JP3500915B2 - 側面衝突用エアバッグ - Google Patents

側面衝突用エアバッグ

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JP3500915B2
JP3500915B2 JP17348197A JP17348197A JP3500915B2 JP 3500915 B2 JP3500915 B2 JP 3500915B2 JP 17348197 A JP17348197 A JP 17348197A JP 17348197 A JP17348197 A JP 17348197A JP 3500915 B2 JP3500915 B2 JP 3500915B2
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淳 佐野
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/207Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats

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  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の側面衝突
の際に車体側部に加わる衝撃荷重から乗員を保護する側
面衝突用エアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の側面衝突の際に車体側部に衝撃
荷重が加わると、車体側部を構成するドア等が変形して
車室内に進入することがあり、このドア等を介して乗員
に衝撃力が作用することとなる。そのため、この側面衝
突の際に、乗員に作用する衝撃力を緩和する目的で、従
来から、側面衝突用エアバッグが考えられている。
【0003】このような側面衝突用エアバッグは、一般
的に、車両に装着されるシートのシートバック側部に折
り畳まれて収納されており、側面衝突時には、ガス発生
装置によってエアバッグ本体内に瞬時にガスが供給さ
れ、このエアバッグ本体が車両側部と乗員との間に介在
するように車両の前方側に向けて膨張し、これによって
側面衝突時等に乗員に作用する衝撃力を吸収して乗員を
保護する。
【0004】ところで、車両の側部構造としてはドア等
が設けられているだけであり、車両前部や後部に比べて
衝突時の衝撃力を吸収できる部分が少ない関係上、側面
衝突時には衝撃力が短時間で乗員に達することになる。
このため、側面衝突用エアバッグでは、前面衝突用エア
バッグに比べ、できるだけ早く膨らませたいという要請
がある。また、車両側部と乗員との間でのスペースは狭
いため、側面衝突用エアバッグとしては容量の小さいも
のを採用しなければならない。このため、側面衝突時の
衝撃力をその変形のみによって吸収するのは難しい。
【0005】従って、側面衝突用エアバッグは、側面衝
突時に高圧のガスを噴出させることによって車両の側面
衝突後にできるだけ早く膨らませることで、側面衝突時
に乗員に作用する衝撃力を確実に緩和できるようにする
と共に、側面衝突用エアバッグの内部を高圧にし、その
圧力で乗員を車両側部から遠ざけることにより乗員を保
護するようにしている。
【0006】しかし、側面衝突用エアバッグの内圧が高
すぎると、車両の側面衝突による衝撃力を緩和すること
ができないだけでなく、逆に、側面衝突用エアバッグの
高い圧力が衝撃力として乗員に作用することになるため
好ましくない。そこで、側面衝突用エアバッグにベント
ホールを形成し、側面衝突用エアバッグの膨張後期にこ
のベントホールから内部のガスを抜くことにより適正な
圧力になるようにすることが考えられている。
【0007】ところで、人体の耐衝撃荷重についてみて
みると、人体の耐衝撃荷重は腹部では高く、胸部では低
いことが知られている。このため、側面衝突用エアバッ
グの内圧は乗員の耐衝撃荷重の高い腹部に相当する部分
では高く、耐衝撃荷重の低い胸部に相当する部分では低
くするのが好ましい。このように側面衝突用エアバッグ
の内圧を設定すれば、耐衝撃荷重の高い腹部に相当する
部分で瞬時に膨らませることができる一方、耐衝撃荷重
の低い胸部に相当する部分では乗員への衝撃力を緩和で
きることになる。
【0008】図5に従来の側面衝突用エアバッグのシー
トバックへの取付状態を表す概略を示す。
【0009】図5に示すように、従来の側面衝突用エア
バッグ101は、車両の側面衝突時に車体側部と乗員との
間に膨出するエアバッグ本体102と、ガスを噴出するガ
ス発生装置としてのインフレータ103とで構成されてい
る。このエアバッグ101は折り畳まれた状態で車両のシ
ートバック104内に収納され、フレーム105に取付けられ
ている。そして、このエアバッグ本体102は、インフレ
ータ103を収納してフレーム105に取付けられる取付部10
