JP3500953B2 - オーディオ再生システムのセットアップ方法及びその装置 - Google Patents

オーディオ再生システムのセットアップ方法及びその装置

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JP3500953B2
JP3500953B2 JP06215198A JP6215198A JP3500953B2 JP 3500953 B2 JP3500953 B2 JP 3500953B2 JP 06215198 A JP06215198 A JP 06215198A JP 6215198 A JP6215198 A JP 6215198A JP 3500953 B2 JP3500953 B2 JP 3500953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャンネル
タイプのオーディオ再生システムのセットアップ方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチチャンネルタイプのオーディオ再
生システムでは、図14に示すようなサラウンドプロセ
ッサーが使用されている。このプロセッサーでは、エン
コードされた音響信号が入力される入力端子60に、
エンコードされた音響信号から元のマルチチャンネル
の音響信号を取り出して、複数のチャンネルに音響信号
を出力するマルチチャンネルデコーダー61と、 各
チャンネルの音響信号を独立して別個に遅延可能で、且
つ、その遅延時間を調整可能な遅延時間設定装置62
と、 各チャンネルの音響信号のレベルを独立して別
個に調整可能なレベル調整装置63と、 全チャンネ
ルの音響信号のレベルを連動して調整可能なマスターボ
リューム64が上記の順で接続され、該ボリューム64
の各チャンネルには、それぞれ、スピーカが接続されて
いる。エンコードされた音響信号としては、マルチチャ
ンネルソース(例えば、ドルビー(商標)サラウンドや
ドルビーデジタル等)からの音響信号が、2チャンネル
信号やビットストリーム信号にエンコードされたものが
使用される。
【0003】上記オーディオ再生システムをセットアッ
プする際には、 各スピーカの音響出力に関するリス
ナーの聴取音圧レベルを一致させることと、 各スピ
ーカの音響出力がリスナーに到達するまでの到達時間を
一致させることが重要である。
【0004】ところで、従来においては、上記の調整
時には、テスト信号を各チャンネルに順次供給して、各
スピーカからテスト信号を再生させ、リスナー位置(リ
スニング位置)で、各スピーカの音圧レベルを、聴感又
は音圧計等により測定して、これら音圧レベルが一致す
るように、レベル調整装置63により、各チャンネルの
音響信号のレベルを調整していた。
【0005】又、上記の調整時には、リスナー位置か
ら各スピーカまでの距離を測定し、遅延時間設定装置6
2により、最も距離の大きいスピーカのチャンネルを基
準として、他のチャンネルの音響信号の遅延時間を調整
していた。しかし、これでは、能率が悪いので、リスナ
ー位置に、スピーカの音響出力に対応するスピーカ信号
を出力するマイクロフォンを設置し、このスピーカ信号
から、各スピーカの音響出力がリスナーに到達するまで
の到達時間を計算して、遅延時間設定装置62を操作
し、各到達時間を自動的に一致させる技術が提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来に
おいては、上記の調整を別個に行っていたため、セ
ットアップの能率が悪いとの問題があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決できるオーディ
オ再生システムのセットアップ方法及びその装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のオーディオ再生システムのセットアップ方
法の特徴とするところは、別個のスピーカが接続される
複数の音響信号用チャンネルを備え、各チャンネルの音
響信号に対し、それぞれ、レベル調整と遅延処理が可能
なオーディオ再生システムにおける、セットアップ方法
であって、各チャンネルに、順次、テスト信号を供給
し、各スピーカに、順次、音響出力させて、リスナー位
置のマイクロフォンから、各スピーカの音響出力に対応
するスピーカ信号を出力させ、各スピーカ信号のレベル
が略基準レベルとなるように、各チャンネルの音響信号
のレベル調整に関する設定を行うと共に、各チャンネル
に供給したテスト信号のレベル値と、各スピーカ信号の
レベル値を、それぞれ、微分、又は、差分して、この微
分値、又は、差分値が最大値及び/又は最小値となる時
刻に基づき、各スピーカの音響出力がマイクロフォンに
到達するまでの到達時間を求め、各到達時間が略基準時
間となるように、各チャンネルの音響信号の遅延処理に
関する設定を行う点にある。又、本発明のオーディオ再
生システムのセットアップ装置の特徴とするところは、
別個のスピーカに接続される複数の音響信号用チャ
ンネルと、セットアップ時に、テスト信号を各チャン
ネルに順次選択的に供給するテスト信号供給手段と、
各チャンネルの音響信号のレベルを別個に調整可能な
レベル調整手段と、 各チャンネルの音響信号を別個
に遅延可能で、且つ、その遅延時間を設定可能な遅延時
間設定手段を有し、セットアップ時に、各スピーカが、
順次、テスト信号の供給を受けて、各スピーカが、順
次、音響出力すると共に、リスナー位置のマイクロフォ
ンが、各スピーカの音響出力に対応するスピーカ信号を
出力するものにおいて、A.各チャンネルに供給された
