JP3530064B2 - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法

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JP3530064B2 JP08720599A JP8720599A JP3530064B2 JP 3530064 B2 JP3530064 B2 JP 3530064B2 JP 08720599 A JP08720599 A JP 08720599A JP 8720599 A JP8720599 A JP 8720599A JP 3530064 B2 JP3530064 B2 JP 3530064B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ヘッドと記録
ヘッドとを備えた複合型の薄膜磁気ヘッドおよびその製
造方法、ならびに上記薄膜磁気ヘッドの製造に用いられ
る薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型
磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵
抗(以下、MR(Magneto-resistive )とも記す。)素
子を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁
気ヘッドが広く用いられている。MR素子としては、異
方性磁気抵抗(以下、AMR(Anisotropic Magneto-re
sistive )と記す。)効果を用いたAMR素子と、巨大
磁気抵抗(以下、GMR(Giant Magneto-resistive )
と記す。)効果を用いたGMR素子とがあり、AMR素
子を用いた再生ヘッドはAMRヘッドあるいは単にMR
ヘッドと呼ばれ、GMR素子を用いた再生ヘッドはGM
Rヘッドと呼ばれる。AMRヘッドは、面記録密度が1
ギガビット/(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利
用され、GMRヘッドは、面記録密度が3ギガビット/
(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利用されてい
る。
【0003】再生ヘッドの性能を向上させる方法として
は、MR膜をAMR膜からGMR膜等の磁気抵抗感度の
優れた材料に変える方法や、MR膜のパターン幅、特
に、MRハイトを適切化する方法等がある。このMRハ
イトとは、MR素子のエアベアリング面側の端部から反
対側の端部までの長さ(高さ)をいい、エアベアリング
面の加工の際の研磨量によって制御されるものである。
なお、ここにいうエアベアリング面は、薄膜磁気ヘッド
の、磁気記録媒体と対向する面であり、トラック面とも
呼ばれる。
【0004】一方、再生ヘッドの性能向上に伴って、記
録ヘッドの性能向上も求められている。記録ヘッドの性
能を決定する要因としては、パターン幅、特に、スロー
トハイト(Throat Height :TH)がある。スロートハイ
トは、2つの磁極層が記録ギャップ層を介して対向する
部分の、エアベアリング面側の端部から反対側の端部ま
での長さ(高さ)をいう。記録ヘッドの性能向上のため
には、スロートハイトの縮小化が望まれている。このス
ロートハイトも、エアベアリング面の加工の際の研磨量
によって制御される。
【0005】記録ヘッドの性能のうち、記録密度を高め
るには、磁気記録媒体におけるトラック密度を上げる必
要がある。このためには、記録ギャップ層を挟んでその
上下に形成された下部磁極および上部磁極のエアベアリ
ング面での幅を数ミクロンからサブミクロン寸法まで狭
くした狭トラック構造の記録ヘッドを実現する必要があ
り、これを達成するために半導体加工技術が利用されて
いる。
【0006】このように、薄膜磁気ヘッドの性能の向上
のためには、記録ヘッドと再生ヘッドをバランスよく形
成することが重要である。
【0007】ここで、図38ないし図49を参照して、
従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例として、複合型
薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例について説明する。な
お、図38ないし図46において、(a)はエアベアリ
ング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベ
アリング面に平行な断面を示している。
【0008】この製造方法では、まず、図38に示した
ように、例えばアルティック(Al 23・TiC)より
なる基板101の上に、例えばアルミナ(Al23)よ
りなる絶縁層102を、約5μm程度の厚みで堆積す
る。
【0009】次に、図39に示したように、絶縁層10
2の上に、磁性材料よりなる再生ヘッド用の下部シール
ド層103を形成する。
【0010】次に、図40に示したように、下部シール
ド層103の上に、例えばアルミナを40〜70nmの
厚みにスパッタ堆積し、絶縁膜としての下部シールドギ
ャップ膜104を形成する。次に、下部シールドギャッ
プ膜104の上に、再生用のMR素子105を形成する
ためのMR膜を、数十nmの厚みに形成する。次に、フ
ォトレジストパターンをマスクとして、例えばイオンミ
リングによってMR膜をエッチングして、MR素子10
5を形成する。なお、MR素子105は、GMR素子で
もよいし、AMR素子でもよい。
【0011】次に、図41に示したように、下部シール
ドギャップ膜104およびMR素子105の上に、絶縁
膜としての上部シールドギャップ膜106を形成し、M
R素子105をシールドギャップ膜104,106内に
埋設する。
【0012】次に、図42に示したように、上部シール
ドギャップ膜106の上に、磁性材料からなり、再生ヘ
ッドと記録ヘッドの双方に用いられる上部シールド層兼
下部磁極層(以下、上部シールド層と記す。)107を
形成する。
【0013】次に、上部シールド層107の上に、絶縁
膜、例えばアルミナ膜よりなる記録ギャップ層108を
形成する。次に、後方(図42(a)における右側)の
位置において、磁路形成のために、記録ギャップ層10
8を部分的にエッチングして、コンタクトホールを形成
する。次に、磁極部分における記録ギャップ層108の
上に、記録ヘッド用の磁性材料、例えば高飽和磁束密度
材のパーマロイ(NiFe)またはFeNXよりなる上
部磁極チップ109を形成する。上部磁極チップ109
は、上部磁極層の一部をなす。このとき、同時に、磁路
形成のためのコンタクトホールの上に、磁路形成のため
の磁性材料からなる磁性層119を形成する。
【0014】次に、上部磁極チップ109をマスクとし
て、イオンミリングによって、記録ギャップ層108と
上部シールド層(下部磁極層)107をエッチングす
る。図42図(b)に示したように、上部磁極層(上部
磁極チップ109)、記録ギャップ層108および上部
シールド層(下部磁極層)107の一部の各側壁が垂直
に自己整合的に形成された構造は、トリム(Trim)構造
と呼ばれる。このトリム構造によれば、狭トラックの書
き込み時に発生する磁束の広がりによる実効トラック幅
の増加を防止することができる。
【0015】次に、図43に示したように、全面に、例
えばアルミナ膜よりなる絶縁層110を、約3μmの厚
みに形成する。次に、この絶縁層110を、上部磁極チ
ップ109および磁性層119の表面に至るまで研磨し
て平坦化する。この際の研磨方法としては、機械的な研
磨またはCMP(化学機械研磨)が用いられる。この平
坦化により、上部磁極チップ109および磁性層119
の表面が露出する。
【0016】次に、平坦化された絶縁層110の上に、
フォトレジスト層111を、高精度のフォトリソグラフ
ィにより、所定のパターンに形成する。次に、フォトレ
ジスト層111の上に、例えば銅(Cu)よりなる誘導
型の記録ヘッド用の第1層目の薄膜コイル112を形成
する。
【0017】次に、図44に示したように、フォトレジ
スト層111およびコイル112の上に、フォトレジス
ト層113を、所定のパターンに形成する。次に、フォ
トレジスト層113の表面を平坦にするために、例えば
250〜300°Cの温度で熱処理する。
【0018】次に、図45に示したように、フォトレジ
スト層113の上に、第2層目の薄膜コイル114を形
成する。次に、フォトレジスト層113およびコイル1
14上に、フォトレジスト層115を、所定のパターン
に形成する。次に、フォトレジスト層115の表面を平
坦にするために、例えば250〜300°Cの温度で熱
処理する。
【0019】次に、図46に示したように、上部磁極チ
ップ109、フォトレジスト層111,113,115
および磁性層119の上に、記録ヘッド用の磁性材料、
例えばパーマロイよりなる上部磁極層116を形成す
る。次に、上部磁極層116の上に、例えばアルミナよ
りなるオーバーコート層117を形成する。最後に、ス
ライダの機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッ
ドのエアベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完
成する。
【0020】完成した状態の薄膜磁気ヘッドを、図47
ないし図49に示す。図47は、エアベアリング面12
0に垂直な薄膜磁気ヘッドの断面を示し、図48は、磁
極部分のエアベアリング面120に平行な断面を拡大し
て示している。また、図49は、薄膜磁気ヘッドの平面
図である。なお、図49では、オーバーコート層117
を省略している。図47において、THは、スロートハ
イトを表し、MR−Hは、MRハイトを表している。な
お、図48および図49に示したように、MR素子10
5の側方には、電極層121が設けられている。
【0021】薄膜磁気ヘッドの性能を決定する要因とし
て、スロートハイトやMRハイト等の他に、図47にお
いてθで示したようなエイペックスアングル(Apex Ang
le)がある。このエイペックスアングルは、フォトレジ
スト層111,113,115で覆われて山状に盛り上
がったコイル部分(以下、エイペックス部と言う。)に
おける磁極側の側面の角部を結ぶ直線と絶縁層110の
上面とのなす角度をいう。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜磁気ヘ
ッドの特性や性能は、主に、再生ヘッドにおけるMR素
子と、記録ヘッドにおける磁極部分によって決定され
る。より具体的に説明すると、薄膜磁気ヘッドにおける
再生ヘッドの特性や性能は、主に、MR素子の幅に対応
した再生ヘッドにおけるトラック幅によって決定され、
記録ヘッドの特性や性能は、主に、記録ヘッドにおける
スロートハイトやトラック幅等、磁極部分の形状によっ
て決定される。そのため、薄膜磁気ヘッドの顧客の要求
は、再生ヘッドにおけるトラック幅や、記録ヘッドにお
けるスロートハイトやトラック幅等、再生ヘッドにおけ
るMR素子や記録ヘッドにおける磁極部分の形成のプロ
セスに関わる事項に集中する。
【0023】従って、顧客の要求に合った仕様の薄膜磁
気ヘッドを量産する場合には、再生ヘッドにおけるMR
素子を形成する工程から先の工程を、顧客の要求に対応
した工程にして、製品を作る必要がある。
【0024】しかしながら、図38ないし図46を参照
して説明したように、従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法
では、MR素子を形成する工程は、薄膜磁気ヘッドを量
産するための全工程のうちの初期の工程である。従っ
て、従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、MR素子を
形成する工程以降の工程に要する時間が、全工程に要す
る時間に対して大きな割合を占めていた。そのため、従
来は、顧客の注文を受けてから顧客の要求に合った仕様
の薄膜磁気ヘッドを完成させ、出荷するまでの時間、い
わゆるサイクルタイムが長く、これは、例えば20日か
ら25日程度であり、場合によっては30日から40日
に及ぶ場合があった。その結果、顧客との間で、早い時
期に、薄膜磁気ヘッドの特性等の仕様を取り決めても、
実際の製品を出荷するまでに、上記のような多くの日数
がかかっていた。
【0025】また、昨今の技術進歩の速度と、顧客の要
求する記録面密度や再生速度の向上は、目を見張るもの
がある。それに伴い、数カ月単位で、コンピュータのハ
ードディスクドライブの仕様の変更や改善がなされてい
る。そのため、薄膜磁気ヘッドの顧客は、注文後、短期
間で、要求に合った薄膜磁気ヘッドが納入されることを
望む。従って、薄膜磁気ヘッドの製造業者は、顧客の要
求に合った仕様の薄膜磁気ヘッドを設計し、短期間で、
その薄膜磁気ヘッドを量産し、市場に出荷する必要があ
る。
【0026】このような状況にもかかわらず、従来は、
上述のようにサイクルタイムが長すぎるため、顧客のニ
ーズに十分応えることが難しいという問題点があった。
【0027】また、従来は、薄膜磁気ヘッドの製造の全
工程が終了した後に、完成品の薄膜磁気ヘッドに対して
良・不良の検査を行っていた。そのため、製造途中で不
良品が発生しても、それを取り除くことができず、完成
品の歩留りを向上させることが難しいという問題点があ
った。
【0028】ところで、近年は、高面密度記録を可能と
するため、すなわち、狭トラック構造の記録ヘッドを形
成するために、半導体加工技術を利用して上部磁極層を
サブミクロン寸法に加工する技術が必要となる。また、
狭トラック構造となるに伴って、磁極にはより高い飽和
磁束密度を持った磁性材料の使用が望まれている。
【0029】しかしながら、従来の薄膜磁気ヘッドで
は、山状に盛り上がったコイル部分であるエイペックス
部の上に上部磁極層を形成していたため、上部磁極層を
微細に形成することが困難であるという問題点があっ
た。以下、これについて説明する。上部磁極層を形成す
る方法としては、例えば、特開平7−262519号公
報に示されるように、フレームめっき法が用いられる。
フレームめっき法を用いて上部磁極層を形成する場合
は、まず、エイペックス部の上に全体的に、例えばパー
マロイよりなる薄い電極膜を、例えばスパッタリングに
よって形成する。次に、その上にフォトレジストを塗布
し、フォトリソグラフィ工程によりパターニングして、
めっきのためのフレーム(外枠)を形成する。そして、
先に形成した電極膜をシード層として、めっき法によっ
て上部磁極層を形成する。
【0030】ところが、エイペックス部と他の部分とで
は、例えば7〜10μm以上の高低差がある。このエイ
ペックス部上に、フォトレジストを3〜4μmの厚みで
塗布する。エイペックス部上のフォトレジストの膜厚が
最低3μm以上必要であるとすると、流動性のあるフォ
トレジストは低い方に集まることから、エイペックス部
