JP3531683B2 - ポリスチレン系樹脂組成物 - Google Patents
ポリスチレン系樹脂組成物Info
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Description
脂組成物に関し、さらに詳しくは、電気・電子材料,産
業構造材,自動車部品,家電品,各種機械部品などの産
業用資材等の素材として好適に用いられる、優れた剛
性,耐熱性,耐衝撃性及び耐水性などを有するシンジオ
タクチックポリスチレン系樹脂組成物に関するものであ
る。
スチレン系重合体(以下、SPSと略す場合がある。)
は優れた耐熱性,耐薬品性,耐水性,耐酸・アルカリ性
を示すが、耐衝撃性が低いために材料としての適用範囲
が限られていた。一方、ポリアミドのような極性基を有
するポリマーは成形性,耐熱性に優れているものの、吸
水性及び吸水時の物性変化や、酸・アルカリによる物性
低下が著しく、その改良が望まれていた。このような問
題点を解決するために、従来より、SPSとポリアミド
とのアロイ化が提案されている(特開昭62−2579
5号公報)。しかしながら、SPSとポリアミドのよう
なたがいに本質的に非相溶な樹脂からなる組成物は、分
散性の悪さや相間の界面強度不足に起因する力学物性の
低下を避けることができないため、単純な配合による改
質効果には限界があった。
に、相溶化剤あるいは相溶化剤兼ゴム状弾性体として、
例えばスチレン−ポリアミドブロック共重合体(特開平
1−279944号公報)、スチレン−グリシジルメタ
クリレート共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体(特開平2−209938号公報)、無水マレイン酸
変性スチレンブロック共重合体ゴム(特開平2−219
843号公報)、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエ
ーテル(特開平3−126744号公報)、無水マレイ
ン酸変性SPS(特願平4−269893号)などが提
案されている。しかしながら、いずれの場合において
も、力学物性、及び力学物性と耐熱性とのバランスの点
でまだ充分とはいえなかった。
事情のもとで、各種産業用資材等の素材として好適に用
いられる、優れた剛性,耐熱性,耐衝撃性及び耐水性な
どを有するシンジオタクチックポリスチレン系樹脂組成
物を提供することを目的としてなされたものである。
性,耐熱性,耐衝撃性及び耐水性などを有するシンジオ
タクチックポリスチレン系樹脂組成物を開発すべく鋭意
研究を重ねた結果、所定の割合のSPSと反応性の極性
基を有する熱可塑性樹脂と特定のゴム状弾性体と特定の
相溶化剤とを含有する組成物、又は所定の割合の変性S
PSと反応性の極性基を有する熱可塑性樹脂と特定のゴ
ム状弾性体と場合により相溶化剤とを含有する組成物、
あるいは、これらの組成物にさらに無機充填材を所定の
割合で配合した組成物が、優れた剛性,耐熱性,耐衝撃
性及び耐水性などの特性を有することを見出した。本発
明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
オタクチック構造を有するスチレン系重合体1〜95重
量%、(b)ポリアミド1〜95重量%、(c)水素添
加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体又
はメチルアクリレート−ブチルアクリレート−シロキサ
ン−スチレン−コアシェルゴム1〜50重量%、及び
(d)(a)成分との相溶性を有し、かつ(b)成分と
反応可能な極性基を有する相溶化剤0.1〜10重量%か
らなるポリスチレン系樹脂組成物、(2)(a’)
(b)成分と反応可能な極性基を有する変性シンジオタ
クチック構造を有するスチレン系重合体1〜95重量
%、(b)ポリアミド1〜95重量%、及び(c')(a
')成分との親和性を有するゴム状弾性体1〜50重量%
からなるポリスチレン系樹脂組成物、並びに、(3)前
記(a')成分1〜95重量%、(b)成分1〜95重量
%、(c')成分1〜50重量%、及び(d')(a')成分
との相溶性を有し、かつ(b)成分と反応可能な極性基
を有する相溶化剤0.1〜10重量%からなるポリスチレ
ン系樹脂組成物を提供するものである。また、本発明
は、前記(1)〜(3)の樹脂組成物100重量部に対
し、(e)無機充填材1〜350重量部を配合してなる
ポリスチレン系樹脂組成物をも提供するものである。
(a)成分としてシンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体が用いられる。ここでシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体におけるシンジオタクチ
ック構造とは、立体構造がシンジオタクチック構造、す
なわち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖
であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向に
位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシ
ティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR
法)により定量される。13C−NMR法により測定され
るタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存
在割合、例えば2個の場合はダイアッド,3個の場合は
トリアッド,5個の場合はペンタッドによって示すこと
ができるが、本発明に言うシンジオタクチック構造を有
するスチレン系重合体とは、通常はラセミダイアッドで
75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペ
ンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジ
オタクティシティーを有するポリスチレン,ポリ(アル
キルスチレン),ポリ(ハロゲン化スチレン),ポリ(ハ
ロゲン化アルキルスチレン),ポリ(アルコキシスチレ
