JP3488904B2 - 電磁アクチュエータ - Google Patents

電磁アクチュエータ

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JP3488904B2
JP3488904B2 JP28836296A JP28836296A JP3488904B2 JP 3488904 B2 JP3488904 B2 JP 3488904B2 JP 28836296 A JP28836296 A JP 28836296A JP 28836296 A JP28836296 A JP 28836296A JP 3488904 B2 JP3488904 B2 JP 3488904B2
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勇二 池戸
篤 山根
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Pioneer Corp
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Casio Computer Co Ltd
Pioneer Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁アクチュエー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】撮像装置などに用いられるレンズ、ミラ
ー及びプリズムその他の光学部品、或いは電子部品等の
小形部品を駆動する機構として、電磁誘導作用に基づい
て駆動力を発生するアクチュエータが使われている。か
かる従来の電磁アクチュエータは、アクチュエータ全体
による1つの駆動力につき1つの駆動系を構成するもの
であるため、駆動力が小さく、入力制御信号に対する駆
動力発生の応答性が鈍い傾向にある。またこれに伴い、
所定の駆動位置への整定性も不利である場合が少なくな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した点
に鑑みてなされたものであり、大きな駆動力を得ること
が可能な電磁アクチュエータを提供することを目的とす
る。本発明の他の目的は、入力制御信号に対する駆動力
発生の応答性の良好な電磁アクチュエータを提供するこ
とである。
【0004】本発明のさらに他の目的は、所定の駆動位
置への整定性が良好な電磁アクチュエータを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による電磁アクチ
ュエータは、永久磁界を生ずる永久磁界生成手段と、前
記永久磁界生成手段に対して相対的に可動であり入力制
御信号に応じた電流によって前記永久磁界と交差する電
流路を形成する電流路形成生成手段とからなる電磁アク
チュエータであって、前記永久磁界生成手段は、互いに
交差する方向の少なくとも2つの永久磁界を生成し、前
記電流路形成手段は、前記少なくとも2つの永久磁界に
各々交差する少なくとも2つのコイルを有し、前記少な
くとも2つのコイルの巻回軸は、互いに略同一線上に存
在し、前記マグネットと前記コイルとの間に生ずる少な
くとも2つの電磁力によって前記永久磁界生成手段と前
記電流路形成手段との間に生ずる相対的移動により被駆
動体を駆動することを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明による一実施
例の電磁アクチュエータの構造を示す各部材の斜視図で
ある。図1において、電磁アクチュエータの基本構成
は、第1固定部材(第1駆動ステージ)1と第2固定部
材(第2駆動ステージ)2との間に可動部材3が挟まれ
てなる。換言すれば、可動部材3は、第1及び第2固定
部材1,2により囲繞される。第1固定部材1の平面図
は図2に示されており、その側面図及びA−A断面図は
図3に示される。第2固定部材2の平面図は図4に示さ
れており、その側面図及びB−B断面図は図5に示され
る。また、可動部材(可動ベースアッシー)3の平面図
は図6に示されており、その側面図及びC−C断面図は
図7に示される。
【0007】第1固定部材1は、その主面の中心に円形
の空洞部10を有し、樹脂成形または金属性平板をプレ
スすることによって造られた、或いはアルミ材料を機械
