JP3532395B2 - 半導体装置の製造方法、プレス金型、ガイドレール - Google Patents
半導体装置の製造方法、プレス金型、ガイドレールInfo
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Description
方法および半導体装置の製造装置に関し、特に樹脂片の
発生を低減した製造方法および、プレス金型、ガイドレ
ールに関する。
導体チップ)を樹脂などの絶縁材により封止した構造と
なっており、集積回路と外部との電気的な接続のため、
絶縁材を貫通して延在するリードを有している。以下の
説明においてはクワッドフラットパッケージ(QFP)
を例に採って説明する。
にQFPなどのフラットパッケージ形半導体装置は、リ
ードフレームと呼称される端子材料の上に半導体チップ
を搭載し、当該半導体チップを樹脂封止して形成され
る。
呼称される部分に半導体チップを固定(ダイボンド)
し、半導体チップとリードとを配線により接続(ワイヤ
ボンド)した後、半導体チップを封止樹脂3により封止
する。リードフレーム20は帯状をなし、複数の半導体
チップが配列される構造となっている。
した状態のリードフレーム20の平面図を示す。図30
においては複数の封止樹脂3が一列に配列されている。
樹脂封止工程においては半導体チップの周囲を金型で囲
んでキャビティを作り、液体状の樹脂をキャビティ内に
流し込んだ後、当該樹脂を硬化することで封止樹脂3を
形成するが、リードフレーム20の表面には樹脂を導入
するための導入路(ゲート)が樹脂を充填された状態で
残ることになる。ゲートは金型からリードフレーム20
を分離する際に大部分は除去され(ゲートブレイク)、
残余の部分がゲート残り3aとなる。
20を1つの半導体装置に相当する区分ごとにプレス加
工により分割する(単体カット)。この工程により、分
割済みのリードフレーム2が得られる。この段階では、
リードフレーム2はリードLD間にタイバーTBを有し
ている。
りタイバーTBが除去される(タイバーカット)。
りリードフレーム2の4隅が除去される(ピンチカッ
ト)。ピンチカット工程は、リードフレーム2の4つの
角部と、半導体チップを搭載するダイパッド(図示せ
ず)とを接続し、ダイを支える吊りリードのピンチ部分
(図示せず)を切除する工程であり、このとき、ゲート
残り3aも合わせて除去される。この工程により、リー
ドフレーム2は封止樹脂3から4方向に延在するリード
群LGの先端にのみ残ることになる。
ドフレーム2の不要部分を除去し、リードLDの曲げ加
工を行うことでQFPが完成する。
上のような方法により製造されていたので、以下のよう
な問題点を有していた。
に示す。図34に示すように、封止樹脂3の4隅からは
吊りリードのピンチ部分2bが延在し、リードフレーム
2の4つの角部2aに接続されている。ピンチカット工
程においては、リードフレーム2の4つの角部2aを除
去することになるが、このときに問題となるのがゲート
残り3aである。ゲート残り3aは封止樹脂3の角部か
らリードフレーム2の角部2aの表面上にかけて延在し
ている。
図35に示す。ピンチカット工程においては、図35に
おいて破線で示す仮想の切断線CLでリードフレーム2
を切断することで角部2aを除去することになる。この
際、ピンチ部分2bは引きちぎるようにして除去され
る。
成されたゲートの残余部分であるが、ゲートが下ゲート
方式で形成された場合には、ゲート残り3aとは上下逆
の位置にゲート残りが形成される。これをゲート残り3
bとし、ゲート残り3bを有する場合の図35に相当す
る図を図36に示す。
工程を、図37および図38を用いて説明する。図37
に示すようにリードフレーム2をダイ9に載置する。図
37においては角部2aの断面図が示されており、角部
2aの上部からはパンチ8が降下してくる。パンチ8は
角部2aを押し下げることで、図示しない切断線CL部
分を切断し、併せてピンチ部分2bを引きちぎる。この
とき、ゲート残り3bは角部2aとともに折り取られる
が、その際にゲート残り3bの根元部分に応力が集中し
封止樹脂3が欠けて樹脂欠け部3dが形成されたり、ク
ラックが発生することがあった。また、ゲート残り3b
が折れる際に樹脂片が発生することもあった。
導体装置の製造工程においては、リードフレーム2の搬
送はガイドレール上を滑らせることで行うことが多い。
しかし、図36を用いて説明したようにリードフレーム
2の角部2aの下面、すなわちガイドレールと接触する
側の面にはゲート残り3bが存在しており、また、図3
4に示すように、封止樹脂3の4つの角部のうち、ゲー
ト残り3a(ゲート残り3bと読み換えても同様)が形
成される角部を除く3つの角部には、それぞれエアベン
ト残り3eが存在している。
キャビティ内に充填する際に、キャビティ内に空気溜ま
りができることを防止するためのもので、キャビティの
3つの角部に設けられている。従って、樹脂の充填に伴
ってエアベントから樹脂が溢れ、それが硬化することで
エアベント残り3eが形成されることになる。エアベン
ト残り3eは、リードフレーム2の上面および下面に形
成される。
上を滑らせると、ゲート残り3bおよびエアベント残り
3eがガイドレールに擦れることになる。この時、ゲー
ト残り3bおよびエアベント残り3eから樹脂片が発生
し、当該樹脂片が封止樹脂3に食い込んだり、リードL
Dの表面に貼り付いたりする可能性があった。
導体装置の製造工程においてはプレス加工を使用する
が、プレス加工に際してゲート残り3aおよび3b、エ
アベント残り3eが押しつぶされ、樹脂片が発生するこ
とがあった。例えば、樹脂片が封止樹脂3やリードLD
に付着した状態で別のプレス工程に移行すると、移行先
のプレス工程で樹脂片が封止樹脂3に食い込んだりリー
ドLDに貼り付く可能性があった。
においては、封止樹脂の破損や、樹脂片の食い込み、貼
り付きに起因する製品不良が問題となっていた。
めになされたもので、封止樹脂の破損を防止および、樹
脂片の発生を抑制した半導体装置の製造方法を提供する
とともに、樹脂片の発生を抑制するプレス金型およびガ
イドレールを提供する。
載の半導体装置の製造方法は、樹脂封止用金型を用いて
リードフレーム上に集積回路を封止するための封止樹脂
を形成する工程(a)と、前記樹脂封止用金型のゲートに
対応して、前記封止樹脂から前記リードフレーム上にか
けて延在するゲート残りの所定位置に、その延在方向と
は垂直な方向にクラックを形成する工程(b)と、前記リ
ードフレームの不要部をプレス加工により除去する際
に、前記ゲート残りを前記クラックの形成部分から折り
取る工程(c)と、前記工程 ( b ) が、その先端部にエッジ
を有し、前記エッジが、前記ゲート残りの延在方向とは
垂直をなすように配設されたゲートパンチを前記ゲート
残りの所定位置に押し当て、前記エッジを前記ゲート残
りに食い込ませる工程 ( b−1 ) を備え、前記ゲート残り
