JP4468122B2 - 合成樹脂製容器及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製容器に関する。更に詳しくは、特定波長の光線を遮断する機能を有すると共に、容器リサイクルに貢献しうる合成樹脂製容器に関する。
従来、乳飲料、ビタミン飲料、ジュ−ス、炭酸飲料、水、お茶等の飲料品、オイル、調味料等の食品、医薬品、化粧品等の種々の液体を充填包装するためにプラスチック製ボトルが使用されている。
中でも、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という)樹脂に代表される芳香族ポリエステルからなるプラスチック製ボトルは、軽量で、機械的強度、耐熱性、ガス遮断性、耐薬品性、保香性、衛生性等に優れるため、広範に使用されている。
このようなプラスチック製ボトルは、通常、無色透明であり、金属容器やガラス容器と比べて紫外光線や可視光線を透過しやすく、乳飲料、油脂等を充填する場合、光線による内容物の変質を防止するために遮光性を必要とする。
一方、近年、環境面において、PETボトル等のリサイクルを円滑に行うことが求められてきており、リサイクル法の制定に伴い、PETボトルリサイクル推進協議会が平成13年に改訂したリサイクル法「第二種指定PETボトルの自主設計ガイドライン」によれば、ボトル本体の基準は、着色については、「無色透明とする。」とし、材料については、「原則として、PET単体とする。例外として、PETボトル用に混合使用する異樹脂およびPET共重合物等については、推進協議会が定めた[材料評価基準]に則し評価を行い、衛生安全性が確保され再利用上問題のない範囲内で使用することができる。」という基準を満たすことを要求している。
また、上記のプラスチック製ボトルには、その胴部外周面に、商品名、製造業者名、内容物、デザインを表示する目的で、印刷を施した熱収縮性のシュリンクフィルムで包装することが一般的に行われている。
シュリンクの包装方法としては、例えば、円筒状のシュリンクフィルムに少し余裕を持たせて一次包装した後、熱風、スチーム等によって当該シュリンクフィルムをボトルの外周面に熱収縮させる方法が知られている。
前記のシュリンクフィルム付きボトルは、シュリンクフィルムとボトルとを接着剤等により直接接着していないため、シュリンクフィルムとボトルとを完全に分別することができるものである。
このため、「第二種指定PETボトルの自主設計ガイドライン」の要求事項の一つである、「ラベルは物理的に剥離でき、再生処理時に接着剤がボトルに残らないこと」という基準を満たすため、リサイクル適性の観点からも今後益々需要の拡大が期待される。
上記課題である「内容物の変質を防止する」という課題を解決するために、例えば、近紫外可視光線を遮断し、ソーダライムシリカ系の緑色に着色したガラス瓶用のガラスを提供する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。上記のように、ガラス容器の場合には、緑色に着色することにより容器に遮光性を付与することができる。
また、プラスチック容器に遮光性を付与するために、従来では容器自体を着色するやり方が一般的に用いられていた時期もあった。
また、上記課題である「内容物の変質を防止する」という課題を解決するために、着色のシュリンクラベルを用いることによって、遮光性の機能を付加したシュリンクラベルで容器全体を包装することも行われている。
例えば、シュリンクラベルの構成が、熱収縮性合成樹脂フィルムの印刷層の上に、全面ベタ刷りの白色インキ層と全面ベタ刷りの金色インキ層を順次重ねた構成とすることで、シュリンクラベルに遮光性を付与する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平8−25770号公報 特開2001−2122号公報
しかしながら、着色された飲料用ボトルでは、ボトルの色が不透明であり、「PETボトルの自主設計ガイドライン」によれば、ボトル本体の着色は、無色透明であることを満たすことを要求しており、上記の基準を満たすことが困難であるという問題があった。
また、着色された飲料用ボトルを使用後にリサイクルする場合、再生ポリエステル樹脂が不透明となり再生ポリエステル樹脂の用途が限定されてしまい、PETボトル等のリサイクルを円滑に行うことが困難になるという問題がある。
また、ボトルの底部の形状が、自立性および耐圧性を得る目的で、通常いわゆるペタロイド状(花弁状)や上底等の形状であるため、特許文献2等に記載するシュリンクラベルで飲料用ボトルを被覆すると、ボトルの肩部、胴部は全面を被覆できるものの、底部の中央の谷部を完全に被覆できず、この結果、店舗内ではガラス製陳列棚の上で底部からの底部からの光線の透過を完全に遮断することが困難であり、屋外では日光に晒されてしまい、乳飲料や食用油等の内容物の成分が劣化してしまうという問題点があった。