の下方では、例えば8〜10μm以上の厚みのフォトレ
ジスト膜が形成される。
【0031】上述のようにサブミクロン寸法の記録トラ
ック幅を実現するには、フォトレジスト膜によってサブ
ミクロン寸法の幅のフレームパターンを形成する必要が
ある。従って、エイペックス部上で、8〜10μm以上
の厚みのあるフォトレジスト膜によって、サブミクロン
寸法の微細なパターンを形成しなければならない。とこ
ろが、このような厚い膜厚のフォトレジストパターンを
狭パターン幅で形成することは製造工程上極めて困難で
あった。
【0032】しかも、フォトリソグラフィの露光時に、
露光用の光が、シード層としての下地電極膜で反射し、
この反射光によってもフォトレジストが感光して、フォ
トレジストパターンのくずれ等が生じ、シャープかつ正
確なフォトレジストパターンが得られなくなる。
【0033】このように、従来は、磁極幅がサブミクロ
ン寸法になると、上部磁性層を精度よく形成することが
困難になるという問題点があった。
【0034】このようなことから、上述の従来例の図4
2ないし図46の工程でも示したように、記録ヘッドの
狭トラックの形成に有効な上部磁極チップ109によっ
て、1.0μm以下のトラック幅を形成した後、この上
部磁極チップ109と接続されるヨーク部分となる上部
磁極層116を形成する方法も採用されている(特開昭
62−245509号公報、特開昭60−10409号
公報参照)。このように、通常の上部磁極層を、上部磁
極チップ109とヨーク部分となる上部磁極層116と
に分割することにより、トラック幅を決定する上部磁極
チップ109を、記録ギャップ層108の上の平坦な面
の上に、サブミクロン幅で微細に形成することが可能に
なる。
【0035】しかしながら、このようにトラック幅を決
定する上部磁極層を2層構造とした薄膜磁気ヘッドにお
いても、依然として、以下のような問題点があった。
【0036】まず、上部磁極層116は、上部磁極チッ
プ109の上部にフォトリソグラフィの位置合わせによ
り位置が決定されるため、エアベアリング面120側か
ら見て、上部磁極チップ109と上部磁極層116との
位置が片側に大きくずれると、上部磁極層116側で書
き込みが行われ、実効トラック幅が広くなる場合があ
る。その結果、上部磁極層を2層構造とした薄膜磁気ヘ
ッドでは、記録媒体に対して、本来、データを記録すべ
き領域以外の領域にもデータを書き込んでしまう、いわ
ゆるサイドライトが発生するという問題点があった。
【0037】更に、この薄膜磁気ヘッドでは、上部磁極
チップ109と上部磁極層116の接触部分において、
両者の幅が異なることから、この接触部分で磁束が飽和
する場合がある。そのため、磁束立ち上がり時間(Flux
Rise Time)等の書き込み特性を改善することができな
いという問題点があった。
【0038】また、この薄膜磁気ヘッドでは、上部磁極
チップ109のエアベアリング面120から遠い側の端
部においてスロートハイトを決定している。しかし、こ
の上部磁極チップ109の幅が狭くなると、フォトリソ
グラフィーにおいて、パターンエッジが丸みを帯びて形
成される。そのため、高精度な寸法を要求されるスロー
トハイトが不均一となり、エアベアリング面120の加
工、研磨工程において、歩留りが大きく低下するという
問題点があった。
【0039】また、従来の薄膜磁気ヘッドでは、MR素
子105を形成した後にコイル112、114を形成す
るので、特にMR素子105として感度の高いGMR素
子を用いた場合に、コイル112、114の形成の際に
おけるフォトレジストに対する熱処理やその際に発生す
る水分等の影響によってMR素子105の読み取り感度
が劣化する場合があるという問題点があった。
【0040】更に、従来の薄膜磁気ヘッドでは、MR素
子105を形成した後、薄膜磁気ヘッドが完成するまで
に、多くの工程が存在するので、特にMR素子105と
して複数の極めて薄い(1〜5nm程度)の層からなる
GMR素子を用いた場合に、ハンドリング等によってM
R素子105の静電気破壊等の破損が生じやすいという
問題点があった。
【0041】また、従来は、薄膜磁気ヘッドの量産プロ
セスの終了間際の工程で、再生ヘッドや記録ヘッドを保
護したり、製品の高品質を維持するために、例えばアル
ミナによって30〜40μm程度のオーバーコート層を
形成していた。そのため、厚いオーバーコート層による
基板の反りが発生したり、厚い膜をスパッタで形成する
際に多くのパーティクルが発生したりして、薄膜磁気ヘ
ッドの特性や歩留りが劣化するという問題点があった。
また、従来は、40μm程度のアルミナ膜をスパッタで
形成するために、例えば15時間以上もの多くの時間を
必要とし、薄膜磁気ヘッドの量産のサイクルタイムやス
パッタの処理能力が大幅に制限されるという問題点もあ
った。
【0042】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、顧客の要求に合った仕様の薄
膜磁気ヘッドを短期間で提供することを可能とすると共
に、薄膜磁気ヘッドの歩留りを向上させることを可能と
した薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに薄膜磁
気ヘッド用素材およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0043】本発明の第2の目的は、上記第1の目的に
加え、特性の劣化や歩留りの低下を生じることなく、記
録ヘッドのトラック幅の縮小を可能にした薄膜磁気ヘッ
ドおよびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッド用素材お
よびその製造方法を提供することにある。
【0044】本発明の第3の目的は、上記第1の目的に
加え、再生ヘッドの特性の劣化や破損を防止することが
できるようにした薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法な
らびに薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法を提供
することにある。
【0045】本発明の第4の目的は、上記第1の目的に
加え、オーバーコート層を薄くすることができるように
した薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに薄膜磁
気ヘッド用素材およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0046】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する側の一部が磁
気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗
素子をシールドするための第1および第2のシールド層
とを有する再生ヘッドと、磁気的に連結され、且つ記録
媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互い
に対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの
層からなる第1および第2の磁性層と、この第1および
第2の磁性層の間に、この第1および第2の磁性層に対
して絶縁された状態で配設された薄膜コイルとを有する
記録ヘッドとを備えた薄膜磁気ヘッドであって、第2の
シールド層は、薄膜コイルに対向する領域を含む領域に
配置された第1の部分と、第1のシールド層の側方に配
置され、第1の部分における薄膜コイル側の面に接続さ
れた第2の部分と、磁気抵抗素子を挟んで第1のシール
ド層と対向すると共に第2の部分に接続された第3の部
分とを有し、且つ、第1の磁性層を兼ねており、薄膜コ
イルの少なくとも一部は、第2のシールド層の第2の部
分における側方に配置されているものである。
【0047】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁
気抵抗素子と、記録媒体に対向する側の一部が磁気抵抗
素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗素子を
シールドするための第1および第2のシールド層とを有
する再生ヘッドと、磁気的に連結され、且つ記録媒体に
対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向
する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層から
なる第1および第2の磁性層と、この第1および第2の
磁性層の間に、この第1および第2の磁性層に対して絶
縁された状態で配設された薄膜コイルとを有する記録ヘ
ッドとを備え、第2のシールド層が、薄膜コイルに対向
する領域を含む領域に配置された第1の部分と、第1の
シールド層の側方に配置され、第1の部分における薄膜
コイル側の面に接続された第2の部分と、磁気抵抗素子
を挟んで第1のシールド層と対向すると共に第2の部分
に接続された第3の部分とを有し、且つ、第1の磁性層
を兼ねており、薄膜コイルの少なくとも一部は、第2の
シールド層の第2の部分における側方に配置されている
薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、第2のシールド層
の第1の部分を形成する工程と、薄膜コイルの少なくと
も一部が、第2のシールド層の第1の部分の上に絶縁さ
れた状態で配置されるように、薄膜コイルの少なくとも
一部を形成する工程と、薄膜コイルの少なくとも一部の
側方に配置され、且つ第1の部分における薄膜コイル側
の面に接続されるように、第2のシールド層の第2の部
分を形成する工程と、第2の部分の側方に配置されるよ
うに、第1のシールド層を形成する工程と、第1のシー
ルド層の上に、絶縁膜を介して、磁気抵抗素子を形成す
る工程と、磁気抵抗素子の上に、絶縁膜を介して、第2
のシールド層の第3の部分を形成する工程と、第2のシ
ールド層の第3の部分の上に、記録ギャップ層を形成す
る工程と、記録ギャップ層の上に、第2の磁性層を形成
する工程とを含むものである。
【0048】本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその製造方
法では、第1のシールド層と、第2のシールド層の第1
の部分および第2の部分と、薄膜コイルの少なくとも一
部とを備えた薄膜磁気ヘッド用素材を製造しておき、こ
の素材に対して、顧客の要求に応じて、第2のシールド
層の第3の部分と、磁気抵抗素子と、第2の磁性層とを
形成することが可能となる。
【0049】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、例えば、第2の磁性層は、1つの層から
なる。
【0050】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第3の部分に
おける記録ギャップ層側の面に接続されるように、スロ
ートハイトを規定する第2のシールド層の第4の部分を
設けてもよい。この場合、第2の磁性層は、例えば、平
坦な1つの層からなる。
【0051】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第3の部分の
側方に配置された薄膜コイルの第2層目部分を設けても
よい。
【0052】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、第1のシールド層、第2のシールド層の
第2の部分、および薄膜コイルの少なくとも一部におけ
る磁気抵抗素子側の各面を平坦化してもよい。
【0053】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第4の部分の
側方に配置された薄膜コイルの第2層目部分を設けても
よい。この場合、更に、第2のシールド層の第3の部分
の側方に配置されるように絶縁層を設け、第3の部分お
よび絶縁層における薄膜コイルの第2層目部分側の各面
を平坦化してもよい。
【0054】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、記録ギャップ層と第2の磁性層と
の間に、スロートハイトを規定する絶縁層を設けてもよ
い。
【0055】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、薄膜コイルの表面に沿って第1の
絶縁層を設け、第1の絶縁層を覆うように第2の絶縁層
を設けてもよい。
【0056】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の部分お
よび第2の部分の表面に沿って絶縁層を設け、第1のシ
ールド層が、絶縁層を介して第2の部分と分離されるよ
うにしてもよい。
【0057】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、薄膜コイルを覆うように無機材料
よりなる絶縁層を設けてもよい。
【0058】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の部分を
覆うように絶縁層を設け、この絶縁層の薄膜コイル側の
面を平坦化してもよい。
【0059】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の部分に
対応する領域に凹部が形成された絶縁層を設け、この絶
縁層の凹部内に第2のシールド層の第1の部分を形成し
てもよい。
【0060】本発明の薄膜磁気ヘッド用素材は、磁気抵
抗素子と、記録媒体に対向する側の一部が磁気抵抗素子
を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗素子をシー
ルドするための第1および第2のシールド層とを有する
再生ヘッドと、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向
する側の一部が記録ギャップ層を介して互いに対向する
磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる
第1および第2の磁性層と、この第1および第2の磁性
層の間に、この第1および第2の磁性層に対して絶縁さ
れた状態で配設された薄膜コイルとを有する記録ヘッド
とを備え、第2のシールド層が、薄膜コイルに対向する
領域を含む領域に配置された第1の部分と、第1のシー
ルド層の側方に配置され、第1の部分における薄膜コイ
ル側の面に接続された第2の部分と、磁気抵抗素子を挟
んで第1のシールド層と対向すると共に第2の部分に接
続された第3の部分とを有し、且つ、第1の磁性層を兼
ねており、薄膜コイルの少なくとも一部は、第2のシー
ルド層の第2の部分における側方に配置されている薄膜
磁気ヘッドの製造に用いられる薄膜磁気ヘッド用素材で