2aと、この取付部102aに連続して膨張した際に乗員の腹
部の側面を覆う下部膨出部102bと、この下部膨出部102b
の上方に連続して膨張した際に乗員の胸部の側面を覆う
上部膨出部102cとからなり、上部膨出部102cにベントホ
ール102dが形成されている。
【0010】従って、車両の側面衝突時に、インフレー
タ103によってエアバッグ本体102内にガスが噴出される
と、まず、下部膨出部102b内に高圧力が作用し、瞬時に
シートバック104の側面を破断して車両前方に向けて膨
出する。これによって下部膨出部102bが車両側部と乗員
の腹部との間に入り込んで、側面衝突による衝撃力を緩
和しながら、乗員の耐衝撃荷重が高い腹部が押されて乗
員が保護される。次に、この下部膨出部102bが膨張して
内部の圧力が高まると、上部膨出部102cが上方に向けて
膨出し、エアバッグ本体102が完全に膨張した状態にな
る。これによって、上部膨出部102cは車両側部と乗員の
胸部との間に入り込んで乗員を保護する。そして、上部
膨出部102cが膨張すると、ベントホール102dから適宜ガ
スが排出され、耐衝撃荷重の低い胸部に相当する上部膨
出部102cでは内圧が低くなり、乗員が保護される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の側面衝突用エアバッグ101では、車両の側面衝突時
に、エアバッグ本体102がシートバック104の側面を破断
して車両側部と乗員との間に膨出することで、この乗員
を保護している。この場合、図5に示すように、膨張し
たエアバッグ本体102がシートバック104の側面の所定の
破断位置(図5の斜線部A)を破って車両側部と乗員と
の間に正確に膨出できるように、シートバック104内に
はエアバッグ膨張空間部Bが形成されている。このエア
バッグ膨張空間部Bは、シートバック104内に格納状態
にあるエアバッグ本体102からこのシートバック104の破
断部(図5の斜線部A)までの間に上下に沿って形成さ
れており、このシートバック104の破断部Aでは、シー
トクッションの厚さが他の部分より薄くなって破断し易
くなっている。従って、エアバッグ本体102内にガスが
噴出されると、このエアバッグ本体102は、まず、下部
膨出部102bがこの膨張空間部B内で膨張し、破断部Aを
破断してシートバック104の外方に膨出し、その後、外
方に位置する下部膨出部102bから上部膨出部102cが上方
に向けて膨出する。
【0012】このようにエアバッグ本体102は下部膨出
部102bが破断部Aを破断してシートバック104の外方に
膨出し、その後、下部膨出部102bから上部膨出部102cが
上方に向けて膨出しなければならない。ところが、従来
の側面衝突用エアバッグ101にあっては、エアバッグ本
体102の膨張時にシートバック104の破断部Aを瞬時に破
断できるように、エアバッグ膨張空間部Bが、この破断
部Aに沿ってシートバック104内に上下に設けられてい
る。そのため、エアバッグ本体102内にガスが噴出され
たときに、下部膨出部102bが膨張して破断部Aを破断し
てシートバック104の外方に突出する前に、上部膨出部1
02cに対応するエアバッグ膨張空間部B側に膨出してし
まい、エアバッグ本体102が適切な形状でシートバック1
04の外方に膨出しない虞がある。
【0013】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、簡単な構成でエアバッグ本体を確実に膨張させ
ることで安全性の向上を図った側面衝突用エアバッグを
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の側面衝突用エアバッグでは、ガス
発生装置によってエアバッグ本体の内部にガスが噴射さ
れると、このエアバッグ本体はガス噴出口から上下方向
離間したエアバッグ膨張空間部には膨張せずにガス噴
出口の近傍のエアバッグ膨張空間部にて膨張し、シート
バックの表皮を破断して外方に突出することとなり、膨
張時のエアバッグ本体がガス噴出口から上下方向に離間
した幅の狭いエアバッグ膨張空間部に膨出することが抑
制され、エアバッグ本体は車両側部と乗員との間に適切
に膨出することとなる。また、請求項の発明の側面衝
突用エアバッグでは、エアバッグ本体を、上部膨出部が
下部膨出部の内部に収納され、下部膨出部に連続して設
けられた取付部にガス発生装置を内装し、上部膨出部及
び下部膨出部をガス発生装置側に向けて蛇腹状に折り畳
んで構成している。また、請求項の発明の側面衝突用
エアバッグでは、ガス噴出口の近傍に位置するエアバッ
グ膨張空間部を、断面が三角形状をなして破断部側に向
けて狭くなるように形成している。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0016】図1に本発明の一実施形態に係る側面衝突
用エアバッグのシートバックへの取付構造を表す概略、
