JP3460939B2 - シート後処理装置 - Google Patents

シート後処理装置

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JP3460939B2
JP3460939B2 JP31251397A JP31251397A JP3460939B2 JP 3460939 B2 JP3460939 B2 JP 3460939B2 JP 31251397 A JP31251397 A JP 31251397A JP 31251397 A JP31251397 A JP 31251397A JP 3460939 B2 JP3460939 B2 JP 3460939B2
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甚一 長田
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  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機等の画像形
成装置から排出されるシートに対して後処理を行うシー
ト後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機等の画像形成装置が益々普
及しており、中でもデジタル複写機の開発、発展は目覚
ましいものとなっている。これに伴い、上記複写機から
排出されるシートに対してステープル、パンチ、糊付け
(製本)等の後処理を行うシート後処理装置の開発も、
現在盛んに行われている。
【0003】このようなシート後処理装置において、上
述のような後処理が施されたシートは、通常、対向する
2つのローラの隙間からトレイに排出される。上記2つ
のローラは、例えば一方が駆動ローラ、他方が従動ロー
ラとなっている。そして、シート排出時には、通常は離
間状態にあるこれら2つのローラのうち例えば従動ロー
ラを、シートを介して駆動ローラに押圧することによ
り、駆動ローラの回転力でもってシートが排出されるよ
うになっている。
【0004】ところで、従動ローラを駆動ローラへ押圧
する押圧手段として、例えば特開平2−85524号公
報に開示されたクラッチの一構成要件である作動手段を
利用する方法がある。そこで、以下にこの作動手段の詳
細について説明する。
【0005】図9に示すように、上記公報に開示された
作動手段100は、圧接ローラ101と、圧接ローラを
支持するローラ支持部102と、ローラ支持部102と
一体的に形成された可動板103と、可動板103に対
してソレノイド先端部104aを同図中P−Q方向に変
位させることによって、可動板103を回動支点103
aを支点としてR−S方向に回動させるソレノイド10
4とを少なくとも備えている。
【0006】この構成によれば、ソレノイド104のO
N動作によってソレノイド先端部104aがQ方向に変
位すると、可動板103は回動支点103aを支点とし
てR方向に回動するため、可動板103に取り付けられ
た圧接ローラ101が、回転軸111と一体的に回転す
る筒状弾性体113に圧接され、被駆動部材112と筒
状弾性体113とが部分的に接触する。その結果、被駆
動部材112と筒状弾性体113との間に摩擦抵抗が生
じるので、被駆動部材112が筒状弾性体113の回転
に従属して回転する。つまり、このとき、回転軸111
の回転駆動力が、筒状弾性体113を介して被駆動部材
112に伝達される。
【0007】一方、ソレノイド104のOFF動作によ
ってソレノイド先端部104aがP方向に変位すると、
可動板103は回動支点103aを支点として今度はS
方向に回動するため、圧接ローラ101は筒状弾性体1
13から離間する。これにより、筒状弾性体113は被
駆動部材112の外周から隙間aを隔てた位置に戻るの
で、被駆動部材112と筒状弾性体113とは非接触と
なる。したがって、このとき、回転軸111の回転駆動
力は、筒状弾性体113を介して被駆動部材112には
伝達されない。
【0008】このように、上記公報では、ソレノイド1
04を用いて圧接ローラ101を筒状弾性体113に対
して離接させることにより、被駆動部材112への回転
駆動力の伝達/非伝達の切り替えを行っている。
【0009】このような作動手段100を、シートを搬
送するための上述の押圧手段として利用する場合には、
例えば上記の筒状弾性体113が駆動ローラに対応する
一方、圧接ローラ101が従動ローラに対応することに
なる。そして、シートの搬送時にソレノイドがONされ
ると、従動ローラはシートを介して駆動ローラを所定の
力で押圧する。その結果、上記シートは、駆動ローラと
従動ローラとによって所定の力で挟持され、駆動ローラ
の回転力によって搬送される。一方、シートの非搬送時
にソレノイドがOFFされると、従動ローラは所定の間
隔を隔てて駆動ローラから離間した状態となる。
【0010】このように、ソレノイドのON/OFF動
作によって、従動ローラを駆動ローラに対して離接させ
ることで、従動ローラと駆動ローラとの間に搬送された
シートの排出が制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
作動手段100を押圧手段として利用した場合には、以
下のような問題が生じる。
【0012】すなわち、上記押圧手段の構成では、ソレ
ノイドのON動作によって駆動ローラに与える押圧力
は、シートの厚さに関係なく常に一定となる。したがっ
て、搬送すべき後処理後のシートが薄い場合には特に問
題はないが、後処理後のシートが比較的厚い場合、シー
トの厚みが増す分だけ駆動ローラに与える押圧力が増加
する。この場合、過大な押圧力が駆動ローラの駆動に対
して負荷となるので、駆動ローラ、従動ローラ、およ
び、これらを支持する周辺部材が損傷しやすくなるとい
う問題が生ずる。また、過大な押圧力によって駆動ロー
ラがスムーズに回転しなくなるので、シートの搬送をス
ムーズに行うことができないという問題も生ずる。
【0013】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、搬送するシートの厚さに
応じて駆動ローラへの押圧力を調整でき、これによっ
て、駆動ローラ等の構成部材の損傷を回避することがで
きると共に、シートの搬送をスムーズに行うことができ