本発明の目的は、プラスチック製ボトル自体を着色せず、異樹脂を混入せずに成形しても、容器全体に遮光性を付与すると共に、再生樹脂の用途が広範となり、容器回収の際、完全にプラスチック製ボトルを分離可能であり、リサイクル性に優れる合成樹脂製容器を提供することである。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の合成樹脂製容器は、容器全体に遮光性付与されてなる合成樹脂製容器の製造方法であって、(1)口部と前記口部の下端に設けられたサポートリングと前記サポートリングに続く肩部と胴部及び底部とを備えた合成樹脂製容器本体を準備する合成樹脂製容器本体準備工程、(2)前記口部に嵌着する遮光性のキャップを準備するキャップ準備工程、(3)前記キャップの側壁部、前記サポートリング、前記肩部、前記胴部、前記底部、及び該底部の底面貼着部を外側から覆う遮光性のシュリンクラベルを準備するシュリンクラベル準備工程、(3)前記底部の底面貼着部を外側から覆う遮光性平板状の被覆部材を準備する被覆部材準備工程、(4)前記口部から内容物を充填し、前記キャップを螺着し嵌着する充填工程、(5)前記シュリンクラベルを筒状にし所望の長さに切断し合成樹脂製容器本体の外表面に嵌着した後に、過熱により前記シュリンクラベルを周方向に高収縮させて、前記キャップの側壁部、前記サポートリング、前記肩部、前記胴部、前記底部、及び前記底面貼着部を外側から被覆する被覆工程、(6)前記シュリンクラベルで覆われた前記底部貼着部へ、前記被覆部材を密着させ加熱により外側から被覆する底面被覆工程、とからなることを特徴とする。
また、請求項1に記載の合成樹脂製容器の製造方法で製造されてなる合成樹脂製容器であって、前記合成樹脂製容器全体の光透過率が、波長220〜400nmの紫外線領域と、波長400〜600nmの可視光線領域とにわたって、10%以下である遮光性を有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明において、上記被覆部材の片面に、少なくとも1部にヒートシール性接着層が形成されてなることを特徴とする。
また、請求項2〜3のいずれかに記載の発明において、上記の合成樹脂製容器本体の材質が、紫外光を吸収する光吸収剤を含有することを特徴とする。
本発明の合成樹脂製容器は、プラスチック製ボトルの胴部や口部だけでなく、従来のシュリンクラベルで被覆できなかったボトル底部の遮光性を付与することが可能であるため、容器全体で特定波長の光線を遮断する機能を有することができる。このため、本発明の合成樹脂製容器に乳飲料、ビタミン飲料、ジュ−ス、炭酸飲料、水、お茶等の飲料品、オイル、調味料等の食品、医薬品、化粧品等の種々の液体を充填すると、内容物が外部からの光線により品質劣化することなく、保存性に優れるという利点を有する。
更に、本発明の合成樹脂製容器は、プラスチック製ボトルに異樹脂等を混合せずにPET単体で成形し、ボトル回収の際、プラスチック製ボトルをラベルから物理的に剥離可能であるため、再生PET樹脂の用途が広範となる点から容器リサイクルに貢献することができるという利点を有する。
上記の本発明に係る合成樹脂製容器について、以下に図面を参照しながら、実施の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例による合成樹脂製容器を示す一部断面図であり、図2は図1の合成樹脂製容器の口部を示す断面図であり、図3は、本発明の一実施例による合成樹脂製容器本体の底部形状を示す説明図であり、(a)はペタロイド状(花弁状)を示す断面図であり、(b)は上底形状を示す断面図であり、(c)はベースカップ付き丸底形状を示す一部断面図であり、図4は予備成形体を製造するのに使用する金型の一例を示す断面図である。
図1は本発明の一実施例による合成樹脂製容器100を示す一部断面図である。
10はプラスチックで形成された有底円筒状容器(以下「ボトル」ともいう。)本体であり、口部1と前記口部1の下端に設けられたサポートリング5と前記サポートリング5に続く肩部2と胴部3及び底部4とを備えている。
20は容器本体10の口部2をねじ締め部6で螺着し、外部からの光線を遮断するために用いられる遮光性を有するキャップである。
30は容器本体10の底部4壁面を外側から覆う遮光性を有する略円板状の被覆部材である。
40は容器本体10の口部1下端から被覆部材30の一部が重なり合う位置まで連続して表面を被覆する筒状に形成された遮光性を有するシュリンクラベルである。
図1に示すように、本発明に係る合成樹脂製容器100は、合成樹脂製容器本体10と、前記容器本体10の口部1に装着されるキャップ20と、前記容器本体10の口部下端から底部まで連続して表面を被覆するシュリンクラベル40と、前記シュリンクラベル40の下端部を前記容器本体10の底部4で重ね合せ、前記重ね合わせ部を貼着して底部4を覆う被覆部材30とから構成されるものである。
このことによって、前記の合成樹脂製容器100全体の光透過率が、波長220〜400nmの紫外線と、波長400〜600nmの可視光線の領域にわたって、10%以下である遮光性を有することができるものである。
図1に示すように、本発明に係る合成樹脂製容器100は、前記の容器本体10の底部4壁面を外側から覆うことによって、底部を外部の光線から遮断することができる。
図2は図1の一実施例による合成樹脂製容器の口部を示す断面図である。
図2に示すように、本発明に係る前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体20は、円板状の頂板21と、その周縁から垂下したキャップ側壁部22とを有する。
更に、前記のキャップ本体20は、容器が未開封のものであるか開封後のものであるかを確認するための機能を有するピルファープルーフキャップであることが好ましく、ピルファ−プル−フ性機能を発揮させる機構としては、具体的に、例えば、前記のキャップ側壁部21にブリッジを介して連結された環状ピルファープルーフ裾壁23と、前記のピルファープルーフ裾壁23の内周壁面に、内方に延びる複数の可撓性を有するフラップ24が形成されて構成されている。
また、前記容器本体の口部1には、前記のキャップと螺子締めするための螺子部7を有するもので、更に、前記の螺子部の下方に、前記のピルファープルーフ裾壁23を係止するための膨出部を備えている。
