JP3518992B2 - フレキシブルプリント配線板 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子機器等
の電気的接続に用いるフレキシブルプリント配線板に関
し、特に銅箔等の導体に直接ポリイミド系樹脂を塗布し
たフレキシブルプリント配線板上にポリイミド系樹脂か
らなる絶縁保護層を形成したものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯型記録再生装置等のいわゆるポータ
ブル電気製品では、小型化や低価格化を図るために、電
気回路部間を比較的安価で省スペース化が可能なフレキ
シブルプリント配線板を利用して接続されたものが多
い。
【0003】このようなフレキシブルプリント配線板の
分野においては、電子機器の小型化や多機能化の要請に
伴い、回路の高密度化、ワイヤボンディングによる表面
実装、半導体チップのダイレクト搭載やパッケージング
等の技術が日進月歩の発展を遂げている。そのため、フ
レキシブルプリント配線板では、形状がより複雑化され
るとともに、更なる高密度実装に必要な微細な回路が増
々要求されている。
【0004】従来のフレキシブルプリント配線板は、例
えば、ベース基板であるフレキシブルプリント基板にエ
ッチングが施されて回路が形成されるとともに、この回
路を保護するための絶縁保護層(カバーレイ)が形成さ
れてなる。
【0005】このようなフレキシブルプリント配線板に
用いられるベース基板であるフレキシブルプリント基板
は、柔軟性や耐熱性の点からポリイミドフィルムが多用
されている。例えば、このフレキシブルプリント基板と
しては、ポリイミドフィルムと導体である銅箔とを耐熱
性の接着剤を介して互いに接着させてなる3層フレキシ
ブルプリント基板が挙げられる。
【0006】しかし、この3層フレキシブルプリント基
板は、接着剤の耐熱性が不十分であり、接着剤が熱によ
る変形を生じやすいため、接着剤で接着する際に熱圧着
等の熱履歴を加えると、基板の反りやカールが生じて、
微細な回路パターンの形成やワイヤボンディング等によ
る表面実装が困難となる問題があった。
【0007】そのため、フレキシブルプリント基板とし
ては、このような3層フレキシブルプリント基板の欠点
を改良するために、図13に示すように、接着剤を用い
ずに銅等の金属箔51上に直接ポリイミドの前駆体であ
るポリアミック酸を塗布し、このポリアミック酸を乾燥
後にイミド化してポリイミド系樹脂層52を積層形成し
た2層フレキシブルプリント基板53が提案され実用化
されている。そして、この2層フレキシブルプリント基
板53を用いてなる保護層付きフレキシブルプリント配
線板50としては、図14に示すように、フレキシブル
プリント基板53に回路が形成されるとともに、この回
路上に絶縁保護層54が形成されてなる。なお、図14
中にて、金属箔51のうち、絶縁保護層54により被覆
されずに露呈している部分は、端子となる部分である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな2層フレキシブルプリント基板53においても、金
属箔51上に塗布したポリアミック酸をイミド化する際
に高温下にて行うため、上記の接着剤よりも耐熱性に優
れたポリイミド系樹脂層52を用いているにも関わら
ず、金属箔51とポリイミド系樹脂層52との熱膨張率
の差が起因して、常温に戻した際に金属箔51とポリイ
ミド系樹脂層52との熱収縮率に差が生じ、カールが生
じてしまう。その結果、このようなカールがフレキシブ
ルプリント基板53に生じてしまうと、エッチング後の
回路の導体間隔の精度が落ちてしまい、しかも部品実装
が非常に難しくなる。
【0009】そこで、このような2層フレキシブルプリ
ント基板におけるカールの除去等を目的として、形成す
るポリイミド樹脂の化学構造を特定した方法が提案され
ている。また、ポリイミド樹脂の熱膨張係数が極力小さ
くなるように、前駆体であるポリアミック酸の構造を特
定している方法も提案されている。
【0010】しかしながら、上述したような2層フレキ
シブルプリント基板のカール除去方法として提案されて
いる何れの方法においても、カールを完全に除去するこ
とは難しく、金属箔をエッチングして回路を形成した後
のものについてはカールの矯正は不可能である。
【0011】しかも、従来のこれらの方法では、あくま
でも絶縁保護層54が形成されていない状態のベース基
板であるフレキシブルプリント基板53自体を対象とし
ており、フレキシブルプリント基板53と回路の絶縁保
護層54とが一体化されたフレキシブルプリント配線板
50について検討しているものではない。
【0012】近年、更なる高密度実装等の高度な技術革
新が望まれるフレキシブルプリント配線板の分野では、
半導体チップ等のはんだによる実装を考えると、フレキ
シブルプリント基板と回路の絶縁保護層との一体でその
性能が十分達成されるものである。そのため、フレキシ
ブルプリント基板53のカールが抑えられるだけでは不
十分であり、絶縁保護層54をも一体化されたフレキシ
ブルプリント配線板50自体の状態を考慮する必要があ
る。
【0013】ところで、このフレキシブルプリント配線
板50自体に用いられる絶縁保護層(カバーレイ)54
にも耐熱性が求められることから、この絶縁保護層54
としては、ポリイミド系材料からなる層からなるものが
多い。そして、このような絶縁保護膜54の形成方法と
しては、例えば、いわゆる印刷法やフィルム法等が挙げ
られる。
【0014】印刷法では、硬質プリント印刷板と同様な
方法でレジストインクをシルクスクリーンで印刷する
が、レジストインクがエポキシ樹脂を主成分とするので
柔軟性に劣るという欠点があり、また、レジストの熱膨
張率を十分考慮してレジストを選定しないと結果的にフ
レキシブルプリント配線板がカールを生じたものとなる
場合がある。しかも、ポリイミド系のレジストインクに
含まれる極性の高い溶剤が大気中の水分を吸収するため
印刷作業性が悪く、フィルムの厚さの管理がしにくいと
いう問題がある。
