JP3994788B2 - 伝達特性測定装置、伝達特性測定方法、及び伝達特性測定プログラム、並びに増幅装置 - Google Patents

伝達特性測定装置、伝達特性測定方法、及び伝達特性測定プログラム、並びに増幅装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチチャンネルの音響再生環境下における、測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置及び伝達特性測定方法に関する。
【0002】
また、本発明は、マルチチャンネルの音響再生環境下における、測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置によって実行される伝達特性測定プログラムに関する。
【0003】
また、本発明は、マルチチャンネルの音響再生環境下における、測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置を内蔵する増幅装置に関する。
【0004】
【従来の技術】
2個を超える複数個の独立したチャンネルを持つ、いわゆるマルチチャンネルが再生可能なメディアとしてはディジタルバーサタイルディスク又はディジタルビデオディスク(Digital Versatile Disc or Digital Video Disc:DVD)オーディオや、スーパーオーディオコンパクトディスク(Super Audio Compact Disc:SACD)等が規格化されている。
【0005】
これらの規格におけるマルチチャンネルのスピーカ位置の設定は、ITU−R(international telecommunications union radiocommunication sector)の勧告BS-775-1Mutichannel Stereophonic Sound System with and without Accompanying Pictureに基づいている。
【0006】
図14には、前記勧告によるマルチチャンネルの標準的なスピーカ配置を示す。聴取者Uに対するフロントの左L,右R、フロントのセンターC、サラウンドの左LS,サラウンドの右RSの5チャンネルの配置である。また、この5チャンネルの配置に、図15に示すように低域補正(Low frequency Enhancement:LFE)を再生するサブウーハー(Sub woofer:SW)スピーカを加えたいわゆる5.1チャンネルの配置も標準的となっている。
【0007】
一方、これらのマルチチャンネルのメディアを再生するオーディオ再生装置(プレーヤ)では、メディアの持つ独立した最大チャンネル数に応じた、独立したオーディオ再生回路とオーディオ出力端子を備えている。光ディスクが5チャンネル又は5.1チャンネルのオーディオソースを記録しているのであれば、それを再生するプレーヤの出力端子は5チャンネル又は5.1チャンネル入力端子を持つ外部アンプに接続され、さらに外部アンプは5チャンネル又は5.1チャンネルに対応した各々のスピーカに接続される。
【0008】
ところで、現在、前記DVDなどをソースとした、マルチチャンネル音響再生環境下において、各々のチャンネルごとの音響特性を測定するには、各チャンネル個々に、テストトーンと呼ばれるピンクノイズやホワイトノイズを再生し、それを、ユーザの耳で確認し、各チャンネルのレベル差を、ユーザがリモコンなどを用いて手動で調整している。
【0009】
また、高品質で高価な高級AVアンプなどでは、リスニングポジションに測定用マイクを置き、アンプ内部にテストジェネレータを用意し、各チャンネル単位で、テストトーンを再生し、それを、マイクで収音し、その信号を取り込み、元のテストトーンを用いて、各チャンネル間のレベル差や、伝搬距離(時間)の差を測定し、自動的に、レベル差や伝搬距離の差を調整する機能をもっているものもある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したマルチチャンネル音響再生下の各システムでは、いずれも各チャンネルごとに、テストトーンを再生しなければならなかった。
【0011】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定することのできる伝達特性測定装置及び伝達特性測定方法の提供を目的とする。
【0012】
また、本発明は、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定する伝達特性測定装置をコンピュータにより構成させることができる伝達特性測定プログラムの提供を目的とする。
【0013】
また、本発明は、マルチチャンネル音響再生環境下において、自動的に各チャンネルの伝達特性が測定される増幅装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る伝達特性測定装置は、上述した課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの測定対象から除外する伝達特性算出及び決定手段とを備える。
【0015】
被測定対象選択手段は、複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいてn(n≦m)個の測定対象から一の被測定対象を選択する。伝達特性算出及び決定手段は、被測定対象選択手段により選択された一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ一の被測定対象を複数mの測定対象から除外する。
【0016】
これまで、離散クロススペクトル法を用いて、音響再生装置から再生された音を、リスニングポジジョンにおいてマイクで収音し、音響再生装置に入力される元の信号と、マイクで収音した信号とを解析することにより、リスニングポジションでの、音響特性(振幅や、インパルス応答(伝搬時間)など)を測定する方法により、1つのチャンネルの音響再生装置を、ノイズやインパルスなどの測定信号を用いず、音楽や映画のサウンドそのものを使用して、音響測定することはできることは明らかになっている。
【0017】
本発明では、離散クロススペクトル法による伝達特性測定を用いることにより、マルチチャンネル再生環境下において、各チャンネルから1チャンネルづつテストトーンを出すのではなく、通常のマルチチャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの測定を行い、調整することができる。
【0018】
このように、本発明では、例えば、DVDなどの再生装置で、マルチチャンネルの再生ソース信号を再生し、その再生装置に接続された、AVアンプなどのようなマルチチャンネルに対応したアンプ及び、それに接続されたスピーカからなる、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネルの再生ソース信号をそのまま用いてマルチチャンネルで再生しながら、各チャンネル単位で測定を行い、全チャンネルを測定するものである。
【0019】
また、測定の後、測定結果を元に、AVアンプなどのパラメータを調整することによって自動調整も行えるようにするものである。
【0020】
本発明に係る伝達特性測定装置は、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定手段とを備える。
【0021】
被測定対象選択手段は、複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する。伝達特性算出及び決定手段は、一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う。
【0022】
本発明に係る伝達特性測定方法は、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力信号を用いて前記m個の内のn(n≦m)個の被測定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法において、前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の被測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程とを備える。
【0023】
本発明に係る伝達特性測定方法は、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法において、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定工程とを備える。
【0024】
本発明に係る伝達特性測定プログラムは、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力信号を用いて前記m個の被測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において実行される伝達特性測定プログラムであって、前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程とを備える。
【0025】
本発明に係る伝達特性測定プログラムは、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置によって実行される伝達特性測定プログラムにおいて、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定工程とを備える。
【0026】
