JP3470385B2 - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP3470385B2 JP08979594A JP8979594A JP3470385B2 JP 3470385 B2 JP3470385 B2 JP 3470385B2 JP 08979594 A JP08979594 A JP 08979594A JP 8979594 A JP8979594 A JP 8979594A JP 3470385 B2 JP3470385 B2 JP 3470385B2
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/18Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by varying the volume of the working chamber
    • F04C28/22Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0042Driving elements, brakes, couplings, transmissions specially adapted for pumps
    • F04C29/005Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空調装置の冷媒
圧縮機として使用されるスクロール型圧縮機のように、
自転を阻止された状態で公転だけを許される可動スクロ
ール部材のような被駆動部分が、駆動軸に連結されたク
ランク機構を介して回転駆動されることにより流体を圧
縮する容積型の圧縮機に係り、特に、駆動軸の回転を電
磁クラッチ等によって断続することなく、駆動軸と被駆
動部分を常時回転させておくことによって、起動・停止
のような運転状態の切り換えに伴うショックなしに、流
体の圧縮作用を断続することができる圧縮機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のような車両に搭載されている空
調装置においては、冷凍サイクルにおいて冷媒を圧縮す
る冷媒圧縮機や他の補機類の保護、或いは冷房能力の制
御のために、通常、冷媒圧縮機の駆動軸は走行用内燃機
関のクランク軸からベルト伝動機構と、そのベルト伝動
機構の一部を構成する圧縮機側のプーリの内部に形成さ
れた電磁クラッチとを介して回転駆動されるように構成
されており、自動的に或いは手動操作によって空調装置
のスイッチが投入されると、内燃機関の運転状態とは無
関係に電磁クラッチが接続されて冷媒圧縮機が起動さ
れ、圧縮された冷媒が吐出されて冷凍サイクルへ循環す
ると共に、車室内の温度が目標値まで降下して自動的に
或いは手動操作によって空調装置のスイッチがOFFに
なると、電磁クラッチの接続状態が解除されて冷媒圧縮
機の運転が停止され、冷凍サイクルにおける冷媒の循環
も停止するようになっている。
【0003】この種の電磁クラッチには電磁コイルを始
め、摩擦板、スプリング等の部品が使用されており、そ
れらがプーリの内部に収容されているので、プーリの外
径をあまり小さくすることはできない。従って、冷媒圧
縮機の本体は高回転化することによって同程度の吐出容
量を維持しながら体格を小型化することができたとして
も、それに直接に付属する電磁クラッチを小型化するこ
とが困難であるため、電磁クラッチを含めた冷媒圧縮機
全体の小型化には限度がある。また、電磁クラッチを内
蔵しているプーリは複雑な構造を有するから、単なるベ
ルトプーリに比べて格段に高価であって、空調装置のコ
ストの相当の部分を占めている。
【0004】更に、電磁クラッチによって冷媒圧縮機が
起動されたり停止したりする時には機関の負荷トルクが
変動するので、機関の運転状態によっては乗員が一時的
な車速の変動や衝撃を感じることがある。特に冷媒圧縮
機の起動時に起こるトルク変動が問題であって、これは
冷媒圧縮機の起動ショックと呼ばれているが、起動ショ
ックは多少とも乗員の乗り心地を損なうので、自動車等
の車両の快適性を追求する上で解決すべき課題となって
いる。
【0005】スクロール型圧縮機の起動ショックを軽減
するためのいろいろな手段が、例えば特公平1−525
92号公報、特公平6−5069号公報、及び特開昭6
1−72889号公報等に記載されている。しかしなが
ら、これらの手段はいずれも起動ショックのみを防止す
るためのものであって、断続的に冷媒圧縮機を運転して
吐出量を変化させるために駆動軸に設けられる電磁クラ
ッチのようなものを不要とする技術ではない。従って、
冷媒圧縮機の小型化やコスト低減という要求から言えば
未だ不十分なものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧縮機の駆
動軸を断続的に駆動するための電磁クラッチのようなも
のを使用しないで、圧縮機を駆動内燃機関等に常時連結