【0015】一方、フィルム法では、ランド部や端子部
に相当する部分を金型やびく型を使用して孔あけ加工し
た後に、接着剤の付いたポリイミドフィルムと、回路を
形成したフレキシブルプリント基板とを加熱圧着等によ
り接着してフレキシブルプリント配線板とする。
【0016】しかし、この方法では、金型等の精度を向
上させても微細なランド部や端子部を形成することが難
しく、接着剤のはみ出しのために微細な回路を汚染する
欠点がある。また、半導体チップ等に実装する際には、
フレキシブルプリント配線板の平面性が必要であるが、
絶縁保護層の形成時に、絶縁保護層の厚さのバラツキに
よる部分的な収縮やカールが発生してしまい、その結
果、平面性が損なわれ、導体間に収縮が起こってしま
う。さらに、最近、端子部等で微細回路の導体間、即ち
導体間に絶縁保護層を埋め込んで隣接する導体との隔離
を完全にする回路が要求されており、このような場合に
は、導体間の寸法安定性が厳しく要求され、従来の技術
では、対応ができない。
【0017】以上述べたように、フレキシブルプリント
配線板50では、絶縁保護層54を形成する際に、レジ
ストの選定の誤りによる生じるカールや、レジストの剥
がれや耐折性の低下、更には、接着剤のはみ出し、接着
力の不足、寸法精度の悪化等の課題がある。
【0018】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
て提案されたものであり、カールが極力抑えられて寸法
安定性に優れ、電子機器の小型化や多機能化に要求され
る高密度化された微細な回路に対応可能な高性能なフレ
キシブルプリント配線板を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明に係るフレキシブルプリント配線板は、回路に応
じてパターニングされた導体の一方の面に上記導体を支
持する第1のポリイミド系樹脂層が形成されてなるとと
もに、上記導体の他方の面に上記回路を被覆して保護す
る第2のポリイミド系樹脂層が形成されてなるフレキシ
ブルプリント配線板において、上記第1のポリイミド系
樹脂層の熱線膨張係数と上記第2のポリイミド系樹脂層
の熱線膨張係数との差は、3×10−6/K以下であ
り、上記第1のポリイミド系樹脂層及び第2のポリイミ
ド系樹脂層のうちの少なくとも何れか一方の樹脂層は、
3層のポリイミド系樹脂層が積層されてなる構造であ
り、上記3層のポリイミド系樹脂層は、導体側及び外側
のポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数が中央に位置する
ポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数よりも大きいことを
特徴とするものである。
【0020】そして、本発明に係るフレキシブルプリン
ト配線板は、第1のポリイミド系樹脂層及び第2のポリ
イミド系樹脂層が、ポリイミド系樹脂の前駆体であるポ
リアミック酸を塗布した後にイミド化することにより形
成されてなるものである。
【0021】このように、本発明に係るフレキシブルプ
リント配線板は、導体を挟む第1及び第2のポリイミド
系樹脂層の熱線膨張係数の差が最適な値に規定されてい
るので、導体を挟む両方のポリイミド系樹脂層の熱膨張
性が極力等しくなされる。したがって、本発明のフレキ
シブルプリント配線板では、加熱処理等の工程を経て
も、カールの発生が極力抑えられて良好な平面性が得ら
れたものとなる。
【0022】そして、本発明に係るフレキシブルプリン
ト配線板は、第2のポリイミド系樹脂層がポリアミック
酸を塗布して形成されるため、従来のような接着剤やレ
ジストを用いた製造方法のように、レジストの選定の誤
りによる生じるカールや、レジストの剥がれや耐折性の
低下、更には、接着剤のはみ出し、接着力の不足、寸法
精度の悪化等の問題がなく、効率的にカールの発生が抑
えられ良好な平面性が得られたものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で
は、片面アクセスタイプのフレキシブルプリント配線板
を一例として取り挙げるが、本発明のフレキブルプリン
ト配線板は、回路が形成された導体の両面にポリイミド
系樹脂層が形成されているもの、つまり保護層付きフレ
キシブルプリント基板であればこれに限定されない。
【0024】図1は、本発明を適用した保護層付きフレ
キシブルプリント配線板1の一例の断面図である。ま
た、図2は、本発明を適用した保護層付きフレキシブル
プリント配線板1の他の例の断面図である。
【0025】本発明を適用した保護層付きフレキシブル
プリント配線板1は、図1に示すように、回路に応じて
パターニングされた銅箔2の一方の面に第1のポリイミ
ド系樹脂層3が形成されてなるフレキシブルプリント配
線板4と、このフレキシブルプリント配線板4の銅箔2
上に上記回路を被覆して保護する絶縁保護層としての第
2のポリイミド系樹脂層5とを備える。なお、図1中で
銅箔2が露呈している部分2aは、端子部となる部分で
ある。
【0026】この銅箔2は、回路に応じてパターニング
されており、第1のポリイミド系樹脂層3により支持さ
れるとともに、第2のポリイミド系樹脂層5により回路
が被覆されて保護されている。なお、この銅箔2は、第
1及び第2のポリイミド系樹脂層3,5を構成するポリ
イミド系樹脂のイミド化温度である250℃〜400℃
の雰囲気で熱処理すると、熱線膨張係数が上昇する性質
がある。例えば、銅箔2の熱線膨張係数は、イミド化前
には16.0×10-6〜18.0×10-6/Kである
が、イミド化後になると18.0×10-6〜20.0×
10-6/Kとなる。
【0027】また、銅箔2としては、具体的には、電解
銅箔や圧延銅箔等を使用することができる。そして、こ
の銅箔2の厚さとしては、35μm以下、好ましくは8
μm〜18μmが微細回路を形成する上で好ましい。銅
箔2の厚さが18μm以上であると、微細回路の形成が
難しい。また、銅箔2の厚さが8μm以下であると、塗
布工程でしわ等が生じやすく作業しにくい。
