JP3452051B2 - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP3452051B2 JP2001157037A JP2001157037A JP3452051B2 JP 3452051 B2 JP3452051 B2 JP 3452051B2 JP 2001157037 A JP2001157037 A JP 2001157037A JP 2001157037 A JP2001157037 A JP 2001157037A JP 3452051 B2 JP3452051 B2 JP 3452051B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池本体から
の排ガスを燃焼器内にて燃焼させることによって得られ
たエネルギを蒸発器に与えて原料ガスを発生させる燃料
電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池システムの改質反応器として、
メタノールおよび水を原料とする反応器が知られてい
る。この改質反応器で水素を主成分とする改質ガスを得
るためには、蒸発させられたメタノールおよび水の混合
ガスと空気中の酸素とを、改質反応器内の改質触媒にお
いて反応させる。このとき、改質反応器内では、部分酸
化反応および水蒸気反応の両方が進行する。水蒸気反応
に伴う吸熱分を酸化反応に伴う発熱分で補い、吸熱量と
発熱量とのバランスをとるようにしている。
【0003】以上のような改質反応器を燃料電池システ
ムに使用するには、まず、メタノールおよび水を含む液
体原料を蒸発させる必要がある。そこで、液体原料を蒸
発させる蒸発器と、この蒸発に必要な熱量を供給する燃
焼器とを使用する。燃焼器の燃料としては、燃料電池本
体での発電に使用されず未利用となった改質ガスである
排水素と酸化剤である空気とが使われ、目標とする運転
温度で燃焼器が運転される。燃焼器の温度を目標値通り
に維持するために、排水素の流量と空気の流量とをそれ
ぞれ調整する。
【0004】さらに、確実に原料を蒸発させるために、
蒸発器も目標の運転温度で運転される。ここで、蒸発器
に投入する原料を増減させると、蒸発器の温度は変化し
てしまう。したがって、この温度変化を打ち消す量の熱
量が燃焼器から与えられるように、燃焼器の燃焼量を調
整する必要がある。そこで、燃焼器の燃料である排水素
の流量を蒸発器に投入される原料の量に合わせて調整す
る。このような燃料電池システムの制御の例として、特
開2000−178001号公報に開示の技術が挙げら
れる。
【0005】この従来技術では、燃料電池本体では使用
されなかった排水素を、燃料電池本体の排気側と燃焼器
の入り口とをつなぐリターン管によって燃焼器へと導い
ている。燃焼器の温度の管理は、排水素およびこれが足
りない場合に追加的に燃やされる燃焼用の液体メタノー
ルを用いてなされている。
【0006】燃焼器の温度は、以下のように管理され
る。まず、排水素およびメタノールのいずれか一方のみ
を燃焼させた場合に、蒸発器において要求される熱量に
対して蒸発器へと与えられる熱量が不足するか否かを検
出している。そして、熱量が不足している場合には、排
水素またはメタノールのうちの他方が追加されて燃焼さ
せられる。このようにして蒸発器への液体の原料の投入
量の変化に応じて蒸発器へと与えられる熱量が制御さ
れ、蒸発器が目標の運転温度で稼動する。
【0007】従来の技術においては、蒸発器または燃焼
器の温度が目標とする温度または所定の温度範囲(上下
限値)から逸脱した場合には、燃焼器へと与えられる排
水素の流量を調節するために、リターン管の途中に設置
した流量調節弁の開度の調整を行う。排水素の流量を減
少させるために弁開度を小さくするとシステムの内圧は
上昇し続け、流量を増加させるために弁開度を大きくす
ると内圧は低下し続ける。
【0008】ここで、所望の流量が実現されるように排
水素の供給量の操作量(変化量)が指示されても、配管
および制御装置において遅延が生じ、すぐに希望通りの