るシート後処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るシ
ート後処理装置は、上記の課題を解決するために、回転
可能な駆動部材に対して回転可能な被駆動部材を離接さ
せることによって、上記駆動部材と上記被駆動部材との
間に搬送されたシートの排出を制御する離接手段を備え
たシート後処理装置であって、上記被駆動部材を上記駆
動部材に向かう方向に付勢すると共に、上記離接手段に
よって上記被駆動部材が上記駆動部材に押圧された際
に、上記駆動部材と上記被駆動部材との間に搬送された
シートの厚さに応じて上記被駆動部材を上記付勢方向と
は逆方向に変位させる付勢手段を備えており、上記離接
手段は、上記被駆動部材を支持する支持部材と、当該支
持部材の一端が固定され、上記支持部材の回動軸となる
回動軸部とを少なくとも有し、上記被駆動部材が上記駆
動部材から離間するように上記支持部材が回動し始め、
上記被駆動部材の上記付勢方向とは逆方向への変位が解
除されたときには、上 記支持部材の重心が上記回動軸部
を通る鉛直線よりも上記離間方向側に位置するように、
上記支持部材の一端が上記回動軸部に固定されているこ
とを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、離接手段によって被
駆動部材がシートを介して駆動部材に押圧された場合に
は、上記シートは上記駆動部材の回転力でもって排出さ
れるが、被駆動部材が駆動部材から離間した場合には排
出されないようになる。
【0016】ここで、被駆動部材が上記シートを介して
駆動部材に押圧された場合には、被駆動部材は、付勢手
段によって駆動部材へ付勢されながら、シートの厚さに
応じて上記付勢方向とは逆方向に変位する。これによ
り、シートの厚さに応じた押圧力が駆動部材に与えられ
る。
【0017】つまり、上記構成によれば、被駆動部材の
駆動部材に対する離接という2段階の切り替えだけで、
被駆動部材の駆動部材への押圧力がシートの厚さに応じ
て無段階に調整される。これにより、たとえシートが厚
いときでも、過大な押圧力が直接駆動部材にかかること
がないので、駆動部材およびその周辺部材が損傷するの
を回避することができる。また、シートの厚さに応じた
押圧力の調整によって、従来のように駆動部材の回転に
負荷がかからないので、駆動部材をスムーズに回転させ
てシートの搬送をスムーズに行うことができる
【0018】また、上記の構成によれば、被駆動部材が
駆動部材から離間し始め、上記被駆動部材の上記付勢方
向とは逆方向への変位が解除されたときには、支持部材
の重心が上記回動軸部を通る鉛直線よりも上記離間方向
側に位置することによって、上記支持部材が上記離間方
向に回動しやすくなる。したがって、上記支持部材の上
記離間方向への回動時に、被駆動部材を駆動部材から簡
単に離間させることができる。
【0019】請求項の発明に係るシート後処理装置
は、上記の課題を解決するために、請求項の構成にお
いて、上記被駆動部材は、上記付勢手段を介して上記支
持部材に支持されていることを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、被駆動部材を駆動部
材に押圧する方向に支持部材が回動した場合に、上記被
駆動部材が、当該被駆動部材と駆動部材との間のシート
の厚さに応じて上記付勢方向とは逆方向へ変位している
にもかかわらず、上記シートが確実に押圧される。特
に、シートが厚い場合には、シート押圧力およびシート
搬送力が増大する。したがって、上記構成によれば、シ
ートをその厚さに関係なく確実に排出することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0022】本実施の形態におけるシート後処理装置1
は、図2に示すように、画像形成装置としての複写機2
のシート排紙口3側に設置され、この複写機2から排出
されたシートにステープル処理等の後処理や、シートの
仕分け処理を行うものである。上記の複写機2は、例え
ばプリンタおよびFAX機能を有するデジタル(カラ
ー)複写機、またはその他の一般的な複写機である。ま
た、上記シートとは、用紙やOHP(overhead project
or)で用いられる透明シート等である。
【0023】なお、上記シート後処理装置1がシートに
対して行う後処理としては、上述のようなステープル処
理の他に、パンチング処理や、糊付け処理等が考えられ
るが、本実施の形態においては、後処理としてステープ
ル処理が行われる場合を例示する。
【0024】上記シート後処理装置1は、複写機2およ
びシート後処理装置1のジャム処理やステープル針交換
時には、複写機2から紙排出方向へ離接可能な構造とな
っている。上記シート後処理装置1を複写機2に接続す
る場合には、シート後処理装置1側に装着した傾斜レー
ル61が複写機2側のガイド部材62に乗り、複写機2
のシート排紙口3と、シート後処理装置1のシート入紙
口4との高さを精度良く揃えることが可能となってい
る。
【0025】また、複写機2のシート後処理装置1との
接続部側側面上方には、本体側フック63が設けられて
いる一方、シート後処理装置1の複写機2との接続部側
側面上方には、本体側フック63と係合可能なシート後
処理装置側フック64が設けられている。これら両フッ
クの上方位置での係合により、複写機2とシート後処理
装置1とがさらに安定して接続されるようになる。
【0026】上記シート後処理装置1は、例えば、ステ
ープル処理された多量のコピーの排出先として、昇降動
作およびオフセット仕分け動作が可能なオフセットトレ
イ11を有している。
【0027】上記オフセットトレイ11は、昇降用モー
タ51の駆動力が、ギヤ等で構成される駆動力伝達系5
2と駆動用ワイヤ53とによって伝達されることで、昇
降動作を行う。したがって、オフセットトレイ11を昇
降させる昇降手段としての昇降装置50は、昇降用モー
タ51、駆動力伝達系52、駆動用ワイヤ53で構成さ
れる。
【0028】さらに、上記オフセットトレイ11は、下
部のオフセットトレイ補強板11aと上部のオフセット
トレイ板11bとの二重構造になっている。上記オフセ
ットトレイ板11bは、オフセットモータ54の駆動力
により、オフセットトレイ補強板11aを、シートの搬
送方向に対して垂直となる方向に水平移動させることが
できる。