本発明に係る増幅装置は、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達特性が測定される増幅装置において、前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段により選択された前記一の増幅器に供給される入力信号と、その入力信号に対応する増幅器の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の増幅器の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の増幅器を前記複数mの増幅器から除外する伝達特性算出及び決定手段とを備える伝達特性測定装置を内蔵している。
【0027】
本発明に係る増幅装置は、前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達特性が測定される増幅装置において、前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定手段とを備える伝達特性測定装置を内蔵している。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施の形態について図面を参照しながら説明する。先ず、第1の実施の形態は、空間的位置を相互に異ならせたマルチチャンネルの音響再生環境下、例えば5チャンネル音響再生システムの中の被測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置である。5チャンネルで記録された音楽や、映画のサウンドそのものを使用して、被測定対象、例えば各増幅器等の伝達特性を測定する。この伝達特性測定装置の詳細については後述する。
【0029】
先ず、5チャンネル音響再生システムの構成について説明する。この5チャンネル音響再生システムは、5チャンネルのオーディオソースが記録された、例えばDVD規格の光ディスクから再生した5チャンネルのオーディオ信号を、5チャンネルの各オーディオ信号に対応した各スピーカから出力するシステムである。ここでいう5チャンネルとは、聴取者に対して前方側左チャンネルL、前方側中央チャンネルC、前方側右チャンネルR、後方側左のサラウンドチャンネルLS、後方側右のサラウンドチャンネルRSに相当するものである。
【0030】
図1に示すように、この5チャンネル音響再生システム1は、図示しない光ディスク再生部から供給される5チャンネルのアナログオーディオ信号を各チャンネル毎に増幅する増幅部2と、増幅部2により増幅された各アナログオーディオ信号を出力するスピーカ部3と、スピーカ部3の各スピーカから出力された音を収音するマイクロホン4と、前記増幅部2内の各増幅器等の伝達特性を測定する伝達特性測定装置5とを備えてなる。
【0031】
図示しない光ディスク再生部は、DVD規格の光ディスクから記録信号を読み出す光学ピックアップと、光学ピックアップが読み出した読み取り信号を増幅するRFアンプと、RFアンプが増幅した信号からサーボ用信号を生成したり、前記増幅信号に記録パターン検出処理や誤り訂正処理等の信号処理を施すサーボ・信号処理部と、このサーボ・信号処理部で生成されたサーボ用信号に基づいて光学ピックアップや光ディスクを回転駆動する機構部と、サーボ・信号処理部で前記信号処理が施された信号を5チャンネル分の独立したデジタルオーディオ信号に変換するデコーダー部とを備えている。また、オーディオ再生部は、デコーダー部で変換された5チャンネル分の独立したデジタルオーディオ信号を5チャンネルそれぞれにアナログオーディオ信号に変換するD/A変換部とを備えている。
【0032】
増幅部2は、前記D/A変換部からの5チャンネルそれぞれのアナログオーディオ信号を前記各入力端子21L、21C、21R、21LS、21RSを介して受け取り、前記増幅部2内の各増幅器22L、22C、22R、22LS、22RSで増幅する。
【0033】
スピーカ部3は、左チャンネル用のスピーカ31L、中央チャンネル用のスピーカ31C、右チャンネル用のスピーカ31R、左サラウンドチャンネル用のスピーカ31LS、右サラウンドチャンネル用のスピーカ31RSを備え、前記増幅部2から供給された各チャネル毎のアナログオーディオ信号を出力する。
【0034】
マイクロホン4は、聴取者によるリスニングポジションに置かれた測定用マイクロホンであり、5チャンネルで記録された音楽や、映画のサウンドそのものを収音して電気信号に変換し、伝達特性測定装置5に供給する。
【0035】
伝達特性測定装置5は、5チャンネル分の被測定対象に供給される各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択部51と、被測定対象選択部51により選択された一の被測定対象の伝達特性を算出し、決定する伝達特性算出&決定部52とからなる。
【0036】
被測定対象選択部51は、増幅部2の各増幅器22L、22C、22R、22LS、22RSに入る前の、前方側左チャンネルL、前方側中央チャンネルC、前方側右チャンネルR、後方側左のサラウンドチャンネルLS、後方側右のサラウンドチャンネルRSの各入力アナログオーディオ信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する。
【0037】
被測定対象選択部51は、図2に示すように、5チャンネル分の被測定対象に供給される5チャンネルの入力信号を取り込む取り込み部511と、取り込み部511によって取り込まれた5チャンネルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出部512と、このレベル検出部512によって検出されたレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択部513とを備える。
【0038】
取り込み部511は、図示しないA/D変換部によりデジタルオーディオ信号とされたLチャンネル、Rチャンネル、Cチャンネル、LSチャンネル、RSチャンネル用の各オーディオ信号を後述するポイント数Pだけ取り込むことができる容量のL−CH用バッファメモリ、R−CH用バッファメモリ、C−CH用バッファメモリ、LS−CH用バッファメモリ、RS−CH用バッファメモリを備えてなる。
【0039】
レベル検出部512は、取り込み部511が前記各バッファメモリに取り込んだデータのレベルを検出し、最大レベルのチャンネルを、選択部513に選択させる。このレベル検出部512は、データのレベルを、ピークトゥピークで検出する。また、FFTにより周波数軸上に変換し、例えば500Hz〜2kHzというような帯域を使って測定してもよい。また、正規化(RMS)により測定することもできる。
【0040】
このように、取り込み部511が取り込んだ5チャンネルの各チャンネル毎に入力されるオーディオ信号のレベルをレベル検出部512にてチェックし、ある一定以上の音量レベルで、かつ5チャンネルの各チャンネルの中で一番大きいレベルであった、チャンネルを、被測定対象チャンネルとして選択部513が選択する。
【0041】
伝達特性算出&決定部52は、被測定対象選択部51で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の出力信号とに直交変換処理を施す直交変換部と、この直交変換部によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出部と、前記直交変換部によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出部と、前記パワースペクトル算出部によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出部によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出部と、前記スペクトル平均値算出部によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出部と、前記スペクトル平均値算出部によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出部と、前記コヒーレンス算出部によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出部によって算出された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性決定部とを備える。
【0042】
図3には、伝達特性算出&決定部52の要部の詳細を示す。図3の入力端子61には、被測定対象選択部51で選択された一の被選択対象への入力信号がディジタル変換された入力IN1が供給される。入力端子71には、入力信号IN1に対応する被測定対象の前記出力信号がディジタル変換された入力IN2が供給される。
【0043】
ここで、伝達特性の測定に必要な音声信号のサンプル数は、後述する直交変換処理の具体例である、高速フーリエ変換(FFT)のポイント数、及び後述するパワースペクトル及びクロススペクトルの平均する回数を用いて算出される。例えば、上記伝達特定の測定に必要なサンプル数をS、高速フーリエ変換のポイント数をP、平均する回数をNとする場合には、上記伝達特性の測定に必要なサンプル数Sは以下の(1)式で表される。
【0044】
S=P×N ・・・(1)
【0045】
具体的には、高速フーリエ変換のポイント数Pが65536、平均する回数Nが4のときには、サンプル数Sは、
65536×4
の値となる。
【0046】
このサンプル数Sは、測定の対象となる伝達特性が周波数特性(伝達関数)のように詳細なポイントで算出されるものであるときには、前記65536ポイントとするが、詳細な応答を必要としない、例えばインパルス応答により遅延時間を概略値として求めるような場合には、1024や、2048ポイントでもよい。インパルス応答のピーク位置だけが分かればよいので、大きなポイント数である必要はない。また、何回平均するかについても、4回、10回に限定されるものではなく、測定の対象となる伝達特性の性質に応じて、1、2、3、5、6、7、9回でもよい。また、20、25、30回でもよい。
【0047】
