JP2001308705A - ディジタル/アナログ変換器およびその変換誤差低減化方法 - Google Patents

ディジタル/アナログ変換器およびその変換誤差低減化方法

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JP2001308705A
JP2001308705A JP2000126002A JP2000126002A JP2001308705A JP 2001308705 A JP2001308705 A JP 2001308705A JP 2000126002 A JP2000126002 A JP 2000126002A JP 2000126002 A JP2000126002 A JP 2000126002A JP 2001308705 A JP2001308705 A JP 2001308705A
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Naoo Okumura
直雄 奥村
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換誤差を低減し、歩留まりを向上させる。 【解決手段】 加減算回路4は、入力レジスタ2に保持
された外部ディジタルデータS1とフラッシュメモリ3
に記憶されている変換誤差補正データS2とを加減算し
て補正ディジタルデータS3を得る。D/A変換回路6
は、補正ディジタルデータS3をD/A変換してアナロ
グの電圧Voを出力する。検査工程において、検査装置
8は、外部ディジタルデータS1に対する理想電圧Vr
と出力電圧Voとから変換誤差電圧ΔVを求め、それを
A/D変換器12によりディジタル化する。補正値設定
回路13は、変換誤差データS4に基づきD/A変換器
1の変換誤差が低減するような変換誤差補正データS2
を設定する。書込回路14は、その変換誤差補正データ
S2をフラッシュメモリ3に書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度を有するデ
ィジタル/アナログ変換器およびその変換誤差低減化方
法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えばICとして製造
されたディジタル/アナログ変換器は、外部から入力さ
れるディジタル値を保持するためのレジスタ、このレジ
スタに保持されたディジタル値に対してディジタル/ア
ナログ変換を実行しアナログ電圧を出力するディジタル
/アナログ変換回路および出力バッファ回路から構成さ
れている。このうちディジタル/アナログ変換回路は、
抵抗アレイ回路、コンデンサアレイ回路、抵抗・コンデ
ンサアレイ回路などのアレイ回路やオペアンプなどを用
いた回路構成となっている。
【0003】しかし、正しく管理された製造プロセスに
より上記ICを製造した場合であっても、例えばアレイ
回路やオペアンプを構成している各素子の値あるいは特
性に製造上のばらつきが発生する。各素子についてこう
した製造上のばらつきが発生すると、ディジタル/アナ
ログ変換回路の変換誤差(例えばオフセット誤差、ゲイ
ン誤差、非直線性)が増大し、必要とされる変換精度が
得られなくなって歩留まりが低下する。
【0004】そこで、分解能が高い高精度のディジタル
/アナログ変換器を製造するにあたっては、レイアウト
パターンを工夫して製造ばらつきの発生を抑えたり、製
造ばらつきが発生しても変換誤差が生じにくい回路構成
を採用するなどして、高精度の確保を図っていた。しか
しながら、ディジタル/アナログ変換器がより高分解能
化するとこうした対策にも限界が生じ、しかもこうした
対策を施すと設計工数が増大したりチップ面積が増えた
りするので、設計の遅延化やコストの増大といった新た
な問題が発生してしまう。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、製造上のばらつきが存在しても比較的
容易に変換誤差を低減でき、歩留まりを向上させること
ができるディジタル/アナログ変換器およびその変換誤
