JP3535394B2 - ビーム走査式検査装置 - Google Patents

ビーム走査式検査装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビームを走査する
ことにより被検出物の検査を行うビーム走査式検査装置
に関し、特にディジタル演算手段によりビーム走査のた
めのディジタル偏向信号を生成し、これをDA変換手段
によりアナログ信号に変換して偏向器へ印加し、ビーム
走査を行うようにしたビーム走査式検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のビーム走査式検査装置では、例え
ば特開平5−258703号公報に示される様に、偏向
回路部をアナログ積分回路で構成した方式である(以後
本方式をアナログ方式と呼ぶ)。アナログ積分回路で生
成されるアナログ信号はランプ波形で、ランプ波の傾斜
量であるスロープ値、ランプ波の振り戻し量であるリト
レース値が偏向のディジタル制御情報としてアナログ積
分回路に与えられる。また、前記傾斜の補正としてライ
ンサイズ、オフセットの補正としてオフセットの信号等
も用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のビーム走査式検
査装置等に用いる偏向回路は、上記特開平5−2587
03号公報に示される様にアナログ方式で行われてい
る。上記方式の場合、高い直線性が要求される高精度ア
ナログ回路が要求され、かつアナログ偏向信号は、誤差
が許容範囲の直線部分のみを使用する必要がある。従っ
て、偏向領域は、前記直線部分に対応する領域でかつ偏
向回路の偏向歪みが無視できる領域となる。さらにビー
ム位置については、高周波の小さな誤差はアナログ偏向
回路のオフセット等で補正を行うが、低周波の大きな誤
差はウェハ等の被検出物を移動をさせることにより補正
している。従って偏向回路は、歪みの少ない高精度なも
のが要求され、かつ被検出物を搭載するステージ及びそ
の制御系は変動の少ない高精度なものが要求され、全体
として高価格となり、また歪みや誤差による精度確保の
困難さからチューニングに関わる製造期間の長期化など
の問題がある。
【0004】一方、一般に制御機器において、高性能、
高機能、コストダウン、ダウンサイジング等の観点から
アナログ技術のディジタル化が進められている。高速高
精度なビーム制御にこのディジタル技術の応用を考える
と、それはディジタル演算手段によりディジタル偏向信
号を生成し、それをD/A変換して偏向回路を駆動する
ことになる。これはいわばディジタル方式であり、これ
を精度良く実現できれば、上記アナログ方式の課題を以
下のように解決できる。 (1)アナログ方式では不可能であった光学系起因に
ビームの歪みや、電子回路起因の歪み等、歪みに対す
る複雑な補正処理を実現でき、精度向上と偏向走査領域
の拡大が可能になり、かつ精度やチューニングに関わる
コストと製造期間を大幅に低減できる。 (2)微細なレベルの偏向信号に対する補正処理(線形
性、ビットの誤差等の補正)が可能となり精度向上と走
査領域の拡大が可能になり、かつ精度やチューニングに
関わるコストと製造期間を大幅に低減できる。 (3)偏向信号を操る自由度が飛躍的に向上し、パラメ
ータ設定や変更等によって、補正処理の変更を検査中に
逐次実行でき、大幅に機能を向上させる事ができ、精度
向上と非検出物の検査領域の拡大ができる。 (4)ステージ等のメカニカルな部分の制御と高速にリ
ンケージできることにより、ビームによる目的とする位
置への追従制御が可能となり、メカ部の精度やチューニ
ングに関わるコストと製造期間を大幅に低減できる。
【0005】このような利点を持つディジタル方式を実
現する上で、検査装置として要求される条件から、高速
に動作可能でかつ高精度のD/A変換手段が要求され
る。ここで特に高精度化を目的としたDA変換回路その
ものの公知例としては、例えば特開平9−148931
号公報、特開平5−327498号公報等に示されてい
るように、補正値記憶回路からの補正データに基づいて
アナログ補正値を生成する補助DA変換器を用いて、主
DA変換器の温度特性(温度変化に伴う非線形性)を補
正しているもの、あるいは特開平2−58926号公報
等に示されているように、低分解能のDA変換器を複数
組み合わせて高分解能なDA変換装置を構成しているも
の等がある。
【0006】ところが、D/A変換器の高精度化技術と
高速化技術は一般に技術的にトレードオフの関係にあ
り、高精度追求の結果、高速性が犠牲にされてきた。即
ち、高速素子を用いた超高速DA変換器は、一般に低分
解能かつ高ノイズであり、線形性に関する特性も十分で
ない。従って前記高速素子を用いて、高精度を実現する
には、温度に起因する補正、素子のばらつきに起因する
誤差補正、動作周波数でのアナログ歪みによる補正な
ど、同時に複数の補正を行う必要がある。更にそれらの
補正を含むDACのアナログ出力のタイミングの同時
性、つまり時刻精度の管理が要求される。タイミングの
ばらつきは、グリッジ等の要因になり、精度の低下と動
作速度の低下を招く。サンプルホールドアンプ等の比較
的低速なアナログ素子を用いずに実現する事が要求され
る。
【0007】ここで、本発明の対象であるビーム走査式
検査装置の例としてLSI検査装置を考えると、ウェハ
には大量のLSIチップが形成されており、これらのチ
ップをタクトタイムを短縮して出来るだけ早く検査する
ことが望まれている。また、デザインルールの微細化に
よる欠陥検出サイズの微細化(現状0.05μm)、ウ
ェハサイズの大型化(現状12インチ)により、検査領
域に対する相対精度の向上、検査すべきチップ数もそれ
に伴って面積的に増加する為、高速化高精度化の要求は
高まる一方である。現状要求されているビームの走査速
度は、画像で1024画素分のラインを走査するのに1
0μs程度とされており、1ピクセル当たり10nS
、周波数にして100MHz以上の高速性に加えて、
ビーム走査領域とビーム位置指定精度の関係から少なく
とも16ビット以上の精度(分解能ではない)のスペッ
クが要求されている。このような超高速性能と高精度性
能が両立するDA変換装置を実現しなければ、ビーム走
査式検査装置のディジタル化という課題を実現できな
い。
【0008】従って本発明の目的は、ビーム走査式検査
装置の偏向制御回路のディジタル化であり、そのため
に、ランダムな入力データに対して、超高速高精度が両
立する1つの高性能DA変換器とみなすことが可能な、
