JP3472028B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3472028B2
JP3472028B2 JP7840496A JP7840496A JP3472028B2 JP 3472028 B2 JP3472028 B2 JP 3472028B2 JP 7840496 A JP7840496 A JP 7840496A JP 7840496 A JP7840496 A JP 7840496A JP 3472028 B2 JP3472028 B2 JP 3472028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動される像
担持体上に、潜像形成手段によって静電潜像を形成し、
その静電潜像を現像装置によってトナー像として可視像
化すると共に、像担持体上のトナー像を転写装置によっ
て記録媒体に転写し、トナー像転写後の像担持体上の転
写残トナーをクリーニング部材により静電的に回収して
当該像担持体の表面を清掃する画像形成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は
その複合機などとして構成される上記形式の画像形成装
置においては、像担持体が繰返し使用されるので、トナ
ー像転写後の像担持体表面に残留付着する転写残トナー
をクリーニング部材によって除去回収し、像担持体表面
を清掃する必要がある。このため、従来より像担持体を
清掃する各種のクリーニング装置が提案され、かつ実用
化されているが、従来のクリーニング装置は、一般に像
担持体から回収したトナーを廃トナータンクなどに収容
し、これを廃棄するように構成されている。
【0003】ところで、近年、電子写真プロセスを採用
したこの種の画像形成装置においては、一段の低コスト
化と、環境問題対策の一環として、廃棄されるトナー量
の一層の低減化を図ることが要望されている。
【0004】このような点に鑑み、像担持体から記録媒
体へのトナー像の転写率を100%にして、トナー像転
写後の残留トナーを無くすようにすると、所謂、クリー
ナーレス方式を採用することができる。これにより、廃
棄するトナーをなくすことができるばかりでなく、クリ
ーニング装置を省略でき、画像形成システムの単純化
と、画像形成装置のコストの引き下げを達成できる。し
かしながら、現状では、トナー像の転写率を100%に
することは難しく、また信頼性の上からも問題がある。
【0005】そこで、次善の策として、トナー像の転写
後に像担持体表面に残留付着する転写残トナーをクリー
ニング部材に静電的に付着させて回収し、次いでこの回
収トナーを像担持体に静電的に再付着させて、現像装置
で回収し、これを再使用する方法が提案されている(例
えば、特公昭61−30274号公報参照)。トナー像
転写後に、像担持体上に残留付着する転写残トナーをク
リーニング部材に一時的に回収し、次いで、その回収し
たトナーを、像担持体上の、次の静電潜像形成に影響の
ない表面部分に再付着させ、更に、像担持体表面に再付
着させたトナーを現像装置で回収するのである。これに
よるものでは、回収したトナーを廃トナータンクや現像
装置などに移送する専用の手段が不要になるので、画像
形成装置のコストを下げることができ、しかもトナーを
リサイクル使用できるので、廃棄トナーをなくすことが
できる。
【0006】この種の画像形成装置において、像担持体
上の転写残トナーに関して着目するに、その付着量が像
担持体軸方向に不均一になる場合がある。このようにな
ると、クリーニング部材の表面に回収された転写残トナ
ーについても、同様にその付着量がクリーニング部材の
軸方向に不均一になり、クリーニング部材上において、
部分的にトナーの付着量が過度に多くなることがある。
このような付着量の多いトナーについては、その全ての
トナーを像担持体に再付着させることができなくなり、
クリーニング部材上に一部のトナーが残留する。このよ
うにしてクリーニング部材表面に多量のトナーが残留す
るようになると、かかるクリーニング部材が像担持体上
の転写残トナーを回収するとき、多量にトナーが残留し
た部分でのトナー回収効率が低下し、像担持体に対する
クリーニング効率が低下して、像担持体上に形成される
トナー像に地汚れが発生するようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、転写
残トナーをクリーニング部材に静電的に回収し、この回
収したトナーを像担持体に静電的に再付着させ、次い
で、再付着したトナーを現像装置にて静電的に回収する
形式の画像形成装置における上述の問題点を解決し、ク
リーニング部材上の回収トナーの付着量が、その軸方向
に不均一である場合に生じる、トナー回収時の部分的な
回収効率の低下を防止できる画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、回転駆動される像担持体と、該担持体上に
静電潜像を形成する潜像形成手段と、その静電潜像をト
ナー像として可視像化する現像装置と、像担持体上のト
ナー像を記録媒体に転写する転写装置と、回転しながら
転写残トナーを静電的に一時的に回収し、次いでその回
収したトナーを、像担持体上の、次の静電潜像の形成に
影響のない表面部分に静電的に再付着させるクリーニン
グ部材とを具備し、転写残トナーの回収時に、前記クリ
ーニング部材には、現像時におけるトナーの帯電極性と
反対の極性の電圧を印加し、回収したトナーを像担持体
の表面に再付着させるときには、前記クリーニング部材
に、現像時におけるトナーの帯電極性と同極性の電圧を
印加し、像担持体表面に再付着させたトナーを現像装置
において静電的に回収する画像形成装置において、クリ
ーニング部材に回収されたトナーをクリーニング部材の
軸方向にならす導電性のならし部材を、クリーニング部
材の表面に対置させ、ならし部材に対して、転写残トナ
ーの回収時に、現像時のトナー帯電極性と同極性の電圧
を印加する電圧印加手段を設けたことを特徴とする画像
形成装置を提案する(請求項1)。
【0009】その際、上記構成において、ならし部材
を、クリーニング部材の表面に圧接するように対置させ
ると有利である(請求項2)。
【0010】また、上記構成において、ならし部材を、
クリーニング部材の表面に対してギャップをあけて対置
させることも有利である(請求項3)。
【0011】さらに、上記各構成において、クリーニン
グ部材とならし部材との軸方向両端側に、トナー飛散防
止用サイドシールを設けると有利である(請求項4)。
【0012】
【0013】
【0014】さらに、上記各構成において、クリーニン
グ部材が、トナー回収時とトナー再付着時とで、互いに
逆方向に回転するクリーニング部材であるとき、トナー
再付着時に、ならし部材が、そのならし作動位置より
も、クリーニング部材から遠ざかった位置に変位するよ
うに、当該ならし部材を駆動するならし部材駆動手段を
設けると有利である(請求項5)。
【0015】さらに、上記各構成において、クリーニン
グ部材が、トナー回収時とトナー再付着時とで互いに逆
方向に回転するクリーニング部材であるとき、ならし部
材のトナーならし部を、クリーニング部材と像担持体と
の当接部から、トナー回収時のクリーニング部材の回転
方向下流側へ90°の範囲内に設けると有利である(請
求項6)。
【0016】さらに、上記各構成において、クリーニン
グ部材が、トナー回収時とトナー再付着時とで同一方向
に回転するように、当該クリーニング部材の回転を制御
すると有利である(請求項7)。
【0017】さらに、上記各構成において、ならし部材
を、ならしブレードとすると有利である(請求項8)。
【0018】さらに、上記各構成において、ならし部材
を、ならしローラとすると有利である(請求項9)。
【0019】さらに、上記構成において、トナー回収時
とトナー再付着時のいずれの場合にも、ならしローラと
クリーニング部材との対向部で、ならしローラ及びクリ
ーニング部材が同一方向に移動するように、当該ならし
ローラの回転を制御すると有利である(請求項10)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。先ず、後述する本例の特徴と
する構成に共通した画像形成装置の基本構成とその作用
を明らかにする。
【0021】図1は、本発明に係る画像形成装置の一例
を示す概略構成図である。同図において、像担持体の一
構成例であるドラム状の感光体1は、図示されない駆動
装置により図における時計方向に回転駆動され、この回
転時に、除電装置の一例である除電ランプ13によって
除電作用を受けて初期化され、次いで帯電装置の一例で
ある帯電ローラ2の作用により、感光体1の表面が所定
の極性に均一に帯電される。本例では、帯電ローラ2は
電圧電源E10に接続され、感光体1と接触回転する間
で、感光体1の表面を負(マイナス)極性に均一に帯電
する。帯電ローラ2の作用により、感光体1の表面が、
例えば−850Vに帯電されるのである。感光体1を均