本発明に係る合成樹脂製容器100は、前記のキャップ本体20を容器本体10に装着した状態で、口部下端X、即ち、ピルファープルーフ裾壁23の上端部から遮光性を有するシュリンクラベル40で表面を被覆することにより、キャップを開栓後、再び閉栓して使用する場合でも、口部から外部の光線を完全に遮断できるという利点を有する。
図3は、本発明の一実施例による合成樹脂製容器本体の底部形状を示す説明図であり、(a)はペタロイド状(花弁状)を示す断面図であり、(b)は上底形状を示す断面図であり、(c)はベースカップ付き丸底形状を示す一部断面図である。
図3に示すように、本発明に係る合成樹脂製容器本体の底部は、複数の突起状の脚部を有する「ペタロイド状4A」、環状の脚部の内側に底部がいわゆる上げ底状になっている「上底形状4B」、または丸底形状4Cの底部に脚部51を有するベースカップ50を装着させた「ベースカップ付き丸底」等により容器本体に自立安定性を持たせている。
なお、容器本体10を形成する樹脂としては、ポリエステル樹脂を使用することが、軽量で、機械的強度、耐熱性、ガス遮断性、耐薬品性、保香性、衛生性等に優れるため好ましい。容器本体10は、ポリエステル樹脂を射出成形、真空成形、圧空成形等することにより製造することができる。
上記のポリエステル樹脂としては、具体的に、飽和ジカルボン酸と飽和二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂が使用できる。飽和ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−1,4−又は2,6−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4´−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸類、ジフェノキシエタンジエタンジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン−1.10−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等を使用することができる。また飽和二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、2,2−ビス(4´−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳香族ジオール類等を使用することができる。好ましいポリエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールとからなるポリエチレンテレフタレートである。
上記のポリエステル樹脂は、固有粘度が0.5〜1.5の範囲のものを使用でき、0.55〜0.85の範囲のものを使用することが好ましい。また、このようなポリエステルは、溶融重合で製造され、180〜250℃の温度下で減圧処理または不活性ガス雰囲気で熱処理されたもの、または固相重合して低分子量重合物であるオリゴマーやアセトアルデヒドの含有量を低減させたものが好ましい。
更に、本発明において、前記の合成樹脂製容器本体10の樹脂中には、紫外光を吸収する光吸収剤を含有することが好ましい。
上記の紫外線吸収剤としては、例えば、2,2−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2,2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤、さらには、酸化チタン等の無機微粒子が例示できる。なお、これらの紫外線吸収剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせてもよい。中でも、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。これらの紫外線吸収剤の添加量としては、0.01〜0.2重量%の範囲で好適に使用でき、0.1重量%程度が好ましいものである。
上記の範囲とすることにより変色(褐色透明色)することなく、機械的強度を低下させることなく、波長220〜400nmの紫外線領域における光線の吸収性を向上させることができる。
更に、容器本体10を形成する樹脂中に、本発明の目的を損なわない範囲で滑剤、安定剤、酸化防止剤、熱劣化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤等の添加剤やその他の樹脂を適量加えることができる。
次に、本発明において、合成樹脂製容器本体10の製造方法について以下に説明すると、例えば、図4に示すような射出成形型70を用いて、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を射出成形することによって、予備成形体(パリソン76)を製造し、そのパリソン76を二軸延伸ブロー成形することによって製造することができる。
本発明において、口部に装着されるキャップ本体20は、耐熱性、耐圧性、耐水性、遮光性を有することが必要である。
前記のキャップ本体20は、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)、ポリアセタ−ル系樹脂、その他等の耐熱性等に富む樹脂を使用し、射出成形法等を利用して製造することができる。
更に、当該キャップは、遮光性の機能を付与するために、黒、灰色、白等からなる不透明体のものを使用することが好ましい。
遮光性キャップは、上記の樹脂に光反射性顔料や、光吸収性顔料を単独でまたは混合して添加して製造することができる。