なお、この具体例では、入力IN1の信号に対して入力IN2の信号が高速フーリエ変換のポイント数の範囲を越えて遅延している場合を考慮して、入力IN2の信号としてはそのまま信号データの先頭から取り出し、入力IN1の信号としては補正分の信号データの先頭から遅延させて取り出す。
【0048】
上記入力IN1の信号は入力端子61から乗算器16に出力されると共に、この入力IN1の信号に対応する入力IN2の信号が入力端子71から乗算器73に出力される。
【0049】
ここで、所定のサンプル数の音声波形の切り出しの際には、切り出し区間の両端に急激な変化が起こらないようにすると共に、スペクトル領域では信号のスペクトルに窓関数のフーリエ変換の畳み込み、即ち重みつき移動平均を行うために、元の波形に時間窓を乗算する処理が必要である。よって、窓関数発生器62、72からは、上記乗算器63、73に送られる信号の帯域に対応する窓関数が発生されて乗算器63、73に供給される。これにより、上記乗算器63、73では帯域の信号と窓関数とが乗算され、この乗算された信号は、それぞれFFT解析器64、74に送られる。
【0050】
上記FFT解析器64、74では、送られた信号データに高速フーリエ変換処理を施すことにより、入力IN1の信号の周波数スペクトル及び入力IN2の信号の周波数スペクトルが求められる。
【0051】
上記入力IN1のスペクトルの複素データをX(k)とするとき、この複素データX(k)は乗算器66に送られると共に、複素共役変換器65にも送られる。この複素共役変換器65では送られた複素データX(k)が複素共役データX*(k)に変換されて乗算器66に送られる。この乗算器66では上記FFT解析器64からの複素データX(k)と上記複素共役データX* (k)とが乗算されて入力IN1のパワースペクトルX* (k)X(k)が求められる。このパワースペクトルX* ( k)X(k)はレジスタ81aに記憶される。
【0052】
同様にして、上記入力IN2のスペクトルの複素データをY(k)とすると、この複素データY(k)は乗算器76に送られると共に、複素共役変換器75に送られる。この複素共役変換器75では送られた複素データY(k)が複素共役データY* (k)に変換されて、この複素共役データY* (k)は乗算器76に送られる。この乗算器76では上記FFT解析器74からの複素データY(k)と上記複素共役データY* (k)とが乗算されて入力IN2のパワースペクトルY* (k)Y(k)が求められる。このパワースペクトルY* (k)Y(k)はレジスタ81cに記憶される。
【0053】
また、上記複素共役変換器65から出力される入力IN1のスペクトルの複素共役データX* (k)と上記FFT解析器74から出力される入力IN2のスペクトルの複素データY(k)とは乗算器17で乗算されて、クロススペクトルX* (k)Y(k)が求められ、このクロススペクトルX* (k)Y(k)はレジスタ81bに記憶される。
【0054】
ここで、上記レジスタ81a、81b、81cは、上記平均する回数Nに対応してN個から成るものであり、N個の入力IN1のパワースペクトルX* (k)X(k)、入力IN2のパワースペクトルY* (k)Y(k)、及びクロススペクトルX* ( k)Y(k)をそれぞれ記憶するものである。
【0055】
この後、上記レジスタ81a、81b、81cにそれぞれ記憶されたN個の入力IN1のパワースペクトルX* (k)X(k)、クロススペクトルX* (k)Y(k)、及び入力IN2 のパワースペクトルY* (k)Y(k)は、それぞれ対応する平均値化回路82a、82b、82cに送られて、入力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)、クロススペクトルの平均値C(k)、及び入力IN2のパワースペクトルの平均値P2(k)が計算される。
【0056】
ここで、上記入力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)は(2)式で表され、入力IN2のパワースペクトルの平均値P2(k)は(3)式で表され、クロススペクトルの平均値C(k)は(4)式で表される。
【0057】
【数1】
Figure 0003994788
【0058】
【数2】
Figure 0003994788
【0059】
【数3】
Figure 0003994788
【0060】
上記入力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)及びクロススペクトルの平均値C(k)は伝達関数演算器85に送られ、この伝達関数演算器85において被測定物の伝達関数H(k)が計算される。具体的には、振幅及び位相が伝達関数として計算される。この伝達関数の値は出力端子87から出力される。
【0061】
振幅及び位相を含めた伝達関数H(k)は以下の(5)式で表され、振幅のみの伝達関数H(k)は以下の(6)式で表される。
【0062】
【数4】
Figure 0003994788
【0063】
【数5】
Figure 0003994788
【0064】
また、上記入力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)、入力IN2のパワースペクトルの平均値P2(k)、及びクロススペクトルの平均値C(k)は、コヒーレンス演算器84に送られる。
【0065】
尚、上記平均値化回路82bで求められたクロススペクトルの平均値C(k)は、複素共役変換器83に送られてクロススペクトルの平均値C(k)の複素共役データC* (k)が求められており、このクロススペクトルの平均値C(k)の複素共役データC* (k)もコヒーレンス演算器84に送られる。
【0066】
上記コヒーレンス演算器84では、上記入力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)、入力IN2のパワースペクトルの平均値P2(k)、クロススペクトルの平均値C(k)、及びクロススペクトルの平均値C(k)の複素共役データC* (k)を用いて、互いに干渉する光波の性質である干渉性いわゆるコヒーレンスが求められる。このコヒーレンスをrとすると、コヒーレンスrは以下の(7)式で表される。
【0067】
【数6】
Figure 0003994788
【0068】
このコヒーレンス演算器84によって演算されたコヒーレンスrは出力端子85を介して図4に示すような伝達関数決定部88に供給される。また、伝達関数演算器84によって演算された伝達関数H(k)も伝達関数決定部88に供給される。
【0069】
伝達関数決定部88は、コヒーレンスrの値に基づいて一の被測定対象の伝達関数H(k)の値の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を5チャンネルの被測定対象から除外する。このとき、伝達関数決定部88は、コヒーレンスrが例えば0.8以上であるときに、その結果(伝達関数)を採用し、そのチャンネルを被測定対象からはずす。
【0070】
5チャンネルのようなマルチチャンネルで同時再生している場合、複数のチャンネルから同時に音が出る為、被測定チャンネル以外のチャンネルで、同じ音量レベルで、似た信号成分である場合は、コヒーレンスrの値が悪化するので、その測定結果は無効とし、測定チャンネル以外のチャンネルの音量レベルが低いかもしくは、違う信号成分である場合には、コヒーレンスrの値が高くなるので、ある一定値以上であれば、その結果を採用するというものである。
【0071】
次に、伝達特性測定装置5の5チャンネル音響再生システムにおける具体的処理例について図5を用いて説明する。
【0072】
ステップS1にて被測定対象選択部51は、取り込み部511が取り込む対象となる測定対象の5チャンネル分が有るか否かをチェックする。測定対象の5チャンネル分が有るときにはステップS2に進む。
【0073】
ステップS2にて被測定対象選択部51は、測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択する。ここでは、前記測定対象の中から選択される一のチャンネルを被測定チャンネルと記している。被測定チャンネルは一つのチャンネルであり、前記測定対象は前記被測定チャンネルの候補を含む少なくとも一つのチャンネルである。このフローが始まった直後であれば、測定対象は5チャンネルであり、一つの被測定チャンネルの測定結果が採用されると、その被測定チャンネルが除外された残りの測定対象は4チャンネルとなる。
【0074】
このステップS2での被測定チャンネルの選択処理の詳細を図6に示す。例えば、被測定対象選択部51にあって、レベル検出器512は、取り込み部511が前記各バッファメモリに取り込んだ5つの測定対象チャンネルの入力レベルを検出し、入力レベルが一番大きいチャンネル情報を選択部513に供給する。選択部513は、レベル検出部512からのチャンネル情報に基づいて入力レベルが一番大きいチャンネルを被測定チャンネルとして選択する(ステップS2−1)。次に、ステップS2−2では、前記ステップS2−1にて選択された被測定チャンネルの入力レベルが一定値以上であるか否かをチェックし、一定値以上であれば被測定チャンネルを確定して図5のステップS3に進む。なお、このステップS2における被測定チャンネルの選択の処理方法の他の具体例については後述する。
【0075】
図5に戻る。図5のステップS3〜ステップS8は各チャンネル毎の測定となる。ステップS3にて、伝達特性算出&決定部52は、前記入力IN1及び入力IN2をFFTに必要なデータ量だけ取り込む。具体的には、高速フーリエ変換のポイント数P=65536分のデータを取り込む。このとき、元の再生ソース信号に対してマイク入力信号がFFTのポイント数の範囲を超えて、遅延している場合を考慮し、マイク入力信号をそのまま、データの先頭から取り出し、元信号をその補正分データの先頭から遅延させる遅延装置を通してデータを取り込む。なお、最初この遅延装置の遅延時間は0である。
【0076】