ン),ポリ(ビニル安息香酸エステル),これらの水素
化重合体及びこれらの混合物、あるいはこれらを主成分
とする共重合体を指称する。なお、ここでポリ(アルキ
ルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン),ポリ
(エチルスチレン),ポリ(イソプロピルスチレン),
ポリ(ターシャリ−ブチルスチレン),ポリ(フェニル
スチレン),ポリ(ビニルナフタレン),ポリ(ビニル
スチレン)などがあり、ポリ(ハロゲン化スチレン)と
しては、ポリ(クロロスチレン),ポリ(ブロモスチレ
ン),ポリ(フルオロスチレン) などがある。また、ポ
リ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(ク
ロロメチルスチレン) など、また、ポリ(アルコキシス
チレン)としては、ポリ(メトキシスチレン),ポリ
(エトキシスチレン)などがある。
体としては、ポリスチレン,ポリ(p−メチルスチレ
ン),ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−ターシ
ャリーブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチレ
ン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−フルオ
ロスチレン) ,水素化ポリスチレン及びこれらの構造単
位を含む共重合体が挙げられる。なお、上記スチレン系
重合体は、一種のみを単独で、又は二種以上を組み合わ
せて用いることができる。このスチレン系重合体は、分
子量について特に制限はないが、重量平均分子量が好ま
しくは10000以上、より好ましくは50000以上
である。さらに、分子量分布についてもその広狭は制約
がなく、 様々なものを充当することが可能である。ここ
で、重量平均分子量が10000未満のものでは、得ら
れる組成物あるいは成形品の熱的性質,力学的物性が低
下する場合があり好ましくない。
るスチレン系重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中、
又は溶媒の不存在下に、チタン化合物及び水とトリアル
キルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン
系単量体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を
重合することにより製造することができる(特開昭62
−187708号公報)。また、ポリ(ハロゲン化アル
キルスチレン)については特開平1−46912号公
報、上記水素化重合体は特開平1−178505号公報
記載の方法などにより得ることができる。
ては、(a')成分として、後述する(b)成分と反応可
能な極性基を有する変性SPSが用いられる。この変性
SPSは、例えば上記(a)成分に示すSPSを変性剤
を用いて変性することにより得ることができるが、本発
明の目的に使用可能であれば、この方法に限定されるも
のではない。変性に用いるSPSについては特に制限は
なく、上記(a)成分に示す重合体を用いることが可能
であるが、特にスチレンと置換スチレンとの共重合体が
他の成分との相溶性の点で好ましく用いられる。該共重
合体の組成比については特に制限はないが、置換スチレ
ン単位の含有量が3〜50モル%の範囲にあるのが好ま
しい。この含有量が3モル%未満では変性が困難である
し、50モル%を超えると他の成分との相溶性が低下す
るため好ましくない。特に好ましい置換スチレンとして
は、例えばメチルスチレン,エチルスチレン,イソプロ
ピルスチレン,ターシャリーブチルスチレン,ビニルス
チレンなどのアルキルスチレン、クロロスチレン,ブロ
モスチレン,フルオロスチレンなどのハロゲン化スチレ
ン、クロロメチルスチレンなどのハロゲン化アルキルス
チレン、メトキシスチレン,エトキシスチレンなどのア
ルコキシスチレンなどが挙げられる。これらの置換スチ
レンは一種用いてもよいし、二種以上を組合せて用いて
もよい。また、SPSに対し、5重量%以下の使用量で
あれば、アタクチック構造をもつ上記重合体も使用可能
である。5重量%より多く使用すると組成物の耐熱性を
低下させるため、好ましくない。
は、同一分子内にエチレン性二重結合と極性基とを有す
る化合物が使用できる。このような変性剤としては、例
えば無水マレイン酸,マレイン酸,マレイン酸エステ
ル,マレイミド及びそのN置換体、マレイン酸塩,アク
リル酸,アクリル酸エステル,アクリル酸アミド,アク
リル酸塩,メタクリル酸,メタクリル酸エステル,メタ
クリル酸アミド,メタクリル酸塩,グリシジルメタクリ
レートなどが挙げられるが、これらの中で特に無水マレ
イン酸及びグリシジルメタクリレートが好ましく用いら
れる。これらの変性剤は一種用いてもよいし、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。
下、上記SPSと変性剤とを反応させることにより得ら
れる。変性の方法については特に制限はなく、公知の方
法、例えばロールミル,バンバリミキサー,押出機など
を用いて150〜350℃の範囲の温度において溶融混
練し、反応させる方法、あるいはベンゼン,トルエン,
キシレンなどの溶媒中で加熱反応させる方法などを用い
ることができる。さらに、これらの反応を容易にするた
めに、反応系にベンゾイルパーオキサイド,ジ−t−ブ
チルパーオキサイド,ジクミルパーオキサイド,t−ブ
チルパーオキシベンゾエート,アゾビスイソブチロニト
リル,アゾビスイソバレロニトリル,2,3−ジフェニ
ル−2,3−ジメチルブタンなどのラジカル発生剤を存
在させることは有効である。好ましい方法としては、ラ
ジカル発生剤の存在下に溶融混練する方法である。
イン酸変性SPSが好ましく用いられる。また、該
(a')成分の変性SPSは一種用いてもよいし、二種以
上を組み合わせて用いてもよい。上記(a)成分又は
(a')成分の配合量は、樹脂成分の合計重量に基づき、
1〜95重量%、好ましくは3〜90重量%、さらに好
ましくは5〜85重量%の範囲で選ばれる。この配合量
が1重量%未満では、(b)成分の熱可塑性樹脂の耐水
性,酸・アルカリに対する安定性が単独の場合と変わら
