JP2006135489A - 再生バランス調整方法、プログラム及び再生バランス調整装置 - Google Patents

再生バランス調整方法、プログラム及び再生バランス調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】受聴者が有している外耳、内耳の物理特性や知覚特性に合わせた最適な伝達特性を把握して、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供する。
【解決手段】音源部1は、左右の同一又は異なる再生信号を補正処理部2に対して出力するものである。補正処理部2は、受聴者からの入力に従って、この左右の再生信号に左右の時間差、左右の音圧レベル等の処理を行う部分である。また、音声出力部3は、補正処理部2によって処理された信号を音声として出力するものであり、具体的には、ヘッドホンやイヤホンの左右スピーカを構成する。補正処理部2の時間差調整処理部12において左右の時間遅延差を算出し、帯域別時間差調整処理部14において上記の処理を帯域別に分けて調整し、音圧レベル調整処理部13において、左右の音圧レベル差を算出し、帯域別音圧レベル調整処理部15において、左右の音圧レベル差を帯域ごとに分けて調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドフォン装着時における受聴者の左右の装着状態の差異または聴覚特性等によって生じる左右の音響再生バランスを把握し、補正する技術に関する。
ヘッドフォンやイヤホンは、左右スピーカを両耳に対して左右対称に装着することが理想であるが、現実的には左右それぞれがアンバランスな状態で装着される。したがって、ヘッドフォン装着時の状態によって左右の再生環境が異なる状態が発生する。
また、受聴音は個々人でそれぞれ聴覚特性が異なる。すなわち、受聴者はそれぞれ外耳又は内耳の形状、大きさ等が異なるから、これに起因して生じる聴覚特性には個人差がある。これによって、例えば外形的にはヘッドフォンが理想的な状態で装着されたとしても、受聴者は左右がアンバランスな音声として知覚する場合があり、逆に左右アンバランスな音声でもバランスのとれたものとして知覚する場合もある。
特に、近年のデジタルコンテンツには、複数の音響信号が収録されたものが多く、こうした複数の音響信号を再生することにより、音の把握される方向や音の移動等を感じさせるように音像を定位させる立体音再生装置においては、この左右のアンバランスにより、正確な音像定位を行うことが難しい。
このような左右の受聴レベルのアンバランスを解消するものとして、ヘッドホン再生時において、左右スピーカから流れる音圧レベルを調整するものがある(下記特許文献1)。また、スピーカより発せられる再生音をマイクで拾って帯域別信号レベルとオーディオ機器から出力されるオーディオソース信号の帯域別信号レベルを求め、これに基づく周波数特性カーブの相対差を打ち消すように音場補正を行うことで、ソースを忠実に再生する音場補正装置がある(下記特許文献2)。
特開平11−122060号公報 特開平5−184000号公報
ところで、上記特許文献1はその発明の目的から左右スピーカの音圧レベルを調整するに過ぎないが、実際にはヘッドホンの装着状態及び受聴者の外耳又は内耳の形状によって、音声の到達する時間差が異なり、また周波数ごとに左右の聞こえ方が異なるため、単に音圧レベルを補正するだけでは、左右のアンバランスを解消することはできなかった。
また、特許文献2では再生音を帯域ごとの音圧レベルの補正は行うものの、マイクによって再生音を拾うこととしているため、仮に受聴者を模擬したダミーヘッドで左右の耳の鼓膜に当たる箇所にマイクを設けて集音したとしても、受聴者個々の外耳、内耳の形状等に基づく伝達特性までを考慮することは不可能であった。したがって、この場合もやはり左右のアンバランスを解消し、受聴者に対して左右音声信号による正確な音像の定位を実現することは不可能であった。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、受聴者個々人が有している外耳、内耳の物理特性や、知覚特性に合わせた最適な伝達特性を把握して、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することのできる再生バランス調整方法、プログラム及び再生バランス調整装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、音源部から出力される音声信号に対して所定の処理を施すことによって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整方法であって、左右再生バランス調整用の音声信号を出力する処理と、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出する帯域別音圧レベル調整処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、コンピュータを制御することにより、音源部から出力される音声信号に対して所定の処理を施すことによって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整プログラムであって、左右再生バランス調整用の音声信号を出力させ、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出させることを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項1又は9の発明を装置の発明として規定したもので、音源部から出力される音声信号に対して複数の処理を施す各処理部を備え、この処理部の処理によって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整装置であって、左右再生バランス調整用の音声信号を出力する音源部と、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出する帯域別音圧レベル調整部と、を備えることを特徴とする。