その後、ステップS4にてFFT解析に基づいて伝達関数、コヒーレンスを算出する。このステップS4のサブルーチンを図7に示す。
ステップS4−1では、入力IN1の元の波形に時間窓を乗算した後にFFT処理を行い、また、ステップS4−2で入力IN2の元の波形に時間窓を乗算した後にFFT処理を行うことにより、入力IN1、IN2の周波数スペクトルを求める。
【0077】
これにより、ステップS4−3で入力IN1の周波数ポイント毎のパワースペクトルを算出し、ステップS4−4で入力IN2の周波数ポイント毎のパワースペクトルを算出する。さらに、ステップS4−5で上記入力IN1、IN2のパワースペクトルを用いてクロススペクトルを算出する。
【0078】
この後、ステップS4−6で、上記ステップS4−1〜S4−5までの処理動作を、各周波数ポイント毎に平均する回数N(=4)回分行ったか否かを判別し、N回行っていないならばステップS4−1に戻り、ステップS4−1〜S4−5までの処理動作を行う。また、N(=4)回行ったならばステップS4−7に進んで、各周波数ポイント毎に入力IN1、IN2のパワースペクトルの平均値、及びクロススペクトルの平均値を求める。
【0079】
さらに、ステップS4−8で、入力IN1、IN2のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて、互いに干渉する光波の性質である干渉性いわゆるコヒーレンスを計算し、ステップS4−9で伝達関数を計算する。以上でステップS4のサブルーチンを終了する。
【0080】
次に、図5のステップS5にて伝達関数決定部88は、コヒーレンスが例えば0.8以上とならない周波数ポイントがあるか否かの信頼性判別処理を行う。言い換えると、全ての周波数ポイント毎の測定結果のコヒーレンスが例えば0.8以上であるか否かをチェックする。このステップS5にてコヒーレンスが0.8以上とならない周波数ポイントが無い(NO)、つまり全ての周波数ポイントでコヒーレンスが0.8以上となったと判定すると、ステップS8に進んで、測定結果を採用し、測定対象チャンネルから除外する。一方、ステップS5の信頼性判別処理においてコヒーレンスが0.8以上とならない周波数ポイントが未だあると判別すると、ステップS6に進む。もちろん、このステップS5にてコヒーレンスが0.8以上となったと判定した周波数ポイントの伝達関数は伝達関数決定部88に内蔵又は外付けのテンポラリーバッファメモリに格納される。
【0081】
ステップS6にて伝達関数決定部88は、ステップS2〜ステップS5までの処理を繰り返す繰り返し回数がZ回に達したか否かをチェックする。この繰り返し回数のチェックは、どうしてもある周波数ポイントで、コヒーレンスが0.8に満たないようなときに、いつまでも待つのではなく、後述するような補間等により伝達関数を決定することによって、測定の効率を上げるために成される。例えばZは5回、10回、15回、20回のように設定する。Z=10回であるとき、ステップS6は繰り返し回数が9回までのときに、ステップS2からの処理を繰り返す。繰り返し回数が10回に達したときには、ステップS7に進む。
【0082】
ステップS7において、繰り返し回数がZに達してもコヒーレンスが0.8に満たない周波数ポイントがあるのであれば、伝達関数決定部88は、その周波数ポイントの伝達関数を前後のデータを用いて、例えば補間により算出する。なお、ステップS7にて繰り返し回数がZに達せず、ステップS2からの処理に戻る場合、コヒーレンス0.8以上の周波数ポイントでは算出された伝達関数を平均化(アベレージング)する。
【0083】
このステップS7にて算出された伝達関数を含めた全ての周波数ポイントでの伝達関数はステップS8にて測定結果として採用され、測定対象チャンネルから除外される。このステップS8の処理が終わった後に、ステップS1に戻ることにより、次の被測定チャンネルに関する伝達関数の算出が行われる。
【0084】
なお、ステップS6にて繰り返し回数がZ回、例えば10回に達していないうちには、ステップS2からの処理が繰り返される訳であるが、この図5、図6に示す処理手順においては、他のチャンネルを被測定チャンネルとして選択することもある。
【0085】
例えば、始めに、ステップS2にてLチャンネルが被測定チャンネルとされ、ステップS3、ステップS4、ステップS5と進み、このステップS5にてNOと判定されて、周波数ポイントが10kHz以上のコヒーレンスが0.8に満たないようなときには、ステップS6にてNOであるので、ステップS2に戻ることになる。このときのステップS2で、Cチャンネルが被測定チャンネルとされることがあるということである。
【0086】
もちろん、ステップS5にてコヒーレンスが0.8に達した周波数ポイントの伝達関数は、Lチャンネル用のテンポラリーバッファメモリに周波数ポイントをアドレスとして格納されるようになっている。つまり、Lチャンネルのコヒーレンスが0.8以上となった周波数ポイントの伝達関数の信頼性の高いものはLチャンネル用のテンポラリーバッファメモリに格納される。
【0087】
次のCチャンネルについての測定でも同様に、ステップS5の信頼性処理の段階で、伝達関数はCチャンネル用のテンポラリーバッファメモリに格納される。
【0088】
もちろん、Cチャンネルの全ての周波数ポイントでの伝達関数の測定の途中でも、他のチャンネル、例えばRチャンネルや、Lチャンネル、あるいはLSチャンネル等が行われることになる。
【0089】
そして、ステップS8まで進んだときには、例えばLチャンネルや、Cチャンネルの伝達関数はそれぞれのテンポラリーバッファメモリに全ての周波数ポイントに対応して格納されることになる。
【0090】
次に、ステップS5での信頼性判別処理の具体例について説明する。
各スペクトルのN回平均の計算(ステップS4−7)により計算されたコヒーレンスは、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均である。このときの各周波数ポイントに対する、コヒーレンスの平均の特性例を図8に示す。前記平均する回数Nによって得られたコヒーレンスの平均を示すものである。
【0091】
図8に示すように、周波数100Hz未満においてコヒーレンスは0.8に満たない。100Hzから10kHzまではコヒーレンスは0.8以上であるが、10kHzを超えるとまたコヒーレンスは0.8に満たなくなっている。
【0092】
よって、伝達関数決定部88は、ステップS5の信頼性判別処理において、コヒーレンスが一定値以上とならない周波数ポイントがあると判定し、ステップS6に進む。
【0093】
そして、ステップS6にて繰り返し回数Zが10回に達するまでに、ステップS2〜ステップS5が繰り返される。それでも、コヒーレンスが0.8に満たない周波数ポイントが、例えば100Hz以下や、あるいは10kHz以上であったならば、そこの伝達関数については補間等によって求めることになる。
【0094】
なお、前記図5のステップS4、詳細には図7のステップS4−9によって求められた伝達関数は、前記5チャンネル音響再生システムのリスニングポジションにおける、他の伝達特性の算出にも用いられる。図9には遅延時間の測定の処理手順を示す。なお、この図9の処理手順は、図5に示したステップS4内の、図7に示したステップS4−9の後に続く処理である。
【0095】
先ず、ステップS11で、終了フラグがONであるか否かを判別する。この終了フラグは、後述する処理によりONにされる。
【0096】
ここで、終了フラグがONでないと判別されるならば、遅延時間の測定が終了していないので、ステップS15に進む。
【0097】
このステップS15では、計算した各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値を取り、その平均値が一定値に満たない場合には、再び図5のステップS3に戻り、入力IN1、IN2を取り込み、コヒーレンスの計算までの処理を繰り返す。
【0098】
また、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値が一定値以上の場合には、ステップS16にて、前記ステップS4−9により算出した伝達関数に逆高速フーリエ変換(IFFT)処理を施して、被測定物のインパルス応答h(t)を得る。さらに、インパルス応答h(t)の最初からFFT処理のポイント数の1/2までのデータについて、ピーク値を検出する。
【0099】
この後、ステップS17に進んで、時間−エネルギ特性の計算を行う。具体的には、インパルス応答h(t)のデータをデシベル(dB)に換算する。このとき、デシベル値をDとすると、このデシベル値Dは以下の(8)式を用いて得られる。
【0100】
D=20log|h(t)| ・・・(8)
【0101】
さらに、ステップS18で、ピーク値の存在する時間tPeakを検出する。ここで、上記デシベル換算した値が他の値に対して一番大きく、ある一定値以上、例えば−10dB以上であり、かつ、他の値の合計値の平均に対して一定値以上、例えば40dB以上の差をもつデータがピーク値とみなされる。このピーク値をDPeakとすると、このピーク値DPeakは、以下の(9)式で表される。
【0102】
DPeak=20log|h(tPeak)| ・・・(9)
【0103】
この後、ステップS19で、ピーク値の存在する時間が検出されたか否かを判別する。これにより、ピーク値の存在する時間が検出されたと判別されるならば、ステップS20に進んで、上記検出されたピーク値の時間を被測定物の遅延時間とする。また、終了フラグをONにする。
【0104】
一方、ステップS18で、得られたデータがピークであるための条件を満たさなかった場合には、ステップS19の判別においてピーク値の存在する時間が検出されなかったと判別される。
【0105】
従って、ステップS21進み、上記検出されたピーク値の絶対値が、今までに得られた過去のピーク値の最大値であるか否かを判別する。この判別により、上記ピーク値の絶対値が最大値であると判別されるならば、ステップS22に進んで上記ピーク値及びこのピーク値の時間を記憶し、さらにステップS23に進む。また、上記ピーク値の絶対値が最大値でないと判別されるならば、そのままステップS23に進む。