差低減化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した手段
によれば、補正演算回路は、外部ディジタル信号のディ
ジタル値とメモリ回路に記憶された変換誤差補正値との
合成演算を行い、ディジタル/アナログ変換回路は、そ
の合成演算結果である補正ディジタル信号についてディ
ジタル/アナログ変換を実行する。この変換誤差補正値
は、ディジタル/アナログ変換器の入出力間における変
換誤差を補償するような値に設定されているので、ディ
ジタル/アナログ変換回路の変換誤差に加えその他の回
路(例えばディジタル/アナログ変換回路の後段に設け
られた出力バッファ回路)に誤差が存在しても、その誤
差まで含めディジタル/アナログ変換器全体として現れ
る変換誤差を低減でき、歩留まりを向上できる。
【0007】しかも、本手段は、出力側におけるアナロ
グ電圧を補正するのではなく、入力側における外部ディ
ジタル信号を補正するので、その補正に要する回路(メ
モリ回路と補正演算回路)の構成が比較的簡単になる。
【0008】請求項2に記載した手段によれば、外部デ
ィジタル信号の取り得る各ディジタル値に対して共通に
1つの変換誤差補正値が準備される。補正演算回路は、
外部ディジタル信号のディジタル値に対して一様にこの
変換誤差補正値を加減算して補正ディジタル信号を得る
ので、特にオフセット誤差が存在する場合において全デ
ィジタル値に対しての変換誤差をほぼ0にまで低減でき
る。
【0009】また、これ以外の変換誤差が存在する場合
でも、予めメモリ回路に適当な変換誤差補正値を設定す
ることにより、各ディジタル値に対する変換誤差を平均
的に低減することができる。さらに、この手段を用いる
と、メモリ容量が小さくて済むとともに補正演算回路の
構成をより簡単化できる。
【0010】請求項3に記載した手段によれば、複数の
変換誤差補正値が準備され、補正演算回路は、外部ディ
ジタル信号の取り得る各ディジタル値について複数の変
換誤差補正値のうち対応する1つを加減算して補正ディ
ジタル信号を得る。従って、変換誤差補正値や各ディジ
タル値と変換誤差補正値との対応関係を適宜設定するこ
とにより、複合的な変換誤差に対しても誤差の低減が図
られる。
【0011】請求項4に記載した手段によれば、外部デ
ィジタル信号の取り得る各ディジタル値に対してそれぞ
れ変換誤差補正値が準備されているので、各ディジタル
値ごとに変換誤差を最小化でき、一層の高精度化が可能
となる。
【0012】請求項5に記載した手段によれば、メモリ
回路は書き換え可能な不揮発性メモリにより構成されて
いるので、変換誤差補正値を設定し直すことができる。
これにより、製造工程後の検査工程における変換誤差補
正値の設定・確認作業が容易になり、また変換誤差の経
時変化や温度変化などに対応して変換誤差補正値を設定
し直すことが可能となる。
【0013】請求項6に記載した手段によれば、外部デ
ィジタル信号が入力されると、そのディジタル信号に対
する理想アナログ電圧と実際に出力されるアナログ電圧
との差電圧がアナログ/ディジタル変換され、その変換
されたディジタル値に基づいて変換誤差補正値が設定さ
れる。こうした設定機能を実現する基準電圧発生回路、
アナログ/ディジタル変換回路および補正値設定回路
は、例えばIC化されたディジタル/アナログ変換器に
内蔵されているので、出荷前の検査工程や変換誤差の経
時変化や温度変化があった場合など必要に応じて、変換
誤差補正値を設定(再設定)して変換誤差を低減するこ
とができる。
【0014】請求項7に記載した手段によれば、外部デ
ィジタル信号が入力された場合に出力されるアナログ電
圧がアナログ/ディジタル変換され、外部ディジタル信
号のディジタル値と変換されたディジタル値とに基づい
て変換誤差補正値が設定される。この場合にも、請求項
6に記載した手段と同様の効果が得られる。
【0015】請求項8に記載した手段によれば、例えば
検査工程やディジタル/アナログ変換器の外部に付加さ
れた補正回路が行う変換誤差低減化処理において、ディ
ジタル/アナログ変換器のメモリ回路に変換誤差を低減
するのに適した変換誤差補正値が書き込まれるので、各
ディジタル/アナログ変換器ごとにその変換誤差を低減
