JP3468339B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3468339B2 JP12239097A JP12239097A JP3468339B2 JP 3468339 B2 JP3468339 B2 JP 3468339B2 JP 12239097 A JP12239097 A JP 12239097A JP 12239097 A JP12239097 A JP 12239097A JP 3468339 B2 JP3468339 B2 JP 3468339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、車両用空調装置
に関し、特に、いわゆるワンボックスカーと称される大
きな車室を有した車両において、主として前席側の空調
を行う前部空調ユニットと主として後席側の空調を行う
後部空調ユニットとの2つの空調ユニットが設けられた
車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、車両の前後に空調ユニットが設
けられた車両用空調装置として、例えば、特公昭63−
29642号公報に記載の技術(以下、これを第1従来
技術という)や、あるいは特開昭59−109411号
公報に記載の技術(以下、これを第2従来技術という)
が知られている。第1従来技術は、前後の空調ユニット
をそれぞれ独立させて制御可能な空調装置において、各
ユニットの吹出温度をそれぞれ両ユニットの設定温度差
に応じた値で補正することにより前後の各席を所望の温
度に維持できるようにしたものである。第2従来技術
は、前後の空調ユニットを独立に手動・自動切換可能な
風量制御スイッチを前・後席に設け、風量選択の自由が
有り、また、自動切換時には前部空調ユニットの要求に
対応した風量制御を行って効果的な冷暖房を行うように
したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上述のように車室の
前後に空調ユニットが設けられたものにおいて、前部空
調ユニットから、先端に後席用の後方延長足元吹出口を
有した後方延長ダクトが後席側に向けて延在されている
構造の車両用空調装置が知られている。すなわち、いわ
ゆるワンボックスタイプの車両では、後席側では車室の
一方の側壁に乗降口が設けられ、この乗降口はスライド
ドアにより開閉される構造が一般的である。このような
構造では、乗降口側には足元吹出口を設けるのが困難な
ために、後席用の後部空調ユニットの足元吹出口は乗降
口が設けられているのとは反対側の車室側壁の下部に設
けるように構成されている。ところが、この構造では、
乗降口側の後席の足元に対する吹出量が充分に得られな
いため、この後席の足元への吹出を前部空調ユニットか
らも行うようにして吹出量を確保しているものである。
しかしながら、このような構造では、以下に述べる問題
が生じるおそれがあった。すなわち、車両の前後で設定
温度がほぼ等しく、前後の空調ユニットが同じモードで
吹き出している状態から、前部空調ユニットの設定温度
を変更すると前部空調ユニットの吹出モードが変化し、
後席において前部空調ユニットからの足元吹出状態が変
化して違和感を感じることがある。これを具体的に説明
すると、前後両空調ユニットがベントモードのような足
元吹出口から吹き出しを行わないモードであるときに、
前部空調ユニットの設定温度を上昇させて前部空調ユニ
ットがフットモードやバイレベルモードなどの足元吹出
口から吹き出しを行うモードに変更されると、後席で
は、設定温度を変更していないのに前部空調ユニットの
延長ダクトから足元への吹き出しが急に成されて後席乗
員が違和感を感じることになる。あるいは、前後両空調
ユニットがフットモードやバイレベルモードなどの足元
吹出口から吹き出しを行うモードであるときに、前部空
調ユニットの設定温度を下げると前部空調ユニットの後
方延長足元吹出口から吹出温度が低下され、後席では、
設定温度変更していないのに足元の吹出温度が急に低下
されて後席乗員が違和感を感じることになる。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、前部空調ユニットと後部空調ユニット
との2つの空調ユニットが設けられている車両用空調装
置において、前部空調ユニットから後席の足元への吹出
状態が急変して後席乗員が違和感を感じるという課題を