しておくことによって、電磁クラッチの断続による駆動
機関の急激な負荷トルクの変動や、それによって生じる
起動ショック等を根本的に防止することができるように
すると共に、原動機によって常時駆動されている圧縮機
でありながら、圧縮された流体の吐出を需要に応じて制
御可能とし、しかも、可動部分の摩耗や動力損失を低減
させることができる圧縮機を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、原動機によって常時回転駆
動される駆動軸と、前記駆動軸の軸線に対して偏心して
支持されると共に前記駆動軸から駆動されることによっ
て公転して固定部分との間に形成される流体圧縮ポケッ
トによって流体を圧縮する被駆動部分と、前記被駆動部
分の自転を阻止すると共に公転と公転半径の変化を許容
する自転防止機構と、前記駆動軸と前記被駆動部分とを
連結して前記被駆動部分の公転半径が変化し得る状態に
おいてトルクを伝達することにより前記被駆動部分を公
転させるクランク機構と、前記流体圧縮ポケットへ吸入
される流体の吸入通路を開閉することができる弁手段と
を備えており、しかも、前記自転防止機構が、前記流体
圧縮ポケットへ吸入される流体の吸入圧と大気圧との差
圧によって軸方向に移動するテーパピンと、前記被駆動
部分の一部に形成されて前記テーパピンが係合する円錐
形内面とを含んでいて、前記円錐形内面に対する前記テ
ーパピンの進入の程度に応じて前記被駆動部分の公転半
径の大きさが変化することにより、前記被駆動部分は、
前記弁手段が開弁した時には、前記流体圧縮ポケットへ
吸入される流体の吸入圧が上昇して、前記テーパピンが
前記円錐形内面に対して軸方向の一方向に移動すること
により公転半径が増大して、前記流体圧縮ポケットのシ
ール箇所が閉じることにより流体の有効な圧縮作用をす
る一方、前記弁手段が閉弁した時には、前記流体圧縮ポ
ケットへ吸入される流体の吸入圧が低下して前記テーパ
ピンが前記円錐形内面に対して軸方向の他方向に移動す
ることにより公転半径が減少して、前記流体圧縮ポケッ
トのシール箇所が開くことにより前記流体圧縮ポケット
における流体の圧縮作用を無効とする空転状態となるよ
うに構成されている容積型圧縮機を提供する。本発明
は、また、前記の課題を解決するための他の手段とし
て、原動機によって常時回転駆動される駆動軸と、前記
駆動軸の軸線に対して偏心して支持されると共に前記駆
動軸から駆動されることによって公転して固定部分との
間に形成される流体圧縮ポケットによって流体を圧縮す
る被駆動部分と、前記被駆動部分の自転を阻止すると共
に公転と公転半径の変化を許容する自転防止機構と、前
記駆 動軸と前記被駆動部分とを連結して前記被駆動部分
の公転半径が変化し得る状態においてトルクを伝達する
ことにより前記被駆動部分を公転させるクランク機構
と、前記流体圧縮ポケットへ吸入される流体の吸入通路
を開閉することができる弁手段とを備えており、しか
も、前記クランク機構が、前記駆動軸の一部に形成され
た軸方向の穴の中を摺動することができる軸方向の基部
と該基部に対して屈曲した先端側の傾斜部を備えている
駆動ピンと、前記駆動ピンの先端側の前記傾斜部に摺動
可能に係合する傾斜孔を有すると共に前記可動スクロー
ル部材を回転可能に支持するブッシュとを含んでいて、
前記駆動ピンがその一端側に前記流体圧縮ポケットへ吸
入される流体の吸入圧を受けると共に、他端側に前記流
体圧縮ポケットによって圧縮された流体の吐出圧を受け
ることにより、吸入圧と吐出圧との差圧によって軸方向
に移動する程度に応じて、前記駆動軸に対する前記ブッ
シュの偏心量と前記被駆動部分の公転半径の大きさが変
化することにより、前記被駆動部分は、前記弁手段が開
弁した時には、前記流体圧縮ポケットによって圧縮され
る流体の吐出圧が上昇して、前記駆動ピンの基部が前記
駆動軸に形成された軸方向の穴の中を摺動して軸方向の
一方向に移動することにより公転半径が増大して、前記
流体圧縮ポケットのシール箇所が閉じることにより流体
の有効な圧縮作用をする一方、前記弁手段が閉弁した時
には、前記流体圧縮ポケットによって圧縮される流体の
吐出圧が低下して前記駆動ピンの基部が軸方向の他方向
に移動することにより公転半径が減少して、前記流体圧
縮ポケットのシール箇所が開くことにより前記流体圧縮
ポケットにおける流体の圧縮作用を無効とする空転状態
となるように構成されていることを特徴とする容積型圧
縮機をも提供する。
【0008】
【作用】本発明の容積型圧縮機は、その駆動軸が電磁ク
ラッチのような動力の断続手段を介することなく原動機
に連結されて常時回転駆動されているので、被駆動部分
もクランク機構を介して常時公転するように駆動されて
いる。但し被駆動部分の自転は自転防止機構によって阻
止される。この状態で吸入通路に設けられた弁手段を開
弁させると、自転防止機構が許容する範囲内で被駆動部
分の公転半径が増大し、被駆動部分の一部が固定部分の
一部と接触して流体を圧縮する空間のシールが行われ、