ないし、95重量%を超えると(a)成分のSPS又は
(a')成分の変性SPSの機械的強度の改善効果が充分
に発揮されない。
においては、(b)成分として反応性の極性基を有する
熱可塑性樹脂が用いられる。この反応性の極性基を有す
る熱可塑性樹脂とは、カルボキシル基,水酸基,アミノ
基のような極性基を少なくとも一種含有する熱可塑性樹
脂である。このような熱可塑性樹脂としては、例えばポ
リエチレンテレフタレート,ポリプロピレンテレフタレ
ート,ポリブチレンテレフタレート,ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート,ポリオキシエトキシベン
ゾエート,ポリエチレンナフタレート、あるいは上記ポ
リエステル構成成分と他の酸成分及び/又はグリコール
成分、例えばイソフタル酸,p−オキシ安息香酸,アジ
ピン酸,セバシン酸,グルタル酸,ジフェニルメタンジ
カルボン酸,ダイマー酸などの酸成分、ヘキサメチレン
グリコール,ジエチレングリコール,ネオペンチルグリ
コール,ビスフェノールA,ネオペンチルグリコールア
ルキレンオキシド付加物などのグリコール成分を共重合
して得られるポリエステル、芳香族ポリエステル−ポリ
エーテルブロック共重合体,芳香族ポリエステル−ポリ
ラクトンブロック共重合体,ポリアリレートなどの広義
のポリエステル、さらにはポリアミド,ポリカーボネー
ト,極性基変性のポリエチレンや極性基変性のポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン、ポリアリーレンスルフィ
ドなどが挙げられるが、これらの中で、ポリアミドが特
に好適である。
のすべてが使用可能である。適切なポリアミドとして
は、例えばポリアミド−4;ポリアミド−6;ポリアミ
ド−6,6;ポリアミド−3,4;ポリアミド−12;
ポリアミド−11;ポリアミド−6,10;テレフタル
酸及び4,4’−ジアミノヘキシルメタンから得られる
ポリアミド,アゼライン酸,アジピン酸及び2,2−ビ
ス(p−シクロヘキシル)プロパンから得られるポリア
ミド、アジピン酸及びm−キシリレンジアミンから得ら
れるポリアミドなどが挙げられる。また、芳香族ポリア
ミド樹脂は、芳香環を主鎖中にもつアミド結合を繰り返
し構造単位として含有するポリアミド重合体であり、芳
香族ジアミン成分とジカルボン酸成分とを常法によって
反応させて得られる重合体、及びジアミン成分と芳香環
を有するジカルボン酸成分とを常法によって反応させて
得られる重合体の中から適宜選択して用いられる。
えば1,4−ジアミノベンゼン;1,3−ジアミノベン
ゼン;1,2−ジアミノベンゼン;2,4−ジアミノト
ルエン;2,3−ジアミノトルエン;2,5−ジアミノ
トルエン;2,6−ジアミノトルエン;オルト,メタ,
パラの各キシリレンジアミン;オルト,メタ,パラの各
2,2’−ジアミノジエチルベンゼン;4,4’−ジア
ミノビフェニル;4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル;4,4’
−ジアミノジフェニルチオエーテル;4,4’−ジアミ
ノジフェニルケトン;4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホンなどのベンゼン環を有するジアミン類が用いら
れ、該芳香族ジアミン成分は、上記ベンゼン環を有する
ジアミン類単独であってもよいし、それを含有する限り
において、他のジアミン類、例えば脂肪族ジアミン類と
の混合物であってもよい。もちろん、芳香環を有するジ
アミン類が二種類以上混合して用いられてもよい。
グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,ア
ゼライン酸,セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、
フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸,ナフタレンジ
カルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類、さらにはこれ
らのジカルボン酸類のエステルや酸塩化物などを挙げる
ことができ、これらは単独で用いてもよいし、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。さらに、芳香環を有する
ω−アミノ−ω’−カルボキシル化合物を重合させるこ
とによっても芳香族ポリアミド樹脂が得られ、このよう
な芳香環を有するω−アミノ−ω’−カルボキシル化合
物としては、例えば4−アミノフェニルカルボキシルメ
タン;1−(4−アミノフェニル)−2−カルボキシル
エタン;3−(4−アミノフェニル)−1−カルボキシ
ルプロパン;p−(3−アミノ−3’−カルボキシ)ジ
プロピルベンゼンなどを挙げることができる。好ましい
芳香族ポリアミド樹脂は、ベンゼン環を有するジアミン
類と脂肪族ジカルボン酸類とから誘導されるポリアミド
であり、さらに好ましいものとして、キシリレンジアミ
ンとアジピン酸とから誘導されるポリアミドを挙げるこ
とができる。
可塑性樹脂は一種用いてもよいし、二種以上を組み合わ
せて用いてもよく、また、その配合量は、樹脂成分の全
重量に基づき1〜95重量%、好ましくは3〜90重量
%、さらに好ましくは5〜85重量%の範囲で選ばれ
る。この(b)成分の配合量が1重量%未満では(a)
成分のSPS又は(a')成分の変性SPSの機械的強度
の改善効果が充分に発揮されないし、95重量%を超え
ると耐水性や酸・アルカリに対する安定性が(b)成分
単独の場合と変わらなくなる。
(c)成分として、上記(a)成分との親和性を有する
ゴム状弾性体が用いられる。また、第2及び第3の樹脂
組成物においては、(c')成分として、上記(a’)成
分との親和性を有するゴム状弾性体が用いられる。この
ゴム状弾性体は耐衝撃性や、伸びなどの靭性を向上させ
るために配合される。ここで、(a)成分又は(a’)
成分との親和性を有するものとは、(a)成分のSPS
又は(a’)成分の変性SPSと親和性のある連鎖を有
するものを指し、具体的にはスチレン鎖、スチレン系共
重合体セグメント、ポリフェニレンエーテルセグメント