【0029】これにより、複数部数のシートまたはシー
ト束を排出し、オフセット仕分けする場合には、シート
等を1部排出する度に、上記オフセットトレイ板11b
を左右に交互に移動させることにより、上記オフセット
トレイ11上に、排出されたシート等が左右に交互にず
れた状態で蓄積される。したがって、特に、上記シート
束にステープル処理がされない場合に、シート束の仕分
けが極めて容易となる。
【0030】上記シート後処理装置1は、オフセットト
レイ11の他に上固定トレイ12および下固定トレイ1
3の2つの固定トレイを有している。そして、本実施の
形態で用いられている複写機2は、コピーモードの他
に、ファックスモードおよびプリンタモードの動作モー
ドにも対応しており、例えば、上固定トレイ12がファ
ックスモード時の排出先トレイとして設定され、下固定
トレイ13がプリンタモード時の排出先トレイとして設
定されている。
【0031】シート後処理装置1は、その内部に、排出
されるシートのサイズ、ステープル処理の有無、反転排
出の要否、および排出先トレイ等に応じて、種々の組み
合わせを可能とする複数のパスを有しており、これら複
数のパスの中から所望のパスを組み合わせて1つの搬送
経路を形成し、シートに必要な処理を施して排出するよ
うになっている。
【0032】上記の複数のパスは、具体的には、ダイレ
クトパス21、迂回パス22、反転パス23、連絡パス
24、上固定トレイ排出パス25、下固定トレイ排出パ
ス26、オフセットトレイ排出パス27、および下ステ
ープルトレイ15から構成される。
【0033】ダイレクトパス21は、シート入紙口4か
ら下方向に延びており、反転ローラ42を通して、後述
するように、垂直に延びる上ステープルトレイ14と下
ステープルトレイ15との間に設けられる隙間部分へ繋
がっている。このため、複写機2から排出されたシート
は、ダイレクトパス21および反転ローラ42を通っ
て、下ステープルトレイ15へ搬送される。
【0034】上記迂回パス22は、シート入紙口4から
上方向に延びており、上記上ステープルトレイ14の上
端部を湾曲して迂回し、迂回後はシート後処理装置1の
トレイ側の側面付近を下方向に延びて、さらにオフセッ
トトレイ11の上部側手前で再び湾曲し、下ステープル
トレイ15の下端部に繋がっている。また、上記迂回パ
ス22は、シート入紙口4から下ステープルトレイ15
の下端部に繋がるまでの全区間で、迂回パス22a〜2
2cの3つの部分に分割されている。そして、迂回パス
22aと迂回パス22bとの接続部より、上固定トレイ
12にシートを排出する場合のパスとなる上固定トレイ
排出パス25が枝分かれされる一方、迂回パス22bと
迂回パス22cとの接続部より、下固定トレイ13にシ
ートを排出する場合のパスとなる下固定トレイ排出パス
26が枝分かれされている。
【0035】上記反転パス23は、上記のダイレクトパ
ス21の下端の反転ローラ42近傍において、上ステー
プルトレイ14および下ステープルトレイ15の間の隙
間部分との接続部付近から、複写機2側にほぼ鉛直方向
に延びている。これにより、上記ダイレクトパス21を
通って搬送されてきたシートを、前記下ステープルトレ
イ15へ搬送する以外に、反転パス23側へ搬送するこ
とも可能となる。上記反転パス23に導入されたシート
は、その後、反転ローラ42の反転により連絡パス24
から迂回パス22へ送出されるようになっている。した
がって、上記反転パス23および連絡パス24は、迂回
パス22に対してシートを一旦スイッチバックさせて送
り込む場合に使用されるパスとなっている。
【0036】上記オフセットトレイ排出パス27は、下
ステープルトレイ15の下端部から上記迂回パス22の
さらに下側を通って延びており、下ステープルトレイ1
5の下端部より送り出されるシートは該オフセットトレ
イ排出パス27からオフセットトレイ11上へ排出され
る。
【0037】なお、上記の各搬送パスの切り替えは、各
パスの分岐部分に設けられるゲートと、搬送ローラの回
転方向とを切り替えることによって行われるが、これら
の切り替え動作について、後に詳細に説明する。
【0038】下ステープルトレイ15は、ステープル処
理が施されるシート束を一旦スタックするために垂直に
延びるステープルトレイの一部分であり、本実施の形態
では、この下ステープルトレイ15を搬送経路の一部を
構成するパスとして利用している。
【0039】すなわち、本実施の形態では、ステープル
トレイは、シート後処理装置1の上部付近において、上
ステープルトレイ14と下ステープルトレイ15とに分
離された状態で、ほぼ垂直に配置されている。そして、
上ステープルトレイ14と下ステープルトレイ15との
間には隙間が設けられているので、上述したように、こ
の隙間を通して、前記ダイレクトパス21から下ステー
プルトレイ15にシートを搬入することが可能となって
いる。
【0040】上記シート後処理装置1において、シート
に対してステープル処理を行う場合には、該シートはス
テープルトレイ上にスタックされる。この場合、該シー
トの下端がシート支持台55上に載置される状態とな
り、該シート支持台55によりシートの下端が整合され
る。
【0041】ただし、ステープルトレイ上に搬送されて
きた上記シートが、静電気等により上記シート支持台5
5上で十分に整合しない場合もある。これを防止するた
め、シートが1枚搬送されてくる毎に、パドラー56の
回転(図2において反時計回り方向)によって該シート
に下方向への搬送力が与えられ、シートが確実に整合さ
れる。上記パドラー56は、例えばゴム等の弾性材料に
よって形成された可撓性の羽根部によって、上記シート
に搬送力を与えることができる。なお、上記パドラー5
6は、ステープルトレイ上にシートが1枚搬送されてく
る度に1回転するものとする。また、上記シート支持台
55上に載置されるシート束の側端は、整合板57によ
って、該シート束の側面から保持されることにより整合
される。
【0042】ここで、上記ステープルトレイは、上述し
たように上下方向に延設されており、しかも、上ステー
プルトレイ14の領域においては、スタックされるシー
トの片面側しか支持していないため、該シートがステー
プルトレイと反対側に倒れ込むおそれがある。
【0043】これを防止するために、スタックされるシ
ートの少なくとも上端部付近にペーパーガイド部58を