テスト信号のレベルを検出するテスト信号用レベル検出
手段と、B.テスト信号用レベル検出手段により検出し
たテスト信号のレベル値を微分、又は、差分するテスト
信号用処理手段と、C.テスト信号用処理手段から出力
された微分値、又は、差分値が最大値及び/又は最小値
となるテスト信号供給時刻を検出するテスト信号用時刻
検出手段と、D.マイクロフォンからの各スピーカ信号
のレベルを測定するレベル測定手段と、E.レベル測定
手段の測定と並行して、マイクロフォンからの各スピー
カ信号のレベルを検出するスピーカ信号用レベル検出手
段と、F.スピーカ信号用レベル検出手段により検出さ
れた各スピーカ信号のレベル値を微分、又は、差分する
スピーカ信号用処理手段と、G.スピーカ信号用処理手
段から出力された微分値、又は、差分値が最大値及び/
又は最小値となる音響出力到達時刻を検出するスピーカ
信号用時刻検出手段と、H.レベル測定手段により測定
された各スピーカ信号のレベルが略基準レベルとなるよ
うに、レベル調整手段を制御するレベル調整用制御手段
と、I.テスト信号用時刻検出手段により検出されたテ
スト信号供給時刻と、スピーカ信号用時刻検出手段によ
り検出された音響出力到達時刻に基づき、各スピーカの
音響出力がマイクロフォンに到達するまでの到達時間を
演算する演算手段と、J.演算手段により演算された各
到達時間が略基準時間となるように、遅延時間設定手段
を制御する遅延時間設定用制御手段を有する点にある。
尚、テスト信号供給手段が、テスト信号を発生するテス
ト信号発生器と、テスト信号を出力するチャンネルを切
換えるチャンネル切換手段を有することもある。又、テ
スト信号発生器が、 周波数をランダムに変化させな
がらノイズ信号を出力するノイズ発生器と、 ノイズ
信号の周波数帯域を制限する帯域制限フィルターと、
テスト信号が供給開始から最初に基準レベル以上にな
った際に、帯域制限フィルターをチャンネル切換手段
接続する接続手段を有することもある。更に、テスト信
号発生器が、 周波数をランダムに変化させながらノ
イズ信号を出力するノイズ発生器と、 ノイズ信号の
周波数帯域を制限する帯域制限フィルターと、 テス
ト信号の供給開始から基準時間だけ、帯域制限フィルタ
ーの出力信号のレベルを定常状態のレベルよりも大とす
る増幅器を有することもある。又、テスト信号が供給開
始から最初に基準レベル以上になった際に、増幅器を
ャンネル切換手段に接続させる接続手段を有することも
ある。更に、テスト信号発生器が、 周波数をランダ
ムに変化させながらノイズ信号を出力するノイズ発生器
と、 ノイズ信号の周波数帯域を制限する帯域制限フ
ィルターと、 ノイズ信号のレベルよりもレベルが大
とされた矩形パルス信号を出力するパルス発生器と、
テスト信号の供給開始時に、パルス発生器をチャンネ
ル切換手段に接続した後、帯域制限フィルターをチャン
ネル 切換手段に接続するスイッチ手段を有することもあ
る。又、テスト信号用レベル検出手段とスピーカ信号用
レベル検出手段の特性が略同一とされることもある。更
に、レベル測定手段が、スピーカ信号のレベルを検出す
るレベル検出手段とされ、各レベル検出手段が、入力信
号を二乗する信号二乗回路と、該回路の出力側に接続さ
れた平滑回路を有することもある。又、レベル測定手段
とスピーカ信号用レベル検出手段の信号二乗回路が共通
とされ、上記両手段の平滑回路が別個とされることもあ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図1〜図13の図面に基づき説明すると、図1はマル
チチャンネルオーディオ再生システムの概略を示し、サ
ラウンドプロセッサーとセットアップ装置を有する。
【0010】まず、サラウンドプロセッサーについて説
明すると、このプロセッサーでは、エンコードされた音
響信号が入力される入力端子1に、 エンコードされ
た音響信号から元のマルチチャンネルの音響信号を取り
出して、複数のチャンネルに音響信号を出力するマルチ
チャンネルデコーダー2と、 各チャンネルの音響信
号を独立して別個に遅延可能で、且つ、その遅延時間を
調整可能な遅延時間設定装置(遅延時間設定手段)3
と、 各チャンネルの音響信号のレベルを独立して別
個に調整可能なレベル調整装置(レベル調整手段、利得
調整手段)4と、 全チャンネルの音響信号のレベル
を連動して調整可能なマスターボリューム5が上記の順
で接続され、該ボリューム5の各チャンネルに、それぞ
れ、増幅器6を介して、スピーカ7が接続されている。
【0011】セットアップ装置は、各スピーカ7の音響
出力に関するリスナーの聴取音圧レベルを一致させると
共に、各スピーカ7の音響出力がリスナーに到達するま
での到達時間を一致させるもので、このセットアップ装
置について説明すると、9はテスト信号を各チャンネル
に選択的に順次供給するテスト信号供給手段で、テスト
信号発生器10とチャンネル切換手段11から成る。
【0012】テスト信号発生器10は、従来と同じよう
に帯域制限されたランダムノイズ信号等を発生するもの
で、テスト信号発生器10としては、例えば、 (1) 図2に示すように、テスト信号がノイズ信号と
されて、 周波数をランダムに変化させながらノイズ
信号を出力するノイズ発生器13と、 ノイズ信号の
周波数を所定帯域内に制限する帯域制限フィルター14
から構成されたものと、 (2) 図3に示すように、上記(1)の構成に、
ノイズ信号の供給開始から基準(所定)時間、例えば、
数msec間だけ、ノイズ信号のレベルを、定常状態におけ
るノイズ信号の平均レベルよりも大とする(図4参照)
増幅器16が付加されたものと、 (3) 図5に示すように、上記(1)の構成に、