解決することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ため本発明は、車室内の前後に少なくとも前席と後席と
の2列の座席が設けられ、主として前席側の空調を行う
前部空調ユニットと、主として後席側の空調を行う後部
空調ユニットが設けられ、前記後部空調ユニットには、
後席の足元に吹出を行う後側足元吹出口と、後席の上方
に向けて吹出を行う後側ベント吹出口が設けられ、前記
前部空調ユニットには、前席の足元位置に吹出を行う前
側足元吹出口と、前席の上方に向けて吹出を行う前側ベ
ント吹出口とが設けられているのに加え、さらに、後席
の足元に吹出を行う後方延長足元吹出口が先端に設けら
れた延長ダクトが設けられ、入力手段からの信号に基づ
いて両空調ユニットの作動を制御するコントロールユニ
ットが設けられ、前記入力手段として、車室の温度環境
に関する検出を行う検出手段と、前席側に設けられて前
部空調ユニットの作動状態を任意に設定操作可能な前側
設定手段と、後席側に設けられて後部空調ユニットの作
動状態を任意に設定操作可能な後側設定手段とが設けら
れている車両用空調装置において、前記コントロールユ
ニットに、前後両設定手段の設定温度が略等しい安定状
態から前側設定手段の設定温度のみが所定以上変更され
た場合には、前部空調ユニットの吹出口を前側ベント吹
出口に固定し、その後、前後側設定手段の設定温度が略
等しくなったら前記前側ベント吹出口の固定を解除する
吹出口補正手段が設けられていることを特徴とする。請
求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用空調装置に
おいて、前記安定状態とは、前後両設定手段の設定温度
が、予め設定された基準温度から設定温度幅の範囲内で
ある安定温度帯において設定温度が略等しい状態であ
り、前記吹出口補正手段は、前記安定状態から前側設定
手段の設定温度のみが安定温度帯外に設定されたとき
に、前部空調ユニットの吹出口を前記前側ベント吹出口
に固定する制御を実行することを特徴とする。請求項3
記載の発明は、請求項2記載の車両用空調装置におい
て、前記基準温度が25℃であり、設定温度幅が±2℃
であることを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求
項2または3記載の車両用空調装置において、前記吹出
口補正手段は、前部空調ユニットの設定温度が前記安定
状態から安定温度帯よりも低温に変更されたときに、さ
らに、そのときの前部空調ユニットの吹出口がベント吹
出口以外である場合に、前部空調ユニットの吹出口を前
側ベント吹出口に固定し、また、前部空調ユニットの設
定温度が前記安定状態から安定温度帯よりも高温に変更
されたときに、さらに、そのときの後部空調ユニットの
吹出口がベント吹出口である場合に前部空調ユニットの
吹出口を前側ベント吹出口に固定するよう構成されてい
ることを特徴とする。
【0006】
【作用】 前後両設定手段の設定温度が略等しい安定状
態では、前後部両空調ユニットは同様の吹出口を用いて
同様の吹出温度となるような空調制御を実行している
が、この安定状態から、前席の乗員が前側設定手段の設
定温度を所定以上変更したときには、コントロールユニ
ットの吹出口補正手段が、前部空調ユニットの吹出口を
前側ベント吹出口に固定する。したがって、前部空調ユ
ニットの後方延長足元吹出口からの吹き出しは成され
ず、よって、この後方延長足元吹出口からの吹出状態に
よる違和感を感じることはない。より具体的には、前後
部両空調ユニットがベント吹出口から吹き出しを行って
いる状態で、前側設定手段の設定温度を上昇させた場
合、通常は、前部空調ユニットは、各足元吹出口から温
風を吹き出す制御を実行するが、本発明にあっては、吹
出口補正手段が前部空調ユニットの吹出口を前側ベント
吹出口に固定するため、後方延長足元吹出口からの吹き
出しを行うことはなく、後席の乗員が突然の足元の吹き
出しに対して違和感を感じることはない。また、前後部
両空調ユニットが各足元吹出口から吹き出しを行ってい
る状態で、前側設定手段の設定温度を下降させた場合、
通常は、前部空調ユニットは、各足元吹出口からの吹出
温度を低下させる制御を実行するが、本発明にあって
は、吹出口補正手段が前部空調ユニットの吹出口を前側
ベント吹出口に固定するため、後方延長足元吹出口から
の吹き出しを行うことはなく、後席の乗員が突然の足元