配置し、ステープルトレイとペーパーガイド部58とに
よって、シートを挟み込むように保持する。上記ペーパ
ーガイド部58は、例えば、2枚の連接板58a・58
bによって構成されており、ジャム処理時等には、手動
により退避位置に移動させることが可能である。
【0044】上記ステープルトレイの下方にはステープ
ラー59が配置されている。上記シート支持台55上に
所定枚数のシートがスタックされると、該シート支持台
55がシート束を保持した状態で、上記ステープラー5
9のステープル処理位置まで下降する。上記ステープラ
ー59によりステープル処理されたシート束は、シート
支持台55がシート束を保持した状態で上昇することに
より、再びステープルトレイの位置まで戻される。そし
て、上記シート束は、シート支持台55の下降によっ
て、オフセットトレイ排出パス27を通ってオフセット
トレイ11へ排出される。
【0045】上記構成によるシート後処理装置1では、
複写機2の動作モードや、搬入されるシートのサイズ等
に応じて、ゲートや搬送ローラの動作が制御され、搬送
経路が切り替えられる。以下に、複写機2の各動作モー
ドにおけるシート後処理装置1の動作を説明する。 (コピーモード動作) 複写機2のコピーモード時に、複写機2から排出される
所定枚数のシート束毎にステープル処理を行う場合、該
シートのサイズがレターサイズ(A4横)よりも大きい
か、あるいはレターサイズ以下かによって、シート後処
理装置1内での搬送経路が異なる。
【0046】まず、シートサイズがレターサイズ以下の
場合を説明する。なお、この場合の搬送経路は、図3に
おいて、ダイレクトパス21→ステープルトレイ(下ス
テープルトレイ15のみ)→オフセットトレイ排出パス
27→オフセットトレイ11の順序となる。
【0047】図2に示すように、複写機2のシート排紙
口3から排出されてきたシートは、シート後処理装置1
のシート入紙口4を通して入紙され、入紙ローラ41に
よって該シート後処理装置1内部のダイレクトパス21
へ搬入される。その後、反転ローラ42によってダイレ
クトパス21から下ステープルトレイ15へと搬送され
る。
【0048】なお、上記反転ローラ42は、回転方向を
順逆自在に切り替え可能なローラであって、該反転ロー
ラ42が順回転することにより、シートはダイレクトパ
ス21から下ステープルトレイ15へ、あるいは反転パ
ス23へと送り込まれる。また、上記反転ローラ42が
逆回転するときには、シートはダイレクトパス21から
連絡パス24を介して迂回パス22へと送り込まれる。
【0049】ここで、上記入紙ローラ41と反転ローラ
42との付近においては、該入紙ローラ41の下流側直
後に、入紙されたシートの搬送パスをダイレクトパス2
1および迂回パス22の何方かに切り替える入紙ゲート
31が設けられている。一方、反転ローラ42の上流側
には、該反転ローラ42の順回転時と逆回転時とで切り
替えられる反転ゲート32が設けられている。さらに、
上記反転ローラ42の下流側直後には、該反転ローラ4
2の順回転時にシートの搬送パスを下ステープルトレイ
15および反転パス23の何方かに切り替える切替ゲー
ト33が設けられている。
【0050】したがって、複写機2のコピーモード時
に、レターサイズ以下のシートに対してステープル処理
を行う場合、入紙ゲート31、反転ゲート32および切
替ゲート33は、図4(a)に示すような位置に切り替
えられている。
【0051】ダイレクトパス21を搬送されたシート
は、切替ゲート33の誘導によって、上ステープルトレ
イ14と下ステープルトレイ15との間の隙間を通っ
て、図5(a)に示すように、下ステープルトレイ15
の上端部から下ステープルトレイ15上へスタックされ
る。このとき、上記シートのサイズがレターサイズより
小さいので、該シートは下ステープルトレイ15からは
み出すことはない。
【0052】こうして、シート支持台55上に所定枚数
のシートからなるシート束がスタックされると、図5
(b)に示すように、該シート支持台55が下降して、
該シート束がステープラー59まで移動され、ステープ
ル処理が行われる。なお、このとき、上記下ステープル
トレイ15の下流側に設けられ、かつシート束の搬送先
をオフセットトレイ11およびステープラー59の何方
に切り替える切替ゲート34は、上記シート束がステー
プラー59に送られる位置に切り替えられている。
【0053】上記ステープラー59によりステープル処
理が終了すると、シート支持台55が上昇し、図5
(c)に示すように、上記シート束は切替ゲート34よ
りも高い位置まで戻され、その後、切替ゲート34がオ
フセットトレイ11への排出位置に切り替わる。この状
態で、図5(d)に示すように、上記シート支持台55
を下降させると共に、上記切替ゲート34の上流側の搬
送ローラ43にてシート束を押圧しながら回転させるこ
とにより、上記シート束がオフセットトレイ排出パス2
7へ送出される。そして、上記シート束は、さらに出紙
ローラ44によりオフセットトレイ排出パス27を通っ
てオフセットトレイ11へ排出される。
【0054】なお、上記搬送ローラ43は、駆動ローラ
43aと、2つの従動ローラ43b・43cとから構成
されており、上記シート束をオフセットトレイ排出パス
27へ送出する場合には、駆動ローラ43aと従動ロー
ラ43bとが使用される。一方、従動ローラ43cは、
迂回パス22を搬送されてきたシートをステープルトレ
イに送り込む場合に、駆動ローラ43aと同時に使用さ
れる。また、上記従動ローラ43bは、駆動ローラ43
aに対して離接可能であり、シート束をステープラー5
9へ移動するときには、該従動ローラ43bが退避位置
に移動しており、該シート束の移動を妨げることはな
い。なお、このような従動ローラ43bの離接機構の詳
細については後述する。
【0055】次に、シートサイズがレターサイズよりも
大きい場合を説明する。なお、この場合の搬送経路は、
図3において、ダイレクトパス21→反転パス23→連
絡パス24→迂回パス22→ステープルトレイ(上ステ
ープルトレイ14および下ステープルトレイ15)→オ
フセットトレイ排出パス27→オフセットトレイ11の
順序となる。
【0056】図2に示すように、複写機2より入紙され
るシートは、先ず、ダイレクトパス21から反転パス2
3へ送り込まれる。このときの入紙ゲート31、反転ゲ
ート32および切替ゲート33は、図4(b)に示す位