流体の有効な圧縮作用が開始される。また、吸入通路に
設けられた弁手段を閉弁させると、自転防止機構が許容
する範囲内で被駆動部分の公転半径が減少し、固定部分
の一部と接触していた被駆動部分の一部との間に隙間が
生じて、圧縮された流体がその隙間から低圧側へ漏洩す
るので、被駆動部分の公転による流体の圧縮作用が無効
となり、圧縮機は単なる空転をするようになる。
【0009】
【実施例】図1及び図2に本発明の容積型圧縮機の第1
実施例であるスクロール型圧縮機1の全体構造を示す。
図1は実働運転状態を、図2は空転状態を示している。
また、横断面は図5に示されている。図示実施例のスク
ロール型圧縮機は、いずれも自動車に搭載される空調装
置の冷媒圧縮機として使用されるものとして説明されて
いる。従って、これらの実施例のスクロール型圧縮機に
よって圧縮される流体は気体状の冷媒である。なお、第
1実施例のスクロール型圧縮機1は、主として電磁クラ
ッチを備えていないこと、その代わりに吸入側に電磁弁
を備えていること、後に詳しく述べるように所謂自転防
止機構の構造が異なっていること等を除いて、大部分は
従来のスクロール型圧縮機と同様な構造を有している。
【0010】ハウジング2はセンターハウジング2a、
フロントハウジング2b、及びリヤハウジング2cとい
う3つの部分から構成されており、センターハウジング
2aの内部にはそれと一体的に固定スクロール部材3が
形成されている。ハウジング2を構成するこれら3つの
部分は数本の通しボルトによって一体化される。
【0011】フロントハウジング2b内にはそれを貫通
するように駆動軸5が延びている。駆動軸5の拡径部5
aはフロントハウジング2b内に取り付けられた軸受6
によって回転自由に軸承されており、図示しない内燃機
関のような原動機(油圧モータや電動機等でもよい)か
ら伝達される回転動力を、駆動軸5の前端部に取り付け
られた単純な構造のプーリ7によって常時スクロール型
圧縮機1内に導入するようになっている。プーリ7は軸
受8によってフロントハウジング2bの前端部に支持さ
れているので、軸受8はプーリ7を介して駆動軸5の前
端部を軸支していることになる。なお図1に示す9は軸
封装置である。駆動軸5の後端部には偏心ピン5bが軸
線方向に形成されており、この偏心ピン5bには円形の
ブッシュ10の偏心した穴が相対回転可能に嵌合してい
て、抜けないようにスナップリングによって取り付けら
れている(図5参照)。更に、ブッシュ10にはニード
ル軸受11を介して可動スクロール部材12が回転自由
に連結される。
【0012】固定スクロール部材3及び可動スクロール
部材12は実質的に同じ形をした渦巻き形の羽根3a及
び12aを備えており、それらは軸方向に同じ長さ
(幅)を有している。そして、それらが相対的に位相が
ずれて、且つ偏心している状態で互いに噛み合うように
組み合わされて支持されることにより、それらの羽根の
間に流体を圧縮するための、軸方向に見た場合の形が三
日月形をしている流体圧縮ポケット13を2個以上形成
する。
【0013】流体圧縮ポケット13は、それが渦巻き形
の羽根3a及び12aの外周部においてセンターハウジ
ング2a内に形成された低圧室14に開いたときに低圧
の流体を取り込み、可動スクロール部材12の公転と共
に中心部に向かって移動する間に流体を圧縮して、それ
が中心部の高圧室15に開いたときに圧縮された流体を
高圧室15へ吐出するようになっている。高圧室15
は、固定スクロール部材3の端板3bに穿孔された吐出
ポート16と、リード状の弾性金属片からなる逆止弁と
しての吐出弁17を通じて、ハウジング2内に形成され
た吐出室18へ連通可能となっている。なお、図中19
は吐出ポート、20は吐出弁17の開度を制限するスト
ッパを示す。
【0014】21は駆動軸5に対して偏心している偏心
ピン5b、ブッシュ10、可動スクロール部材12等に
作用する遠心力の少なくとも一部を相殺するためにブッ
シュ10と共に一体的に駆動軸5に取り付けられたバラ
ンスウエイトを示す。本発明の実施例のスクロール型圧
縮機の特徴の1つとして、低圧室14に接続している吸
入室22には、電磁弁23を介して自動車の空調装置に
おける図示しない蒸発器に通じる吸入通路24が接続さ
れており、電磁弁23は空調装置の図示しないスイッチ
を手動によって、或いは自動的に操作することによって
開弁及び閉弁させることができ、開弁したときには圧縮
すべき流体を吸入室22を経て低圧室14へ導入すると
共に、閉弁したときには低圧室14へ導入されるべき流
体の流れを遮断することができる。
【0015】第1実施例としてのスクロール型圧縮機1
の最大の特徴として、可動スクロール部材12の公転半
径を規制する自転防止機構25は次のような構造を有す
る。まず、可動スクロール部材12の端板12bの背面
側には円錐形の内面を有する数個のテーパスリーブ26
が、仮想の円の円周上において概ね均等の間隔を置いた
位置に嵌合固定される。円錐形内面26aにはそれぞれ
