JP3503058B2 - 鉄道車両の天井構造 - Google Patents
鉄道車両の天井構造Info
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Description
造に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年の鉄道車両では、例えば、図７に示
されるように、屋根構体１下面に設けた内骨２に、２つ
の側天井パネル３と、空調ダクト４の下面にパネル５を
接着した１つのパネル付中央天井ダクトユニット６とを
取り付ける構造が主流になっている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところが、この構造で
は、ダクト付中央天井パネルユニットが大きくかさば
り、重量も重いので、車内への持ち込み、持ち上げ、取
付作業に手間を要し、特に取付作業では、位置決めから
取り付けまでの仮止めのために特別な道具を用意せねば
ならず、また、取付位置調整時における前後方向への移
動の際には、仮止め道具が邪魔になり、人力で重いダク
ト付中央天井パネルユニットを支えながら作業を行うの
で面倒であった。 【０００４】そこで本発明は、ダクト構造を簡素化する
とともに、中央天井パネルの取付作業を容易にした鉄道
車両の天井構造を提供することを目的としている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明は、屋根構体下面に設けた内骨に、２つの
側天井パネルと１つの中央天井パネルとを取り付ける鉄
道車両の天井構造において、前記屋根構体の車体幅方向
中央部に、車体前後方向に延びる左右一対のファン支持
用内骨を設け、該ファン支持用内骨の両側に、車体前後
方向に延びる左右一対の天井パネル支持用内骨を設け、
左右一対のファン支持用内骨間にファンを適宜箇所に設
置し、一方の天井パネル支持用内骨の下端の上下のフラ
ンジ間に、前記中央天井パネルの一側縁が係合する、車
体中央側に開口する凹溝を形成し、前記中央天井パネル
の一側縁に前記凹溝に挿入される係止爪を設け、該係止
爪を前記凹溝に係止して中央天井パネルの他側縁を前記
他方の天井パネル支持用内骨の下端にビス止めするとと
もに、中央天井パネルの中間部をファン支持用内骨の下
端にビス止めして中央天井パネルを取り付け、前記屋根
構体下面とファン支持用内骨と天井パネル支持用内骨と
中央天井パネルとで区画される空間をダクトとしたこと
を特徴としている。 【０００６】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態例を図
１乃至図６に基づいて説明する。屋根構体１０の下面に
は、車体幅方向中央部に、車体前後方向に延びる左右一
対のファン支持用内骨１１，１１が、該ファン支持用内
骨１１，１１の両側に、車体前後方向に延びる左右一対
の天井パネル支持用内骨１２，１２がそれぞれ設けられ
ている。これら各内骨１１，１２は、屋根構体１０を側
構体１３に組み付ける前に、屋根構体１０を反転して設
けると作業が容易である。なお、これら各内骨１１，１
２は、屋根構体１０の全長に亘る長さのものを設ける場
合と、幾つかに分割したものを連続して設ける場合とが
ある。 【０００７】ファン支持用内骨１１，１１間には、横流
ファン１４が適宜箇所に設置されている。天井パネル支
持用内骨１２，１２は、断面略ハット型を呈し、開口側
の両フランジを屋根構体１０に取り付けており、両天井
パネル支持用内骨１２，１２間に中央天井パネル１５
が、天井パネル支持用内骨１２と側構体１３との間に側
天井パネル１６が取り付けられる。これら中央天井パネ
ル１５及び側天井パネル１６は、３〜５ｍ程度の長さの
ものを連続して取り付ける。 【０００８】各天井パネル支持用内骨１２の下面には蛍
光灯１７が取り付けられ、該蛍光灯１７を挟んで車体中
央側には中央天井パネル支持部材１８が、車体外側には
側天井パネル支持部材１９がそれぞれ車体前後方向に連
続して設けられている。中央天井パネル支持部材１８に
は、上下のフランジ１８ａ，１８ｂ間に車体中央側に開
口する凹溝１８ｃが形成されている。 【０００９】中央天井パネル１５は、ファン支持用内骨
１１と天井パネル支持用内骨１２間を塞ぐパネル板１５
ａ，１５ａと、両パネル板１５ａ，１５ａ間のファン支
持用内骨１１，１１間に設けられる整風板１５ｂとで構
成されており、整風板１５ｂは、押しネジにてパネル板
１５ａ，１５ａに結合されている。なお、横流ファン１
４が設置されていない箇所は、整風板１５ｂに代えてパ
ネル板を結合してもよい。各パネル板１５ａは、車体外
側寄りに冷風吹き出し口１５ｃを開口し、その車体中央
側の屋根構体側にダクト仕切板１５ｄを形成している。
また、一方のパネル板１５ａは、車体外側縁に前記天井
パネル支持用内骨１２の凹溝１８ｃに挿入される係止爪
２０を車体前後方向に連続して設けている。 【００１０】このように構成された中央天井パネル１５
の天井パネル支持用内骨１２，１２への取り付けは、先
ず、中央天井パネル１５の係止爪２０を前記凹溝１８ｃ
に挿入する。これにより、中央天井パネル１５は、図２
及び図６に示されるように、係止爪２０を凹溝１８ｃに
係合して一方の天井パネル支持用内骨１２に吊り下がっ
た状態で仮止めされる。この状態から中央天井パネル１