一帯電させる帯電装置として、感光体から離間して配置
される帯電装置、例えばコロナ放電器などを用いること
もできる。
【0022】次いで、露光部3において、図示していな
い露光走査装置によって、例えば光変調されたレーザ光
11による光書き込み走査が行われることにより、感光
体1の表面には所定の静電潜像が形成される。感光体1
上のレーザ光11の照射された部分A、すなわち静電潜
像の表面電位は、例えば−150V程度となり、レーザ
光11が照射されない部分B、すなわち静電潜像の地肌
部の表面電位はほぼ−850Vに維持される。このよう
に、本例では帯電ローラ2と、露光走査装置が、感光体
1より成る像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手
段を構成している。
【0023】現像装置4は感光体1に対向配置された現
像剤担持搬送部材の一例である現像ローラ5と、一対の
撹拌パドル10A,10Bとを具備し、これらは、現像
装置の本体をなす現像ケーシング9内にそれぞれ設けら
れ、そのケーシング9に回転自在に支持されている。こ
のうちの現像ローラ5には電圧電源E1により、例えば
−600V程度の電圧が印加される。現像ローラ5に
は、感光体1の帯電極性と同極性の電圧が印加されるの
である。
【0024】ここに例示した現像装置4では、トナーと
キャリアを有する二成分系現像剤Dが使用され、この現
像剤Dは現像ケーシング9内に収容されている。そし
て、撹拌パドル10A,10Bの回転により、そのトナ
ーはキャリアとの摩擦により所定の極性、本例では感光
体1の帯電極性と同極性、すなわち負極性に帯電され
る。このように、本例の画像形成装置においては、現像
時におけるトナーの帯電極性が負極性となっている。キ
ャリアを有さない一成分系現像剤を使用する現像装置を
採用してもよい。
【0025】現像ローラ5は図示反時計方向に回転駆動
されるようになっていて、その周面上に担持された現像
剤は、現像ローラ5の回転方向に搬送され、該ローラ5
に対して所定のギャップをあけて対置された現像剤規制
部材15によって掻き取り作用を受ける。現像剤規制部
材15によって搬送量を規制された現像剤は、現像ロー
ラ5と感光体1とが互いに対向した現像部6に向けて運
ばれ、その現像部6において現像剤中のトナーが感光体
1上の静電潜像に静電的に引き寄せられ、その部分に付
着する。すなわち、感光体の帯電極性と同じ負極性に帯
電されたトナーがレーザ光の照射された感光体表面部分
Aに付着し、その静電潜像がトナー像として可視像化さ
れるのである。このように、本例の画像形成装置におい
ては反転現像方式(ネガ・ポジ現像方式)が採用されて
いる。
【0026】感光体1の下位には、転写装置の一例であ
る転写ローラ7が配設されている。転写ローラ7は、感
光体1の回転方向に対して順方向に回転し、この転写ロ
ーラ7と、これが対向する感光体1との間の転写部8に
向けて、転写紙16より成る記録媒体が矢印方向Pに送
られるようになっていて、転写ローラ7が転写部8に送
られた転写紙16を介して感光体1の表面に圧接し、こ
のとき転写ローラの機能により、感光体1上に形成され
ているトナー像が転写紙16上に転写される。すなわ
ち、電源E3により、転写ローラ7に対して、感光体1
上のトナーの帯電極性と反対の正(プラス)極性電圧、
例えば+950Vの電圧が印加され、このとき、感光体
1上の負極性のトナーTが、転写紙16の側に静電的に
引き寄せられ、該転写紙に付着する。感光体1に対して
離間した転写装置、例えばコロナ放電器より成る転写装
置を用いることもできる。
【0027】トナー像を転写された転写紙16は、図示
していない分離装置によって感光体1から分離され、同
じく図示していない定着装置に送られ、ここで転写紙1
6上のトナー像が定着される。このようにして、転写紙
16はコピー紙として画像形成装置本体外に排出され
る。
【0028】上述のように、本例の画像形成装置は、回
転駆動される感光体1より成る像担持体と、この像担持
体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、その静電潜
像をトナー像として可視像化する現像装置4と、像担持
体上のトナー像を転写紙16より成る記録媒体に転写す
る転写ローラ7より成る転写装置とを有していると共
に、次に説明するクリーニングローラ12より成るクリ
ーニング部材、及び前述の除電ランプ13より成る除電
装置を具備している。帯電装置、潜像形成手段による像
担持体への露光部3、現像装置4、転写装置、クリーニ
ング部材及び除電装置が、この順に像担持体の回転方向
に沿って配置されている。
【0029】感光体1上のトナー像は転写部8で転写紙
16に転写されるが、そのトナー像転写後に、感光体1
の表面には、転写紙16に転写されずに感光体1上に残
留したトナーが付着している。かかる転写残トナーT1
がクリーニング部14に至ると、クリーニング部材の一
例であるクリーニングローラ12の表面に一時的に回収
される。
【0030】クリーニングローラ12は、剛体より成る
芯部材12aと、その芯部材12aの表面に固設された
導電性又は中抵抗の弾性体12bとを有していて、図示
した例では芯部材12aが丸軸状の導電性金属より成
り、弾性体12bは、その芯部材12aと同心の円筒状
に形成された発泡体より成る。かかるクリーニングロー
ラ12はクリーニングケース17に収容され、かつ芯部
材12aの各端部が、クリーニングケース17の前後の
側壁17a,17aにそれぞれ回転可能に支持されてい
る。かかるクリーニングローラ12は、現像ローラ5、
帯電ローラ2、及び転写ローラ7と共に、感光体1に対
して実質的に平行に位置している。
【0031】ここで、図1において、現像部6から転写
部8に向かうトナー像のトナーTは、そのほとんどのも
のが、現像時の帯電極性、本例では負極性のトナーとな
っている。これに対し、転写ローラ7にはトナー像の転
写時に、現像時のトナー帯電極性と反対極性、本例では
正極性の電圧が印加されるため、そのトナー像転写後に
おいて感光体1上に残留付着するトナー、すなわち転写
残トナーT1は、正極性のものに負極性のものが混在し
たトナーとなる。転写残トナーは、プラスとマイナスの
両方の極性のトナーが混在した状態で、クリーニング部
14に移送されるのである。
【0032】図1に示したクリーニングローラ12は、
感光体1上の転写残トナーT1を回収するとき、図1に
おける時計方向(矢印a方向)、すなわち感光体1の回
転方向に対してカウンタ方向に回転駆動されるようにな
っていて、感光体1の表面に摺擦しながら回転する。ク
リーニングローラ12は、自身の表面部分が、感光体1
によって弾性変形させられるように、感光体1と圧接
し、図2に示したように、この圧接部にはニップ領域N
が形成される。このニップ領域Nがクリーニング領域と
なる。なお、ニップ領域Nの感光体周方向における幅
は、例えば1mm前後となるが、図1及び図2ではかかる
ニップ領域Nの幅を誇張して示してある(図13、図1
5、図16、図19、図20乃至図22においても同
じ)。
【0033】かかるニップ領域Nで、正、負両極性の転
写残トナーT1は、クリーニングローラ12に接触しな
がら現像時のトナーと同じ極性(本例では負極性)のト
ナーになるように、摩擦帯電される。すなわち、クリー
ニングローラ12より成るクリーニング部材は、トナー
像転写後の像担持体上の転写残トナーが、現像時におけ
るトナーの帯電極性(本来の極性)に揃うように、像担
持体との間で、その転写残トナーを摩擦帯電するのであ
る。クリーニングローラ12の弾性体12bは、トナー
に対して、これを本来の極性、本例では負極性に摩擦帯
電させ得る帯電系列の帯電材料で構成されている。
【0034】図1に戻って、転写紙16より成る記録媒
体へのトナー像転写後の感光体1上の転写残トナーT
は、感光体1に対して圧接しながら回転するクリーニン
グローラ12より成るクリーニング部材に回収される
が、その回収時にクリーニングローラ12の芯部材12
aには、当該ローラ12によって摩擦帯電されたトナー
の帯電極性(すなわち現像時におけるトナーの帯電極
性)と反対の極性、本例では正極性の電圧、例えば+2
00Vの電圧が電圧電源Eにより印加される。従っ
て、転写部8を通過したトナー像転写後の残留トナー、
すなわちクリーニングローラ12によって摩擦帯電され
た転写残トナーTは、正極性の電圧が印加されたクリ
ーニングローラ12の表面に静電的に引き寄せられて、
該ローラ12の表面に付着し、このローラに一時的に回
収される。これにより、感光体1の表面はクリーニング
状態にされる。感光体1に対して接触回転するクリーニ
ングローラ12には、このように、感光体1との間で、
感光体上の転写残トナーTが、クリーニングローラ1
2の表面に静電的に吸引され得る電界が形成されるよう
に、現像時におけるトナーの帯電極性と反対極性(本例
では正極性)の電圧が印加されるのである。
【0035】上述のようにしてクリーニングローラ12
の表面に回収されたトナーに関して、図では符号T2