これらの態様では、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、音声信号を周波数帯域にわけ、それぞれの帯域における受聴者の左右の耳における物理特性や知覚特性を把握した上で、周波数ごとの音圧レベルを設定することが可能であるから、受聴者個々人のヘッドホンの装着位置あるいは受聴者の外耳又は内耳の物理特性や受聴者の知覚特性に合わせた最適な伝達特性を実現し、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することができる。
また、ヘッドフォンの装着状態は、同一のヘッドフォンを使用する限り大きく異なることはないから、利用するヘッドフォンを特定した場合の調整データを求め、これを処理データ記憶部に記憶しておくことによって、他のさまざま音楽メディアを再生する際にも、その受聴者に最適な再生環境を提供することが可能となる。
請求項2又は10の発明は、請求項1又は9の発明において、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項2の発明を装置の発明として規定したもので、請求項17の発明において、前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを出力し、前記帯域別音圧レベル調整部は、前記左右無相関のノイズを用いることを特徴とする。
これらの態様では、帯域別音圧レベル調整において、左右無相関ノイズを用いるため、左右全く独立な音声を聴取でき、左右の音圧レベル差の知覚を容易に行うことができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出する時間差調整処理を含むことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項3の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、請求項9又は10記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出させることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項3及び11の発明を装置の発明として規定したもので、請求項17又は18記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出する時間差調整部を備えることを特徴とする。
これらの態様では、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、上記の周波数ごとの音圧レベルの調整に加えて、左右時間差を調整することができる。したがって、例えば、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、音源からの左右音声信号を再生すると、左右バランスが同一であれば、受聴者の真ん中に音像が定位するが、左右のバランスが同一でなければ、右あるいは左側に音像が偏って定位することとなる。そこで、これを調整することによって、さらに受聴者個々人のヘッドホンの装着位置あるいは受聴者の外耳又は内耳の物理特性や受聴者の知覚特性に合わせた最適な伝達特性を実現し、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することができる。
請求項4又は請求項12の発明は、請求項3又は請求項11記載の発明において、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする。
また、請求項20の発明は、請求項4又は12の発明を装置の発明として規定したものであって、請求項19の発明において、前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを出力し、前記時間差調整部は、前記左右同一振幅同位相のノイズに基づいて処理することを特徴とする。
これらの態様では、時間調整処理において左右同一振幅同位相のノイズを用いるため、通常の音楽等を調整用音声として用いるよりも、左右位相差を知覚し易く、より正確な時間差調整が可能となる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出する音圧レベル調整処理を含むことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項5の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、請求項9乃至12のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出させることを特徴とする。
請求項21の発明は、請求項5又は13の発明を装置として規定したものであって、請求項17乃至20のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベルに対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出する音圧レベル調整部を備えることを特徴とする。