を主鎖,ブロック又はグラフト鎖として有するもの、ス
チレン系モノマー単位を含有するランダム共重合体ゴ
ム、スチレン系ポリマーのシェルを有するコアシェルゴ
ムなどが挙げられる。
られるゴム状弾性体としては、例えばスチレン−ブチル
アクリレート共重合体ゴム,スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体(SBR),水素添加スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(SEB),スチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体(SBS),水素添加スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEB
S),スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI
R),水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体
(SEP),スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(SIS),水素添加スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体(SEPS),スチレン−ブ
タジエンランダム共重合体,水素添加スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体,スチレン−エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体,スチレン−エチレン−ブチレンラ
ンダム共重合体、あるいはブタジエン−アクリロニトリ
ル−スチレン−コアシェルゴム(ABS),メチルメタ
クリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム
(MBS),メチルメタクリレート−ブチルアクリレー
ト−スチレン−コアシェルゴム(MAS),オクチルア
クリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム
(MABS),アルキルアクリレート−ブタジエン−ア
クリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AAB
S),ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(SB
R)などのコアシェルタイプの粒子状弾性体などが挙げ
られる。これらの中で、特にSEB,SEBS,SEP
S,スチレン単位を含有するコアシェルゴムが好ましく
用いられる。特にコアシェルゴムとしては、メチルアク
リレート−ブチルアクリレート−シロキサン−スチレン
−コアシェルゴム(MASS),MAS,MBS等が好
ましい。また、これらのコアシェルゴムの粒子径は特に
制限はないが、好ましくは0.05〜1.5μm、特に好ま
しくは0.1〜1.0μmの範囲で選定すべきである。ここ
でコアシェルゴムの粒子径が0.05μm未満では、耐衝
撃性の改善効果が必ずしも充分ではなく、逆に1.5μm
を超えると分散状態が良好とならず、その結果、耐衝撃
性の改善を効果的に行うことができないおそれがある。
なお、コアシェルゴムの配合割合については、特に制限
はないが、好ましくは(c)成分又は(c')成分である
ゴム状弾性体中に、このコアシェルゴムが5〜95重量
%、特に好ましくは20〜80重量%を占めるように配
合すればよい。これらの範囲外では、コアシェルゴムを
用いる効果が充分に発現しない場合がある。
体は一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用い
てもよく、またその配合量は、樹脂成分の全重量に基づ
き1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%の範囲で
選ばれる。この配合量が1重量%未満では耐衝撃性の改
良効果が充分に発揮されないし、50重量%を超えると
組成物の弾性率及び耐熱性が著しく低下する。
(c)成分又は(c')成分のゴム状弾性体と併用して、
所望により他のゴム状弾性体を配合することもできる。
該他のゴム状弾性体としては、例えば天然ゴム, ポリブ
タジエン, ポリイソプレン, ポリイソブチレン, ネオプ
レン, ポリスルフィドゴム, チオコールゴム, アクリル
ゴム, ウレタンゴム, シリコーンゴム, エピクロロヒド
リンゴム, エチレンプロピレンゴム(EPR)又はエチ
レンプロピレンジエンゴム(EPDM)などが挙げられ
る。これらのゴム状弾性体を併用する場合、その配合割
合については、弾性率や耐熱性の観点から、(c)成分
又は(c’)成分と併用ゴム状弾性体との合計配合量が
50重量%以下であるのが望ましい。
(d)成分として、前記(a)成分との相溶性を有し、
かつ前記(b)成分と反応可能な極性基を有する相溶化
剤が用いられる。また、第3の樹脂組成物においては、
(d’)成分として、前記(a’)成分との相溶性を有
し、かつ前記(b)成分と反応可能な極性基を有する相
溶化剤が用いられる。この相溶化剤は(a)成分又は
(a’)成分と(b)成分との相溶性を向上させ、ドメ
インを微分散化し、界面強度を向上させることを目的と
して配合される。該(d)成分又は(d')成分におい
て、(b)成分と反応可能な極性基とは、(b)成分が
有する極性基と反応しうる官能基を指し、具体的には酸
無水物基,カルボン酸基,カルボン酸エステル基,カル
ボン酸塩化物基,カルボン酸アミド基,カルボン酸塩
基,スルホン酸基,スルホン酸エステル基,スルホン酸
塩化物基,スルホン酸アミド基,スルホン酸塩基,エポ
キシ基,アミノ基,イミド基,オキサゾリン基などが挙
げられる。
性を有するものとは、(a)成分のSPS又は(a')成
分の変性SPSと相溶性のある骨格を有するものを指
し、具体的にはスチレン鎖、スチレン系共重合体セグメ
ント、ポリフェニレンエーテルセグメントなどを主鎖,
ブロック又はグラフト鎖として有するものなどが挙げら
れる。該(d)成分として用いられる相溶化剤の具体例
としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SM
A),スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体,
末端カルボン酸変性ポリスチレン,末端オキサゾリン変
性ポリスチレン,末端アミン変性ポリスチレン,スルホ
ン化ポリスチレン,スチレン系アイオノマー,スチレン
−メチルメタクリレートグラフト共重合体,(スチレン
−グリシジルメタクリレート)−メチルメタクリレート
グラフト共重合体,酸変性アクリル−スチレングラフト
共重合体,(スチレン−グリシジルメタクリレート)−
スチレングラフト共重合体,ポリブチレンテレフタレー
ト−ポリスチレングラフト共重合体,さらには無水マレ
イン酸変性SPS,グリシジルメタクリレート変性SP
S,アミン変性SPSなどの変性SPS,(スチレン−
無水マレイン酸)−ポリフェニレンエーテルグラフト共
重合体,無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル,
グリシジルメタクリレート変性ポリフェニレンエーテ
ル,アミン変性ポリフェニレンエーテルなどの変性ポリ
フェニレンエーテルなどが挙げられる。これらの中で、
特に変性SPS及び変性ポリフェニレンエーテルが好適
である。
として説明した変性SPSと同じものを挙げることがで
きる。また、変性ポリフェニレンエーテルは、公知のポ
リフェニレンエーテルを変性剤を用いて変性することに
より得ることができるが、本発明の目的に使用可能であ
れば、この方法に限定されるものではない。該ポリフェ
ニレンエーテルは、公知の化合物であり、この目的のた
め、米国特許第3,306,874号,同3,306,875
号,同3,257,357号及び同3,257,358号の各明
細書を参照することができる。ポリフェニレンエーテル
は、通常、銅アミン錯体、一種又はそれ以上の二箇所も
しくは三箇所置換フェノールの存在下で、ホモポリマー
又はコポリマーを生成する酸化カップリング反応によっ
て調製される。ここで、銅アミン錯体は、第一,第二及
び第三アミンから誘導される銅アミン錯体を使用でき
る。適切なポリフェニレンエーテルの例としては、ポリ
(2,3−ジメチル−6−エチル−1,4−フェニレン
エーテル),ポリ(2−メチル−6−クロロメチル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチル−6
−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレンエーテル),
ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレ
ンエーテル),ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−エチル−6
−n−プロピル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ〔2−(4’−メチルフェニル)−1,4−
フェニレンエーテル〕,ポリ(2−ブロモ−6−フェニ
ル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチル
−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−フェニル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−クロロ−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−メチル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−クロロ−6−エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ(2−クロロ−6−ブロモ−1,4−フェニ
レンエーテル),ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチル−6
−イソプロピル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−クロロ−6−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニ
レンエーテル),ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フ
ェニレンエーテル),ポリ(2,6−ジクロロ−1,4
−フェニレンエーテル),ポリ(2,6−ジエチル−
1,4−フェニレンエーテル)及びポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)などが挙げられ
る。
用されるようなフェノール化合物の二種又はそれ以上か
ら誘導される共重合体などの共重合体も適切である。さ
らに例えばポリスチレンなどのビニル芳香族化合物と前
述のポリフェニレンエーテルとのグラフト共重合体及び
ブロック共重合体が挙げられる。これらのうち特に好ま
しくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)が用いられる。これらのポリフェニレンエーテ
ルの変性に用いられる変性剤としては、同一分子内にエ
チレン性二重結合と極性基とを有する化合物が使用でき
る。このような変性剤としては、例えば無水マレイン
酸,マレイン酸,マレイン酸エステル,マレイミド及び
そのN置換体、マレイン酸塩,アクリル酸,アクリル酸
エステル,アクリル酸アミド,アクリル酸塩,メタクリ
ル酸,メタクリル酸エステル,メタクリル酸アミド,メ
タクリル酸塩,グリシジルメタクリレートなどが挙げら
れるが、これらの中で特に無水マレイン酸及びグリシジ
ルメタクリレートが好ましく用いられる。これらの変性
剤は一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
媒や他樹脂の存在下、上記ポリフェニレンエーテルと変
性剤とを反応させることにより得られる。変性の方法に
ついては特に制限はなく、公知の方法、例えばロールミ
ル,バンバリミキサー,押出機などを用いて150〜3