が、前記リードフレームの下面側に形成される下ゲート
残りであって、前記ゲートパンチは、前記リードフレー
ムを搭載するフレーム受けダイに固定して配設され、前
記フレーム受けダイは、前記リードフレームの搭載時に
前記下ゲート残りを収容するように配設されたゲート残
り収容部を備え、前記ゲートパンチは、前記ゲート残り
収容部の壁面の一部を構成するとともに、前記エッジが
前記フレーム受けダイの前記リードフレームの搭載面よ
りも低くなるように配設され、前記工程 ( b−1 ) は、前
記リードフレームを前記フレーム受けダイに搭載し、前
記リードフレームを上部から押し下げることで、前記エ
ッジを前記下ゲート残りに食い込ませるとともに、前記
下ゲート残りを、前記ゲートパンチ、前記ゲート残り収
容部および前記リードフレームで規定される領域に密閉
する工程 ( b−2 ) を含んでいる。
製造方法は、前記フレーム受けダイが、前記封止樹脂を
収容するキャビティおよび前記ゲート残り収容部を構成
する本体部と、前記ゲートパンチとに分割され、前記本
体部は、前記本体部を一方向に付勢する弾性体と、前記
弾性体を収容して前記本体部内に挿入され、前記本体部
と摺動自在に構成されたスライドガイドとを備えること
で、上下方向に移動可能に構成され、前記工程(b−2)
は、前記リードフレームを、上下方向に移動可能な前記
本体部に搭載する工程を含んでいる。
製造方法は、前記ゲート残り収容部が、集塵装置につな
がる吸入孔を有し、前記工程(b)は、前記エッジが前記
下ゲート残りに食い込む際に発生する樹脂片を前記吸入
口を介して吸引する工程を含むものである。
製造方法は、樹脂封止用金型を用いてリードフレーム上
に集積回路を封止するための封止樹脂を形成する工程
( a ) と、前記樹脂封止用金型のゲートに対応して、前記
封止樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在するゲ
ート残りの所定位置に、その延在方向とは垂直な方向に
クラックを形成する工程 ( b ) と、前記リードフレームの
不要部をプレス加工により除去する際に、前記ゲート残
りを前記クラックの形成部分から折り取る工程 ( c ) と、
前記工程 ( b ) が、その先端部にエッジを有し、前記エッ
ジが、前記ゲート残りの延在方向とは垂直をなすように
配設されたゲートパンチを前記ゲート残りの所定位置に
押し当て、前記エッジを前記ゲート残りに食い込ませる
工程 ( b−1 ) を備え、前記ゲート残りが、前記リードフ
レームの上面側に形成される上ゲート残りであって、前
記ゲートパンチは、前記リードフレームの上面を押える
フレーム押えに固定して配設され、前記フレーム押えは
前記リードフレームの押圧時に前記上ゲート残りを収容
するように配設されたゲート残り収容部を備え、前記ゲ
ートパンチは、前記ゲート残り収容部の壁面の一部を構
成するとともに、前記エッジが前記フレーム押えの前記
リードフレームの押え面よりも高くなるように配設さ
れ、前記工程(b−1)は、前記リードフレームをフレー
ム受けダイに搭載し、前記リードフレームを前記フレー
ム押えによって押圧することで、前記エッジを前記上ゲ
ート残りに食い込ませるとともに、前記上ゲート残り
を、前記ゲートパンチ、前記ゲート残り収容部および前
記リードフレームで規定される領域に密閉する工程(b
−2)を含んでいる。
製造方法は、前記フレーム押えが、前記封止樹脂を収容
するキャビティおよび前記ゲート残り収容部を構成する
本体部と、前記ゲートパンチとに分割され、前記本体部
は、前記本体部を一方向に付勢する弾性体と、前記弾性
体を収容して前記本体部内に挿入され、前記本体部と摺
動自在に構成されたスライドガイドとを備えることで、
上下方向に移動可能に構成され、前記工程(b−2)は、
前記リードフレームを上下方向に移動可能な前記本体部
によって押圧する工程を含んでいる。
製造方法は、前記フレーム受けダイが、前記ゲート残り
収容部に対応する位置に集塵装置につながる集塵口を備
え、前記工程(b)は、前記エッジが前記上ゲート残りに
食い込む際に発生する樹脂片を前記集塵口を介して吸引
する工程を含んでいる。
製造方法は、前記工程(c)が、その先端部にエッジを有
し、前記エッジが、前記上ゲート残りの延在方向とは垂
直をなすように配設されたゲート残り除去パンチと、前
記リードフレームの押圧時に前記上ゲート残りを収容す
るように配設されたゲート残り逃げ部とを有したリード
フレーム除去パンチの前記エッジを、前記上ゲート残り
の前記ゲートパンチで形成された食い込み部に押し当
て、前記リードフレーム除去パンチを押し下げる工程
(c−1)を備えている。
製造方法は、前記ゲート残り除去パンチは、前記エッジ
が前記リードフレーム除去パンチの前記リードフレーム
の押え面よりも高くなるように配設されている。
は、樹脂封止用金型を用いてリードフレーム上に集積回
路を封止するための封止樹脂が形成された半導体装置を
プレス加工するプレス金型であって、前記樹脂封止用金
型のゲートに対応して、前記封止樹脂から前記リードフ
レーム上にかけて延在するゲート残りを収容し、プレス
加工に際して前記ゲート残りの破壊を防止するゲート逃
げ部と、前記樹脂封止用金型のエアベントに対応して、
前記封止樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在す
るエアベント残りを収容し、プレス加工に際して前記エ
アベント残りの破壊を防止するエアベント逃げ部とを備
えている。
ルは、樹脂封止用金型を用いてリードフレーム上に集積
回路を封止するための封止樹脂が形成された半導体装置
を搬送するガイドレールであって、前記樹脂封止用金型
のゲートに対応して、前記封止樹脂から前記リードフレ
ーム上にかけて延在するゲート残りが、搬送に際して前
記ガイドレールと接触することを防止するレール長手方
向に沿って配設されたゲート逃げ溝と、前記樹脂封止用
金型のエアベントに対応して、前記封止樹脂から前記リ
ードフレーム上にかけて延在するエアベント残りが、搬
送に際して前記ガイドレールと接触することを防止する
レール長手方向に沿って配設されたエアベント逃げ溝と
を備えている。
下に説明するような、ゲート残りの除去方法を採用し
た。以下、図1〜図6を用いて、ゲートが下ゲート方式
で形成された場合のゲート残り(以後、下ゲート残りと
呼称)の除去方法を、図7〜図9を用いて、ゲートが上
ゲート方式で形成された場合のゲート残り(以後、上ゲ
ート残りと呼称)の除去方法を説明する。なお、以後の
説明においては、図34を用いて説明したクワッドフラ
ットパッケージ(QFP)を例に採って説明する。
示すように、リードフレーム2をフレーム受けダイ7に
搭載する。フレーム受けダイ7はリードフレーム2の封
止樹脂3を固定し、リード部分はフレーム受けダイ7に
は接触しない構成になっている。そして、リードフレー
ム2の不要部である角部2aの下面のゲート残り(下ゲ