駆動軸5の軸線方向と平行に支持されたテーパピン27
の円錐形の先端部分27aが接触している。数個のテー
パピン27は共通の円環状ピストン28と一体化されて
おり、円環状ピストン28はフロントハウジング2bに
形成された環状溝29に嵌合している。環状溝29と円
環状ピストン28との嵌合状態が気密性の高い場合は必
要ではないが、多少の隙間があるときには環状溝29内
にベローズ30を設けて気密性を保持する。それによっ
て円環状ピストン28の図中左側には大気に通じる大気
圧室31が形成され、右側には吸入室22に通じる吸入
圧室32が形成される。
【0016】円環状ピストン28は、テーパピン27の
先端部分27aがテーパスリーブ26の円錐形内面26
a内へ進入する方向に、スプリング33によって常に押
圧付勢されている。なお、ベローズ30とスプリング3
3は、双方共に円環状ピストン28に沿った大きな円環
状のものであってもよいし、いずれか一方或いは双方が
環状溝29内に概ね均等に配置された数個の小さなもの
であってもよい。数個の小さなベローズ30を用いる場
合には、それぞれの内部に個別に大気圧を導入する孔を
設ける必要がある。吸入圧室32と吸入室22との間に
は円環状ピストン28の可動範囲を制限するための隔壁
34が設けられており、テーパピン27は隔壁34の孔
に挿通されている。言うまでもなく隔壁34には吸入圧
室32と吸入室22とを連通させる孔が形成される。な
お、35は可動スクロール部材12に作用する軸方向の
推力を支持する軸方向荷重受け部を示す。
【0017】第1実施例のスクロール型圧縮機1はこの
ように構成されているので、空調装置の図示しない運転
スイッチが投入されていない状態、即ち電磁弁23が閉
弁していて、スクロール型圧縮機1の吸入室22へ吸入
通路24から冷媒が供給されない状態においても、スク
ロール型圧縮機1の駆動軸5は、プーリ7を介して内燃
機関のような外部の原動機によって常時回転駆動されて
いる。そして、駆動軸5の偏心ピン5bに取り付けられ
たブッシュ10が駆動軸5に対して偏心して回転するの
で、それに対してニードル軸受11を介して係合してい
る可動スクロール部材12も同様に回転しようとする
が、自転防止機構25のテーパピン27がテーパスリー
ブ26に係合しているので可動スクロール部材12の自
転は阻止されて公転運動だけをすることになる。
【0018】それによって、従来のスクロール型圧縮機
と同様に、固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3a
と可動スクロール部材12の渦巻き形の羽根12aとの
間に形成される軸方向に見た形が概ね三日月形である流
体圧縮ポケット13が、可動スクロール部材12の公転
につれて容積が縮小しながら中心の高圧室15の方へ移
動するが、電磁弁23が閉じている空調装置の非作動状
態では、スクロール型圧縮機1は真空ポンプと同様に吸
入側を閉じられているので、流体圧縮ポケット13は低
圧室14に残存する冷媒を中心に向かって移動させよう
とするために、吸入室22と低圧室14、更にそれらに
連通している吸入圧室32が大気圧よりも低圧となる。
【0019】そのため、ベローズ30と円環状ピストン
28は吸入圧室32と大気圧室31との圧力差に加えて
スプリング33の付勢を受けて、図2に示すように右の
方向に移動し、テーパピン27の円錐形の先端部分27
aがテーパスリーブ26の内部に深く進入する。それに
よってブッシュ10が偏心ピン5bに対して僅かに回転
、それと同時に固定スクロール部材3に対する可動ス
クロール部材12の位相が僅かに変化して、可動スクロ
ール部材12の公転半径が小さくなる。その結果、固定
スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aと可動スクロー
ル部材12の渦巻き形の羽根12aとの接点、即ち、渦
巻き形の羽根3a及び12aの間に形成される流体圧縮
ポケット13の三日月形の両端を閉じるシール箇所に
は、公転半径の縮小分だけの隙間36が生じるので、流
体圧縮ポケット13内で冷媒が圧縮されても、その冷媒
は直ちに外方の低圧側に向かって漏洩することになり、
冷媒は実質的にスクロール型圧縮機1内では圧縮されな
いことになる。
【0020】このように、電磁弁23が閉弁している空
調装置の非作動状態では、スクロール型圧縮機1は冷媒
を圧縮することができなくなり、スクロール型圧縮機1
は実質的に無負荷の状態で空転することになるため、大
型で高価な電磁クラッチ等を用いて駆動軸5を原動機の
出力軸から遮断しなくても、特に大きな動力損失を生じ
るとか、摺動部分に問題となるような摩耗を発生する恐
れはない。
【0021】空調装置を作動させる場合には、手動的に
又は自動的に空調装置の運転スイッチを投入することに
よって電磁弁23を開弁させる。吸入通路24から吸入
室22へ供給される冷凍サイクルの蒸発器からの戻り冷
媒の圧力は一般に大気圧よりも高いから、吸入圧室32