排水素の流量が得られるわけではない。例えば、温度が
下限値を下回ってしまった場合を考えると、下限値から
の逸脱に応じて高く引き上げられた目標温度と実際の温
度との間の偏差は大きくなってしまう。すると、偏差の
拡大に応じて排水素の流量をさらに大きく変化させなけ
ればならなくなり、さらに排水素の操作量が大きく設定
される。そして、排水素の流量の急激な変更によって温
度が目標温度または管理温度範囲へと近づくと、排水素
の流量の操作量がマイナスとなり排水素の供給量は次第
に小さくなり、その変化の傾きも減少する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、上述
のように、温度の異常が検出されるや否や温度を直ちに
復帰させようとして、排水素の流量がごく短時間に一気
に大きく変更される。そして、燃焼器および蒸発器の温
度制御のために排水素の流量調節弁を一気に開かせたり
閉じさせたりする際には、システムの内圧の変化は考慮
されてはいない。
【0010】以上のような調整の結果、流量の調節の初
期において排水素の流量が過渡的に一気に大きく変化
し、これに伴いシステムの内圧が過渡的に大きく変化す
る。これによって、燃料電池システムの内圧がその目標
となる運転圧力から逸脱してしまう期間が生じる。この
結果、燃料電池本体の空気極と水素極との圧力差が許容
範囲を超過してしまい、燃料電池本体にダメージが与え
られるという問題点がある。または、燃料電池本体には
ダメージが与えられなくとも、他の構成要素、例えば改
質反応器が許容耐圧からの超過によってダメージを受け
るという問題点がある。あるいは、過剰な圧力変化によ
って燃料電池システムが不安定になり、燃料電池システ
ムを停止させなければならない事態が生ずるおそれがあ
る。これでは、燃料電池システムの安定的な稼動に支障
が生じる。
【0011】本発明は、燃料電池システムの内圧を許容
範囲に維持しながら燃焼器または蒸発器の温度を管理す
る燃料電池システムの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、供給され
る液体原料を気化させて原料ガスを生成する蒸発器と、
前記原料ガスから得られる発電用燃料ガスを用いて発電
を行う燃料電池本体と、発電に用いられた前記発電用燃
料ガスが前記燃料電池本体から排出されて得られる排ガ
ス中の可燃性成分を燃焼させてエネルギを発生させ、該
エネルギを前記蒸発器へと与えて前記原料ガスを生成さ
せる燃焼器と、前記蒸発器または前記燃焼器のうちの少
なくともいずれか一方の温度を目標値へと到達させるた
めに前記排ガスの供給量を変更する時に、この変更の始
期および終期それぞれにおける該供給量の初期値および
収束値によって挟まれる範囲から、該変更の途中におけ
る該供給量の過渡値が逸脱することを許容する制御手段
とを備える燃料電池システムであって、前記制御手段
は、前記変更の途中の前記供給量の時間的な変化を規定
する変化指標から、該供給量の変化によって変化するシ
ステム内ガスの圧力を予測し、この予測圧力に基づいて
前記変化指標を調整する。
【0013】第2の発明は、第1の発明の前記制御手段
が、前記予測圧力と前記システム内ガスの臨界圧力とを
比較することによって該予測圧力が許容範囲から逸脱す
るか否かを判断し、逸脱すると判断する場合には逸脱し
ないと判断する場合よりも前記変化指標を抑制する。
【0014】第3の発明は、第1の発明または第2の発
明のいずれか1つの前記制御手段が、前記変化指標に基
づく前記システム内ガスの圧力変化量を予測し、予測さ
れた該圧力変化量と該システム内ガスの圧力の実測値と
の和を前記予測圧力とする。
【0015】第4の発明は、第1の発明の前記制御手段
が、前記温度の変化のモデルを前記変化指標の集合とし
て設定するモデル設定手段と、設定された前記モデルの
達成に必要な前記排ガスの供給量の変化量を算出する計
算手段と、前記計算手段によって算出された前記変化量
によってもたらされる前記システム内ガスの圧力の変化
を予測して予測圧力を得る圧力予測手段と、前記予測圧