これらの態様では、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、上記の周波数ごとの音圧レベルの調整に加えて、全体として音圧レベルの調整をすることができる。したがって、例えば、受聴者の外耳あるいは内耳の左右形状の差異によって、左右の信号レベルに差異が生じる場合があるが、このような場合には右あるいは左側に音像が偏って定位する。そこで、左右の信号レベルに強弱を施し、受聴者の真ん中に音像が定位する位置に信号が受聴できるよう信号レベルを調整し、受聴者が知覚する左右の音圧レベル量を同定する。これにより、受聴者個々人のヘッドホンの装着位置あるいは受聴者の外耳又は内耳の物理特性や受聴者の知覚特性に合わせた最適な伝達特性を実現し、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することができるようになる。
請求項6又は14の発明は、請求項5又は13の発明において、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項6又は14の発明を装置として規定したものであって、請求項21記載の発明において、前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを出力し、前記音圧レベル調整部は、前記左右無相関のノイズを用いることを特徴とする。
これらの態様では、音圧レベル調整において、左右無相関ノイズを用いるため、左右全く独立な音声を聴取でき、左右の音圧レベル差の知覚を容易に行うことができる。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差の修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出する帯域別時間差調整処理を含むことを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項7の発明をコンピュータプログラムの観点から規定したものであって、請求項9乃至14のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出させることを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項7又は請求項15の発明を装置の観点から規定したものであって、請求項17乃至22のいずれか1項に記載の発明において、前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出する帯域別時間差調整部を備えることを特徴とする。
これらの態様では、音声信号を周波数帯域に分割し、それぞれの帯域における受聴者の左右の外耳又は内耳の物理特性や知覚特性を把握した上で、時間遅延量を設定することが可能である。
請求項8又は16の発明は、請求項7又は15の発明において、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする。
請求項24の発明は、請求項8又は16の発明を装置として規定したものであり、請求項23に記載の発明において、前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを出力し、前記帯域別時間差調整部は、前記左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする。
これらの態様では、時間調整処理において左右同一振幅同位相のノイズを用いるため、通常の音楽等を調整用音声として用いるよりも、左右位相差を知覚し易く、より正確な時間差調整が可能となる。
以上のような本発明によれば、受聴者個々人が有している外耳、内耳の物理特性や、知覚特性に合わせた最適な伝達特性を把握して、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することができる。
次に、本発明の補正処理装置(以下「本装置」と呼ぶ)、対応する補正処理方法及びプログラムを実施するための最良の実施形態について、図を参照して説明する。なお、すでに説明した従来の技術と共通の前提事項は再言しない。
[1.本実施形態の概要]
まず、本実施形態の処理を最も簡単に説明すると、図2に示すとおり、音源部1から左右異なる音声信号A及びBが、本実施形態の補正処理部2に対して入力されると、受聴者に応じた左右の伝達特性、すなわち左右の音圧レベルの相違、左右音声到達時間の遅延差及び周波数帯域別の音圧レベルの相違を測定、記憶し、これを伝達特性の制御パラメータαとして、入力された音声信号A、Bにそれぞれに反映して音声信号A’、B’として左右スピーカより出力するものである。すなわち、A’=A+α,B’=B−αとして、時間遅延調整、音圧レベル調整及び帯域別音圧レベル調整によって左右の出力バランスを調整する。
なお、上述の通り、出力信号A’、B’の時間差、レベル差等に関する制御パラメータ「α」をA及びBに加減し、相対的に調整を行うこととしているが、本発明ではこれに限らず、A又はBのいずれかを絶対値として、それに合わせるように制御パラメータをいずれかの信号に付加する「A’=A+αかつB’=B」又は「A’=AかつB’=B+α」として定義することも可能である。このことは、以下の実施形態の例においても同様である。
[2.全体構成]
まず、本装置の全体構成を図1に示す。図1において、音源部1は、左右の同一又は異なる再生信号を補正処理部2に対して出力するものである。補正処理部2は、受聴者からの入力に従って、この左右の再生信号に左右の時間差、左右の音圧レベル等の処理を行う部分である。また、音声出力部3は、補正処理部2によって処理された信号を音声として出力するものであり、具体的には、ヘッドホンやイヤホンの左右スピーカを構成する。
