JP3514867B2 - インモールド成形用ラベル - Google Patents

インモールド成形用ラベル

Info

Publication number
JP3514867B2
JP3514867B2 JP08349495A JP8349495A JP3514867B2 JP 3514867 B2 JP3514867 B2 JP 3514867B2 JP 08349495 A JP08349495 A JP 08349495A JP 8349495 A JP8349495 A JP 8349495A JP 3514867 B2 JP3514867 B2 JP 3514867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
label
container
mold
layer
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP08349495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08254956A (ja
Inventor
順一 安田
昌月 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yupo Corp filed Critical Yupo Corp
Priority to JP08349495A priority Critical patent/JP3514867B2/ja
Publication of JPH08254956A publication Critical patent/JPH08254956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3514867B2 publication Critical patent/JP3514867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラベルを、予め金型内
に該ラベルの印刷が施こされた表面側が金型壁面に接す
るようにセットし、金型内に溶融した熱可塑性樹脂のパ
リソンを導き中空成形して、或いは溶融した熱可塑性樹
脂シートを真空成形もしくは圧空成形してラベル貼合容
器を製造するインモールド成形に用いるラベルに関する
ものである。
【0002】特に、本発明の透明ないし半透明のインモ
ールド成形用ラベルは、これが貼合した容器の内容物の
量が視覚でき、あるいは容器とラベルの色彩が調和のと
れた(あたかもラベルが容器に貼合されていないような
視覚を購買者に与える)ラベル貼合容器を提供すること
ができる。このラベル貼合容器は、シャンプーやリン
ス、モーターオイル、炭酸飲料、整髪剤、ファンシー食
品等の容器として有用である。
【0003】
【従来の技術】従来、ラベル付きの樹脂成形容器を一体
成形するには、金型内に予めブランク又はラベルをイン
サートし、次いで射出成形、中空成形、差圧成形、発泡
成形等により容器を形成して、容器に絵付を行っている
(所謂、インモールド成形)。このようなラベルとして
は、耐水性が要求されることからオフセット多色印刷さ
れた合成紙(例えば、特公昭46−40794号公報、
特公昭54−31030号公報、英国特許第10900
59号明細書等)、あるいはアルミニウム箔の裏面にポ
リエチレンをラミネートし、その箔の表面にグラビア印
刷したアルミニウムラベルなどが知られている(特公平
3−28315号公報、特公平2−7814号公報、特
開昭60−21244号公報、特開昭2−30513号
公報)。
【0004】しかしながら、上記のインモールドラベル
やブランクを用いてインモールド成形によりラベルで加
飾されたラベル貼合容器を製造する方法において、射出
成形のような高圧(100〜1000kg/cm2 )で
ブランクと溶融樹脂容器を融着する方法では外観の良好
な製品が得られるが、差圧成形(2〜7kg/cm2
や中空成形(1〜10kg/cm2 )等の低圧で成形す
る方法ではブランクと溶融容器間の空気の逃げが十分で
なく、該容器とブランクとの間にところどころに小さな
空気泡が封入されたブリスターが発生し、外観の悪い容
器しか得られない。
【0005】これを解決する手段として、ラベルのヒー
トシール層であるポリエチレンにエンボス模様を施こ
し、インモールド成形時の容器とラベル間の空気の逃げ
を容易としてやる方法が提案され、実施されている(実
公平5−22947号公報、特開平1−310931号
公報、同2−84319号公報、同3−260689号
公報)。