置に切り替えられている。
【0057】こうして、上記シートが反転パス23へ送
り込まれ、該シートの後端が、反転ゲート32を超える
と、該反転ゲート32が、図4(c)に示すように、シ
ートを反転パス23から迂回パス22へ送り込む位置に
切り替えられ、同時に反転ローラ42の回転方向が逆方
向に切り替えられる。これにより、複写機2より入紙さ
れてきたシートは、上記反転パス23によって一旦スイ
ッチバックされた後、連絡パス24を介して迂回パス2
2へ送り込まれる。
【0058】なお、本実施の形態において、シートの後
端とは、該シートが複写機2より排紙される時点での後
端部をシートの後端であると定義し、同様に、該シート
が複写機2より排紙される時点での先端部をシートの先
端であると定義する。つまり、上記反転パス23でスイ
ッチバックされたシートは、該シートの後端を前にした
状態で迂回パス22を搬送されることとなる。
【0059】また、シートを迂回パス22へ送り込む前
に、反転パス23にてスイッチバックを行うのは以下の
理由による。
【0060】複写機2がコピーモードの場合、該複写機
2からは、シートが最終ページから排出されてくる。し
たがって、シートにステープル処理を施す場合、ステー
プルトレイ上にスタックされるシートは、後から送られ
てくるシートの画像形成面が常に表を向く、いわゆるフ
ェイスアップの状態でスタックされなければならない。
【0061】しかしながら、本実施の形態のシート後処
理装置1では、複写機2より排出されてくるシートを、
直接迂回パス22を通してステープルトレイにスタック
させると、フェイスダウンでスタックされてしまう。こ
のため、上記シート後処理装置1では、シートを迂回パ
ス22へ送り込む前に、反転パス23にて一旦スイッチ
バックを行い、ステープルトレイ上にシートがフェイス
アップでスタックされるようにしている。
【0062】迂回パス22へ搬送されたシートは、該迂
回パス22の全周を通って、下ステープルトレイ15の
下端部から、搬送ローラ43によってステープルトレイ
へ送り込まれる。ここで、搬送ローラ43としては、駆
動ローラ43aと従動ローラ43cとが用いられる。こ
のとき、上記シートのサイズがレターサイズよりも大き
いので、該シートは上ステープルトレイ14および下ス
テープルトレイ15の両方に渡って支持された状態でス
タックされる。
【0063】すなわち、シートサイズがレターサイズを
超える場合には、ダイレクトパス21を用いて該シート
をステープルトレイに送り込むと、シートサイズが大き
すぎるために、該シートが下ステープルトレイ15に収
まりきらず、ダイレクトパス21内で搬送ジャムを引き
起こす。このため、この場合は迂回パス22を利用して
シートがステープルトレイへ送り込まれる。
【0064】ステープルトレイにスタックされた後のシ
ートの処理に関しては、シートサイズがレターサイズ以
下の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0065】また、ステープル処理を行わない場合のコ
ピーモード時においては、シートのサイズに関わらず、
この場合の搬送経路は、図3において、ダイレクトパス
21→ステープルトレイ(下ステープルトレイ15の
み)→オフセットトレイ排出パス27→オフセットトレ
イ11の順序となる。
【0066】すなわち、この場合、複写機2から搬入さ
れてくるシートは、下ステープルトレイ15上でスタッ
クされる必要は無く、シートは1枚毎にオフセットトレ
イ11上に排出される。したがって、このとき、シート
支持台55は下降状態で維持され、かつ、切替ゲート3
4もオフセットトレイ11への排出位置に維持されてい
る。
【0067】(ファックスモードおよびプリンタモード
動作) 既に説明したように、複写機2から排出されるシート
は、ファックスモード時には上固定トレイ12に排出さ
れ、プリンタモード時には下固定トレイ13に排出され
る。ただし、コピーモードでは最終ページから通常フェ
イスアップで排出されるが、ファックスモードおよびプ
リンタモードでは先頭ページから排出される。
【0068】このため、コピーモードと同様にフェイス
アップで排出すると排出後のページ順序が逆になってし
まうので、ファックスモードおよびプリンタモードで
は、トレイへの排出の前に、一度シートをスイッチバッ
クさせ、オフセットトレイ11上にフェイスダウンで排
出させる。
【0069】すなわち、ファックスモード時の搬送経路
は、図3において、ダイレクトパス21→反転パス23
→連絡パス24→迂回パス22a→上固定トレイ排出パ
ス25→上固定トレイ12の順序となる。一方、プリン
タモード時の搬送経路は、図3において、ダイレクトパ
ス21→反転パス23→連絡パス24→迂回パス22a
→迂回パス22b→下固定トレイ排出パス26→下固定
トレイ13の順序となる。
【0070】このように、ファックスモードおよびプリ
ンタモードでは、複写機2から入紙されるシートは、一
旦、反転パス23へ送られ、ここでスイッチバックされ
た後、迂回パス22へ送られる。このときのシート後処
理装置1の動作は、レターサイズ以上のシートをステー
プル処理する場合のコピーモード動作と同じである。
【0071】こうして、迂回パス22へ送り込まれたシ
ートは、図2に示すように、該迂回パス22の途中から
上固定トレイ12または下固定トレイ13に排出され
る。すなわち、ファックスモード時には、出紙ゲート3
5が切り替わることによって、迂回パス22を搬送され
ているシートが上固定トレイ排出パス25を通って、出
紙ローラ45によって上固定トレイ12へ排出され、プ
リンタモード時には、出紙ゲート36が切り替わること
によって、下固定トレイ排出パス26を通って、出紙ロ
ーラ46によって下固定トレイ13へ排出される。
【0072】なお、複写機2が大容量のメモリを有して
いて、送られてくる画像データを該メモリに全て保管し
てから、最終ページからプリントして排出することが可
能である場合には、シートをスイッチバックさせる必要
がないので、複写機2より入紙されるシートを、反転パ
ス23を利用することなく、シート入紙口4から直接迂
回パス22へ送り込んで、上固定トレイ12または下固
定トレイ13に排出すればよい。この場合、入紙ゲート
31は、図4(d)に示す位置に切り替えられている。
【0073】また、ファックスモードまたはプリンタモ