ノイズ信号のレベルよりもレベルが大とされた矩形パル
ス信号(図6参照)を出力するパルス発生器18と、
ノイズ発生器13とパルス発生器18をチャンネル切
換手段11に選択的に接続し、テスト信号の供給開始か
ら基準(所定)時間、例えば、数msec間だけ、ノイズ信
号に先立って、矩形パルス信号を出力させるスイッチ手
段19が付加されたもの(尚、矩形パルス信号の代わり
に、指数関数的にレベルが減衰する信号や、周波数1K
Hz程度の数サイクルの正弦波信号を使用してもよ
い。)等が使用される。
【0013】尚、使用するテスト信号は、本来的には、
下記の要件を満たすものが好ましい。即ち、各スピーカ
7の音響出力に関するリスナーの聴取音圧レベルを一致
させる際には、使用するテスト信号は、部屋の反射、定
在波の影響及び各スピーカ7の周波数特性のピークやデ
ィップの影響を受けにくくするために、適当な帯域幅を
持ち、且つ、非繰り返し波形である帯域制限されたラン
ダムノイズが好ましいと共に、時間的レベル変動が少な
いものの方が好ましい。
【0014】これに対し、各スピーカ7の音響出力がリ
スナーに到達するまでの到達時間を一致させる際には、
使用するテスト信号は、時間分解能を向上させるため
に、インパルス信号のようなできるだけレベルが急変す
る信号が好ましい。尚、この要件を満たすために、例え
ば、上記(1)(2)のテスト信号発生器10におい
て、帯域制限フィルター14、又は、増幅器16の出力
信号、即ち、テス ト信号が、図7に示すように、供給開
始から最初にスレッショルドレベル(基準レベル、所定
レベル)以上になった際に、帯域制限フィルターをチャ
ンネル 切換手段11に接続する接続手段17(図2及び
図3の仮想線参照)を備えてもよい。
【0015】上記何れの要件も満たすためには、上記
(2)(3)のテスト信号発生器10が好ましい。
【0016】チャンネル切換手段11は、テスト信号発
生器10からのテスト信号が出力されるチャンネルを順
次切換えるもので、遅延時間設定装置3への各入力用チ
ャンネルに接続された入力端子11Aと、各端子11A
にテスト信号発生器10の出力端子を選択的に接続する
選択スイッチ部11Bと、上記各入力端子11Aに接続
された接続端子11Cと、各接続端子11Cに選択的に
接続され且つ選択スイッチ部11Bと連動する連動スイ
ッチ部11D等を有する。
【0017】21はテスト信号用レベル検出手段(テス
ト信号用検出手段)で、テスト信号が各チャンネルに供
給されたことを検出、即ち、各チャンネルに供給された
テスト信号のレベルを検出するもので、上記連動スイッ
チ部11Dに接続されて、テスト信号が入力される。テ
スト信号用レベル検出手段21には、該検出手段の出力
値を微分(差分)する微分(差分)処理部(処理手段、
処理回路)22と、上記微分(差分)した値が最大値及
び/又は最小値となるテスト信号供給時刻(最大値時
刻、最小値時刻)を検出するテスト信号用最大(小)時
刻検出部(検出手段、検出回路)23が上記の順で接続
されている。
【0018】25はマイクロフォンで、各スピーカ7か
らの音響出力が入力されて、各スピーカ7の音響出力に
対応するスピーカ信号を出力し、このスピーカ信号が増
幅器26により増幅される。
【0019】27はスピーカ信号用第1レベル検出手段
(レベル測定手段)、28はスピーカ信号用第2レベル
検出手段(スピーカ信号用検出手段)で、これらはスピ
ーカ信号のレベルを検出するもので、増幅器に接続され
ているが、第2レベル検出手段28の特性は、テスト信
号用レベル検出手段21の特性と(略)同一とされてい
る。第2レベル検出手段28には、該検出手段の出力値
を微分(差分)する微分(差分)処理部(処理手段、処
理回路)29と、上記微分(差分)した値が最大値及び
/又は最小値となる音響出力到達時刻(最大値時刻、最
小値時刻)を検出するスピーカ信号用最大(小)時刻検
出部(検出手段、検出回路)30が上記の順で接続され
ている。
【0020】32はマイコン(システムコントローラ、
制御手段)で、マイコン32は、第1レベル検出手段2
7の出力からスピーカ信号のレベル値を測定すると共
に、マイコン32には、上記レベル値、最大(小)時刻
検出部23,30で検出されたテスト信号供給時刻及び
音響出力到達時刻を記憶する記憶装置33が備えられ、
しかも、マイコン32により、マルチチャンネルデコー
ダー2、遅延時間設定装置3、レベル調整装置4、マス
ターボリューム5、テスト信号供給手段9、テスト信号
用レベル検出手段21、第1・第2レベル検出手段2
7,28等が制御される。又、マイコン32には、映像
出力又は音響出力するための表示手段(例えば、ディス
プレー、スピーカ等)34も接続されている。
【0021】上記構成例の制御の概略を説明すると、マ
イコン32の制御により、テスト信号供給手段9からテ
スト信号が各チャンネルに順次供給されて、各スピーカ
7から順次音響出力され、この音響出力が、リスナー位
置のマイクロフォン25に入力される。マイクロフォン
25は、音響出力に対応するスピーカ信号を出力し、こ
れが、増幅器26により増幅されて、第1・第2レベル
検出手段27,28に入力される。又、上記テスト信号
は、チャンネル切換手段11を介して、テスト信号用レ
ベル検出手段21に入力される。
【0022】尚、チャンネル切換手段11により、テス
ト信号が入力されるチャンネルを切換える場合には、所
定の休止期間が必要である。その理由は、チャンネル切
換前の遅れた音響出力(音声)が、チャンネル切換後の
スピーカ信号のレベル検出や測定に悪影響を及ぼす可能
性があるからである。尚、一般のリスニング環境では、