【0006】例えば、実公平5−22947号公報に
は、表面に印刷が施された熱可塑性樹脂フィルム基材層
の裏面に、該フィルムの素材樹脂の融点より低い融点を
有するヒートシール性樹脂層を設け、このヒートシール
性樹脂層に2.54cm当り5〜25線のエンボス加工
であって、このエンボス加工の谷の深さが4〜8μm
(ミクロン)であって、かつ、ヒートシール性樹脂層の
肉厚の1/3以上であるエンボス加工が施されているイ
ンモールド成形用ラベルが開示されている。
【0007】そして、熱可塑性樹脂フィルム基材層とし
て実施例においては特開昭46−40794号公報に記
載されるように無機充填剤を8〜65重量%含有させた
ポリプロピレンフィルムを延伸して得られる不透明の合
成紙や王子油化合成紙(株)製の不透明な高光沢合成紙
“YUPO”GPG(商品名)を用いている。これら合
成紙は不透明度(JIS P−8138)が85%以上
と高く、このラベルからは貼合された容器の内容物の量
を目視し難い。又、成形される容器の色彩にラベルの色
彩を調和(match)させることが難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる前記の問題点を
解決すべく実公平5−22947号公報記載のラベルの
基材層として透明な二軸延伸ポリプロピレンフィルム
(BOPP)を用いた透明なラベルを用い、インモール
ド中空成形しようとしたところ、ラベルを金型内に自動
挿入するラベルインサーターを用いての挿入が円滑に行
なわれず、中空容器100個のうちの76個にラベルが
貼着していないものが見つかった。又、該BOPPで
は、印刷がグラビア印刷に限定され、オフセット印刷や
スクリ−ン印刷等の多色刷印刷ができない欠点もある。
【0009】本発明は、グラビア印刷は勿論のことオフ
セット印刷、スクリ−ン印刷も可能であり、かつ、ラベ
ルインサーターを用いてのラベルの金型内の挿入も円滑
に行うことが可能である透明ないし半透明のインモール
ド成形用ラベルの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、融点が140
℃以上の熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを基材層
(A)とし、この表面側にはプライマー層(B)が設け
られ、前記基材層の裏面側にはプライマー層(C)が、
更にこのプライマー層(C)の表面には感熱樹脂接着層
(D)が設けられ、この感熱樹脂接着層(D)の表面に
はエンボス加工が施こされ、かつ、プライマー層(B)
かプライマー層(C)のいずれか一方、又は両層に抗ブ
ロッキング剤が0.1〜3重量%配合された不透明度が
20%以下の積層フィルムの前記プライマー層(B)に
印刷が施こされたインモールド成形用ラベル、を提供す
るものである。
【0011】
【作用】透明ないし半透明ラベルであるので、貼合され
た容器の内容物の量がラベル側から透視できる。又、容
器の地肌の色がラベルを通して視野に入ってくるのでラ
ベルの色彩と容器の色彩のちぐはぐさ(ミスマッチ)が
ない。プライマー層(B)を設けることにより、オフセ
ット印刷、スクリ−ン印刷、シール印刷をも可能ならし
めた。又、プライマー層(B)か(C)又は両層には抗
ブロッキング剤が配合されているので、感熱接着層を設
ける前の積層フィルム(B/A/C)の送りが円滑に行
うことができる、更に、成形された容器と貼合する側の
ラベルの感熱接着層(D)にはエンボス加工が施こされ
ており、これと接する側のラベル側はプライマー層
(B)であるのでラベル同志のブロッキングが防止さ
れ、ラベルインサーターによるラベルの自動供給が円滑
に行われる。
【0012】更に、プライマー層(C)の存在により、
感熱接着層(D)と基材層(A)との接着強度が強固で
あるので、貼合容器からラベルを手で引き剥そうとして
も二軸延伸フィルム(A)から層間剥離することはな
く、ラベルを容器から引き剥されない。 (発明の概要)本発明のインモールド成形用ラベルの断
面図を図1に示す。図中、1は透明ないし半透明のラベ
ルで、Aは透明な二軸延伸フィルム、Bはプライマー
層、2は印刷、Cはプライマー層、Dは感熱接着層(ヒ
ートシール層)、3はエンボス加工による山、4はエン
ボス加工による谷を示す。
【0013】ラベル1の肉厚は20〜300μm、好ま
しくは40〜120μmで、二軸延伸フィルムAの肉厚
は15〜250μm、好ましくは30〜100μm、プ
ライマー層BとCの肉厚は0.5〜5μm、好ましくは
1〜3μm、感熱接着層Dは3〜40μm、好ましくは