することができ、歩留まりを大幅に向上させることがで
きる。
【0016】請求項9に記載した手段によれば、外部デ
ィジタル信号をディジタル/アナログ変換器に入力し、
これに対する理想アナログ電圧とディジタル/アナログ
変換器から出力されるアナログ電圧との差電圧に応じた
ディジタル値に基づいて変換誤差補正値が設定される。
【0017】請求項10に記載した手段によれば、ディ
ジタル/アナログ変換器から出力されるアナログ電圧を
その電圧値に応じたディジタル値に変換し、外部ディジ
タル信号のディジタル値と変換されたディジタル値との
差に基づいて変換誤差補正値が設定される。
【0018】請求項11に記載した手段によれば、外部
ディジタル信号が取り得る複数のディジタル値に対して
の変換誤差が何れも許容値以下となるように変換誤差補
正値が設定されるので、外部ディジタル信号の各ディジ
タル値に対する変換誤差を平均的に低減することができ
る。
【0019】請求項12に記載した手段によれば、変換
誤差が許容値以下となるまでの間、入力ステップ、補正
値設定ステップおよび書込ステップが繰り返し実行され
るので、より確実に変換誤差を低減できる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態について図1ないし図3を参照しなが
ら説明する。図1は、ディジタル/アナログ変換器およ
びその検査装置の電気的構成をブロック図により示した
ものである。この図1において、ICとして製造される
ディジタル/アナログ変換器1(以下、D/A変換器1
と称す)は、入力端子1aから所定ビット数(例えばN
ビット)の外部ディジタルデータS1(外部ディジタル
信号に相当)を入力し、そのディジタル値D1に応じた
アナログ電圧Voを出力端子1bから出力するようにな
っている。
【0021】このD/A変換器1において、入力端子1
aにはNビットのデータ幅を持つ入力レジスタ2が接続
され、外部ディジタルデータS1を保持するようになっ
ている。フラッシュメモリ3(メモリ回路に相当)に
は、入力端子1cから入力される変換誤差補正データS
2が書き込まれるようになっている。
【0022】加減算回路4(補正演算回路に相当)は、
入力レジスタ2に保持された外部ディジタルデータS1
の値D1と、フラッシュメモリ3に記憶されている変換
誤差補正データS2の値D2との加減算を実行し、値D
3を有する補正ディジタルデータS3(補正ディジタル
信号に相当)を出力するようになっている。この補正デ
ィジタルデータS3は、Nビットのデータ幅を持つ合成
レジスタ5に保持されるようになっている。
【0023】ディジタル/アナログ変換回路6(以下、
D/A変換回路6と称す)は、抵抗・コンデンサアレイ
回路、オペアンプなどから構成されており、合成レジス
タ5に保持されたNビットの補正ディジタルデータをそ
のディジタル値D3(0〜DFS)に応じたアナログ電圧
(0〜VFS)に変換するようになっている。このD/A
変換回路6と出力端子1bとの間には、出力バッファ回
路として動作するオペアンプ7が接続されている。
【0024】一方、D/A変換器1の外部に設けられる
検査装置8は以下のように構成されている。すなわち、
Nビットのデータ幅を持つ外部レジスタ9は、D/A変
換器1の入力端子1aに接続されており、後述する変換
誤差補償処理に用いるテスト用の外部ディジタルデータ
S1が設定されるようになっている。
【0025】基準電圧発生回路10は、外部レジスタ9
に設定された外部ディジタルデータS1のディジタル値
D1に対して、D/A変換器1の理想的なD/A変換特
性に従って得られる理想アナログ電圧Vrを出力するよ
うになっている。減算器11は、この理想アナログ電圧
VrからD/A変換器1の出力電圧Voを減算して変換
誤差電圧ΔVを出力するもので、この変換誤差電圧ΔV
はアナログ/ディジタル変換器12(以下、A/D変換
器12と称す)によりディジタル化されて変換誤差デー
タS4となる。このA/D変換器12は、D/A変換器
1よりも高分解能、高精度に構成されている。
【0026】補正値設定回路13は、変換誤差データS