【0106】
ステップS23では、現在の遅延装置の遅延時間dと上記記憶された最大値の時間とを比較する。この比較により、遅延時間dのほうが大きいとされるならば、ステップS25に進んで、現在の遅延時間dにFFT処理におけるポイント数の1/4を加算して前記ステップS3に戻り、現在の遅延時間dにFFT処理におけるポイント数の1/4を加算した値を遅延装置の遅延時間dに設定して、入力IN1、IN2を取り込み、ステップS4の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの処理を行う。
【0107】
このようにして、ピーク値が検出されるまでFFT処理のポイント数の1/4ずつ遅延装置の遅延時間dの値を遅延させていき、入力IN1、IN2の取り込みからインパルス応答の計算までの処理を行う。
【0108】
この後、ステップS23の比較において、上記最大値の時間のほうが大きいとされたならばステップS24に進んで、ステップS22で記憶したピーク値を遅延時間に設定し、終了フラグをONにする。そして、ステップS3に戻り、上記遅延時間を入力IN1 1の遅延装置からの遅延時間dに設定して、入力IN1、IN2を取り込み、ステップS4の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの操作を行う。
【0109】
尚、測定限界までピーク値が検出されなかった場合には、終了フラグをONにし、それまでに検出されたピーク値の中で一番大きい値のピーク値の時間を遅延装置の入力IN1の遅延時間dとして設定し、再び入力IN1、IN2の取り込みからインパルス応答の計算までの処理を行う。
【0110】
このようにして遅延時間の測定を行っていき、ステップS11において終了フラグがONであると判別されるときには、ステップS12に進んで、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値が一定値以上であるか否かを確認する。
【0111】
この判別により、コヒーレンスの平均値が一定値以上であると確認されるときには、ステップS13において、現在、遅延装置に設定されている入力IN1の遅延時間dを測定結果とし、表示装置上に上記遅延時間dを表示して遅延時間の測定処理を終了する。また、コヒーレンスの平均値が一定値未満であると確認されるときには、ステップS14において、表示装置上に警告(Warninng)を表示して遅延時間の測定処理を終了する。
【0112】
以上に説明したように、第1の実施の形態の伝達特性測定装置は、5チャンネル音響再生システムにおいて再生された5チャンネルオーディオソースの5チャンネルのオーディオ信号を、リスニングポジションにおいてマイクロホン4で収音し、通常のマルチチャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの測定を行うことができる。
【0113】
そして、伝達特性測定装置によって測定された、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示部に表示する。また、測定対象である増幅部の各増幅器のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝達特性に基づいて調整することができる。
【0114】
なお、この第1の実施の形態における伝達特性測定装置では、図5に示したステップS2の処理である、測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択する処理を、図10に示すようにしてもよい。
【0115】
被測定対象選択部51にあって、レベル検出器512は、取り込み部511が前記各バッファメモリに取り込んだ5つの測定対象チャンネルの入力レベルを検出し、入力レベルが一番大きいチャンネル情報を選択部513に供給する。選択部513は、レベル検出部512からのチャンネル情報に基づいて入力レベルが一番大きいチャンネルを被測定チャンネルとして選択する(ステップS2−11)。次に、ステップS2−12において、前記ステップS2−11で選択された被測定チャンネルと測定対象チャンネルの残りのチャンネルとのレベル差LDが所定値T以上であるか否かをチェックし、所定値T以上であれば被測定チャンネルを確定して図5のステップS3に進む。ここで、所定値Tは、10dB、20dB又は30dB等とする。
【0116】
また、前記ステップS2の処理は、図11に示すような処理でもよい。このときの被測定チャンネルの選択は、被測定チャンネル候補として例えばユーザが選択したチャンネルのレベルが測定対象チャンネルの中で一番大きくなったときになされるものであり、前記図5における他の処理も前述した処理とは異なってくる。
【0117】
すなわち、ステップS1にて測定対象のチャンネルが有ると判定された後、図11のステップS2−21にて測定対象チャンネルからユーザによって被測定チャンネルが選択されると、ステップS2−22にてレベル検出部は被測定チャンネルのレベルが測定対象チャンネルの中で一番大きいか否かをチェックし、一番大きいと判定したときに、図5のステップS3以降に進むようになる。
【0118】
そして、ステップS6にて繰り返し回数がZに満たない間には、始めにステップS2でユーザにより選択された被測定チャンネルのみの伝達関数の測定が繰り返されることになる。
【0119】
例えば、ステップS2にてLチャンネルが被測定チャンネルとされたときには、ステップS2〜ステップS6が2,3,4,・・・9回と繰り返される間はずっとLチャンネルが被測定チャンネルとされる。
【0120】
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、前述したLチャンネル、Cチャンネル、Rチャンネル、LSチャンネル、RSチャンネルという5チャンネルに、低域補正(Low frequency Enhancement:LFE)を再生するサブウーハー(Sub woofer:SW)チャンネルを加えた5.1チャンネル音響再生システムの中の被測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置である。5.1チャンネルで記録された音楽や、映画のサウンドそのものを使用して、被測定対象、例えば各スピーカの伝達特性を測定する。
【0121】
5.1チャンネル音響再生システムは、5.1チャンネルのオーディオソースが記録された、例えばDVD規格の光ディスクから再生した5.1チャンネルのオーディオ信号を、5.1チャンネルの各オーディオ信号に対応した各スピーカから出力するシステムである。
【0122】
よって、このシステムは、図12に示すように、図示しない光ディスク再生部から供給される5.1チャンネルのアナログオーディオ信号を各チャンネル毎に増幅する増幅部120と、増幅部120により増幅された各アナログオーディオ信号を出力するスピーカ部130と、スピーカ部130の各スピーカから出力された音を収音するマイクロホン140と、伝達特性測定装置150とを備えてなる。
【0123】
増幅部120は、前記D/A変換部からの5.1チャンネルそれぞれのアナログオーディオ信号を前記各入力端子121SW、121L、121C、121R、121LS、121RSを介して受け取り、前記増幅部120内の各増幅器122SW、122L、122C、122R、122LS、122RSで増幅する。
【0124】
スピーカ部130は、サブウーハーチャンネル用スピーカ131SW、左チャンネル用のスピーカ131L、中央チャンネル用のスピーカ131C、右チャンネル用のスピーカ131R、左サラウンドチャンネル用のスピーカ131LS、右サラウンドチャンネル用のスピーカ131RSを備え、前記増幅部120から供給された各チャネル毎のアナログオーディオ信号を出力する。
【0125】
マイクロホン140は、聴取者によるリスニングポジションに置かれた測定用マイクロホンであり、5.1チャンネルで記録された音楽や、映画のサウンドそのものを収音して電気信号に変換し、伝達特性測定装置150に供給する。
【0126】
伝達特性測定装置150は、5.1チャンネル分の被測定対象に供給される各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択部151と、被測定対象選択部151により選択された一の被測定対象の伝達特性を算出し、決定する伝達特性算出&決定部152とからなる。
【0127】
ところで、サブウーハーは、通常、120Hz以下の超低域を受け持つものである。よって、サブウーハーで再生できる120Hz以下の帯域については、残りの5チャンネルにおいて、伝達特性の算出からはずすことが可能である。
【0128】
被測定対象選択部151においてサブウーハーがシステム内にあることを検出すると、この伝達特性測定装置150の伝達特性算出&決定部152は、残りの5チャンネルに関する伝達特性の算出処理について前記超低域部での算出を省略することができる。これにより前記図5のステップS7、S8の処理を簡略化できる。
【0129】
この伝達特性測定装置150の他の処理手順は、前記図2〜図11までの説明を準用することができる。
【0130】
よって、この第2の実施の形態の伝達特性測定装置は、5.1チャンネル音響再生システムにおいて再生された5.1チャンネルオーディオソースの5.1チャンネルのオーディオ信号を、リスニングポジションにおいてマイクロホン140で収音し、通常のマルチチャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの測定を行うことができる。
【0131】