ート残り)3bが形成される部分には、下ゲートパンチ
4が接触する構成となっている。
る根元部分が約50μmの長さに渡って平坦になってお
り、その先は水平面に対して30〜60度の角度でリー
ドフレーム2から遠ざかる方向の傾斜を有した形状とな
っている。下ゲートパンチ4は当該傾斜に合わせた斜面
を有した形状となっており、リードフレーム2をフレー
ム受けダイ7に搭載すると、ゲート残り3bの傾斜面と
下ゲートパンチ4の傾斜面とが接触することになる。そ
して、リードフレーム2をフレーム受けダイ7に搭載す
ると、リードフレーム2を挟んで下ゲートパンチ4に対
応する上部からリードフレーム押え5が下降してくる。
に接触後も更に下降を続け、図2に示すように、ゲート
残り3bが粉砕され始める。このとき、粉砕により生じ
た樹脂片RPが発生する。
押え5は下ゲートパンチ4の先端部がリードフレーム2
の下面にほぼ接触する位置まで下降することにより、ゲ
ート残り3bは根元部分BPを残して粉砕される。
よびゲート残り3bの傾斜面の角度について説明する。
図4に示すように、下ゲートパンチ4の傾斜面の角度を
θ1とし、ゲート残り3bの傾斜面の角度をθ2とする
と、θ1≧θ2となるように下ゲートパンチ4の傾斜面
の角度を設定する。θ2は通常60度前後となるので、
θ1を60度前後に設定することで、ゲート残り3bの
傾斜面部分を確実に粉砕することができる。
をピンチカットのためのダイ9に搭載する。ダイ9にお
いてはリードフレーム2の角部2aのみが支え無しの状
態にあり、角部2aの上部からパンチ8が下降してく
る。
2aに接触した後も下降を続け、図36に示した仮想の
切断線CLでリードフレーム2が切断される。この際、
ピンチ部分2bの幅は短いので引きちぎるようにして除
去される。
示すように、リードフレーム2をフレーム受けダイ70
に搭載する。フレーム受けダイ70はリードフレーム2
の封止樹脂3を固定するとともにし、リード部分の封止
樹脂3近傍の根元部分を支える構成になっている。すな
わち、リードフレーム2の角部2aの上面のゲート残り
(上ゲート残り)3aが形成される部分は、フレーム受
けダイ70に支持される構成となっている。そして、そ
して、リードフレーム2をフレーム受けダイ70に搭載
すると、ゲート残り3aの形成部分の上部から上ゲート
パンチ6が下降してくる。
る根元部分が約50μmの長さに渡って平坦になってお
り、その先は水平面に対して30〜60度の角度でリー
ドフレーム2から遠ざかる方向の傾斜を有した形状とな
っている。上ゲートパンチ6は当該傾斜に合わせた斜面
を有した形状となっており、下降によりゲート残り3a
の傾斜面と接触することになる。
後も更に下降を続けることで、図8に示すようにゲート
残り3aを粉砕し、上ゲートパンチ6の先端部がリード
フレーム2の上面にほぼ接触する位置まで下降すること
により、ゲート残り3aは根元部分BPを残して粉砕さ
れる。このとき、粉砕により生じた樹脂片RPが発生す
る。
よびゲート残り3aの傾斜面の角度について説明する。
図9に示すように、上ゲートパンチ6の傾斜面の角度を
θ3とし、ゲート残り3aの傾斜面の角度をθ4とする
と、θ3≧θ4となるように上ゲートパンチ6の傾斜面
の角度を設定する。θ4は通常60度前後となるので、
θ3を60度前後に設定することで、ゲート残り3aの
傾斜面部分を確実に粉砕することができる。
および図6を用いて説明した、下ゲート残りの除去方法
と同じであるので、説明は省略する。
したように、ピンチカット工程に先だって、ゲート残り
3aおよび3bの傾斜部分を粉砕して短くしておくこと
により、ピンチカット工程おいて、ゲート残り3aおよ
び3bの根元部分に応力が集中することを防止でき、封
止樹脂3の破損を防止することができる。
部分の粉砕により、樹脂片が発生することになり、当該
樹脂片が封止樹脂3に食い込んだり、リードLDの表面
に貼り付いたりするという問題は解決できなかった。そ
こで、発明者等は、上記方法をさらに発展させて、以下
に説明するゲート残りの除去方法を発明した。
いて本発明に係る半導体装置の製造方法の実施の形態1
について説明する。
ず、図10に示すように、リードフレーム2をフレーム
受けダイ11に搭載する。フレーム受けダイ11は封止
樹脂3を収容する平面視輪郭形状が矩形のキャビティ1
1dを備え、当該キャビティ11dの4つの角部のう
ち、リードフレーム2の角部(不要部)2aの下面のゲ
ート残り3bに対応する1の角部にはゲート残り収容部
11cが配設されている。そして、キャビティ11dと
ゲート残り収容部11cとの境界部には下ゲートパンチ
11aが配設されている。
に搭載すると、封止樹脂3がキャビティ11d内に収容
されるとともに、ゲート残り3bがゲート残り収容部1
1cに収容される。しかし、ゲート残り3bが下ゲート
パンチ11aの先端部に接触するので、ゲート残り3b
はゲート残り収容部11cに完全には収容されていな
い。この状態で、リードフレーム2の上部からフレーム
押え12が下降してきて、リードフレーム2の上面に接
触する。フレーム押え12はさらに下降を続け、下ゲー
トパンチ11aの先端部がゲート残り3bの内部に食い
込んで、ゲート残り3bがゲート残り収容部11cに完
全に収容された時点でフレーム押え12の下降が停止す
る。この状態を図11に示す。図11はリードフレーム
2およびフレーム受けダイ11の図10におけるA−A
線での断面に相当する部分を表している。
いて説明する。先に説明したようにゲート残り3bは、
封止樹脂3に接続される根元部分が約50μmの長さに
渡って平坦になっており、その先は水平面に対して30
〜60度の角度でリードフレーム2から遠ざかる方向の
傾斜を有した形状となっている。下ゲートパンチ11a
はゲート残り3bの傾斜面よりも急角度の傾斜面を有し
ており、先端部は鋭いエッジになっている。そして、下
ゲートパンチ11aの先端部は、リードフレーム2が接
触する押え面11bよりも寸法S1だけ低い位置(奥ま
った位置)にある。また、下ゲートパンチ11aは、封
止樹脂3をキャビティ11d内に収容した際に、封止樹
脂3の最突出面から下ゲートパンチ11aの先端部まで
の距離が寸法L1となるように配設されている。
aおよびゲート残り3bの傾斜面の角度について説明す
る。図12に示すように、下ゲートパンチ11aの傾斜
面の角度をθ11とし、ゲート残り3bの傾斜面の角度
をθ2とすると、θ11<θ2となるように下ゲートパ
ンチ11aの傾斜面の角度を設定する。θ2は通常60
度前後となるので、θ11を40〜45度程度に設定す
ることで、下ゲートパンチ11aがゲート残り3bを粉
砕することなく、ゲート残り3bに食い込んだ状態とな
る。下ゲートパンチ11aの食い込み量は、ゲート残り
3bに、その延在方向とは垂直な方向にクラックを発生
させる程度であることが望ましく、寸法S1によって設
定される。
ある根元部分に下ゲートパンチ11aを食い込ませる場