4の値D4に基づいて変換誤差補正データS2を設定す
る回路で、この設定された変換誤差補正データS2は、
書込回路14によりD/A変換器1内のフラッシュメモ
リ3に書き込まれるようになっている。なお、外部レジ
スタ9への外部ディジタルデータS1の設定ならびにA
/D変換器12、補正値設定回路13および書込回路1
4の各制御は、図示しない制御回路により実行されてい
る。
【0027】次に、IC製造工程後の検査工程におい
て、検査装置8を用いてD/A変換器1のD/A変換特
性を補償することによりその変換誤差を低減する変換誤
差低減化方法について図2および図3も参照しながら説
明する。
【0028】図2は、検査装置8が実行する変換誤差補
償処理のフローチャートを示している。最初のステップ
T1において、検査装置8は、書込回路14により、D
/A変換器1内のフラッシュメモリ3に変換誤差補正デ
ータS2の初期値(例えば0)を書き込む。
【0029】続いて、検査装置8は、入力ステップに相
当するステップT2において、外部レジスタ9に対し外
部ディジタルデータS1を設定する。ここで設定される
ディジタル値D1は、例えば中央値すなわちフルスケー
ルDFSの1/2の値Daである(図3参照)。この設定
が行われると、基準電圧発生回路10は、その外部ディ
ジタルデータS1に対する理想アナログ電圧Vrを出力
する。
【0030】その後、検査装置8は、理想アナログ電圧
VrとD/A変換器1の出力電圧Voとが安定するのを
待って、A/D変換器12に変換スタート信号を与える
(ステップT3)。A/D変換器12は、変換誤差電圧
ΔVについてA/D変換を実行し、変換誤差データS4
を出力する。
【0031】検査装置8の補正値設定回路13は、ステ
ップT4において、変換誤差データS4に基づきD/A
変換器1の変換誤差が許容値以下に低減するような変換
誤差補正データS2を設定する。これらステップT3と
T4は、本発明でいう補正値設定ステップに相当する。
その後、書込ステップに相当するステップT5におい
て、検査装置8は、書込回路14により、その変換誤差
補正データS2をD/A変換器1内のフラッシュメモリ
3に書き込む。
【0032】図3(a)は、D/A変換器1がオフセッ
ト誤差を持つ場合におけるD/A変換特性を示してお
り、図3(b)は、D/A変換器1がゲイン誤差を持つ
場合におけるD/A変換特性を示している。これらの図
において、横軸は外部ディジタルデータS1のディジタ
ル値D1を示し、縦軸は出力電圧Voを示している。ま
た、実線が理想的な変換特性を示し、一点鎖線は変換誤
差補償処理前におけるD/A変換器1の変換特性を示し
ている。
【0033】図3(a)に示す場合、変換誤差補償処理
前にあっては、中央値Daに対してD/A変換器1から
出力される出力電圧Va′と理想アナログ電圧Vaとの
差が変換誤差電圧ΔVaとなる。この変換誤差電圧ΔV
aは、外部ディジタルデータS1によらず一定である。
補正値設定回路13は、理想的なD/A変換特性を用い
て変換誤差電圧ΔVaに相当するディジタル値ΔDaを
求め、それを変換誤差補正データS2とする。
【0034】その結果、変換誤差補償処理後にあって
は、D/A変換器1にディジタル値Daが入力される
と、D/A変換回路6はDaではなくDa+ΔDa(=
Da′)を入力値としてD/A変換を実行し、ディジタ
ル値Daに対する理想アナログ電圧Vaを出力する。こ
れにより、D/A変換器1のD/A変換特性は、一点鎖
線で示す特性から実線で示す理想的な特性へと補償され
る。
【0035】また、図3(b)に示す場合、変換誤差補
償処理前にあっては、中央値Daに対する変換誤差電圧
はΔVaとなる。この場合、変換誤差電圧ΔVは、外部
ディジタルデータS1が大きくなるほど増加する。補正
値設定回路13は、上述したようにディジタル値ΔDa
を求め、それを変換誤差補正データS2とする。
【0036】その結果、変換誤差補償処理後にあって
は、D/A変換器1のD/A変換特性は、一点鎖線で示
す特性から二点鎖線で示す特性へと補償される。この場
合、外部ディジタルデータS1として中央値Daが入力
された場合の変換誤差はほぼ0となり、外部ディジタル