前記の光反射性顔料は、具体的に、チタンホワイト、アルミニウム粉、マイカ粉、硫化亜鉛、亜鉛華等の白色顔料が好ましく、中でもルチル型のチタンホワイトを用いるのが好ましい。また、その添加量としては、上記樹脂100重量部に対して、2〜5重量部程度が、充分な光の散乱効果が得られるので好ましい。
前記の光吸収性顔料としては、カーボンブラック、セラミックブラック、ボーンブラック等の有色顔料が好ましく、中でも黒色顔料であるカーボンブラックを用いるのが
好ましい。また、その添加量は、上記樹脂100重量部に対して、光吸収性顔料を0.0005〜0.015重量部添加することが、充分な光吸収効果が得られるので好ましい。
さらに、キャップを構成する樹脂中に、本発明の目的を損なわない範囲で滑剤、安定剤、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線劣化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤等の添加剤やその他の樹脂を適量加えることができる。
本発明にかかるシュリンクラベル40は、容器本体10の表面を被覆するために使用できる遮光性を有するシュリンクラベルであることが必要である。
シュリンクラベルに付与する遮光性としては、波長220〜400nmの紫外線と、波長400〜600nmの可視光線の領域にわたって10%以下であることが必要である。
遮光性の機能を付加したシュリンクラベルは、具体的に、黒色系、褐色系、または橙系の有色顔料や染料で着色したシュリンクラベル、アルミニウムに代表される金属の薄膜層を形成したシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層とアルミペーストを含有する白色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層と金色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層と黒色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル等を使用することができる。
中でも、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層とアルミペーストを含有する白色インキを重ね刷りしたシュリンクラベルを使用することが、遮光性以外に外観の色が黒ずんで見えず、白色隠蔽性に優れ、意匠性の点からも好ましい。
遮光性を有するシュリンクラベル40は、シュリンクラベルを構成する基材フィルム光を通しにくい顔料や染料等を添加剤として加えて遮光能を付与するシュリンクラベルを製造することができる。また、隠蔽力の高い顔料を加えた層を前記の層の外側に積層してカーボンブラック等の黒色が外側に露出しないようにすることができる。
本発明において、遮光性シュリンクラベルを構成する遮光層には、遮光性インキで印刷層を形成したシュリンクラベルを使用することができる。
上記の遮光性インキとしては、顔料としてアルミペーストを含有するものを使用することが、可視光線および紫外線領域での遮光性に優れ、かつ、白色隠蔽性に優れるので好ましい。上記のアルミペーストの含有量としては、白色インキ全体の10重量%以下であることが必要な遮光性を付与するために好ましく、1重量%〜5重量%であることがより好ましい。
また、上記のアルミペーストを含有する白色インキを更に白色隠蔽性を向上させるために使用する白色インキは、コンクタイプの白インキを使用することが好ましく、耐熱性を有するグラビアインキであることがより好ましい。
また、上記のインキ層の厚みは、各々1μm〜8μm位が好ましい。
そして、上記インキの形成方法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷技術を用いることができ、通常、グラビア印刷を使用することができる。
なお、本発明において、上記のインキを形成する場合、通常、シュリンクフィルムで筒状体を製造するため、シュリンクフィルムの両端部に設けない方が好ましい。
本発明において、遮光性シュリンクラベル40を構成する遮光層として、基材であるシュリンクフィルムの上に金属の薄膜層を形成することができる。
そして、その金属としては、具体的に、例えば、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銀(Ag)、銅(Cu)、スズ(Sn)等の金属を使用することができ、中でもアルミニウム(Al)を使用することが好ましい。金属の薄膜層としては、金属の薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する金属としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した金属の薄膜を構成することもできる。本発明においては、上記の金属の薄膜層の厚みとしては、使用する金属によって異なるが、50〜1000Å位が好ましく、100〜1000Å位の厚さに形成したものがより好ましい。
次に、金属の薄膜層を形成する方法について説明すると、基材であるシュリンクフィルムの上に、金属の薄膜層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。本発明においては、主に、真空蒸着法を用い、一部、プラズマ化学気相成長法も用いることができる。
本発明において、遮光性を有するシュリンクラベル40を構成するシュリンクフィルムは、印刷適性を有すれば限定されず、例えば、熱収縮性のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂系フィルム等が使用できる。