合、当該根元部分の厚み約0.3mmであるので、寸法
S1を約0.2mmとすれば食い込み量は約0.1mm
となる。このように、下ゲートパンチ11aを少なくと
も根元部分の厚みの3分の1程度まで食い込ませること
で、残る部分にクラックを生じさせることができる。従
って、以上説明した工程をクラック形成工程と呼称する
ことができる。
封止樹脂3を破損することを防止するために設けられて
おり、フレーム受けダイ11の寸法公差を考慮して設定
されている。すなわち、フレーム受けダイ11の寸法公
差を50μm程度とすれば、寸法L1を70〜100μ
m程度に設定しておけば、下ゲートパンチ11aが封止
樹脂3を破損することは防止される。
チ11aの先端部がゲート残り3bの内部に食い込む
と、微量ではあるが樹脂片RPが発生する。図11に示
すように下ゲートパンチ11aの先端部がゲート残り3
bの内部に食い込んだ状態では、下ゲートパンチ11a
とゲート残り収容部11cとで規定される領域はリード
フレーム2の角部2aで覆われ、密閉された状態とな
る。従って、発生する樹脂片RPが外部に飛散すること
は殆どないが、より完全を期するため、ゲート残り収容
部11cには図示しない集塵装置につながる吸入孔が設
けられており、発生した樹脂片はエアー吸引により図1
1中の矢印の方向に集塵され、樹脂片RPが外部に飛散
することが完全に防止される。
の後に、ピンチカット工程を行う。まず、図13に示す
ようにリードフレーム2をピンチカットのためのダイ1
3に搭載する。ダイ13は封止樹脂3を収容する平面視
輪郭形状が矩形のキャビティ13dを備え、当該キャビ
ティ13dの4つの角部には、リードフレーム2の角部
2aに対応して、切断物収容部13cが配設されてい
る。
と、封止樹脂3がキャビティ13d内に収容されるとと
もに、ゲート残り3bが切断物収容部13cに収容され
る。ダイ13においてはリードフレーム2の角部2aの
みが支え無しの状態にあり、この状態で、リードフレー
ム2の上部からパンチ14が下降してきて、リードフレ
ーム2の上面に接触する。この状態を図14に示す。図
14はリードフレーム2およびダイ13の図13におけ
るA−A線での断面に相当する部分を表している。
角部2aに接触した後も下降を続け、図36に示した仮
想の切断線CLでリードフレーム2が切断され、不要部
である角部2aが除去される。なお、角部2aは4つと
も除去される。この際、ピンチ部分2bの幅は短いので
引きちぎるようにして除去され、角部2aに接触するゲ
ート残り3bも同時に折り取られることになる。
て説明したクラック形成工程によりクラックが発生して
いるので、ゲート残り3bは当該クラック部分で折り取
られ、ゲート残り3bの根元部分に応力が加わることは
防止される。そして、封止樹脂3にはゲート残り3bの
根元部分BPが僅かに残った状態となる。この根元部分
BPの大きさは先に説明した寸法L1に相当し、設定値
では70〜100μm程度であり、後の工程に影響を与
えることはない。
部2aを切断するために下降する際、および角部2aを
切断後にパンチ14が上昇する際に、パンチ14の端縁
部とゲート残り3bの根元部分BPとが接触して若干の
樹脂片を発生させる場合もあるが、ダイ13には図示し
ない集塵装置につながる吸入孔が設けられており、発生
した樹脂片はエアー吸引により図15中の矢印の方向に
集塵され、樹脂片が外部に飛散することが完全に防止さ
れる。
ンチの構成>なお、パンチ14の端縁部とゲート残り3
bの根元部分BPとの接触による樹脂片の発生を極力防
止するには、図16に示すように端縁部に逃げ面(クリ
アランス面)141を有したパンチ140を使用すれば
良い。パンチ140の構成によれば、角部2aの切断に
際しては先端部142が一瞬、ゲート残り3bの根元部
分BPに接触するが、その後は逃げ面141となるので
根元部分BPが接触することが防止される。これは、パ
ンチ140の上昇に際しても同様である。なお、図16
においてはパンチ140の動作方向を矢印で示してい
る。
ず、図17に示すように、リードフレーム2をフレーム
受けダイ21に搭載する。フレーム受けダイ21は封止
樹脂3を収容する平面視輪郭形状が矩形のキャビティ2
1dを備え、当該キャビティ21dの1の角部には、リ
ードフレーム2の角部2aの上面のゲート残り3aが形
成される部分に対応して、集塵口21cが配設されてい
る。そして、キャビティ21dと集塵口21cとの境界
部にはゲート支持台21aが配設されている。
に搭載すると、封止樹脂3がキャビティ21d内に収容
され、ゲート残り3aはゲート支持台21a上に位置す
ることになる。この状態で、リードフレーム2の上部か
らフレーム押え22が下降してくる。
る平面視輪郭形状が矩形のキャビティ22dと、ゲート
残り3aを収容するゲート残り収容部22bと、ゲート
残り3aに食い込み、クラックを生じさせる上ゲートパ
ンチ22aとを備えており、下降に伴って上ゲートパン
チ22aの先端部がゲート残り3aに食い込む。フレー
ム押え22はさらに下降を続け、上ゲートパンチ22a
の先端部がゲート残り3aの内部に食い込んで、ゲート
残り3aがゲート残り収容部22bに完全に収容された
時点でフレーム押え22の下降が停止する。この状態を
図18に示す。図18はリードフレーム2およびフレー
ム受けダイ21の図17におけるA−A線での断面に相
当する部分を表している。
いて説明する。ゲート残り3aは、先に説明したよう
に、封止樹脂3に接続される根元部分が約50μmの長
さに渡って平坦になっており、その先は水平面に対して
30〜60度の角度でリードフレーム2から遠ざかる方
向の傾斜を有した形状となっている。上ゲートパンチ2
2aはゲート残り3aの傾斜面よりも急角度の傾斜面を
有しており、先端部は鋭いエッジになっている。そし
て、上ゲートパンチ22aの先端部は、リードフレーム
2が接触する押え面22cよりも寸法S2だけ高い位置
(奥まった位置)にある。また、上ゲートパンチ22a
は、封止樹脂3をキャビティ22d内に収容した際に、
封止樹脂3の最突出面から上ゲートパンチ22aの先端
部までの距離が寸法L2となるように配設されている。
aおよびゲート残り3aの傾斜面の角度について説明す
る。図19に示すように、上ゲートパンチ22aの傾斜
面の角度をθ22とし、ゲート残り3aの傾斜面の角度
をθ4とすると、θ22<θ4となるように上ゲートパ
ンチ22aの傾斜面の角度を設定する。θ4は通常60
度前後となるので、θ22を40〜45度程度に設定す
ることで、上ゲートパンチ22aがゲート残り3aを粉
砕することなく、ゲート残り3aに食い込んだ状態とな
る。上ゲートパンチ22aの食い込み量は、ゲート残り
3aに、その延在方向とは垂直な方向にクラックを発生
させる程度であることが望ましく、寸法S2によって設
定される。
ある根元部分に上ゲートパンチ22aを食い込ませる場
合、当該根元部分の厚み約0.3mmであるので、寸法
S2を約0.2mmとすれば食い込み量は約0.1mm