の圧力は大気圧室31の圧力よりも高くなり、その圧力
差によって図1に示すようにベローズ30と円環状ピス
トン28はスプリング33の付勢に抗して左へ押され、
テーパピン27が軸方向においてテーパスリーブ26の
中から抜け出る方向に移動する。その結果、テーパスリ
ーブ26の円錐形内面26aとテーパピン27の円錐形
の先端部分27aとの間の隙間が大きくなって、その分
だけ可動スクロール部材12の公転半径が大きくなる。
公転半径の大きさは、固定スクロール部材3と可動スク
ロール部材12の渦巻き形の羽根3a及び12aが、流
体圧縮ポケット13の三日月形の両端のシール箇所にお
いて接触し、図2に示す隙間36を消滅させて流体圧縮
ポケット13を閉じた空間としたときに最大値に達す
る。
【0022】このような実働運転状態においては、スク
ロール型圧縮機1は、従来のスクロール型圧縮機と同様
に、流体圧縮ポケット13が固定スクロール部材3及び
可動スクロール部材12の外周縁において低圧室14に
向かって開いたときに、その内部へ低圧の戻り冷媒を取
り込み、自転防止機構25によって自転を阻止された可
動スクロール部材12の公転によって、流体圧縮ポケッ
ト13が閉じた空間となって縮小しながら中心に向かっ
て連続的に移動する間に冷媒を圧縮し、流体圧縮ポケッ
ト13が中心の高圧室15に向かって開いた時に、圧縮
された冷媒を吐出ポート16から吐出弁17を押し開い
て吐出室18へ押し出すことになる。加圧された冷媒は
吐出ポート19から図示しない冷媒凝縮器へ送られる。
【0023】また、従来のスクロール型圧縮機と同様
に、スクロール部材3及び12の渦巻き形の羽根3a及
び12aの軸方向端縁が相手方の端板12b及び3bと
摺動接触する部分には、それぞれ溝3c及び12cが形
成されていて、それらの中にチップシール37及び38
が挿入されているが、このように、電磁弁23が開弁す
ることによってスクロール型圧縮機1が図1のような実
働状態にあるときには、図3に示すように、渦巻き形の
羽根3a又は12aの両面の間の圧力差によってチップ
シール37及び38が相手方の端板12b及び3bに押
しつけられ、渦巻き形の羽根3a及び12aの軸方向端
縁における密封性を高める。
【0024】それに対して図2に示すようなスクロール
型圧縮機1の空転状態においては、渦巻き形の羽根3a
又は12aの両面の間に圧力差が殆どないために、チッ
プシール37及び38は図4に示すような浮動状態とな
り、相手方の端板12b及び3bに押しつけられること
がないから、発熱や摩耗を伴う大きな摺動摩擦が発生せ
ず、機械的損失と呼ばれる動力損失は無視し得る程度に
とどまる。従って、スクロール型圧縮機1の無負荷運転
時、即ち空転時のための特別な潤滑や冷却の必要性もな
くなる。このように、空調装置の非作動状態において空
転状態となる第1実施例(本発明)のスクロール型圧縮
機1の場合は、チップシール37及び38が従来のスク
ロール型圧縮機のそれとは異なる作用をすることにな
る。
【0025】このように、第1実施例(本発明)による
スクロール型圧縮機1においては、実働運転時はもとよ
り、無負荷運転時にも駆動軸5を回転駆動していて停止
させる必要がないので、一般に高価で圧縮機の体格を大
型化させる傾向がある電磁クラッチのような動力の断続
手段を設ける必要がなくなり、その代わりに構造が簡単
で小型な電磁弁23を使用するだけであるから、スクロ
ール型圧縮機1を高速回転させることも容易であって、
結果的に小型で吐出容量の大きな冷媒圧縮機を低コスト
で実現することが可能になる。
【0026】更に、スクロール型圧縮機1は常時回転駆
動されているし、空調装置の運転スイッチを再投入する
ことによって電磁弁23を開弁し、スクロール型圧縮機
1を空転状態から実働運転状態へ移行させる時にも、円
環状ピストン28とテーパピン27の軸方向移動や、可
動スクロール部材12の公転半径の増大は緩やかに起こ
るから、駆動軸5及び駆動機関の負荷トルクが急増する
ようなことはなく緩やかに増大する。従って、負荷トル
クの急激な変動や起動ショックのようなものは起こり得
ないから、自動車の乗り心地等も向上する。
【0027】次に、図6は本発明の容積型圧縮機の第2
実施例としてのスクロール型圧縮機39の全体構造を示
したものである。第2実施例のスクロール型圧縮機39
は第1実施例のスクロール型圧縮機1と多くの点で共通
の構造を有するので、それらの共通点については同じ参
照符号を付すことによって重複する説明を省略すること
にする。
【0028】第2実施例のスクロール型圧縮機39は、
駆動軸5の拡径部5aの偏心した位置において軸方向
に、長方形に近い断面形を有する有底の穴40を形成さ
れており、穴40の底部には吸入室22に通じる連通孔
41が穿孔されている。また、穴40には、全体が
「く」の字の形に屈曲している別体の駆動ピン42の基
部42aが、気密状態を維持して軸方向に摺動可能に嵌
合されており、その先端の傾斜部42bは、それに合わ