データS1として最大値DFSに近い値Dbが入力された
場合の変換誤差もΔVbからΔVb″へと低減する。
【0037】以上説明したように、本実施形態のD/A
変換器1は、D/A変換回路6に加え、変換誤差補正デ
ータS2を記憶するためのフラッシュメモリ3、および
外部ディジタルデータS1と変換誤差補正データS2と
を加減算する加減算回路4を備え、D/A変換回路6は
その加減算回路4から出力される補正ディジタルデータ
S3についてD/A変換を実行するので、ICの製造ば
らつきにより発生するD/A変換特性の歪みを補償でき
変換誤差を低減することができる。また、フラッシュメ
モリ3や加減算回路4は、ディジタル回路において通常
用いられるものであるため、回路設計が比較的容易とな
りその構成も比較的簡単となる。
【0038】そして、検査装置8を用いた変換誤差補償
処理は、ICとして製造されたD/A変換器1のそれぞ
れについて変換誤差電圧ΔVを測定し、それに基づいて
変換誤差補正データS2をフラッシュメモリ3に書き込
むことにより行われる。従って、全てのD/A変換器1
に対して一定の補正を加える方法とは異なり、D/A変
換器1のそれぞれについて変換誤差の低減に適した変換
誤差補正データS2が用いられるので、D/A変換器1
の高精度化が図られ、歩留まりが向上する。
【0039】本実施形態では、外部ディジタルデータS
1の全ディジタル値に対して共通に準備された1つの変
換誤差補正データS2が適用されるので、フラッシュメ
モリ3のメモリ容量を小さくでき、変換誤差補正データ
S2を設定するための変換誤差補償処理に要する時間を
短くできる。特にオフセット誤差が存在する場合、その
オフセット値に等しい変換誤差補正データS2を設定す
ることにより全ディジタル値に対しての変換誤差をほぼ
0とすることができる。また、オフセット誤差に限ら
ず、ゲイン誤差や非直線性などが存在する場合であって
も、全ディジタル値に対しての変換誤差を平均的に低減
することができる。
【0040】さらに、本実施形態によれば、IC化され
たD/A変換器1の入出力端子における信号に基づいて
変換誤差補償処理が行われるので、D/A変換回路6の
みならずその他の回路で発生する誤差(例えばオペアン
プ7のオフセット電圧)まで含めた総合的な誤差を低減
することができる。
【0041】(第2の実施形態)次に、第1の実施形態
の変換誤差補償処理を変更した第2の実施形態につい
て、D/A変換器およびその検査装置の電気的構成を示
す図4を参照しながら説明する。なお、ここでは図1と
異なる構成部分についてのみ説明する。
【0042】図4に示す検査装置15は、D/A変換器
1の出力電圧VoをA/D変換器12によりA/D変換
してディジタル値D1′を得、外部レジスタ9に保持さ
れた外部ディジタルデータS1のディジタル値D1から
そのディジタル値D1′を減算して変換誤差データS4
を得るようになっている。
【0043】この検査装置15は、出力電圧Voを直接
ディジタル化した後に変換誤差を求め、それに基づいて
変換誤差補正データS2を設定するので、理想アナログ
電圧Vrを出力する基準電圧発生回路が不要となり、構
成を簡単化できる。その他の作用および効果については
第1の実施形態と同様である。
【0044】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について、D/A変換器の電気的構成を示す図
5を参照しながら説明する。なお、図5において、図1
と同一構成部分には同一符号を付して示すとともに、こ
こでは異なる構成部分と変換誤差補償処理とについて説
明する。
【0045】ICとして製造されたD/A変換器16
は、入力端子16aから外部ディジタルデータS1を入
力し、出力端子16bからその入力したディジタル値D
1に応じたアナログ電圧Voを出力するようになってい
る。また、D/A変換器16は、図1に示すD/A変換
器1に対し、基準電圧発生回路17、アナログ/ディジ
タル変換回路18(以下、A/D変換回路18と称
す)、補正値設定回路19および書込回路20が付加さ
れた構成となっている。これら付加された各回路は、そ
れぞれ図1に示す基準電圧発生回路10、A/D変換器