また、前記のシュリンクフィルムとしては、1軸方向、あるいは、2軸方向に延伸した延伸フィルムのいずれのものでも使用することができる。そして、例えばテンター方式等を用いて前記のシュリンクフィルムの流れに対して直角方向に1軸延伸して、その直角方向(流れ方向)の熱収縮率が、70〜90℃の温水において10秒間で最大40%となるように調整して製造したシュリンクフィルムを使用できる。ここで、熱収縮率とは、(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/(加熱前の寸法)×100という意味を持つ値である。
なお、シュリンクフィルムの厚みは、特に限定されないが、耐熱性、剛性、機械適性、外観等を損なわない範囲で適宜選択され、5μm〜90μm程度が好ましく、10μm〜70μm位がより好ましい。
更に、上記のシュリンクフィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。
また、シュリンクフィルムの表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
以上のように製造された遮光性シュリンクラベル40は、その両端部を重ね合わせ、しかる後、その端部の重ね合わせた部分を、熱融着、あるいは、接着剤を介して貼り合わせるか、あるいは溶剤シールによりシ−ル部を形成して、筒状体からなるシュリンクラベルを形成することができる。なお、遮光性シュリンクラベル40は、チューブ状のものを用いてもよい。
なお、筒状体からなる遮光性シュリンクラベル40には、縦方向に1本若しくは複数のミシン目を形成することができる。当該ミシン目の形成方法としては、例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法等により施すことができる。また、当該ミシン目はシュリンクフィルム断裁工程、筒貼り工程、シュリンクラベル断裁工程のうち、適宜の段階で施すことができる。
前記の被覆部材30は、遮光性を有する基材フィルムからなり、前記シュリンクラベルの下部と重ね合せる部分に、少なくともヒートシール性材質からなる層、または粘着層を形成していることが必要である。そして、前記の被覆部材30の形状としては、容器本体10の底部と略同形状に型抜き等でカットして得られる。
上記の被覆部材30を構成する支持体としても基材フィルムは、フィルム強度、耐熱性、および印刷適性を有すれば特に限定されず、未延伸、一軸、若しくは、二軸に延伸した単体プラスチックフィルムまたは積層プラスチックフィルムまたは合成紙を含む積層プラスチックフィルムを使用することができ、具体的に、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム等のポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂フィルム等が使用でき、更に、これらのフィルムをラミネートして2層以上の積層フィルムとして使用してもよい。
上記の基材フィルムの厚さとしては、5〜100μm程度が好ましく、10〜70μm程度がより好ましい。
この中でも、特に耐熱性に優れた延伸ポリプロピレンフィルム(以下「OPPフィルム」ともいう。)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下「PETフィルム」ともいう。)が、好ましく使用できる。
また、前記の合成紙は、多数の微細空孔を有する延伸樹脂フィルムよりなるものであり、空孔率が10〜50%、密度が0.600g/cm3〜1.20g/cm3 、白色度が80〜100%のものを用いることがより好ましい。そして、その合成紙層の厚さは、60〜150μmの範囲にあると、機械的強度があり、折り曲げやすいため好ましい。前記の合成紙として、具体的には、ユポ、サンポピエ(いずれも商品名)等が挙げられる。
前記の合成紙を使用することによって、基材自体に光隠蔽性があるため、紫外線や可視光線等を遮断する機能を向上できるという利点を有する。
前記の被覆部材30は、遮光性を有することが必要であり、光反射能、および/または、吸収性能を持たせる目的で、白色顔料、および/または、黒色顔料を混練して製膜した合成樹脂フィルム層を使用することができる。
また、上記の基材フィルムの上に遮光性インキを形成してもよく、金属の薄膜層を形成してもよい。前記の遮光性インキの材料、形成方法、金属の種類、金属薄膜の形成方法としては、前記のシュリンクラベル40を構成する遮光層と同様の材料、形成方法を使用することができる。
中でも、被覆部材30の遮光性を付与する層は、そのまま容器100の外観として現出されるので、シュリンクラベル40を構成する遮光層と同じ材質であることが、本発明に係る容器100の外観、意匠性に優れるので好ましい。
上記の白色顔料としては、アルミナ、チタニア(チタン白)、マイカ、酸化鉛(鉛白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、珪酸ソーダ、クレイ、タルク等を使用することができる。
上記の白色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、2重量部〜5重量部程度が光散乱性、白色度の点から好ましい。
また、前記の黒色顔料としては、カーボンブラックの他、黒鉛、アニリンラック、シアニンブラック、アセチレンブラック等の黒色顔料を使用できる。
上記の黒色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、0.009重量部〜0.012重量部程度が必要な光吸収能を有するので好ましい。