図2に図1のII−II断面、図3に図1のIII−III断面、
図4にエアバッグ本体の折り畳み構造を表す概略を示
す。
【0017】図1に示すように、本実施形態の側面衝突
用エアバッグ11は、車両の側面衝突時に車体側部と乗
員との間に膨出するエアバッグ本体12と、ガスを噴出
するガス発生装置としてのインフレータ13とを有して
構成されている。そして、このエアバッグ11は、折り
畳まれた状態で車両用シート14におけるシートバック
15内に収納されている。そして、車両の側面衝突時
に、インフレータ13から噴出するガスによってエアバ
ッグ本体12が膨張し、シートバック15の側部から外
方に突出して図示しない車両側部と乗員との間に介在す
るようになっている。
【0018】このエアバッグ本体12は、図4(a)に示
すように、インフレータ13が取付けられる取付部12
aと、この取付部12aに連続して膨張した際に乗員の
腹部の側面を覆う下部膨出部12bと、この下部膨出部
12bの上方に連続して膨張した際に乗員の胸部の側面
を覆う上部膨出部12cとからなっている。なお、ここ
では、側面衝突用エアバッグ11をシートバック15へ
収納するときに折り畳む境界を二点鎖線で示しており、
この二点鎖線の上側を上部膨出部12cとし、その下側
を下部膨出部12bとしている。また、後述するが、エ
アバッグ本体12は所定形状に裁断された生地が二つ折
りにされ、周縁部が縫製(縫製部16)されて袋状に形
成されている。
【0019】また、このエアバッグ本体12の取付部1
2aは、エアバッグ本体12の後部(図4にて右側部
分)に設けられ、この取付部12aには開口部12dが
形成されている。この開口部12dはインフレータ13
をエアバッグ本体12内に挿入するために使用されるも
のである。即ち、インフレータ13はこの開口部12d
から袋状のエアバッグ本体12内に挿入され、取付部1
2aにて内装される。このインフレータ13は内部にガ
スが圧縮されて充填されており、下部にガスを噴出する
噴出口13aが形成され、この噴出口13aには図示し
ない傘状部材が取付けられている。従って、このインフ
レータ13の噴出口13aから噴射されたガスは傘状部
材によってエアバッグ本体12の下部膨出部12bに向
けて案内されるようになっている。
【0020】また、エアバッグ本体12の開口部12d
は、インフレータ13からエアバッグ本体12内にガス
が噴出されて膨張した後、この開口部12dからガスが
排出されて上部膨出部12cの圧力が高くならないよう
に調整するためのものである。つまり、エアバッグ本体
12内のインフレータ13からエアバッグ本体12内に
ガスが噴出されると、まず、エアバッグ本体12の膨張
前期には、ガスは開口部12dから漏れることなく、図
4(a)にて実線の矢印で示すように流れる。従って、こ
のガスはエアバッグ本体12の下部膨出部12bに供給
されて早期に膨張させることができ、しかも、下部膨出
部12bの内圧を高めることができる。そして、下部膨
出部12bをより早期に膨張させることで、この下部膨
出部12bの膨張後に上部膨出部12cをも早期に膨張
させることができる。
【0021】一方、エアバッグ本体12内にある程度ガ
スが供給されてエアバッグ本体12の内圧が高まってく
る、上部膨出部12cの膨張後期には、エアバッグ本体
12内のガスは、図4(a)にて点線の矢印で示すよう
に、側面衝突により変形するドア等の荷重に応じてこの
開口部12dから適宜ガスが排出される。従って、エア
バッグ本体12の膨張後期には、側面衝突用エアバッグ
11の上部膨出部12c内を適正な圧力に調整すること
ができる。
【0022】ここで、本実施形態の側面衝突用エアバッ
グ11のシートバック15への収納構造について説明す
る。図4(a)に示すように、エアバッグ本体12は、エ
アバッグ本体12内のインフレータ13が装着されて形
成されており、図4(b)に示すように、上部膨出部12
cがその下方の下部膨出部12bの内部に向けて折り畳
まれて収納される。そして、図4(c)に示すように、上
部膨出部12cが下部膨出部12b内に収納された状態
で、上部膨出部12c及び下部膨出部12bがインフレ
ータ13側に向けて順次蛇腹状に折り畳まれ、この折り
畳まれた状態でシートバック15内に収納される。
【0023】このシートバック15は、図1乃至図3に
示すように、シートバックフレーム21にシートスプリ
ング22が連結され、周囲にシートクッション23が配
設され、外周部がシート表皮24が被覆されて構成され
ている。このシートバック15の両側部にはシートクッ
ション23内にシートパッド25によって断面が三角形
状の空間部Bが上下方向に沿って形成されており、この
空間部Bは後方側(図2及び図3にて下側)が広く、前
方側(図2及び図3にて上側)に向けて狭くなってお
り、この空間部Bの下部に本実施形態の側面衝突用エア
バッグ11が装着されている。即ち、この空間部Bにお
いて、シートバックフレーム21にブラケット26が固