複数のDACを組み合わせた構成のDA変換装置を実現
し、これを備えたビーム走査式検査装置を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検出物を走
査するための偏向信号をディジタル偏向信号として基準
周期ごとに生成するディジタル演算手段と、前記ディジ
タル偏向信号を処理して被変換データを生成したのち、
それぞれが前記被変換データの連続したビット列から成
るところの複数の部分データに分割する被変換データ生
成・分割手段と、前記複数の部分データのうち最も上位
の部分データである上位データの値ごとに定められた補
正データを格納し、前記上位データが与えられると対応
する補正データを出力するメモリ手段と、前記複数の部
分データ及び前記メモリ手段から出力された補正データ
の各々を前記基準周期ごとにD/A変換するための、各
部分データ及び補正データごとに設けられたD/A変換
手段と、このD/A変換手段の各々のアナログ出力レベ
ルを、前記部分データ及び補正データの前記被変換デー
タの桁位置に対応するレベルに変換するための、各D/
A変換手段出力に設けられたレベル変換手段と、このレ
ベル変換手段の各々の出力を加算してビーム偏向器へ与
えるアナログ偏向信号を生成するためのアナログ加算手
段と、を備えたビーム走査式検査装置において、前記被
変換データ生成・分割手段から出力された部分データの
各々をラッチする第1のラッチ手段と、前記部分データ
のうちの最も上位の部分データである上位データをラッ
チして前記メモリ手段へのアドレス信号を出力するとこ
ろの前記第1のラッチ手段と同じタイミングで動作する
第2のラッチ手段と、前記第1のラッチ手段の動作タイ
ミングより前記基準周期だけ遅れたタイミングで前記第
1のラッチ手段にラッチされた各部分データをラッチす
る第3のラッチ手段と、前記メモリ手段から前記アドレ
ス信号により読み出された補正データを前記第3のラッ
チ手段と同じタイミングでラッチする第4のラッチ手段
とを備えたことを特徴とするビーム走査式検査装置を開
示する。
【0010】更に本発明は、ビーム走査式検査装置にお
いて、前記D/A変換手段の入力部に設けられ前記第3
及び第4のラッチ手段にラッチされた部分データ及び補
正データの対応するデータを前記第3及び第4のラッチ
手段の動作タイミングより前記基準周期だけ遅れたタイ
ミングでラッチして該当するD/A変換手段へ供給する
第5のラッチ手段を設けたことを特徴とするビーム走査
式検査装置を開示する。
【0011】更に本発明は、ビーム走査式検査装置にお
いて、前記上位データの値がそのデータの最下位桁で1
づつ変化しかつ他の部分データの値が変化しない標準デ
ータを前記被変換データ生成・分割手段へ順次入力する
標準データ出力手段と、前記標準データの1つが前記被
変換データ生成・分割手段へ入力されて生成された前記
部分データと0もしくは一定値の値をもつ補正データと
から前記D/A変換手段、前記レベル変換手段、及び前
記アナログ加算手段を介して生成されたアナログ偏向信
号の電圧を測定するための電圧計測手段と、この手段に
より計測された電圧と前記標準データの示す電圧との差
からその差をなくすための補正データを求め、求めた補
正データを前記標準データの上位データに対応する補正
データとして前記メモリ手段へ格納するメモリ書き込み
手段と、を備えたことを特徴とするビーム走査式検査装
置を開示する。
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明になる
ビーム走査式検査装置の構成例を示すブロック図で、ウ
ェハの検査装置の例である。この装置は、ビーム偏向/
追従制御部1000、ウェハ光学検査部1010、画像
計測/処理部1020、及びステージ制御部1030か
ら構成されている。
【0015】ウェハ光学検査部1010では、ビーム光
源1011から出力されたビームが偏向器1012で偏
向されたのち、光学系レンズ部1013を経由して被検
出物としてのウェハ104に照射される。この電子ビー
ムの照射領域は、検査欠陥のサイズに対応した分解能に
より決められ、ビーム径の拡大縮小、焦点絞りを、ビー
ムのある基準点でのビーム状態と偏向に伴う変動分を考
慮して制御することにより照射領域が制御される。この
ための制御値の演算は、ビーム偏向/追従制御部100
0で行われ、その結果得られたビーム径の拡大縮小のた
めの制御値は、非点補正制御として偏向器1012に与
えられてビーム径が制御され、焦点絞りのための制御値
は、動焦点補正として光学系レンズ部1013に与えら
れて焦点が制御される。一方、ウェハ1014への電子
ビームの照射強度は、検出する電子の量やS/Nに反映
するが、この制御は、光源1011に於ける加速電圧や
リターディング電圧により行われる。
【0016】偏向部1012は、多極板の静電偏向器も
しくは偏向コイルで構成され、電圧もしくは電流値にて
電子ビームを偏向させてウェハ上のビーム照射位置を制
御する。制御値に対してビームの偏向する量には、例え
ば樽型、糸巻き型等と呼ばれる偏向歪みが存在し、通常
3次関数で近似される。歪み及びドリフト(変動)は、
他にもリターディング電圧による電場、各部の帯電、磁
性体による磁場等により発生する。これらの歪みやドリ
フトは事前の計測値、逐次行われるアライメント(調
整)により算出されるパラメータ、ステージ1015の
位置、偏向領域などの変数を基にビーム偏向/追従制御
部1000が演算を行い、偏向器1012に与える制御
値に反映させることで補正される。
【0017】ステージ1015はステージ制御部103
0によりその位置制御が行われる。例えば、図には示し
ていないが、レーザ干渉計によりステージ位置を例えば
100nS間隔で計測し、その計測値を基にステージ1
015とそこに搭載された検査対象であるウェハ101
4の位置及び移動速度を制御する。前記ステージ位置の
計測値は、ビーム偏向/追従制御部1000に送られ
る。
【0018】ビーム偏向/追従制御部1000内のディ
ジタル演算部7では、検査が検査時間短縮のため移動し
ながら行われるため、例えば100nS間隔の計測値ご
とにステージの位置誤差と速度の補間演算、ピッチング
誤差の算出等を行い、画素単位(例えば10nS)の演
算出力に変換し、偏向制御出力に反映している。上記以
外にも、ウェハとステージの位置関係、ウェハ上のチッ
プ単位の位置に依存するオフセットや回転などの誤差、
前記ステージ位置計測にレーザ干渉計を用いる場合はそ
のミラーの取り付け誤差とミラー非直線誤差、ステージ