塗布型の接着剤であるときは3〜30μm、ホットメル
ト型の接着剤であるときは12〜40μm、である。
【0014】基材層(A) 基材層(A)の二軸延伸フィルムの熱可塑性樹脂は、融
点が140℃以上、好ましくは160〜300℃のもの
であり、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン
共重合体,プロピレン・エチレン・ブテン−1共重合
体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・4
−メチルペンテン−1共重合体、プロピレン・3−メチ
ルペンテン−1共重合体等のプロピレン系樹脂;ポリ
(4−メチルペンテン−1)、ポリ(ブテン−1)等の
ポリオレフィン類;ナイロン6、ナイロン6,6等のポ
リアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート、
ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル
等のエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
【0015】中でも、市場からは、表面平滑度(JIS
P−8119)が15,000〜45,000秒のプ
ロピレン単独重合体の二軸延伸フィルム(BOPP)、
ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィルム(BOP
ET)が他の樹脂の延伸フィルムよりは安価に入手でき
るので好ましい。二軸延伸フィルムの延伸倍率は、縦4
〜10倍、横4〜20倍である。又、肉厚は20〜25
0μm、好ましくは40〜120μmが経済性とラベル
挿入性の面から好ましい。一般に、これら二軸延伸フィ
ルムの不透明度は10%以下、0.1〜5%のものが容
易に入手できる。
【0016】プライマー(B)、(C) 印刷インクの密着性向上や、基材層(A)と感熱接着層
(ヒートシール層;(D))との接着力の向上に寄与す
るプライマーとしては、ポリエーテルポリオール・ポリ
イソシアネート、ポリエステルポリオール・ポリイソシ
アネートのウレタン系プライマーや、チタネート系プラ
イマー、ポリエチレンイミン、ポリ(エチレン−尿
素)、ポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加物、
ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物、三
級乃至四級窒素含有アクリル系樹脂が用いられる。これ
らは、水やアルコール、アセトン、トルエン、メチルエ
チルケトン等の有機溶剤で希釈して使用される。
【0017】プライマーの塗布量は、固型分量で0.5
〜5g/m2 、好ましくは2〜8g/m2 の量である。
プライマー層(B)または/およびプライマー層(C)
側には、感熱接着層(D)が設けられる前の積層フィル
ム(B/A/C)の給排紙性(ロールによる送り)を容
易とするため、抗ブロッキング剤が0.1〜3重量%、
好ましくは0.3〜1重量%配合される。
【0018】プライマー層(B)の抗ブロッキング剤の
配合は、感熱接着層(D)のエンボス模様とプライマー
層(B)中の抗ブロッキング剤の相剰効果によりラベル
同志のブロッキングが更に防止され、印刷作業性も優
れ、かつ、ラベルインサーターによるラベルの金型内へ
の自動供給がミスなく完全に行われる。
【0019】抗ブロッキング剤 抗ブロッキング剤としては、酸化ケイ素、タルク等の粒
径が0.01〜2μmの無機系抗ブロッキング剤、ポリ
シリコーン油、ポリ(四弗化エチレン)等の有機系抗ブ
ロッキング剤が使用される。抗ブロッキング剤のプライ
マー層(B)または(C)中の含量が0.1重量%未満
では、送りロールとブロッキングが生じやすく円滑に行
われない。3重量%を越えては、ラベルの透明性が低下
し、好ましくない。
【0020】感熱接着層(D) 感熱接着層(D)を形成するホットメルト型(熱溶融押
出型)樹脂としては、低密度ポリエチレン、酢酸ビニル
・エチレン共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩、エチレン・
アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エ
チレン・メタクリル酸メチル共重合体等の、融点が70
〜135℃のヒートシール性樹脂が挙げられる。
【0021】又、塗布型の感熱接着剤としては、エチレ
ン(エチレン含量20〜40モル%・酢酸ビニル共重合