50℃の範囲の温度において溶融混練し、反応させる方
法、あるいはベンゼン,トルエン,キシレンなどの溶媒
中で加熱反応させる方法などを用いることができる。さ
らに、これらの反応を容易にするために、反応系にベン
ゾイルパーオキサイド;ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド;ジクミルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート;アゾビスイソブチロニトリル;アゾビスイ
ソバレロニトリル;2,3−ジフェニル−2,3−ジメ
チルブタンなどのラジカル発生剤を存在させることは有
効である。好ましい方法としては、ラジカル発生剤の存
在下に溶融混練する方法である。これらの変性ポリフェ
ニレンエーテルの中で、特に無水マレイン酸変性ポリフ
ェニレンエーテルが好ましく用いられる。
化剤としては、上記(d)成分の相溶化剤として例示し
たものの中から変性SPSを除いた残りのものと同じも
のを挙げることができる。該(d)成分の相溶化剤又は
(d')成分の相溶化剤は一種用いてもよいし、二種以上
を組み合わせて用いてもよく、また、(d)成分又は
(d')成分中の極性基含有量は0.01〜20重量%、好
ましくは0.05〜10重量%の範囲にあるのが望まし
い。この含有量が0.01重量%未満では相溶化剤として
の効果を発揮させるために、(d)成分又は(d')成分
を多量に配合する必要があり、その結果組成物の力学物
性や耐熱性が低下し、好ましくない。また、20重量%
を超えると(a)成分又は(a')成分との相溶性が低下
するため好ましくない。該(d)成分又は(d')成分の
配合量は、樹脂成分の全重量に基づき0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜8重量%の範囲で選ばれる。この
配合量が0.1重量%未満では相溶化剤としての効果が充
分に発揮されず、分散不良や界面強度の不足が生じる
し、10重量%を超えると組成物の耐熱性が著しく低下
する。前記第1,第2及び第3の樹脂組成物には、該樹
脂組成物の弾性率及び耐熱性をさらに向上させる目的で
(e)成分として無機充填材を配合してもよい。
なく、繊維状,粒状,粉状のいずれであってもよい。繊
維状充填材としては、例えばガラス繊維,炭素繊維,ウ
イスカーなどが挙げられ、形状としてはクロス状,マッ
ト状,集束切断状,短繊維,フィラメント状,ウィスカ
ーなどがあるが、集束切断状の場合、長さが0.05〜5
0mm、繊維径が5〜20μmのものが好ましい。一
方、粒状や粉状充填材としては、例えばタルク,カーボ
ンブラック,グラファイト,二酸化チタン,シリカ,マ
イカ,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,炭酸バリウ
ム,炭酸マグネシウム,硫酸マグネシウム,硫酸バリウ
ム,カルシウムオキシサルフェート,酸化スズ,アルミ
ナ,カオリン,炭化ケイ素,金属粉末,ガラスパウダ
ー,ガラスフレーク,ガラスビーズなどが挙げられる。
これらの充填材の中で、特にガラス充填材、例えばガラ
スパウダー,ガラスフレーク,ガラスビーズ,ガラスフ
ィラメント,ガラスファイバー,ガラスロビング,ガラ
スマットなどが好適である。
剤により表面処理したものが好ましい。表面処理に用い
られるカップリング剤は、充填剤と樹脂との接着性を良
好にするために用いられるものであり、いわゆるシラン
系カップリング剤,チタン系カップリング剤など、従来
公知のものの中から任意のものを選択して用いることが
できる。中でもγ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,N−β−(アミノメチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランなどのアミノシラン、エポキ
シシラン,イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミ
ノエチル)チタネートが好ましい。
種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は、前
記樹脂組成物100重量部に対して1〜350重量部、
好ましくは5〜200重量部の範囲で選ばれる。この配
合量が1重量部未満では充填材としての充分な配合効果
が発揮されないし、350重量部を超えると分散性が悪
く、成形が困難になるという不都合が生じる。また、本
発明の樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範
囲で、各種添加成分、例えば酸化防止剤,核剤,可塑
剤,離型剤,難燃剤,顔料,カーボンブラック,帯電防
止剤などの添加剤、あるいはその他の熱可塑性樹脂を配
合することができる。本発明の樹脂組成物を用いること
により、成形法にとらわれることなく優れた物性を有す
る成形品を得ることができる。例えば、射出成形による
成形品、押出成形によるシート,フィルム、押出成形お
よび熱成形による容器・トレイ、押出成形および延伸に
よる一軸,二軸延伸フィルム・シート、紡糸による繊維
状成形品等が挙げられる。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、樹脂組成物の物性は次のようにし
て求めた。 (1)アイゾット衝撃強度 : JISK 7110
に準拠 (2)伸び : JISK 7113
に準拠 (3)曲げ弾性率 : JISK 7203
に準拠 (4)熱変形温度 : JISK 7207
に準拠 (5)吸水性 : JISK 7209
に準拠
トリエチルアルミニウム1ミリモルを加え、80℃に加
熱したのち、予備混合触媒〔ペンタメチルシクロペンタ
ジエニルチタントリメトキシド90マイクロモル、ジメ
チルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート90マイクロモル、トルエン29.1ミリモ
ル、トリイソブチルアルミニウム1.8ミリモル〕16.5
ミリリットルを添加し、80℃で5時間重合を行った。
反応終了後、生成物をメタノールで繰り返し洗浄し、乾
燥して重合体380gを得た。この重合体の重量平均分