付して示してある。図3乃至図11は、感光体1上の転
写残トナーT1をクリーニングローラ12に回収し、次
いで後述するようにその回収トナーT2を感光体1の表
面に再付着させる動作の一例を示す説明図であり、これ
らの図のうち図3は、感光体1上のトナー像が、矢印P
方向に搬送される転写紙16に転写され、その転写残ト
ナーT1がクリーニングローラ12の表面に回収されて
いるときの様子を示す概略図である。クリーニングロー
ラ12によってクリーニングされた感光体1の表面部分
は、除電ランプ13によって除電作用を受け、その表面
電位が基準値まで下げられる。除電ランプ13は画像形
成動作中、点灯し続けている。除電作用を受けた感光体
表面は、図3から判るように引き続き帯電ローラ2によ
って帯電され、前述した画像形成動作が続けられる。
【0036】このようにして、感光体1が例えば、数回
転する間に1枚分のトナー像が感光体1上に形成され、
これが転写紙16に連続的に転写されるのであるが、か
かるトナー像が形成される感光体1上の周方向領域が画
像形成領域である。図3には、この画像形成領域に符号
Xを付し、またその感光体回転方向先端に符号Yを付し
てある。同様に、図4には、この画像形成領域Xの感光
体回転方向後端に符号Zを付してある。
【0037】かかる画像形成領域Xの先端Yがクリーニ
ングローラ12に達したときに、クリーニングローラ1
2への転写残トナーT1の回収動作が開始される。また
図示した例では、画像形成領域Xの後端Zがクリーニン
グローラ12に達するまで、転写残トナーの回収動作が
続けられる。クリーニングローラ12を通過した画像形
成領域Xの部分は、既にクリーニングローラによってク
リーニングされた状態となっている。
【0038】図4に示すように、画像形成領域Xの感光
体回転方向後端Zが帯電ローラ2を通過すると、このと
き、その帯電ローラ2は感光体1の表面から離れるよう
になっている(図5参照)。同時に、図1に示したスイ
ッチS10が切り換わって、帯電ローラ2への電圧の印加
がオフされる。
【0039】画像形成領域後端Zが図5に示すように現
像装置4の現像ローラ5を通過すると、図1に示したス
イッチS1が切り換えられ、現像ローラ5は電圧電源E2
の方に接続され、その現像ローラ5には、トナーが感光
体1に付着しないように、トナーの帯電極性と反対の正
極性の電圧、例えば+500Vの電圧が印加される。引
き続き、図6に示すように画像形成領域後端Zが転写部
8を通過すると、このとき転写ローラ7への電圧印加が
停止される。このとき、本例では転写ローラ7が感光体
1から離間する(図7参照)。
【0040】クリーニングローラ12は、前述の如くト
ナー像転写後の感光体1上の転写残トナーTを摩擦帯
電し、かつこれを静電的に一時的に回収して感光体1の
表面を清掃するが、次いでその回収したトナーTを、
感光体1上の、次の静電潜像の形成に影響のない表面部
分に再付着させる。すなわち、トナー像が転写紙16に
転写された後の画像形成領域後端Zが図7に示したよう
にクリーニングローラ12を通過した時、図1に示した
スイッチSが切り換えられ、クリーニングローラ12
は電圧電源Eの方に接続され、そのクリーニングロー
ラ12の芯部材12aには、クリーニングローラ12に
よって摩擦帯電されたトナーの帯電極性、すなわち現像
時におけるトナーの帯電極性と同極性、本例では負極性
の、例えば−3000Vの電圧が印加される。このよう
にしてクリーニングローラ12と、画像形成領域後端Z
よりも感光体1の回転方向後方側の感光体表面の非画像
形成領域W(図7)との間に、クリーニングローラ12
上のトナーTが感光体1の方に放出される方向の電界
が形成されるのである。
【0041】かかる電界によって、図8に示すように、
クリーニングローラ12上に一時的に回収されたトナー
2は、感光体1上の非画像形成領域Wに再付着して戻
される。このとき、図1乃至図11に示した例では、ク
リーニングローラ12が、感光体1に対して順方向(図
1における反時計方向であって、図2に鎖線矢印bで示
す方向)に回転駆動されるものとする。感光体1上に再
付着したトナーT3は、図9に示すように、引き続く感
光体1の回転によって、除電ランプ13及び感光体1か
ら離れた帯電ローラ2の下を通過し、図10に示した如
く現像装置4に至る。このとき、その現像ローラ5に
は、前述のように、現像時のトナーの帯電極性と反対の
正極性の電圧が印加されているので、感光体1上に再付
着した負極性のトナーT3は、その現像ローラ5の側に
静電的に移行し、現像装置内の現像剤中に回収される。
【0042】上述のように、クリーニングローラ12よ
り成るクリーニング部材は、回転しながら、その表面
に、摩擦帯電させた転写残トナーT1を静電的に一時的
に回収し、次いでその回収したトナーT2を、感光体1
より成る像担持体上の、次の静電潜像の形成に影響のな
い表面部分に静電的に再付着させ、更に、像担持体表面
に再付着されたトナーT3は、現像装置4において静電
的に回収される。現像装置4に回収されたトナーは、そ
の現像装置4において再利用される。このようにして、
廃棄トナーをなくすことができ、しかもクリーニングロ
ーラ12で回収したトナーを現像装置4へ戻すトナー搬
送パイプなどを設ける必要もない。
【0043】図9に示したように、クリーニングローラ
12上の回収トナーが感光体1上に再付着され終えたと
き、そのクリーニングローラ12に対して、再び現像時
のトナーの帯電極性と逆の正極性の電圧を印加し、かつ
クリーニングローラ12を、例えば感光体1の回転方向
に対してカウンタ方向に回転駆動して、感光体1上に本
来付着しているべきではないトナーが極く少量でも付着
していたとき、そのトナーを回収するように当該クリー
ニングローラ12を制御することが好ましい。
【0044】画像形成動作が引き続き行われるときは、
図9及び図10に示した次の画像形成領域X1が連続し
て除電ランプ13による除電作用を受け、その感光体回
転方向先端Y1が帯電ローラ2のところに移動したと
き、帯電ローラ2が感光体1の表面に当接し、次の画像
形成領域X1を負極性に帯電し、次いで前述したところ
と全く同様にして、次の画像形成領域X1に静電潜像が
形成され、これが図11に示すように現像装置4におい
てトナー像として可視像化される。このとき、当然、現
像ローラ5には負極性の電圧が印加されている。そし
て、その画像形成領域先端Y1が転写部8に至ったと
き、転写ローラ7は感光体1に対して圧接し、次の転写
紙16の先端が転写部8に達し、次の画像形成領域X1
に形成されたトナー像がその転写紙16に転写される。
このときの転写残トナーは、先に説明した通り、クリー
ニングローラ12に静電的に一時的に回収され、前述し
た動作が繰返される。このようにして、画像形成動作が
所定回数繰返されるのである。
【0045】帯電装置として、感光体1から離間した、
例えばコロナ放電器を用いた場合には、画像形成領域X
の後端Zが、そのコロナ放電器を通過した後も、当該放
電器によって感光体1の表面をトナーの帯電極性と同極
性(本例では負極性)に帯電させ続けることもでき、こ
のようにすれば、図9に示した再付着トナーT3を担持
した感光体1の表面部分を、コロナ放電器によってトナ
ーの帯電極性と同極性の例えば−850Vに帯電させる
ことができるので、その再付着トナーT3が現像装置4
の現像ローラ5に対向したとき、現像ローラ5に現像時
と同じく、例えば−600Vの、トナーの帯電極性と同
極性の電圧を印加したままにしても、その再付着トナー
3を現像ローラ5の方に静電的に回収することができ
る。すなわち、現像ローラ5に対して印加する電圧を、
現像動作時と、現像ローラ5への再付着トナーの回収時
とで切換えなくとも、再付着トナーを現像装置4に静電
的に回収することができるのである。
【0046】なお、図9に示した状態では、次の画像形
成領域X1には、未だ静電潜像もトナー像も形成されて
おらず、正確には、図9に示した領域X1は、次の画像
形成領域となるべき領域と言うことができる。また、図
1、及び図2乃至図11においては、感光体1上ないし
はクリーニングローラ12上のトナーT,T1,T2,T
3,T4について、これらを模式的に拡大して示してある
(図12乃至図14、図19、図21においても同
じ)。
【0047】前述のようにクリーニングローラ12に回
収されたトナーT2は、感光体1上の非画像形成領域W
に再付着するので、その再付着トナーT3によって、上
述した画像形成動作時の静電潜像はもとより、次に形成
される静電潜像にも影響が与えられることはない。画像
形成領域X内の後部に、クリーニングローラ12からの
トナーを再付着させるように構成することも可能であ
る。
【0048】要は、図4に示した画像形成領域Xの後端
Zとなるべき部分が、図4に示した状態よりも前の時点
で、クリーニングローラ12を通過しさえすれば、クリ
ーニングローラ12への転写残トナーT1の回収を終了
し、そのクリーニングローラ12上の回収トナーT2
感光体1の表面に戻す再付着動作を開始することができ