また、表示部5は、時間差調整、音圧レベル調整等、所定の処理内容やメニューなどの情報を表示する部分で、例えばTFT液晶パネルなどで構成される。また、入力部6は、受聴者からの時間差調整、音圧レベル調整等の様々な命令や情報の入力を受け付ける部分で、例えば専用のスイッチ類やタッチパネル、あるいはマウス等のポインティングデバイスで構成される場合もある。本装置の必要最小限の入力部としては例えば、左右差調整スイッチを左右に2つと帯域切換スイッチを1つの計3つのスイッチからなるものが想定される。
ユーザインタフェース部4は、表示部5や入力部6と、補正処理部2とを結び信号の伝達、変換、タイミング制御などを行う部分である。また、処理データ記憶部7は、ハードディスク、DVD−ROM、CD−ROMなどのドライブで、補正処理部2によって処理される音声信号を読み取り、記憶する役割を果たす。
[3.補正処理部の構成及び処理]
補正処理部2は、システム全体の制御を司るメインCPU及びその周辺回路であり、プログラムにしたがって、以下の機能作用や処理を実現、実行する手段を備える。すなわち、時間差調整処理部12は、左右の音声出力部3R、3Lから流れる音声に対して入力部6を介して入力される受聴者の左右時間差調整を受け付け、それに基づいて左右の時間遅延差を算出する手段である。
例えば、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、音源部1からの左右同一振幅同位相の信号を音声出力部3R、3Lから再生すると、左右バランスが同一であれば、受聴者の真ん中に音像が定位するが、左右のバランスが同一でなければ、右あるいは左側に音像が偏って定位する。そこで、時間差調整処理部12において、受聴者が入力部6を通じて左右の偏りを検出し、これを制御パラメータとして算出する。そして、時間差調整処理部12で算出された制御パラメータは、演算処理部11において音源部1からの音声信号に付加され、さらに演算結果記憶部16を介して演算結果記憶部16に一次記憶される。なお、演算結果記憶部16は、補正処理部2のCPUのためのプログラム、CPUにより処理されるデータを格納したりする作業記憶領域である。
この場合、時間差調整処理部12は、上述のように、左右から同一の音声信号を再生して受聴者の真ん中に音像が定位するか否かの調整を行う手法のほかに、正中線から右側見開き90度の位置及び左側見開き90度の位置に白色ノイズあるいはピンクノイズを交互に仮想再生し、これに基づいて受聴者が左右時間差を入力することによって時間差調整を行う手法もある。
また、帯域別時間差調整処理部14は、上記の処理を帯域別に分けて調整する手段である。上述の時間差調整処理部12において左右時間差を算出した場合、信号の全周波数帯域における時間差を調整することとなるが、受聴者の伝達特性は実際にはヘッドホンの装着状態、外耳あるいは内耳の形状によって、高域あるいは低域のそれぞれで時間差が異なり、また帯域ごとに左右の時間差も異なる。そこで、特定周波数帯域別に左右の時間差を算出し、左右の周波数特性バランスを調整する。
具体的には、音源部1からの音声信号を帯域ごとに分けて再生し、帯域別時間差調整処理部14において受聴者が入力部6を通じて帯域ごとの左右の偏りを入力し、これらを制御パラメータとして算出する。そして、帯域別時間差調整処理部14で算出された制御パラメータは、演算処理部11において音源部1からの音声信号あるいは上記時間差調整処理部12によって算出された制御パラメータの付加された音声信号に付加され、さらに演算結果記憶部16を介して演算結果記憶部16に一次記憶される。
音圧レベル調整処理部13は、左右の音声出力部3R、3Lから流れる左右無相関な測定用ノイズに対して入力部6を介して入力される受聴者の左右音圧レベル差の調整を受け付け、それに基づいて左右の音圧レベル差を算出する手段である。時間遅延データの測定と同様に、受聴者の外耳あるいは内耳の左右形状の差異によって、左右の信号レベルに差異が生じる場合があるが、この場合には右あるいは左側に音像が偏って定位する。そこで、左右の信号レベルに強弱を施し、受聴者の真ん中に音像が定位する位置に信号が受聴できるよう信号レベルを調整し、受聴者が知覚する左右の音圧レベル量を同定する。
具体的には、上述の時間差調整処理部12と同様、受聴者が入力部6を通じて左右の音圧レベルの偏りを入力し、これを制御パラメータとして算出する。そして、音圧レベル調整処理部13で算出された制御パラメータは、演算処理部11において音源部1からの音声信号あるいは上記時間差調整処理部12によって算出された制御パラメータを付加した音声信号に付加され、演算結果記憶部16を介して演算結果記憶部16に一次記憶される。
帯域別音圧レベル調整処理部15は、左右の音圧レベル差を帯域ごとに分けて調整する手段である。これには、左右無相関な測定用ノイズを帯域制限して再生し、その音圧レベルを求める方法がある。
上述の音圧レベル調整処理部13において左右の信号レベルを調整した場合、信号の全周波数帯域においてのレベルに対して強弱を調整することとなるが、受聴者の伝達特性は実際にはヘッドホンの装着状態、外耳あるいは内耳の形状によって、高域あるいは低域のそれぞれで聞こえ方に差異が生じ、また帯域ごとに左右の聞こえ方も異なる。そこで、特定周波数帯域別に左右のレベル調整を行い、左右の周波数特性バランスを調整し、左右の各周波数帯域別レベルを同定する。
この場合も上記同様、受聴者が入力部6を通じて帯域ごとの左右の音圧レベルの偏りを入力し、これらを制御パラメータとして算出する。そして、帯域別音圧レベル調整処理部15で算出された制御パラメータは、演算処理部11において音源部1からの音声信号あるいは上記時間差調整処理部12及び音圧レベル調整処理部13によって算出された制御パラメータを付加した音声信号に付加され、演算結果記憶部16を介して演算結果記憶部16に一次記憶される。
[4.作用効果]