各スピーカ7からリスナーまでの距離が10mを越える
ことはまず考えられない。そして、音が10mの距離を
伝播する時間は約30msであるので、上記休止期間は5
0ms〜100msあれば十分である。
【0023】ところで、各スピーカ7の音響出力に関す
るリスナーの聴取音圧レベルを一致させる際には、ま
ず、スピーカ信号のレベルを測定する。この際、チャン
ネルにテスト信号を供給した時刻から基準(所定、設
定)時間(例えば、数秒、又は、第1レベル検出手段2
7を、入力信号を二乗する信号二乗回路と、該回路の出
力を平滑化する低域通過フィルター(平滑回路)から構
成した場合には、低域通過フィルターの時定数の数倍)
経過して、第1レベル検出手段27の出力が安定した後
に、 第1レベル検出手段27の出力値を、そのま
ま、スピーカ信号のレベル値とする場合と、 マイコ
ン32により、第1レベル検出手段27の出力値を一定
間隔でサンプリングして、その出力値の変化が基準(所
定、設定)範囲内(例えば数%以内)に収まった際に、
上記出力値をスピーカ信号のレベル値とする場合等があ
る。一般に、この検出レベル値はそのままでは使用せず
に、検出レベル値を対数変換して、デシベルと相関関係
にある形式に変換する場合が多い。
【0024】そして、マイコン32により、上記検出レ
ベル値を基準レベル値(設定値、所定値)と比較して、
各チャンネルの音響信号のレベル(利得)の過不足量を
計算し、レベル調整装置4により、各チャンネルのレベ
ル調整(に関する設定)を行う。尚、基準レベル値は、
リスナー位置での基準音圧レベル値と対応するレベル値
とする場合と(この場合は、テスト前に、少なくとも、
レベル調整装置4及びマスターボリューム5をデフォル
ト位置に設定しておく必要がある)、全検出レベル値の
平均値を基準レベル値とする場合がある(この場合は、
テスト前に、少なくとも、レベル調整装置4をデフォル
ト位置に設定しておく必要がある)。尚、上記の際に、
マイコン32により、上記検出レベル値が基準範囲にあ
るか、否かを判定し、検出レベル値が基準範囲にある場
合は、動作を続行させ、検出レベル値が基準範囲外にあ
る場合は、休止後、テスト信号供給手段9により、テス
ト信号を現在のチャンネルに供給することを繰り返し、
この繰り返し回数が基準回数に達した際に、表示手段3
4からメッセージを出力して、全動作を停止することも
ある。
【0025】次に、各スピーカ7の音響出力がリスナー
に到達するまでの到達時間を一致させる際には、まず、
各スピーカ7の音響出力がリスナー位置まで到達する到
達時間を測定する必要があるが、この測定は、例えば、
下記のように行われる。
【0026】即ち、到達時間の測定時には、テスト信号
が一つのチャンネルに供給された時及び/又は供給が停
止された時に、テスト信号用レベル検出手段21及び第
2レベル検出手段28により、テスト信号及びスピーカ
信号のレベル急変部を検出する。ところで、上記の際に
は、テスト信号用レベル検出手段21及び第2レベル検
出手段28により、各信号に関して、一種のレベル伸張
を行なうことで、検出精度を向上できる。このレベル伸
張処理は、一般にRMS(実効値)測定に必要とされる
信号二乗回路を下記のように使用することで達成でき
る。
【0027】例えば、第2レベル検出手段28を、スピ
ーカ信号を二乗する信号二乗回路と、該回路の出力が入
力される低域通過フィルター(平滑回路)により構成し
た場合には、マイクロフォン25にスピーカ7の音響出
力が入力されると、マイクロフォン25は、図8(A)
に示すように、スピーカ信号を出力する。信号二乗回路
は、スピーカ信号を、図8(B)に示すように、二乗
し、これが、低域通過フィルターにより、図8(C)に
示すように、平滑化された後、微分(差分)処理部29
により、図8(D)に示すように、微分される。そし
て、最大(小)時刻検出部30により、上記微分した値
が最大値maxとなる最大値時刻t(max)及び/又
は上記微分した値が最小値minとなる最小値時刻t
(min)が検出される。
【0028】そして、上記同様にテスト信号に関して
も、微分して、その微分値が最大値となる最大値時刻及
び/又は微分値が最小値となる最小値時刻を検出して、
例えば、テスト信号に関する最大値時刻をテスト信号供
給時刻とみなすと共に、スピーカ信号に関する最大値時
刻をスピーカ7からリスナーへの音響出力到達時刻と見
なして、両最大値時刻の差より到達時間を計算する。
尚、最小値時刻、又は、最大値時刻と最小値時刻の平均
値からも、上記到達時間を計算する場合もある。
【0029】尚、時刻の測定時には、カウンターを利用
し、一定のクロックを与えて、そのカウント数から、時
刻を計算してもよく、特に、下記のデジタルシグナルプ
ロセッサー(DSP)による処理の場合は、その内蔵ク
ロック、又は、A/D変換器やD/A変換器等で使用す
るL/Rクロック等をカウントすることでも、時刻を測
定してもよい。要するに、現実の時刻(時、分、秒)と
相関のとれるものなら何でも利用できる。
【0030】尚、上記の際に、マイコン32により、測
定した上記到達時間が基準範囲にあるか、否かを判定
し、到達時間が基準範囲にある場合は、動作を続行さ
せ、到達時間が基準範囲外にある場合は、休止後、テス
ト信号供給手段9により、テスト信号を現在のチャンネ
ルに供給することを繰り返し、この繰り返し回数が基準
回数に達した際に、表示手段34からメッセージを出力
して、全動作を停止することもある。
【0031】ところで、上記測定した到達時間には、各
スピーカ7の音響出力がリスナー位置のマイクロフォン
25まで到達する到達時間以外にも、テスト信号がチャ