となる。このように、上ゲートパンチ22aを少なくと
も根元部分の厚みの3分の1程度まで食い込ませること
で、残る部分にクラックを生じさせることができる。従
って、以上説明した工程をクラック形成工程と呼称する
ことができる。
封止樹脂3を破損することを防止するために設けられて
おりフレーム受けダイ21およびフレーム押え22の寸
法公差を考慮して設定されている。すなわち、フレーム
受けダイ21およびフレーム押え22の寸法公差を50
μm程度とすれば、寸法L2を70〜100μm程度に
設定しておけば、上ゲートパンチ22aが封止樹脂3を
破損することは防止される。
チ22aの先端部がゲート残り3aの内部に食い込む
と、微量ではあるが樹脂片RPが発生する。図18に示
すように上ゲートパンチ22aの先端部がゲート残り3
aの内部に食い込んだ状態では、上ゲートパンチ22a
とゲート残り収容部22bとで規定される領域はリード
フレーム2の角部2aで覆われ、密閉された状態とな
る。従って、発生する樹脂片RPが外部に飛散すること
は殆どないが、より完全を期するため、フレーム受けダ
イ21の集塵口21bには図示しない集塵装置につなが
る吸入孔が設けられており、発生した樹脂片RPは図1
8中の矢印の方向に集塵され、樹脂片RPが外部に飛散
することが完全に防止される。
の後に、ピンチカット工程を行う。まず、図20に示す
ようにリードフレーム2をピンチカットのためのダイ2
3に搭載する。ダイ23の構成は図13を用いて説明し
たダイ13と基本的に同じであり、封止樹脂3を収容す
る平面視輪郭形状が矩形のキャビティ(図示せず)を備
え、当該キャビティの4つの角部には、リードフレーム
2の角部2aに対応して、切断物収容部23cが配設さ
れている。
と、封止樹脂3がキャビティ内に収容される。ダイ23
においてはリードフレーム2の角部2aのみが支え無し
の状態にあり、この状態で、リードフレーム2の上部か
らリードフレーム除去パンチ24が下降してきて、リー
ドフレーム2の上面に接触する。この状態を図20に示
す。
残り3aを収容するゲート残り逃げ部24bと、ゲート
残り3aに接触するゲート残り除去パンチ24aとを備
えており、下降に伴ってゲート残り除去パンチ24aの
先端部がゲート残り3aに食い込む。ゲート残り除去パ
ンチ24aの先端部は、リードフレーム2が接触する押
え面24cよりも寸法S3だけ高い位置(奥まった位
置)にあり、押え面24cがリードフレーム2に接触す
ると同時にゲート残り除去パンチ24aの先端部がゲー
ト残り3aに食い込む構成となっている。なお、寸法S
3は図18を用いて説明したフレーム押え22の寸法S
2と同様である。また、ゲート残り除去パンチ24a
は、封止樹脂3の最突出面からゲート残り除去パンチ2
4aの先端部までの距離が寸法L2となるように配設さ
れている。
ム除去パンチ24は角部2aに接触した後も下降を続
け、図35に示した仮想の切断線CLでリードフレーム
2が切断され、不要部である角部2aが除去される。な
お、角部2aは4つとも除去される。この際、ピンチ部
分2bの幅は短いので引きちぎるようにして除去され、
角部2aに接触するゲート残り3aも同時に折り取られ
ることになる。
て説明したクラック形成工程によりクラックが発生して
いるので、ゲート残り3aは当該クラック部分で折り取
られ、ゲート残り3aの根元部分に応力が加わることは
防止される。そして、封止樹脂3にはゲート残り3aの
根元部分BPが僅かに残った状態となる。この根元部分
BPの大きさは先に説明した寸法L2に相当し、設定値
では70〜100μm程度であり、後の工程に影響を与
えることはない。
成について説明する。ゲート残り3aは、先に説明した
ように、封止樹脂3に接続される根元部分が約50μm
の長さに渡って平坦になっており、その先は水平面に対
して30〜60度の角度でリードフレーム2から遠ざか
る方向の傾斜を有した形状となっている。ゲート残り除
去パンチ24aはゲート残り3aの傾斜面よりも急角度
の傾斜面を有している。図22にゲート残り除去パンチ
24aおよびゲート残り3aの傾斜面の角度の関係を示
す。図22に示すように、ゲート残り除去パンチ24a
の傾斜面の角度をθ24とし、ゲート残り3aの傾斜面
の角度をθ4とすると、θ24<θ4となるようにゲー
ト残り除去パンチ24aの傾斜面の角度を設定する。θ
4は通常60度前後となるので、θ24を40〜45度
程度に設定することで、ゲート残り除去パンチ24aが
ゲート残り3aを粉砕することなく、ゲート残り3aに
食い込んだ状態となる。
除去パンチ24が角部2aを切断するために下降する
際、および角部2aを切断後にリードフレーム除去パン
チ24が上昇する際に、リードフレーム除去パンチ24
の端縁部とゲート残り3aの根元部分BPとが接触して
若干の樹脂片を発生させる場合もあるが、ダイ23には
図示しない集塵装置につながる吸入孔が設けられてお
り、発生した樹脂片は図21中の矢印の方向に集塵さ
れ、樹脂片が外部に飛散することが完全に防止される。
ンチの構成>なお、リードフレーム除去パンチ24aの
端縁部とゲート残り3aの根元部分BPとの接触による
樹脂片の発生を極力防止するには、図23に示すように
端縁部に逃げ面(クリアランス面)241を有したリー
ドフレーム除去パンチ240を使用すれば良い。リード
フレーム除去パンチ240の構成によれば、角部2aの
切断に際しては先端部242が一瞬、ゲート残り3aの
根元部分BPに接触するが、その後は逃げ面241とな
るので根元部分BPが接触することが防止される。これ
は、リードフレーム除去パンチ240の上昇に際しても
同様である。なお、図23においてはリードフレーム除
去パンチ240の動作方向を矢印で示している。
ように、本発明に係る実施の形態1によれば、ピンチカ
ット工程に先だって、ゲート残りの根元部分にクラック
を形成する工程を備えることで、ピンチカット工程にお
いてゲート残りを折り取る場合に、ゲート残りはクラッ
ク部分で折り取られ、ゲート残りの根元部分に応力が加
わることが防止されるので、封止樹脂が破損することが
防止されるとともに、樹脂片が発生することが防止でき
る。
は、上ゲート方式および下ゲート方式で形成されたゲー
ト残りの除去について説明したが、中間ゲート方式で形
成されたゲート残りの除去に適用しても良い。図24
に、中間ゲート方式で形成されたゲート残り3cの構成
を示す。
部2aには封止樹脂3の近傍に、矩形の切り欠き部2c
が形成されている。切り欠き部2cは、樹脂封止工程に
おいて樹脂をキャビティ内に流し込むゲートに対応して
設けられており、樹脂硬化後は、当該切り欠き部2c内
にも樹脂が残ることになる。このような構成とするの
は、ゲート残り3cの厚みをできるだけ薄くするためで
あり、切り欠き部2c内だけに樹脂が残るのが理想的で
ある。しかし実際には切り欠き部2cから樹脂が上下に
はみ出してゲート残り3cとなっている。
は、図10および図11を用いて説明したフレーム受け