上記のような構成からなる本装置の作用について図3を用いて説明する。まず、受聴者による入力部6における時間差調整モードの指定及び音声出力の開始指示を受けると、音源部1から音声信号が出力される。すると、演算処理部11を介して、音声出力部3R、3Lから処理のされていない音声が再生される。この音声出力部3R、3Lからは、まず左右同一振幅同位相にして同じ音圧レベルの白色ノイズが再生された後、正中線から右側見開き90度の位置及び左側見開き90度の位置に白色ノイズを交互に仮想再生される。受聴者はこれに基づいて、入力部6に設けられた左右差調整スイッチによって左右時間差調整を行う。
具体的には、音像が左に偏って定位していると判断した場合には、左右差調整スイッチの例えば「R」ボタンを指定する。この入力を受けて、時間差調整処理部12は、演算処理部11から入力される左右の音声信号である「A」(右)及び「B」(左)に対して時間遅延量に関する所定の制御パラメータ「α」を加減して、「A+α」及び「B−α」を得る。これにより、音声信号「A」を遅延させ、音声信号「B」をこの遅延量分早める。受聴者は、音像が真ん中に定位したと知覚するまで左右差調整スイッチのボタンを複数回指定し、指定があるごとに時間差調整処理部12は、音声信号「A」及び「B」に相対的な制御パラメータを加減し、左右遅延量を同定する。
受聴者が真ん中に音像が定位したと知覚し、決定指示を入力した場合には、演算処理部11は、そのときの制御パラメータ「α」を音声信号「A」及び「B」に対して加減し、左右遅延差が調整された音声信号「C」及び「D」を得る。
次に、受聴者は、入力部6から音圧レベル調整モードを選択し、音声出力の開始指示を受けると、同じ音圧レベルで無相関な白色ノイズが再生される。受聴者は、この白色ノイズを聴取しながら、左右の音圧レベルが均等となるように、入力部6に設けられた左右差調整スイッチによって左右レベルの調整を行う。具体的には、左の音声が大きい場合には、相対的に左のレベルを下げ右のレベルを上げるため、左右差調整スイッチの「R」ボタンを指定する。この入力を受けて、音圧レベル調整処理部13は、演算処理部11から入力される左右の音声信号である「C」(右)及び「D」(左)に対して、音圧レベルの制御パラメータ「β」を加減し、「C+β」及び「D−β」を得る。この制御パラメータ「β」が加減されることにより、上記の例で言えば、相対的に左の音圧レベルが下がり、右の音圧レベルが上がることとなる。受聴者は、左右の音圧レベルが均等になるまで左右差調整スイッチの「R」又は「L」のいずれかのボタンを指定し、この指定のたびに音圧レベル調整処理部13は、音声信号「C」及び「D」に所定のパラメータ「β」を加減する。
受聴者は、左右の音圧レベルが均等であると知覚し、当該バランスで決定指示を入力した場合には、演算処理部11がそのときの制御パラメータ「β」を音声信号「C」及び「D」に加減し、左右の音圧レベルが均等となった音声信号「E」及び「F」を得る。
続いて、帯域別時間差調整処理部14及び帯域別音圧レベル調整処理部15において、帯域別の時間差調整及び音圧レベル調整を行うのであるが、処理の流れは概ね時間差調整処理部12及び音圧レベル調整処理部13と同様である。ただし、帯域別調整処理においては、音源部1の出力信号に帯域制限フィルタを処理して再生される。この場合、受聴者による開始指示の後、最も低い周波数帯域から時間差調整又は音圧レベル調整を行う。調整する周波数帯域数は任意であるが、本実施形態では、例えば1KHzを基準としたオクターブバンド別帯域とし、63Hzから16KHzまでを9帯域に分割して、調整することを想定している。
受聴者は、帯域ごとに再生される白色ノイズを聴取して、入力部6に設けられた左右差調整スイッチを用いて上記の時間差調整処理及び音圧レベル調整処理を行い、帯域ごとに左右差が均等であると知覚した場合には、帯域切換スイッチを指定して、次に低い帯域の調整を行うようにする。
このような処理により、全帯域の時間差調整が終了した場合には、受聴者の決定指示により、帯域別時間差調整処理部14は、制御パラメータγを左右の音声信号「E」(右)及び「F」(左)に加減し「E+γ」及び「F−γ」を算出し、これに基づいて左右の音声信号「G」(右)及び「H」(左)を得る。さらにこれらの音声信号に基づいて全体域の音圧レベル調整が終了した場合には、受聴者の決定指示により、帯域別音圧レベル調整処理部15は、制御パレメータεを左右の音声信号「G」及び「H」に加減し「G+ε」及び「H−ε」を算出し、これに基づいて左右の音声信号「I」(右)及び「J」(左)を得る。
このようにして時間差調整、音圧レベル調整、帯域別時間差調整及び帯域別音圧レベル調整の各処理の結果得られた制御パラメータ「α」〜「ε」は、処理データ記憶部7に記憶されることとなる。そして、この記憶された処理データを呼び出すことによって、他の音楽メディアを再生する場合にも、当該左右時間差、左右音圧レベルの設定された状態に音声信号を処理して再生することが可能となる。
以上のように作用する本実施形態によれば、受聴者がヘッドフォンを装着した状態において、時間遅延調整、音圧レベル調整、帯域別時間差調整並びに帯域別音圧レベル調整の各処理を施すことにより、受聴者個々人のヘッドホンの装着位置あるいは受聴者の外耳又は内耳の物理特性や受聴者の知覚特性に合わせた最適な伝達特性を実現し、左右再生バランスのとれた音声再生環境を提供することができる。
特に、音声信号を周波数帯域にわけ、それぞれの帯域における受聴者の左右の耳における物理特性や知覚特性を把握した上で、音圧レベルあるいは左右時間差を設定することが可能である。
また、ヘッドフォンの装着状態は、同一のヘッドフォンを使用する限り大きく異なることはないから、利用するヘッドフォンを特定した場合の調整データを求め、これを処理データ記憶部7に記憶しておくことによって、他のさまざま音楽メディアを再生する際にも、その受聴者に最適な再生環境を提供することが可能となる。