あって、第1のシールド層と、第2のシールド層の第1
の部分と、第2のシールド層の第2の部分と、第2のシ
ールド層の第2の部分における側方に配置された薄膜コ
イルの少なくとも一部とを備えたものである。
【0061】本発明の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法
は、磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する側の一部が磁
気抵抗素子を挟んで対向するように配置され、磁気抵抗
素子をシールドするための第1および第2のシールド層
とを有する再生ヘッドと、磁気的に連結され、且つ記録
媒体に対向する側の一部が記録ギャップ層を介して互い
に対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの
層からなる第1および第2の磁性層と、この第1および
第2の磁性層の間に、この第1および第2の磁性層に対
して絶縁された状態で配設された薄膜コイルとを有する
記録ヘッドとを備え、第2のシールド層が、薄膜コイル
に対向する領域を含む領域に配置された第1の部分と、
第1のシールド層の側方に配置され、第1の部分におけ
る薄膜コイル側の面に接続された第2の部分と、磁気抵
抗素子を挟んで第1のシールド層と対向すると共に第2
の部分に接続された第3の部分とを有し、且つ、第1の
磁性層を兼ねており、薄膜コイルの少なくとも一部は、
第2のシールド層の第2の部分における側方に配置され
ている薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる薄膜磁気ヘッ
ド用素材の製造方法であって、第2のシールド層の第1
の部分を形成する工程と、薄膜コイルの少なくとも一部
が、第2のシールド層の第1の部分の上に絶縁された状
態で配置されるように、薄膜コイルの少なくとも一部を
形成する工程と、薄膜コイルの少なくとも一部の側方に
配置され、且つ第1の部分における薄膜コイル側の面に
接続されるように、第2のシールド層の第2の部分を形
成する工程と、第2の部分の側方に配置されるように、
第1のシールド層を形成する工程とを含むものである。
【0062】本発明の薄膜磁気ヘッド用素材またはその
製造方法では、第1のシールド層と、第2のシールド層
の第1の部分および第2の部分と、薄膜コイルの少なく
とも一部とを備えた薄膜磁気ヘッド用素材を製造してお
き、この素材に対して、顧客の要求に応じて、第2のシ
ールド層の第3の部分と、磁気抵抗素子と、第2の磁性
層とを形成することが可能となる。
【0063】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、第1のシールド層、第2のシール
ド層の第2の部分、および薄膜コイルの少なくとも一部
における磁気抵抗素子側の各面を平坦化してもよい。
【0064】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、更に、薄膜コイルの表面に沿って
第1の絶縁層を設け、第1の絶縁層を覆うように第2の
絶縁層を設けてもよい。
【0065】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の
部分および第2の部分の表面に沿って絶縁層を設け、第
1のシールド層が、絶縁層を介して第2の部分と分離さ
れるようにしてもよい。
【0066】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、更に、薄膜コイルを覆うように無
機材料よりなる絶縁層を設けてもよい。
【0067】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の
部分を覆うように絶縁層を設け、この絶縁層の薄膜コイ
ル側の面を平坦化してもよい。
【0068】また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材また
はその製造方法では、更に、第2のシールド層の第1の
部分に対応する領域に凹部が形成された絶縁層を設け、
この絶縁層の凹部内に第2のシールド層の第1の部分を
形成してもよい。
【0069】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施の形態]まず、図1ないし図17を参照し
て、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドお
よびその製造方法について説明する。図1ないし図11
は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法を説
明するための断面図である。なお、図1ないし図11に
おいて、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示
し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面
を示している。図12ないし図17は、本実施の形態に
係る薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明するための平面図
である。また、以下の説明は、本実施の形態に係る磁気
ヘッド用素材およびその製造方法の説明を兼ねている。
【0070】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、まず、図1に示したように、例えばアルティ
ック(Al23・TiC)よりなる基板1の上に、例え
ばアルミナ(Al23)よりなる絶縁層2を、約5μm
の厚みで堆積する。
【0071】次に、絶縁層2の上に、例えばめっき法に
よって、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)を約
3μmの厚みで選択的に形成して、再生ヘッドと記録ヘ
ッドの双方に用いられる上部シールド層兼下部磁極層
(以下、上部シールド層と記す。)の第1の部分3aを
形成する。この第1の部分3aは、後述する薄膜コイル
に対向する領域を含む領域に配置される。次に、全体
に、無機材料、例えばアルミナよりなる絶縁層4を、約
4〜5μmの厚みに形成する。
【0072】次に、図2に示したように、第1の部分3
aの上における絶縁層4の厚みが約0.3〜0.4μm
になるように、絶縁層4を例えばCMPまたは機械的な
研磨によって研磨して平坦化する。
【0073】次に、図3に示したように、第1の部分3
aの上における絶縁層4の上に、例えば銅(Cu)より
なる、記録ヘッド用の薄膜コイル5を、例えばめっき法
により、約1〜2μmの厚みに形成する。図中、符号5
aは、薄膜コイル5の端子部を示している。なお、図示
しないが、めっき法によって薄膜コイル5を形成する場
合には、絶縁層4の上に、Cu,NiFe,TiW,T
iNまたはMo等よりなるシード層を、例えば数十nm
の厚みに形成する。
【0074】次に、図4に示したように、第1の部分3
aのエアベアリング面側(図における左側)の端部近傍
および反対側の端部近傍において、それぞれ、絶縁層4
を選択的にエッチングして、コンタクトホール4a,4
bを形成する。なお、コンタクトホール4a,4bを形
成した後に、上述のシード層を形成し、更に薄膜コイル
5を形成してもよい。
【0075】次に、第1の部分3aよりもエアベアリン
グ面側における絶縁層4の上に、磁性材料、例えばパー
マロイ(NiFe)よりなる再生ヘッド用の下部シール
ド層6を形成する。同時に、同じ磁性材料を用いて、コ
ンタクトホール4aにおいて、第1の部分3aの上に上
部シールド層の第2の部分3bを形成し、コンタクトホ
ール4bにおいて、第1の部分3aの上に磁路形成用の
磁性層3eを形成する。下部シールド層6、第2の部分
3bおよび磁性層3eは、例えばめっき法によって、約
3〜3.5μmの厚みに形成する。
【0076】次に、図5に示したように、全体に、無機
材料、例えばアルミナよりなる絶縁層7を、約4〜5μ
mの厚みに形成する。
【0077】次に、図6に示したように、絶縁層7を、
下部シールド層6、第2の部分3bおよび磁性層3eの
表面に至るまで、例えばCMPまたは機械的な研磨によ
って研磨して平坦化する。図12は、図6に示した状態
を示す平面図である。
【0078】次に、後の説明で参照する図13に示した
ように、例えば銅(Cu)によって、後述するMR素子
に接続される電極(リード)となる一対の導電層10a
を、下部シールド層6および上部シールド層の第2の部
分3bに対して絶縁された状態に形成する。
【0079】次に、図7に示したように、全面に、例え
ばスパッタにより、チッ化アルミニウムやアルミナ等の
絶縁材を、例えば50nmの厚みに形成して、絶縁膜と
しての下部シールドギャップ膜8を形成する。
【0080】図6に示した状態の半製品、または図6に
示した状態に下部シールドギャップ膜8を形成した状態
の半製品が、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材
となる。
【0081】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
再生用のMR素子9を、数十nmの厚みに形成する。M
R素子9は、例えば、スパッタによって形成したMR膜
を選択的にエッチングすることによって形成する。な
お、MR素子9には、AMR素子、GMR素子、あるい
はTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効
果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。
【0082】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
MR素子9および導電層10aに電気的に接続される一
対の電極層10bを、例えばスパッタにより、数十〜数
百nmの厚みに形成する。図13は、この状態を示す平
面図である。
【0083】次に、全面に、例えばスパッタにより、ア
ルミナやダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の絶
縁材を、数十nmの厚みに形成して、絶縁膜としての上
部シールドギャップ膜11を形成して、MR素子9をシ
ールドギャップ膜8,11内に埋設する。
【0084】次に、図8に示したように、フォトレジス
トパターンをマスクとして、ドライエッチングによっ
て、シールドギャップ膜8,11を選択的に除去して、
上部シールド層の第2の部分3bの上、磁性層3eの
上、および薄膜コイル5の端子部5aの上に、それぞれ
コンタクトホールを形成する。なお、端子部5aの上に
コンタクトホールを形成する際には、端子部5aの上の
絶縁層7も除去する。ドライエッチングとしては、例え
ば、BCl3系またはCF4系のガスを用いた反応性イオ
ンエッチング(RIE)が用いられる。なお、上記各コ
ンタクトホールは、リフトオフ法によって形成してもよ
い。
【0085】次に、例えばめっき法により、第2の部分
3bの上の部分からエアベアリング面側の端部にかけ
て、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)よりなる
上部シールド層の第3の部分3cを形成する。この第3
の部分3cは、コンタクトホールを介して第2の部分3
bに接続される。また、第3の部分3cの形成と同時
に、第3の部分3cと同じ材料を用いて、磁性層3eの
上および端子部5aの上に、それぞれ、磁性層3f、端
子部12aを形成する。これら第3の部分3c、磁性層
3fおよび端子部12aは、約1〜2μmの厚みに形成
される。図14は、図8に示した状態を示す平面図であ
る。
【0086】次に、図9に示したように、例えばめっき
法により、第3の部分3cの上に、磁性材料よりなる上
部シールド層の第4の部分3dを形成する。この第4の
部分3dは、スロートハイトを決めるために、エアベア
リング面側の端部から所定の位置まで形成される。この
第4の部分3dに用いる磁性材料としては、NiFe
(Ni:50重量%,Fe:50重量%)等の高飽和磁
束密度材を用いるのが好ましい。また、第4の部分3d
の形成と同時に、第4の部分3dと同じ材料を用いて、
磁性層3fの上および端子部12aの上に、それぞれ、
磁性層3g、端子部12bを形成する。これら第4の部
分3d、磁性層3gおよび端子部12bは、約1.5〜
2.5μmの厚みに形成される。
【0087】次に、全体に、無機材料、例えばアルミナ
膜またはシリコン酸化膜よりなる絶縁層13を、4〜5
μmの厚みに形成する。そして、上部シールド層の第4
の部分3d、磁性層3gおよび端子部12bの表面が露
出するように、全体を例えばCMPまたは機械的な研磨
によって平坦化する。
【0088】次に、図10に示したように、全体に、ア
ルミナ膜等の絶縁膜よりなる記録ギャップ層14を、例
えば150〜250nm程度の厚みに形成する。次に、
磁性層3gの上側の部分において、記録ギャップ層14
を選択的に除去して、磁路形成のためのコンタクトホー
ルを形成する。図15は、図10に示した状態を示す平
面図である。
【0089】次に、記録ギャップ層14の上に、誘導型
の記録ヘッドのトラック幅を決定する上部磁極層15
を、例えばめっき法により、約3μmの厚みに形成す
る。この上部磁極層15は、例えば、NiFe(Ni:
80重量%,Fe:20重量%)を用いて形成してもよ
いし、NiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量
%)等の高飽和磁束密度材を用いて形成してもよい。上
部磁極層15は、記録ギャップ層14に形成されたコン
タクトホールを通して、磁性層3gに接続されている。
【0090】次に、図11に示したように、上部磁極層
15の両側における記録ギャップ層14をドライエッチ
ングにより除去した後、露出した上部シールド層の第4
の部分3dを、上部磁極層15をマスクとして、イオン
ミリング等によって、例えば約0.3〜0.5μmエッ
チングして、トリム構造とする。
【0091】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層16を、約20〜30μmの厚みに形成
する。次に、オーバーコート層16の表面を平坦化し
て、その上に、再生ヘッド、記録ヘッドに接続された図
示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの
機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエア
ベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
図11は、完成された薄膜磁気ヘッドを示している。
【0092】本実施の形態では、下部シールド層6が、
本発明における第1のシールド層に対応し、第1の部分