加工することによって造られた平板状部材11を基盤と
している。平板状部材11の輪郭は、主面上で、外側に
略正4角形を呈しかつ内側に当該正4角形の対角線の交
点を中心とする略真円を呈することとなる。平板状部材
11の、かかる空洞部10を形成する側端面には、ヨー
ク(磁性体)12が周設される。従ってヨーク12は、
当該側端面に沿って延在し、円環状をなす。ヨーク12
は、平板状部材11の厚さよりも幅が大きく、可動部材
3側とは反対側において平板状部材11から突出され
る。ヨーク12の内側には互いに対向する第1マグネッ
ト13Aと第2マグネット13Bとが設けられる。
【0008】第2固定部材2も、第1固定部材1とほぼ
同様の基本構造を有するが、樹脂成形または鉄性平板を
プレスすることによって造られた、或いはアルミ材料を
機械加工することによって造られた凹状断面部材21を
基盤としている。凹状断面部材21は、断面(例えばB
−B断面)において可動部材3側から外側に凹んだ凹状
を呈しかつその凹部は、平面図上、略円形を呈する。凹
状断面部材21の凹部底面には、その中心に円形の空洞
部が形成される。かかる凹部の内側壁面には、ヨーク2
2が周設される。従ってヨーク22は、当該内側壁面に
沿って延在し、円環状をなす。ヨーク22の内側には互
いに対向する第1マグネット23Aと第2マグネット2
3Bとが設けられる。
【0009】永久磁界生成手段として各固定部材に設け
られた第1マグネット13A,23Aと第2マグネット
13B,23Bとは、互いに略等しい形状を有してお
り、それぞれ所定の断面積をもって或いはそれぞれヨー
ク12,22の幅をもって、ヨーク12,22の主面上
に延在する。従ってこれらマグネットは、共に円弧状に
形成される。また、第1マグネットと第2マグネットと
は、平板状部材11,凹状断面部材21の空洞部10,
20の中心位置に対称に形成、配設されている一方、第
1固定部材1における第1マグネット13Aと第2マグ
ネット13Bとが対向する主方向(図2上の左右方向)
と、第2固定部材2における第1マグネット23Aと第
2マグネット23Bとが対向する主方向(図4上の上下
方向)とは、相対的に直交する関係が保たれている。
【0010】また、第1マグネット13A,23Aは、
内側にN極,外側にS極を有し、反対に第2マグネット
13B,23Bは、内側にS極,外側にN極を有する。
従って第1固定部材1における第1マグネット13Aと
第2マグネット13Bとの間では、概ね平板状部材11
の主面における互いに対向する一方の辺方向たる第1方
向(A−A方向)に磁束が分布するとともに、第2固定
部材2における第1マグネット23Aと第2マグネット
23Bとの間では、第1方向に大略直交する方向であっ
て概ね平板状部材11の主面における互いに対向する他
方の辺方向たる第2方向(B−B方向の垂直方向)に磁
束が分布することとなる。
【0011】第1固定部材1は、締着用の雄ネジ4を挿
通させ第2固定部材2と固着するための挿通孔14を平
板状部材11の四隅に有する。これに対して第2固定部
材2は、凹状断面部材21の挿通孔14に対応する位置
に内部螺刻された4つの雌ネジ円筒体24を有し、この
雌ネジ円筒体24は凹状断面部材21の第1固定部材1
側に立設される。この構造により、雄ネジ4は、挿通孔
14を通って雌ネジ円筒体24と螺合し、第1固定部材
1と第2固定部材2とを当該雌ネジ円筒体の高さ分の間
隙をもって結合、締着せしめることができる。
【0012】第1固定部材1は、また、挿通孔14とヨ
ーク12との間における略中央位置の各々に、角度調整
用の雄ネジ5をねじ込んで貫通させることが可能な内部
螺刻された雌ネジ孔15を有する。厳密には、雌ネジ孔
15は、空洞部10の中心点と平板状部材11の主面に
おける4つの頂点とを結ぶ線上に、しかもその角度調整
用ネジ5が可動部材3の表面に当接することのできる、
好ましくはより外側の位置に設けられる。この構造によ
り、角度調整用ネジ5は、雌ネジ孔15と螺合しつつ可
動部材3側へ突出し当接することができ、第1固定部材
1と可動部材3との間に、当該突出高さ分の間隙をつく
ることができる。かかる角度調整作用については後述す
る。
【0013】可動部材3は、例えば一体的に樹脂成形さ
れた平板状部分31及びボビン状部分32からなる。平
板状部分31の輪郭は、主面上で、上記平板状部材11