ンネル切換手段11からスピーカ7に入力するまでの信
号処理のための遅延時間と、マイクロフォン25のスピ
ーカ信号が処理されて最大(小)時刻検出部30から出
力されるまでの信号処理のための遅延時間が含まれてお
り、それが誤差となる(特に、上記処理をデジタル処理
する場合には、デジタルフィルター、D/A変換器、A
/D変換器等の信号処理による遅延時間も存在する)。
【0032】しかし、テスト信号のレベル検出を行うテ
スト信号用レベル検出手段21と、スピーカ信号のレベ
ル検出を行う第2レベル検出手段28を、(略)同一特
性としたので、上記遅延時間の内、テスト信号用レベル
検出手段21とスピーカ第2レベル検出手段28の信号
処理による遅延時間はキャンセルされて、誤差となら
ず、到達時間の測定精度を向上できる。又、下記のよう
に、各スピーカ7の音響出力がリスナーに到達するまで
の到達時間を一致させる際には、上記測定した到達時間
の内、最大のものを基準時間とし、その他の各到達時間
と基準時間の相対的な差だけをとるため、実際の各チャ
ンネルの遅延時間設定には、上記誤差は影響しない。
【0033】上記のようにして、各スピーカ7の音響出
力がリスナー位置まで到達する到達時間を測定した後、
各スピーカ7の音響出力がリスナーに到達するまでの到
達時間を一致させる際には、上記測定した到達時間の
内、最大のものを基準時間とし、これと他の各到達時間
の差を、対応する各チャンネルの遅延時間として、遅延
時間設定装置3により設定し、各スピーカの音響出力が
リスナーに到達するまでの到達時間を一致させる。
【0034】尚、上記セットアップ時には、 各チャ
ンネルにテスト信号を1回宛供給して、各チャンネルの
レベル調整と遅延時間設定を行って終了する方法と、
上記の作業後、確認のために、各チャンネルにテス
ト信号を再度供給する方法と、 各チャンネルのレベ
ル調整と遅延時間設定が良好に行えるまで、各チャンネ
ルにテスト信号を繰り返し供給する方法の何れかが選択
される。
【0035】図9は、図1に示すセットアップ装置をD
SPにより構成したもので、以下に説明する。まず、図
1の増幅器26としては、プリアンプ36が使用され、
該アンプ36の出力が、A/D変換器37を介して、第
1・第2レベル検出手段27,28に入力される。
【0036】又、図1の各レベル検出手段21,27,
28が、それぞれ、入力信号を二乗する信号二乗回路3
8,39と、該回路38,39の出力信号を平滑化する
低域通過フィルター(LPF,平滑回路)40,41,
42から構成されているが、第1・第2レベル検出手段
27,28の信号二乗回路39は共通とされている。そ
して、スピーカ信号のレベル測定のためには第1レベル
検出手段27の出力はできるだけ変動の少ないことが望
ましいため、第1レベル検出手段27の低域通過フィル
ター41の時定数は、大とされて、騒音計の時定数(約
1.5秒)と略同一とされている。
【0037】これに対し、到達時間測定のためには、あ
る程度、テスト信号用レベル検出手段21及び第2レベ
ル検出手段28の出力変動が大である必要があるので、
これらの低域通過フィルター40,42の時定数は
(略)同一とされて、第1レベル検出手段27の低域通
過フィルター41の時定数よりも小さく設定されてい
る。尚、テスト信号発生器10を図3に示すように構成
した場合には、テスト信号のレベルが定常状態に復帰す
る際の時定数は、各レベル検出手段21,27,28の
低域通過フィルター40,41,42の時定数以下とさ
れる。
【0038】又、図1の微分(差分)処理部22,29
としては、差分処理手段(処理部、処理回路)44,4
5が使用され、更に、図1の最大(小)時刻検出部2
3,30としては、最大(小)値判定手段(判定部、判
定回路)46,47が使用されて、その出力は、一旦、
カウンター装置48に入力される。カウンター装置48
は、最大(小)値判定手段46,47からの出力をラッ
チする第1カウンター49と、第1カウンター49にラ
ッチされた出力が移され且つマイコン32側に出力する
第2カウンター50を有すると共に、カウンター装置4
8には、A/D変換器37からL/Rクロックが入力さ
れる。
【0039】次に、図10に示すフローチャートに基づ
き、各スピーカ信号のレベル測定の制御について説明す
ると、ステップS1で、マイコン32により、第nチャ
ンネルへのテスト信号の供給をテスト信号発生器10及
びチャンネル切換手段11に指示した後、ステップS2
に移る。ステップS2では、レベル設定用の第1レベル
検出手段27の低域通過フィルター41からの出力、即
ち、スピーカ信号のレベル値を、一定間隔(例えば、2
0ms)で、マイコン32に読込み、k回目に読込んだ値
をX(k)として、ステップS3に移る。
【0040】ステップS3では、テスト信号の供給開始
からの経過時間が基準(所定、設定)時間(例えば、数
秒間)をオーバーしたか、否かが判断される。YESで
あれば、ステップS12に移り、NOであれば、ステッ
プS4に移る。ステップS4では、スピーカ信号のレベ
ル値が増加中か、否かが判断される。これは、スピーカ
信号のレベル値が安定した状態で測定されたか、否かを
判断するもので、例えば、X(k)>X(k−1)>X
(k−2)であれば、ステップS5に移り、NOであれ
ば、ステップS2に戻って、再度、スピーカ信号のレベ
ル値をマイコン32に読込む。
【0041】ステップS5では、X(k),X(k−
1),X(k−2)の内、任意の2つの差が基準(所
定、設定)値よりも小さいか、否かが判断される。例え
ば、|X(k)−X(k−1)|<e、|X(k−1)
−X(k−2)|<e、|X(k)−X(k−2)|<