3aないし第4の部分3dを含む上部シールド層が、本
発明における第2のシールド層に対応する。上部シール
ド層は、下部磁極層を兼ねているので、本発明における
第1の磁性層にも対応する。また、上部磁極層15は、
本発明における第2の磁性層に対応する。
【0093】なお、本実施の形態において、下部シール
ド層6や上部シールド層は、NiFe(Ni:80重量
%,Fe:20重量%)を用いて形成してもよいし、N
iFe(Ni:50重量%,Fe:50重量%)、セン
ダスト、チッ化鉄(FeN)やその化合物、Fe−Co
−Zrのアモルファス等の高飽和磁束密度材を用いて形
成してもよい。
【0094】図16および図17は、本実施の形態に係
る薄膜磁気ヘッドの製造方法の変形例を説明するための
平面図である。この変形例では、図16に示したよう
に、下部シールド層6を形成する際に、導電層10aが
配置される部分に溝6aを形成する。そして、図17に
示したように、薄膜コイル5を形成する際に、導電層1
0aを同時に形成する。この導電層10aの一部は、下
部シールド層6に対して絶縁された状態で、溝6a内に
配置される。
【0095】以上説明したように、本実施の形態に係る
薄膜磁気ヘッドは、再生ヘッドと記録ヘッドとを備えて
いる。再生ヘッドは、MR素子9と、記録媒体に対向す
る側の一部がMR素子9を挟んで対向するように配置さ
れ、MR素子9をシールドするための下部シールド層6
および上部シールド層とを有している。記録ヘッドは、
磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が
記録ギャップ層14を介して互いに対向する磁極部分を
含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる下部磁極層
(上部シールド層)および上部磁極層15と、この下部
磁極層(上部シールド層)および上部磁極層15の間
に、これらに対して絶縁された状態で配設された薄膜コ
イル5とを有している。
【0096】本実施の形態では、上部シールド層は、薄
膜コイル5に対向する領域を含む領域に配置された第1
の部分3aと、下部シールド層6の側方に配置され、第
1の部分3aにおける薄膜コイル5側の面に接続された
第2の部分3bと、MR素子9を挟んで下部シールド層
6と対向すると共に第2の部分3bに接続された第3の
部分3cと、第3の部分3cにおける記録ギャップ層1
4側の面に接続された、スロートハイトを規定する第4
の部分3dとを有している。また、薄膜コイル5は、上
部シールド層の第2の部分3bにおける側方の位置にお
いて、上部シールド層の第1の部分3aの上に絶縁層4
を介して形成されている。
【0097】また、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
用素材は、下部シールド層6と、上部シールド層の第1
の部分3aおよび第2の部分3bと、薄膜コイル5とを
備えている。
【0098】以下、本実施の形態の効果について説明す
る。薄膜磁気ヘッドの多くの顧客は、再生ヘッドにおけ
るトラック幅や、記録ヘッドにおけるスロートハイトや
トラック幅を、自社製品に合わせて注文してくる。しか
し、注文の後に、顧客の要求に合った仕様の薄膜磁気ヘ
ッドを生産していたのでは、注文から短期間で製品を提
供することは困難であった。
【0099】本実施の形態によれば、図6に示したよう
に、薄膜コイル5を含む薄膜磁気ヘッド用素材が、共通
の工程で形成される。この薄膜磁気ヘッド用素材に続く
工程に要する時間は、比較的短い。また、この薄膜磁気
ヘッド用素材の段階で、良・不良の検査を行って、不良
品を取り除くことができる。
【0100】そこで、本実施の形態によれば、薄膜コイ
ル5の形成工程まで経た半製品、すなわち薄膜磁気ヘッ
ド用素材を、多くの在庫が得られるように量産し、顧客
に対応が可能なところまで在庫数を増加させた後、それ
ぞれ異なる顧客毎の要求を受け入れて、薄膜磁気ヘッド
の仕様を取り決めることができる。従って、本実施の形
態によれば、薄膜磁気ヘッドの全製造工程の60%以上
の工程を既に終了し、しかも、その多くが良・不良の検
査により良品とされた半製品を適正の在庫だけ持ち、顧
客の期待する仕様の薄膜磁気ヘッドを、注文から短時間
で提供することが可能となる。その結果、顧客の注文を
受けてから薄膜磁気ヘッドを完成させ、出荷するまでの
時間としてのサイクルタイムを、従来では例えば20日
〜40日程度要していたのに対し、本実施の形態によれ
ば、例えば2週間以内に短縮することが可能となる。
【0101】また、本実施の形態によれば、半製品の段
階で不良品は既に取り除かれているので、良品の半製品
を、顧客の要求に応じて、限りなく早く、製品にするこ
とができ、従来にはない高い品質保証が可能となり、最
終製品の歩留りも向上する。
【0102】また、本実施の形態によれば、顧客の要求
が短期間で変化しても、速やかに対応することができ、
製品の無駄を防止することが可能となる。
【0103】また、本実施の形態によれば、半製品の段
階で良・不良の検査を行うことができるので、不良が発
生している半製品については、その後の工程を省くこと
ができるので、従来に比べて、薄膜磁気ヘッドの製造コ
ストを低減することができる。
【0104】また、本実施の形態によれば、半製品の段
階と、薄膜磁気ヘッドの完成後の段階の双方で、良・不
良の検査を行うことにより、製品について極めて高い品
質保証が可能となる。
【0105】また、本実施の形態によれば、半製品の段
階と、薄膜磁気ヘッドの完成後の段階の双方で、良・不
良の検査を行うことにより、問題のある工程を発見しや
すく、また、その問題のある工程を改善を速やかに行う
ことが可能となり、大きな問題の発生を防止することが
可能となる。
【0106】また、本実施の形態では、薄膜コイル5
は、上部シールド層の第2の部分3bにおける側方の位
置において、上部シールド層の第1の部分3aの上に絶
縁層4を介して形成されている。また、スロートハイト
を、上部シールド層(下部磁極層)の第4の部分3dに
よって規定している。従って、エイペックス部が存在し
ない。そのため、本実施の形態では、記録ヘッドのトラ
ック幅を決定する上部磁極層15を、平坦な面の上に形
成することができる。その結果、本実施の形態によれ
ば、サブミクロン寸法まで狭くした狭トラックを実現す
ることが可能となる。これにより、記録密度を高め、記
録ヘッドの性能を向上させることが可能となる。
【0107】また、本実施の形態によれば、上部磁極層
15は、平坦な1つの層で形成され、上部磁極チップと
ヨーク部分との2層構造になっていない。従って、上部
磁極チップよりも幅の大きいヨーク部分がエアベアリン
グ面において露出することがない。そのため、本実施の
形態によれば、実効トラック幅が大きくなったり、記録
媒体上において本来データを記録すべき領域以外の領域
にデータを書き込んでしまうような不具合を防止するこ
とができる。
【0108】また、本実施の形態によれば、上部磁極層
が2層構造の場合に2つの層の接触部で生じる磁束の飽
和がなくなり、磁束立ち上がり時間(Flux Rise Time)
等の書き込み特性を向上させることが可能となる。
【0109】また、本実施の形態では、記録ヘッドのト
ラック幅を決定する上部磁極層15とは別に、スロート
ハイトを決定する上部シールド層(下部磁極層)の第4
の部分3dを設けている。従って、記録ヘッドのトラッ
ク幅を狭くなっても、第4の部分3dを精度よく形成す
ることができ、スロートハイトを正確に決めることがで
きる。
【0110】また、本実施の形態によれば、薄膜コイル
5を形成した後に、MR素子9を形成するので、薄膜コ
イルの形成の際におけるフォトレジストに対する熱処理
やその際に発生する水分等の影響によるMR素子9の特
性劣化を防止することが可能となる。この効果は、特
に、MR素子9として、感度の高いGMR素子やTMR
素子を用いる場合に顕著である。
【0111】また、本実施の形態によれば、MR素子9
を形成した後の工程が、従来に比べて短くなるため、ハ
ンドリング等によるMR素子9の静電気破壊等の破損
を、極めて少なくすることが可能となる。この効果は、
特に、MR素子9として、複数の極めて薄い(1〜5n
m程度)の層からなるGMR素子やTMR素子を用いる
場合に顕著である。
【0112】また、本実施の形態では、オーバーコート
層16の下側となる上部磁極層15の表面が平坦にな
る。そのため、オーバーコート層16を薄く形成するこ
とができる。そして、本実施の形態では、このようにオ
ーバーコート層16が薄いため、イオンミリングや反応
性イオンエッチング等のドライエッチングにより、オー
バーコート層16をエッチングすることによって、オー
バーコート層16内に埋め込まれた電極を、オーバーコ
ート層16の表面に露出させて、パッドを形成すること
ができる。従って、本実施の形態によれば、オーバーコ
ート層16を形成するためのプロセス時間およびパッド
を形成するためのプロセス時間を、従来に比べて、大幅
に(例えば1/10程度に)短縮することができ、薄膜
磁気ヘッドの量産のサイクルタイムも短縮することがで
きる。
【0113】また、本実施の形態によれば、厚いオーバ
ーコート層による基板の反りが発生したり、厚い膜をス
パッタで形成する際に多くのパーティクルが発生したり
することがなくなり、薄膜磁気ヘッドの特性や歩留りの
劣化を防止することができる。
【0114】また、本実施の形態では、薄膜コイル5
は、平坦な面の上に形成される。そのため、薄膜コイル
5を微細に形成することが可能となる。従って、本実施
の形態によれば、磁路長の縮小が可能となり、これによ
り、磁気ヘッドの特性を左右する非線形トランジション
シフト(Non-linear Transition Shift;NLTS)や
オーバーライト特性の優れた薄膜磁気ヘッドを実現する
ことができる。
【0115】また、本実施の形態では、薄膜コイル5
を、無機材料よりなる絶縁層7で覆うようにしたので、
薄膜磁気ヘッドの使用中に絶縁層7が膨張してヘッドが
記録媒体に近づくことを抑えることができ、薄膜磁気ヘ
ッドの浮上量を小さくすることが可能となる。
【0116】また、本実施の形態では、下部シールド層
6や上部シールド層の材料として、高飽和磁束密度材を
用いることにより、MR素子9に対する、誘導型の記録
ヘッドにおけるコイルから発生する磁気等の内部要因や
ハードディスク装置のモータ等の外部要因によるノイズ
の影響を低減することが可能となり、正確で高感度な再
生ヘッドを形成することが可能となる。
【0117】[第2の実施の形態]次に、図18および
図19を参照して、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図18は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
を示し、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示
し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面
を示している。図19は、本実施の形態に係る薄膜磁気
ヘッドの平面図である。なお、図19では、オーバーコ
ート層を省略している。
【0118】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドは、第
1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドにおける絶縁層1
3内に、第2層目の薄膜コイル17を形成したものであ
る。第2層目の薄膜コイル17は、上部シールド層の第
3の部分3cの側方であって、上部シールドギャップ膜
11の上に形成される。また、第2層目の薄膜コイル1
7は、例えばめっき法により、約1〜2μmの厚みに形
成される。また、第1層目の薄膜コイル5と第2層目の
薄膜コイル17は、接続部5bと接続部17aによって
接続される。
【0119】薄膜コイル17は、上部シールド層の第3
の部分3cを形成する前に形成してもよいし、第3の部
分3cを形成した後、上部シールド層の第4の部分3d
を形成する前に形成してもよい。
【0120】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0121】[第3の実施の形態]次に、図20ないし
図26を参照して、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図20ないし図26において、(a)はエア
ベアリング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分の
エアベアリング面に平行な断面を示している。
【0122】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、まず、図20に示したように、例えばアルテ
ィック(Al23・TiC)よりなる基板1の上に、例
えばアルミナ(Al23)よりなる絶縁層2を、約5μ
mの厚みで堆積する。
【0123】次に、絶縁層2の上に、例えばめっき法に
よって、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)を約
3μmの厚みで選択的に形成して、上部シールド層の第
1の部分3aを形成する。この第1の部分3aは、後述
する薄膜コイルに対向する領域を含む領域に配置され
る。次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層4
を、約4〜5μmの厚みに形成する。
【0124】次に、図21に示したように、第1の部分
3aの表面が露出するように、絶縁層4を例えばCMP
または機械的な研磨によって研磨して平坦化する。次
に、全面に、無機材料、例えばアルミナよりなる絶縁層
20を、約0.3〜0.5μmの厚みに形成する。
【0125】次に、図22に示したように、第1の部分
3aの上における絶縁層20の上に、例えば銅(Cu)
よりなる、第1層目の薄膜コイル5を、例えばめっき法
により、約1〜2μmの厚みに形成する。図中、符号5
bは、薄膜コイル5を後述する第2層目の薄膜コイルと
接続するための接続部を示している。なお、図示しない
が、めっき法によって薄膜コイル5を形成する場合に
は、絶縁層20の上に、Cu,NiFe,TiW,Ti
NまたはMo等よりなるシード層を、例えば数十nmの
厚みに形成する。
【0126】次に、第1の部分3aのエアベアリング面
側(図における左側)の端部近傍および反対側の端部近
傍において、それぞれ、絶縁層20を選択的にエッチン
グして、コンタクトホール20a,20bを形成する。
なお、コンタクトホール20a,20bを形成した後
に、上述のシード層を形成し、更に薄膜コイル5を形成
してもよい。
【0127】次に、第1の部分3aよりもエアベアリン
グ面側における絶縁層20の上に、磁性材料、例えばパ