また、時間調整処理又は帯域別時間調整処理において左右同一振幅同位相のノイズを用いるため、通常の音楽等を調整用音声として用いるよりも、左右位相差を知覚し易く、より正確な時間差調整が可能となる。さらに、音圧レベル調整又は帯域別音圧レベル調整においては、左右無相関ノイズを用いることにより、左右全く独立な音声を聴取できるから、左右の音圧レベル差の知覚を容易に行うことができる。
なお、上記実施形態では、音声信号の補正処理を時間差調整、音圧レベル調整、帯域別時間差調整、帯域別音圧レベル調整の順に行う態様を示したが、これらの補正処理手順は任意に変更可能であり、また、帯域別音圧レベル調整に他の各調整を任意に組み合わせることによって2つ又はそれ以上の処理を行う構成とすることもできる。
[5.実施例]
次に、上記実施形態における装置において実行されるプログラムの処理の具体例を図4〜図 に示す画面例を参照して説明する。
まず、プログラムを起動させると、図4(a)に示すような再生ファイル設定画面である「File Loader」画面が表示される。ここで、「Open file」ボタンを指定すると、図5に示すようなファイル選択画面が表示されるので、ここでは「INOISE60sec.wav」ファイル(無相関な白色ノイズ連続再生用ファイル)を選択する。正しく選択されると画面は図4(b)に示すように、「FILENEME」欄に選択したファイル名が表示される。
「wavPlayer」ボタンを指定すると、図6に示すような詳細設定画面が表示される。この画面において、61は時間差調整設定を表示し、62は音圧レベル設定を表示し、また、63は帯域別音圧レベル設定を表示し、64は前記帯域別音圧レベル設定に連動したイコライザーを表示するメニューウィンドウである。
次に、図4(a)に示した「File Loader」画面において、「Auto」ボタンを指定すると、図7(a)に示す補正処理画面である「Auto Measurement」画面が表示される。この画面において、「PowerLevel」タブは音圧レベル調整を行う画面であり、上記実施形態における音圧レベル調整処理部13に処理を指示するための画面である。また、「Frequency」タブは帯域別音圧レベル調整を行う画面であり、上記実施形態における帯域別音圧レベル調整処理部15に処理を指示するための画面である。また、「Time delay」タブは時間差調整を行う画面であり、上記実施形態における時間差調整処理部12に処理を指示するための画面である。
なお、本実施例で示すプログラムでは、上記実施形態における帯域別時間差調整処理部14に当たる調整機能を設けていない。また、各調整画面には、「<==」ボタンあるいは「==>」ボタンの左右差調整ボタン71が設けられるとともに、各調整機能における調整値を決定するための「(O)」ボタン72が設けられている。この決定ボタンによって、各機能で把握される調整値(制御パラメータ)が上記実施形態における演算結果記憶部16に一時記憶される。
この画面には、上記のほか信号再生(PLAY)・停止(STOP)の各ボタン、パラメータを処理データ記憶部7に記憶(SAVE)・読み出す(LOAD)各ボタン、信号処理スイッチ(EQ on・EQ off)の各ボタンが設けられている。
ここで、はじめに「PowerLevel」タブを選択し、音圧レベルの調整を行う。なお、本プログラムでは、「Auto Measurement」画面の選択を受聴者に要求することなく、起動時に「PowerLevel」タブが予め選択された状態とすることもできる。
まず、受聴者は、「PLAY」ボタンを押す。前記の通り、図4(a)の「File Loader」画面において「INOISE60sec.wav」ファイルが選択されているため、音声出力部3R、3Lより無相関ノイズが再生されることとなる。受聴者は、この再生音を聴取しながら、左右の音圧レベルが均等となるように、左右差調整ボタン71R又は71Lのいずれかを指定して音圧レベルを調整する。例えば、右耳に聞こえる音声が左耳より大きいと知覚した場合には、ボタン71Lを指定することによって、相対的に音声出力部Lからの出力レベルを上げるとともに音声出力部Rからの出力レベルを下げることができる。
また、このとき左右差調整ボタン71の指定具合に応じて、図6に示す詳細設定画面の音圧レベル設定62のバーが上下に移動するため、受聴者は、音圧レベルが左右にどれだけの偏りを以って調整されているかを視認することができる。
このような左右の音圧レベルの調整の結果、受聴者が左右レベルが均等になったと知覚した場合には、決定ボタン72を指定する。そうすると、音圧レベル調整処理部13において左右レベル差に関する制御パラメータが音源部1から出力される左右の音声信号に加減され、その結果が演算結果記憶部16に記憶されることとなる。
音圧レベル調整が完了したら、次に「Frequency」タブを選択し、帯域別音圧レベル調整を行う。この設定画面を図7(b)に示す。この設定画面には、調整する周波数帯域を変更する帯域切換スイッチ73として「CHENGE BAND」ボタンが設けられている。受聴者は、上記の左右差調整ボタン71とこの帯域切換スイッチ73を利用して、帯域別音圧レベル調整を行う。
より具体的には、受聴者は「Auto Measurement」画面(図7(b)参照)の「PLAY」ボタンを指定すると、前記同様、音声出力部3R、3Lより無相関ノイズが再生される。受聴者はこの音声を聴取しながら、帯域ごとに左右音圧レベルの調整を行うのであるが、本プログラムでは設定周波数が1KHzを中心として63Hz〜16KHzまで9帯域に分けて設けられており、プログラム起動時には最も低い周波数である63Hzの調整を行えるように設定されている。そして、上記の音圧レベル調整と同様の手法によって、周波数帯域ごとの左右音圧レベルを左右差調整ボタン71で調整し、一帯域の調整が完了した場合には帯域切換スイッチ73を指定することによって一つ高い帯域に移動し、当該帯域の調整を行う。