また、前記の被覆部材30を構成する支持体には、紫外線吸収剤等を添加しておくのが波長400nm以下の紫外線を効果的に遮断することができるのでより好ましい。
更に、前記の支持体には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。
また、前記の支持体の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
前記の被覆部材30を構成するヒートシール性材質からなる層は、上記の支持体である基材フィルムの片面に熱可塑性樹脂膜が形成されるように塗布して、例えば、80℃〜100℃の温度で乾燥することにより得られる。なお、前記の膜厚としては乾燥状態で1〜5μm程度が好ましい。
前記のヒートシール性の材質を有する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することができる。
前記の熱可塑性樹脂膜を基材フィルムの片面に形成する方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、リップコート法、ナイフコート法等を用いることができる。
そして、シュリンクラベル40との重ね合せる領域に少なくとも形成することができる。前記の形成部分は、ベタ状、あるいはパターン状に形成してもよい。
前記の被覆部材30を構成する粘着層としては、常温で固体のもの(ホットメルト接着剤)、または液状のもの(ディレードタック接着剤)等の感熱接着剤を使用できる。
前記のホットメルト型接着剤は、塗布時に高温にして溶融させる必要があり、高粘度であり、前記のディレードタック接着剤は、高分子材料、粘着付与剤、固体可塑剤よりなり、一般に塗布時に高温にする必要はなく、低粘度である。
被覆部材30を構成する基材フィルムの片面に粘着材が形成されるように塗布しておき、ホットメルト型樹脂の場合、120℃〜130℃程度に加熱し、ディレードタック接着剤の場合、60℃〜70℃程度に加熱すると粘着性を生じ、この粘着性が冷却後も1日〜数年間持続するものである。更に、上記の粘着層の材質は、アルカリ水溶液に接触すると溶解する性質のものを使用すると、リサイクル性に優れるという利点を有する。
本発明において、感熱接着剤のホットメルト型樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの変性ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエンラテックス、スチレン−イソプレンブロック共重合体、再生ゴム、合成ゴム等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂等を使用できる。
本発明において、感熱接着剤の熱可塑性樹脂としては、粘着剤のベースとなるものであり、可塑剤との相溶性があり、これにより使用時の凝集力が得られ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−イソプロピレン、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル類と、アクリル酸、マイレン酸等の不飽和カルボン酸よりなる共重合樹脂等のアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン等を使用できる。
更に、上記の樹脂は、アルカリ可溶性の樹脂であり、アルカリ処理によって容易に剥がすこともできので、リサイクル性にも優れるものである。
本発明において、感熱接着剤の固形可塑剤としては、融点以下では樹脂に可塑性を与えず、結晶状態であり、加熱により溶融して樹脂中に相溶して樹脂を膨潤あるいは軟化させるので、常温では非粘着性のブロッキング防止剤となり、加熱により粘着性となる機能を有し、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロ−ス、ジ安息香酸エチレングリコ−ル、トリ安息香酸トリメチロ−ルエタン、トリ安息香酸グリセリド、テトラ安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸スクロ−ス、クエン酸トリシクロヘキシル、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等を使用できる。
中でも、融点が50〜100℃程度のものを使用すると、粘着材の活性化の効率に優れると共に、被覆材30の保管、運搬する際、特別な温度管理が不要であるので好ましい。
本発明において、感熱接着剤の粘着付与剤としては、粘着剤の粘着性能を向上させる作用があり、例えば、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノ−ル樹脂、テルペン−フェノ−ル樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリト−ル等とのエステル、樹脂酸ダイマ−等)を使用できる。
上記の固形可塑剤、熱可塑性樹脂および粘着性付与剤は、熱可塑性樹脂の粒子(固体粒子または液滴)が水中に乳化分散されているエマルション、または、熱可塑性樹脂が有機溶剤に溶解または分散して、単独あるいは2種類以上の混合物で使用することができる。
また、必要に応じて分散剤や消泡剤、増粘剤等を使用することもできる。
上記のディレードタック型感熱接着剤は、エマルジョンの状態でグラビアコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、リップコート法、ナイフコート法等の塗布方法で、40℃〜60℃の温度で乾燥することにより、基材フィルム上に形成できる。なお、前記の膜厚としては乾燥状態で1〜5μm程度が好ましい。