及び凹状断面部材21の輪郭が呈するものと同等な正4
角形の、頂点近傍を除く四辺の各一部を含む。かかる四
辺の一部は、四方に沿う直線状側端面3U,3R,3
B,3Lがそれぞれ担い、これら直線状側端面の間が上
記雌ネジ円筒体24の側面に沿って延在する円弧を呈す
る湾曲側端面3G1,3G2,3G3,3G4となるよ
う形成される。平板状部分31は、かかる湾曲側端面に
より空間をつくり、この空間において上記雌ネジ円筒体
24を第1固定部材1へと渡すことを可能としていると
同時に、これら湾曲側端面は、可動部材3が揺動する際
に正しい揺動方向を導くための案内をなす機能(案内
溝)及び電磁アクチュエータを稼動させていない状態に
おいても可動部材3全体が固定部材1,2に対して大き
くずれないようにする(ボビン部32の中心軸をもって
回転することを防止する)機能を担っている。可動部材
3は、側面中央付近につば状部31を有する円筒形部材
32からなるものとも言い換えることができる。
【0014】また、平板状部分31の第2固定部材2側
の主面には、後述する支点を担う突起部31A,31
B,31C,31Dが設けられる。これら突起部は、平
板状部分31の直線状側端面の中央位置に対応して配さ
れる。この構造により、突起部31A〜31Dは、第2
固定部材2の凹状断面部材21の主面に当接し、可動部
材3と第2固定部材2との間に、当該突起高さ分の間隙
をつくることができる。かかる突起部の特徴的支点作用
については後述する。
【0015】ボビン状部分32は、平板状部分31の両
主面から突出する円筒形を呈しており、第1固定部材1
と係合する第1ボビン部321と、第2固定部材2と係
合する第2ボビン部322とに分けられる。第1ボビン
部321は第1固定部材1においてマグネット13A,
13Bの間に形成される空間に遊挿,収納され、第2ボ
ビン部322は、第2固定部材2においてマグネット2
3A,23Bの間に形成される空間に遊挿,収納され
る。これらボビン部にはそれぞれ電導線が巻回され、も
って電流路形成手段としてのコイルL1,L2が形成さ
れる。また、ボビン部321,322は、同軸の円筒形
を呈していることにより、これに沿って形成されるコイ
ルL1,L2も、互いに略同一線上に巻回軸を有するこ
ととなる。コイルの形状としては、この他にも種々考え
られる。
【0016】従って上記つば状部31を挟むようにコイ
ルL1,L2が円筒形部材32の側面の回りに周回、支
持され、このように構成される可動部材3が、第1及び
第2固定部材1,2により囲繞されて形成された空間内
を揺動自在に組み合わされると言い換えることができ
る。かかる揺動の軸は、マグネット13A,13Bの対
称軸とマグネット23A,23Bの対称軸とからなる。
【0017】第1ボビン部321は、中空となってお
り、この中空空間は、第2ボビン部322の中途にまで
至る。第2ボビン部322の中空部には、かかる中途に
おいて略正4角形の空洞323を有する平板状の部分が
形設されている。この部分には、図示せぬ被駆動体が例
えば空洞323を挿通する形で取り付けられ、可動部材
3と一体に揺動する。被駆動体としては、既述したよう
な、撮像装置などに用いられるレンズ、ミラー及びプリ
ズムその他の光学部品、或いは電子部品等の小形部品が
好適であるが、これ以外のものにも適用可能である。
【0018】以上の如き構成の固定子及び可動子は、締
着用ネジ4と角度調整用ネジ5とによって組み立てら
れ、図8の如き断面を呈することとなる。図8は、上記
A−A,B−B及びC−C断面に対応するものである。
この図8からも分かるように、可動部材3は、円筒体2
4による間隙をもって第1及び第2固定部材1,2に挟
まれる。かかる間隙は、突起部31A〜31D及び雄ネ
ジ5先端の突出部15a〜15dの分を差し引いても十
分に可動部材3が所定の方向に傾き、または所定の角度
をもって回転できるよう設定される。なお、図8は、可
動部材3の揺動可能な間隙につき簡明に示すために可動
部材3を固定部材間に浮かせた状態で描いたものであ
り、実際の態様はこれに限らない。
【0019】次に、この電磁アクチュエータの動作につ
き説明する。図9及び図10は、本アクチュエータの一
部をモデル化した平面図及び側面図を示しており、これ
までの説明で引用した部分と同等部分には同一の符号を