【0028】さらに、銅箔2としては、表面処理を施さ
ない銅箔が最適であるが、亜鉛やクロムや酸化等によっ
て表面処理した場合には、中心線平均粗さRaが10μ
m以下、好ましくは7μm以下が良い。
【0029】なお、本発明のフレキシブルプリント配線
板に使用される金属導体は、銅箔2に限らず、後述する
ように、第1及び第2のポリイミド層3,5とほぼ同等
な熱線膨張係数を有する金属導体であれば良い。また、
この銅箔の中でも、接着強度の向上のために行われるマ
ット処理やニッケルや亜鉛メッキ、酸化処理を施した銅
箔も使用可能である。又、アルミニウムアルコラート、
アルミニウムキレート、シランカップリング剤、イミダ
ゾール処理等の化学的な表面処理が施されていても良
い。
【0030】本発明における第1のポリイミド系樹脂層
3は、ポリイミド系樹脂の前駆体である酸二無水物と芳
香族ジアミンとの縮合化合物であるポリアミック酸を主
成分とする溶液を、銅箔2上に塗布し、その後このポリ
アミック酸溶液を乾燥してイミド化することにより形成
されるものである。
【0031】また、本発明における第2のポリイミド系
樹脂層5は、エッチングにより銅箔2にパターニングさ
れた回路を保護するための絶縁保護層の役割を果たすも
のである。この第2のポリイミド系樹脂層5は、第1の
ポリイミド系樹脂層5と同様に、ポリイミド系樹脂の前
駆体である酸二無水物と芳香族ジアミンとの縮合物であ
るポリアミック酸を主成分とする溶液を、フレキシブル
プリント配線板4上に塗布し、乾燥後エッチングにより
端子部を形成してから、イミド化して形成するものであ
る。
【0032】特に、本発明の保護層付きフレキシブルプ
リント配線板1では、上記第1のポリイミド系樹脂層3
を構成するポリイミド系樹脂の熱線膨張係数と上記第2
のポリイミド系樹脂層5を構成するポリイミド系樹脂の
熱線膨張係数との差が、3×10-6/K以下である。こ
こで、第1のポリイミド系樹脂層3を構成するポリイミ
ド系樹脂と第2のポリイミド系樹脂層5を構成するポリ
イミド系樹脂との熱線膨張係数の差が3×10-6/Kよ
りも大きいと、カールが発生しやすくなる。
【0033】このように、本発明の保護層付きフレキシ
ブルプリント配線板1では、銅箔2を挟む第1及び第2
のポリイミド系樹脂層3,5の熱線膨張係数の差が最適
な値に限定されているので、銅箔2を挟む両方のポリイ
ミド系樹脂層3,5の熱膨張性が極力等しくなされる。
したがって、本発明の保護層付きフレキシブルプリント
配線板1では、イミド化等の加熱処理工程を経てもカー
ルの発生が極力抑えられて良好な平面性が得られたもの
となり、耐熱性に優れ、微細回路を高精度に形成可能な
高品質なものとなる。
【0034】なお、本発明の保護層付きフレキシブルプ
リント配線板では、カールのみを考慮した場合第1及び
第2のポリイミド系樹脂層3,5をともに同じ材料から
構成することが好ましいと考えられるが、実際には、半
導体チップのはんだや異方性導電膜による実装を考慮し
た場合、第1のポリイミド系樹脂層3と第2のポリイミ
ド系樹脂層5との役割が互いに異なることがある。しか
も、第2のイミド系樹脂層5は、後述するように、アル
カリ溶液によりエッチングする必要がある。そのため、
第1のポリイミド系樹脂層3及び第2のポリイミド系樹
脂層5としては、異なる材料を用いて形成する必要が生
じる場合が十分考えられる。よって、カールの低減だけ
を考えると、第1及び第2のポリイミド系樹脂層の材料
として全く同じポリアミック酸を用いることが最善と考
えらるが、実際には以上のような点から、この第2のポ
リイミド系樹脂層5を構成するポリイミド系樹脂を、第
1のポリイミド系樹脂層3を構成するポリイミド系樹脂
との熱線膨張率の差に基づいて特定する必要が生じる場
合がある。
【0035】また、上述したように、この第2のポリイ
ミド系樹脂層5は、ポリアミック酸を塗布して形成され
るため、従来のような接着剤やレジストを用いた製造方
法のように、レジストの選定の誤りによる生じるカール
や、レジストの剥がれや耐折性の低下、更には、接着剤
のはみ出し、接着力の不足、寸法精度の悪化等の問題が
なく、効率的にカールの発生が抑えられ良好な平面性が
得られたものとなる。
【0036】また、本発明の保護層付きフレキシブルプ
リント配線板1においては、上記第1のポリイミド系樹
脂層3及び第2のポリイミド系樹脂層5のうちの少なく
とも何れか一方を構成するポリイミド系樹脂と、イミド
化等の熱処理後の銅箔2との熱線膨張係数の差が2.0
×10-6/K〜10.0×10-6/Kであることが好ま
しく、より好ましくは2.0×10-6/K〜5.0×1
-6/Kが良い。
【0037】これは、銅箔2がイミド化の加熱処理後に
おいて、その熱線膨張係数が上述したように約2.0×
10-6/K上昇するためである。また、ポリイミド系樹
脂層3,5を構成するポリイミド系樹脂と銅箔2との熱
線膨張係数の差が10.0×10-6/K以上であると、
フレキシブルプリント配線板のカールや平面性が劣るた
めである。
【0038】また、ポリイミド系樹脂の熱線膨張係数
を、銅箔2の熱線膨張係数との差が2×10-6〜10×
10-6/Kとするためには、本発明のポリイミド系樹脂
層3,5を構成する各ポリイミド系樹脂の熱線膨張係数
は、好ましくは20×10-6/K〜30×10-6/K、
より好ましくは21×10-6/K〜24×10-6/Kが
良い。
【0039】このように、本発明の保護層付きフレキシ
ブルプリント配線板1では、銅箔2とポリイミド系樹脂
層3,5を構成するポリイミド系樹脂の熱線膨張係数が
それぞれ極力等しくなるようになされることにより、導
体部と導体部間とにおける熱膨張量や熱収縮量がほぼ一
致するので、微細回路のパターン精度や微細回路の平面
性を向上することができる。また、より効果的にカール
の発生を抑えることが可能となり、耐熱性の更なる向上
を図ることができる。
【0040】また、以上のような熱線膨張係数を満足す
るポリイミド系樹脂層3,5を構成するポリイミド系樹
脂材料は、次に示すような酸二無水物と芳香族ジアミン
との縮合化合物であるポリアミック酸をイミド化して形