12、補正値設定回路13および書込回路14と同様の
機能を果たすもので、特にIC化に適した回路構成を有
している。なお、付加された各回路は、図示しない制御
回路により制御されている。
【0046】さて、例えばIC製造工程後の検査工程に
おいてIC外部から所定のコマンドが入力されると、前
記制御回路は、第1の実施形態と同様に図2に示したフ
ローチャートに従って変換誤差補償処理を実行する。そ
の結果、ICの製造ばらつきにより発生するD/A変換
器16の変換誤差を低減することができる。また、本実
施形態によれば、検査工程のみならず、実使用時におい
て例えば経時変化や温度変化などによりD/A変換器1
6の変換誤差が増加した場合にも、変換誤差補償処理を
実行して変換誤差を低減できるので、常にD/A変換器
16を高精度に維持することが可能となる。
【0047】なお、IC内の他の回路部分に基準電圧発
生回路、A/D変換回路、書込回路が形成されている場
合には、これら各回路を一時的に用いて上記変換誤差補
償処理を実行することにより、D/A変換器16内に基
準電圧発生回路17、A/D変換回路18、書込回路1
4を設ける必要がなくなる。
【0048】(第4の実施形態)次に、上述した第3の
実施形態に変更を加えた第4の実施形態について、D/
A変換器の電気的構成を示す図6を参照しながら説明す
る。この図6において、D/A変換器21は、その出力
電圧VoをA/D変換回路18によりA/D変換してデ
ィジタル値D1′を得、入力レジスタ2に設定された外
部ディジタルデータS1のディジタル値D1からそのデ
ィジタル値D1′を減算して変換誤差データS4を得る
ようになっている。
【0049】この構成によれば、基準電圧発生回路17
が不要となり、D/A変換器21の構成を簡単化でき
る。また、第3の実施形態と同様に、検査工程のみなら
ず実使用時においても変換誤差補償処理を実行して変換
誤差を低減できる。
【0050】(その他の実施形態)なお、本発明は上記
し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではな
く、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
D/A変換回路6は、抵抗・コンデンサアレイ回路を用
いた回路構成に限られず、例えば抵抗ラダー回路や電荷
再分布用のコンデンサアレイ回路を用いた回路構成であ
っても良い。
【0051】補正演算回路は、加減算回路4に限られ
ず、他の関数演算回路やテーブル参照演算回路あるいは
これらの複合回路などにより構成されていても良い。メ
モリ回路は、フラッシュメモリ3に限られず、EEPR
OM、電池によりバックアップされたRAMなど書き換
え可能な不揮発性メモリであれば良い。また、変換誤差
補正データS2の書き込みが一度しか行われない場合に
は、書き換えできないメモリ例えばワンタイムPROM
であっても良い。
【0052】上述した変換誤差補償処理では、外部ディ
ジタルデータS1としてフルスケールの中央値Daを入
力したが、中央値Daに限らず他のディジタル値を入力
しても良い。また、変換誤差補正データS2をフラッシ
ュメモリ3に書き込んだ後、入力したディジタル値また
はその他のディジタル値における変換誤差が許容値以下
に低減されていることを確認するステップを設けても良
い。そして、許容値以下に低減されていない場合には、
その変換誤差に基づいて変換誤差補正データS2を再設
定し、フラッシュメモリ3を書き換えることが好まし
い。さらに、予め複数の外部ディジタルデータS1に対
する変換誤差を求め、これら変換誤差が何れも許容値以
下に低減するように変換誤差補正データS2を設定する
と良い。
【0053】各実施形態において、フラッシュメモリ3
は1つの変換誤差補正データS2を記憶し、加減算回路
4は、外部ディジタルデータS1の値にかかわらず常に
その変換誤差補正データS2を加減算して補正ディジタ
ルデータS3を生成した。これに替えて、フラッシュメ
モリ3は複数の変換誤差補正データS2を記憶し、加減
算回路4は、外部ディジタルデータS1として入力され
たディジタル値に応じた変換誤差補正データS2を加減