付している。図9においては、第1固定部材1と可動部
材3との間で奏される動作態様が示されており、第1マ
グネット13Aと第2マグネット13Bとの間には点線
矢印のようなほぼ左から右への磁力線を担う磁束分布が
形成される。この磁束分布に対して、可動部材3に設け
られたコイルL1は、各磁力線とN極側及びS極側の双
方において交差する。
【0020】いま、コイルL1に図示のような矢印の方
向に電流を流した場合、フレミングの左手の法則に従
い、コイルL1は、N極側において紙面に垂直な方向に
おいて押し下げられる方向の機械力(電磁力)を生じる
とともに、S極側において紙面に垂直な方向において持
ち上げられる方向の機械力を生じる(側面図、実線矢印
参照)。逆に、コイルL1に図示の矢印方向とは反対の
方向の電流を流した場合は、N極側において紙面に垂直
な方向において持ち上げられる方向の機械力を生じると
ともに、S極側において紙面に垂直な方向において押し
下げられる方向の機械力を生じる(側面図、点線矢印参
照)。
【0021】従って可動部材3全体が、コイルL1に生
じる機械力によって、概ね平板状部分31の主面におけ
る互いに対向する一方の辺方向たる第1方向(図9にお
ける上下方向)に沿いコイルL1または可動部材3の中
心点を通る線、すなわち基準線RL1を中心にして傾く
力(回転力)を受けることとなる。一方、図10におい
ては、第2固定部材2と可動部材3との間で奏される動
作態様が示されており、第1マグネット23Aと第2マ
グネット23Bとの間には点線矢印のような上から下へ
の磁力線を担う磁束分布が形成される。この磁束分布に
対して、可動部材3に設けられたコイルL2は、各磁力
線とN極側及びS極側の双方において交差する。
【0022】いま、コイルL2に図示のような矢印の方
向に電流を流した場合、フレミングの左手の法則に従
い、コイルL2は、N極側において紙面に垂直な方向に
おいて押し下げられる方向の機械力を生じるとともに、
S極側において紙面に垂直な方向において持ち上げられ
る方向の機械力を生じる(側面図、実線矢印参照)。逆
に、コイルL2に図示の矢印方向とは反対の方向の電流
を流した場合は、N極側において紙面に垂直な方向にお
いて持ち上げられる方向の機械力を生じるとともに、S
極側において紙面に垂直な方向において押し下げられる
方向の機械力を生じる(側面図、点線矢印参照)。
【0023】従って可動部材3全体が、コイルL2に生
じる機械力によって、上記第1方向に直交する方向であ
って概ね平板状部分31の主面における互いに対向する
他方の辺方向たる第2方向(図10における左右方向)
に沿いコイルL2または可動部材3の中心点を通る線、
すなわち基準線RL2を中心にして傾く力(回転力)を
受けることとなる。
【0024】他方、コイルL1,L2は、例えば図11
のように接続される。すなわち、コイルL1とコイルL
2とは、互いに直列に接続され、或いはひとつながりの
一連コイルが分割されて配され、コイルL1の一端が端
子TAとして、コイルL2の一端が端子TBとして導出
されるとともに、当該直列接続点或いは当該一連コイル
の分割点が共通端子TCとして導出される。端子TAと
端子TBとには、動作モード毎にそれぞれ対応する所定
の信号が供給され、共通端子TCは接地される。
【0025】動作モードは、図12に示される如き4つ
が設定されている。第1の動作モードにおいては、端子
TA,TBの双方に正電圧が供給される。ここで正電圧
が図9及び図10においてコイルL1及びL2に付した
矢印の如く流れる電流を発生させるものとすると(以
下、同様の前提とする)、左側端面3Lを紙面に垂直な
方向において押し下げる(右側端面3Rを持ち上げる)
駆動力と、上側端面3Uを紙面に垂直な方向において押
し下げる(下側端面3Bを持ち上げる)駆動力とが、同
時に可動部材3に掛けられる。これにより可動部材3
は、これら2つの駆動力が合成されて得られる駆動力を
もって傾くこととなる。第1動作モードにおける、かか
る合成の駆動力は、同様にモデル化された図13に示さ
れるように、上側端面3U及び左側端面3Lの各延長上
の交点P1側を押し下げる(下側端面3B及び右側端面
3Rの各延長上の交点P3側を持ち上げる)こととな
る。図12において、回転(押下)方向の欄に記された
矢印の向きは、結果的に可動部材3において押し下げら