成されるものである。
【0041】酸二無水物としては、例えば、ピロメリッ
ト酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
ビス(3,4ーシ゛カルホ゛キシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス
(3,4-シ゛カルホ゛キシフェニル)エーテル二無水物、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。
【0042】ジアミンとしては、例えば、p−フェニレ
ンジアミン、4,4ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビ
ス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2ービス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルフォン、4,4-ジアミノベンズアニリド、1,4−ビス(4
-アミノフェノキシ)ベンゼン等を好適に用いることが
できる。
【0043】特に、本発明のポリイミド系樹脂層3,5
を構成するポリイミド系樹脂は、上述のものに限られな
いが、絶縁保護層として使用するポリイミド系樹脂は、
ランド部、つまり端子部2aを強アルカリ水溶液及び温
水を用いてエッチングすることにより形成するために、
前駆体のポリアミック酸の状態で強アルカリ水溶液に容
易に溶解するものがよい。この点からすると、比較的低
温で溶解しやすいピロメリット酸二無水物を使用した組
み合わせが好ましい。
【0044】なお、上記の酸二無水物とジアミンとの縮
合化合物であるポリアミック酸のカルボン酸基は、導体
である銅箔2を腐食させることが考えられるため、この
ポリアミック酸には防錆剤を添加することもできる。し
かも、防錆剤は、防錆の機能の他に、銅箔2の界面の接
着強度を向上させることも期待できる。
【0045】このような防錆剤としては、例えば、3−
(N−サリチロイル)アミノ−1,2,3−トリアゾー
ル等のトリアゾール化合物や、2−メチルイミダゾール
等のイミダゾール化合物とその塩が挙げられる。そし
て、このような防錆剤の添加量としては、ポリアミック
酸100重量部に対して1〜10重量部とすることが好
ましい。
【0046】ここで、このポリイミド系樹脂層3,5を
構成するポリイミド系樹脂は、特開昭60-157286号公報,
特開昭60-243120号公報,特開昭63-239998号公報,特開
平1-245586号公報,特開平3-123093号公報,特開平5-139
0527号公報等に報告されるように既存の酸二無水物と芳
香族ジアミンとの組み合わせやそれぞれの化学構造、並
びにこれらの配合比等を変えることにより、線膨張係数
を自在に調整して合成することができる。
【0047】なお、本発明の保護層付きフレキシブルプ
リント配線板としては、図1に示すような第1及び第2
のポリイミド系樹脂層3,5がそれぞれ単層構造である
ものに限らず、図2に示すように、ポリイミド系樹脂層
が多層構造であるものでも良い。このとき、各ポリイミ
ド系樹脂層は、それぞれ3層以下の多層構造であること
が好ましい。4層以上だとコストアップを招き経済的で
ないからである。一方、ポリイミド系樹脂層が1層で
は、カールを100%とることができない場合もある
が、回路基板の用途によっては十分使用可能である。よ
って、ポリイミド層を3層以下の構造とすることが好ま
しい。
【0048】具体的には、本発明の保護層付きフレキシ
ブル配線板10としては、図2に示すように、フレキシ
ブルプリント配線板6が銅箔2上に3層のポリイミド系
樹脂層3a,3b,3cが積層形成されてなるととも
に、銅箔2上に絶縁保護層7として働くポリイミド系樹
脂層が3層のポリイミド系樹脂層5a,5b,5cとし
て形成されているものでも良い。このとき、ポリイミド
系樹脂層3a,3b,3cは、銅箔2側のポリイミド系
樹脂層3a及び外側のポリイミド系樹脂層3cの熱線膨
張係数が、ポリイミド系樹脂層3a、3cの中間層であ
るポリイミド系樹脂層3bの熱線膨張係数よりも高いも
のとすると良い。つまり、相対的に、銅箔2側のポリイ
ミド系樹脂層3a及び外側のポリイミド系樹脂層3cが
高熱線膨張性ポリイミド系樹脂層となるとともに、中間
層のポリイミド系樹脂層3bが低熱線膨張性ポリイミド
層となる。但し、銅箔2側のポリイミド系樹脂層3a,
5a及び外側のポリイミド系樹脂層3c,5cの熱線膨
張係数と、中央に位置するポリイミド系樹脂層3b,5
bの熱線膨張係数との差が、3×10-6/Kよりも大き
くないことが好ましい。このような構成とすることによ
り、銅箔2との接着強度を向上させることができるとと
もに、フレキシブルプリント配線板6のカールを抑える
ことができる。
【0049】そして、特に、銅箔2側のポリイミド系樹
脂層3a,5aの熱線膨張係数が外側のポリイミド系樹
脂層3c,5cの熱線膨張係数よりも若干大きいとより
好ましい。これは、銅箔2の表面の粗さがカールに影響
を及ぼすためである。
【0050】以上のように、ポリイミド系樹脂層を多層
構造にすることにより、熱線膨張係数を銅箔の熱線膨張
係数とより近い値に調整することができ、効果的にカー
ルを制御することができる。特に、銅箔2に対して外側
の層のポリイミド系樹脂の厚さによってカールを制御す
ることができる。
【0051】なお、多層構造を形成する個々のポリイミ
ド系樹脂同士の層間剥離を起こさないように接着力を向
上させるため、又は、銅箔2との接着力を向上させるた
めに、エポキシ樹脂を添加すると良い。このエポキシ樹
脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ノボラック
フェノール型等の汎用エポキシ樹脂を使用できる。必ず
しも、エポキシ樹脂の硬化剤は、必要ないが添加しても
良い。その場合には、硬化剤は、ポリアミック酸溶液に
配合する。
【0052】また、多層構造を形成するポリイミド系樹
脂層の熱線膨張係数は、単層構造のポリイミド系樹脂層