そして、この伝達特性測定装置によって測定された、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示部に表示する。また、測定対象である増幅部の各増幅器のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝達特性に基づいて調整することができる。
【0132】
なお、前記二つの実施の形態においては、測定対象チャンネル中の全てを、被測定チャンネルにしても、あるいは特にユーザに指定させた特定チャンネル、例えば前方のL、C及びRチャンネルを被測定チャンネルとしてもよい。
【0133】
すなわち、前記m=5又は5.1の測定対象の内のn=3つから被測定チャンネルを選択してもよい。
【0134】
また、前記mは2,3,4でも、6,7,・・・でもよい。もちろん、nもm以内であれば同様に2,3,4でも、6,7・・でもよい。
【0135】
また、前記図5に示したステップS6にてチェックする繰り返し回数の基準となるZは、例えば5チャンネルの前方側のL、C、Rでの伝達関数の測定後、LS、RSに移る際には、小さな数に設定し直すようにしてもよい。例えば10回から、6、7回というようにである。
【0136】
また、前記図5、図6、図7、図10、図11に手順を示した処理に基づいて作成した伝達特性測定プログラムをCPUにて実行することにより、前記第1の実施の形態、又は第2の実施の形態と同様の伝達特性測定装置を、例えばパーソナルコンピュータにて実現することができる。
【0137】
図13において、パーソナルコンピュータ200のCPU210には、内部バス220を介して前記伝達特性測定プログラムを格納しているROM230、プログラムのワークエリアとなるRAM240、及び前記増幅部,マイクロホンからの入力IN1、入力IN2とのインターフェースとなるI/F250が接続されている。
【0138】
そして、パーソナルコンピュータ200は、前記伝達特性測定プログラムをROM230から読みだし、RAM240をワークメモリにして実行することにより、前記伝達特性測定装置1又は100として動作する。
【0139】
パーソナルコンピュータ200は、測定した伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示部に表示する。また、測定対象である増幅部の各増幅器の伝達関数は、各増幅器のパラメータ更新のために使われる。
【0140】
これまでに伝達特性測定装置が測定する伝達特性としては、伝達関数、遅延時間、伝搬時間を挙げた。
【0141】
そして、伝達特性測定装置によって測定された、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示部に表示したり、また、測定対象である増幅部の各増幅器のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝達特性に基づいて調整することができる、と説明した。
【0142】
さらに、これらの伝達特性が実際のマルチチャンネル音響再生環境下でどのように用いられるかを説明しておく。
【0143】
例えば、AVアンプではスピーカとリスニングポジションの間の距離を設定する場合が多いので、伝搬時間は、音速を用いて、距離に換算される。また、各チャンネルのインパルスレスポンスのピーク値の符号により、スピーカの極性が正相か逆相かが判断できる。また、各チャンネルでの時間-エネルギー曲線のピーク値の差分をもって、レベル差とすることができる。伝達関数の振幅特性により、低域がどこまで再生できるかの判断で、スピーカサイズの大小の区別が判断できる。尚、元信号があるにもかかわらず、マイク入力信号がない(あるいは低いレベル以下の)場合は、そのチャンネルが接続されていないことが判断できる。
【0144】
【発明の効果】
本発明に係る伝達特性測定装置は、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定することのできる。
【0145】
本発明に係る伝達特性測定方法は、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定することのできる。
【0146】
本発明に係る伝達特性測定プログラムは、マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定する伝達特性測定装置をコンピュータにより構成させることができる。
【0147】
本発明に係る増幅装置は、マルチチャンネル音響再生環境下において、自動的に各チャンネルの伝達特性が測定される。
【0148】
このように本発明によれば、マルチチャンネル音響再生システムにおいて、各チャンネルから1チャンネルづつテストトーンを出すのではなく、通常のマルチチャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定することができる。
【0149】
また、サラウンド信号は、効果として用いられることが多く、音が出ていないことも多い。その為、元のソース信号を用いる場合、ソース信号に信号が含まれている場合を検出して測定する必要があるが、本発明ではこれを解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】5チャンネル音響再生システムの構成を示す図である。
【図2】伝達特性測定装置の被測定対象選択部の詳細な構成を示す図である。
【図3】伝達特性測定装置の伝達特性算出部の詳細な構成を示す図である。
【図4】伝達特性測定装置の伝達特性決定部の詳細な構成を示す図である。
【図5】伝達特性測定装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択する処理の第1具体例を示すフローチャートである。
【図7】FFTに基づいて伝達関数、コヒーレンスを算出する処理手順を示すフローチャートである。
【図8】各周波数ポイントに対する、コヒーレンスの平均の特性例を示す特性図である。
【図9】遅延時間の測定の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択する処理の第2具体例を示すフローチャートである。
【図11】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択する処理の第3具体例を示すフローチャートである。
【図12】5.1チャンネル音響再生システムの構成を示す図である。
【図13】パーソナルコンピュータの構成を示す図である。
【図14】5チャンネル音響再生システムにおけるスピーカ配置を示す図である。
【図15】5.1チャンネル音響再生システムにおけるスピーカ配置を示す図である。
【符号の説明】
1 5チャンネル音響再生システム、2 増幅部、3 スピーカ部、4 マイクロホン、5 伝達特性測定装置

Claims (42)

  1. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択手段と、
    前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの測定対象から除外する伝達特性算出及び決定手段と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定装置。
  2. 前記被測定対象選択手段は、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み手段と、
    前記取り込み手段によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
    前記レベル検出手段によって検出されたレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の伝達特性測定装置。
  3. 前記伝達特性算出及び決定手段は、
    前記被測定対象選択手段で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換手段と、
    前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、
    前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出手段と、
    前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出手段によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出手段と、
    前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出手段と、
    前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出手段と、
    前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出手段によって算出された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性決定手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の伝達特性測定装置。
  4. 前記被測定対象選択手段の前記選択手段は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複数mの被測定対象への各入力信号の中で最大レベルとなる入力信号が入力される一の被測定対象を選択することを特徴とする請求項2記載の伝達特性測定装置。
  5. 前記被測定対象選択手段の前記選択手段は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複数mの被測定対象への各入力信号の中で最大レベルとなる入力信号であり、かつ他の入力信号とのレベル差が所定値を超える入力信号が入力される一の被測定対象を選択することを特徴とする請求項2記載の伝達特性測定装置。