体(水性もしくは油性)エマルジョン、エチレン(10
〜35モル%)・アクリル酸共重合体エマルジョン等が
挙げられ、これらは、プライマー層(C)に塗布後、乾
燥して溶媒(水、アルコール、アセトン、トルエン、メ
チルエチルケトン等)を飛散させることにより感熱接着
層が形成される。
【0022】更に、感熱接着剤として、ディレート・ラ
ベルに用いられている常温(10〜30℃)では粘着性
を示さない感熱性粘着剤(特公平5−18433号公
報、特開平1−222290号公報、同4−72125
号公報、同5−32241号公報、同6−27881号
公報、同6−100847号公報、同6−100848
号公報参照)を用いてもよい。
【0023】かかる感熱粘着剤は、前述の公報群に示さ
れるように、(a)ポリ酢酸ビニル、アクリル酸n−ブ
チル・スチレン共重合体、酸化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体、天然ゴム、酢酸ビニル−アクリル酸2−エチ
ルヘキシル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、
ビルピロリドン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジ
エンラバー、ブチルラバー、ビニルピロリドン−アクリ
ル酸エチル共重合体、等のガラス転移点が20℃以下の
高分子樹脂と、(b)フタル酸ジフェニル、フタル酸ジ
ヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ビヒド
ロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロ
ーズ、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸トリ
メチロールエタン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸
ペンタエリトリット、八酢酸スクロース、クエン酸トリ
シクロヘキシル、N−シクロヘキシル−p−トリエンス
ルホンアミド、等の常温で固体の可塑剤と、(c)ロジ
ン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれら
のグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、
樹脂酸ダイマー等)テルペン樹脂系、石油樹脂系、フェ
ノ−ル樹脂系、キシレン樹脂系、等の粘着性付与剤を含
有するものであり、常温(10〜25℃)では粘着性を
示さず、加熱(75〜140℃)により活性を示し、加
熱を止めてもしばらく(5秒〜2週間)は粘着性を示す
ものである。
【0024】必要により、老化防止剤やコロイダルシリ
カ、アルミナゾル等を配合することもある。プライマー
(C)上に塗布する感熱性粘着剤の塗布量は、3〜30
g/m2 (固型分量)の範囲である。
【0025】エンボス加工 B/A/C/D層の積層フィルムの感熱接着層(D)に
は実公平5−22947号や特開平5−149895号
公報に示されるようにエンボス加工を行い、ラベルと樹
脂成形容器間の空気溜りが発生するのを防ぐ。このラベ
ルはエンボス模様は、2.54cm(1インチ)あた
り、点または線の数が5〜25個、好ましくは15〜2
0個となる数設ける。このような2.54cm当たりの
点(ドット)や線の数を線数といい、エンボス模様の精
粗の目安となる。線数が5〜25線の範囲を外れると、
ラベルと樹脂成形品との間に空気溜りが生じやすくプリ
スターの原因となる。模様は、点が半球であっても円柱
であってもよく、また、四角柱でも台形柱あってもよ
い。
【0026】エンボス模様の谷の深さは、4〜8μmで
あり、かつ、感熱接着層(D)の肉厚の1/3以上、好
ましくは1/2以上であり、基材層(A)内にくい込ん
でもよい。この谷の深さが浅いと、ブロー成形、差圧成
形時、ラベルとパリソン又はシート間の空気の逃げが悪
く、プリスター発生の原因となる。また深すぎても空気
だまりが生じプリスター発生の原因となる。エンボス加
工は、金属ロールとゴムロールにより行われる。
【0027】積層フィルム B/A/C/エンボス加工されたDの積層構造の積層フ
ィルムの不透明度は20%以下、好ましくは5〜15%
であり、積層フィルムは透明ないし半透明である。又、
プライマー層(B)の光沢度(JIS P−8142;
60度測定)は用いる抗ブロッキング剤の種類にもよる
が10〜40%程度を示す。表面平滑度(JIS P−