3,5の場合と同様に、銅箔2の熱線膨張係数との差が
2×10-6/K〜10×10-6/Kであることが好まし
く、より好ましくは2×10-6/K〜5×10-6/Kが
良い。
【0053】そして、多層構造のポリイミド系樹脂層を
構成する各ポリイミド系樹脂の熱線膨張係数は、20×
10-6/K〜55×10-6/Kであれば良く、好ましく
は20×10-6/K〜30×10-6/K、より好ましく
は21×10-6/K〜24×10-6/Kであることが良
い。構成する一層のポリイミド系樹脂の熱線膨張係数が
20×10-6/K未満であると、その樹脂を銅箔2に塗
布した場合には銅箔2に対する接着強度が不十分とな
る。また、構成する一層のポリイミド系樹脂の熱線膨張
係数が55×10-6/Kを越えると、銅箔2との熱線膨
張係数の差が2.0×10-6/K〜10.0×10-6
Kを満たすポリイミド系樹脂層を形成することができな
い。
【0054】但し、絶縁保護層としての第2のポリイミ
ド系樹脂層5は、層厚が薄くてもよい回路の場合には、
銅箔3の熱線膨張係数との差がイミド化後に2.0×1
-6/K〜10.0×10-6/K、好ましくは、2.0
×10-6/K〜5.0×10-6/Kの熱線膨張係数を持
つポリアミック酸を、層間耐電圧が製品の要求を満足す
るように1層塗布して形成すれば良い。通常、第2のポ
リイミド系樹脂層5は、膜厚が3μm〜10μmであ
り、3μm以下では耐電圧が劣り、10μm以上の厚さ
では単層として塗布すると回路にカールが生じる。その
ため、10μm以上の膜厚で塗布する際には2層以上を
塗布し、外側の層の厚さによってカールを制御する。
【0055】つぎに、以上のような構成からなる本発明
のフレキシブルプリント配線板の製造方法について、図
面を参照しながら詳細を説明する。なお、以下では、図
1に示す単層構造のポリイミド系樹脂層を有する保護層
付きフレキシブルプリント配線板を例に取り挙げるが、
図2に示すような多層構造のポリイミド系樹脂層を有す
る保護層付きフレキシブルプリント配線板についても同
様にポリイミド系樹脂層を積層することにより製造する
ことができる。
【0056】先ず、フレキシブルプリント基板5を製造
するには、図3に示すような導体である銅箔2を用意す
る。
【0057】次に、この銅箔2上に形成するポリイミド
系樹脂層の前駆体であるポリアミック酸溶液を以下のよ
うに合成し調整する。
【0058】ポリアミック酸溶液を合成する方法として
は、極性溶媒中で上述したような酸二無水物と芳香族ジ
アミンとを反応させる。なお、この反応は発熱反応であ
るため、必要に応じて冷却を行いながら反応を制御する
ものとする。通常、約0℃〜90℃、好ましくは約5℃
〜50℃にて反応させる。溶液の粘度が高い場合には、
90℃に近い温度で熱処理することにより粘度を低下さ
せることができる。
【0059】このとき、酸二無水物と芳香族ジアミンと
を同時に加えても良いし、又はどちらか一方を先に極性
溶媒中に溶解又は懸濁させておき、他方を徐々に添加さ
せつつ反応させても良い。酸二無水物と芳香族ジアミン
のモル比は、当モルとなるのが望ましいが、約10:9
〜9:10の範囲内で両成分のどちらか一方を過剰量用
いても良い。なお、上記極性溶媒としては、N−メチル
−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、N,N’−ジ
メチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、クレゾー
ル等のフェノール系溶媒を使用することができるが、安
全性の観点からN−メチル−2−ピロリドンの使用が特
に好ましい。又、キシレン、トルエン、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル等も混合して使用することがで
きる。
【0060】以上のようにして、ポリイミド系樹脂層の
前駆体であるポリアミック酸溶液が合成される。
【0061】次に、このように合成されたポリアミック
酸溶液を、図4に示すように、銅箔2上に塗布し、その
後乾燥して、ポリアミック酸層13を形成する。このと
き、銅箔2上に塗布するポリアミック酸溶液としては、
イミド化後の熱線膨張係数が20×10-6/K〜30×
10-6/K、より好ましくは21×10-6/K〜24×
10-6/Kであるものとすると良い。
【0062】ここで、ポリアミック酸溶液を塗布する方
法としては、ブレードを持つナイフコーターやコンマコ
ーター、グラビヤコーター、ワイヤコーター等の工業的
に従来より使用されている方法を用いることができる。
また、乾燥温度としては、溶媒の飛散に伴う発泡が生じ
ない温度で特に限定しない。
【0063】なお、図2に示したような多層構造のポリ
イミド系樹脂層層3a,3b,3cを有するものを作製
するには、このポリアミック酸溶液が塗布された層の上
に、更にポリアミック酸溶液を塗布乾燥する工程を順次
繰り返し行えば良い。
【0064】詳しくは、先ず、塗布されたポリアミック
酸溶液からなる層は、乾燥後にこの層中における残存溶
媒量が50重量%〜80重量%となるようにする。ここ
で、残存溶媒量が50重量%以下であると、積層塗布さ
れた界面からの層間剥離が生じる。そのため、例えば、
ポリアミック酸溶液の極性溶媒としてN−メチル−2−
ピロリドンを使用した場合、N−メチル−2−ピロリド
ンの沸点が204℃であるので残存溶媒量を80重量%
以下とするためには、最高温度を170℃にする必要が
ある。
【0065】そして、ポリアミック酸溶液を多層塗布し
た後に、最後に、多層のポリアミック酸溶液からなる層
の全体において残存溶媒量を0%にするために、230
℃にて乾燥すれば良い。なお、このときポリアミック酸
溶液の一部はイミド化するが、最終的に全体が所望のレ
ベルにイミド化されたポリイミド系樹脂層を得るには、
後述する加熱工程によりイミド化を行うものとする。
【0066】次に、このポリアミック酸層13に対して
280℃〜350℃で加熱処理を施すことにより、この
ポリアミック酸層13をイミド化し、図5に示すよう