ーマロイ(NiFe)よりなる下部シールド層6を形成
する。同時に、同じ磁性材料を用いて、コンタクトホー
ル20aにおいて、第1の部分3aの上に上部シールド
層の第2の部分3bを形成し、コンタクトホール20b
において、第1の部分3aの上に磁路形成用の磁性層3
eを形成する。下部シールド層6、第2の部分3bおよ
び磁性層3eは、例えばめっき法によって、約3〜3.
5μmの厚みに形成する。
【0128】次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶
縁層7を、約4〜5μmの厚みに形成する。次に、下部
シールド層6、第2の部分3b、磁性層3eおよび薄膜
コイル5の表面が露出するように、絶縁層7を、例えば
CMPまたは機械的な研磨によって研磨して平坦化す
る。このときの絶縁層7の研磨量によって、薄膜コイル
5の厚みが決定される。
【0129】次に、図示しないが、例えば銅(Cu)に
よって、後述するMR素子に接続される電極(リード)
となる一対の導電層を、下部シールド層6および上部シ
ールド層の第2の部分3bに対して絶縁された状態に形
成する。
【0130】次に、図23に示したように、全面に、例
えばスパッタにより、チッ化アルミニウムやアルミナ等
の絶縁材を、例えば50nmの厚みに形成して、絶縁膜
としての下部シールドギャップ膜8を形成する。
【0131】図22に示した状態の半製品、または図2
2に示した状態に下部シールドギャップ膜8を形成した
状態の半製品が、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用
素材となる。
【0132】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
再生用のMR素子9を、数十nmの厚みに形成する。M
R素子9は、例えば、スパッタによって形成したMR膜
を選択的にエッチングすることによって形成する。な
お、MR素子9には、AMR素子、GMR素子、あるい
はTMR素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素
子を用いることができる。
【0133】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
MR素子9および導電層10aに電気的に接続される一
対の電極層10bを、例えばスパッタにより、数十〜数
百nmの厚みに形成する。
【0134】次に、全面に、例えばスパッタにより、ア
ルミナやダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の絶
縁材を、数十nmの厚みに形成して、絶縁膜としての上
部シールドギャップ膜11を形成して、MR素子9をシ
ールドギャップ膜8,11内に埋設する。
【0135】次に、フォトレジストパターンをマスクと
して、ドライエッチングによって、シールドギャップ膜
8,11を選択的に除去して、上部シールド層の第2の
部分3bの上、磁性層3eの上、および薄膜コイル5の
接続部5bの上に、それぞれコンタクトホールを形成す
る。ドライエッチングとしては、例えば、BCl3系ま
たはCF4系のガスを用いた反応性イオンエッチング
(RIE)が用いられる。なお、上記各コンタクトホー
ルは、リフトオフ法によって形成してもよい。
【0136】次に、例えばめっき法により、第2の部分
3bの上の部分からエアベアリング面側の端部にかけ
て、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)よりなる
上部シールド層の第3の部分3cを形成する。この第3
の部分3cは、コンタクトホールを介して第2の部分3
bに接続される。また、第3の部分3cの形成と同時
に、第3の部分3cと同じ材料を用いて、磁性層3eの
上および接続部5bの上に、それぞれ、磁性層3f、接
続部26を形成する。これら第3の部分3c、磁性層3
fおよび接続部26は、約1〜2μmの厚みに形成され
る。
【0137】次に、全体に、無機材料、例えばアルミナ
膜よりなる絶縁層21を、3〜4μmの厚みに形成す
る。そして、上部シールド層の第3の部分3c、磁性層
3fおよび接続部26の表面が露出するように、全体を
例えばCMPまたは機械的な研磨によって平坦化する。
【0138】次に、図24に示したように、第3の部分
3cおよび絶縁層21の上に、例えばアルミナ膜よりな
る絶縁層22を、0.3〜0.5μmの厚みに形成す
る。この絶縁層22のエアベアリング面側の端部の位置
は、MR素子9におけるエアベアリング面とは反対側の
端部の位置の近傍とする。
【0139】次に、絶縁層22の上に、第2層目の薄膜
コイル23を、例えばめっき法により、約1〜2μmの
厚みに形成する。薄膜コイル23のエアベアリング面側
の端部の位置は、MR素子9におけるエアベアリング面
とは反対側の端部の位置の近傍とする。また、図中、符
号23aは、薄膜コイル23を第1層目の薄膜コイル5
と接続するための接続部を示しており、この接続部23
aは、接続部26を介して、接続部5bに接続される。
【0140】次に、図25に示したように、例えばめっ
き法により、第3の部分3cの上に、磁性材料よりなる
上部シールド層の第4の部分3dを形成する。この第4
の部分3dは、スロートハイトを決めるために、エアベ
アリング面側の端部から所定の位置まで形成される。こ
の第4の部分3dに用いる磁性材料としては、NiFe
(Ni:50重量%,Fe:50重量%)等の高飽和磁
束密度材を用いるのが好ましい。また、第4の部分3d
の形成と同時に、第4の部分3dと同じ材料を用いて、
磁性層3fの上に磁性層3gを形成する。これら第4の
部分3dおよび磁性層3gは、約1.5〜2.5μmの
厚みに形成される。
【0141】次に、全体に、無機材料、例えばアルミナ
膜またはシリコン酸化膜よりなる絶縁層24を、4〜5
μmの厚みに形成する。そして、上部シールド層の第4
の部分3d、磁性層3gおよび薄膜コイル23の一部
(図示せず)の表面が露出するように、全体を例えばC
MPまたは機械的な研磨によって平坦化する。
【0142】次に、全体に、アルミナ膜等の絶縁膜より
なる記録ギャップ層14を、例えば150〜250nm
程度の厚みに形成する。次に、磁性層3gの上側の部分
において、記録ギャップ層14を選択的に除去して、磁
路形成のためのコンタクトホールを形成する。
【0143】次に、図26に示したように、記録ギャッ
プ層14の上に、誘導型の記録ヘッドのトラック幅を決
定する上部磁極層15を、例えばめっき法により、約3
μmの厚みに形成する。この上部磁極層15は、例え
ば、NiFe(Ni:80重量%,Fe:20重量%)
を用いて形成してもよいし、NiFe(Ni:45重量
%,Fe:55重量%)等の高飽和磁束密度材を用いて
形成してもよい。上部磁極層15は、記録ギャップ層1
4に形成されたコンタクトホールを通して、磁性層3g
に接続されている。
【0144】次に、上部磁極層15の両側における記録
ギャップ層14をドライエッチングにより除去した後、
露出した上部シールド層の第4の部分3dを、上部磁極
層15をマスクとして、イオンミリング等によって、例
えば約0.3〜0.5μmエッチングして、トリム構造
とする。
【0145】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層16を、約20〜30μmの厚みに形成
する。次に、オーバーコート層16の表面を平坦化し
て、その上に、再生ヘッド、記録ヘッドに接続された図
示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの
機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエア
ベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
図26は、完成された薄膜磁気ヘッドを示している。
【0146】本実施の形態では、図22に示したよう
に、絶縁層7を平坦化する工程において、薄膜コイル5
の表面が露出するようにしている。これにより、図6に
示したように、薄膜コイル5の表面が露出しないように
絶縁層7を平坦化する場合に比べて、工程の管理が容易
になり、製造が容易になる。
【0147】また、本実施の形態では、第2の実施の形
態に比べて、2層目の薄膜コイル23のエアベアリング
面側の端部の位置が、2つの磁極層が記録ギャップ層1
4を介して対向する部分の、エアベアリング面とは反対
側の端部の位置(以下、スロートハイトゼロ位置とい
う。)に近い。従って、本実施の形態によれば、スロー
トハイトゼロ位置から接続部3e〜3gまでの磁路長の
縮小が可能となり、非線形トランジションシフトやオー
バーライト特性の優れた薄膜磁気ヘッドを実現すること
が可能となる。
【0148】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0149】[第4の実施の形態]次に、図27を参照
して、本発明の第4の実施の形態について説明する。図
27は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを示し、
(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)
は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示してい
る。
【0150】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドにおい
て、基板1から、上部シールド層の第3の部分3c、磁
性層3fおよび端子部12aまでの構成、すなわち図8
に示した構成、およびその製造方法は、第1の実施の形
態と同様である。
【0151】以下、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の構成および製造方法について、第1の実施の形態と異
なる部分のみを説明する。本実施の形態に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、図8に示した状態から、全体
に、無機材料、例えばアルミナ膜よりなる絶縁層33
を、3〜4μmの厚みに形成する。そして、上部シール
ド層の第3の部分3c、磁性層3fおよび端子部12a
の表面が露出するように、全体を例えばCMPまたは機
械的な研磨によって平坦化する。
【0152】次に、全体に、アルミナ膜等の絶縁膜より
なる記録ギャップ層14を、例えば150〜250nm
程度の厚みに形成する。次に、磁性層3fの上側の部分
において、記録ギャップ層14を選択的に除去して、磁
路形成のためのコンタクトホールを形成する。
【0153】次に、記録ギャップ層14の上に、例えば
フォトレジストを所定のパターンに形成して、スロート
ハイトを決定する絶縁層34を形成する。この絶縁層3
4の厚みは、1〜2μm程度あれば十分である。次に、
記録ギャップ層14および絶縁層34の上に、記録ヘッ
ドのトラック幅を決定する上部磁極層35を、例えばめ
っき法により、約3μmの厚みに形成する。上部磁極層
35は、記録ギャップ層14に形成されたコンタクトホ
ールを通して、磁性層3fに接続されている。
【0154】次に、上部磁極層35の両側における記録
ギャップ層14をドライエッチングにより除去した後、
露出した上部シールド層の第3の部分3cを、上部磁極
層35をマスクとして、イオンミリング等によって、例
えば約0.3〜0.5μmエッチングして、トリム構造
とする。
【0155】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層36を、約20〜30μmの厚みに形成
する。次に、オーバーコート層36の表面を平坦化し
て、その上に、再生ヘッド、記録ヘッドに接続された図
示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの
機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエア
ベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0156】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
においてスロートハイトを規定している上部シールド層
の第4の部分3dがなくなるので、製造工程が少なくな
り、薄膜磁気ヘッドの製造が容易になる。
【0157】なお、本実施の形態では、トラック幅を決
定する上部磁極層35が、段差を有する面の上に形成さ
れるが、段差は1〜2μm程度と小さいので、狭トラッ
クを実現することは可能である。
【0158】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0159】[第5の実施の形態]次に、図28を参照
して、本発明の第5の実施の形態について説明する。図
28は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを示し、
(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)
は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示してい
る。
【0160】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの構成
は、第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドとほぼ同様
であるが、以下の点で異なっている。すなわち、本実施
の形態では、絶縁層7の代りに、50〜100nm程度
の薄い絶縁層41と、絶縁層42とが設けられている。
絶縁層41は、例えばアルミナ膜よりなり、例えばスパ
ッタにより、薄膜コイル5の表面に沿って、薄膜コイル
5を薄く覆うように形成されている。絶縁層42は、例
えばSOG(Spin on Glass)膜あるいはフォトレジス
ト膜よりなり、絶縁層41を覆い、コイル間の凹部を埋
めるように形成されている。
【0161】また、本実施の形態では、絶縁層13の代
りに、50〜100nm程度の薄い絶縁層43と、絶縁
層44とが設けられている。絶縁層43は、例えばアル
ミナ膜よりなり、例えばスパッタにより、薄膜コイル1
7の表面に沿って、薄膜コイル17を薄く覆うように形
成されている。絶縁層44は、例えばSOG(Spin on
Glass)膜あるいはフォトレジスト膜によりなり、絶縁
層43を覆い、コイル間の凹部を埋めるように形成され
ている。
【0162】コイル間にアルミナ等の絶縁材を充填して
絶縁層7,13を形成する場合には、コイルのピッチが
小さくなると、コイル5,17と絶縁層7,13との間