8119)は、印刷されるプライマー層(B)側が75
0〜1500秒、エンボスされた感熱接着層(D)が1
5〜250秒、好ましくは15〜100秒となってお
り、この値から、成形された容器とラベル間の空気の逃
げが容易に行われることが理解される。
【0028】印刷 プライマー層(B)への印刷は、グラビア印刷、オフセ
ット印刷、フレキソ印刷、スクリ−ン印刷、シール印刷
などの印刷を施して、バーコード、製造元、販売会社
名、キャラクター、商品名、使用方法、目盛などを印刷
する。印刷及びエンボス加工されたラベルは、打抜加工
により必要な形状寸法のラベルに分離される。このイン
モールド成形用ラベルは、容器表面の一部に貼着される
部分的なものであってもよいが、通常はカップ状容器の
側面を取巻くブランクとして、また、中空成形では瓶状
容器の表及び裏に貼着されるラベルとして製造される。
【0029】インモールド成形 このインモールド成形用ラベルは、ラベルを差圧成形金
型の下雌金型のキャビティ内にラベルの印刷側が金型の
キャビティ面に接するように設置した後、金型吸引によ
り金型内壁に固定され、次いで容器成形材料樹脂のシー
トの溶融物が下雌金型の上方に導かれ、常法により差圧
成形され、ラベルが容器外壁に一体に融着されたラベル
貼合容器が成形される。
【0030】差圧成形は真空成形、圧空成形のいずれを
も採用することができるが、一般には両者を併用し、か
つプラグアシストを利用した差圧成形が好ましい。ま
た、このラベルは溶融樹脂パリソンを圧空により金型内
壁に圧着する中空成形にも適用可能である。容器を形成
する樹脂としては、高密度ポリエチレン、分岐低密度ポ
リエチレン、線状ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ポリエチレンテレフタレート
ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフ
ェニレンエーテル、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が
挙げられる。
【0031】このようにして製造されたラベル貼合容器
はラベルが金型内で固定された後に、ラベルと樹脂容器
が一体に成形されるので、ラベルの変形もなく、容器本
体とラベルの密着強度が強固であり、ブリスターもな
く、ラベルにより加飾された外観が良好な容器である。
又、ラベルが透明ないし半透明であるので、容器の色彩
がラベルを透過して見えるので、ラベルと容器の色彩の
一体感があるように目視される。更に、容器内の内容
物、例えば飲料水、液薬、シャンプー等の喫水線が目視
できる。
【0032】
【実施例】
(実施例1)二村三昌(株)製の肉厚80μmの二軸延
伸ポリプロピレンフィルムA(融点176℃、不透明度
0.8%、表面平滑度24,000秒)の表裏面に、粒
径1μmの酸化ケイ素粉末0.5重量%と大日本インキ
化学工業(株)製のウレタン系プライマー“パイナシア
CVL−SP”(商品名)とを固型分量が各々1g/m
2 となるようにグラビアインキロールを用いて塗布し、
乾燥した(B)、(C)。
【0033】ついで、裏面側のプライマー層(C)の表
面に、東洋モートン(株)製の溶剤型エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体“アドコート1790”(商品名)を塗布
し、80℃で加熱して溶媒を飛散させ、肉厚4μmの感
熱接着層D(融点78℃)を形成させた。この積層フィ
ルムをエンボスロールに通して1.27mm間隔(20
線)、谷の深さ4μmのドットを感熱接着層側に形成さ
せた。
【0034】このようにして得たラベル用積層フィルム
は、厚みが87.8μm、密度0.892g/cm3
不透明度12.2%、光沢度(表面側18.8%、エン
ボス側37.3%)、表面平滑度(表面側1.145
秒、エンボス側67秒)であった。このエンボス加工積
層フィルムの表面側のプライマー層に四色のオフセット
印刷を施した後、次いで、これを打抜加工して中空成形
用ラベル(横60mm、縦110mm)とした。
【0035】このラベルをプラコー社製の中空成形機を
用い、ブロー成形用割型の一方に真空を利用して印刷面
が金型(温度30℃)と接するようにぺんてる社製のラ
ベルインサーターを用い固定した後、黄色顔料を3重量
%含有する高密度ポリエチレン(融点134℃)のパリ
ソンを210℃で溶融押出し、次いで割型を型締した
後、4.2kg/cm2 の圧空をパリソン内に供給し、
パリソンを膨張させて容器状とするとともにラベルと融