る。この場合、画像形成領域Xの後端Zが図7に示した
ようにクリーニングローラ12の部位に至るよりずっと
以前に、感光体1へのトナーの再付着動作を終了し、引
き続き、クリーニングローラ12によって画像形成領域
X上の転写残トナーを回収して、その感光体1の表面部
分を清掃し、その清掃面に次の静電潜像を形成するよう
に構成してもよく、このようにすれば、図3乃至図11
に示した例よりも、画像形成領域の間の非画像形成領域
の長さを短かくでき、画像形成動作に要する時間を短縮
することができる。
【0049】このように、クリーニングローラ12への
転写残トナーの回収と、その回収トナーの感光体1への
再付着は、各種の態様で実行できるが、いずれの場合
も、感光体1上の、次の潜像形成に影響のない表面部分
に回収したトナーを再付着させる必要がある。
【0050】以上のように、クリーニング部材に、現像
時におけるトナーの帯電極性と反対の極性のバイアス電
圧を印加することによって、像担持体上の転写残トナー
をクリーニング部材に静電的に転移させることができ、
これにより、転写残トナーをクリーニング部材の方に回
収することができる。また、その回収後に、クリーニン
グ部材に印加するバイアス電圧の極性を切り換え、クリ
ーニング部材に、現像時におけるトナーの帯電極性と同
じ極性のバイアス電圧を印加することにより、クリーニ
ング部材に回収したトナーを像担持体に静電的に転移さ
せることができるのである。これにより、回収トナーを
像担持体の方に再付着させ、更に、再付着したトナーを
現像装置に静電的に回収することができる。
【0051】ここで、図7は、クリーニングローラ12
への転写残トナーの回収を終了した状態を示すものであ
るが、その回収時には、図6に示したように、クリーニ
ングローラ12は感光体1の回転方向に対してカウンタ
方向に、すなわち感光体1との当接部において感光体1
に対して反対方向に移動する向きに、図示していない制
御駆動手段により回転駆動される。
【0052】一方、図8は、クリーニングローラ12上
の回収トナーT2を感光体1に再付着させている中途状
態を示すものであるが、かかる再付着時には、先にも説
明したように、クリーニングローラ12が感光体1の回
転方向に対して順方向に、すなわち感光体1との当接部
において感光体1と同方向に移動する向きに上記制御駆
動手段により回転駆動される。このように、この例では
クリーニングローラ12が、トナー再付着時にはトナー
回収時に対して逆方向に回転駆動されるのである。トナ
ー回収時とトナー再付着時とでクリーニングローラが逆
方向に回転するのである。
【0053】これに対し、クリーニングローラ12を、
トナー回収時に例えば図6に示すように回転させ、この
回転を図7に示すように終了したあと、トナー再付着動
作時にも、図12に示すように、そのクリーニングロー
ラ12を同じく時計方向に回転させても良い。このよう
に、トナー回収時とトナー再付着時とにおいて、クリー
ニングローラ12を同じ方向に回転させても、感光体1
からのトナーの回収と、感光体1へのトナーの再付着を
行うことができる。図12は、トナー再付着工程の中途
状態を示し、かかる再付着トナーは、図9に示すように
現像装置4に向けて搬送される。
【0054】上述のように、感光体1からのトナー回収
時とそのトナーの感光体1への再付着時とで、クリーニ
ングローラ12を互いに逆方向に回転させても、或いは
同じ方向に回転させてもよく、またそのときのクリーニ
ングローラ12の回転方向も適宜設定することができ、
必ずしも図1乃至図12に示した回転方向に限定される
ものではない。
【0055】但し、いずれの場合にも、クリーニングロ
ーラ12によって感光体1上の転写残トナーを回収する
とき、クリーニングローラ12の1回転未満の回転で1
回のトナー回収動作を終えるように、当該クリーニング
ローラ12の回転を制御することが望ましい。しかもこ
のトナー回収時に、図1乃至図12に示した例のよう
に、クリーニングローラ12を感光体1に対してカウン
タ方向に回転駆動することが好ましい。その理由は以下
の通りである。
【0056】先に説明した通常の画像形成動作時に、図
1に示した転写部8を通過した感光体1上の転写残トナ
ーT1には、現像時におけるトナーの帯電極性と逆極性
に帯電したトナー(異常極性トナーという)が混在して
おり、本例では、かかる異常極性トナーを、クリーニン
グローラ12との摩擦帯電によって、現像時のトナーの
帯電極性と同極性に揃えるようにしている。しかしなが
ら、図2に示したニップ領域Nに存する転写残トナーの
帯電極性を完全に揃えることは難しく、一部、現像時に
おけるトナーの帯電極性と反対の帯電極性のままになっ
ているトナー、すなわち、異常極性トナーが存在するこ
とがある。通常の画像形成動作時に感光体1上のトナー
がクリーニングローラ12に回収されるとき、クリーニ
ングローラ12には前述したように現像時におけるトナ
ーの帯電極性と反対極性の電圧が印加され、現像時にお
ける帯電極性になっているトナーがクリーニングローラ
12に静電的に転移して、該ローラ12に回収されるの
であるが、このとき、現像時における帯電極性と反対の
極性になっているトナー(異常極性トナー)も、クリー
ニングローラ12から受ける機械的掻き取り力により、
クリーニングローラ12の表面に付着してしまう。かか
る異常極性トナーが、感光体1からのトナー回収動作中
に感光体1に転移してしまうと、画像上の地汚れや帯電
ローラ2の汚れなどが生じ易くなる。
【0057】そこで、図2に示すように、通常の画像形
成動作時に、転写残トナーT1を感光体1からクリーニ
ングローラ12へ回収するとき、感光体1とクリーニン
グローラ12との接触領域、すなわち、これらが圧接す
るニップ領域Nにおいて、両者が互いに反対方向(カウ
ンタ方向)に移動するように、そのクリーニングローラ
12の回転方向を制御し、且つそのクリーニングローラ
12の1回転未満の回転で、感光体1上の転写残トナー
1をクリーニングローラ12に回収するように、クリ
ーニングローラ12の回転を制御すると、クリーニング
ローラ12に回収されたトナーT2は、そのトナー回収
動作中に、再び感光体1に接触することはない。しか
も、クリーニングローラ12上に回収された異常極性ト
ナーが、そのトナー回収動作中に、クリーニング後の感
光体1の表面に静電的に移行することを防止できる。
【0058】転写残トナーT1をクリーニングローラ1
2に回収するとき、クリーニングローラ12を、図2に
鎖線矢印bで示すように、感光体1とのニップ領域Nに
おいて、両者が同じ方向(順方向)に移動する向きに回
転させると、感光体1の回転方向下流側のクリーニング
ローラ12上に回収トナーT4が存在することになり、
このトナーT4が正極性に帯電したままの異常極性トナ
ーであったとすると、クリーニングローラ12は、トナ
ー回収時に、それと同じ正極性の電圧が印加されている
ので、そのプラス極性のトナーT4が感光体1の方に静
電的に引かれ、感光体表面に付着するおそれがある。こ
のようになると、感光体1のクリーニング不良が発生
し、また帯電ローラ2にそのトナーが付着して、引き続
き形成されるトナー像に地汚れが発生する。このような
理由で、感光体上の転写残トナーの回収時に、クリーニ
ングローラ12が感光体1の回転方向に対してカウンタ
方向、すなわち図2における実線矢印aの方向に回転す
るように、両者の回転方向を設定することが望ましいの
である。
【0059】また、クリーニングローラ12を1回転以
上回転させて、感光体1からの転写残トナーの回収を行
うと、クリーニングローラ12に回収されたトナー中に
正極性に帯電した異常極性トナーが存在したとき、これ
が再び感光体1に近づき、又はこれに接したとき、当該
トナーが感光体1上に付着して感光体1のクリーニング
不良が発生する。このような理由で、クリーニングロー
ラ12を1回転未満で回転駆動する間で、感光体1から
クリーニングローラ12へのトナー回収動作を終了させ
ることが望ましいのである。
【0060】クリーニングローラ12を感光体1に対し
て順方向に回転させるとき、そのクリーニングローラ1
2を制御駆動手段によって直接回転駆動してもよいし、
かかる駆動力をクリーニングローラ12に与えずに、当
該クリーニングローラ12を感光体1の回転に従動させ
て回転駆動するようにしてもよい。
【0061】以上が、本例の画像形成装置の基本構成と
その作用であるが、かかる画像形成装置において、感光
体1上の転写残トナーに関して着目するに、その付着量
が感光体軸方向に不均一になる場合がある。例えば、図
14に示すように、感光体1上の転写残トナーがE部と
F部につき、多くなる場合がある。感光体1の周方向に
濃度の高い幅広のライントナー像などがある場合に、そ
のライントナー像に相当したE部,F部には転写残トナ
ーの量が多くなるのである。
【0062】このように、感光体1上の転写残トナーの
付着量がその軸方向に不均一になると、クリーニングロ
ーラ12に回収されたトナーの付着量も、それに対応し