の吹出温度の低下に対して違和感を感じることはない。
請求項2記載の発明では、上述の吹出口補正手段による
吹出口の補正は、前後両設定手段の設定温度が、予め設
定された基準温度から設定温度幅の範囲内である安定温
度帯において設定温度が略等しい状態から、前側設定手
段の設定温度が安定温度帯外に制御されたときに実行さ
れる。請求項3記載の発明では、上述の吹出口補正手段
による吹出口の補正は、前後両設定手段の設定温度が、
25±2℃の範囲内である安定温度帯において設定温度
が略等しい状態から、前側設定手段の設定温度が安定温
度帯外に制御されたときに実行される。すなわち、請求
項3記載の発明では、前席および後席の空調環境の設定
がきわめて安定している状態である25±2℃の範囲で
あるときに、後席乗員が足元の吹出状態により違和感を
感じるのを防止する。請求項4記載の発明では、上述の
吹出口補正手段による吹出口の補正は、前部空調ユニッ
トの設定温度が前記安定状態から安定温度帯よりも低温
に変更されたときに、さらに、そのときの前部空調ユニ
ットの吹出口がベント吹出口以外である場合に、前部空
調ユニットの吹出口を前側ベント吹出口に固定する。し
たがって、後方延長足元吹出口からの吹き出しが成され
ない。また、前部空調ユニットの設定温度が前記安定状
態から安定温度帯よりも高温に変更されたときに、さら
に、そのときの後部空調ユニットの吹出口がベント吹出
口である場合に前部空調ユニットの吹出口を前側ベント
吹出口に固定する。したがって、後方延長吹出口から温
風が吹き出されることがない。
【0007】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図2は実施の形態の車両用空
調装置の要部の斜視図であって、この装置は、車室Rの
前部に設けられた前部空調ユニット1と、車室Rの後部
に設けられた後部空調ユニット2とを備えている。
【0008】すなわち、本装置を適用した車両は一般に
ワンボックスと呼ばれる形式の車両であって、図3の概
略平面図に示すように、車室Rの前後方向に3列のシー
トS1,S2,S3が設けられており、前部空調ユニッ
ト1は1列目のシートS1の前方に配置され、図2に示
すように、1列目のシートS1の乗員用の前側ベント吹
出口1aおよび前側足元吹出口1bと、曇り取り用のデ
フ吹出口1cが設けられている。さらに、前部空調ユニ
ット1には、2列目のシートS2の左側の足元に向けて
延長ダクト1dが後方に延在され、この延長ダクト1d
の先端には後方延長足元吹出口1eが設けられている。
【0009】また、後部空調ユニット2は、主要部は2
列目のシートS2が設けられている付近の床下に配置さ
れ、車室Rの上方に向けて上方ダクト2aが延在され、
この上方ダクト2aの上端部に略コの字形状の吹出ダク
ト2bが接続され、この吹出ダクト2bに、2列目のシ
ートS2の前方上部と2列目・3列目のシートS2,S
3の左右上部に配置されて後側ベント吹出口2cが設け
られている。そして、図示を省略した車室右側壁の下端
部の前後に後側足元吹出口2dが設けられている。
【0010】なお、各空調ユニット1,2には、ブロワ
モータ1m,2mに加え図示は省略するがヒータコア・
エバポレータおよびエアミックスドアが設けられており
吹出空気温度および吹出風量を任意に調整可能に構成さ
れ、かつ、図示を省略したドアにより各吹出口1a,1
b,1c,1e,2c,2dのいずれから吹き出すかを
選択できるよう構成されている。
【0011】上述の両空調ユニット1,2の吹出口の選
択・吹出風量・吹出温度は、図4に示すコントロールユ
ニット3により制御される。コントロールユニット3
は、車室温度センサや車外温度センサや日射センサなど
からなる入力センサ群4と、乗員により操作される前側
設定手段5および後側設定手段6とからの信号に基づい
て制御を実行するよう構成されている。前記前側設定手
段5は、1列目のシートS1の前方のインストルメント
パネル7(図2参照)に設けられ、一方、後側設定手段
6は、図2における図示は省略するが2列目のシートS
2の側方の側壁に設けられている。そして、各設定手段
5,6は、各設定手段5,6の操作に基づく手動制御
と、入力センサ群4ならびに各設定手段5,6の設定状
態に基づきコントロールユニット3が吹出風量・吹出温
度・吹出モード(吹出口の選択状態)を自動的に制御す
る自動制御とを選択可能に構成されているとともに、吹