着させ、次いで型を冷却し、型開きをしてラベル貼合偏
平中空容器を得た。
【0036】このラベル貼合偏平中空容器は印刷の退色
もなく、ラベルの収縮やブリスター、オレンジピールの
発生も見受けられなかった。又、ラベルと偏平中空容器
の接着強度(JIS P−8113)は411g/15
mm幅であった。1万個成形した中空容器中のラベルの
貼付していない容器は0個であった。
【0037】(実施例2)実施例1で得たインモールド
成形用ラベル、及び成形機を用い、黄色顔料を3重量%
含有するMFRが1.2g/10万のプロピレン・エチ
レンブロック共重合体(融点174℃)のパリソンを2
20℃で溶融押出し、以下同様にして丸型の中空容器を
得た。このラベル貼合黄色丸型容器は印刷の退色もな
く、ラベルの収縮やブリスター、オレンジピールの発生
は見受けられなかった。
【0038】ラベルと容器の接着強度は342g/15
mm幅であった。又、1万個成形した中空容器中のラベ
ルが貼合してない容器は1個であった。又、ラベル貼合
容器のラベル上から測定した色相(JIS L−101
5)は、L値92.1、a値−9.1、b値(黄度)+
47.1であり、不透明度は77.5%であった(因み
に実公平5−22947号公報の実施例1の容器の不透
明度は97%である。)。又、ラベルを貼合せずして得
た黄色中空容器の色相はL値92.4、a値−10.
7、b値+51.1であり、不透明度は73.9%であ
った。
【0039】(実施例3)実施例1において、表面側プ
ライマー層(B)に抗ブロッキング剤の酸化ケイ素粉末
を配合しない他は同様にして肉厚88.1μm、密度
0.890g/cm3 、不透明度11.5%、光沢度
(表面側20%、エンボス側37.6%)、表面平滑度
(表面側1022秒、エンボス側70秒)の積層シート
(B/A/C/D)を得た。
【0040】以下、同様に印刷、打抜、中空成形を行な
い、印刷の退色もなく、ラベルの熱収縮、ブリスターの
発生、オレンジピールのないラベル貼合容器を得た。ラ
ベルと容器との接着強度333g/15mm幅であっ
た。又、1万個成形した中空容器中の16個にラベルが
貼合していない黄色高密度ポリエチレン製中空容器が見
つかった。
【0041】(実施例4)実施例2において、ラベルと
して実施例3で得たプライマー層(B)に抗ブロッキン
グ剤を配合しないラベルを用いた他は同様にしてラベル
が貼合した黄色プロピレン・エチレンブロック共重合体
中空容器を得た。このもののラベルの退色、熱収縮、オ
レンジピール、ブリスターの発生はなかった。又、ラベ
ルと中空容器との接着強度は334g/15mm幅であ
った。又、ラベル貼合黄色中空容器のラベル上から測定
した色相は、L値91.7、a値−8.1、b値+4
7.4であり、不透明度は81.5%であった。又、1
万個成形した中空容器中の25個にラベルが貼合してい
ない黄色ブロック共重合体中空容器が見つかった。
【0042】(比較例1)肉厚が95μmのポリプロピ
レン二軸延伸フィルムの裏面に感熱接着剤“アドコート
1790)を塗布し、80℃で乾燥させ、厚み99μ
m、不透明度3%の二層構造の積層フィルムを得た。こ
れを実施例1と同様にエンボス加工し、ついで二軸延伸
フィルムの表面側に赤色のグラビア印刷を施した。以
下、打抜、中空成形を行った。1000個成形した中空
容器中の784個にラベルが貼合していない中空容器が
見つかった。
【0043】(実施例5)実施例1で得たB/A/C/
Dの透明な積層フィルムのB面に製造元、絵柄、商品名
を黒でグラビア印刷した。この印刷した積層フィルムの
感熱接着層Dに16線、谷の深さ4μmのエンボス加工
(線状)を施し、ついで打抜加工して扇形の、底板の径
が53mm、周壁の高さが28cmの差圧成形カップ用
のブランクを得た。
【0044】このブランクを、圧空真空金型の下雌金型
のキャビティ内に印刷側が金型のキャビティ面に接する
ように固定した後、赤色顔料を1.5重量%含有するポ
リプロピレンとポリエチレンの貼合シ−トの溶融物(約
200℃)をポリエチレンが容器の外側になるようにユ
ニック製圧空真空成形機を用いて前記下雌金型の5cm
上方に導き、下雌金型の底部の減圧孔より減圧して、ブ
ランクを金型内面に吸着させるとともに、4kg/cm
2 Gの圧空を上金型の空気供給口側より供給してポリプ
ロピレンシ−トを金型内面に圧着し、10秒間でブラグ
アシスト成形し、トリミングして平均肉厚が550〜6
00μmのブランクにより加飾されたカップ状ポリプロ
ピレンを主体とした赤色容器を成形した。
【0045】このようにして製造されたラベル貼合赤色