そして、シュリンクラベル40との重ね合せる領域に少なくとも形成することができる。前記の形成部分は、ベタ状、あるいはパターン状に形成してもよい。
上記で製造した遮光性シュリンクラベル40の筒状体を使用して、合成樹脂製容器本体10を被覆する製造方法を具体的に説明する。
例えば、前記の筒状体の遮光性シュリンクラベル40を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、口部1から内容物を充填後に遮光性キャップ20で螺着した容器本体10の外表面に嵌着し、次いで、前記の容器本体10を、図示しないが、シュリンクトンネル等に通して、所定温度(例えば、80〜200℃程度)の熱風や、水蒸気及び水蒸気が結露した湯気により加熱するスチームや、赤外線等の輻射熱を作用させて遮光性シュリンクラベル40を周方向に高収縮させて、容器本体10の口部下端Xから底部の位置Yまで遮光性シュリンクラベル40で被覆する。
しかる後、被覆材30の粘着層側を加熱し、活性化させた状態で、更に、熱風や、水蒸気、及び、水蒸気が結露した湯気により加熱するスチームや、高周波シール、赤外線等の輻射熱を作用させて再加熱しながら、上記で得られたシュリンクラベル40付き容器の底部でシュリンクラベル40の下部と密着させ、貼着することができる。
また、ヒートシール性層を形成した被覆材30の場合、上記で得られたシュリンクラベル40付き容器の底部でシュリンクラベル40の下部と密着させた状態で、外側より熱圧着することにより貼着することができる。前記の熱圧着する方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の方法が利用できる。
即ち、本発明に係る合成樹脂製容器100は、容器全体に遮光性を付与する合成樹脂製容器を製造することができるものである。
液体内容物としては、ジュース、コーラ、水、お茶、乳酸菌飲料、ヨーグルト等の飲料、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、赤ワイン、各種カクテル等の酒精飲料、醤油、各種ソース、天つゆ、各種たれ、だし汁、ドレッシング、マヨネーズ等の液体調味料、油脂、ローション、乳液、化粧水等の化粧品、シャンプー、リンス等のトイレタリー製品、液体医薬品;液体化学薬品等が挙げられる。
本発明において、図1に示すように、上記のようにして製造した合成樹脂製容器100は、上記に例示する内容物を充填して密封した包装製品を製造することによって、プラスチック製ボトル自体を着色せず、異樹脂を混入せずにボトル成形しても、容器全体に可視光線、紫外光線光線を遮断する機能を有し、内容物が変質せず、内容物の保存性に優れると共に、再生樹脂の用途が広範となり、容器回収の際、容器本体とシュリリンクラベル等を分離可能である等、リサイクル性に優れるものである。
本発明を以下の具体的実施例により、さらに詳細に説明する。
(ボトル本体10の製造)
ポリエチレンテレフタレート樹脂(遠東紡(株)製 Shinpet5015W)を用い、射出成形により予備成形体を成形した。
次いで、この予備成形体を二軸延伸ブロー成形することによって、約0.35mmのほぼ均一な肉厚を有し、容量500mlの無色透明のPETボトル本体10を製造した。
このボトル10は、図1に示すように、口部1と前記口部1の下端に設けられたサポートリング5と前記サポートリング5に続く肩部2と胴部3及び上底形状の底部4とを備えている。
(遮光性キャップ20の製造)
ポリプロピレン樹脂にカーボンブラックをマスターバッチ方式により添加して射出成形した黒色の遮光性キャップ(日本クラウンコルク製 品名;NCフラップ)を準備した。
この遮光性キャップ20は、図2に示すように、キャップ側壁部21にブリッジを介して連結された環状ピルファープルーフ裾壁23と、前記のピルファープルーフ裾壁23の内周壁面に、内方に延びる複数の可撓性を有するフラップ24が形成されて構成されている。
(被覆部材30の製造)
厚さ60μmのポリエチレンテレフタレート樹脂製フィルム(三菱樹脂製 品名;ヒシペット)を準備した。
次に、前記のシュリンクフィルムの上にNT−ハイラミックコンク白(大日精化株式会社製)を用いて、全面ベタ刷りの2度重ね刷りでグラビア印刷を施し、更にその上に黒色インキ(大日精化株式会社製、NT−ハイラミックコンク黒)を用いて、全面ベタ刷りのグラビア印刷を施した。
しかる後、粘着層として、エマルジョンタイプのアクリル樹脂、粘着付与剤としてロジン、テルペン樹脂を、固体可塑剤としてフタル酸ジシクロヘキシルに不揮発成分61%からなるディレートタック型接着剤を使用して、グラビアコート法にて、塗布量6g/m2で所望の形状にパターン状にコーティングした。
その結果、層構成、ポリエチレンテレフタレートフィルム(60μm)/白色インキ組成物層/黒色インキ組成物層/粘着層(6g/m2)からなる遮光性を有する被覆部材30を得て、しかる後、上記のボトル本体10の底部と略同径状に打ち抜いた。
(遮光性シュリンクラベル40の製造)
シュリンクフィルムとしては、厚さ60μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製 品名;ヒシペット)を準備した。
次に、前記のシュリンクフィルムの上にNT−ハイラミック藍(大日精化株式会社製)を用いて、グラビア印刷法により絵柄印刷した。しかる後、当該絵柄印刷面に、更に、NT−ハイラミックコンク白(大日精化株式会社製)を用いて、全面ベタ刷りの2度重ね刷りでグラビア印刷を施し、更にその上にアルミペーストを1重量%含有する白色インキ(大日精化株式会社製、NT−ハイラミックコンク白)を用いて、全面ベタ刷りのグラビア印刷を施した。