eの全てが満足されるか、否かが判断される。これは、
スピーカ信号のレベル値のばらつきを判断するもので、
通常、レベル値の差が数%以内となるように、上記eが
設定される。ステップS5で、YESであれば、ステッ
プS6に移り、NOであれば、ステップS2に戻る。
【0042】ステップS6では、X(k),X(k−
1),X(k−2)の平均値Y(n)、即ち、Y(n)
=〔X(k)+X(k−1)+X(k−2)〕/3が求
められて、ステップS7に移る。尚、上記のように、Y
(n)を平均値としたのは、スピーカ信号のレベル値の
測定時のばらつきを平均化して、測定精度を向上させる
ためであるが、Y(n)を平均値とせずに、単一のレベ
ル値としてもよい。
【0043】ステップS7では、平均値Y(n)が最高
限度(例えば、基準値よりも10数dB上の値とされ
る。)より大であるか、否かが判断される。YESであ
れば、ステップS11に移り、NOであれば、ステップ
S8に移る。ステップS8では、平均値Y(n)が最低
限度(例えば、基準値よりも10数dB下の値とされ
る。)より小であるか、否かが判断される。YESであ
れば、ステップS9に移り、NOであれば、ステップS
10に移る。
【0044】ステップS9では、n,Y(n)を保存、
即ち、記憶装置33に記憶し、次のチャンネルにテスト
信号を供給するか、終了する。又、ステップS9,S1
1,S12では、それぞれ、エラー処理1〜3が行われ
て、 表示手段34により、エラーメッセージが音声
又は映像で出力されて、再度、ステップS1に戻るか、
終了するか、 テスト信号のレベルを変更して、
再測定するか、 スピーカなしと判断して、次のチャ
ンネルに移るか等の制御が行われる。尚、上記のように
エラー処理を行うのは、ユーザーのオーディオ再生シス
テムの設置ミス等に起因する異常なレベル調整等を行わ
ないようにするためである。
【0045】次に、図11に示すフローチャートに基づ
き、各チャンネルの音響信号のレベル調整の制御を説明
すると、ステップT1では、第nチャンネルのレベル値
として記憶装置33に記憶されたY(n)を読出して、
ステップT2に移る。ステップT2では、Z(n)=1
0・log〔Y(n)〕を計算して、ステップT3に移
る。ステップT3では、基準値(規定値、所定値、設定
値)とのデシベル(dB)差A(n)を、A(n)=B
ーZ(n)として、求め、ステップT4に移る。ステッ
プT4では、レベル調整装置4により、第nチャンネル
のレベル調整を+A(n)に調整した後、次のチャンネ
ルのレベル調整をするか、制御を終了する。
【0046】次に、図12のフローチャートに基づき、
各スピーカの音響出力がリスナー位置まで到達する到達
時間の測定の制御について説明すると、先ず、ステップ
R1で、マイコン32により第nチャンネルへのテスト
信号の供給をテスト信号発生器10及びチャンネル切換
手段11に指示した後、ステップR2に移る。ステップ
R2では、第1・第2カウンター49,50をリセット
して、ステップR3に移る。ステップR3では、L/R
クロックの立ち上がりが変化したか、否かを判断し、Y
ESであれば、ステップR4に移り、NOであれば、ス
テップR3に戻る。
【0047】ステップR4では、第1カウンター49の
値を1進めて、ステップR5に移る。ステップR5で
は、テスト信号用の差分処理手段44の差分出力が、そ
の前の差分出力よりも大であるか、否かを判断する。こ
れは、テスト信号の立ち上がり時刻を特定するためで、
YESであれば、ステップR6に移り、NOであれば、
ステップR7に移る。ステップR6では、第1・第2カ
ウンター50をリセットして、ステップR7に移る。
【0048】ステップR7では、スピーカ信号用の差分
処理手段45の差分出力が、その前の差分出力よりも大
であるか、否かを判断する。これは、スピーカ信号の立
ち上がり時刻を特定するためで、YESであれば、ステ
ップR8に移り、NOであれば、ステップR9に移る。
ステップR8では、第1カウンター49の値を第2カウ
ンター50へ出力し、ステップR9に移る。
【0049】ステップR9では、テスト信号の供給停止
から基準時間、例えば、0.1秒経過したか、否かが判
断され、YESであれば、ステップR10に移り、NO
であれば、ステップR3に戻る。ステップR10では、
第2カウンター50の値を、到達時間として、マイコン
32に出力し、記憶装置33に記憶させた後、次のチャ
ンネルにテスト信号を供給するか、制御を終了する。
【0050】次に、図13のフローチャートに基づき、
各スピーカ7の音響出力がリスナーに到達するまでの到
達時間を一致させる(各チャンネルの遅延時間の設定)
制御について説明すると、ステップU1では、記憶装置
33に記憶された各到達時間の内から最大のものを選び
出し、それを最大到達時間Tmaxとして、ステップU
2に移る。ステップU2では、最大到達時間Tmaxと
第nチャンネルの到達時間の差を取り、これをD(n)
として、ステップU3に移る。ステップU3では、遅延
時間設定装置3により、第nチャンネルの遅延時間を上
記D(n)に設定して、次のチャンネルの遅延時間を設
定するか、制御を終了する。
【0051】上記制御を具体的に説明すると、マイコン
32の指示により、チャンネル切換手段11が特定のチ
ャンネルを選択して、該チャンネルに、テスト信号発生
器10からテスト信号が入力され、このテスト信号は、
遅延時間設定装置3、レベル調整装置4及びマスターボ
リューム5を介して、スピーカ7に供給され、スピーカ
7は、音響出力する。又、テスト信号は、テスト信号レ
ベル検出手段21の信号二乗回路38に入力され、二乗