に空洞が発生する場合がある。本実施の形態によれば、
この空洞の発生を防止することができる。
【0163】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第2の実施の形態と同様である。
【0164】[第6の実施の形態]次に、図29ないし
図37を参照して、本発明の第6の実施の形態について
説明する。図29ないし図37において、(a)はエア
ベアリング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分の
エアベアリング面に平行な断面を示している。
【0165】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、まず、図29に示したように、例えばアルテ
ィック(Al23・TiC)よりなる基板1の上に、例
えばアルミナ(Al23)よりなる絶縁層2を、約5μ
mの厚みで堆積する。
【0166】次に、フォトレジストをマスクにして、絶
縁層2において上部シールド層の第1の部分を形成する
領域を選択的にエッチングして、深さが約2〜3μmの
凹部2aを形成する。このときのエッチングとしては、
例えば、Cl2またはBCl2のエッチングガスを用いた
反応性イオンエッチング(RIE)が用いられる。
【0167】次に、絶縁層2の上に、例えばめっき法に
よって、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)を約
3μmの厚みで選択的に形成して、磁性層43を形成す
る。
【0168】次に、図30に示したように、絶縁層2の
表面が露出するように、絶縁層2を例えばCMPまたは
機械的な研磨によって研磨して平坦化する。これによ
り、磁性層43の残部によって、上部シールド層の第1
の部分3aが形成される。この第1の部分3aは、後述
する薄膜コイルに対向する領域を含む領域に配置され
る。
【0169】次に、図31に示したように、第1の部分
3aの上のエアベアリング面側の端部近傍の位置に、上
部シールド層の第2の部分3bを形成し、第1の部分3
aの上のエアベアリング面とは反対側の端部近傍の位置
に、磁路形成用の磁性層3eを形成する。第2の部分3
bおよび磁性層3eは、例えばめっき法によって、約2
〜3μmの厚みに形成する。
【0170】次に、全体に、無機材料、例えばアルミナ
よりなる絶縁層44を、約0.3〜0.5μmの厚みに
形成する。
【0171】次に、第2の部分3bよりもエアベアリン
グ面側における絶縁層44の上に、磁性材料、例えばパ
ーマロイ(NiFe)よりなる下部シールド層6を形成
する。下部シールド層6は、例えばめっき法によって、
約3μmの厚みに形成する。
【0172】次に、図32に示したように、第2の部分
3bの側方であって、第1の部分3aの上における絶縁
層44の上に、例えば銅(Cu)よりなる、第1層目の
薄膜コイル5を、例えばめっき法により、約1〜2μm
の厚みに形成する。図中、符号5bは、薄膜コイル5を
後述する第2層目の薄膜コイルと接続するための接続部
を示している。なお、図示しないが、めっき法によって
薄膜コイル5を形成する場合には、絶縁層44の上に、
Cu,NiFe,TiW,TiNまたはMo等よりなる
シード層を、例えば数十nmの厚みに形成する。
【0173】次に、図33に示したように、全体に、例
えばアルミナよりなる絶縁層7を、約4〜5μmの厚み
に形成する。次に、下部シールド層6、第2の部分3
b、磁性層3eおよび薄膜コイル5の表面が露出するよ
うに、絶縁層7を、例えばCMPまたは機械的な研磨に
よって研磨して平坦化する。このときの絶縁層7の研磨
量によって薄膜コイル5の厚みが決定される。
【0174】次に、図示しないが、例えば銅(Cu)に
よって、後述するMR素子に接続される電極(リード)
となる一対の導電層を、下部シールド層6および上部シ
ールド層の第2の部分3bに対して絶縁された状態に形
成する。
【0175】次に、全面に、例えばスパッタにより、チ
ッ化アルミニウムやアルミナ等の絶縁材を、例えば50
nmの厚みに形成して、絶縁膜としての下部シールドギ
ャップ膜8を形成する。
【0176】下部シールドギャップ膜8を形成する直前
の状態の半製品、または下部シールドギャップ膜8を形
成した状態の半製品が、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッド用素材となる。
【0177】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
再生用のMR素子9を、数十nmの厚みに形成する。M
R素子9は、例えば、スパッタによって形成したMR膜
を選択的にエッチングすることによって形成する。な
お、MR素子9には、AMR素子、GMR素子、あるい
はTMR素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素
子を用いることができる。
【0178】次に、下部シールドギャップ膜8の上に、
MR素子9および導電層10aに電気的に接続される一
対の電極層10bを、例えばスパッタにより、数十〜数
百nmの厚みに形成する。
【0179】次に、全面に、例えばスパッタにより、ア
ルミナやダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の絶
縁材を、数十nmの厚みに形成して、絶縁膜としての上
部シールドギャップ膜11を形成して、MR素子9をシ
ールドギャップ膜8,11内に埋設する。
【0180】次に、図34に示したように、フォトレジ
ストパターンをマスクとして、ドライエッチングによっ
て、シールドギャップ膜8,11を選択的に除去して、
上部シールド層の第2の部分3bの上、磁性層3eの
上、および薄膜コイル5の接続部5bの上に、それぞれ
コンタクトホールを形成する。ドライエッチングとして
は、例えば、BCl3系またはCF4系のガスを用いた反
応性イオンエッチング(RIE)が用いられる。なお、
上記各コンタクトホールは、リフトオフ法によって形成
してもよい。
【0181】次に、例えばめっき法により、第2の部分
3bの上の部分からエアベアリング面側の端部にかけ
て、磁性材料、例えばパーマロイ(NiFe)よりなる
上部シールド層の第3の部分3cを形成する。この第3
の部分3cは、コンタクトホールを介して第2の部分3
bに接続される。また、第3の部分3cの形成と同時
に、第3の部分3cと同じ材料を用いて、磁性層3eの
上および接続部5bの上に、それぞれ、磁性層3f、接
続部26を形成する。これら第3の部分3c、磁性層3
fおよび接続部26は、約1〜2μmの厚みに形成され
る。
【0182】次に、全体に、例えばアルミナ膜よりなる
絶縁層21を、3〜4μmの厚みに形成する。そして、
上部シールド層の第3の部分3c、磁性層3fおよび接
続部26の表面が露出するように、全体を例えばCMP
または機械的な研磨によって平坦化する。
【0183】次に、図35に示したように、第3の部分
3cおよび絶縁層21の上に、例えばアルミナ膜よりな
る絶縁層22を、0.3〜0.5μmの厚みに形成す
る。この絶縁層22のエアベアリング面側の端部の位置
は、MR素子9におけるエアベアリング面とは反対側の
端部の位置の近傍とする。
【0184】次に、絶縁層22の上に、第2層目の薄膜
コイル23を、例えばめっき法により、約1〜2μmの
厚みに形成する。薄膜コイル23のエアベアリング面側
の端部の位置は、MR素子9におけるエアベアリング面
とは反対側の端部の位置の近傍とする。また、図中、符
号23aは、薄膜コイル23を第1層目の薄膜コイル5
と接続するための接続部を示しており、この接続部23
aは、接続部26を介して、接続部5bに接続される。
【0185】次に、図36に示したように、例えばめっ
き法により、第3の部分3cの上に、磁性材料よりなる
上部シールド層の第4の部分3dを形成する。この第4
の部分3dは、スロートハイトを決めるために、エアベ
アリング面側の端部から所定の位置まで形成される。こ
の第4の部分3dに用いる磁性材料としては、NiFe
(Ni:50重量%,Fe:50重量%)等の高飽和磁
束密度材を用いるのが好ましい。また、第4の部分3d
の形成と同時に、第4の部分3dと同じ材料を用いて、
磁性層3fの上に磁性層3gを形成する。これら第4の
部分3dおよび磁性層3gは、約1.5〜2.5μmの
厚みに形成される。
【0186】次に、全体に、例えばアルミナ膜またはシ
リコン酸化膜よりなる絶縁層24を、4〜5μmの厚み
に形成する。そして、上部シールド層の第4の部分3
d、磁性層3gおよび薄膜コイル23の一部(図示せ
ず)の表面が露出するように、全体を例えばCMPまた
は機械的な研磨によって平坦化する。
【0187】次に、図37に示したように、全体に、ア
ルミナ膜等の絶縁膜よりなる記録ギャップ層14を、例
えば150〜250nm程度の厚みに形成する。次に、
磁性層3gの上側の部分において、記録ギャップ層14
を選択的に除去して、磁路形成のためのコンタクトホー
ルを形成する。
【0188】次に、記録ギャップ層14の上に、誘導型
の記録ヘッドのトラック幅を決定する上部磁極層15
を、例えばめっき法により、約3μmの厚みに形成す
る。この上部磁極層15は、例えば、NiFe(Ni:
80重量%,Fe:20重量%)を用いて形成してもよ
いし、NiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量
%)等の高飽和磁束密度材を用いて形成してもよい。上
部磁極層15は、記録ギャップ層14に形成されたコン
タクトホールを通して、磁性層3gに接続されている。
【0189】次に、上部磁極層15の両側における記録
ギャップ層14をドライエッチングにより除去した後、
露出した上部シールド層の第4の部分3dを、上部磁極
層15をマスクとして、イオンミリング等によって、例
えば約0.3〜0.5μmエッチングして、トリム構造
とする。
【0190】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層16を、約20〜30μmの厚みに形成
する。次に、オーバーコート層16の表面を平坦化し
て、その上に、再生ヘッド、記録ヘッドに接続された図
示しない電極用パッドを形成する。最後に、スライダの
機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエア
ベアリング面を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
図37は、完成された薄膜磁気ヘッドを示している。
【0191】本実施の形態によれば、下部シールド層6
と上部シールド層の第2の部分3bとを、薄い絶縁層4
4によって絶縁して、近づけることができるので、スロ
ートハイトゼロ位置から接続部3e〜3gまでの磁路長
の縮小が可能となり、非線形トランジションシフトやオ
ーバーライト特性の優れた薄膜磁気ヘッドを実現するこ
とが可能となる。
【0192】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第3の実施の形態と同様である。
【0193】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、種々変更が可能である。例えば、上記各実施の
形態では、記録ヘッドにおける上部磁極層を1層で形成
するようにしたが、本発明は、上部磁極層を複数の層で
形成する場合にも適用することができる。
【0194】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし14
のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド、請求項15ないし
28のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法、請
求項29ないし35のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド
用素材、もしくは請求項36ないし42のいずれかに記
載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法によれば、第1の
シールド層と、第2のシールド層の第1の部分および第
2の部分と、薄膜コイルの少なくとも一部とを備えた薄
膜磁気ヘッド用素材を製造しておき、この素材に対し
て、顧客の要求に応じて、第2のシールド層の第3の部
分と、磁気抵抗素子と、第2の磁性層とを形成すること
で、薄膜磁気ヘッドを製造することが可能となる。従っ
て、本発明によれば、顧客の要求に合った仕様の薄膜磁
気ヘッドを短期間で提供することが可能となると共に、
素材の段階で良・不良の検査を行って、良品の素材のみ
を用いて薄膜磁気ヘッドを製造することが可能となるの
で、薄膜磁気ヘッドの歩留りを向上させることを可能と
なるという効果を奏する。
【0195】また、本発明によれば、薄膜コイルの少な
くとも一部が、第2のシールド層の第2の部分における
側方に配置されているので、トラック幅を決定する第2
の磁性層を平坦な面またはほぼ平坦な面の上に形成する
ことが可能となるので、更に、特性の劣化や歩留りの低
下を生じることなく、記録ヘッドのトラック幅の縮小が
可能になるという効果を奏する。
【0196】また、本発明によれば、薄膜コイルの少な
くとも一部が形成された後に、磁気抵抗素子が形成され
ると共に、磁気抵抗素子が形成された後の工程が短くな
るので、更に、再生ヘッドの特性の劣化や破損を防止す
ることができるという効果を奏する。
【0197】また、本発明によれば、第2の磁性層を平
坦な面またはほぼ平坦な面の上に形成することが可能と
なるので、更に、オーバーコート層を薄くすることがで
きるという効果を奏する。
【0198】また、本発明によれば、薄膜コイルの少な
くとも一部を、第2のシールド層の第1の部分の平坦な
面の上に形成することができるので、更に、薄膜コイル
の少なくとも一部を微細に形成することが可能となり、
これにより、磁路長の縮小が可能となり、特性の優れた
薄膜磁気ヘッドを実現することが可能となるという効果
を奏する。
【0199】また、請求項2記載の薄膜磁気ヘッドまた
は請求項16記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、第2の磁性層が1つの層からなるので、特に、特性
の劣化や歩留りの低下を生じることなく、記録ヘッドの
トラック幅の縮小が可能になるという効果を奏する。
【0200】また、請求項3、4、7または8に記載の
薄膜磁気ヘッドもしくは請求項17、18、21または
22に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、スロ
ートハイトを規定する第2のシールド層の第4の部分を
設けたので、第2の磁性層を平坦な面またはほぼ平坦な
面の上に形成することが可能となり、特に、特性の劣化