れる側を指し示し、TA/TB入力電圧の各欄に記され
た矢印の向きは、その駆動力に使われた分力が可動部材
3において押し下げる側を指し示している。
【0026】第2の動作モードにおいては、端子TAに
負電圧が、端子TBに正電圧が供給される。これによ
り、右側端面3Rを紙面に垂直な方向において押し下げ
る(左側端面3Lを持ち上げる)駆動力と、上側端面3
Uを紙面に垂直な方向において押し下げる(下側端面3
Bを持ち上げる)駆動力とが、同時に可動部材3に掛け
られる。これにより可動部材3は、これら2つの駆動力
が合成されて得られる駆動力をもって傾き、図13に示
されるように、上側端面3U及び右側端面3Rの各延長
上の交点P2側を押し下げる(下側端面3B及び左側端
面3Lの各延長上の交点P4側を持ち上げる)こととな
る。
【0027】また、第3の動作モードにおいては、端子
TA,端子TBの双方に負電圧が供給される。これによ
り、右側端面3Rを紙面に垂直な方向において押し下げ
る(左側端面3Lを持ち上げる)駆動力と、下側端面3
Bを紙面に垂直な方向において押し下げる(上側端面3
Uを持ち上げる)駆動力とが、同時に可動部材3に掛け
られる。これにより可動部材3は、これら2つの駆動力
が合成されて得られる駆動力をもって傾き、図13に示
されるように、下側端面3B及び右側端面3Rの各延長
上の交点P3側を押し下げる(上側端面3U及び左側端
面3Lの各延長上の交点P1側を持ち上げる)こととな
る。
【0028】さらに第4の動作モードにおいては、端子
TAに正電圧が、端子TBに負電圧が供給される。これ
により、左側端面3Lを紙面に垂直な方向において押し
下げる(右側端面3Rを持ち上げる)駆動力と、下側端
面3Bを紙面に垂直な方向において押し下げる(上側端
面3Uを持ち上げる)駆動力とが、同時に可動部材3に
掛けられる。これにより可動部材3は、これら2つの駆
動力が合成されて得られる駆動力をもって傾き、図13
に示されるように、下側端面3B及び左側端面3Lの各
延長上の交点P4側を押し下げる(上側端面3U及び右
側端面3Rの各延長上の交点P2側を持ち上げる)こと
となる。
【0029】このように、本アクチュエータは、独立し
た2つの駆動系による各駆動力の合力によって可動子を
所定の方向に駆動させるようにしており、大きな駆動力
を得ることが可能となり、また、入力制御信号に対する
駆動力発生の応答性も良好となる。そしてこのように大
なる駆動力及び高い応答性に伴って、所定の駆動位置へ
の整定性も良好となり、もって高速駆動下において駆動
対象物に対する位置決めを確実にすることができる。
【0030】本アクチュエータにおいては、他にも注記
すべき点がある。それは可動部材3が傾斜する方向毎に
所定の支点(支持部)が設けられている点である。突起
部31A〜31D及び雄ネジ5先端の突出部15a〜1
5dは、かかる支点を担っており、図12に示されてい
るように、第1モードにおいては可動部材3を雄ネジ5
先端の突出部15bと突起部31D,31Aとで支え、
その傾きを保持している。
【0031】この様子を示すために図13に加え図14
を挙げており、可動部材3の上側主面は突出部15bの
先端に当接し、これと同時に可動部材3の下側主面が自
らの突起部31A,31Dによって第2固定部材2の主
面と当接する。これにより可動部材3は、押し下げられ
る側でその押し下げを抗する方向に2点の支持を受け、
持ち上げられる側でその持ち上げを抗する方向に1点の
支持を受ける。よって可動部材3は、空間上3つの支点
によって位置が決まることとなり、コイルL1及びL2
によって発生すべき駆動力にばらつきがあっても常に正
しく傾き方向が定まることとなる。よって所定の駆動位
置への整定性も一段と向上する結果となる。なお図14
は、図6及び図13に示されるようなD−D断面を含み
かつこれに対応するアクチュエータ全体の断面を示した
ものである。
【0032】雄ネジ5は、外部よりドライバなどでその
先端の突出部15a〜15dの高さを変えることができ
るので、可動部材3の傾き角度を容易に調整することが
できる。他のモードにおいても、このような3点支持形
態は同じであり、同様の作用効果を奏する。
【0033】なお、上記実施例においては、可動部材に
コイルを設け固定部材にマグネットを設けたムービング
コイル型のアクチュエータを示したが、2つの駆動系を