その結果、層構成、ポリエチレンテレフタレートフィルム(60μm)/絵柄印刷層/白色インキ組成物層/アルミペースト含有白色インキ組成物層からなる遮光性シュリンクフィルムを得た。
しかる後、上記のようにして得られた遮光性シュリンクフィルムを、所望の大きさのラベル用シートに断裁後、内側が遮光性インキ樹脂層となるようにして両端部を重ね合わせ、当該重ね合わせ部を熱接着させて筒状体とした。
(合成樹脂製容器100の作製)
次に、上記で得られた筒状の遮光性シュリンクラベル40を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した。しかる後、上記で得られたPETボトルに内容物(乳飲料)を充填し、上記で得られた遮光性キャップ20を螺着して密栓した状態で、このPETボトルの外表面に上記の筒状の遮光性シュリンクラベル40嵌着し、スチームヒータで90℃、10秒間加熱したシュリンクトンネルに通して、遮光性シュリンクラベル40をPETボトル10の口部下端Xから底部の位置Yまで遮光性シュリンクラベル40で被覆した。しかる後、被覆部材30の粘着層形成部分に95℃で5秒間加熱して粘着性を持たせた状態でシュリンクラベル付き容器の底部で当該シュリンクラベルの下部と重なるようにして密着させ、接着部をすることで、本発明に係る合成樹脂製容器100を得た。
この結果、PETボトル本体10を着色することなく、また、異樹脂を混入せずに成形しても、合成樹脂製容器100全体として、可視光線、紫外光線光線を遮断する機能を有し、内容物に変質、変色せず、内容物の保存性に優れると共に、容器回収の際、PETボトル10とラベル等を完全分離でき、また、PETボトル10の再生樹脂の用途が広範となるのでリサイクル性に優れるものであった。
(遮光性の評価結果)
上記で得られた合成樹脂製容器100の光透過率について、分光光度計を用いて測定したところ、波長220〜400nmの紫外線領域の光透過率が1%以下であり、波長400〜600nmの可視光線の領域の光透過率が8%以下であり、優れた遮光性を有することが確認された。
本発明の一実施例による合成樹脂製容器を示す一部断面図である。 図1の合成樹脂製容器の口部を示す断面図である。 本発明の一実施例による合成樹脂製容器本体の底部形状を示す説明図であり、(a)はペタロイド状(花弁状)を示す断面図であり、(b)は上底形状を示す断面図であり、(c)はベースカップ付き丸底形状を示す一部断面図である。 予備成形体を製造するのに使用する金型の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 口部
2 肩部
3 胴部
4 底部
4A ペタロイド状
4B 上底形状
4C 丸底形状
5 サポートリング
6 螺子締め部
7 螺子部
8 ロッキングリング
10 合成樹脂容器本体(ボトル)
20 遮光性キャップ
21 頂部
22 キャップ側壁部
23 ピルファープルーフ裾壁
24 フラップ
30 被覆部材
31 貼着部
40 遮光性シュリンクラベル
50 ベースカップ
51 脚部
70 射出成形型
71 口部型
72 インジェクションキャビティ型
73 インジェクションコア型
76 パリソン
100 本発明に係る合成樹脂製容器

Claims (4)

  1. 容器全体に遮光性付与されてなる合成樹脂製容器の製造方法であって、
    (1)口部と前記口部の下端に設けられたサポートリングと前記サポートリングに続く肩部と胴部及び底部とを備えた合成樹脂製容器本体を準備する合成樹脂製容器本体準備工程、
    (2)前記口部に嵌着する遮光性のキャップを準備するキャップ準備工程、
    (3)前記キャップの側壁部、前記サポートリング、前記肩部、前記胴部、前記底部、及び該底部の底面貼着部を外側から覆う遮光性のシュリンクラベルを準備するシュリンクラベル準備工程、
    (3)前記底部の底面貼着部を外側から覆う遮光性平板状の被覆部材を準備する被覆部材準備工程、
    (4)前記口部から内容物を充填し、前記キャップを螺着し嵌着する充填工程、
    (5)前記シュリンクラベルを筒状にし所望の長さに切断し合成樹脂製容器本体の外表面に嵌着した後に、過熱により前記シュリンクラベルを周方向に高収縮させて、前記キャップの側壁部、前記サポートリング、前記肩部、前記胴部、前記底部、及び前記底面貼着部を外側から被覆する被覆工程、
    (6)前記シュリンクラベルで覆われた前記底部貼着部へ、前記被覆部材を密着させ加熱により外側から被覆する底面被覆工程、
    とからなる
    ことを特徴とする合成樹脂製容器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の合成樹脂製容器の製造方法で製造されてなる合成樹脂製容器であって、前記合成樹脂製容器全体の光透過率が、波長220〜400nmの紫外線領域と、波長400〜600nmの可視光線領域とにわたって、10%以下であることを特徴とする合成樹脂製容器。
  3. 上記被覆部材の片面に、少なくとも1部にヒートシール性接着層が形成されてなることことを特徴とする請求項に記載の合成樹脂製容器。
  4. 上記の合成樹脂製容器本体の材質が、紫外光を吸収する光吸収剤を含有することを特徴とすることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の合成樹脂製容器。
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