JP3461103B2 - シート状物の切断装置および切断方法 - Google Patents
シート状物の切断装置および切断方法Info
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Description
装置および切断方法に関し、とくに連続的に走行される
シート状物を複数のシヤーカッタを用いて切断する装置
および方法に関する。
物を、連続的に帯状に切断するカッタとして、上刃と下
刃とからなるシヤーカッタが知られている。このような
シヤーカッタは、たとえばスリッタにおいて、シート状
物の幅方向に複数取り付けられ、連続的に走行されるシ
ート状物が所定幅の複数の帯状物に切断され、切断され
た狭幅のシート状物がロール状に巻き取られる。
利できれいな面に形成されることが多いが、切断するシ
ート状物の品種によっては、切断端面に、いわゆる「ひ
げ」と呼ばれる不良突出片が生じたり、切り粉が発生し
たりすることがある。
刃先が対面するように、かつ、上刃を下刃に対しある接
圧をもって押圧するように設定され、その接圧力や、各
刃先の角度等によって切れ味を最適なものにすることが
できるようになっている。そして、従来の切断方法にお
いては、シヤーカッタを複数設置する場合、下刃に対す
る上刃の向き(つまり、下刃と上刃とのシート状物幅方
向における位置関係)は、全て同じ向きに設定されてお
り、装置構成もそのようになっている。
の設定方式では、シート状物の品種によっては、上刃の
接圧力や各刃の角度を変えても、前述のようなひげや切
り粉の発生を防止し切れないことがある。とくに、酸化
チタンのような粒子を含有するフイルムにあっては、ひ
げの発生を抑え切れず、切断後にロール状に巻き取られ
る製品の巻姿を低下させたり、収率を低下させる原因に
なっていた。
ような問題点に着目し、シヤーカッタを用いてシート状
物を切断する場合に、切断端面にひげや切り粉が発生し
ない、あるいは実用上全く問題がない程度に小さく抑え
ることのできる、シート状物の切断装置および切断方法
を提供することにある。
に、本発明のシート状物の切断装置は、連続的に走行さ
れるシート状物を、その幅方向に複数設けられた上刃と
下刃とからなるシヤーカッタにより帯状に切断し、帯状
に切断されたシート状物をセパレートロール上で分離し
て少なくとも2つの巻取軸に巻き取るシート状物切断装
置であって、帯状に切断されるシート状物の幅方向両側
に位置するシヤーカッタの上刃と下刃とのシート状物幅
方向における位置関係が互いに逆の位置関係であり、か
つ、帯状に切断されたシート状物のうち、シヤーカッタ
の下刃に接する側のシート状物は上刃側に、上刃に接す
る側のシート状物は下刃側にそれぞれセパレートロール
上で分離されるように構成されたことを特徴とするもの
からなる。このような切断装置は、たとえば、少なくと
も2つの巻取軸を有するスリッタに設けられる。
続的に走行されるシート状物を、その幅方向に複数設け
られた上刃と下刃とからなるシヤーカッタにより帯状に
切断し、帯状に切断されたシート状物をセパレートロー
ル上で分離して少なくとも2つの巻取軸に巻き取るシー
ト状物の切断方法であって、帯状に切断されるシート状
物の幅方向両側に位置するシヤーカッタの上刃と下刃と
のシート状物幅方向における位置関係を互いに逆の位置
関係にしてシート状物を切断し、かつ、帯状に切断され
たシート状物のうち、シヤーカッタの下刃に接する側の
シート状物は上刃側の巻取軸に、上刃に接する側のシー
ト状物は下刃側の巻取軸にそれぞれセパレートロール上
で分離して巻き取ることを特徴とする方法からなる。ま
た、前記シート状物として、粒子を含有するフィルムを
用いるのが好ましい。
記の切断方法によって、シート状物を帯状に切断する工
程を有する方法からなる。
力によってシート状物が切断される際、上刃の刃先部が
下刃の刃先部に至り次いで両刃先部がオーバラップする
ときに、切断されつつあるシート状物の上刃対応部分が
上刃によって押し込まれ、切断線両側にあるシート状物
部分に段差が生じる。この段差は、切断後のシート状物
が搬送される際にも、多かれ少なかれ残り、切断線両側
に位置する帯状に切断されたシート状物を各巻取軸に巻
き取るために分離するとき、両切断シート状物の端面同
士がこすれ合う。本発明者らは、このこすれ合いがひげ
や切り粉の主原因であることを突きとめた。
ば図7に示すように、切断線1の両側に位置する切断さ
れたシート状物2、3が、切断シート状物2に対し隣接
する切断シート状物3が矢印Aの方向に分離される場合