ード時において、ステープル処理を行う場合において
も、複写機2がメモリを有しているか否かによって、シ
ート後処理装置1の搬送経路は異なる。
【0074】複写機2がメモリを有していれば、シート
はコピーモード時と同様に最終ページからプリントして
排出されるので、シート後処理装置1の搬送経路もコピ
ーモード時と同じとなる。すなわち、シートがレターサ
イズ以下であれば、ダイレクトパス21→ステープルト
レイ(下ステープルトレイ15のみ)→オフセットトレ
イ排出パス27→オフセットトレイ11の順序の搬送経
路となる。一方、シートがレターサイズ以上であればダ
イレクトパス21→反転パス23→連絡パス24→迂回
パス22→ステープルトレイ(上ステープルトレイ14
および下ステープルトレイ15)→オフセットトレイ排
出パス27→オフセットトレイ11の順序の搬送経路と
なる。また、各ローラやゲートの切替動作もコピーモー
ド時と同じとなる。
【0075】一方、複写機2がメモリを有していなけれ
ば、シートは先頭ページからプリントして排出される。
したがって、ステープルトレイ上にスタックされるシー
トは、フェイスダウンでスタックされなければならな
い。このとき、ダイレクトパス21を用いて、シートを
直接下ステープルトレイ15へ送り込むと、シートをフ
ェイスダウンでスタックさせることができないため、こ
の場合は、シートのサイズに関わらず、迂回パス22を
用いて、シートをステープルトレイに搬送することにな
る。
【0076】すなわち、この場合の搬送経路は、図3に
おいて、迂回パス22→ステープルトレイ(下ステープ
ルトレイ15のみ、または、上ステープルトレイ14お
よび下ステープルトレイ15)→オフセットトレイ排出
パス27→オフセットトレイ11の順序となる。
【0077】なお、複写機2がメモリを有していても、
メモリに記憶される画像データが該メモリの記憶容量を
越えてしまう場合もある。このような場合、複写機2は
先頭ページよりシート排出を行うため、シート後処理装
置1は、複写機2がメモリを有していない場合と同様の
動作を行う。
【0078】以上が、本実施の形態のシート後処理装置
1における複写機2の各動作モードにおける搬送経路で
ある。
【0079】次に、シート後処理装置1における従動ロ
ーラ43bの離接機構の詳細について、図1、図6、図
7(a)ないし図7(c)、図8に基づいて以下に説明
する。
【0080】図1に示すように、シート後処理装置1
は、回転可能な駆動ローラ43a(駆動部材)に対して
回転可能な従動ローラ43b(被駆動部材)を離接させ
ることによって、駆動ローラ43aと従動ローラ43b
との間に搬送されたシートPの排出を制御するアクチュ
エータ81(離接手段)を備えている。このアクチュエ
ータ81は、従動ローラ43bを支持する従動ローラ支
持部82(支持部材)と、ソレノイド83と、ソレノイ
ド連接部84と、回動軸部85とから構成されている。
【0081】ソレノイド83は、シート支持台55(図
2参照)を下降させてステープラー59にてシートPを
ステープル処理する場合にはOFFされる一方、それ以
外のときにはONされるように、シート後処理装置1内
部の図示しないCPU(central processing unit )に
よって動作制御されている。ソレノイド83がOFFさ
れると、ソレノイド先端部83aはソレノイド83の外
部(同図では下方)へ突出するようになっている。一
方、ソレノイド83がONされると、ソレノイド先端部
83aがソレノイド83内部(同図では上方)に引き込
まれるようになっている。
【0082】ソレノイド連接部84の一端は、ソレノイ
ド先端部83aに設けられた軸部86と係合している一
方、他端は回動軸部85に固定されている。これによ
り、ソレノイド連接部84は、ソレノイド先端部83a
の変位に基づいて回動軸部85を軸としてA−B方向に
回動するようになっている。
【0083】回動軸部85は、駆動ローラ43aの回転
軸43a1 および従動ローラ43bの回転軸43b1
同軸方向に設けられている。この回動軸部85には、上
述のようにソレノイド連接部84の一端が固定されてい
ると共に、従動ローラ支持部82の一端が固定されてい
る。これにより、従動ローラ支持部82は、ソレノイド
連接部84の回動動作と連動してC−D方向に回動可能
となっている。
【0084】つまり、ソレノイド83がOFFされ、ソ
レノイド先端部83aがソレノイド83外部へ突出する
と、ソレノイド連接部84が回動軸部85を軸としてA
方向に回動し、これに伴って、従動ローラ支持部82は
回動軸部85を軸としてC方向に回動する。その結果、
従動ローラ43bは駆動ローラ43aから離間し、駆動
ローラ43aに対する押圧が解除される。
【0085】一方、ソレノイド83がONされ、ソレノ
イド先端部83aがソレノイド83内部に引き込まれ
と、ソレノイド連接部84が回動軸部85を軸としてB
方向に回動し、これに伴って、従動ローラ支持部82は
回動軸部85を軸としてD方向に回動する。その結果、
従動ローラ43bはシートPを介して駆動ローラ43a
に押圧される。
【0086】また、本実施形態のシート後処理装置1
は、従動ローラ43bを駆動ローラ43aに向かう方向
に付勢すると共に、アクチュエータ81によって従動ロ
ーラ43bが駆動ローラ43aに押圧された際に、駆動
ローラ43aと従動ローラ43bとの間に搬送されたシ
ートPの厚さに応じて従動ローラ43bを上記付勢方向
とは逆方向に変位させるスプリング87(付勢手段)を
備えている。
【0087】このスプリング87は、従動ローラ43b
と従動ローラ支持部82との間に設けられている。詳し
くは、スプリング87の一端は、従動ローラ43bの回
転軸43b1 に固定されている一方、他端は従動ローラ
支持部82に固定されており、このスプリング87によ
って、従動ローラ43bが常に駆動ローラ43aへ向か
う方向に付勢されている。そして、回転軸43b1 は、
従動ローラ支持部82に設けられた長穴82aに挿通さ
れており、スプリング87の伸縮方向に若干移動できる
ようになっている。
【0088】これにより、ソレノイド83がONされる
と、従動ローラ43bはシートPを介して駆動ローラ4
3aに押圧されるが、このとき、スプリング87は、図
1および図6に示すように、シートPの厚さに応じて収
縮する一方、従動ローラ43bは、スプリング87の収