定され、このブラケット26には折り畳まれたエアバッ
グ11の取付部11aが締結されている。
【0024】この空間部Bは、前述したように、後方側
にエアバッグ11が装着されて前方側は何も装着されな
いエアバッグ膨張空間部B1 ,B2 となっている。この
エアバッグ膨張空間部B1 ,B2 は上下に連続して形成
され、その前方側は狭くなって先端部がシートバック1
5の側面前部の近傍まで延設されており、この部分のシ
ートクッション23が薄く設定されることで、破断部A
を形成している。また、この空間部B前方側に設けられ
た各エアバッグ膨張空間部B1 ,B2 において、下部の
膨張空間部B2 に対して上部の膨張空間部B1 は、シー
トパッド25を屈曲させることでその幅が狭くなってい
る。即ち、本実施形態では、インフレータ13の噴出口
13aの近傍から下方に位置するエアバッグ膨張空間部
2 に対して、噴出口13aから離間して上方に位置す
るエアバッグ膨張空間部B1 の幅が狭くなっている。
【0025】従って、インフレータ13のガスがエアバ
ッグ本体12内に噴出されたときに、このエアバッグ本
体12は空間部B内で折り畳まれた状態から前方側に膨
張するが、エアバッグ膨張空間部B1 の幅が狭くなって
いるためにエアバッグ本体12の下部膨出部12bはこ
のエアバッグ膨張空間部B1 には膨張せずにエアバッグ
膨張空間部B2 側にのみ膨張する。そのため、エアバッ
グ本体12の下部膨出部12bはその膨張力によって側
方への直進性が高められ、瞬時にシートバック15の破
断部Aを破断して車両前方に向けて膨出し、車両側部と
乗員との間に正確に膨出できる。そして、シートバック
15の外方に膨出した下部膨出部12bの内圧が高めら
れると、上部膨出部12cをより早期に膨張させて上方
に膨出することとなり、この上部膨出部12cをシート
バック15の外方で確実に膨出できる。
【0026】以下、上述のように構成されてシートバッ
ク15内に収納された本実施形態の側面衝突用エアバッ
グ11の動作について説明する。図1乃至図3に示すよ
うに、側面衝突用エアバッグ11は、折り畳まれた状態
でシートバック15内に収納されており、外部からは見
えない状態となっている(図1にて点線で示す状態)。
この状態から、図示しない検知手段によって車両の側面
衝突が検知されると、インフレータ13内のガスが噴出
口13aから前方に向けて噴出され、下部膨出部12b
内に供給されることによってこの下部膨出部12b内に
高圧力が作用し、蛇腹状に折り畳まれた上部膨出部12
c及び下部膨出部12bが、瞬時にシートバック15の
破断部Aを破断して車両前方に向けて膨出する。これに
よって上部膨出部12c及び下部膨出部12bは車両側
部と乗員の腹部との間に入り込む。
【0027】この場合、エアバッグ本体12が格納され
た空間部Bの上方に位置するエアバッグ膨張空間部B1
の幅が狭くなっているため、エアバッグ本体12の下部
膨出部12bはエアバッグ膨張空間部B2 側にのみ膨張
する。そのため、下部膨出部12bは側方への直進性が
高められ、瞬時にシートバック15の破断部Aを破断し
て外方に膨出することとなり、エアバッグ本体12の上
部膨出部12cがシートバック15のエアバッグ膨張空
間部B1 ,B2 内で膨張することはない。
【0028】そして、この下部膨出部12bが膨張する
膨張前期には、噴出されたガスは開口部12dから漏れ
ることなく、上部膨出部12c及び下部膨出部12bを
車両側部と乗員の腹部との間で早期に膨張させることが
でき、且つ、下部膨出部12b内をより高圧の状態にす
ることができる。従って、高圧にされた下部膨出部12
bにより、側面衝突による衝撃力を緩和しながら、乗員
の耐衝撃荷重が高い腹部が押されて乗員が車室内に移動
させられ、乗員が保護される。
【0029】その後、側面衝突用エアバッグ11の下部
膨出部12bが膨張され、その内部の圧力が高まると、
次に、下部膨出部12bの内部に折り畳まれて収納され
ていた上部膨出部12cが上方に向けて膨出し、図1に
二点鎖線で示すように、側面衝突用エアバッグ11が完
全に膨張した状態になる。従って、上部膨出部12cは
車両側部と乗員の胸部との間に入り込み、乗員が保護さ
れる。
【0030】このように側面衝突用エアバッグ11のバ
ック本体12が完全に膨張する膨張後期には、図4(a)
に示すように、側面衝突によって変形するドア等からの
荷重に応じて、開口部12dから内部のガスが適宜排出
され、エアバッグ本体12の上部膨出部12cと下部膨
出部12bとの間で適正な内圧に保たれることになる。
つまり、車両側部と乗員の胸部との間に入り込む上部膨
出部12cは低い圧力に調整され、耐衝撃荷重が胸部よ
りも高い腹部と車両側部との間に入り込む下部膨出部1
2bは高い圧力に調整される。そのため、車両の側面衝
突時に、側面衝突用エアバッグ11を、耐衝撃荷重の高
い腹部に相当する部分、即ち、下部膨出部12bで早期
に膨張させると共に高圧に保持することができる一方、