て不均一になる。例えば図14に示すように、回収トナ
ーT2の付着量が、感光体1上のE部,F部に対応する
部分において、部分的に多くなるのである。
【0063】従来のこの種の画像形成装置においては、
クリーニングローラ12上の部分的に付着量の多いトナ
ーについては、その全てのトナーを感光体1に再付着さ
せることができなくなり、クリーニングローラ12上に
一部のトナーが残留し、その蓄積量が過大となることが
あった。このようにクリーニングローラ12上の回収ト
ナーの残量が部分的であるにせよ多くなると、かかるク
リーニングローラ12が感光体1上の転写残トナーを回
収するとき、そのトナー回収効率(クリーニング効率)
が部分的に低下する。このようにして、感光体上に地汚
れが発生するようになるのである。
【0064】そこで、本例の画像形成装置においては、
クリーニング部材に回収されたトナーをクリーニング部
材の軸方向にならすならし部材が、クリーニング部材の
表面に対置されている。図1において符号18で示すも
のは、ならし部材の一構成例であるならしブレードであ
る。このならしブレード18は、平板状に形成されてい
て、クリーニングローラ12より成るクリーニング部材
に対置され、この部材と平行に、かつその軸方向に延び
ている。ならしブレード18は、例えばゴムなどの弾性
体や、ステンレス鋼の如き金属などから構成される。な
お、図2乃至図12には、ならし部材の図示を省略して
ある。
【0065】ならしブレード18は、その腹部が図15
に示すように、クリーニングローラ12の表面に圧接す
るように、同ローラに対置される。ならしブレード18
が弾性のあるブレードで構成される場合には、それを、
たわませた状態で、クリーニングローラに所定の押圧力
をもって圧接させることも可能である。
【0066】ならしブレード18は、図13に模式的に
示すように、クリーニングローラ12が、例えば、感光
体1の回転方向に対してカウンタ方向(図の矢印の向
き)に回転して、感光体1上の転写残トナーT1を回収
するとき、クリーニングローラ12に担持されてその回
転方向に搬送される回収トナーT2を軸方向にならして
均一化する。図14に示すように、回収トナーT2の付
着量がクリーニングローラ12の軸方向に不均一である
とき、ならしブレード18によって、回収トナーT
2が、ならしブレード18とクリーニングローラ12と
の間の楔状部分(図13)で、該ローラ12の軸方向に
沿って均一となるように、ならされるのである。ならし
ブレード18を、腹部ではなく、先端エッジ部でクリー
ニングローラ12に圧接させても、同様に、回収トナー
を均一にならすことができる。
【0067】回収トナーT2が、このようにしてクリー
ニングローラ12の軸方向に均一にならされることによ
り、このトナーを前述の如く感光体1に再付着させると
き、当該トナーを全体に亘って効率よく感光体1の表面
に再付着させることができる。このようにトナーの再付
着効率が高められるため、クリーニングローラ12の表
面に部分的に多量のトナーが残留することを防止でき
る。よって、このクリーニングローラ12によって、感
光体1上の転写残トナーを効率よく回収でき、感光体1
に対するクリーニング効率を高め、感光体1上の地汚れ
を防止でき、高品質なトナー像を形成することができ
る。
【0068】上述した例のように、ならし部材として、
単純な構成で、低価格なならしブレード18を用いるこ
とにより、画像形成装置のコストの上昇を抑えることが
できるが、後述するように、ならし部材の形態はブレー
ドに限定されるものではない。
【0069】また、例えばならしブレード18より成る
ならし部材を、クリーニングローラ12より成るクリー
ニング部材の表面に対して圧接するように対置させた構
成を採用すると、クリーニングローラ12上の回収トナ
ーは、ならしブレード18によってならし力の作用をス
トレートに受けるため、回収トナーのならし効果を高め
ることができる。クリーニングローラ12上の回収トナ
ーは、クリーニングローラ12の回転に伴って、その表
面と、これに圧接したならしブレードとの間を通過す
る。
【0070】一方、例えば、ならしブレード18より成
るならし部材を、図16に示すように、クリーニングロ
ーラ12より成るクリーニング部材の表面に対して、ギ
ャップGをあけて対置させても良い。ならしブレード1
8が、この先端腹部において、例えば0.05mm程度の
ギャップをあけてクリーニングローラ12と対向するよ
うに、当該ならしブレード18を対置させるのである。
【0071】かかる構成を採用しても、回収トナーをク
リーニングローラの軸方向に均一にならすことができ
る。この構成例の場合は、ならし部材が、クリーニング
部材に直接、当接しないので、クリーニング部材やなら
し部材などの接触表面の早期の摩耗を防止でき、両者の
寿命を伸ばすことができ、トナーならし機能とクリーニ
ング機能を、長期にわたって安定して維持することがで
きる。更に、クリーニングローラ12より成るクリーニ
ング部材の回転負荷を増大させることもない。
【0072】ならし部材を、ギャップ設定部材によって
クリーニング部材に対して位置決めすることにより、図
16に示したギャップGを精度良く正確に設定すること
ができる。
【0073】図17に示すように、クリーニングケース
17の側壁17aには、クリーニングローラ12の芯部
材12aの端部が軸受19を介して回転自在に支持され
ている。クリーニングローラ12の芯部材12aの他方
の端部も、図示していないが、同様に軸受を介して、ク
リーニングケースの他方の側壁に回転自在に支持されて
いる。
【0074】芯部材12aにはギャップ設定部材21が
相対回転自在に嵌め込まれ、この部材21はクリーニン
グケース17の側に固定保持されている。他方のクリー
ニングケースの側にも、図示はしていないが、同様のギ
ャップ設定部材が設けられている。ギャップ設定部材2
1と他方のギャップ設定部材にはならしブレード18の
両端側内面が当接し、ギャップ設定部材21と他のギャ
ップ設定部材により、ならしブレード18は、クリーニ
ングローラ12に対して、ギャップGをあけて対向する
ように、位置決めされる。かかる構成を採用することに
よって、ならし部材と、クリーニング部材との間のギャ
ップGを、クリーニングローラ12の軸方向に対し、精
度良く一定に設定することができる。
【0075】上述した各構成において、図18に示すよ
うに、クリーニングローラ12より成るクリーニング部
材と、ならしブレード18より成るならし部材との軸方
向両端側に、トナー飛散防止用サイドシール23(片側
のみ図示)を設けると、それら両端側からのトナー飛散
を防止できる。
【0076】同図に示すように、クリーニングローラ1
2の芯部材12aにはサイドシール23が相対回転自在
に嵌め込まれ、このシール23は、クリーニングケース
17側に一部が固定されている。そして、かかるサイド
シール23は、クリーニングローラ12の端部と、なら
しブレード18の側端部とに接して、この側端部に位置
する部位を覆っている。クリーニングローラ12の他方
の端部側も同様に図示していないサイドシールで封鎖さ
れている。サイドシール23は、例えば発泡体などの弾
性体から構成されることが好ましい。
【0077】図14に示したように、クリーニングロー
ラ12に回収されたトナーT2は、そのローラの軸方向
に移動してならされるのであるが、この際、その軸方向
外側に移動したトナーが、図18に示したクリーニング
ローラ12と、ならしブレード18との端部側から飛散
して落下するおそれがある。このようなトナー落下を生
じると、クリーニングケース17内若しくはこのケース
周辺をトナーで汚すことになる。サイドシール23を設
けることによって、上記端部側からのトナー飛散を防止
できるので、クリーニングケース17内若しくはクリー
ニングケース周辺が、飛散トナーで汚れるのを防止する
ことができる。
【0078】以上説明した各構成におけるならし部材の
材質としては、例えば、絶縁性材料を含めた各種のもの
を採用できるが、ならし部材を絶縁性のものとすると、
これに電荷が蓄積し、遂には、クリーニングローラ12
との間で放電を生じ、画像形成装置の制御部などを誤動
作させることがある。このような場合には、ならし部材
を導電性のならし部材とするとよい。例えば、ならしブ
レード18を導電性のゴムや金属などにより構成し、こ
れに電荷が蓄積することを防止するのである。これによ
り、ならしブレード18とクリーニングローラ12との
間の放電を防止でき、制御部が誤動作することを防止で
きる。ならしブレード18を導電性材料にして、更に、
アース状態とすることにより、上記放電の防止効果を更
に高めることができる。
【0079】ここで、図1において、クリーニング部1
4(図2に示したニップ部N)において、転写残トナー
が摩擦帯電されて現像時におけるトナー帯電極性に揃え
られるのであるが、先にも説明したように、そのトナー
のなかには帯電極性が揃えられないトナーもあって、か
かる異常極性トナー(本例では正帯電極性トナー)が、