出温度・吹出風量・吹出モードを設定可能に構成されて
いる。なお、前後各空調ユニット1,2は、吹出モード
としては、各ベント吹出口1a,2cのみから吹き出し
を行うベントモードと、各足元吹出口1b,1e,2d
のみから吹出を行うフットモードと、各ベント吹出口1
a,2cおよび各足元吹出口1b,1e,2dから吹き
出しを行うバイレベルモードとを有しており、さらに、
前部空調ユニット1に関しては、デフ吹出口1cから吹
き出しを行うデフモードと、各足元吹出口1b,1eお
よびデフ吹出口1cから吹き出しを行うデフ・フットモ
ードを有している。
【0012】前記コントロールユニット3の自動制御に
ついて、その基本的な制御には特徴がなく従来技術の制
御を適用してもよいため詳細な説明は省略し、前記自動
制御に含まれる吹出モード制御において本実施の形態の
特徴とする部分ついて説明する。
【0013】図1は上記本実施の形態の特徴とする制
御、すなわち、コントロールユニット3において請求の
範囲の吹出口補正手段に相当する部分の制御を示すフロ
ーチャートであり、この制御は、前側設定手段5の設定
温度Frと後側設定手段6の設定温度Rrが等しく、し
かも両設定温度Fr,Rrが予め設定された基準温度A
(この基準温度Aは、例えば、25℃ほどの制御的に安
定した温度である)に対して、予め設定された設定温度
幅α(この設定温度幅αは、例えば2℃ほどの小さい幅
である)の範囲内(この範囲を、以下、安定温度帯とい
う)に収まっているときに実行が開始されるサブルーチ
ンである。
【0014】上記条件の成立によりスタートした最初の
ステップS1では、前後部空調ユニット1,2の吹出モ
ードがバイレベルモード(B/L)・フットモード(F
oot)・デフ・フットモード(D/F)であるか否か
を判定し、YESすなわち上記モードのいずれかであれ
ばステップS2に進み、NOすなわち上記モードのいず
れでもないモード(つまりベントモード)であればステ
ップS9に進む。
【0015】ステップS2では、前部空調ユニット1の
設定温度Frが、上記基準値Aから設定温度幅αを差し
引いた値(これを安定下限値とする)よりも低い温度で
あるか否かを判定し、YESすなわち設定温度Frが安
定温度帯(A±α)内である状態から安定下限値(A−
α)未満に変更された場合にはステップS3に進み、N
Oすなわち設定温度Frが安定下限値以上であればステ
ップS6に進む。
【0016】ステップS3では、後述する補正フラグF
が1であるか否かを判定し、YESすなわちF=1でス
テップS5に進み、NOすなわちF=0でステップS4
に進む。ちなみに、前記補正フラグFは初期設定では0
に設定される。
【0017】ステップS4では、前部空調ユニット1の
吹出モードがベントモード以外のバイレベルモード(B
/L)・フットモード(Foot)・デフ・フットモー
ド(D/F)のいずれかであるか否かを再確認し、YE
Sすなわちベントモード以外のモードであればステップ
S5に進んで前部空調ユニット1の吹出モードをベント
モードに固定するとともに補正フラグFを1に設定す
る。すなわち、この補正フラグFは、ステップS5のベ
ントモードに固定する補正処理を行った際に1に設定さ
れるフラグである。
【0018】ステップS6およびステップS7は、補正
フラグFが1に設定されている場合にリセットして0に
戻す流れであり、それに続くステップS8は、通常の自
動制御を実行する。
【0019】ステップS9では、前部空調ユニット1の
設定温度Frが、上記基準値Aに設定温度幅αを加えた
値(これを安定上限値とする)よりも高い温度であるか
否かを判定し、YESすなわち設定温度Frが安定温度
帯(A±α)内である状態から安定上限値よりも高い値
に変更された場合にはステップS10に進み、NOすな
わち設定温度Frが前記安定上限値以下であればステッ
プS2に進む。
【0020】ステップS10では後部空調ユニット2の
吹出モードがベントモードであるか否かを再確認し、Y
ESすなわちベントモードであればステップS11に進
んで前部空調ユニット1の吹出モードをベントモードに
固定する。
【0021】次に、実施例の作動を場合分けして説明す
る。まず、前後の設定手段5,6の設定温度Fr,Rr
が安定温度帯の範囲内で等しい状態で、かつ、前後部空
調ユニット1,2の吹出モードが両者ともベントモード
以外のモードである状態から、1列目のシートS1の乗
員が前側設定手段5の設定温度を安定下限値未満に変更