また、このとき左右差調整ボタン71による調整状況が図6(a)に示す詳細設定画面の63は帯域別音圧レベル設定63L、63Rに左右帯域ごとに表示されるので、受聴者は現在どの帯域の調整を行っているかあるいは左右差がどのくらい生じているかを視認することができる(図6(b))。また、この帯域別音圧レベルの調整に連動して、イコライザー64の最大レベルを示すバーも変化するので、これによって、受聴者がいずれの帯域を調整しているかを視認することができる。
上記のような作業を繰り返し、全周波数帯域の音圧レベル調整を行い、完了した場合には、決定ボタン72を指定する。そうすると、帯域別音圧レベル調整処理部15において左右レベル差に関する制御パラメータが音源部1から出力される左右の音声信号に加減され、その結果が演算結果記憶部16に記憶されることとなる。
帯域別音圧レベル調整が完了したら、次に「Time Delay」タブを選択し、時間差調整を行う。この設定画面を図7(c)に示す。この設定画面では、左右差調整ボタン71を利用して、再生音の左右定位バランスを調整する。時間差調整においては、左右同相の白色ノイズを再生して行うため、まず、図4(a)に示す「File Loader」画面で「Open file」ボタンを指定し、図5に示すファイル選択画面で「CHKCT2LR2CT2h.wav」ファイルを選択する。このファイルは、まずモノラルのノイズをセンターから再生し、その後正中線より左90度に仮想再生することによって定位させたノイズ、さらに右90度に仮想再生することによって定位させたノイズをそれぞれ数回再生し、最後に再度モノラルのノイズをセンターから再生する構成となっている。
受聴者は、左右の時間差調整を左右差調整ボタン71R又は71Lのいずれかを指定して調整し、センターのノイズ信号の定位位置、左右それぞれのノイズの定位位置を調整する。また、この調整した情報は、図6に示す詳細設定画面の時間遅延設定61に、「L」又は「R」の遅延タップ数として表示されるため、受聴者はこれに基づき調整量を視認することができる。
このようにして左右時間差調整が完了した場合には、受聴者は決定ボタン72を指定する。そうすると、時間差調整処理部12において左右時間差に関する制御パラメータが音源部1から出力される左右の音声信号に加減され、その結果が演算結果記憶部16に記憶されることとなる。
以上のようにして音圧レベル調整、帯域別音圧レベル調整及び時間差調整が完了した場合には、図7(c)に示す「Auto measurement」画面において、「SAVE」ボタンを指定すると、ファイル保存画面が表示される。受聴者はここで、所望のファイル名を付して保存指示を入力することによって上記各設定が処理データ記憶部7に記憶されることとなる。
本発明の実施形態における装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における処理の概要を示す概念図である。 本発明の実施形態における装置の処理を示すブロック図である。 本発明の具体的な実施例における画面例である。 本発明の具体的な実施例における画面例である。 本発明の具体的な実施例における画面例である。 本発明の具体的な実施例における画面例である。
符号の説明
1…音源部
2…補正処理部
3,3R,3L…音声出力部
4…ユーザインタフェース部
5…表示部
6…入力部
7…処理データ記憶部
11…演算処理部
12…時間差調整処理部
13…音圧レベル調整処理部
14…帯域別時間差調整処理部
15…帯域別音圧レベル調整処理部
16…演算結果処理部
61…時間遅延設定
62…音圧レベル設定
63…帯域別音圧レベル設定
64…イコライザー
71,71R,71L…左右差調整ボタン
72…決定ボタン
73…帯域切換スイッチ

Claims (24)

  1. 音源部から出力される音声信号に対して所定の処理を施すことによって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整方法であって、
    左右再生バランス調整用の音声信号を出力する処理と、
    前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出する帯域別音圧レベル調整処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする再生バランス調整方法。
  2. 前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項1記載の再生バランス調整方法。
  3. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出する時間差調整処理を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の再生バランス調整方法。
  4. 前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする請求項3記載の再生バランス調整方法。
  5. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出する音圧レベル調整処理を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の再生バランス調整方法。
  6. 前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項5記載の再生バランス調整方法。