ダイ11、図17および図18を用いて説明したフレー
ム押え22を組み合わせて使用すれば良い。
けダイ11上にリードフレーム2を搭載し、フレーム押
え22を下降させることでゲート残り3cの上下から、
上ゲートパンチ22aおよび下ゲートパンチ11aをゲ
ート残り3cに食い込ませてクラックを発生させる。後
のピンチカット工程は先に説明した上ゲート残りの除去
方法あるいは下ゲート残りの除去方法を採用すること
で、ゲート残り3cはクラック部分で折り取られ、ゲー
ト残りの根元部分に応力が加わることが防止されるの
で、封止樹脂3が破損することが防止されるとともに、
樹脂片が発生することが防止できる。
に係る実施の形態1の下ゲート残りの除去方法において
は、フレーム受けダイ11のキャビティ11dやゲート
残り収容部11cは固定されていた。しかし、樹脂片飛
散防止の観点からキャビティやゲート残り収容部を可動
としても良い。
を可動としたフレーム受けダイ30の構成を示す。図2
6に示すように、フレーム受けダイ30は、キャビティ
およびゲート残り収容部を構成する本体部32と、当該
本体部32を上部方向に付勢する弾性体33と、弾性体
33を収容し、本体部32の下部に挿入されるスライド
ガイド34と、固定された下ゲートパンチ31とを備え
ている。
押さえ面32bとは反対側の面内に溝を有し、当該溝内
には弾性体33を収容したスライドガイド34が挿入さ
れている。弾性体33は本体部32を上部方向に付勢
し、スライドガイド34と本体部32とは摺動自在に構
成されている。そして、本体部32に加重がかかってい
ない状態では押さえ面32bと下ゲートパンチ31の先
端部との距離はS4となっている。なお、下ゲートパン
チ31およびスライドガイド34は所定の基盤に固定さ
れているが図示は省略する。
分斜視図として示す。図27に示すように、スライドガ
イド34内には複数の弾性体33が収容され、キャビテ
ィ32dおよびゲート残り収容部32aを構成する本体
部32を押し上げている。なお、図27に示すA−A断
面が図26に相当する。
おいては、リードフレーム2を搭載するとリードフレー
ム2が本体部32の押さえ面32bに密着する。そし
て、その状態を保った状態でフレーム押え12が降下
し、ゲート残り3bが下ゲートパンチ31の先端部に押
し付けられるので、下ゲートパンチ31の先端部がゲー
ト残り3bに食い込んだ際に発生する樹脂片の飛散を完
全に防止することができる。
した状態でゲート残り3bが下ゲートパンチ31の先端
部に接触しない寸法に設定される。その値は、例えば1
mmである。
使用されるが、ゴムやエアーバネのようなものでも良
い。
いて説明したフレーム押え22に適用しても同様の作用
効果を得られる。
態1および2では、クワッドフラットパッケージ(QF
P)を例に採り、ゲート残りがリードフレームの角部に
形成され、リードフレームの角部を不要部として除去す
る構成について説明したが、本発明の適用はQFPに限
定されるものではなく、樹脂封止形半導体装置であれば
どのタイプにも適用可能である。
る場合には、ゲート残りの所定位置にクラックを形成
し、リードフレームの不要部の除去に際して、ゲート残
りを当該クラック部分で折り取るようにすれば、封止樹
脂の破損を防止するとともに、樹脂片の発生を低減する
ことができる。
に係る実施の形態1および2においては、ゲート残りを
除去する際に発生する樹脂片の低減および封止樹脂の破
損防止について説明したが、発明者等は樹脂片低減の観
点から、以下に説明する構成を併せて提供する。
リードフレーム2のタイバーカット工程を行う際のプレ
ス金型として上金型51および下金型52の構成を示
す。図28に示すようにリードフレーム2を上金型51
および下金型52で挟んでタイバーカットを行うが、封
止樹脂3の角部からリードフレーム2の表面にかけては
ゲート残り3bおよびエアベント残り3eが延在するの
で、上金型51および下金型52には逃げ溝が形成され
ている。
に対応する位置にゲート逃げ溝511が、エアベント残
り3eに対応する位置にエアベント逃げ溝512が形成
されている。
応する位置にゲート逃げ溝521が、エアベント残り3
eに対応する位置にエアベント逃げ溝522が形成され
ている。
ト逃げ溝512はリードフレーム2の封止樹脂3を収容
するキャビティの角部から対角線に沿って形成されてい
る。
(あるいはゲート残り3b)が形成される角部を除く3
つの角部においてリードフレーム2の上下面に存在して
いるのでエアベント逃げ溝512は3つの角部にそれぞ
れ形成されている。
ーム2を挟むと、ゲート残り3bはゲート逃げ溝521
に囲まれ、エアベント残り3eはエアベント逃げ溝51
2および522に囲まれるので、プレス動作により上金
型51および下金型52が重なりあってもゲート残り3
b(あるいは3a)、エアベント残り3eが押しつぶさ
れることが防止される。
よびエアベント残りが押しつぶされ、樹脂片が発生する
ことがあった従来のプレス金型に比べて樹脂片の発生を
低減できるので、樹脂片が封止樹脂3やリードLDに付
着した状態で別のプレス工程に移行した場合に、移行先
のプレス工程で樹脂片が封止樹脂3に食い込んだりリー
ドLDに貼り付く可能性を低減できる。
ト工程を行う際のプレス金型について説明したが、本発
明の適用は他のプレス金型に適用しても良いことは言う
までもない。すなわち、プレス動作によりゲート残りお
よびエアベント残りが押しつぶされる可能性がある場合
には本発明を適用して逃げ溝を配設することで、上記と
同様の作用効果を得ることができる。
保護するためには、図28に示すような溝構造に限定さ
れるものではなく、図10および図17に示したゲート
残り収容部11cおよび集塵口21cのような開口部で
あっても良い。さらに言えば、実施の形態1および2に
おいてはエアベント残りを保護する構成については言及
しなかったが、エアベント残りを保護する溝あるいは開
口部を設けても良いことは言うまでもない。
ールの構成> 図29にリードフレーム搬送用のガイドレール60の構
成を示す。図29において、ガイドレール60にはゲー
ト残り3bに対応したゲート逃げ溝61および、エアベ
ント残り3eに対応したエアベント逃げ溝62がレール
長手方向に沿って配設されている。
62は、リードフレーム2を搭載溝63に載置した場合
に、それぞれの溝の底面および側面にゲート残り3bお
よびエアベント残り3eが接触しない寸法で形成されて
いる。
ガイドレール60上を滑らせる場合でも、ゲート残り3
bおよびエアベント残り3eがガイドレール60の表面
に接触することが防止されるので、ゲート残り3bおよ
びエアベント残り3eから樹脂片が発生することが防止
され、搬送中に樹脂片が封止樹脂3に食い込んだり、リ
ードLDの表面に貼り付く可能性を低減できる。
の製造方法によれば、ゲート残りの所定位置に、その延
在方向とは垂直な方向にクラックを形成し、リードフレ