や歩留りの低下を生じることなく、記録ヘッドのトラッ
ク幅の縮小が可能になるという効果を奏する。
【0201】また、請求項10記載の薄膜磁気ヘッド、
請求項24記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法、請求項3
1記載の薄膜磁気ヘッド用素材、または請求項38記載
の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法によれば、薄膜コイ
ルの表面に沿って形成された第1の絶縁層と、第1の絶
縁層を覆う第2の絶縁層とを設けたので、更に、薄膜コ
イルと絶縁層との間に空洞が発生することを防止するこ
とができるという効果を奏する。
【0202】また、請求項11記載の薄膜磁気ヘッド、
請求項25記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法、請求項3
2記載の薄膜磁気ヘッド用素材、または請求項39記載
の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法によれば、第2のシ
ールド層の第1の部分および第2の部分の表面に沿って
形成された絶縁層を介して、第2の部分と第1のシール
ド層とを分離するようにしたので、更に、磁路長の縮小
が可能となり、特性の優れた薄膜磁気ヘッドを実現する
ことが可能となるという効果を奏する。
【0203】また、請求項12記載の薄膜磁気ヘッド、
請求項26記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法、請求項3
3記載の薄膜磁気ヘッド用素材、または請求項40記載
の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法によれば、薄膜コイ
ルを覆う無機材料よりなる絶縁層を設けたので、更に、
薄膜磁気ヘッドの使用中に絶縁層が膨張してヘッドが記
録媒体に近づくことを抑えることができ、薄膜磁気ヘッ
ドの浮上量を小さくすることが可能となるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図2】図1に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図8】図7に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図9】図8に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図10】図9に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおける製造途中の状態のものを示す平面図であ
る。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおける製造途中の状態のものを示す平面図であ
る。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおける製造途中の状態のものを示す平面図であ
る。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドにおける製造途中の状態のものを示す平面図であ
る。
【図16】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法の変形例を説明するための平面図であ
る。
【図17】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法の変形例を説明するための平面図であ
る。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
である。
【図21】図20に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図22】図21に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図23】図22に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図24】図23に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図25】図24に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図26】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図27】本発明の第4の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図28】本発明の第5の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図29】本発明の第6の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
である。
【図30】図29に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図31】図30に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図32】図31に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図33】図32に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図34】図33に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図35】図34に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図36】図35に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図37】本発明の第6の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図38】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法における一
工程を説明するための断面図である。
【図39】図38に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図40】図39に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図41】図40に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図42】図41に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図43】図42に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図44】図43に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図45】図44に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図46】図45に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図47】従来の薄膜磁気ヘッドにおけるエアベアリン
グ面に垂直な断面を示す断面図である。
【図48】従来の薄膜磁気ヘッドにおけるエアベアリン
グ面に平行な断面を示す断面図である。
【図49】従来の薄膜磁気ヘッドの平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3a…上部シールド層の第1の
部分、3b…上部シールド層の第2の部分、3c…上部
シールド層の第3の部分、3d…上部シールド層の第4
の部分、5…薄膜コイル、6…下部シールド層、9…M
R素子、14…記録ギャップ層、15…上部磁極層、1
6…オーバーコート層。

Claims (42)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する側
    の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向するように配置
    され、前記磁気抵抗素子をシールドするための第1およ
    び第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が
    記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含
    み、それぞれ少なくとも1つの層からなる第1および第
    2の磁性層と、この第1および第2の磁性層の間に、こ
    の第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で配
    設された薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備えた薄
    膜磁気ヘッドであって、 前記第2のシールド層は、前記薄膜コイルに対向する領
    域を含む領域に配置された第1の部分と、前記第1のシ
    ールド層の側方に配置され、前記第1の部分における前
    記薄膜コイル側の面に接続された第2の部分と、前記磁
    気抵抗素子を挟んで前記第1のシールド層と対向すると
    共に前記第2の部分に接続された第3の部分とを有し、
    且つ、前記第1の磁性層を兼ねており、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第2のシール
    ド層の第2の部分における側方に配置されていることを
    特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第2の磁性層は、1つの層からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第2のシールド層は、更に、前記第
    3の部分における前記記録ギャップ層側の面に接続され
    た、スロートハイトを規定する第4の部分を有すること
    を特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第2の磁性層は、平坦な1つの層か
    らなることを特徴とする請求項3記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記薄膜コイルは、前記第2のシールド
    層の第3の部分の側方に配置された第2層目部分を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記第1のシールド層、前記第2のシー
    ルド層の第2の部分、および前記薄膜コイルの少なくと
    も一部における前記磁気抵抗素子側の各面は、平坦化さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記薄膜コイルは、前記第2のシールド
    層の第4の部分の側方に配置された第2層目部分を有す
    ることを特徴とする請求項3記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 更に、前記第2のシールド層の第3の部
    分の側方に配置された絶縁層を備え、前記第3の部分お
    よび前記絶縁層における前記薄膜コイルの第2層目部分
    側の各面は平坦化されていることを特徴する請求項7記
    載の薄膜磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 更に、前記記録ギャップ層と前記第2の
    磁性層との間に配置された、スロートハイトを規定する
    絶縁層を有することを特徴とする請求項1記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  10. 【請求項10】 更に、前記薄膜コイルの表面に沿って
    形成された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層を覆う第
    2の絶縁層とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  11. 【請求項11】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分および第2の部分の表面に沿って形成された絶縁層
    を備え、この絶縁層を介して、前記第2の部分と前記第
    1のシールド層とが分離されていることを特徴とする請
    求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】 更に、前記薄膜コイルを覆う無機材料
    よりなる絶縁層を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の薄膜磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分を覆い、前記薄膜コイル側の面が平坦化された絶縁
    層を備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘ
    ッド。
  14. 【請求項14】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分に対応する領域に凹部が形成された絶縁層を備え、
    前記第2のシールド層の第1の部分は、前記絶縁層の凹
    部内に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向するように配
    置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための第1お
    よび第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が
    記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含
    み、それぞれ少なくとも1つの層からなる第1および第
    2の磁性層と、この第1および第2の磁性層の間に、こ
    の第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で配
    設された薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備え、 前記第2のシールド層が、前記薄膜コイルに対向する領
    域を含む領域に配置された第1の部分と、前記第1のシ