そのままクリーニングローラ12に回収されてしまうこ
とがある。トナー再付着時に、クリーニングローラ12
にマイナスの電圧が印加されるので、この異常極性トナ
ーは感光体に静電的に転移せず、クリーニングローラ1
2上に残留したままとなる。そして、かかる残留した異
常極性トナーは、次のトナー回収時に、プラスの電圧を
印加されたクリーニングローラから転移して感光体に付
着し、感光体上に地汚れを生ぜしめるおそれがある。
【0080】そこで、前述した各構成において、ならし
ブレード18などから成るならし部材に対して、感光体
1上の転写残トナーの回収時に、現像時のトナー帯電極
性と同極性のバイアス電圧を印加する電圧印加手段を設
け、かかる電圧の印加されたならし部材によって、クリ
ーニングローラ12上の異常極性トナーに、現像時にお
けるトナーの帯電極性の電荷を注入すると、クリーニン
グローラ12上の回収トナーの帯電極性を、現像時の帯
電極性に全て揃えることができ、かかるトナーを確実に
感光体1に再付着させることができる。これによって、
前述の画像上の地汚れの発生を防止することができる。
かかる構成は、ならし部材が導電性材料より成るとき特
に有利に採用できる。
【0081】この他、ならしブレード18などから成る
ならし部材に上記極性(本例では負極性)のバイアス電
圧を印加すると、現像時のトナー帯電極性(本例では負
極性)となっているクリーニングローラ12上のトナー
は、ブレード18との電気的な反発力で、互いにトナー
同士が拡散し易くなり、ならしブレードによるならし効
果を高めることができる。また、その本来の帯電極性の
トナーが、ならしブレードに静電的に付着したままにな
ることを防止できる。
【0082】具体的には、図1に示すように、クリーニ
ングローラ12に対して、感光体1上の転写残トナーの
回収時には、電源E4により正極性のバイアス電圧(例
えば、+200V)が、回収トナーの再付着時には、電
源E5により負極性のバイアス電圧(例えば、−300
0V)がそれぞれ印加されるのであるが、これに対応し
て、ならしブレード18に対して、転写残トナーの回収
時に、電源E6より成る電圧印加手段によって、例えば
−100Vの負極性の電圧を印加する。これによって、
クリーニングローラ12上の回収トナー中に正極性の異
極性トナーがあっても、これに負の電荷を注入し、これ
を負極性に変えることができる。
【0083】また、トナー再付着動作を開始すべく、ス
イッチS2を切り換えて、クリーニングローラ12に対
して例えば−3000Vの電圧を印加したとき、ならし
ブレード18に対して−100Vの電圧を印加したまま
にすると、クリーニングローラ12に対して、ならしブ
レード18の方がプラス側となってしまい、クリーニン
グローラ12上のマイナストナーがならし部材18に付
着してしまう。そこで、スイッチS2の切り換えと同時
に、スイッチS4を切り換えて、回収トナーの再付着時
に、電源E7により、例えば−3300Vの負極性の電
圧をならしブレード18に印加すると良い。
【0084】トナー再付着時には、一方のクリーニング
ローラ12に印加される電圧が−3000Vであり、ま
た他方のならしブレード18に印加される電圧が−33
00Vであるから、ならしブレード18の方が負極性の
電位が大きくなり、回収トナーの再付着工程時におい
て、クリーニングローラ12上に担持された本来の極性
のトナーである負極性帯電トナーが、ならしブレード1
8に静電的に付着して、ならしブレードに取り残された
ままになることを効果的に防止できる。
【0085】ところで、例えばクリーニングローラ12
より成るクリーニング部材が、トナー回収時とトナー再
付着時とで、前述のように、互いに逆方向に回転するク
リーニング部材であるときは、例えば図20に示すよう
に、クリーニングローラ12が、図における時計方向
(矢印方向)に回転して、転写残トナーがクリーニング
ローラ12に回収され、このあと、クリーニングローラ
12が、図における反時計方向に回転して、回収トナー
が感光体1に再付着するのであるが、後者の再付着工程
時に、クリーニングローラ12が反時計方向(矢印の向
きと反対方向)に回転するので、図20に示したクリー
ニングローラ12と、実線で示したならしブレード18
との間の、感光体1とは反対側のせき止め部分24にト
ナーが集積して溜まり易くなる。図20において、符号
2′はクリーニングローラ12上の回収トナー層を示
すものであるが、トナー再付着時に、かかる回収トナー
層のトナーがせき止め部分24に溜まり易くなるのであ
る。トナー再付着終了時に、かかるせき止め部分24に
トナーが多量に残留したままとなると、次のトナー回収
時に、図における時計方向に回転するクリーニングロー
ラ12上に、その残留トナーが乗って同ローラ上を搬送
され、感光体1の表面に接触する。クリーニングローラ
12上に残留した多量のトナーは、クリーニングローラ
12から受ける静電気が弱くなり、これがクリーニング
ローラ12から離れやすくなっているので、かかるトナ
ーが感光体1の表面に接触すると、当該トナーは感光体
1の表面に付着し、これによって感光体1上に地汚れを
生じる原因となる。
【0086】そこで、前述の各構成において、クリーニ
ング部材が、トナー回収時とトナー再付着時とで、互い
に逆方向に回転するクリーニング部材であるとき、トナ
ー再付着時に、例えばならしブレード18より成るなら
し部材が、そのならし作動位置よりも、例えばクリーニ
ングローラ12より成るクリーニング部材から遠ざかっ
た、図20に仮想線で示す位置に変位するように、なら
し部材を駆動する駆動手段を設けると有利である。例え
ば、トナー再付着動作の開始時にならしブレード18を
感光体1から離間させるのである。このように、トナー
再付着時にならしブレード18をクリーニングローラ1
2から離間させてしまえば、トナーがせき止められる部
分24ができないので、前述したようなトナー溜まりを
生じるのを防止できる。これにより、画像上の地汚れを
防止できるのである。
【0087】ここで、「ならし作動位置」というのは、
ならしブレード18ないしはその他の形態のならし部材
が、例えばクリーニングローラ12より成るクリーニン
グ部材の表面に圧接し、又は、微小ギャップをあけて対
向し、クリーニング部材上に回収されたトナーをならす
ことができる位置である。ならし部材を、ならし作動位
置と離間位置とに変位駆動するならし部材駆動手段とし
ては、例えば、図示していないソレノイドや、モータ
や、回転カムなどの周知の駆動手段を適宜用いることが
できる。
【0088】ここで、先に説明した各構成のうち、クリ
ーニング部材がトナー回収時とトナー再付着時において
互いに逆方向に回転するクリーニング部材である場合、
図13に示すように、例えばクリーニングローラ12よ
り成るクリーニング部材と、例えば感光体1より成る像
担持体との当接部から、トナー回収時のクリーニング部
材の回転方向(図13では時計方向)下流側へα=90
°の範囲内に、ならし部材のトナーならし部18aを設
置すると、次に述べる作用効果を得ることができる。
【0089】仮に、かかるならしブレード18を、上述
した90°の範囲外、例えば図19に示した位置に設け
ると、クリーニングローラ12が同図における時計方向
に回転して感光体1上の転写残トナーを回収し、次いで
その回収動作を終了した状態においては、クリーニング
ローラ12の周面上の回収トナーのうち、ならしブレー
ド18を通過しないH領域の回収トナーについては、そ
のブレード18によってならされないものとなる。従っ
て、次のトナー再付着時に、クリーニングローラ12
が、トナー回収時と反対の、図19における反時計方向
に回転制御されるものであると、ならされていないH領
域のトナーが、そのまま感光体1に再付着してしまうこ
とになる。このとき、H領域のトナーが、クリーニング
ローラ12の軸方向において部分的に量的に多いものと
なっていると、その量的に多いトナーを感光体1に全て
再付着させることが困難となり、ならしブレード18を
設けたことによる効果を充分に得ることができなくな
る。
【0090】そこで、図13に示すように、ならしブレ
ード18がクリーニングローラ12上のトナーを実際に
ならす部分、すなわちならし部18aを前述のように9
0°の範囲内に設けることにより、トナー回収終了時に
おいて、ならされないトナーをできるだけ少なくするこ
とができる。ならしブレード18のならし部18aを、
感光体1とクリーニングローラ12との当接部に近づけ
れば近づける程、この効果を高めることができるが、実
験によると、クリーニング部材と像担持体との当接部か
ら、トナー回収時のクリーニング部材の回転方向下流側
へ90°の範囲内にならし部材を設ければ、クリーニン
グ部材上の回収トナーを全体的にならすことができ、ク
リーニングローラ12上に部分的に多量のトナーが残さ
れることを防止でき、感光体1上の地汚れの発生を防止
できることが確認されている。
【0091】ところで、トナー回収時とトナー再付着時
とでクリーニングローラを逆方向に回転させ、且つ、な