に、イミド化率が80%以上となされた第1のポリイミ
ド系樹脂層3を形成し、フレキシブルプリント基板11
が得られる。
【0067】なお、このようにして得られたフレキシブ
ルプリント基板11は、回路の形成時に影響を及ばさな
い程度であれば表面がフラットでなくても良い。特に、
銅箔2表面を上にした場合に、若干凸状のカールを生じ
ている方が、その後の絶縁保護層である第2のポリイミ
ド系樹脂層5の形成やイミド化時の収縮を吸収して、最
終的に得られる保護層付きフレキシブルプリント配線板
の平面性を得ることができる。但し、上述した凸状のカ
ールの程度としては、100mm×100mmの大きさ
の試料の曲率半径が100mm以上が好ましい。
【0068】次に、このような方法によって形成したフ
レキシブルプリント基板11の銅箔2に所定の回路パタ
ーンを形成する。
【0069】詳しくは、このフレキシブルプリント基板
11の銅箔2上に、通常のサブストラクト法により、液
状レジストを塗布乾燥し、このレジストに対して紫外線
を用いて所望のパターンを露光し、その後このレジスト
に対して現像工程を施す。これにより、紫外線が露光さ
れたレジスト部分が現像工程により除去されて、図6に
示すように、銅箔2上に所望のパターンのレジスト12
がマスクとして形成される。
【0070】そして、塩化第2銅水溶液等の通常のエッ
チング液により銅箔2をエッチングして、所望の凹凸パ
ターンが銅箔2上に形成される。その後、このレジスト
12からなるマスクを除去することにより、図7に示す
ように、銅箔2に回路パターンが形成され、フレキシブ
ルプリント配線板4が得られる。
【0071】次に、銅箔2に形成された回路パターンの
回路保護のために、フレキシブルプリント配線板4上
に、第1のポリイミド系樹脂層の形成工程と同様な工程
にて、ポリアミック酸を塗布し、乾燥することにより、
図8に示すように、ポリアミック酸層14を形成する。
【0072】なお、このポリアミック酸層14は、イミ
ド化されて第2のポリイミド系樹脂層となる。すなわ
ち、ポリアミック酸層14は、ポリイミド系樹脂の前駆
体となるが、このポリイミド系樹脂としては、熱線線膨
張係数が21×10-6〜24×10-6/Kであるものが
好ましく、また、第1のポリイミド系樹脂層3を形成す
るポリイミド系樹脂の熱線膨張係数との差が、3×10
-6/K以下であるものが好ましい。よって、イミド化後
のポリイミド系樹脂が上記の熱線膨張係数の条件を満足
するようなポリアミック酸を用いてポリアミック酸層1
4を形成する。
【0073】次に、銅箔2上に形成されたポリアミック
酸層14に対して、半導体の製造工程等で従来から行わ
れているアルカリ水溶液によるエッチングを施して、ラ
ンド部や端子部を形成する。
【0074】詳しくは、このポリアミック酸層14上
に、中性又は弱酸性水溶液により現像可能で且つ耐アル
カリ水溶液性に優れたフォトレジストを溶媒乾燥後の厚
さが約10μmとなるように塗布する。なお、このフォ
トレジストとしては、例えば、NR−41(ナイロン−
オリゴエステル系、ソニーケミカル社製)が挙げられ
る。そして、このフォトレジストに対してレーザ光を用
いて所定のパターンを露光して、その後このフォトレジ
ストに対して現像工程を施す。これにより、レーザ光が
露光されたフォトレジスト部分が現像工程により除去さ
れて、図9に示したように、フォトレジスト15がマス
クとして形成される。
【0075】そして、10%苛性カリ水溶液と温水とを
併用することによりポリアミック酸層14をエッチング
して、その後、強酸水溶液でフォトレジスト15を剥離
して、図10に示すようなポリアミック酸層14に端子
部2aを形成する。
【0076】最後に、このポリアミック酸層14に対し
て280℃〜350℃にて約30分〜120分の間加熱
処理を施すことにより、ポリアミック酸層14をイミド
化して、図11に示すように、第2のポリイミド系樹脂
層5を形成し、図1及び図12に示すような本発明の保
護層付きフレキシブルプリント配線板1が得られる。こ
こで、図1は、図12中の破線A0−A1による切断面
である。
【0077】なお、第1のポリイミド系樹脂層3を形成
する際のイミド化は、250℃〜350℃で行うがイミ
ド化は必ずしも100%達成されている必要はない。こ
れは、絶縁保護層としての第2のポリイミド系樹脂層5
を形成する際のイミド化においても、この第1のポリイ
ミド系樹脂層3が加熱されるので、過剰な熱エネルギー
が銅箔2との接着強度の低下を引き起こす場合があるか
らである。よって、第2のポリイミド系樹脂層5を形成
する前段階での第1のポリイミド系樹脂層3におけるイ
ミド化率は、イミド化が不十分なために生じる収縮が影
響を与えない程度の導体回路が得られる80%位が好ま
しい。そして、第2のイミド層の前駆体であるポリアミ
ック酸層14が塗布された後で、図11に示すように、
このポリアミック酸層14及び第1のポリイミド系樹脂
層3内の未だイミド化されていない材料を250℃〜3
50℃にて一気に100%イミド化させる。
【0078】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的な実験
結果に基づいて説明する。
【0079】まず、ポリアミック酸を次のように合成し
た。そして、合成したポリアミック酸溶液をイミド化し
てなるポリイミド系樹脂の熱線膨張係数を測定するた
め、以下のようなポリイミドフィルムを作製した。
【0080】実験例1 <ポリアミック酸溶液の合成>始めに、温度制御できる
ジャケット付きの60リットルの反応釜に、表1に示す
ように、パラフェニレンジアミン(PDA、三井化学
製)0.866kg(8.00モル)と、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル(DPE、和歌山精化製)
1.603kg(8.00モル)とを窒素ガス雰囲気下
で溶剤N−メチル−ピロリドン(NMP、三菱化学製)
約44kgに溶解した。その後、50℃においてピロメ
リット酸二無水物(PMDA、三菱ガス化学社製)3.