のガイドのヨーイングに起因するアッベの誤差等があ
り、これらは事前にアライメント等で測定され目標位置
として制御値に反映される。図には示していないが、ウ
ェハ高さ方向の誤差も存在し、これは高さセンサにより
検出され、ビーム偏向/追従制御部1000に送られ制
御値に反映される。この高さ方向の誤差は、位置以外に
焦点にも影響を及ぼすが、前記動焦点補正にて補正す
る。
【0019】ビーム偏向/追従制御部1000のDA変
換装置100は、ディジタル制御値をアナログ変換(D
A変換)してアナログ偏向信号を生成し、これを偏向器
1012に出力し、ウェハ上にビームを走査させる。こ
の部分の詳細は後述するが、このDA変換装置100の
計測可能な、静的な誤差(段差、非直線性、ドリフ
ト)、動作状況により変化する動的な誤差(フィルタ成
分による歪み)は、補正データ部4を用いて補正され、
またディジタル演算部7による歪み補正処理により、補
正される。本発明のディジタル処理方式を実現する為に
は、このDA変換部3に高速かつ高精度性能が要求され
る。
【0020】画像検出器1016は、電子ビーム照射情
報(ビーム走査による例えば2次電子量等の情報)を画
像情報として取り込み、画像計測処理部1020へ送
る。画像計測処理部1020は、ウェハ上に形成された
欠陥と欠陥位置等の検出を行う。ビームを偏向するタイ
ミングと、画像を取り込むタイミングを一致させる為、
ビーム偏向/追従制御ディジタル演算部7は、画像計測
処理部1020(画像検出器1016でもよい)に取込
タイミング信号を送っている。
【0021】本発明の特徴とするDA変換装置100
は、高速化と高精度化とを両立するため、概略以下の要
素及び原理で構成されている。 (1)目的とするアナログ情報を指定するための基本デ
ィジタル情報を2つもしくは複数のビット列の組に分け
て、複数の高速DACにそれぞれ与え、得られた出力を
加算することにより、基本ディジタル情報に対応した1
つの基本アナログ出力を得る。 (2)補正用高速DACと、それに補正値を与える補正
メモリを設け、最上位のDACを主とした各種デバイス
やプロセスのばらつきや非線形性、切り換え段差等を補
正する補正アナログ出力を得る。 (3)(1)の基本アナログ出力と(2)の補正アナロ
グ出力を加算して、前記基本ディジタル情報に対応した
1つのリニヤな目的とするアナログ出力を得る。 (4)アナログ出力タイミングのずれを無くすため、複
数の高速DAC及び補正用高速DACに与えるディジタ
ル情報を1つの基本クロックに同期化させ、同時性を獲
得するための出力ラッチを備える。また、高速なサンプ
リング動作に対応するため、補正メモリ部を中心にパイ
プライン化する。さらにDAC出力のアナログ部での信
号通過時間も同時に揃える。
【0022】以下、このDA変換装置100の詳細を説
明する。図2は、被変換データの生成・分割部1の構成
を示すものである。まずDA変換用フルデータ出力回路
11はDA変換のための基本ディジタル情報DSPを生
成するもので、ディジタル演算部7で前述したように種
々の補正量も含めて生成されたディジタル偏向信号DS
Wが基準クロックCLに同期して与えられると、これに
対する変換処理又は透過処理を施して基準クロックCL
に同期した基本ディジタル情報DSPを出力する。ま
た、後述のDACの段差補正等のための補正データを得
るために、外部から定数として与えられた標準データD
STに変換処理を施すかあるいは透過処理して基本ディ
ジタル情報DSPとして出力する。ここで透過処理とい
うのは、入力された情報DSWまたはDSTをそのまま
基本ディジタル情報DSPとして出力する処理であり、
また変換処理というのは、フルデータ出力回路11内で
他のソース情報または基準クロックCLに同期した内部
のソース情報生成回路からの情報と組み合わせる処理で
ある。フルデータ出力回路11内部のクロックCLに同
期したソース情報生成回路としてはカウンタ回路などが
あり、例えばカウンタ回路の出力とディジタル偏向信号
DSWとを演算してクロックCLに同期した基本ディジ
タル情報DSPを生成する。また、標準データDSTも
ソース情報の1つとして用いられることがある。
【0023】以上のようにして生成された基本ディジタ
ル情報DSPは、上位用マルチプレクサ12及び下位用
マルチプレクサ13により上位データD1と下位データ
D2とに分割される。図2の構成では、分割の自由度を
向上させるため、基本ディジタル情報DSPをいくつか
の連続したビット列I0、I1、…に分け、セレクト信
号SL/SHによってそれらのビット列を上位用マルチ
プレクサ12及び下位用マルチプレクサ13で選択し
て、上位ディジタルデータD1及び下位ディジタルデー
タD2を生成している。ここでセレクト信号SL/SH
は、外部スイッチ又はソフトウェアプログラミングによ
り与える。
【0024】図3(a)、(b)は、マルチプレクサ1
2、13によって分割された上位データD1及び下位デ
ータD2の例を示したものである。簡単のためDA変換
フルデータ出力回路11から出力されるデータは、実際
にはディジタル情報にDSP以外の余分なビットも含ま
れることがあり、その中の有効とみなせる部分が基本デ
ィジタル情報DSPであるが、ここでは便宜上、余分な
ビットは省略している。図3(a)は、上位データD1
が10ビット、下位データD2が6ビットで、16ビッ
トの基本ディジタル情報DSPが単に2分された構成で
ある。フルデータの中の有効な連続したビット列を基本
ディジタル情報DSPと考え、それが単に2つに分割さ
れている。しかし、図3(b)に示したように、上位デ
ータD1と下位データD2とを重ねるケースもありう
る。これは重なった部分に特別なオフセット値を何らか
の形で割り付ける必要があるか、DA変換された後のア
ナログ情報を特別な条件で使用する場合等である。例え
ば、重ねた部分に相当するアナログ値分を、後述する補
正DACのアナログ出力値内にキャンセル量(マイナス
のアナログ値)として含ませて、アナログ的に加算すれ
ば、目的とする必要な合成アナログ値がより良好な線形
性を確保した形で得られる可能性がある。なお、図3の
補正データについては後に説明する。
【0025】図4は、図1の同期部2及び補正データ部
4(点線枠内)の構成を示す。この部分の詳細は後述す
るが、説明の都合上ここでは概略を述べる。まず、上位
データD1は補正データを指定するためのアドレスとし
て用いられ、補正用メモリ41に与えることによってそ
のアドレスに対応する補正データDMが出力される。上
