしたことを特徴とするフォトカソードの製作方
法。
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