せてブッシュ10を貫通するように形成された傾斜孔4
3の中に、気密状態を維持して摺動可能に嵌合されてい
る。なお、これらの部分の構造は図7に分解斜視図とし
て示されている。有底の穴40の内部にはスプリング4
4が挿入され、駆動ピン42をブッシュ10の方向へ常
時押圧するように付勢している。
【0029】このようにして、駆動ピン42の基部42
a側の端面には、有底の穴40の中に吸入圧室45が形
成される。他方、駆動ピン42の先端の傾斜部42b側
の端面は、ブッシュ10と可動スクロール部材12の端
板12bの背面との間に形成された吐出圧室46に露出
しており、連通孔47によって取り入れられる高圧室1
5内の冷媒圧力を受けるようになっている。なお、48
は吐出圧室46のシール性を高めるために設けられたシ
ール部材である。第2実施例の場合は、可動スクロール
部材12に作用する推力を支持する軸方向荷重受け部4
9や、可動スクロール部材12の公転を許し自転を阻止
する自転防止機構50は、従来のスクロール型圧縮機に
おいて使用されているものと同様なものであってよい。
【0030】第2実施例のスクロール型圧縮機39はこ
のように構成されているので、図示しない空調装置の運
転スイッチが投入されているか否かに係わらず、駆動軸
5は常時プーリ7に直結されて回転駆動されており、固
定スクロール部材3及び可動スクロール部材12の中心
の高圧室15には、第1実施例の説明において述べたよ
うな通常のスクロール型圧縮機と同様な作動によって、
低圧室14及び吸入室22よりも多少とも圧力の高い冷
媒が存在する。
【0031】空調装置の運転スイッチが投入されて電磁
弁23が開弁し、低圧室14へ供給された戻り冷媒が流
体圧縮ポケット13において圧縮されることによって高
圧室15の圧力が一段と高くなると、高圧室15の圧力
を連通孔47を通じて受け入れている吐出圧室46の圧
力が高くなり、吸入室22の圧力を受け入れている吸入
圧室45との差圧が大きくなる。それによって駆動ピン
42は図6に示すように左方へ押圧され、スプリング4
4を圧縮して軸方向に移動する。駆動ピン42が軸方向
左方へ移動すると、軸方向に移動することができないブ
ッシュ10は駆動ピン42の傾斜部42bのうち、先端
寄りの部分に係合することになるから、駆動軸5の軸線
に対するブッシュ10の偏心量が増大し、それに伴って
ブッシュ10にニードル軸受11を介して軸支されてい
る可動スクロール部材12の公転半径も増大することに
なる。
【0032】その結果、2つのスクロール部材の渦巻き
形の羽根3a及び12aの間に形成された三日月形の流
体圧縮ポケット13の両端のシール箇所が接触し、その
後は第1実施例の場合と同様に、流体圧縮ポケット13
において有効な冷媒の圧縮が行われて高圧室15の圧力
が高くなり、圧縮された冷媒は吐出弁17を押し開いて
吐出室18へ吐出される。電磁弁23の開弁後の高圧室
15の圧力の上昇や、駆動ピン42の軸方向左方への移
動、それに伴う可動スクロール部材12の公転半径の増
大等は緩やかに行われるので、駆動軸5を介して駆動機
関に作用する負荷トルクの上昇も緩やかであり、従来の
冷媒圧縮機の起動時に見られるような起動ショックのよ
うな現象は発生しない。
【0033】空調装置を非作動状態とするときは、図示
しない空調装置の運転スイッチが手動により、或いは自
動的にOFFにされることによって電磁弁23が閉弁
し、吸入室22への戻り冷媒の供給を遮断する。この状
態はスクロール型圧縮機39が一時的に真空ポンプと同
様な作動状態になることであるから、低圧室14及び吸
入室22、従って駆動ピン42の基部42a側の吸入圧
室45の冷媒圧力が低下するが、その圧力降下の幅より
も、高圧室15、従って駆動ピン42の傾斜部42b側
の先端に形成された吐出圧室46の圧力降下の幅の方が
大きく、吐出圧室46と吸入圧室45との間の差圧が減
少することになる。
【0034】その結果、駆動ピン42はスプリング44
に押されて軸方向右へ移動して図8に示したような運転
状態になる。駆動ピン42の軸方向右への移動により、
ブッシュ10が駆動ピン42の傾斜部42bのうち基部
42a寄りの部分に係合することになるので、ブッシュ
10の偏心量、及びブッシュ10によって支持されてい
る可動スクロール部材12の公転半径が減少し、2つの
渦巻き形の羽根3a及び12aの間には隙間36が発生
して、流体圧縮ポケット13から漏洩する冷媒の量が増
大する。そのためにスクロール型圧縮機39は実質的に
冷媒を圧縮して吐出弁17を押し開いて吐出室18へ吐
出することができなくなり、所謂空転状態になる。図8
に示す運転状態は先に第1実施例について説明した図2
の状態と同様であって、図4において説明したようにチ
ップシール37及び38の摺動摩擦も小さくなり、スク
ロール型圧縮機39の可動部分は殆ど動力消費のない状
態で回転し、第1実施例の場合と同様な効果をあげるこ
とができる。
【0035】なお、第1実施例及び第2実施例のいずれ