位データD1、下位データD2及び補正データDMは、
出力段FF21及び22を介してそれぞれ上位DAC用
データD1S、下位DAC用データD2S、及び補正D
AC用データDMSとして出力される。ここで上位/下
位DAC用出力段FF21と、補正DAC用出力段FF
22は、1つの基準クロックCLによってトリガされ、
値を更新するラッチ動作を行う。これによって、各DA
C用データD1S、D2S、DMSの同時性を獲得す
る。基準クロックCLは、ドライバ27や配線長等によ
って負荷電流、スキュー等の最適化を行い、各DACに
与えるデータ出力タイミングを最適化している。
【0026】図5は、図1のDA変換部3の構成例を示
したもので、上位DAC用データD1S、下位DAC用
データD2S、及び補正DAC用データDMSは、対応
する3つのDACすなわち、上位DAC501、下位D
AC502、及び補正DAC503にそれぞれ入力され
る。各DACからのアナログ出力は、それぞれ係数回路
504〜506に与えられる。係数回路504〜506
の出力は、同時性確保の為、1つのオペアンプ507で
1度に加算され、最終的な目的とするアナログ出力(合
成アナログ出力)ASWを得ている。ここで、各係数回
路504〜506は、各DACが電流出力である事を前
提としており、シリーズ抵抗とプルダウン抵抗による電
流分配回路として構成している。より同時性を高めるた
め、各DACは同じタイプのもの(ロットも同等で、更
にシュリンクして特性を合わせたものが最適)を用いた
方が良い。更に高速性と同時性を追求するためには、内
部にラッチレジスタを備え、クロック同期可能なDAC
を用いた方が良い。クロックには基準クロックCLをド
ライバ508で負荷と遅延を調整して用いる。
【0027】加算回路は、オペアンプ507と、その出
力とマイナス入力との間のフィードバック抵抗509、
基準GNDへのプラス入力の接地、オペアンプ立ち上が
り特性補正用のマイナス−プラス入力間抵抗510、及
び高周波入力ノイズ除去用のキャパシタ(容量負荷)5
11と積分フィルタ用のキャパシタ512等の周辺回路
で構成される。高い応答性能を得るためには、オペアン
プ507の出力電流容量とリニアリティ特性の許す限り
フィードバック抵抗509の抵抗値を小さくし、フィー
ドバック速度を向上させた方が良い。また、キャパシタ
ンス511を設けると、フィードバック時の負荷やDA
C側から見た場合の係数回路と絡んだ時定数回路となる
ため、オペアンプ出力のジャンピングやセトリングタイ
ム遅れにつながる。従って、キャパシタ511として
は、出来るだけ容量が小さくかつ高周波特性の良い物を
用いる必要がある。そこで、合成電流の共通ライン51
3を基板の内層や表面層で適当な大きさのべた面として
構成し、基準GND等との間にキャパシタを形成する
等、インダクタ成分を除去して必要最小限の小容量でも
高周波に対して高特性を有する構造をとるのが望まし
い。
【0028】抵抗510は、オペアンプ507の出力A
SWの立ち上がり特性を調整するために用いる。オペア
ンプ507は、高速な立ち上がり特性(高スルーレー
ト)を有し、応答の高速なものを用い、必要な立ち上が
り特性を抵抗510で、ノイズ除去をキャパシタ51
1、512で調整する。すなわち、抵抗510の抵抗値
を小さくするとオペアンプ507の立ち上がりは特に収
束電圧付近で急速に低下し、出力のジャンピングを小さ
くコントロール可能である。また、キャパシタ512も
ノイズ除去効果(ローパスフィルタ)の他にオペアンプ
の位相を補償することが抵抗510と類似したジャンピ
ング除去効果も得られるが、収束電圧に達する時間も長
くなり、セトリングタイム特性を低下させる(精度の低
下にもつながる)ため、出来る限り小さい容量とする方
が良い。キャパシタ511は、既に述べた特性の他に、
オペアンプによってはその容量を増大させると出力AS
Wのジャンピングが大きくなるケースが多い。以上の検
討から、キャパシタ511の容量は高周波ノイズが十分
除去可能な範囲で、出来るだけ小さく(特にリード等に
含まれるインダクタを限りなくゼロにすることは重
要)、キャパシタ512の容量はオペアンプノイズや誘
導ノイズが除去できる範囲で特に小さく(無い方が良
い)、抵抗510の抵抗値はオペアンプの出力ジャンピ
ングを十分の小さく抑え込める範囲で適当な値に、各々
調整して、必要な出力特性を得るようにするち効果的で
あるといえる。
【0029】更に高速化を追求した場合、各DAC50
1〜503としては、なるべく高速タイプのものを用い
る方が良い。これに依って、グリッジエネルギのサンプ
リングタイムに対する相対的な低減や、オペアンプ50
7に対するDAC出力のタイミングの同時性の向上等の
AC/DC特性改善が図れる。また、各DACそのもの
から生成されるDACノイズも高周波化されるため、係
数回路504〜506とキャパシタ511で構成される
入力ノイズフィルタで除去されやすくなる。それでも入
力ノイズレベルが大きい場合は、抵抗510の抵抗値を
出来るだけ小さくしていく方法でもノイズレベルを低減
する効果が得られる。
【0030】高周波成分を含むDACのグリッジノイズ
やディジタルスイッチングノイズ(特にDACの入力段
のデータ線からのもの)等が空間や配線間の誘導エネル
ギとしてDACの内部や電源/GNDに混入して、不正
な誘導ノイズをDACのアナログ出力に発生させること
がある。この場合は、DAC501〜503のアナログ
出力とアース間に直接フィルタ用コンデンサ514〜5
16をそれぞれ設け、突発的なグリッジノイズや誘導ノ
イズをGND等にリークしてそのノイズレベルを低下さ
せると、後段のオペアンプ507の不定動作を未然に防
げ効果的である。しかし容量を大きくしすぎると、高速
サンプリング動作における信号変化時のオペアンプ50
7に対する過渡電流がサンプリング時間内に所定の大き
さに収束せず、一時的な精度の低下につながる。従っ
て、リードレスの小容量コンデンサを用いるか、理想的
には、基板の中にリードレスのキャパシタンスを形成す
る(内層や外層にGNDに対してベタで形成する)等、
インダクタンス成分を極小化したコンデンサを用いるの
が望ましい。
【0031】次に図6は、DA変換部3の別の構成例を
示すもので、上位用、下位用の各DAC601〜603
は、OUT−N、OUTの2出力端を持つ超高速の差動
出力型DA出力を用いており、また、それら各DAC出
力と図5と同様の係数回路504〜506の間に電流分
配によるゲイン調整用係数回路620〜622とバッフ