  7. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差の修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出する帯域別時間差調整処理を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の再生バランス調整方法。
  8. 前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする請求項7記載の再生バランス調整方法。
  9. コンピュータを制御することにより、音源部から出力される音声信号に対して所定の処理を施すことによって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整プログラムであって、
    左右再生バランス調整用の音声信号を出力させ、
    前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出させることを特徴とする再生バランス調整プログラム。
  10. 前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項9記載の再生バランス調整プログラム。
  11. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出させることを特徴とする請求項9又は10記載の再生バランス調整プログラム。
  12. 前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする請求項11記載の再生バランス調整プログラム。
  13. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出させることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の左右バランス調整プログラム。、
  14. 前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項13記載の再生バランス調整プログラム。
  15. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出させることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の再生バランス調整プログラム。
  16. 前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする請求項15記載の再生バランス調整プログラム。
  17. 音源部から出力される音声信号に対して複数の処理を施す各処理部を備え、この処理部の処理によって、受聴者のヘッドホンの装着位置、外耳及び内耳の物理特性又は知覚特性に対応した左右再生バランスを実現する再生バランス調整装置であって、
    左右再生バランス調整用の音声信号を出力する音源部と、
    前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右音圧レベル差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右音圧レベル差をパラメータとして検出する帯域別音圧レベル調整部と、を備えることを特徴とする再生バランス調整装置。
  18. 前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを出力し、
    前記帯域別音圧レベル調整部は、前記左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項17記載の再生バランス調整装置。
  19. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右時間差をパラメータとして検出する時間差調整部を備えることを特徴とする請求項17又は18再生バランス調整装置。
  20. 前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを出力し、
    前記時間差調整部は、前記左右同一振幅同位相のノイズに基づいて処理することを特徴とする請求項19記載の再生バランス調整装置。
  21. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の左右音圧レベルに対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した左右音圧レベル差をパラメータとして検出する音圧レベル調整部を備えることを特徴とする請求項17乃至20のいずれか1項に記載の再生バランス調整装置。
  22. 前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右無相関のノイズを出力し、
    前記音圧レベル調整部は、前記左右無相関のノイズを用いることを特徴とする請求項21記載の再生バランス調整装置。
  23. 前記調整用の音声信号と、受聴者における当該音声信号の帯域ごとの左右時間差に対する修正指示とに基づいて、受聴者に対応した帯域ごとの左右時間差をパラメータとして検出する帯域別時間差調整部を備えることを特徴とする請求項17乃至22のいずれか1項に記載の再生バランス調整装置。
  24. 前記音源部は、前記調整用の音声信号として左右同一振幅同位相のノイズを出力し、
    前記帯域別時間差調整部は、前記左右同一振幅同位相のノイズを用いることを特徴とする請求項23記載の再生バランス調整装置。
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