ームの不要部をプレス加工により除去する際に、ゲート
残りをクラックの形成部分から折り取るので、ゲート残
りの根元部分に応力が加わることが防止され、封止樹脂
が破損することが防止されるとともに、樹脂片が発生す
ることが防止でき、またゲート残りの所定位置にクラッ
クを形成することが容易にできる。また、ゲートパンチ
のエッジがフレーム受けダイのリードフレームの搭載面
よりも所定長さだけ低い位置にあるので、エッジが下ゲ
ート残りを完全に分断することなくクラックを形成する
ことができ、また、エッジをゲートパンチのエッジを下
ゲート残りに食い込ませる際に、下ゲート残りを、ゲー
トパンチ、ゲート残り収容部およびリードフレームで規
定される領域に密閉するので、エッジが下ゲート残りに
食い込む際に発生する樹脂片が外部に飛散するのを防止
できる。
製造方法によれば、本体部が上下方向に移動可能な前記
本体部フレーム受けダイにリードフレームを搭載する
と、リードフレームが本体部に密着する。そして、その
状態を保った状態でリードフレームを押し下げること
で、下ゲート残りがゲートパンチのエッジに押し付けら
れるので、エッジが下ゲート残りに食い込んだ際に発生
する樹脂片の飛散を完全に防止することができる。
製造方法によれば、下ゲート残りを、ゲートパンチ、ゲ
ート残り収容部およびリードフレームで規定される領域
に密閉し、かつ、エッジが下ゲート残りに食い込む際に
発生する樹脂片を吸引するので、樹脂片の飛散を完全に
防止することができる。
製造方法によれば、ゲート残りの所定位置に、その延在
方向とは垂直な方向にクラックを形成し、リードフレー
ムの不要部をプレス加工により除去する際に、ゲート残
りをクラックの形成部分から折り取るので、ゲート残り
の根元部分に応力が加わることが防止され、封止樹脂が
破損することが防止されるとともに、樹脂片が発生する
ことが防止でき、また、ゲート残りの所定位置にクラッ
クを形成することが容易にできる。また、ゲートパンチ
のエッジがフレーム押えのリードフレームの押え面より
も所定長さだけ低い位置にあるので、エッジが上ゲート
残りを完全に分断することなくクラックを形成すること
ができ、またエッジをゲートパンチのエッジを上ゲート
残りに食い込ませる際に、上ゲート残りを、ゲートパン
チ、ゲート残り収容部およびリードフレームで規定され
る領域に密閉するので、エッジが上ゲート残りに食い込
む際に発生する樹脂片が外部に飛散するのを防止でき
る。
製造方法によれば、本体部が上下方向に移動可能なフレ
ーム押えをリードフレームに押し当てるとリードフレー
ムが本体部に密着する。そして、その状態を保った状態
でリードフレームを押し下げることで、エッジが上ゲー
ト残りに食い込んだ際に発生する樹脂片の飛散を完全に
防止することができる。
製造方法によれば、上ゲート残りを、ゲートパンチ、ゲ
ート残り収容部およびリードフレームで規定される領域
に密閉し、かつ、エッジが上ゲート残りに食い込む際に
発生する樹脂片を吸引するので、樹脂片の飛散を完全に
防止することができる。
製造方法によれば、上ゲート残りを有するリードフレー
ムの不要部の除去に際して、リードフレーム除去パンチ
が上ゲート残りを粉砕して樹脂片を発生することが防止
できるとともに、ゲート残りの根元部分に応力を加える
ことなく不要部とともに上ゲート残りを除去できる。
製造方法によれば、ゲート残り除去パンチがエッジが上
ゲート残りを完全に分断することなく、クラックで上ゲ
ート残りを折り取ることができる。
よれば、プレス加工に際して前記ゲート残りおよびエア
ベント残りの破壊が防止されるので、樹脂片の発生を低
減でき、樹脂片が封止樹脂やリードに付着した状態で別
のプレス工程に移行した場合に、移行先のプレス工程で
樹脂片が封止樹脂に食い込んだりリードに貼り付く可能
性を低減して、製品不良の発生率を低減できる。
ルによれば、リードフレームの搬送に際してガイドレー
ル上を滑らせる場合でも、ゲート残りおよびエアベント
残りがガイドレールの表面に接触することが防止される
ので、ゲート残りおよびエアベント残りから樹脂片が発
生することが防止され、搬送中に樹脂片が封止樹脂に食
い込んだり、リードの表面に貼り付く可能性を低減し
て、製品不良の発生率を低減できる。
る。
る。
る。
明する図である。
説明する図である。
説明する図である。
る。
る。
明する図である。
のクラック形成工程を説明する斜視図である。
のクラック形成工程を説明する図である。
のクラック形成用のパンチの傾斜角を説明する図であ
る。
する斜視図である。
する図である。
する図である。
図である。
のクラック形成工程を説明する斜視図である。
のクラック形成工程を説明する図である。
のクラック形成用のパンチの傾斜角を説明する図であ
る。
する図である。
する図である。
る図である。
図である。
説明する斜視図である。
クラック形成工程を説明する図である。
ダイの構成を示す図である。
ダイの構成を示す斜視図である。
説明する斜視図である。
を説明する斜視図である。
な製造工程を説明する図である。
な製造工程を説明する図である。
な製造工程を説明する図である。
な製造工程を説明する図である。
平面図である。
図である。
図である。
ト残り、3e エアベント、11,21,30 フレー
ム受けダイ、11a,31 下ゲートパンチ、11b,
22c,24c 押え面、11c,22b,32a ゲ
ート残り収容部、21c 集塵口、22 フレーム押
え、22a 上ゲートパンチ、24 リードフレーム除
去パンチ、24a ゲート残り除去パンチ、24b ゲ
ート残り逃げ部、32 本体部、32d キャビティ、
33 弾性体、34 スライドガイド、60 ガイドレ
ール、61,511,521 ゲート逃げ溝、62,5
12,522 エアベント逃げ溝。
Claims (10)
- 【請求項1】 (a)樹脂封止用金型を用いてリードフレ
ーム上に集積回路を封止するための封止樹脂を形成する
工程と、 (b)前記樹脂封止用金型のゲートに対応して、前記封止
樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在するゲート
残りの所定位置に、その延在方向とは垂直な方向にクラ
ックを形成する工程と、 (c)前記リードフレームの不要部をプレス加工により除
去する際に、前記ゲート残りを前記クラックの形成部分
から折り取る工程とを備え、 前記工程 ( b ) は、 ( b−1 ) その先端部にエッジを有し、前記エッジが、前
記ゲート残りの延在方向とは垂直をなすように配設され
たゲートパンチを前記ゲート残りの所定位置に押し当
て、前記エッジを前記ゲート残りに食い込ませる工程を
備え、 前記ゲート残りは、前記リードフレームの下面側に形成
される下ゲート残りであって、 前記ゲートパンチは、前記リードフレームを搭載するフ
レーム受けダイに固定して配設され、 前記フレーム受けダイは、前記リードフレームの搭載時
に前記下ゲート残りを収容するように配設されたゲート