ァ用オペアンプ623〜625とをシリーズに挿入した
ものである。この構成によれば、ボード上での各DAC
からの電流出力ライン上に寄生するキャパシタを小さく
設計することができる。すなわち、図5の構成では、構
成上、大きなベタ配線として3つのDACの出力が直接
集中結線されるため、寄生容量の増加は避けられない
が、図6の構成では、電流出力ラインを短く配線可能な
ため、寄生容量に蓄えられた電荷による共振等の悪影響
を小さくできると共にDACの高速性を高く保つことが
できる。
【0032】また、超高速DACは差動出力型であるの
で、2つの出力の終端処理(インピーダンスマッチン
グ)を正しく行わないと出力にひずみエネルギーが発生
する可能性がある。この場合、AC的に変化する高周波
レベルでの不整合を抑え込む必要が生じる。図6の様
に、使用しない出力端(OUT)を終端抵抗R0(多く
の場合50Ω)の抵抗でアナロググラウンドに対し静的
に終端したとすると、使用する側(OUT−N)も静的
に終端する必要が生ずる。しかし、電圧帰還タイプのオ
ペアンプを使用すると、常にオペアンプの入力点(マイ
ナス入力)を仮想ゼロ電位に保つことは不可能である。
つまり、入力信号が変化すると電圧フィードバック遅延
時間を経てゼロ電位に収束させる様動作するため、収束
するまでの時間は電位が発生してしまう。そこで、電圧
帰還アンプの代わりに電流帰還アンプを使用すると良
い。電流帰還アンプは、仮想ゼロ電位点(オペアンプの
マイナス入力)の電位をアンプ内部ですばやく補正し、
図6の例では常にゼロ電位に保つ働きがあり、本問題の
解決には有用であると共に、周波数特性やセトリング
(高速性)の点でも高い特性を持ったものが多く、電流
増幅タイプのバッファアンプとしては有効である。しか
し、ドリフト等の点で問題もあり、アンプの温度を一定
に保つ等の工夫が必要である。
【0033】その他、オペアンプ623〜625には、
帰還抵抗626〜628とそれと並列に設けたコンデン
サ629〜631とで積分フィルタ機能を持たせ、DA
C601〜603それぞれからのグリッヂエネルギーや
混入ノイズを平滑化して問題のないレベルに除去する働
きを持たせてもいる。また、どれかのDACの出力に大
きなオフセット電位を持たせる必要がある場合、そのD
ACの出力データそのものにそのオフセット電位を加え
た形(例えばユニポーラ出力)で出力させるのは好まし
くない。DACの出力は、例えばバイポーラタイプのア
ナロググラウンド電位を中心とした対称出力を選択する
等、オペアンプ601〜603のリニア領域をなるべく
活用できる様にオペアンプへの入力範囲を決めた方が精
度の点で有効であるからである。そこで、必要なオフセ
ット電位を得るために、オフセット補正電源632を設
けて、合成用オペアンプ507の入力段に抵抗を介して
必要なオフセット電流を供給する様に構成している。
【0034】次に補正について説明する。まず、補正デ
ータDMは、図3(b)に示したように、上位の最下位
ビット(LSB)と同等かより上位にその最上位ビット
(MSB)を有し、また下位データD2の最下位ビット
と同等かより下位にその最下位ビットを有するような値
とする。図3(a)のように、基本ディジタル情報DS
Pを単純に2分割して上位及び下位データとしたとき
は、少なくとも下位ディジタルデータD2のMSBより
1ビット以上上位に補正データDMのMSBがあるよう
にする。6ビットの下位データD2に対して最上位及び
最下位の各ビットを1ビットずつ左右に拡張した8ビッ
トの補正DMを設定している。これによって、10ビッ
トの上位データD1を段差も含めて適正な値に補正可能
であると共に、下位データD2の1/2LSB(最小分
解能の1/2)までが調整可能となる。
【0035】このように、補正データDMを下位データ
D2よりも上位へ拡張したデータとする理由は、上位D
ACの出力間に生じるゲイン、オフセットの相対的なず
れが原因となって上位データD1の変化時前後において
下位データD2との最終的なアナログ加算値に段差が生
じるから、これを補正できるようにするためである。図
7は、この段差の説明図で、上位データD1と下位デー
タD2の合計D=D1+D2が図のように時間tととも
に上昇しており、時刻t1の直前で下位データデータ2
がその最大値Ey、上位データD1が最小値0であった
とする。更に合計Dが上昇すると次のデータとしては下
位データD2が0、上位データD1が1ステップ分のE
xとなる。その結果、時刻t1直後の合計Dの変化量E
zは
【数1】Ez=Ex−Ey となる。ここで上記のような各DACの不完全さから、
Ex、Eyに設計値からのずれがあると、合計Dの変化
量Ezにも誤差が生じ、これが段差である。このような
段差は、上位、下位DAC全体としてのD/A変換特性
に非線形特性を与えてしまうので、補正データDMを前
述のように設定してこれを補正する必要がある。なお、
ここでの説明は各DACに入力されるデータD1S、D
2S、DMSに代わって、これらが同期部2を通る前の
データD1、D2、DMを用いて説明しているが、タイ
ミング以外については同期部2以降の説明でも同様であ
る。
【0036】以上で上位データD1、下位データD2に
対しても必要な補正データDMの値の条件が明らかにな
ったが、次にこれら各データを各DAC(図5の場合は
DAC501〜503)のどのビット列へ割り当てる
か、そしてそれに対応して係数回路504〜506の係
数をどう定めるかについて説明する。図8は、図5のD
A変換部へ図3(a)に示した上位、下位データを入力
してアナログデータへ変換する場合のDACの使用ビッ
トと係数回路の関係を例示したものである。ケース1、
2とも係数回路504は透過の条件(R1=0、R2=
∞)としている。各係数回路はどれも図5のようにシリ
ーズ抵抗と基準電位へのプルダウン抵抗とから成る電流
分配回路となっている。またDAC501〜503はす
べて同等の12ビットDACを使用するものとする。
【0037】ケース1では、上位データD1(図8では
D1Sとしているが、値を考え限りこれはD1と同じで
ある。D2、DM同様)をDAC501の最上位10ビ
ット分(第11〜第2ビット)に割り付け(図8ではL
SBから順に上位へ向かって第0、第1、…ビットと表
記)下位データD2をDAC502の(最下位+1ビッ
ト)から上位へ6ビット分(第6〜第1ビット)に割り
付けたケースである。この時補正DAC503へは、最
下位8ビット分(第7〜第0ビット)に補正データDM