容器は、ブランクの印刷の退色はなく、また、ブランク
の変形も見受けられなかった。また、カップ状容器本体
とブランクの接着強度は283g/15mm幅と強固
で、手でブランクを引き剥すことができなかった。
【0046】
【発明の効果】オフセット印刷やスクリ−ン印刷による
多色印刷が可能で、ラベルインサーターによるラベルの
金型内の自動挿入を円滑に行うことができる透明ない
し、半透明のインモールド成形用ラベルである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はインモールド成形用ラベルの断面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 3/00 - 3/10 B32B 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が140℃以上の熱可塑性樹脂の二
    軸延伸フィルムを基材層(A)とし、この表面側にはプ
    ライマー層(B)が設けられ、前記基材層の裏面側には
    プライマー層(C)が、更にこのプライマー層(C)の
    表面には感熱樹脂接着層(D)が設けられ、この感熱樹
    脂接着層(D)の表面にはエンボス加工が施こされ、か
    つ、プライマー層(B)かプライマー層(C)かのいず
    れか一方、又は両層に抗ブロッキング剤が0.1〜3重
    量%配合された不透明度が20%以下の積層フィルムの
    前記プライマー層(B)に印刷が施こされたインモール
    ド成形用ラベル。
  2. 【請求項2】 二軸延伸フィルム(A)がポリプロピレ
    ン二軸延伸フィルムである請求項1記載のインモールド
    成形用ラベル。
JP08349495A 1995-03-16 1995-03-16 インモールド成形用ラベル Expired - Lifetime JP3514867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08349495A JP3514867B2 (ja) 1995-03-16 1995-03-16 インモールド成形用ラベル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08349495A JP3514867B2 (ja) 1995-03-16 1995-03-16 インモールド成形用ラベル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08254956A JPH08254956A (ja) 1996-10-01
JP3514867B2 true JP3514867B2 (ja) 2004-03-31

Family

ID=13804043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08349495A Expired - Lifetime JP3514867B2 (ja) 1995-03-16 1995-03-16 インモールド成形用ラベル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3514867B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030061125A (ko) * 2002-01-10 2003-07-18 전상흠 엠보 전사용 라벨의 제조방법
JP4458751B2 (ja) 2002-02-04 2010-04-28 株式会社ユポ・コーポレーション インモールド成形用ラベル
JP4369169B2 (ja) * 2003-06-20 2009-11-18 グンゼ株式会社 熱収縮性管状ラベルとその製造方法
CN100581930C (zh) 2004-06-11 2010-01-20 优泊公司 带有标签的树脂容器
JP4799231B2 (ja) * 2005-03-30 2011-10-26 株式会社ユポ・コーポレーション インモールド成形用ラベル及びそれを用いた成形品
JP2007069295A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Nitta Haas Inc 被研磨物保持具
JP4779913B2 (ja) * 2006-09-28 2011-09-28 凸版印刷株式会社 インモールドラベルおよびそれを用いたインモールドラベル成形容器
KR100926217B1 (ko) * 2007-11-23 2009-11-09 (주)에스알 아이텍 인몰드 라벨링 케이스와 그 제조 방법