には、切断端面2a、3a同士のこすれ合いはごく僅か
であるため、ひげや切り粉の発生が防止されるか、たと
え発生しても実用上問題がない程度にごく僅かに抑えら
れる。
る切断シート状物3が矢印Bの方向に分離される場合に
は、切断端面2a、3a同士のこすれ合いは大きくな
り、両切断端面2a、3aの厚み方向全長にわたってこ
すれ合う。このとき、問題となるひげや切り粉が発生す
る。
切断方法では、帯状に切断されるシート状物の幅方向両
側に位置するシヤーカッタの上刃と下刃とのシート状物
幅方向における位置関係を互いに逆の位置関係にするこ
とにより、全ての切断帯状シート状物について、その両
側の切断端面部における分離方向を上記A方向にするこ
とが可能になる。これによって、ひげや切り粉の発生が
防止、抑制される。
方向に向けられている場合には、帯状に切断されるシー
ト状物のいずれか一方側の切断端面が、必然的に上記B
方向への分離となるため、本願発明のような作用、効果
は得られない。
形態を、図面を参照して説明する。図1および図2は、
本発明の一実施態様に係るシート状物の切断装置および
切断方法を示しており、本発明をプラスチックフイルム
用スリッタに適用した場合を示している。スリッタ11
は、巻出部12と、切断部13と、巻取部14とを有し
ている。巻出部12では、広幅のフイルムロール15か
らシート状物としてのフイルム16が巻き出され、各ガ
イドロール17、18、19を経た後、ガイドロール1
9、20間に設けられた、切断部13におけるシヤーカ
ッタ21によって、複数の狭幅の帯状フイルムに切断さ
れる。
向に複数設けられており、フイルム16の各切断幅に応
じて位置が調整される。各シヤーカッタ21は、上刃2
2と下刃23からなり、上刃22の刃先の側面を下刃2
3の刃先の側面に押圧接触させ、両刃22、23をフイ
ルム走行方向と同方向に回転させることにより、走行中
のフイルム16が連続的に所定幅に切断されるようにな
っている。
ロール20を経た後、ガイドロール(セパレートロー
ル)25上で図1の左右方向(図2の上下方向)に分離
され、各巻取軸26、27に巻取ロールの製品28、2
9として巻き取られる。
は、図2のように千鳥状に巻き取られ、フイルム幅方向
両端部はエッジ30a、30bとして巻き取られる。
ーカッタ21の上刃22と下刃23は、たとえば図2の
ように互いに位置関係が設定される。すなわち、各帯状
に切断されるスリットフイルム24に対し、その幅方向
両側に位置するシヤーカッタ21の上刃22と下刃23
との位置関係が、フイルム幅方向において互いに逆の位
置関係になるように設定される。換言すれば、上刃22
の下刃23に対する向きが、互いに逆向きになるように
設定される。
帯状に切断されるフイルム24は、シヤーカッタ21部
分においては、図3に示すようになる。すなわち、図3
に示した帯状切断フイルム24の両側において、上刃2
2の向きが互いに逆向きであるため、切断の際の各上刃
22によるフイルム押し込み方向が同じ方向になる。し
たがって、切断された帯状フイルム24の両切断端部
は、隣接する両切断フイルムに対し同じ方向に押し込ま
れ、同じ方向に段差が生じた状態となる。この段差は、
多かれ少なかれセパレートロール25に至るまで残り、
セパレートロール25上における分離直前の各帯状切断
フイルム24は図4に示す状態となっている。
イルム24は図1や図2に示したように各巻取軸方向に
分離されるが、このとき、図4に示すように、互いに隣
接する一方の切断フイルム24はA方向に、他方の切断
フイルム24はB方向に分離される。この分離方向とな
るように、各シヤーカッタ21の上刃22と下刃23と
の位置関係が設定されている。
により、隣接する切断フイルム24の切断端面24a同
士のこすれ合いは最小限に抑えられ、ひげや切り粉の発
生が防止あるいは抑制される。
有しひげ等の発生しやすかったフイルムにあっても、上
記の如く切断端面24a同士のこすれ合いを抑えること
により、ひげや切り粉の発生が、少なくとも実用上問題
がない程度にまで抑えられる。
刃の下刃に対する向きが全て同じ方向であったので、た
とえば図5、図6に示すような配置になり、帯状切断フ
イルムの幅方向一端部では、必然的に切断端面同士のこ
すれ合いが大きくなる。なお、図5、図6における各符
号は、図2、図4に対応して付与してある。
タについて説明したが、他のシート状物用スリッタにお
いても本発明を同様に適用できることは言うまでもな
い。
物の切断装置および切断方法ならびにシート状物の製造