を割り付けることになる。そうすると、オペアンプ50
7で加算するときの桁合わせから係数回路505、50
6の各抵抗値は
【数2】R3/R4=R5/R6=(25−1)/1 を満たすように設定すればよいことがわかる。
【0038】図8のケース2では、上位データD1、下
位データD2をともに上位DAC501、下位DAC5
02のMSB(第11ビット)から割り当てている。こ
れに合わせて補正データDMも補正DAC503のMS
Bから8ビット分割り当てると、係数回路505、50
6の各抵抗値は
【数3】R3/R4=(210−1)/1、R5/R6=
(29−1)/1 を満たすように設定すればよい。以上から、ケース1で
はR3=R5=310Ω、R4=R6=10Ω程度の抵
抗値の設定が可能であり、ケース2で同じR4=R6=
10Ωとするには、R3=10230Ω、R5=511
0Ωを設定する必要がある。係数回路とオペアンプ50
7の入力段の容量性負荷で決まる時定数を小さくする方
が好ましいことを考えると、R3、R5の小さいケース
1の方が好ましい設定である。
【0039】上記のように、各DACへの入力データの
ビット割り付け、基本ディジタル情報DSPの分割方法
や回路特性等に応じて適切な方法が定まるから、図1の
DA変換装置100としては、同期部2の出力段FF2
1、22にビット割付機能を持たせるか、それら出力段
FF21、22の前段に特別に上記の設定機能回路を用
意すると便利である。さらに別の方法として、被変換デ
ータの生成・分割部1のマルチプレクサ12、13(図
2)に同様の設定機能を設けても良い。これらの設定機
能回路は、DAC501〜503のフルレンジ(上記で
は12ビット)のデータをアサインできる(データ出力
D1S、D2S、DMSから与える)様にしておき、そ
のレンジ内の選択された必要な連続したビット列に対し
て対応する上位/下位/補正の各データ列をアサインで
きると便利である。なお、アサインされていないDAC
のビットにはゼロ(場合によっては1)等の固定値をセ
ットできる様にしておくと効果的である。
【0040】次に、補正メモリへの補正データの設定に
ついて述べる。補正データの設定に用いるのは、DA変
換部3からの合成アナログ出力ASWまたはその出力が
アナログ出力回路5を通った後の信号を計測する高精度
な電圧計測部6と図4の補正データ部4である。まず、
標準データDSTを出力し、これを被変換データとした
ときの合成アナログ出力ASWを電圧計測部6により計
測する。この時補正DAC503へ入力する補正データ
DMは0等の定数値が出力される様にしておく。次に補
正データ生成部42は、電圧計測部6で計測された合成
アナログ出力ASWの計測値Xを取り込み、これと目標
値X0との差分を誤差値として求め、その誤差値がキャ
ンセルされるような補正値を求める。さらにゲイン、オ
フセット等の補正要素を補正データに加味してもよい。
ここで、目標値X0は、標準データDSTに対して生成
されるべきアナログ出力ASWの真値であって、これは
標準データDSTの表すアナログ量としてわかってい
る。あるいは何らかの仮定値、例えば。実際に計測した
計測値Xのフルスケール値を基準に理想的なリニアリテ
ィ等を計算し、それに基づいて、入力ディジタル値に対
する仮定アナログ値をX0とするようにしてもよい。
【0041】上記の計測と補正値算出は、上記DAC5
01への入力データD1Sが1づつ変化するように標準
データDSTを定めて繰り返し行う。この時、下位DA
Cへの入力は標準データDSTを変えても常に一定であ
る。そして、上位DAC501への入力データD1Sの
値ごとに対応したアドレスをメモリ41上に定めてその
アドレスへ該当する補正値を書き込む。この書き込みの
ために、補正データ生成部42は、アドレス線(WAD
DR)と書き込みパルス線(WT)と補正データ書き込
み線(ID)とから成る補正データ書き込みライン43
をもち、書き込みデータとアドレスを書き込み線(I
D)とアドレス線(WADDR)に設定し、書き込みパ
ルス線(WT)をアクティブにする事で補正メモリ41
へ書き込み動作を行う。
【0042】補正データを以上のようにして生成し、こ
れによって実動作時の合成アナログ出力ASWに補正値
をプログラムしておくことにより補正すれば、上位DA
Cのオフセットやゲイン誤差及び非線形性、下位DAC
のオフセット誤差、上位DACと下位DACとの間の段
差誤差、係数回路の抵抗値誤差、オペアンプの非線形性
及びオフセットやゲイン誤差等、上位データD1に対し
てほとんど定数的に決定可能なパラメータの誤差を一括
して補正でき、線形性の高い合成アナログ出力を得るこ
とが出来る。また、上記の補正手段は、高精度システム
では必ず問題となる各デバイスや電子基板などの絶対的
又は相対的な個体差(特性バラツキ)誤差も一緒に補正
することとなるため、非常に有効な調整手段である。
【0043】さらに精度を向上する手段として、最も精
度誤差の影響を受け易い上位DACの温度管理(例えば
DACがLSIならLSIチップのジャンクション温度
を一定に保つ)を行う方法がある。一例として、DAC
にサーミスタや熱電対等の温度検出手段とペルチェ素子
等の冷却手段とを組み込み、温度検出情報に基づいて、
予め定めた規定温度より高ければ冷却手段によって冷却
し、常に規定温度付近にDACを保つ温度フィードバッ
ク制御を行う。これにより、温度の影響を受け易いアナ
ログ出力信号のドリフト特性、ACタイミング特性、熱
雑音、線形特性、等の各特性を一定に保つことができ、
高精度化に効果がある。
【0044】次に、高速化、例えばサンプリングタイム
が100MHz程度以上のような場合の動作について説
明する。高速化に伴う問題点は、1)補正メモリ41の
読み出しアクセス時間、2)DA変換フルデータ出力回
路11及び上位/下位データ分配回路12/13の遅延
時間、3)上位/下位/補正DAC用データD1S/D
2S/DMSが各DAC501、502、503に到達
するまでの遅延時間(出力バッファや基板上のパスの遅
延)、等が規定のサンプリング周期(f=100MHz
なら10nS以内)内に入らなくなって来ることであ
る。
【0045】上記1)の補正メモリ41のアクセス時間
を短縮する対策としては、補正メモリ41の前に、基準
クロックCLに同期したラッチレジスタ25(図4)を
設け、読み出しアクセスをパイプライン化している。こ
れによってフルデータ出力回路11から補正メモリ41
へ至るアクセス時間を常にサンプリング周期程度にでき
る。さらにラッチレジレスタ25の同期タイミングを、