JP5839216B2 (ja) * 2011-01-26 2016-01-06 南亞塑膠工業股▲分▼有限公司 インモールド用ラベル及びその製造方法
WO2018062214A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 株式会社ユポ・コーポレーション インモールドラベルおよびラベル付き容器
CN110447060A (zh) * 2017-03-31 2019-11-12 优泊公司 模内成型用标签和带标签的树脂成型品
JP6953623B2 (ja) 2018-03-30 2021-10-27 株式会社ユポ・コーポレーション 積層体、インモールドラベル、ラベル付き成形体、ロール状インモールドラベルおよびインモールドラベル積み上げ物
KR200496123Y1 (ko) * 2021-04-02 2022-11-07 존스미디어 주식회사 항균 및 항바이러스 메모시트

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08254956A (ja) 1996-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3140075B2 (ja) インモールド用ラベル
JP3514867B2 (ja) インモールド成形用ラベル
KR101703487B1 (ko) 사출성형 복합용기 및 그의 제조방법
US5194324A (en) High gloss label face stock
US6991261B2 (en) Labels with removable section for in-mold production of in-mold labeled molded containers
AU664860B2 (en) In-mold label film and method
US20080138550A1 (en) Transfer Film and Synthetic Resin Product Decorated With the Transfer Film
JPH02139327A (ja) ラベル付中空容器の製法
JP4458751B2 (ja) インモールド成形用ラベル
AU709752B2 (en) Laser-markable plastic labels
CA2086646C (en) Deformable label
US20030099793A1 (en) Plastic films and rolls for in-mold labeling, labels made by printing thereon, and blow molded articles labeled therewith
JP3885111B2 (ja) グラフィック画像用多層電子式切断フィルム
JP5109421B2 (ja) インモールドラベル付容器
JP2000047588A (ja) インモールド成形用ラベル
JP4868936B2 (ja) 高輝度なラベル、該ラベルが貼着した容器、及びそれらの製造方法
JP4468122B2 (ja) 合成樹脂製容器及びその製造方法
WO1992007347A1 (en) Scored synthetic in-mold labels and molded substrates labeled therewith
JP2005091594A (ja) インモールド成形用ラベル
JP3145133B2 (ja) クーポン券付インモールド用ラベル
WO2018003803A1 (ja) インモールドラベル及びインモールド成形体
JP3676519B2 (ja) 遮光性ラベル付き容器
JPH02122914A (ja) 合成金型内ラベル
JP2518264Y2 (ja) インモールドラベルを有する軟質のブロー成形ボトル

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100123

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110123

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110123

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140123

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term