子量を、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒とし、
130℃でゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
て測定したところ、320000であった。また、重量
平均分子量/数平均分子量は2.60であった。さらに、
融点及び13C−NMR測定により、この重合体はSPS
であることを確認した。
p−メチルスチレン0.1リットル、トリエチルアルミニ
ウム1ミリモルを加え、80℃に加熱したのち、予備混
合触媒〔ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリ
メトキシド90マイクロモル、ジメチルアニリニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート90マイ
クロモル、トルエン29.1ミリモル、トリイソブチルア
ルミニウム1.8ミリモル〕16.5ミリリットルを添加
し、80℃で5時間重合を行った。反応終了後、生成物
をメタノールで繰り返し洗浄し、乾燥して重合体390
gを得た。この重合体の重量平均分子量を、1,2,4
−トリクロロベンゼンを溶媒とし、130℃でゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにて測定したところ、
328000であった。また、重量平均分子量/数平均
分子量は2.60であった。さらに、融点及び13C−NM
R測定により、この重合体はSPSであり、p−メチル
スチレン単位を12モル%含有することを確認した。
−メチルスチレン単位含量12モル%)1kg,無水マ
レイン酸30g,ラジカル発生剤として2,3−ジメチ
ル−2,3−ジフェニルブタン〔日本油脂(株)製,ノ
フマーBC,商品名〕10gをドライブレンドし、30
mm二軸押出機を用いてスクリュー回転数200rp
m、設定温度300℃で溶融混練を行った。この際樹脂
温度は約330℃であった。ストランドを冷却後、メタ
ノールに再沈し、回収したポリマーをメタノールでソッ
クスレー抽出し、乾燥後IRスペクトルのカルボニル吸
収の強度及び滴定により変性率を求めた。この際、変性
率は1.05重量%であった。
/g,クロロホルム中,25℃)1kg,無水マレイン
酸60g,ラジカル発生剤として2,3−ジメチル−
2,3−ジフェニルブタン〔日本油脂(株)製,ノフマ
ーBC,商品名〕10gをドライブレンドし、30mm
二軸押出機を用いてスクリュー回転数200rpm,設
定温度300℃で溶融混練を行った。この際樹脂温度は
約330℃であった。ストランドを冷却後ペレット化
し、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル(変性
PPO)を得た。変性率測定のため、得られた変性ポリ
フェニレンエーテル1gをエチルベンゼンに溶解後、メ
タノールに再沈し、回収したポリマーをメタノールでソ
ックスレー抽出し、乾燥後IRスペクトルのカルボニル
吸収の強度及び滴定により変性率を求めた。この際、変
性率は2.0重量%であった。
量平均分子量/数平均分子量2.60)22.2wt%、ポ
リアミド66〔宇部興産(株)製,2015B,商品
名〕70wt%、ゴム状弾性体としてSEBS〔シェル
化学(株)製,G−1651,商品名〕6.0wt%及び
相溶化剤として製造例3の無水マレイン酸変性SPS1.
8wt%の合計100重量部に対し、酸化防止剤として
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト(アデカ・アーガス社
製,PEP−36,商品名)0.1重量部、テトラキス
〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)〕プロピオネート(アデカ・ア
ーガス社製,MARK AO60,商品名〕0.1重量部
を加え、ヘンシェルミキサーでドライブレンドを行った
のち、二軸押出機にて溶融混練を行い、ペレット化し
た。得られたペレットを用い、射出成形を行って引張試
験片,曲げ試験片及びアイゾット試験片を得た。得られ
た試験片を用いて、アイゾット衝撃強度,伸び,弾性
率,熱変形温度,吸水性及び吸水後の弾性率を測定し
た。結果を第1表に示す。
と同様にして行った。結果を第1表に示す。
酸変性ポリフェニレンエーテル1.8wt%を用いた以外
は、実施例1と同様にして行った。結果を第1表に示
す。
と同様にして行った。結果を第1表に示す。
−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプの
MASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商品
名〕を用いたこと以外は、実施例5と同様の操作を行っ
た。結果を第1表に示す。
と同様にして行った。結果を第1表に示す。
−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプの
MASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商品
名〕を用いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行っ
た。結果を第1表に示す。
22.2wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして行
った。結果を第1表に示す。
リウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスフェート(商品名:NA−1
1,アデカ・アーガス社製)を0.5重量部加えたものを
用いた以外は実施例4と同様の操作を行った。結果を第
1表に示す。
−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプの
MASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商品
名〕を用いたこと以外は、実施例8と同様の操作を行っ
た。結果を第1表に示す。
以外は、実施例1と同様にして行った。結果を第1表に
示す。