されて、低域通過フィルター40により平滑化された
後、差分処理手段44により差分処理され、その最大値
及び/又は最小値が最大(小)値判定手段46により判
定されて、その判定値が第1カウンター49にラッチさ
れる。
【0052】一方、スピーカの音響出力はマイクロフォ
ン25に入力されて、マイクロフォン25は、音響出力
に対応するスピーカ信号を出力し、これがプリアンプ3
6により増幅され、A/D変換器37を介して、第1・
第2レベル検出手段27,28の信号二乗回路39に入
力されて、二乗される。信号二乗回路39の出力が低域
通過フィルター41により平滑化されて、マイコン32
に入力され、スピーカ信号のレベルが測定されて、記憶
装置33に記憶される。又、信号二乗回路39の出力
は、低域通過フィルター42によっても平滑化され、差
分処理手段45により差分処理されて、その最大値及び
/又は最小値が最大(小)値判定手段47により判定さ
れて、その判定値が第1カウンター49にラッチされ
る。
【0053】上記のようにして、第1カウンター49に
ラッチされた各判定値が、第2カウンター50を介し
て、マイコン32に入力され、各判定値から、図1に示
す場合と同様に、スピーカの音響出力がリスナー位置ま
で到達する到達時間が演算された後、この到達時間が記
憶装置33に記憶される。
【0054】そして、各チャンネルのレベル調整に関し
ては、マイコン32により、記憶装置33に記憶された
各レベル値を基準値と比較して、各チャンネルのレベル
値の過不足量を計算し、レベル調整装置4により、各チ
ャンネルのレベル調整を行う。
【0055】又、各チャンネルの遅延時間設定に関して
は、マイコン32により、記憶装置33に記憶された各
到達時間の内、最大のものを基準時間とし、これと他の
各到達時間の差を、対応する各チャンネルの遅延時間と
して、遅延時間設定装置3により設定する。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
各スピーカの音響出力に関するリスナーの聴取音圧
レベルを一致させるための、各チャンネルのレベル調整
と、各スピーカの音響出力がリスナーに到達するまで
の到達時間を一致させるための、各チャンネルの遅延時
間設定を同時に行えるので、セットアップを能率良く容
易に行える。
【0057】又、他の請求項によれば、下記の効果を奏
する。 請求項4〜7によれば、テスト信号の供給開始直後
に、テスト信号のレベル急変部があるので、テスト信号
及びスピーカ信号を高精度で検出でき、各スピーカの音
響出力がリスナー位置に到達するまでの到達時間を高精
度で測定できる。 請求項8によれば、到達時間の測定時に、テスト信
号用検出手段と第2レベル検出手段の信号処理の遅延時
間がキャンセルされるので、到達時間の測定精度を向上
できる。 請求項10によれば、第1・第2レベル検出手段の
信号二乗回路を共通としたので、その分、回路を簡素化
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態の一例を示す概略ブ
ロック図である。
【図2】図1のテスト信号発生器の一例を示すブロック
図である。
【図3】図1のテスト信号発生器の一例を示すブロック
図である。
【図4】図3のテスト信号発生器のテスト信号の波形図
である。
【図5】図1のテスト信号発生器の一例を示すブロック
図である。
【図6】図5のテスト信号発生器のテスト信号の波形図
である。
【図7】図1の最大(小)時刻検出部の信号処理を示す
波形図である。
【図8】図1のテスト信号の出力タイミングを示す波形
図である。
【図9】図1の一部の具体例である。
【図10】本発明の実施の形態の一例を示すフローチャ
ートである。
【図11】本発明の実施の形態の一例を示すフローチャ
ートである。
【図12】本発明の実施の形態の一例を示すフローチャ
ートである。
【図13】本発明の実施の形態の一例を示すフローチャ
ートである。
【図14】一般的なサラウンドプロセッサーを示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
3 遅延時間設定装置 4 レベル調整装置 7 スピーカ 9 テスト信号供給手段 10 テスト信号発生器 11 チャンネル切換手段 21 テスト信号用レベル検出手段 25 マイクロフォン 27,28 第1・第2レベル検出手段 32 マイコン 38,39 信号二乗回路 40,41,42 低域通過フィルター
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04S 7/00 H04S 5/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 別個のスピーカが接続される複数の音響
    信号用チャンネルを備え、各チャンネルの音響信号に対
    し、それぞれ、レベル調整と遅延処理が可能なオーディ
    オ再生システムにおける、セットアップ方法であって、 各チャンネルに、順次、テスト信号を供給し、 各スピーカに、順次、音響出力させて、 リスナー位置のマイクロフォンから、各スピーカの音響
    出力に対応するスピーカ信号を出力させ、 各スピーカ信号のレベルが略基準レベルとなるように、
    各チャンネルの音響信号のレベル調整に関する設定を行
    うと共に、 各チャンネルに供給したテスト信号のレベル値と、各ス
    ピーカ信号のレベル値を、それぞれ、微分、又は、差分
    して、 この微分値、又は、差分値が最大値及び/又は最小値と
    なる時刻に基づき、各スピーカの音響出力がマイクロフ