耐衝撃荷重の低い胸部に相当する部分、即ち、上部膨出
部12cでは内部の圧力を低くして乗員を保護すること
ができる。
【0031】なお、上述の実施形態では、インフレータ
13の長手方向の中間部にガスの噴出口13aを有する
ものとしたが、インフレータの下端部にガスの噴出口を
有するものであってもよく、この場合であっても、ガス
噴出口から離間したエアバッグ膨張空間部の幅を狭く設
定することで、前述と同様の作用効果を奏することがで
きる。
【0032】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように、本発明の側面衝突用エアバッグによれば、ガス
発生装置によってエアバッグ本体の内部にガスが噴射さ
れると、このエアバッグ本体はガス噴出口から上下方向
離間したエアバッグ膨張空間部には膨張せずにガス噴
出口の近傍のエアバッグ膨張空間部にて膨張し、エアバ
ッグ本体における側方への直進性が高められ、シートバ
ックの表皮を破断して外方に突出することとなり、膨張
時のエアバッグ本体をシートバックの外方で確実に膨張
させることで、車両側部と乗員との間に適切に膨出して
乗員を保護することができる。その結果、エアバッグ本
体を確実に膨張させることで安全性の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る側面衝突用エアバッ
グのシートバックへの取付構造を表す概略図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】エアバッグ本体の折り畳み構造を表す概略図で
ある。
【図5】従来の側面衝突用エアバッグのシートバックへ
の取付状態を表す概略図である。
【符号の説明】
11 側面衝突用エアバッグ 12 エアバッグ本体 12a 取付部 12b 下部膨出部 12c 上部膨出部 12d 開口部 13 インフレータ(ガス発生装置) 13a 噴出口 14 車両用シート 15 シートバック 16 縫製部 21 シートフレーム 23 シートクッション 25 シートパッド A 破断部 B 空間部 B1 ,B2 エアバッグ膨張空間部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−76868(JP,A) 特開 平9−104316(JP,A) 特開 平8−258661(JP,A) 特開 平8−282422(JP,A) 特開 平9−86327(JP,A) 特開 平3−281455(JP,A) 特開 平10−76904(JP,A) 特開 平10−258700(JP,A) 特開 平10−81187(JP,A) 実開 平3−108564(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/22 B60N 2/42 B60R 21/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が側面衝突したときに、該車両のシ
    ートバックに格納されたエアバッグ本体がガス発生装置
    から噴出されたガスによって前記シートバックの表皮を
    破断して外方に突出し、前記車両側部と乗員との間に膨
    出する側面衝突用エアバッグにおいて、格納状態にある
    前記エアバッグ本体から前記シートバックにおけるその
    前方側の破断部近傍までの間の該シートバック内に上下
    方向に連続するエアバッグ膨張空間部を形成し、前記ガ
    ス発生装置のガス噴出口の近傍に位置する該エアバッグ
    膨張空間部に対して、前記ガス噴出口から上下方向に離
    間して位置する該エアバッグ膨張空間部の幅を狭く設定
    したことを特徴とする側面衝突用エアバッグ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の側面衝突用エアバッグに
    おいて、前記エアバッグ本体は、上部膨出部が下部膨出
    部の内部に収納され、該下部膨出部に連続して設けられ
    た取付部に前記ガス発生装置が内装され、前記上部膨出
    部及び前記下部膨出部が前記ガス発生装置側に向けて蛇
    腹状に折り畳まれていることを特徴とする側面衝突用エ
    アバッグ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の側面衝突用エアバッグに
    おいて、前記ガス噴出口の近傍に位置する前記エアバッ
    グ膨張空間部、断面が三角形状をなして前記破断部側
    に向けて狭くなるように形成されていることを特徴とす
    る側面衝突用エアバッグ。
JP17348197A 1997-06-30 1997-06-30 側面衝突用エアバッグ Expired - Fee Related JP3500915B2 (ja)

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