構成することさえ守れば、逆に可動部材にマグネットを
設け固定部材にコイルを設けるムービングマグネット型
に構成しても上述したような合力を発生させることがで
きる。すなわち、可動子側に、独立した磁界を形成する
少なくとも2対のマグネットを設け、固定子側に、当該
磁界に個々に交差する2つのコイルを設け、一方のマグ
ネット対に発生する第1電磁力と他方のマグネット対に
発生する第2電磁力との合力によって可動子を駆動する
ようにすることができる。また、上記実施例における可
動部材3を固定子として使い固定部材1,2を可動子と
して使うこともできる。
【0034】また上記実施例においては、対向するマグ
ネットを円弧状とし、その対向空間に配されるコイルを
円環状のものとしたが、これらの形状については種々の
設計的変更が可能である。さらに、上記実施例において
は、2つの駆動系による可動部材に対する駆動方向には
互いに直交する関係があるものとしたが、この点につい
ても種々の設計的変更が可能である。
【0035】また、上述においては可動部材3(つば状
部31)に対して下側2点,上側1点の3点支持形態を
採っているが、これに限らず、上側と下側の支持点数を
取り替えても良い。また、可動部材3と第1固定部材1
とに設けられた突起または突出部によって支持する形態
だけでなく、この形態の代わりに例えば可動部材3にの
み所定の突起部を設けても良く、他にも種々の形態が考
えられる。
【0036】さらに一方の駆動力による可動部材3の回
動軸と他方の駆動力による可動部材3の回転軸とは互い
に直交する関係の例を挙げたが、必ずしも両軸が直角に
交わる関係になくとも良い。また、これまでの説明で
は、4つの方向に可動部材3を傾ける構成を説明した
が、これとは異なる数の方向に可動部材3を駆動するよ
うにしても良い。
【0037】この他にも、上記実施例では限定的に説明
を行ったところがあるが、当業者の設計可能な範囲で適
宜改変することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による電磁
アクチュエータは、大きな駆動力を得ることが可能とな
る。また、入力制御信号に対する駆動力発生の応答性が
良好である。よって所定の駆動位置への整定性が良好な
電磁アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の電磁アクチュエータの
構造を示す各部材の斜視図。
【図2】図1の電磁アクチュエータの第1固定部材の平
面図。
【図3】図2の第1固定部材の側面図及びA−A断面
図。
【図4】図1の電磁アクチュエータの第2固定部材の平
面図。
【図5】図4の第2固定部材の側面図及びB−B断面
図。
【図6】図1の電磁アクチュエータの可動部材の平面
図。
【図7】図6の可動部材の側面図及びC−C断面図。
【図8】図1の電磁アクチュエータの組立品の断面図。
【図9】図1の電磁アクチュエータにおける第1駆動系
の動作態様を示すための可動部材の平面及び側面モデル
図。
【図10】図1の電磁アクチュエータにおける第2駆動
系の動作態様を示すための可動部材の平面及び側面モデ
ル図。
【図11】図1の電磁アクチュエータにおける第1及び
第2駆動系に用いられるコイルの接続図。
【図12】図1の電磁アクチュエータの各動作モードに
対する動作態様を示す図表。
【図13】図1の電磁アクチュエータの動作態様を示す
ための可動部材の平面及び側面モデル図。
【図14】図1の電磁アクチュエータの可動部材が傾い
た状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 第1固定部材 10 空洞部 11 平板状部材 12 ヨーク 13A,13B マグネット 14 挿通孔 15 雌ネジ孔 15a〜15d 雄ネジ突出部 2 第2固定部材 20 空洞部 21 凹状断面部材 22 ヨーク 23A,23B マグネット 24 雌ネジ円筒体 3 可動部材 31 平板状部分(つば状部) 31A,31B,31C,31D 突起部 3U,3B,3R,3L 直線状側端面 3G1,3G2,3G3,3G4 湾曲側端面 32 ボビン状部分 321 第1ボビン部 322 第2ボビン部 4 締着用ネジ 5 角度調整用ネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 浩幸 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地パイオ ニア株式会社 所沢工場内 (56)参考文献 特開 平2−306214(JP,A) 特開 昭63−220430(JP,A) 特開 昭62−81963(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 33/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁界を生ずる永久磁界生成手段と、