  6. 前記被測定対象選択手段の前記選択手段は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複数mの被測定対象への各入力信号の中で指定された被測定対象であり、かつ最大レベルとなる入力信号が入力される一の被測定対象を選択することを特徴とする請求項2記載の伝達特性測定装置。
  7. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレンスの値が前記一の被測定対象が他の被測定対象からの影響を受けていないことを示す目安となるしきい値以上であるときの前記伝達特性を、前記直交変換処理における周波数軸上の測定ポイント毎に決定することを特徴とする請求項3記載の伝達特性測定装置。
  8. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記直交変換手段は、前記直交変換処理を複数N回繰り返すことを特徴とする請求項3記載の伝達特性測定装置。
  9. 前記伝達特性算出及び決定手段のスペクトル平均値算出手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰り返した回数Nによって前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出することを特徴とする請求項8記載の伝達特性測定装置。
  10. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰り返した回数Nに基づいて前記スペクトル平均値算出手段が算出した前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値に基づいて、前記伝達特性算出手段が算出した伝達特性を、同様にして前記コヒーレンス算出手段が算出したコヒーレンスの値に基づいて決定することを特徴とする請求項9記載の伝達特性測定装置。
  11. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前記一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Zに達するまで繰り返して前記伝達特性の採用を決定することを特徴とする請求項7記載の伝達特性測定装置。
  12. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、その周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波数ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とする請求項11記載の伝達特性測定装置。
  13. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前記一の被測定対象を含めた前記n個の測定対象の内から前記被測定対象選択手段が選択した新たな一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を行い、各一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Zに達するまで繰り返して前記伝達特性の採用を決定することを特徴とする請求項7記載の伝達特性測定装置。
  14. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記各一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、その周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波数ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とする請求項13記載の伝達特性測定装置。
  15. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記m個の測定対象の内に、周波数120Hz以下の帯域のチャンネルを受け持つものがあるときには、残りの測定対象の同帯域の伝達関数を前記コヒーレンスの値に無関係とすることを特徴とする請求項3記載の伝達特性測定装置。
  16. 前記伝達特性算出及び決定手段にて算出され採用が決定された伝達関数に基づいて前記n個の測定対象の伝達特性に関するパラメータを出力するパラメータ出力手段を備えることを特徴とする請求項3記載の伝達特性装置。
  17. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力信号を用いて前記m個の内のn(n≦m)個の被測定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法において、
    前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の被測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、
    前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定方法。
  18. 前記被測定対象選択工程は、
    前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み工程と、
    前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項17記載の伝達特性測定方法。
  19. 前記伝達特性算出及び決定工程は、
    前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出工程と、
    前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出工程によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出工程と、
    前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする請求項17記載の伝達特性測定方法。
  20. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力信号を用いて前記m個の被測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において実行される伝達特性測定プログラムであって、
    前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、
    前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定プログラム。
  21. 前記被測定対象選択工程は、
    前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み工程と、
    前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項20記載の伝達特性測定プログラム。
  22. 前記伝達特性算出及び決定工程は、
    前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出工程と、
    前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出工程によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出工程と、
    前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から除外する伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする請求項20記載の伝達特性測定プログラム。
  23. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達特性が測定される増幅装置において、
    前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、
    前記被測定対象選択手段により選択された前記一の増幅器に供給される入力信号と、その入力信号に対応する増幅器の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の増幅器の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の増幅器を前記複数mの増幅器から除外する伝達特性算出及び決定手段と
    を備える伝達特性測定装置を内蔵していることを特徴とする増幅装置。
  24. 前記伝達特性測定装置の前記伝達特性算出及び決定手段にて算出され採用が決定された伝達関数に基づいて前記n個の測定対象の伝達特性に関するパラメータを更新することを特徴とする請求項23記載の増幅装置。
  25. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択手段と、
    前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定手段と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定装置。
  26. 前記被測定対象選択手段は、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み手段と、
    前記取り込み手段によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