523kg(16.14モル)を徐々に加えながら3時
間反応させた。このようにして、固形分約12%の25
℃における粘度20Pa・Sのポリアミック酸溶液を得
た。ここで、このポリアミック酸溶液を合成サンプル1
と称する。
【0081】次に、このポリアミック酸溶液を銅箔上に
イミド化後のフィルムの厚さが25μmとなるように塗
布し、80℃〜170℃の連続炉で溶剤を飛散させた
後、230℃〜350℃まで昇温し、350℃で30分
間加熱処理してイミド化した。
【0082】その後、銅箔の一部を塩化第2銅溶液でエ
ッチングしてポリイミドフィルムを作製した。そして、
得られたポリイミドフィルムの熱線膨張係数を測定した
ところ、20×10-6/Kであった。
【0083】
【表1】
【0084】実験例2〜実験例12 次に、以上の工程と同様にして、酸二無水物の種類、ジ
アミンの種類及びジアミンの割合を表1に示すようなも
のに変えて、ポリアミック酸溶液を合成した。このと
き、合成されたポリアミック酸溶液を合成サンプル2〜
合成サンプル12と称する。
【0085】そして、これら合成サンプル2〜合成サン
プル12のポリアミック酸溶液を用いて、上記の工程と
同様にしてポリイミドフィルムを作製し、作製した各ポ
リイミドフィルムの熱線膨張係数を測定した。以上の熱
線膨張係数の測定結果を表1に示す。
【0086】つぎに、以上のようにして得られたポリア
ミック酸溶液を用いて、フレキシブルプリント配線板を
作製した。
【0087】実施例1 <フレキシブルプリント基板及びフレキシブルプリント
配線板の作製>先ず、表2に示すような厚さ18μmの
電解銅箔(商品名:CF−T9−LP,福田金属社製)
を用意し、この銅箔上に、表3に示すように、合成サン
プル2のポリアミック酸溶液を厚さ3μmとなるように
塗布し、溶媒を飛散させてポリアミック酸層を形成し
た。なお、残存溶媒含有量は、45%であった。
【0088】次に、同様にして、表3に示すように、合
成サンプル1のポリアミック酸溶液を、イミド化後の厚
さが18μmになるように塗布した。1層目と2層目と
を合わせた残存溶媒含有量は75%であった。
【0089】次に、同様にして、表3に示すように、2
層目のポリアミック酸層上に合成サンプル2のポリアミ
ック酸溶液を、イミド化後の厚さが2μmとなるように
塗布した。これら3層を合わせた残存溶媒含有量は、7
0%であった。
【0090】その後、温度230℃で5分間加熱処理を
行った。残存溶媒含有量は、1%以下であった。更に、
窒素ガスの雰囲気で350℃まで1時間かけて昇温を行
い、温度350℃で15分間焼成してフレキシブルプリ
ント基板を作製した。
【0091】次に、上記の方法で製造したフレキシブル
プリント基板の銅箔上に液状レジスト(商品名:RX−
20、東京応化工業社製)を塗布し、乾燥、露光、現像
工程を行って、塩化第2銅水溶液で銅箔をエッチング
し、直径5mmの丸ランド及びピッチ100μm、幅5
0μmの平行回路を形成し、フレキシブルプリント配線
板を作製した。なお、現時点のエッチング技術において
は、上記のサイズのピッチが最小ピッチである。つま
り、現時点のエッチング技術で可能な最小ピッチの回路
を形成した。
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】以上のようにして得られたフレキシブルプ
リント配線板について、以下の評価試験を行い、その測
定結果を表4に示した。
【0095】評価試験の方法 (1)熱線膨張係数の測定 サーマルメカニカルアナライザー(TMA/SCC15
0CU、S11社製)を使用し、荷重2.5〜5.0g
rをかけた引張法により行い、100℃〜350℃の範
囲の測定データに従って、熱線膨張係数を測定した。
【0096】(2)イミド化率の測定 赤外線吸光分析によるイミド基の吸収波長1780cm
−1の吸光量を同試料100%イミド化した時のイミド
基の吸光量に対する百分率から算出した。
【0097】(3)カールの測定 フレキシブルプリント配線板を100mm×100mm
の大きさに切断し、下に凸の状態で水平な板の上に載せ
たときの四隅の高さの平均から曲率半径を算出した。
【0098】<絶縁保護層を形成することによる保護層
付きフレキシブルプリント配線板の作製>次に、以上の
ようなフレキシブルプリント配線板におけるピッチ10
0μmの平行導体の導体間に絶縁保護層として第2のポ
リイミド系樹脂層を形成した。詳しくは、第2のポリイ
ミド系樹脂層の形成においては、表3に示すような合成
サンプルをそれぞれ利用して、表3に示すような厚さの
3層のポリアミック酸層を形成した。
【0099】次に、銅箔上に形成された3層のポリアミ
ック酸層に対して10%苛性カリ水溶液と温水とを併用
することによりエッチングを施して、ランド部や端子部
を形成した。
【0100】最後に、このポリアミック酸層に対して2
80℃〜350℃にて約30分〜120分間加熱処理を
施すことにより、ポリアミック酸層をイミド化して絶縁
保護層としての第2のポリイミド系樹脂層が形成された
本実施例の保護層付きフレキシブルプリント配線板を得
た。
【0101】なお、ここで、絶縁保護層の熱線膨張係数
についても、絶縁保護層形成前のフレキシブルプリント
配線板の熱線膨張係数を測定した方法と同様にして、絶
縁保護層に相当するポリイミドフィルムを作製しそのフ
ィルムの熱線膨張係数を測定した。この結果を表4に示
す。
【0102】以上のようにして得られた保護層付きフレ
キシブルプリント配線板について、以下の評価試験を行
い、その測定結果を表4に示した。
【0103】評価試験の方法 (4)カール及び平面性の有無 保護層付きフレキシブルプリント配線板全体を目視で観
察してカールの有無を評価した。また、フレキシブルプ
リント配線板の導体部及び導体間の局所に起こる収縮や
膨れの有無を目視で観測して平面性の有無を評価した。
【0104】(5)回路ピッチの測定 3次元測定機を使用して、導体幅及び導体間隔を測定し
た。
【0105】(6)電気的信頼性の評価 作製した保護層付きフレキシブルプリント配線板の導体
部と、ITOガラスの導体部との接続を異方導電フィル
ム(商品名:CP7131,ソニーケミカル社製)を使
用して貼り合わせた。そして、これを85℃85%の雰
囲気下に放置したときの電気抵抗値を測定した。なお、
測定結果において、0.5Ω以下を合格とした。
【0106】実施例2〜実施例18及び比較例1〜比較
例5 フレキシブルプリント配線板側の銅箔を支持するポリイ
ミド系樹脂層及び絶縁保護層としてのポリイミド系樹脂
層を表3に示す組成及び厚みとなるように形成した以外
は、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板
及びそれを用いた保護層付きフレキシブルプリント配線
板を作製し、実施例1と同様な評価試験を行った。
【0107】
【表4】
【0108】<評価試験の結果>表4の結果から示され
るように、フレキシブルプリント配線板の銅箔を支持す
るポリイミド系樹脂層と絶縁保護膜としてのポリイミド
系樹脂層の熱線膨張係数の差が3×10-6/K以下であ
る実施例1〜実施例16は、カールが無く、導体部や導
体間の局所に起こる収縮や膨れもなく平面性が良好であ
り、電気的信頼性も高いことがわかる。
【0109】一方、フレキシブルプリント配線板の銅箔
を支持するポリイミド系樹脂層と絶縁保護膜としてのポ
リイミド系樹脂層の熱線膨張係数の差が3×10−6
K以上である比較例4及び比較例5は、カールが有り、