クロックドライバ26、27やクロックライン長で調整
して、出力段FF22の同期タイミングより早めに設定
すれば、補正メモリ41の読み出し時間をサンプリング
周期より長めに確保する事も可能である。
【0046】上記2)の回路内の遅延対策としては、フ
ルデータ出力回路11内を基準クロックCLによってパ
イプライン化すると共に、出力段FF21の前にラッチ
レジスタ23を設けることで、フルデータ出力回路11
からのパスの遅延を除去する事が出来る。なお、上位デ
ータD1のパスに関しては、ラッチレジスタ23の代わ
りにラッチレジスタ25で代用することもできる。ま
た、ラッチレジスタ23の具備は、ラッチレジスタ25
を設けた補正メモリ41の読み出しパスとのパイプライ
ン段数を整合させる上でも重要であり、これによって、
上位/下位DAC用データ出力D1S/D2Sと補正D
ACデータDMSとのタイミングを一致させることがで
きる。また、ラッチレジスタ23を設けることで、ラッ
チレジスタ23から出力段FF21に至るパスの遅延時
間に余裕が出来る。そこで、例えばDAC501、50
2に与えるデータの形式を外部から与えられるフォーマ
ットセレクト信号SELに応じて変換して出力する(例
えば、オフセットバイナリ、ストレートバイナリ、コン
プリメンタバイナリ等への変換を行う)フォーマット変
換回路24を、データ変換処理回路として出力段FF2
1とラッチレジスタ23との間に備えると汎用性が高ま
り便利である。
【0047】上記3)の伝達に伴う遅延対策としては、
上位/下位/補正用の各DACの入力や内部に基準クロ
ックCLに同期したラッチレジスタを設け、遅延時間を
除去する方法が有効である。このパスは、電子基板上で
配線される可能性が大きく、遅延時間が大きくなりがち
なため、出力段FF21、22の同期タイミングをドラ
イバ27やクロックパスの調整等で早めることで、各D
AC用データD1S、D2S、DMSの出力タイミング
を出来るだけ早めておくとより効果的である。
【0048】図9は、上記した各パイプラインを全体と
してまとめて示した動作説明図で、パイプラインを構成
するハードウェアイメージも示している。時刻t0→t
1の期間はデータ入力処理に当たり、この期間にDA変
換基本情報段DSWがDA変換フルデータ出力回路11
へ入力されて基本ディジタル情報DSPが生成され、マ
ルチプレクサ12、13により上位/下位データD1/
D2に分割される。生成されたデータD1、D2は時刻
t1にラッチレジスタ23、25にそれぞれラッチされ
る。次に、フォーマット変換回路24の処理と補正メモ
リ41の読み出し処理を並列に時刻t1→t2の期間で
行う。そして時刻t2に出力段FF21に回路24の出
力情報(D1S、D2S)がラッチされ、かつ出力段F
F22に補正メモリ41の出力情報(DMS)がラッチ
される。次の時刻t2→t3の期間には、それぞれの出
力情報D1S、D2S、DMSがDAC501、50
2、503へ並列伝送され、時刻t3にこれらの各出力
情報が該当するDACの入力段ラッチレジスタ又は各D
AC内部のラッチレジスタにラッチされる。そして時刻
t3→t4の期間にそれぞれDA変換されて対応するア
ナログ情報が出力される。
【0049】以上のパイプライン動作のパイプラインピ
ッチ(t0→t1、t1→t2、t2→t3、t3→t
4の各期間)は、本例では基準クロックCLの周期と等
しいとしている。従って、上記パイプラインの各ピッチ
ごとの処理やデータ転送の各々がクロックCLの1周期
以内で処理できれば、基準クロックCLの周期を持つD
A変換基本情報DSWをD/A変換して合成アナログ出
力ASWを得ることができる。ただし、変換時間のレイ
テンシとしては、パイプライン段数分の遅れが生じる可
能性あるが、この様な高速用途では、出力結果をフィー
ドバックする周期または遅延許容時間に関しては一般的
にサンプリング周期に対し十分大きいため、問題になる
ことは少ない。
【0050】以上、本発明になるビーム走査式検査装置
の構成例、特にその最も特徴とするDA変換装置の詳細
な構成と動作を説明したが、ここまでの説明ではDA変
換部3としては主に図5の構成を用いている。しかしこ
れは図6に示したDA変換部でも同様であることは云う
までもない。また、被変換データとしての基本ディジタ
ル情報DSPを上位と下位に2分割するものとしたが、
3ないしそれ以上に分割しても同様に構成可能である。
【0051】また、上記に説明したDA変換装置は、ビ
ーム走査式検査装置に用いるものとしているが、このD
A変換装置部の技術は、ビーム光源からのビームを偏向
してビーム走査を行う全ての装置、例えば描画装置、顕
微鏡(SEM)などで、ディジタル制御信号を生成して
それをD/A変換する装置にも利用すれば、極めて高速
かつ高精度なビーム走査を行うことが容易になる。
【0052】
【発明の効果】本発明の効果は以下の通りである。 (1)アナログ方式では不可能であった光学系起因によ
るのビームの歪みや、電子回路起因の歪み等、歪みに対
する複雑な補正処理を実現でき、精度向上と偏向走査領
域の拡大が可能になり、かつ精度やチューニングに関わ
るコストと製造期間を大幅に低減できる。 (2)微細なレベルの制御信号に対する補正処理(線形
性、ビットの誤差等の補正)が可能となり、精度向上と
走査領域の拡大が可能になり、かつ精度やチューニング
に関わるコストと製造期間を大幅に低減できる。 (3)制御信号を操る自由度が飛躍的に向上し、パラメ
ータ設定や変更等によって、補正処理の変更を検査中に
逐次実行でき、大幅に機能を向上させる事ができ、精度
向上と非検出物の検査領域の拡大ができる。 (4)ステージ等のメカニカルな部分の制御と高速にリ
ンケージできることにより、ビームの目的とする位置へ
の追従制御が可能となり、メカ部の精度やチューニング
に関わるコストと製造期間を大幅に低減できる。
【0053】また、上記効果を得るためのDA変換装置
には、以下の特徴がある。 (a)複数のDACを組み合わせた高精度化と、精度誤
差の比重が大きな上位DACの線形性等の補償と、ディ
ジタル情報の出力タイミングの同時性の補償とを同時に
実現出来る効果があり、高速性能かつ高精度性能を備え
たDACとしての機能が達成できる。 (b)上位DACと下位DACとの相対的精度のばらつ
きや、係数回路の誤差やばらつき、上位DACの非線型
性、オペアンプの非線型性、ボードやデバイス等のプロ
セスばらつき等と一緒に補償し、見かけ上1つのDAC
として高精度を図る事が可能となる効果がある。 (c)高速サンプリング動作に対応でき、これにより超