    ォンに到達するまでの到達時間を求め、 各到達時間が略基準時間となるように、各チャンネルの
    音響信号の遅延処理に関する設定を行うことを特徴とす
    るオーディオ再生システムのセットアップ方法。
  2. 【請求項2】 別個のスピーカに接続される複数の
    音響信号用チャンネルと、 セットアップ時に、テスト信号を各チャンネルに順
    次選択的に供給するテスト信号供給手段と、 各チャンネルの音響信号のレベルを別個に調整可能
    なレベル調整手段と、 各チャンネルの音響信号を別個に遅延可能で、且
    つ、その遅延時間を設定可能な遅延時間設定手段を有
    し、 セットアップ時に、各スピーカが、順次、テスト信号の
    供給を受けて、 各スピーカが、順次、音響出力すると共に、 リスナー位置のマイクロフォンが、各スピーカの音響出
    力に対応するスピーカ信号を出力するものにおいて、 A.各チャンネルに供給されたテスト信号のレベルを検
    出するテスト信号用レベル検出手段と、 B.テスト信号用レベル検出手段により検出したテスト
    信号のレベル値を微分、又は、差分するテスト信号用処
    理手段と、 C.テスト信号用処理手段から出力された微分値、又
    は、差分値が最大値及び/又は最小値となるテスト信号
    供給時刻を検出するテスト信号用時刻検出手段と、 D.マイクロフォンからの各スピーカ信号のレベルを測
    定するレベル測定手段と、 E.レベル測定手段の測定と並行して、マイクロフォン
    からの各スピーカ信号のレベルを検出するスピーカ信号
    用レベル検出手段と、 F.スピーカ信号用レベル検出手段により検出された各
    スピーカ信号のレベル値を微分、又は、差分するスピー
    カ信号用処理手段と、 G.スピーカ信号用処理手段から出力された微分値、又
    は、差分値が最大値及び/又は最小値となる音響出力到
    達時刻を検出するスピーカ信号用時刻検出手段と、 H.レベル測定手段により測定された各スピーカ信号の
    レベルが略基準レベルとなるように、レベル調整手段を
    制御するレベル調整用制御手段と、 I.テスト信号用時刻検出手段により検出されたテスト
    信号供給時刻と、スピーカ信号用時刻検出手段により検
    出された音響出力到達時刻に基づき、各スピーカの音響
    出力がマイクロフォンに到達するまでの到達時間を演算
    する演算手段と、 J.演算手段により演算された各到達時間が略基準時間
    となるように、遅延時間設定手段を制御する遅延時間設
    定用制御手段を有することを特徴とするオーディオ再生
    システムのセットアップ装置。
  3. 【請求項3】 テスト信号供給手段が、テスト信号を発
    生するテスト信号発生器と、テスト信号を出力するチャ
    ンネルを切換えるチャンネル切換手段を有する請求項2
    記載のオーディオ再生システムのセットアップ装置。
  4. 【請求項4】 テスト信号発生器が、 周波数をランダムに変化させながらノイズ信号を出
    力するノイズ発生器と、 ノイズ信号の周波数帯域を制限する帯域制限フィル
    ターと、 テスト信号が供給開始から最初に基準レベル以上に
    なった際に、帯域制限フィルターをチャンネル切換手段
    に接続する接続手段を有する請求項3記載のオーディオ
    再生システムのセットアップ装置。
  5. 【請求項5】 テスト信号発生器が、 周波数をランダムに変化させながらノイズ信号を出
    力するノイズ発生器と、 ノイズ信号の周波数帯域を制限する帯域制限フィル
    ターと、 テスト信号の供給開始から基準時間だけ、帯域制限
    フィルターの出力信号のレベルを定常状態のレベルより
    も大とする増幅器を有する請求項3記載のオーディオ再
    生システムのセットアップ装置。
  6. 【請求項6】 テスト信号が供給開始から最初に基準レ
    ベル以上になった際に、増幅器をチャンネル切換手段
    接続させる接続手段を有する請求項5記載のオーディオ
    再生システムのセットアップ装置。
  7. 【請求項7】 テスト信号発生器が、 周波数をランダムに変化させながらノイズ信号を出
    力するノイズ発生器と、 ノイズ信号の周波数帯域を制限する帯域制限フィル
    ターと、 ノイズ信号のレベルよりもレベルが大とされた矩形
    パルス信号を出力するパルス発生器と、 テスト信号の供給開始時に、パルス発生器をチャン
    ネル切換手段に接続した後、帯域制限フィルターをチャ
    ンネル切換手段に接続するスイッチ手段を有する請求項
    3記載のオーディオ再生システムのセットアップ装置。
  8. 【請求項8】 テスト信号用レベル検出手段とスピーカ
    信号用レベル検出手段の特性が略同一とされた請求項2
    〜7の何れかに記載のオーディオ再生システムのセット
    アップ装置。
  9. 【請求項9】 レベル測定手段が、スピーカ信号のレベ
    ルを検出するレベル検出手段とされ、 各レベル検出手段が、入力信号を二乗する信号二乗回路
    と、該回路の出力側に接続された平滑回路を有する請求
    項2〜8の何れかに記載のオーディオ再生システムのセ
    ットアップ装置。
  10. 【請求項10】 レベル測定手段とスピーカ信号用レベ
    ル検出手段の信号二乗回路が共通とされ、 上記両手段の平滑回路が別個とされた請求項9記載のオ
    ーディオ再生システムのセットアップ装置。
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