表に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして行
った。結果を第1表に示す。
表に示すように変えた以外は、実施例1又は4と同様に
して行った。結果を第1表に示す。
第1表に示すように変化させた以外は、実施例7と同様
にして行った。結果を第1表に示す。
対して(a)+(c),(a)+(d),(a')のみを
配合した場合と比較して、衝撃強度,伸びを著しく向上
させた耐熱性・耐水性樹脂組成物を得ることが可能であ
る。
平均分子量/数平均分子量2.60)22.2wt%、ポリ
アミド66〔宇部興産(株)製,2015B,商品名〕
70wt%、ゴム状弾性体としてSEBS〔シェル化学
(株)製,KratonG−1651,商品名〕6.0w
t%及び相溶化剤として製造例3の無水マレイン酸変性
SPS1.8wt%の合計100重量部に対し、酸化防止
剤として(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ・ア
ガス社製,PEP−36,商品名)0.1重量部、テトラ
キス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)〕プロピオネート(アデカ
・アーガス社製,MARK AO60,商品名〕0.1重
量部を加え、ヘンシェルミキサーでドライブレンドを行
ったのち、二軸押出機にて、ガラスファイバー43重量
部をサイドフィードしながら溶融混練を行い、ペレット
化した。得られたペレットを用い、射出成形を行って引
張試験片、曲げ試験片及びアイゾット試験片を得た。得
られた試験片を用いて、アイゾット衝撃強度,伸び,弾
性率,熱変形湿度,吸水性及び吸水後の弾性率を測定し
た。結果を第2表に示す。
と同様にして行った。結果を第2表に示す。
酸変性ポリフェニレンエーテル1.8wt%を用いた以外
は、実施例9と同様にして行った。結果を第2表に示
す。
G−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプ
のMASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商
品名〕を用いたこと以外は、実施例12と同様の操作を
行った。結果を第2表に示す。
2と同様にして行った。結果を第2表に示す。
G−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプ
のMASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商
品名〕を用いたこと以外は、実施例13と同様の操作を
行った。結果を第2表に示す。
2と同様にして行った。結果を第2表に示す。
G−1651,商品名〕の代わりに、コアシェルタイプ
のMASS〔三菱レーヨン(株)製,S−2001,商
品名〕を用いたこと以外は、実施例14と同様の操作を
行った。結果を第2表に示す。
22.2wt%を用いた以外は、実施例9と同様にして行
った。結果を第2表に示す。
以外は、実施例9と同様にして行った。結果を第2表に
示す。
表に示すように変えた以外は、実施例9と同様にして行
った。結果を第2表に示す。
表に示すように変えた以外は、実施例9又は12と同様
にして行った。結果を第2表に示す。
第2表に示すように変えた以外は、実施例15と同様に
して行った。結果を第2表に示す。
対して(a)+(c),(a)+(d),(a')のみを
配合した場合と比較して衝撃強度、伸びを著しく向上さ
せた高剛性・耐熱性・耐水性樹脂組成物を得ることが可
能である。
優れた剛性,勒性,相溶性,耐熱性,耐衝撃性,耐酸・
アルカリ性,耐水性などを有し、例えば電気・電子材料
(コネクター,プリント基盤など),産業構造材,自動
車部品(車両搭載用コネクター,ホイールキャップ,シ
リンダーヘッドカバーなど),家電製品,各種機械部品
などの産業用資材等の素材として好適に用いられる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)シンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体1〜95重量%、(b)ポリアミド1
〜95重量%、(c)水素添加スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体又はメチルアクリレート−ブ
チルアクリレート−シロキサン−スチレン−コアシェル
ゴム1〜50重量%、及び(d)(a)成分との相溶性
を有し、かつ(b)成分と反応可能な極性基を有する相
溶化剤0.1〜10重量%からなるポリスチレン系樹脂組
成物。 - 【請求項2】 (a’)(b)成分と反応可能な極性基
を有する変性シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体1〜95重量%、(b)ポリアミド1〜95重
量%、及び(c’)(a’)成分との親和性を有するゴ
ム状弾性体1〜50重量%からなるポリスチレン系樹脂
組成物。 - 【請求項3】 (a’)(b)成分と反応可能な極性基
を有する変性シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体1〜95重量%、(b)ポリアミド1〜95重
量%、(c’)(a’)成分との親和性を有するゴム状
弾性体1〜50重量%、及び(d’)(a’)成分との
相溶性を有し、かつ(b)成分と反応可能な極性基を有
する相溶化剤0.1〜10重量%からなるポリスチレン系
樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の樹
脂組成物100重量部に対し、(e)無機充填材1〜3
50重量部を配合してなるポリスチレン系樹脂組成物。 - 【請求項5】 (c)水素添加スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体中にコアシェルゴムを5〜9
5重量%含有する請求項1記載のポリスチレン系樹脂組
成物。 - 【請求項6】 (c')ゴム状弾性体中にコアシェルゴム
を5〜95重量%含有する請求項2又は3記載のポリス
チレン系樹脂組成物。
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