らし部材を不動に固定した場合、図20を参照して先に
説明したように、トナー再付着動作時に、感光体1と反
対側のせき止め部分24に多量のトナーが溜まる不具合
があった。そこで、図20に示した例では、トナー再付
着動作時にならしブレード18をクリーニングローラ1
2から離間させるように構成したのであるが、この構成
によると、ならし部材駆動手段が必要となり、画像形成
装置のコストが上昇する。
【0092】そこで、例えば、クリーニングローラ12
より成るクリーニング部材が、トナー回収時とトナー再
付着時とで、同一方向に回転するように、そのクリーニ
ング部材の回転を制御することにより、上述の問題を全
て解消できる。トナー回収時とトナー再付着時とで、ク
リーニング部材を同一方向に回転させても、或いは互い
に逆の方向に回転させてもよいことは先に説明したが、
そのうちの前者の構成を採用するのである。例えば、図
19に示したクリーニングローラ12がトナー回収時に
実線矢印の向きに回転するように構成される場合、トナ
ー再付着時にも、クリーニングローラを同じ実線の方向
に回転させるのである。このようにすれば、部分24が
トナーをせき止めることはなく、ここにトナーが溜まる
ことはなくなり、このトナー溜まりに起因した画像上の
地汚れの発生を防止できる。しかも、ならし部材をクリ
ーニング部材に対して接離駆動させるならし部材駆動手
段を設ける必要もない。
【0093】また、上述した構成によると、ならしブレ
ード18などから成るならし部材のならし部18aが、
図19に示すように、前述のα=90°(図13)の位
置になくとも、クリーニングローラ12に回収されたト
ナーは必ずならし部材によるならし作用を受け、回収ト
ナーの感光体1への再付着効率の低下を防止できる。こ
のように、この構成によると、ならし部材の配設個所に
関する自由度を拡大することができる。またこの構成
も、トナー回収時とトナー再付着時とで、クリーニング
部材を逆方向に回転させる構成以外の前述の各構成に全
て適用できるものである。
【0094】以上述べた一連の実施形態例は、ならし部
材として、クリーニングローラ12と平行に延びる平板
状のならしブレード18を用いたものであるが、そのな
らし部材として、図21に示すようなならしローラ28
を用いても良い。このならしローラ28も、クリーニン
グローラ12に対置されてクリーニングローラ12とほ
ぼ平行に延び、例えば図1に示したクリーニングケース
17の前後の側壁17aに回転自在に支持されている。
かかるローラ28を、図示していない制御駆動手段によ
って適宜な方向に回転駆動し、或いはクリーニングロー
ラ12の回転に従動回転させるようにする。かかるなら
しローラ28によってもクリーニングローラ12上に回
収されたトナーを、クリーニングローラ12の軸方向に
効果的にならし、ならしブレード18と同じ効果を奏す
ることができる。
【0095】ならし部材としてならしローラ28を用い
たときも、ならしブレード18を用いた場合に適用され
る前述の全ての構成を採用することができる。これによ
って、その各構成により奏せられる前述の作用効果を実
質的にそのまま奏することができる。図21に示したな
らしローラ28のならし部28aも、クリーニングロー
ラ12と感光体1との当接部からトナー回収時のクリー
ニングローラ12の回転方向下流側へα=90°の範囲
内に設けられている。
【0096】ならしローラ28をクリーニングローラ1
2の回転方向に対し、カウンタ方向に回転させても、順
方向に回転させても、クリーニングローラ12上の回収
トナーをならすことができるが、図22に示すように、
感光体1上の転写残トナーのクリーニングローラ12へ
の回収時と、その回収トナーの感光体1への再付着時の
いずれの場合も、ならしローラ28とクリーニング部材
との対向部で、ならしローラとクリーニング部材とが同
一方向に移動するように、当該ならしローラ28の回転
を制御すると、ならしローラ28とクリーニングローラ
12とによって区画形成される楔状部分25A,25B
に多量のトナーが溜まるのを防止できる。ならしローラ
28が、クリーニングローラ12の回転方向に対して順
方向に回転するように、ならしローラ28の回転方向を
制御するのである。
【0097】これにより、感光体1上の転写残トナーの
回収時に、クリーニングローラ12上に多量に溜まった
トナーが感光体1上に不用意に付着する不具合を防止で
きる。このとき、ならしローラ28を、クリーニングロ
ーラ12の回転に従動させて、当該クリーニングローラ
の回転方向と順方向に回転させてもよいし、ならしロー
ラ28をクリーニングローラ12に対して順方向に駆動
をかけて積極的に回転させることにより、一層ならし効
果を高めるようにしてもよい。
【0098】上記構成を採用すれば、ならしローラ28
をクリーニングローラ12に対して接近又は離間させる
構成を採用しなくとも、楔状部分25A,25Bにトナ
ーが多量に堆積することを防止できる。また、この構成
を採用すると共に、ならしローラ28をクリーニングロ
ーラ12から微小ギャップをあけて対置させる構成を併
用すると、そのギャップをトナーが通過しやすくなるの
で、楔状部分25A,25Bにトナーが多量に溜まる不
具合をより一層確実に防止することができる。
【0099】ならし部材の形態は、ブレード又はローラ
以外にも適宜設定できることは先にも説明した通りであ
る。
【0100】本発明は、クリーニング部材としてローラ
状のものの他、無端ベルト状のものなどを用いる画像形
成装置、或いは、像担持体としてドラム状のものの他
に、無端ベルト状のものを用いる画像形成装置にも適用
できる。また、記録媒体として中間転写体を用い、像担
持体から、この中間転写体にトナー像を転写し、次いで
これを転写材に転写する形式の画像形成装置にも適用で
きる。さらに本発明は、帯電装置によって像担持体を帯
電した後、その表面への像露光時に光の照射されない部
分によって静電潜像を形成し、その潜像電位の極性と反
対の極性に帯電されたトナーを当該静電潜像に付着させ
て現像を行う所謂、ポジ・ポジ現像方式の画像形成装置
にも適用できる。
【0101】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体上の転写残トナーをクリーニング部材に静
電的に回収し、この回収したトナーを像担持体に静電的
に再付着させ、次いで、再付着したトナーを現像装置に
静電的に回収する画像形成装置において、クリーニング
部材上の回収トナーの付着量をその軸方向に亘って均一
にできるので、像担持体へのトナーの部分的な再付着効
率の低下や、同じくトナーの部分的な回収効率の低下を
防止できる。また、クリーニング部材に回収される異常
極性トナーに、現像時のトナー帯電極性と同じ極性の電
荷を注入できるので、その異常極性トナーが像担持体に
再付着した場合に生じる画像上の地汚れの発生を防止で
き、さらにクリーニング部材とならし部材との間の放電
を防止できる。
【0102】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
クリーニング部材に回収されたトナーが、ならし部材に
よって、ならし力の作用をストレートに受けるので、そ
のならし効果を高めることができる。
【0103】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
クリーニング部材とならし部材の接触表面の早期の摩耗
を防止でき、両者の寿命を伸ばすことができる。また、
トナーならし機能とクリーニング機能を長期に亘って安
定して遂行できる。
【0104】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
クリーニング部材とならし部材との両端側からのトナー
飛散を防止でき、クリーニング部材周囲がトナーで汚れ
ることを防止することができる。
【0105】
【0106】
【0107】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
回収トナーの再付着時に、クリーニング部材とならし部
材との間の部分にトナーが集積して溜まるのを防止でき
るので、次のトナー回収時に、そのトナーが像担持体に
付着することを阻止でき、画像上の地汚れの発生を防止
できる。
【0108】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
トナー回収時に、ならし部材を通過しないトナーを少な
くすることができるので、ならし部材の効果を高めるこ
とができる。
【0109】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
回収トナーの再付着時に、クリーニング部材とならし部
材との間の部分にトナーが溜まるのを防止できるので、
次のトナー回収時に、その溜まったトナーが像担持体に
付着するのを免れることができ、画像上の地汚れの発生
を防止できる。またクリーニング部材上の回収トナーを
必ずならし部材によってならすことができ、ならし効果