    ールド層の側方に配置され、前記第1の部分における前
    記薄膜コイル側の面に接続された第2の部分と、前記磁
    気抵抗素子を挟んで前記第1のシールド層と対向すると
    共に前記第2の部分に接続された第3の部分とを有し、
    且つ、前記第1の磁性層を兼ねており、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第2のシール
    ド層の第2の部分における側方に配置されている薄膜磁
    気ヘッドの製造方法であって、 第2のシールド層の第1の部分を形成する工程と、 薄膜コイルの少なくとも一部が、前記第2のシールド層
    の第1の部分の上に絶縁された状態で配置されるよう
    に、薄膜コイルの少なくとも一部を形成する工程と、 前記薄膜コイルの少なくとも一部の側方に配置され、且
    つ前記第1の部分における前記薄膜コイル側の面に接続
    されるように、第2のシールド層の第2の部分を形成す
    る工程と、 前記第2の部分の側方に配置されるように、第1のシー
    ルド層を形成する工程と、 前記第1のシールド層の上に、絶縁膜を介して、磁気抵
    抗素子を形成する工程と、 前記磁気抵抗素子の上に、絶縁膜を介して、第2のシー
    ルド層の第3の部分を形成する工程と、 前記第2のシールド層の第3の部分の上に、記録ギャッ
    プ層を形成する工程と、 前記記録ギャップ層の上に、第2の磁性層を形成する工
    程とを含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記第2の磁性層は、1つの層からな
    ることを特徴とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  17. 【請求項17】 更に、前記第2のシールド層の第3の
    部分における前記記録ギャップ層側の面に接続されるよ
    うに、スロートハイトを規定する第2のシールド層の第
    4の部分を形成する工程を含むことを特徴とする請求項
    15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の磁性層は、平坦な1つの層
    からなることを特徴とする請求項17記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 更に、前記第2のシールド層の第3の
    部分の側方に配置された薄膜コイルの第2層目部分を形
    成する工程を含むことを特徴とする請求項15記載の薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 更に、前記第1のシールド層、前記第
    2のシールド層の第2の部分、および前記薄膜コイルの
    少なくとも一部における前記磁気抵抗素子側の各面を平
    坦化する工程を含むことを特徴とする請求項15記載の
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 更に、前記第2のシールド層の第4の
    部分の側方に配置された薄膜コイルの第2層目部分を形
    成する工程を含むことを特徴とする請求項17記載の薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 更に、前記第2のシールド層の第3の
    部分の側方に配置されるように絶縁層を形成する工程
    と、前記第3の部分および前記絶縁層における前記薄膜
    コイルの第2層目部分側の各面を平坦化する工程とを含
    むことを特徴する請求項21記載の薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
  23. 【請求項23】 更に、前記記録ギャップ層の上に、ス
    ロートハイトを規定する絶縁層を形成する工程を含み、
    前記第2の磁性層は、前記記録ギャップ層および前記絶
    縁層の上に形成されることを特徴とする請求項15記載
    の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】 更に、前記薄膜コイルの表面に沿って
    第1の絶縁層を形成する工程と、前記第1の絶縁層を覆
    うように第2の絶縁層を形成する工程とを含むことを特
    徴とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  25. 【請求項25】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分および第2の部分の表面に沿って絶縁層を形成する
    工程を含み、前記第1のシールド層は、前記絶縁層を介
    して前記第2の部分と分離されるように形成されること
    を特徴とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  26. 【請求項26】 更に、前記薄膜コイルを覆うように無
    機材料よりなる絶縁層を形成する工程を含むことを特徴
    とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分を覆うように絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層
    の薄膜コイル側の面を平坦化する工程とを含むことを特
    徴とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分に対応する領域に凹部が形成された絶縁層を形成す
    る工程と、前記絶縁層の上にシールド材料の層を形成す
    る工程とを含み、前記第2のシールド層の第1の部分
    は、前記シールド材料の層を平坦化することによって、
    前記絶縁層の凹部内に形成されることを特徴とする請求
    項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  29. 【請求項29】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向するように配
    置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための第1お
    よび第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が
    記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含
    み、それぞれ少なくとも1つの層からなる第1および第
    2の磁性層と、この第1および第2の磁性層の間に、こ
    の第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で配
    設された薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備え、 前記第2のシールド層が、前記薄膜コイルに対向する領
    域を含む領域に配置された第1の部分と、前記第1のシ
    ールド層の側方に配置され、前記第1の部分における前
    記薄膜コイル側の面に接続された第2の部分と、前記磁
    気抵抗素子を挟んで前記第1のシールド層と対向すると
    共に前記第2の部分に接続された第3の部分とを有し、
    且つ、前記第1の磁性層を兼ねており、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第2のシール
    ド層の第2の部分における側方に配置されている薄膜磁
    気ヘッドの製造に用いられる薄膜磁気ヘッド用素材であ
    って、 前記第1のシールド層と、 前記第2のシールド層の第1の部分と、 前記第2のシールド層の第2の部分と、 前記第2のシールド層の第2の部分における側方に配置
    された前記薄膜コイルの少なくとも一部とを備えたこと
    を特徴とする薄膜磁気ヘッド用素材。
  30. 【請求項30】 前記第1のシールド層、前記第2のシ
    ールド層の第2の部分、および前記薄膜コイルの少なく
    とも一部における前記磁気抵抗素子側の各面は、平坦化
    されていることを特徴とする請求項29記載の薄膜磁気
    ヘッド用素材。
  31. 【請求項31】 更に、前記薄膜コイルの表面に沿って
    形成された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層を覆う第
    2の絶縁層とを備えたことを特徴とする請求項29記載
    の薄膜磁気ヘッド用素材。
  32. 【請求項32】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分および第2の部分の表面に沿って形成された絶縁層
    を備え、この絶縁層を介して、前記第2の部分と前記第
    1のシールド層とが分離されていることを特徴とする請
    求項29記載の薄膜磁気ヘッド用素材。
  33. 【請求項33】 更に、前記薄膜コイルを覆う無機材料
    よりなる絶縁層を備えたことを特徴とする請求項29記
    載の薄膜磁気ヘッド用素材。
  34. 【請求項34】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分を覆い、前記薄膜コイル側の面が平坦化された絶縁
    層を備えたことを特徴とする請求項29記載の薄膜磁気
    ヘッド用素材。
  35. 【請求項35】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分に対応する領域に凹部が形成された絶縁層を備え、
    前記第2のシールド層の第1の部分は、前記絶縁層の凹
    部内に形成されていることを特徴とする請求項29記載
    の薄膜磁気ヘッド用素材。
  36. 【請求項36】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向するように配
    置され、前記磁気抵抗素子をシールドするための第1お
    よび第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部が
    記録ギャップ層を介して互いに対向する磁極部分を含
    み、それぞれ少なくとも1つの層からなる第1および第
    2の磁性層と、この第1および第2の磁性層の間に、こ
    の第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で配
    設された薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備え、 前記第2のシールド層が、前記薄膜コイルに対向する領
    域を含む領域に配置された第1の部分と、前記第1のシ
    ールド層の側方に配置され、前記第1の部分における前
    記薄膜コイル側の面に接続された第2の部分と、前記磁
    気抵抗素子を挟んで前記第1のシールド層と対向すると
    共に前記第2の部分に接続された第3の部分とを有し、
    且つ、前記第1の磁性層を兼ねており、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第2のシール
    ド層の第2の部分における側方に配置されている薄膜磁
    気ヘッドの製造に用いられる薄膜磁気ヘッド用素材の製
    造方法であって、 第2のシールド層の第1の部分を形成する工程と、 薄膜コイルの少なくとも一部が、前記第2のシールド層
    の第1の部分の上に絶縁された状態で配置されるよう
    に、薄膜コイルの少なくとも一部を形成する工程と、 前記薄膜コイルの少なくとも一部の側方に配置され、且
    つ前記第1の部分における前記薄膜コイル側の面に接続
    されるように、第2のシールド層の第2の部分を形成す
    る工程と、 前記第2の部分の側方に配置されるように、第1のシー
    ルド層を形成する工程とを含むことを特徴とする薄膜磁
    気ヘッド用素材の製造方法。
  37. 【請求項37】 更に、前記第1のシールド層、前記第
    2のシールド層の第2の部分、および前記薄膜コイルの
    少なくとも一部における前記磁気抵抗素子側の各面を平
    坦化する工程を含むことを特徴とする請求項36記載の
    薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法。
  38. 【請求項38】 更に、前記薄膜コイルの表面に沿って
    第1の絶縁層を形成する工程と、前記第1の絶縁層を覆
    うように第2の絶縁層を形成する工程とを含むことを特
    徴とする請求項36記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造
    方法。
  39. 【請求項39】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分および第2の部分の表面に沿って絶縁層を形成する
    工程を含み、前記第1のシールド層は、前記絶縁層を介
    して前記第2の部分と分離されるように形成されること
    を特徴とする請求項36記載の薄膜磁気ヘッド用素材の
    製造方法。
  40. 【請求項40】 更に、前記薄膜コイルを覆うように無
    機材料よりなる絶縁層を形成する工程を含むことを特徴
    とする請求項36記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方
    法。
  41. 【請求項41】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分を覆うように絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層
    の薄膜コイル側の面を平坦化する工程とを含むことを特
    徴とする請求項36記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造
    方法。
  42. 【請求項42】 更に、前記第2のシールド層の第1の
    部分に対応する領域に凹部が形成された絶縁層を形成す
    る工程と、前記絶縁層の上にシールド材料の層を形成す
    る工程とを含み、前記第2のシールド層の第1の部分
    は、前記シールド材料の層を平坦化することによって、
    前記絶縁層の凹部内に形成されることを特徴とする請求
    項36記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法。
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