した場合について説明する。
【0022】この場合、図1のフローチャートにおい
て、まず、ステップS1→S2→S3→S4→S5の流
れとなって、前部空調ユニット1の吹出モードはベント
モードに固定されるとともに補正フラグFが1に設定さ
れる。そして、その後の流れでは、ステップS1→S9
→S2→S3→S5となって、前部空調ユニット1の吹
出モードはベントモードに固定された状態が維持され
る。
【0023】したがって、前記操作に応じて前部空調ユ
ニット1がそれまでの吹出温度よりも低い温度の送風を
行っても、この送風は前側ベント吹出口1aから成さ
れ、後方延長足元吹出口1eからの送風は成されない。
よって、2列目のシートS2の乗員の足元に対する吹出
温度が急に低下して、この乗員が違和感を感じるという
不具合が生じない。
【0024】なお、乗員が前側設定手段5により設定温
度Frを、安定温度範囲(A±α)の範囲内の値に戻せ
ば、ステップS1→S9→S2に進んで、ステップS2
でNOと判定されてステップS6→S7により補正フラ
グFが0に戻され、さらにステップS8に進んで通常自
動制御に戻り、前部空調ユニット1の吹出モードは、ベ
ントモードに固定されることなく自動制御に基づいて最
適のモードに制御される。
【0025】次に、前後設定手段5,6の設定温度F
r,Rrが安定温度帯の範囲内で等しい状態で、かつ、
前後部空調ユニット1,2の吹出モードが両者ともベン
トモードである状態から、1列目のシートS1の乗員が
前部空調ユニット1の設定温度Frを安定上限値(A+
α)よりも高い値に変更した場合について説明する。
【0026】この場合、図1のフローチャートでステッ
プS1→S9→S10→S11の流れとなって前部空調
ユニット1の吹出モードがベントモードに固定される。
【0027】したがって、従来では、上述のように前部
空調ユニット1の設定温度Frを上げると、前部空調ユ
ニット1の吹出モードがベントモードからフットモード
やバイレベルモードなどに変更されて各足元吹出口1
b,1eから吹き出しが成される結果、2列目のシート
S2の足元では突然温風が吹き出して乗員が違和感を感
じていたのが、本実施の形態では、前部空調ユニット1
の吹出モードがベントモードに固定されるため、2列目
のシートS2の足元に対して後方延長足元吹出口1eか
ら突然温風が吹き出すことがなく、2列目のシートS2
の乗員が違和感を感じることがない。
【0028】以上説明したように、実施の形態にあって
は、前後部両空調ユニット1,2の吹出温度Fr,Rr
が等しく安定温度帯で安定しているときに、その状態か
ら前部空調ユニット1の設定温度Frを安定温度帯外に
変更した場合には、前部空調ユニット1の吹出モードが
ベントモードに固定されて後方延長足元吹出口1eから
吹出を行わないように構成したため、2列目のシートS
2の足元に対して突然吹出が行われたりこの足元に対す
る吹出温度が突然変化したりすることがなく、2列目以
降のシートS2,S3の乗員である後席乗員が違和感を
感じるのを防止して、快適性の向上を図ることができる
という効果が得られる。
【0029】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、上述の形態では、シートが前後に3列設けた
ものを示したが、少なくとも前後に複数列設けられてい
るものには全て適用可能である。
【0030】また、実施の形態では、延長ダクト1dと
して2列目のシートS2の左側に後方延長足元吹出口1
eを向けたものを示したが、この後方延長足元吹出口1
eの配置は、後部空調ユニット2の後側足元吹出口2d
との配置に応じて、後席の中央や右側などその配置は任
意である。
【0031】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明の車両
用空調装置にあっては、コントロールユニットに、前後
両設定手段の設定温度が略等しい安定状態から前側設定
手段の設定温度のみが所定以上変更された場合には、前
部空調ユニットの吹出口を前側ベント吹出口に固定し、
その後、前後側設定手段の設定温度が略等しくなったら
前側ベント吹出口の固定を解除する吹出口補正手段が設
けられている構成としたため、前部空調ユニットから後
席の乗員の足元に対する送風が突然なされたり、その送
風状態が急変したりすることがなく、後席乗員が違和感
を感じることがなくなるもので、よって、後席の快適性