算するようにしても良い。そして、この複数の変換誤差
補正データS2および各ディジタル値と変換誤差補正デ
ータS2との対応関係を適宜設定することにより、種々
の変換誤差に対しても十分に誤差を低減することができ
る。
【0054】第1および第2の実施形態において、検査
装置8および15に替えてこれと同等な機能を果たす回
路を、D/A変換器1が搭載された基板上に設けても良
い。この構成によれば、検査工程のみならず、実使用時
において経時変化や温度変化などによる変換誤差が増加
した場合にも、変換誤差補償処理を実行して変換誤差を
低減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるD/A変換器
およびその検査装置の電気的構成を示すブロック図
【図2】変換誤差補償処理を示すフローチャート
【図3】(a)オフセット誤差が存在する場合のD/A
変換特性を示す図、(b)ゲイン誤差が存在する場合の
D/A変換特性を示す図
【図4】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図5】本発明の第3の実施形態におけるD/A変換器
の電気的構成を示すブロック図
【図6】本発明の第4の実施形態を示す図5相当図
【符号の説明】
1、15、16、21はディジタル/アナログ変換器、
3はフラッシュメモリ(メモリ回路)、4は加減算回路
(補正演算回路)、6はディジタル/アナログ変換回
路、17は基準電圧発生回路、18はアナログ/ディジ
タル変換回路、19は補正値設定回路である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル信号を入力しそのディジタル
    値に応じたアナログ電圧を出力するディジタル/アナロ
    グ変換回路と、 外部から入力される外部ディジタル信号と外部に対して
    出力されるアナログ信号との間における変換誤差に基づ
    いて設定される変換誤差補正値を記憶するメモリ回路
    と、 前記外部ディジタル信号のディジタル値と前記メモリ回
    路に記憶された変換誤差補正値との合成演算を行うこと
    により補正ディジタル信号を得、それを前記ディジタル
    /アナログ変換回路に出力する補正演算回路とを備えて
    構成されていることを特徴とするディジタル/アナログ
    変換器。
  2. 【請求項2】 前記メモリ回路は1つの変換誤差補正値
    を記憶し、 前記補正演算回路は、前記外部ディジタル信号のディジ
    タル値と前記1つの変換誤差補正値との加減算を行って
    前記補正ディジタル信号を得ることを特徴とする請求項
    1記載のディジタル/アナログ変換器。
  3. 【請求項3】 前記メモリ回路は複数の変換誤差補正値
    を記憶し、 前記補正演算回路は、前記外部ディジタル信号のディジ
    タル値とそのディジタル値に応じた前記変換誤差補正値
    との加減算を行って前記補正ディジタル信号を得ること
    を特徴とする請求項1記載のディジタル/アナログ変換
    器。
  4. 【請求項4】 前記メモリ回路は、前記外部ディジタル
    信号の取り得る各ディジタル値に対してそれぞれ設定さ
    れる変換誤差補正値を記憶することを特徴とする請求項
    3記載のディジタル/アナログ変換器。
  5. 【請求項5】 前記メモリ回路は、書き換え可能な不揮
    発性メモリにより構成されていることを特徴とする請求
    項1ないし4の何れかに記載のディジタル/アナログ変
    換器。
  6. 【請求項6】 外部ディジタル信号が入力された場合に
    出力電圧として期待される理想アナログ電圧を出力する
    基準電圧発生回路と、 この基準電圧発生回路から出力される理想アナログ電圧
    と前記外部ディジタル信号の入力に対して実際に出力さ
    れるアナログ電圧との差電圧を入力しその電圧値に応じ
    たディジタル値を出力するアナログ/ディジタル変換回
    路と、 このアナログ/ディジタル変換回路から出力されるディ
    ジタル値に基づいて前記変換誤差補正値を設定する補正