縮方向に変位する。これにより、シートPが厚いときに
は、駆動ローラ43aにかかる過大な押圧力がスプリン
グ87で幾分吸収される。
【0089】したがって、上記構成によれば、シートP
が厚いときでも、過大な押圧力が駆動ローラ43aにか
かることがない。その結果、駆動ローラ、従動ローラ、
および、これらを支持する周辺部材が損傷するのを回避
することができる。また、駆動ローラ43aの回転に負
荷がかからないので、駆動ローラ43aをスムーズに回
転させてシートPの搬送をスムーズに行うことができ
る。
【0090】また、このように、従動ローラ43bは、
スプリング87を介して従動ローラ支持部82に支持さ
れているので、従動ローラ43bを駆動ローラ43aに
押圧する方向に従動ローラ支持部82が回動した場合
に、従動ローラ43bと駆動ローラ43aとの間のシー
トPの厚さに応じてスプリング87が収縮しているにも
かかわらず、シートPが確実に押圧される。特に、シー
トPが厚い場合には、シート押圧力およびシート搬送力
が増大する。したがって、上記構成によれば、シートP
をその厚さに関係なく確実に排出することができる。
【0091】また、従動ローラ支持部82の一端は、以
下のように回動軸部85に固定されている。すなわち、
ソレノイド83のOFF動作によって、従動ローラ43
bが駆動ローラ43aから離間するように従動ローラ支
持部82が回動軸部85を軸としてC方向に回動し始
め、従動ローラ43bの駆動ローラ43aへの付勢方向
とは逆方向への変位が解除されたときには、図7(b)
に示すように、従動ローラ支持部82の重心Gが回動軸
部85を通る鉛直線Lよりも上記離間方向側(駆動ロー
ラ43aに向かう従動ローラ43bの付勢方向とは逆方
向側)に位置するように、従動ローラ支持部82の一端
が回動軸部85に固定されている。
【0092】これにより、ソレノイド83のOFF動作
によって、従動ローラ43bが駆動ローラ43aから離
間しようとする際に、従動ローラ支持部82がC方向に
回動しやすくなる。その結果、ソレノイド83のOFF
時に従動ローラ43bを駆動ローラ43aから簡単に離
間させることができる。
【0093】次に、本実施形態におけるアクチュエータ
81の動作について以下に説明する。
【0094】まず、図7(a)に示すように、シートP
(図1参照)が下ステープルトレイ15上に搬送されて
いない初期状態では、ソレノイド83がONされてい
る。これにより、ソレノイド先端部83aはソレノイド
83内部に引き込まれており、従動ローラ43bが駆動
ローラ43aに押圧されている。また、切替ゲート34
は、ソレノイド83側に倒され、下ステープルトレイ1
5からステープラー59へのシートPの搬送経路の途中
に位置している。
【0095】次に、シートPが下ステープルトレイ15
上に搬送される場合には、ソレノイド83がOFFされ
る。図7(b)は、ソレノイド83がOFFされた瞬間
を示している。このとき、ソレノイド先端部83aはソ
レノイド83外部へ突出するので、ソレノイド連接部8
4が回動軸部85を軸としてA方向に回動すると共に、
従動ローラ支持部82が回動軸部85を軸としてC方向
に回動する。
【0096】ここで、従動ローラ支持部82がC方向に
回動し始めたときには、従動ローラ支持部82に固定さ
れたスプリング87がその収縮から開放される。したが
って、従動ローラ43bと駆動ローラ43aとの接触を
保ちつつ、従動ローラ43bの回転軸43b1 を長穴8
2aに沿って駆動ローラ43aへの押圧方向へ移動させ
ながら、スプリング87が伸びようとする。
【0097】スプリング87の収縮が解除され、スプリ
ング87が完全に伸びきった状態では、従動ローラ支持
部82の重心Gが、回動軸部85の鉛直線LよりもC方
向側に位置するようになる。したがって、従動ローラ支
持部82は、ソレノイド先端部83aのさらなる突出と
共に駆動ローラ43aから離間する方向(C方向)に容
易に回動するようになる。それゆえ、従動ローラ43b
を駆動ローラ43aから離間させるのに必要なソレノイ
ド83の駆動力は多少小さくても十分である。
【0098】そして、図7(c)に示すように、従動ロ
ーラ43bが駆動ローラ43aから完全に離間すると、
切替ゲート34は駆動ローラ43a側に切り替えられ、
シート支持台55(図2参照)と共にシートPを下降さ
せてステープル処理を行うことができる状態となる。
【0099】次に、シートPのステープラー59でのス
テープル処理後、シート支持台55と共にシートPが上
昇すると、図1に示すように、ソレノイド83が再びO
Nされる。これにより、ソレノイド先端部83aが内部
に引き込まれ、ソレノイド連接部84が回動軸部85を
軸としてB方向に回動すると共に、従動ローラ支持部8
2が同じく回動軸部85を軸としてD方向に回動する。
その結果、従動ローラ支持部82によって支持された従
動ローラ43bが、シートPを介して所定の押圧力でも
って駆動ローラ43aを押圧する。
【0100】ここで、ステープル処理によってシートP
が厚くなった場合には、図6に示すように、スプリング
87が収縮するので、シートPに過大な押圧力が加わる
ようなことがなく、所定のシート挟持力およびシート搬
送力を得ることができる。なお、このとき、切替ゲート
34は、再びソレノイド83側に倒され、下ステープル
トレイ15からオフセットトレイ排出パス27へシート
Pを搬送できるようになる。
【0101】なお、本実施形態では、付勢手段としてス
プリング87を例に挙げたが、このスプリング87に限
定されるわけではない。スプリング87と同様の機能を
有する弾性部材であればよく、スプリング87の代わり
に、例えば図8に示すように、U字形の板ばね87′を
用いても本実施形態と同様の効果を奏する。
【0102】
【発明の効果】請求項1の発明に係るシート後処理装置
は、以上のように、回転可能な駆動部材に対して回転可
能な被駆動部材を離接させることによって、上記駆動部
材と上記被駆動部材との間に搬送されたシートの排出を
制御する離接手段を備えたシート後処理装置であって、
上記被駆動部材を上記駆動部材に向かう方向に付勢する
と共に、上記離接手段によって上記被駆動部材が上記駆
動部材に押圧された際に、上記駆動部材と上記被駆動部
材との間に搬送されたシートの厚さに応じて上記被駆動
部材を上記付勢方向とは逆方向に変位させる付勢手段を