を向上させることができるという効果が得られる。さら
に、請求項2ないし4記載の発明にあっては、制御品質
が高まり、より高い快適性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の特徴とする制御を示すフロ
ーチャートである。
【図2】実施の形態の車両用空調装置を示す斜視図であ
る。
【図3】実施の形態の概略平面図である。
【図4】実施の形態の要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 前部空調ユニット 1a 前側ベント吹出口 1b 前側足元吹出口 1c デフ吹出口 1d 延長ダクト 1e 後方延長足元吹出口 1m ブロワモータ 2 後部空調ユニット 2a 上方ダクト 2b 吹出ダクト 2c 後側ベント吹出口 2d 後側足元吹出口 2m ブロワモータ 3 コントロールユニット 4 入力センサ群 5 前側設定手段 6 後側設定手段 R 車室
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内の前後に少なくとも前席と後席と
    の2列の座席が設けられ、 主として前席側の空調を行う前部空調ユニットと、主と
    して後席側の空調を行う後部空調ユニットが設けられ、 前記後部空調ユニットには、後席の足元に吹出を行う後
    側足元吹出口と、後席の上方に向けて吹出を行う後側ベ
    ント吹出口が設けられ、 前記前部空調ユニットには、前席の足元位置に吹出を行
    う前側足元吹出口と、前席の上方に向けて吹出を行う前
    側ベント吹出口とが設けられているのに加え、さらに、
    後席の足元に吹出を行う後方延長足元吹出口が先端に設
    けられた延長ダクトが設けられ、 入力手段からの信号に基づいて両空調ユニットの作動を
    制御するコントロールユニットが設けられ、 前記入力手段として、車室の温度環境に関する検出を行
    う検出手段と、前席側に設けられて前部空調ユニットの
    作動状態を任意に設定操作可能な前側設定手段と、後席
    側に設けられて後部空調ユニットの作動状態を任意に設
    定操作可能な後側設定手段とが設けられている車両用空
    調装置において、 前記コントロールユニットに、前後両設定手段の設定温
    度が略等しい安定状態から前側設定手段の設定温度のみ
    が所定以上変更された場合には、前部空調ユニットの吹
    出口を前側ベント吹出口に固定し、その後、前後側設定
    手段の設定温度が略等しくなったら前記前側ベント吹出
    口の固定を解除する吹出口補正手段が設けられているこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記安定状態とは、前後両設定手段の設
    定温度が、予め設定された基準温度から設定温度幅の範
    囲内である安定温度帯において設定温度が略等しい状態
    であり、前記吹出口補正手段は、前記安定状態から前側
    設定手段の設定温度のみが安定温度帯外に設定されたと
    きに、前部空調ユニットの吹出口を前記前側ベント吹出
    口に固定する制御を実行することを特徴とする請求項1
    記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記基準温度が25℃であり、設定温度
    幅が±2℃であることを特徴とする請求項2記載の車両
    用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記吹出口補正手段は、前部空調ユニッ
    トの設定温度が前記安定状態から安定温度帯よりも低温
    に変更されたときに、さらに、そのときの前部空調ユニ
    ットの吹出口がベント吹出口以外である場合に、前部空
    調ユニットの吹出口を前側ベント吹出口に固定し、ま
    た、前部空調ユニットの設定温度が前記安定状態から安
    定温度帯よりも高温に変更されたときに、さらに、その
    ときの後部空調ユニットの吹出口がベント吹出口である
    場合に前部空調ユニットの吹出口を前側ベント吹出口に
    固定するよう構成されていることを特徴とする請求項2
    または3記載の車両用空調装置。
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