高速DA変換動作を必要とするアプリケーションを実現
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるビーム走査式検査装置の構成例を
示すブロック図である。
【図2】被変換データの生成・分割部の構成例を示した
図である。
【図3】上位データ、下位データ、及び補正データのビ
ット配置例を示した図である。
【図4】同期部の構成例を示した図である。
【図5】DA変換部の構成例を示した図である。
【図6】DA変換部の他の構成例を示した図である。
【図7】アナログ加算値に生じる段差誤差の説明図であ
る。
【図8】図5の回路の係数設定例を示す図である。
【図9】DA変換装置に於けるパイプライン処理の説明
図である。
【符号の説明】
1 被変換データの生成・分割部 2 同期部 3 DA変換部 4 補正データ部 6 電圧計測部 7 ディジタル演算部 8 基準クロック部 11 DA変換フルデータ出力回路 12 上位用マルチプレクサ 13 下位用マルチプレクサ 21、22 出力段FF 23、25 ラッチレジスタ 24 フォーマット変換回路 26、27 クロックドライバ 41 補正メモリ 42 補正データ生成部 501、601 上位DAC 502、602 下位DAC 503、603 補正DAC 508 ドライバ 504〜506、602〜622 係数回路 507 加算用オペアンプ 1000 ビーム偏向/追従制御部 1010 ウェハ光学検査部 1012 偏向器 1015 ステージ 1020 画像計測処理部 1030 ステージ制御部 ASW 合成アナログ出力 CL 基準同期クロック D1 上位データ D1S 上位DAC用データ D2 下位データ D2S 下位DAC用データ DMS 補正DAC用データ DST 標準データ DSP 基本ディジタル情報 DSW ディジタル偏向信号
フロントページの続き (72)発明者 二宮 拓 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式 会社日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 特開 平9−289450(JP,A) 特開 昭57−201327(JP,A) 特開 平2−217019(JP,A) 実開 昭60−101838(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 1/00 - 1/88

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出物を走査するための偏向信号をデ
    ィジタル偏向信号として基準周期ごとに生成するディジ
    タル演算手段と、 前記ディジタル偏向信号を処理して被変換データを生成
    したのち、それぞれが前記被変換データの連続したビッ
    ト列から成るところの複数の部分データに分割する被変
    換データ生成・分割手段と、 前記複数の部分データのうち最も上位の部分データであ
    る上位データの値ごとに定められた補正データを格納
    し、前記上位データが与えられると対応する補正データ
    を出力するメモリ手段と、 前記複数の部分データ及び前記メモリ手段から出力され
    補正データの各々を前記基準周期ごとにD/A変換す
    るための、各部分データ及び補正データごとに設けられ
    たD/A変換手段と、 このD/A変換手段の各々のアナログ出力レベルを、前
    記部分データ及び補正データの前記被変換データの桁位
    置に対応するレベルに変換するための、各D/A変換手
    段出力に設けられたレベル変換手段と、 このレベル変換手段の各々の出力を加算してビーム偏向
    器へ与えるアナログ偏向信号を生成するためのアナログ
    加算手段と、を備えたビーム走査式検査装置において、 前記被変換データ生成・分割手段から出力された部分デ
    ータの各々をラッチする第1のラッチ手段と、 前記部分データのうちの最も上位の部分データである上
    位データをラッチして前記メモリ手段へのアドレス信号
    を出力するところの前記第1のラッチ手段と同じタイミ
    ングで動作する第2のラッチ手段と、 前記第1のラッチ手段の動作タイミングより前記基準周
    期だけ遅れたタイミングで前記第1のラッチ手段にラッ
    チされた各部分データをラッチする第3のラッチ手段
    と、 前記メモリ手段から前記アドレス信号により読み出され
    た補正データを前記第3のラッチ手段と同じタイミング
    でラッチする第4のラッチ手段とを備えたことを特徴と
    するビーム走査式検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のビーム走査式検査装置
    において、前記D/A変換手段の入力部に設けられ前記
    第3及び第4のラッチ手段にラッチされた部分データ及
    び補正データの対応するデータを前記第3及び第4のラ
    ッチ手段の動作タイミングより前記基準周期だけ遅れた
    タイミングでラッチして該当するD/A変換手段へ供給
    する第5のラッチ手段を設けたことを特徴とするビーム
    走査式検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のビーム走査式検
    査装置において、 前記上位データの値がそのデータの最
    下位桁で1づつ変化しかつ他の部分データの値が変化し
    ない標準データを前記被変換データ生成・分割手段へ順
    次入力する標準データ出力手段と、 前記標準データの1つが前記被変換データ生成・分割手
    段へ入力されて生成された前記部分データと0もしくは
    一定値の値をもつ補正データとから前記D/A変換手
    段、前記レベル変換手段、及び前記アナログ加算手段を
    介して生成されたアナログ偏向信号の電圧を測定するた
    めの電圧計測手段と、 この手段により計測された電圧と前記標準データの示す
    電圧との差からその差をなくすための補正データを求
    め、求めた補正データを前記標準データの上位データに
    対応する補正データとして前記メモリ手段へ格納するメ
    モリ書き込み手段と、 を備えたことを特徴とするビーム走査式検査装置。
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