備えており、上記離接手段は、上記被駆動部材を支持す
る支持部材と、当該支持部材の一端が固定され、上記支
持部材の回動軸となる回動軸部とを少なくとも有し、上
記被駆動部材が上記駆動部材から離間するように上記支
持部材が回動し始め、上記被駆動部材の上記付勢方向と
は逆方向への変位が解除されたときには、上記支持部材
の重心が上記回動軸部を通る鉛直線よりも上記離間方向
側に位置するように、上記支持部材の一端が上記回動軸
部に固定されている構成である。
【0103】それゆえ、被駆動部材の駆動部材に対する
離接という2段階の切り替えだけで、被駆動部材の駆動
部材への押圧力がシートの厚さに応じて無段階に調整さ
れる。これにより、たとえシートが厚いときでも、過大
な押圧力が直接駆動部材にかかることがないので、駆動
部材およびその周辺部材が損傷するのを回避することが
できるという効果を奏する。また、シートの厚さに応じ
た押圧力の調整によって、従来のように駆動部材の回転
に負荷がかからないので、駆動部材をスムーズに回転さ
せてシートの搬送をスムーズに行うことができるという
効果を併せて奏する
【0104】また、上記の効果に加えて、支持部材が上
記離間方向に回動しやすくなるので、上記支持部材の上
記離間方向への回動時に、被駆動部材を駆動部材から簡
単に離間させることができるという効果を奏する。
【0105】請求項の発明に係るシート後処理装置
は、以上のように、請求項の構成において、上記被駆
動部材は、上記付勢手段を介して上記支持部材に支持さ
れている構成である。
【0106】それゆえ、被駆動部材を駆動部材に押圧す
る方向に支持部材が回動した場合に、上記被駆動部材
が、当該被駆動部材と駆動部材との間のシートの厚さに
応じて上記付勢方向とは逆方向へ変位しているにもかか
わらず、上記シートが確実に押圧される。したがって、
請求項の構成による効果に加えて、シートをその厚さ
に関係なく確実に排出することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート後処理装置における、従動
ローラの離接機構の概略の構成を示す断面図である。
【図2】上記シート後処理装置の全体構成を概略的に示
す断面図である。
【図3】シートが各トレイへ排出される際に通るパスを
示す説明図である。
【図4】(a)は、シートが下ステープルトレイへ直接
搬送される際の、入紙ゲート、反転ゲートおよび切替ゲ
ートの位置を示す説明図である。(b)は、シートが反
転パスへ搬送される際の、入紙ゲート、反転ゲートおよ
び切替ゲートの位置を示す説明図である。(c)は、反
転パスから迂回パスへシートが搬送される際の、入紙ゲ
ート、反転ゲートおよび切替ゲートの位置を示す説明図
である。(d)は、反転パスを介さずに直接シートが迂
回パスへ搬送される際の、入紙ゲート、反転ゲートおよ
び切替ゲートの位置を示す説明図である。
【図5】(a)は、シートがステープル処理される前の
シート支持台および切替ゲートの位置を示す断面図であ
る。(b)は、シートがステープル処理されているとき
のシート支持台および切替ゲートの位置を示す断面図で
ある。(c)は、ステープル処理されたシートが排出さ
れる前のシート支持台および切替ゲートの位置を示す断
面図である。(d)は、上記シートが排出されている様
子を示す断面図である。
【図6】従動ローラが後処理後の厚いシートを介して駆
動ローラを押圧している状態を示す断面図である。
【図7】(a)は、ソレノイドがONされており、従動
ローラが駆動ローラを押圧している状態を示す断面図で
ある。(b)は、ソレノイドがOFFされた瞬間を示
し、スプリングが伸びつつ従動ローラ支持部が回動する
様子を示す断面図である。(c)は、従動ローラ支持部
が回動して、従動ローラが駆動ローラから完全に離間し
た状態を示す断面図である。
【図8】付勢手段がU字形板ばねからなる従動ローラの
離接機構の構成例を示す断面図である。
【図9】従来公報に開示されたクラッチの概略の構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
43a 駆動ローラ(駆動部材) 43b 従動ローラ(被駆動部材) 81 アクチュエータ(離接手段) 82 従動ローラ支持部(支持部材) 85 回動軸部 87 スプリング(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼崎 正浩 広島県福山市御幸町森脇472−5 (72)発明者 高田 博規 広島県福山市金江町金見2759 (56)参考文献 特開 平8−123128(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 37/04 G03G 15/00 534

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能な駆動部材に対して回転可能な被
    駆動部材を離接させることによって、上記駆動部材と上
    記被駆動部材との間に搬送されたシートの排出を制御す
    る離接手段を備えたシート後処理装置であって、 上記被駆動部材を上記駆動部材に向かう方向に付勢する
    と共に、上記離接手段によって上記被駆動部材が上記駆
    動部材に押圧された際に、上記駆動部材と上記被駆動部
    材との間に搬送されたシートの厚さに応じて上記被駆動
    部材を上記付勢方向とは逆方向に変位させる付勢手段を
    備えており、 上記離接手段は、上記被駆動部材を支持する支持部材
    と、当該支持部材の一端が固定され、上記支持部材の回
    動軸となる回動軸部とを少なくとも有し、 上記被駆動部材が上記駆動部材から離間するように上記
    支持部材が回動し始め、上記被駆動部材の上記付勢方向
    とは逆方向への変位が解除されたときには、上記支持部
    材の重心が上記回動軸部を通る鉛直線よりも上記離間方
    向側に位置するように、上記支持部材の一端が上記回動
    軸部に固定されて いることを特徴とするシート後処理装
    置。
  2. 【請求項2】上記被駆動部材は、上記付勢手段を介して
    上記支持部材に支持されていることを特徴とする請求項
    1に記載のシート後処理装置。
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