の場合も、電磁弁23を閉弁してスクロール型圧縮機1
又は39を空転状態とした時は、2つの渦巻き形の羽根
3a及び12aの間のシール箇所に隙間36が生じて冷
媒を漏洩させるが、隙間36の最大値は数mm以下で十
分である。また、実働運転状態において公転半径が大き
くなった可動スクロール部材12に作用する公転による
遠心力と、バランスウエイト21に作用する遠心力との
比は例えば100対84であり、電磁弁23の閉弁によ
る空転状態においては、可動スクロール部材12の公転
半径が、例えば0.65mm減少することによって、前
記遠心力の比を100対100となし、可動スクロール
部材12に遠心力が作用しないように設定することもで
きる。
【0036】この場合、渦巻き形の羽根3a及び12a
の間のシール箇所における隙間36の大きさが0.65
mmになるが、電磁弁23が開弁して低圧室14へ冷媒
が供給されると、この程度の隙間36が存在しても流体
圧縮ポケット13における圧縮仕事は0ではなくなり、
高圧室15に多少の吐出圧力を発生する。従って、第2
実施例の場合はこの吐出圧力により、駆動ピン42は図
8において軸方向左へ移動を開始することができ、可動
スクロール部材12の公転半径は拡大して徐々に図6に
示す実働運転状態に近づいて行く。
【0037】電磁弁23が閉弁して第2実施例のスクロ
ール型圧縮機39が一時的に真空ポンプのような作動状
態になると、冷媒の圧縮反力によって可動スクロール部
材12を半径方向に押す力や、可動スクロール部材12
に作用する遠心力も小さくなるので、スプリング44の
取りつけ荷重を大きくする必要もなく、スクロール型圧
縮機39は容易に空転状態に移行することができる。
【0038】第1実施例及び第2実施例においては、い
ずれも本発明をスクロール型圧縮機に適用した場合につ
いて説明したが、本発明は単にスクロール型圧縮機にの
み適用し得るものではなく、当業者にとっては明らかな
ように、例えばローリングピストン型圧縮機のように、
スクロール型圧縮機と同様なクランク機構を備えている
他の形式の容積型圧縮機にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明の容積型の圧縮機においては、大
型で高価な電磁クラッチのようなものを使用する必要が
なく、クラッチの断続による駆動機関の急激な負荷トル
クの変動や、それによって生じる起動ショック等を根本
的に防止することができ、圧縮機全体を安価で小型のも
のになし得る。また、原動機によって駆動軸が常時駆動
されている圧縮機でありながら、電磁クラッチ等によっ
て駆動軸を断続駆動した場合と同様に、圧縮された流体
の吐出を需要に応じて制御することができる。しかも、
可動部分の摩耗や動力損失を問題がない程度に低減させ
ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのスクロール型圧縮
機の実働運転状態における全体構成を示す縦断正面図で
ある。
【図2】第1実施例のスクロール型圧縮機の空転状態に
おける全体構成を示す縦断正面図である。
【図3】実働運転状態におけるチップシールの状態を示
す拡大断面図である。
【図4】空転状態におけるチップシールの状態を示す拡
大断面図である。
【図5】第1実施例のスクロール型圧縮機の横断面を示
す横断側面図である。
【図6】本発明の第2実施例としてのスクロール型圧縮
機の実働運転状態における全体構成を示す縦断正面図で
ある。
【図7】第2実施例の要部を示す分解斜視図である。
【図8】第2実施例のスクロール型圧縮機の空転状態に
おける全体構成を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1…スクロール型圧縮機(第1実施例) 2…ハウジング 3…固定スクロール部材 3a…渦巻き形の羽根 5…駆動軸 7…プーリ 10…ブッシュ 12…可動スクロール部材 12a…渦巻き形の羽根 12c…ボス部 13…流体圧縮ポケット 14…低圧室 15…高圧室 17…吐出弁 21…バランスウエイト 22…吸入室 23…電磁弁 24…吸入通路 25…自転防止機構(第1実施例) 26…テーパスリーブ 26a…円錐形内面 27…テーパピン 28…円環状ピストン 29…環状溝 30…ベローズ 31…大気圧室 32…吸入圧室 36…隙間 37,38…チップシール 39…スクロール型圧縮機(第2実施例) 40…有底の穴 42…駆動ピン 42a…基部 42b…傾斜部 43…傾斜孔 45…吸入圧室 46…吐出圧室 50…自転防止機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−221694(JP,A) 特開 昭61−72889(JP,A) 特開 昭59−185887(JP,A) 特開 昭58−117377(JP,A) 特開 平2−252990(JP,A) 特開 昭62−17388(JP,A) 実開 昭63−138490(JP,U) 特公 平1−52592(JP,B2) 実公 平6−5069(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機によって常時回転駆動される駆動