残り収容部を備え、 前記ゲートパンチは、前記ゲート残り収容部の壁面の一
部を構成するとともに、前記エッジが前記フレーム受け
ダイの前記リードフレームの搭載面よりも低くなるよう
に配設され、 前記工程 ( b−1 ) は、 ( b−2 ) 前記リードフレームを前記フレーム受けダイに
搭載し、前記リードフレームを上部から押し下げること
で、前記エッジを前記下ゲート残りに食い込ませるとと
もに、前記下ゲート残りを、前記ゲートパンチ、前記ゲ
ート残り収容部および前記リードフレームで規定される
領域に密閉する工程を含む、 半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記フレーム受けダイは、 前記封止樹脂を収容するキャビティおよび前記ゲート残
り収容部を構成する本体部と、前記ゲートパンチとに分
割され、 前記本体部は、 前記本体部を一方向に付勢する弾性体と、 前記弾性体を収容して前記本体部内に挿入され、前記本
体部と摺動自在に構成されたスライドガイドとを備える
ことで、上下方向に移動可能に構成され、 前記工程 ( b−2 ) は、 前記リードフレームを、上下方向に移動可能な前記本体
部に搭載する工程を含む、請求項1 記載の半導体装置の
製造方法。 - 【請求項3】 前記ゲート残り収容部は、集塵装置につ
ながる吸入孔を有し、 前記工程 ( b ) は、 前記エッジが前記下ゲート残りに食い込む際に発生する
樹脂片を前記吸入口を介して吸引する工程を含むことを
特徴とする、請求項1 記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 ( a ) 樹脂封止用金型を用いてリードフレ
ーム上に集積回路を封止するための封止樹脂を形成する
工程と、 ( b ) 前記樹脂封止用金型のゲートに対応して、前記封止
樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在するゲート
残りの所定位置に、その延在方向とは垂直な方向にクラ
ックを形成する工程と、 ( c ) 前記リードフレームの不要部をプレス加工により除
去する際に、前記ゲート残りを前記クラックの形成部分
から折り取る工程とを備え、 前記工程 ( b ) は、 ( b−1 ) その先端部にエッジを有し、前記エッジが、前
記ゲート残りの延在方向とは垂直をなすように配設され
たゲートパンチを前記ゲート残りの所定位置に押し当
て、前記エッジを前記ゲート残りに食い込ませる工程を
備え、 前記ゲート残りは、前記リードフレームの上面側に形成
される上ゲート残りであって、 前記ゲートパンチは、前記リードフレームの上面を押え
るフレーム押えに固定して配設され、 前記フレーム押えは前記リードフレームの押圧時に前記
上ゲート残りを収容するように配設されたゲート残り収
容部を備え、 前記ゲートパンチは、前記ゲート残り収容部の壁面の一
部を構成するとともに、前記エッジが前記フレーム押え
の前記リードフレームの押え面よりも高くなるように配
設され、 前記工程 ( b−1 ) は、 ( b−2 ) 前記リードフレームをフレーム受けダイに搭載
し、前記リードフレームを前記フレーム押えによって押
圧することで、前記エッジを前記上ゲート残りに食い込
ませるとともに、前記上ゲート残りを、前記ゲートパン
チ、前記ゲート残り収容部および前記リードフレームで
規定される領域に密閉する工程を含む、 半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記フレーム押えは、 前記封止樹脂を収容するキャビティおよび前記ゲート残
り収容部を構成する本体部と、前記ゲートパンチとに分
割され、 前記本体部は、 前記本体部を一方向に付勢する弾性体と、 前記弾性体を収容して前記本体部内に挿入され、前記本
体部と摺動自在に構成されたスライドガイドとを備える
ことで、上下方向に移動可能に構成され、 前記工程 ( b−2 ) は、 前記リードフレームを上下方向に移動可能な前記本体部
によって押圧する工程を含む、請求項4 記載の半導体装
置の製造方法。 - 【請求項6】 前記フレーム受けダイは、前記ゲート残
り収容部に対応する位置に集塵装置につながる集塵口を
備え、 前記工程 ( b ) は、 前記エッジが前記上ゲート残りに食い込む際に発生する
樹脂片を前記集塵口を介して吸引する工程を含むことを
特徴とする、請求項4 記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記工程 ( c ) は、 ( c−1 ) その先端部にエッジを有し、前記エッジが、前
記上ゲート残りの延在方向とは垂直をなすように配設さ
れたゲート残り除去パンチと、前記リードフレームの押
圧時に前記上ゲート残りを収容するように配設されたゲ
ート残り逃げ部とを有したリードフレーム除去パンチの
前記エッジを、前記上ゲート残りの前記ゲートパンチで
形成された食い込み部に押し当て、前記リードフレーム
除去パンチを押し下げる工程を備える、請求項4 記載の
半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記ゲート残り除去パンチは、前記エッ
ジが前記リードフレーム除去パンチの前記リードフレー
ムの押え面よりも高くなるように配設される、請求項7
記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 樹脂封止用金型を用いてリードフレーム
上に集積回路を封止するための封止樹脂が形成された半
導体装置をプレス加工するプレス金型であって、 前記樹脂封止用金型のゲートに対応して、前記封止樹脂
から前記リードフレーム上にかけて延在するゲート残り
を収容し、プレス加工に際して前記ゲート残りの破壊を
防止するゲート逃げ部と、 前記樹脂封止用金型のエアベントに対応して、前記封止
樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在するエアベ
ント残りを収容し、プレス加工に際して前記エアベント
残りの破壊を防止するエアベント逃げ部とを備える、プ
レス金型。 - 【請求項10】 樹脂封止用金型を用いてリードフレー
ム上に集積回路を封止するための封止樹脂が形成された
半導体装置を搬送するガイドレールであって、 前記樹脂封止用金型のゲートに対応して、前記封止樹脂
から前記リードフレーム上にかけて延在するゲート残り
が、搬送に際して前記ガイドレールと接触することを防
止するレ ール長手方向に沿って配設されたゲート逃げ溝
と、 前記樹脂封止用金型のエアベントに対応して、前記封止
樹脂から前記リードフレーム上にかけて延在するエアベ
ント残りが、搬送に際して前記ガイドレールと接触する
ことを防止するレール長手方向に沿って配設されたエア
ベント逃げ溝とを備える、ガイドレール。
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