方法によれば、シート状物をシヤーカッタで切断し、帯
状に切断されたシート状物をセパレートロール上で分離
して少なくとも2つの巻取軸に巻き取るに際し、帯状切
断フイルムの幅方向両端部におけるシヤーカッタの上刃
の押し込み方向を両端部ともに最適な方向に特定でき、
隣接する帯状切断フイルムが分離されるときの切断端面
同士のこすれ合いを最小限に抑えることができる。した
がって、ひげや切り粉の発生を防止できるか、少なくと
も実用上全く問題がないレベルにすることができ、優れ
た巻姿のシート状物巻取製品を得ることができる。
置を適用したフイルム用スリッタの概略構成図である。
よび下刃の位置関係を示す概略平面図である。
を示す概略拡大縦断面図である。
離直前の状態を示す概略構成図である。
よび下刃の位置関係を示す概略平面図である。
離直前の状態を示す概略構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 連続的に走行されるシート状物を、その
幅方向に複数設けられた上刃と下刃とからなるシヤーカ
ッタにより帯状に切断し、帯状に切断されたシート状物
をセパレートロール上で分離して少なくとも2つの巻取
軸に巻き取るシート状物切断装置であって、帯状に切断
されるシート状物の幅方向両側に位置するシヤーカッタ
の上刃と下刃とのシート状物幅方向における位置関係が
互いに逆の位置関係であり、かつ、帯状に切断されたシ
ート状物のうち、シヤーカッタの下刃に接する側のシー
ト状物は上刃側に、上刃に接する側のシート状物は下刃
側にそれぞれセパレートロール上で分離されるように構
成されたことを特徴とするシート状物の切断装置。 - 【請求項2】 連続的に走行されるシート状物を、その
幅方向に複数設けられた上刃と下刃とからなるシヤーカ
ッタにより帯状に切断し、帯状に切断されたシート状物
をセパレートロール上で分離して少なくとも2つの巻取
軸に巻き取るシート状物の切断方法であって、帯状に切
断されるシート状物の幅方向両側に位置するシヤーカッ
タの上刃と下刃とのシート状物幅方向における位置関係
を互いに逆の位置関係にしてシート状物を切断し、か
つ、帯状に切断されたシート状物のうち、シヤーカッタ
の下刃に接する側のシート状物は上刃側の巻取軸に、上
刃に接する側のシート状物は下刃側の巻取軸にそれぞれ
セパレートロール上で分離して巻き取ることを特徴とす
るシート状物の切断方法。 - 【請求項3】 前記シート状物として、粒子を含有する
フィルムを用いることを特徴とする請求項2に記載のシ
ート状物の切断方法。 - 【請求項4】 請求項2または3に記載の切断方法によ
って、シート状物を帯状に切断する工程を有するシート
状物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10098697A JP3461103B2 (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | シート状物の切断装置および切断方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10277990A JPH10277990A (ja) | 1998-10-20 |
JP3461103B2 true JP3461103B2 (ja) | 2003-10-27 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3461103B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110142807A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-08-20 | 中日龙(襄阳)机电技术开发有限公司 | 一种伺服剪切装置 |
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CN100360289C (zh) * | 2004-02-26 | 2008-01-09 | 亚洲光学股份有限公司 | 塑料镜片剪切装置及方法 |
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1997
- 1997-04-03 JP JP10098697A patent/JP3461103B2/ja not_active Expired - Fee Related
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