５を持ち上げて、中央天井パネル１５の他側縁の冷風吹
き出し口１５ｃ閉塞部を、他方の中央天井パネル支持部
材１８の上フランジ１８ａに固設された支持部材１８ｄ
にビス止めする。また、パネル板１５ａ，１５ａのファ
ン支持用内骨１１，１１下部に対応する中間部も、ファ
ン支持用内骨１１，１１にビス止めする。なお、中央天
井パネル１５の位置決めは、係止爪２０を凹溝１８ｃに
係合した状態で車体前後方向にスライドさせることによ
り容易に行える。 【００１１】このようにして取り付けられた中央天井パ
ネル１５のパネル板１５ａ，１５ａと、屋根構体１０の
下面、ファン支持用内骨１１及び天井パネル支持用内骨
１２とで区画された空間はダクト２１として使用され、
ファン支持用内骨１１と前記ダクト仕切板１５ｄ間がメ
インダクトに、ダクト仕切板１５ｄと天井パネル支持用
内骨１２間がサブダクトとなる。 【００１２】このように、ファン支持用内骨１１に横流
ファン１４を取り付け、ファン支持用内骨１１と天井パ
ネル支持用内骨１２との間をダクト２１とするから、ダ
クト２１の構造が簡素化するとともに、従来のダクト付
中央天井パネルユニットに比べて中央天井パネル１５を
小型軽量化でき、取扱が容易になるとともに、上向き作
業はビス止め作業だけで取付ビス数も少なくなるので作
業性が向上する。また、中央天井パネル１５の仮止めの
ために特別な道具を必要とせず、さらに、仮止めが瞬時
に行えるので、中央天井パネル１５を必要なときに外注
先から搬入させ、仮止めした状態で車内に保管もできる
から、保管場所や工場内での移動作業が不要となる。 【００１３】しかも、中央天井パネル１５を片側だけビ
ス止めする構成であるから取り外しが容易で、リフレッ
シュ工事等での中央天井パネル１５の交換作業も簡単で
ある。また、交換時にダクト２１内の清掃ができる。さ
らに、中央天井パネル１５には、スピーカー、広告吊り
等の設備品を先付けすることができる。なお、アルミ中
空形材の屋根構体では、ファン支持用内骨１１と天井パ
ネル支持用内骨１２とを一体に押出成形しても良い。 【００１４】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、屋根構
体下面の車体幅方向中央部に設けた車体前後方向に延び
るファン支持用内骨の両側に、車体前後方向に延びる天
井パネル支持用内骨を設け、一方の天井パネル支持用内
骨の下端に、中央天井パネルの一側縁が係合する凹溝を
形成し、中央天井パネルの一側縁に設けた係止爪を凹溝
に挿入し、他側縁を他方の天井パネル支持用内骨の下端
にビス止めして、中央天井パネルを両天井パネル支持用
内骨に取り付け、屋根構体下面とファン支持用内骨と天
井パネル支持用内骨及び中央天井パネルとで区画される
空間をダクトとしたので、ダクトと中央天井パネルとを
分離でき、ダクト構造が簡素化するとともに、従来の中
央天井ダクトユニットに比べて中央天井パネルが小型軽
量化され、係止爪を凹溝に係合することで仮止めできる
から、仮止めに特別な道具がいらず、位置合わせも容易
で、ビス止めで取り付けるだけの作業となり、取付ビス
数も半減されるから作業性が向上する。また、中央天井
パネルの交換作業も容易になる。
ルとの取付状態を示す断面図 【図３】 他方の天井パネル支持用内骨と中央天井パネ
ルとの取付状態を示す断面図 【図４】 ファン支持用内骨と中央天井パネルとの取付
状態を示す断面図 【図５】 中央天井パネルの取付状態を示す斜視図 【図６】 中央天井パネルの仮止め状態を示す斜視図 【図７】 従来の天井構造を示す断面図 【符号の説明】 １０…屋根構体、１１…ファン支持用内骨、１２…天井
パネル支持用内骨、１４…横流ファン、１５…中央天井
パネル、１８…中央天井パネル支持部材、１８ｃ…凹
溝、２０…係止爪、２１…ダクト
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 屋根構体下面に設けた内骨に、２つの側
天井パネルと１つの中央天井パネルとを取り付ける鉄道
車両の天井構造において、前記屋根構体の車体幅方向中
央部に、車体前後方向に延びる左右一対のファン支持用
内骨を設け、該ファン支持用内骨の両側に、車体前後方
向に延びる左右一対の天井パネル支持用内骨を設け、左
右一対のファン支持用内骨間にファンを適宜箇所に設置
し、一方の天井パネル支持用内骨の下端の上下のフラン
ジ間に、前記中央天井パネルの一側縁が係合する、車体
中央側に開口する凹溝を形成し、前記中央天井パネルの
一側縁に前記凹溝に挿入される係止爪を設け、該係止爪
を前記凹溝に係止して中央天井パネルの他側縁を前記他
方の天井パネル支持用内骨の下端にビス止めするととも
に、中央天井パネルの中間部をファン支持用内骨の下端
にビス止めして中央天井パネルを取り付け、前記屋根構
体下面とファン支持用内骨と天井パネル支持用内骨と中
央天井パネルとで区画される空間をダクトとしたことを
特徴とする鉄道車両の天井構造。
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| JP2000226646A JP3503058B2 (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 鉄道車両の天井構造 |
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