    前記永久磁界生成手段に対して相対的に可動であり入力
    制御信号に応じた電流によって前記永久磁界と交差する
    電流路を形成する電流路形成生成手段とからなる電磁ア
    クチュエータであって、 前記永久磁界生成手段は、互いに交差する方向の少なく
    とも2つの永久磁界を生成し、 前記電流路形成手段は、前記少なくとも2つの永久磁界
    に各々交差する少なくとも2つのコイルを有し、 前記少なくとも2つのコイルの巻回軸は、互いに略同一
    線上に存在し、 前記マグネットと前記コイルとの間に生ずる少なくとも
    2つの電磁力によって前記永久磁界生成手段と前記電流
    路形成手段との間に生ずる相対的移動により被駆動体を
    駆動することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2つの電磁力の合力によ
    って前記永久磁界生成手段と前記電流路形成手段との間
    における相対的移動を生ずることを特徴とする請求項1
    記載の電磁アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記電流路形成手段は、前記コイルを支
    持しかつ互いに交差する第1及び第2回転軸の回りに揺
    動自在な可動子を含み、 前記電磁力の一方は、前記可動子を前記第1回転軸を中
    心に回動するように駆動し、前記電磁力の他方は、前記
    可動子を前記第2回転軸を中心に回動するように駆動す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の電磁アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 前記永久磁界生成手段は、前記可動子を
    囲繞しかつマグネットの対が各々に設けられる第1及び
    第2固定部材からなる固定子を含み、前記マグネットの
    一方の対と前記マグネットの他方の対とは、互いに交差
    する方向に磁力線を形成するよう配されることを特徴と
    する請求項3記載の電磁アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記可動子と前記第1及び第2固定部材
    とが当接し合う箇所を定める支持部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項4記載の電磁アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記支持部は、前記可動子と前記第1及
    び第2固定部材のうちの一方とが当接し合う箇所を定め
    かつ前記可動子の一方の前記第1及び第2固定部材のう
    ちの一方への対向面及び/または前記第1及び第2固定
    部材のうちの一方の前記可動子への対向面に設けられた
    第1突起部と、前記可動子と前記第1及び第2固定部材
    のうちの他方とが当接し合う箇所を定めかつ前記可動子
    の前記第1及び第2固定部材のうちの他方への対向面及
    び/または前記第1及び第2固定部材のうちの他方の前
    記つば状部への対向面に設けられた第2突起部とを有す
    ることを特徴とする請求項5記載の電磁アクチュエー
    タ。
  7. 【請求項7】 前記可動子と前記第1及び第2固定部材
    との間に生ずる相対的移動により駆動される被駆動体の
    位置は、前記支持部により整定されることを特徴とする
    請求項5または6記載の電磁アクチュエータ。
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