    前記レベル検出手段によって検出されたレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択手段とを備えることを特徴とする請求項25記載の伝達特性測定装置。
  27. 前記伝達特性算出及び決定手段は、
    前記被測定対象選択手段で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換手段と、
    前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、
    前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出手段と、
    前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出手段によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出手段と、
    前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出手段と、
    前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出手段と、
    前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出手段によって算出された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性決定手段とを備えることを特徴とする請求項25記載の伝達特性測定装置。
  28. 前記被測定対象選択手段の前記選択手段は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複数mの被測定対象への各入力信号の中で指定された被測定対象であり、かつ最大レベルとなる入力信号が入力される一の被測定対象を選択することを特徴とする請求項26記載の伝達特性測定装置。
  29. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレンスの値が前記一の被測定対象が他の被測定対象からの影響を受けていないことを示す目安となるしきい値以上であるときの前記伝達特性を、前記直交変換処理における周波数軸上の測定ポイント毎に決定することを特徴とする請求項27記載の伝達特性測定装置。
  30. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記直交変換手段は、前記直交変換処理を複数N回繰り返すことを特徴とする請求項27記載の伝達特性測定装置。
  31. 前記伝達特性算出及び決定手段のスペクトル平均値算出手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰り返した回数Nによって前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出することを特徴とする請求項30記載の伝達特性測定装置。
  32. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰り返した回数Nに基づいて前記スペクトル平均値算出手段が算出した前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値に基づいて、前記伝達特性算出手段が算出した伝達特性を、同様にして前記コヒーレンス算出手段が算出したコヒーレンスの値に基づいて決定することを特徴とする請求項31記載の伝達特性測定装置。
  33. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前記一の被測定対象を含めた前記n個の測定対象の内から前記被測定対象選択手段が選択した新たな一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を行い、各一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Zに達するまで繰り返して前記伝達特性の採用を決定することを特徴とする請求項30記載の伝達特性測定装置。
  34. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記各一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しきい値以上とならない周波数ポイントがあるときには、その周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波数ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とする請求項33記載の伝達特性測定装置。
  35. 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝達特性決定手段は、前記m個の測定対象の内に、周波数120Hz以下の帯域のチャンネルを受け持つものがあるときには、残りの測定対象の同帯域の伝達関数を前記コヒーレンスの値に無関係とすることを特徴とする請求項27記載の伝達特性測定装置。
  36. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法において、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、
    前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定工程と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定方法。
  37. 前記被測定対象選択工程は、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み工程と、
    前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出工程と、
    前記レベル検出工程によって検出されたレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項36記載の伝達特性測定方法。
  38. 前記伝達特性算出及び決定工程は、
    前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出工程と、
    前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出手段によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出工程と、
    前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする請求項36記載の伝達特性測定方法。
  39. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置によって実行される伝達特性測定プログラムにおいて、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、
    前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定工程と
    を備えることを特徴とする伝達特性測定プログラム。
  40. 前記被測定対象選択工程は、
    前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの入力信号を取り込む取り込み工程と、
    前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出工程と、
    前記レベル検出工程によって検出されたレベルに基づいて一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項39記載の伝達特性測定プログラム。
  41. 前記伝達特性算出及び決定工程は、
    前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変換工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクトル算出工程と、
    前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペクトル算出工程と、
    前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記クロススペクトル算出手段によって算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクトル平均値算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、
    前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス算出工程と、
    前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする請求項39記載の伝達特性測定プログラム。
  42. 空間的位置を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達特性が測定される増幅装置において、
    前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、
    前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定手段と
    を備える伝達特性測定装置を内蔵していることを特徴とする増幅装置。
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