さらに平面性や電気的信頼性にも劣る。
【0110】このことから、フレキシブルプリント配線
板の銅箔を支持するポリイミド系樹脂層と絶縁保護膜と
してのポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数の差が3×1
-6/K以下とすることにより、カールが無く、平面性
が良好で電気的信頼性を確保することができることが判
明した。
【0111】なお、実施例17及び実施例18は、表1
に示すように、ポリイミド系樹脂層間の熱線膨張係数差
が3×10-6/K下であるが、平面性や電気的信頼性が
不十分である。これは、ポリイミド系樹脂層を構成する
ポリイミド系樹脂の熱線膨張係数が約10×10-6/K
と非常に小さく、そのため、銅箔に対する接着強度が不
十分であるからである。よって、このことから、銅箔を
有するフレキシブルプリント配線板においては、ポリイ
ミド系樹脂層を構成する各ポリイミド系樹脂の熱線膨張
係数が20×10-6〜55×10-6/K、好ましくは2
0×10-6〜30×10-6/Kであることが良いとわか
った。
【0112】さらに、絶縁保護層を形成していない比較
例1〜比較例3は、カールが大きかった。特に、熱線膨
張係数の小さいポリイミド系樹脂を用いてポリイミド系
樹脂層が形成された比較例3においても、絶縁保護層が
ないために、完全にカールを除去することはできていな
い。このことから、上述のように熱線膨張係数の差が規
定された絶縁保護層を形成することにより、より効果的
にカールの除去が行えることがわかる。
【0113】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るフレキシブルプリント配線板によれば、カールの発生
が極力抑えられ良好な平面性が得られて寸法安定性が良
く、電子機器の小型化や多機能化に要求される高密度化
された微細な回路に十分対応可能な高性能なものが得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の一例の断面図である。
【図2】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の他の例の断面図である。
【図3】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の一工程を示す断面図である。
【図4】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図である。
【図5】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図である。
【図7】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図である。
【図8】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図である。
【図9】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプリ
ント配線板の製造工程の他の工程を示す斜視図である。
【図10】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプ
リント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図であ
る。
【図11】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプ
リント配線板の製造工程の他の工程を示す断面図であ
る。
【図12】本発明を適用した保護層付きフレキシブルプ
リント配線板の斜視図である。
【図13】従来の2層フレキシブルプリント基板の一例
を示す断面図である。
【図14】従来の保護層付きフレキシブルプリント配線
板の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 保護層付きフレキシブルプリント配線板、 2 銅
箔、 3 第1のポリイミド系樹脂層、 5 第2のポ
リイミド系樹脂層
フロントページの続き (72)発明者 荒井 昭浩 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (72)発明者 新井 晃司 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (72)発明者 宇野 耕市 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (72)発明者 大阿久 敏 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (72)発明者 市原 理 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (72)発明者 太田 浩全 栃木県鹿沼市さつき町12−3 ソニーケ ミカル株式会社第2工場内 (56)参考文献 特開 平9−252169(JP,A) 特開 平8−250860(JP,A) 特開 平5−347461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/03

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路に応じてパターニングされた導体の
    一方の面に上記導体を支持する第1のポリイミド系樹脂
    層が形成されてなるとともに、上記導体の他方の面に上
    記回路を被覆して保護する第2のポリイミド系樹脂層が
    形成されてなるフレキシブルプリント配線板において、 上記第1のポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数と上記第
    2のポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数との差は、3×
    10−6/K以下であり、 上記第1のポリイミド系樹脂層及び第2のポリイミド系
    樹脂層のうちの少なくとも何れか一方の樹脂層は、3層
    のポリイミド系樹脂層が積層されてなる構造であり、 上記3層のポリイミド系樹脂層は、導体側及び外側のポ
    リイミド系樹脂層の熱線膨張係数が中央に位置するポリ
    イミド系樹脂層の熱線膨張係数よりも大きいことを特徴
    とするフレキシブルプリント配線板。
  2. 【請求項2】 上記導体側及び外側のポリイミド系樹脂
    層の熱線膨張係数が、中央に位置するポリイミド系樹脂
    層の熱線膨張係数よりも2×10−6/K〜10×10
    −6/K大きいことを特徴とする請求項1記載のフレキ
    シブルプリント配線板。
  3. 【請求項3】 上記導体側のポリイミド系樹脂層の熱線
    膨張係数が外側のポリイミド系樹脂層の熱線膨張係数よ
    りも大きいことを特徴とする請求項1記載のフレキシブ
    ルプリント配線板。
  4. 【請求項4】 上記第1のポリイミド系樹脂層及び第2
    のポリイミド系樹脂層は、ポリイミド系樹脂の前駆体で
    あるポリアミック酸を塗布した後にイミド化することに
    より形成されてなることを特徴とする請求項1記載のフ
    レキシブルプリント配線板。
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