を高めることができる。
【0110】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
ならしブレードは簡単な構成のものであり、しかも比較
的安価なものであるので、画像形成装置の構成が複雑に
なったり、そのコストが高くなったりするのを免れるこ
とができる。
【0111】請求項9に記載の画像形成装置によれば、
簡単な構成で、クリーニング部材回転方向にかかわら
ず、所定のならし効果を得ることができる。
【0112】請求項10に記載の画像形成装置によれ
ば、クリーニング部材上に回収されたトナーをならすと
き、或いは、回収トナーをクリーニング部材とならし部
材との間で通過させるとき、クリーニング部材とならし
ローラとの間の楔状部分にトナーが溜まるのを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例の画像形成装置の部分断面
説明図であって、感光体とクリーニングローラ上のトナ
ーを模式化して大きく示した図である。
【図2】感光体とクリーニングローラとの間で、トナー
の帯電極性を揃えることを説明するための、両者の摩擦
接触部とトナーを拡大して模式的に示した説明図であ
る。
【図3】帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ及びクリ
ーニングローラと、感光体との相対位置関係を示し、感
光体上の転写残トナーをクリーニングローラに回収して
いるときの様子を説明する説明図である。
【図4】画像形成領域後端が帯電ローラに対向する部位
に至ったときの様子を示す、図3と同様な説明図であ
る。
【図5】画像形成領域後端が現像ローラに対向する部位
に至ったときの様子を示す、図3と同様な説明図であ
る。
【図6】画像形成領域後端が転写ローラに対向する部位
に至ったときの様子を示す、図3と同様な説明図であ
る。
【図7】画像形成領域後端がクリーニングローラに対向
する部位に至ったときの様子を示す、図3と同様な説明
図である。
【図8】クリーニングローラ上の回収トナーを感光体上
に再付着させる様子を示す、図3と同様な説明図であ
る。
【図9】感光体上の再付着トナーが現像装置へ向けて搬
送される様子を示す、図3と同様な説明図である。
【図10】感光体上の再付着トナーが現像装置に回収さ
れる様子を示す、図3と同様な説明図である。
【図11】次の画像形成領域先端が転写ローラに対向す
る部位に至ったときの様子を示す、図3と同様な説明図
である。
【図12】クリーニングローラがトナー再付着時にトナ
ー回収時と同方向に回転する場合におけるトナー再付着
時の中途状態を示す、図3と同様の説明図である。
【図13】クリーニングローラに回収されたトナーがな
らしブレードによってならされている様子を説明する説
明図である。
【図14】クリーニングローラに回収される量的に不均
一なトナーが、ならしブレードによってならされる様子
を説明する説明図である。
【図15】ならしブレードをクリーニングローラに圧接
させる場合のクリーニングローラ周りの構成図である。
【図16】ならしブレードをクリーニングローラにギャ
ップをあけて対置させる場合のクリーニングローラ周り
の構成図である。
【図17】クリーニングローラとならしローラとの間の
ギャップを、ギャップ設定部材によって設定する場合の
クリーニングローラ周りの一部の構成の断面図である。
【図18】クリーニングローラと、ならしブレードとの
端部にサイドシールを設けた場合のクリーニングローラ
周りの一部の構成の断面図である。
【図19】ならしブレードを、感光体とクリーニングロ
ーラとの当接部から遠ざかった位置に設けた例を示す説
明図である。
【図20】ならしブレードをクリーニングローラに対し
て接離駆動する構成を示す説明図である。
【図21】ならし部材としてならしローラを用いた場合
の回収トナーのならし作用の様子を示す説明図である。
【図22】クリーニングローラの回転方向に対して、な
らしローラを、両者の対向部にて同方向に移動するよう
に回転させた例を示す説明図である。
【符号の説明】
4 現像装置 18 ならしブレード 18a ならし部 23 サイドシール 28 ならしローラ 28a ならし部 G ギャップ T1 トナー T2 トナー T3 トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 雅子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭54−61538(JP,A) 特開 昭62−27783(JP,A) 特開 昭56−138768(JP,A) 特開 昭62−156686(JP,A) 特開 昭61−100779(JP,A) 特開 平7−234619(JP,A) 特公 昭61−30274(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される像担持体と、該担持体上
    に静電潜像を形成する潜像形成手段と、その静電潜像を
    トナー像として可視像化する現像装置と、像担持体上の
    トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、回転しなが
    ら転写残トナーを静電的に一時的に回収し、次いでその
    回収したトナーを、像担持体上の、次の静電潜像の形成
    に影響のない表面部分に静電的に再付着させるクリーニ
    ング部材とを具備し、転写残トナーの回収時に、前記ク
    リーニング部材には、現像時におけるトナーの帯電極性
    と反対の極性の電圧を印加し、回収したトナーを像担持
    体の表面に再付着させるときには、前記クリーニング部
    材に、現像時におけるトナーの帯電極性と同極性の電圧
    を印加し、像担持体表面に再付着させたトナーを現像装
    置において静電的に回収する画像形成装置において、 クリーニング部材に回収されたトナーをクリーニング部
    材の軸方向にならす導電性のならし部材を、クリーニン
    グ部材の表面に対置させ、ならし部材に対して、転写残
    トナーの回収時に、現像時のトナー帯電極性と同極性の
    電圧を印加する電圧印加手段を設けたことを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 ならし部材を、クリーニング部材の表面
    に圧接するように対置させた請求項1に記載の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 ならし部材を、クリーニング部材の表面
    に対してギャップをあけて対置させた請求項1に記載の
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 クリーニング部材とならし部材との軸方
    向両端側に、トナー飛散防止用サイドシールを設けた請
    求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 クリーニング部材が、トナー回収時とト
    ナー再付着時とで、互いに逆方向に回転するクリーニン
    グ部材であるとき、トナー再付着時に、ならし部材が、
    そのならし作動位置よりも、クリーニング部材から遠ざ
    かった位置に変位するように、当該ならし部材を駆動す
    るならし部材駆動手段を設けた請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 クリーニング部材が、トナー回収時とト
    ナー再付着時とで互いに逆方向に回転するクリーニング
    部材であるとき、ならし部材のトナーならし部を、クリ
    ーニング部材と像担持体との当接部から、トナー回収時
    のクリーニング部材の回転方向下流側へ90°の範囲内
    に設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 クリーニング部材が、トナー回収時とト
    ナー再付着時とで同一方向に回転するように、当該クリ
    ーニング部材の回転を制御する請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 ならし部材を、ならしブレードとした請
    求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 ならし部材を、ならしローラとした請求
    項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 トナー回収時とトナー再付着時のいず
    れの場合にも、ならしローラとクリーニング部材との対
    向部で、ならしローラ及びクリーニング部材が同一方向
    に移動するように、当該ならしローラの回転を制御する
    請求項9に記載の画像形成装置。
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