    値設定回路とを備えて構成されていることを特徴とする
    請求項1ないし5の何れかに記載のディジタル/アナロ
    グ変換器。
  7. 【請求項7】 外部ディジタル信号が入力された場合に
    出力されるアナログ電圧を入力しその電圧値に応じたデ
    ィジタル値を出力するアナログ/ディジタル変換回路
    と、 前記外部ディジタル信号のディジタル値と前記アナログ
    /ディジタル変換回路から出力されるディジタル値との
    差に基づいて前記変換誤差補正値を設定する補正値設定
    回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし5の何れかに記載のディジタル/アナログ変換
    器。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5の何れかに記載のディ
    ジタル/アナログ変換器に対して外部ディジタル信号を
    入力する入力ステップと、 その入力した外部ディジタル信号に対する前記ディジタ
    ル/アナログ変換器の変換誤差に基づいて前記変換誤差
    補正値を設定する補正値設定ステップと、 この設定された変換誤差補正値を前記ディジタル/アナ
    ログ変換器のメモリ回路に書き込む書込ステップとから
    なるディジタル/アナログ変換器の変換誤差低減化方
    法。
  9. 【請求項9】 前記補正値設定ステップは、入力した外
    部ディジタル信号に対して前記ディジタル/アナログ変
    換器の出力電圧として期待される理想アナログ電圧と前
    記ディジタル/アナログ変換器から出力されるアナログ
    電圧との差電圧をその電圧値に応じたディジタル値に変
    換し、その変換されたディジタル値に基づいて前記変換
    誤差補正値を設定することを特徴とする請求項8記載の
    ディジタル/アナログ変換器の変換誤差低減化方法。
  10. 【請求項10】 前記補正値設定ステップは、前記ディ
    ジタル/アナログ変換器から出力されるアナログ電圧を
    その電圧値に応じたディジタル値に変換し、前記外部デ
    ィジタル信号のディジタル値と前記変換されたディジタ
    ル値との差に基づいて前記変換誤差補正値を設定するこ
    とを特徴とする請求項8記載のディジタル/アナログ変
    換器の変換誤差低減化方法。
  11. 【請求項11】 前記補正値設定ステップは、前記外部
    ディジタル信号が取り得る複数のディジタル値に対して
    の前記変換誤差が何れも許容値以下となるように前記変
    換誤差補正値を設定することを特徴とする請求項8ない
    し10の何れかに記載のディジタル/アナログ変換器の
    変換誤差低減化方法。
  12. 【請求項12】 前記変換誤差が許容値以下となるまで
    の間、前記入力ステップ、補正値設定ステップおよび書
    込ステップを繰り返し実行することを特徴とする請求項
    8ないし11の何れかに記載のディジタル/アナログ変
    換器の変換誤差低減化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006086731A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Sony Corp 信号処理装置及び映像装置
US9465400B2 (en) 2014-12-12 2016-10-11 Hyundai Autron Co., Ltd. Apparatus and method for compensating output signal
US9900020B2 (en) 2016-05-11 2018-02-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Digital/analog converter and communication device including the same

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