    軸と、 前記駆動軸の軸線に対して偏心して支持されると共に
    記駆動軸から駆動されることによって公転して固定部分
    との間に形成される流体圧縮ポケットによって流体を圧
    縮する被駆動部分と、 前記被駆動部分の自転を阻止すると共に公転と公転半径
    の変化を許容する自転防止機構と、 前記駆動軸と前記被駆動部分とを連結して前記被駆動部
    分の公転半径が変化し得る状態においてトルクを伝達す
    ことにより前記被駆動部分を公転させるクランク機構
    と、前記流体圧縮ポケットへ吸入される 流体の吸入通路を開
    閉することができる弁手段とを備えており、しかも、前記自転防止機構が、前記流体圧縮ポケットへ
    吸入される流体の吸入圧と大気圧との差圧によって軸方
    向に移動するテーパピンと、前記被駆動部分の一部に形
    成されて前記テーパピンが係合する円錐形内面とを含ん
    でいて、前記円錐形内面に対する前記テーパピンの進入
    の程度に応じて前記被駆動部分の公転半径の大きさが変
    化することにより、 前記被駆動部分は、前記弁手段が開弁した時には、前記
    流体圧縮ポケットへ吸入される流体の吸入圧が上昇し
    て、前記テーパピンが前記円錐形内面に対して軸方向の
    一方向に移動することにより公転半径が増大して、前記
    流体圧縮ポケットのシール箇所が閉じることにより流体
    の有効な圧縮作用をする一方、 前記弁手段が閉弁した時には、前記流体圧縮ポケットへ
    吸入される流体の吸入圧が低下して前記テーパピンが前
    記円錐形内面に対して軸方向の他方向に移動することに
    より公転半径が減少して、前記流体圧縮ポケットのシー
    ル箇所が開くことにより前記流体圧縮ポケットにおける
    流体の圧縮作用を無効とする空転状態となるように構成
    されていることを特徴とする容積型圧縮機。
  2. 【請求項2】 原動機によって常時回転駆動される駆動
    軸と、 前記駆動軸の軸線に対して偏心して支持されると共に前
    記駆動軸から駆動されることによって公転して固定部分
    との間に形成される流体圧縮ポケットによって 流体を圧
    縮する被駆動部分と、 前記被駆動部分の自転を阻止すると共に公転と公転半径
    の変化を許容する自転防止機構と、 前記駆動軸と前記被駆動部分とを連結して前記被駆動部
    分の公転半径が変化し得る状態においてトルクを伝達す
    ることにより前記被駆動部分を公転させるクランク機構
    と、 前記流体圧縮ポケットへ吸入される流体の吸入通路を開
    閉することができる弁手段とを備えており、 しかも、前記クランク機構が、前記駆動軸の一部に形成
    された軸方向の穴の中を摺動することができる軸方向の
    基部と該基部に対して屈曲した先端側の傾斜部を備えて
    いる駆動ピンと、前記駆動ピンの先端側の前記傾斜部に
    摺動可能に係合する傾斜孔を有すると共に前記可動スク
    ロール部材を回転可能に支持するブッシュとを含んでい
    て、前記駆動ピンがその一端側に前記流体圧縮ポケット
    へ吸入される流体の吸入圧を受けると共に、他端側に前
    記流体圧縮ポケットによって圧縮された流体の吐出圧を
    受けることにより、吸入圧と吐出圧との差圧によって軸
    方向に移動する程度に応じて、前記駆動軸に対する前記
    ブッシュの偏心量と前記被駆動部分の公転半径の大きさ
    が変化することにより、 前記被駆動部分は、前記弁手段が開弁した時には、前記
    流体圧縮ポケットによって圧縮される流体の吐出圧が上
    昇して、前記駆動ピンの基部が前記駆動軸に形成された
    軸方向の穴の中を摺動して軸方向の一方向に移動するこ
    とにより公転半径が増大して、前記流体圧縮ポケットの
    シール箇所が閉じることにより流体の有効な圧縮作用を
    する一方、 前記弁手段が閉弁した時には、前記流体圧縮ポケットに
    よって圧縮される流体の吐出圧が低下して前記駆動ピン
    の基部が軸方向の他方向に移動することにより公転半径
    が減少して、前記流体圧縮ポケットのシール箇所が開く
    ことにより前記流体圧縮ポケットにおける流体の圧縮作
    用を無効とする空転状態となるように構成されている
    とを特徴とする容積型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記固定部分が固定スクロール部材であ
    り、前記被駆動部分が可動スクロール部材である請求項
    1又は請求項2記載の容積型圧縮機。
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