力の適否を判断する判定手段とを有し、前記モデル設定
手段は、前記判定手段が不適との判断を下した場合に
は、前記モデルを変化がより緩やかなものに設定し直
す。
【0016】第5の発明は、第4の発明の前記モデルが
目標軌道であり、前記モデル設定手段は、前記目標軌道
の時定数を増加させることによって該目標軌道を設定し
直す燃料電池システム。
【0017】第6の発明は、第1の発明の前記制御手段
が、前記燃料電池本体の発電量を増減させることによっ
て前記排ガスの前記供給量を調節する供給量制御手段を
有する。
【0018】第7の発明は、第6の発明において、前記
燃料電池本体と前記燃焼器との間には、前記排ガスの流
量を開度によって制御するバルブが取り付けられてお
り、前記制御手段は、前記開度を調節することによって
前記システム内ガスの圧力を適正に保つ。
【0019】第8の発明は、第1の発明の前記燃料電池
本体が、前記発電用燃料ガスが与えられる燃料極と酸化
剤が与えられる酸化極とを有する。
【0020】第9の発明は、第1の発明において、前記
原料ガスを改質して前記発電用燃料ガスを発生させる改
質器をさらに備える。
【0021】第10の発明は、第1の発明の前記制御手
段が、前記予測圧力に基づいて前記変化指標を調整する
際に、前記温度を前記目標値へと到達させる迅速性の必
要度をも加味して前記変化指標を調整する。
【0022】
【発明の作用および効果】第1の発明によると、温度を
目標値へと迅速に到達させるために排ガスの供給量の過
渡値を収束値よりも一時的に突出させることが許容され
ていることによって生じうるシステム内ガスの圧力の許
容範囲からの逸脱の程度が、変化指標の調整によって低
減され得る。ここで、変化指標としては、排ガスの供給
量の操作量、または蒸発器もしくは燃焼器の温度の変化
率、を例として挙げることができる。
【0023】第2の発明によると、変化指標が抑制され
ることによってシステム内ガスの圧力が許容範囲から逸
脱してしまうことが未然に回避され得る。これによっ
て、圧力の変動による燃料電池システムの故障の可能性
が低減する。
【0024】第3の発明によると、圧力変化量の予測に
システム内ガスの圧力の実測値が反映される。実測値が
反映されることによって、反映されない場合よりも予想
の信頼性が高まる。
【0025】第4の発明によると、システム内ガスの圧
力が不適な大きさとなることを、モデルを緩慢化させる
ことによって未然に回避することが可能となる。
【0026】第5の発明によると、目標軌道の時定数を
変更するという簡易な制御によって第4の発明を実現す
ることが可能となる。
【0027】第6の発明によると、燃料電池本体の発電
量の変更によって第1の発明が実現される。
【0028】第7の発明によると、第6の発明における
燃料電池本体の発電量の変更に加えて、バルブの開度の
調節によってシステム内ガスの圧力が調整される。例え
ば排ガスの供給量を増加させる場合には、発電量の低下
およびバルブの開度の増加が行われる。ここで、発電量
を低下させるとシステム内ガスの圧力が増加する一方、
バルブの開度を大きくするとシステム内ガスの圧力は減
少する。このように、システム内ガスの圧力に対して正
反対に作用する2種類の制御を並行して行うことによっ
て、燃料電池システムの制御性が向上する。
【0029】第8の発明によると、排ガスの供給量の変
更に伴って燃料極と酸化極との間の圧力差が増加するこ
とによる燃料電池本体の故障が未然に回避される。これ
によって、燃料電池システムの安定性が増す。
【0030】第9の発明によると、排ガスの供給量の変
更に伴う発電用燃料ガスの圧力の変化が抑制され、改質
器の故障が未然に回避される。これによって、燃料電池
システムの安定性が増す。
【0031】第10の発明によると、温度の変化の迅速
性の必要度が加味されて変化指標が調整される。これに
よって、必要度が高い場合には温度を迅速に変化させる
変化指標が決定されて燃料電池システムの発電能力がす
ばやく適切に引き出される。一方、必要度が低い場合に
は温度の変化が遅い変化指標が決定され、温度の変更に
伴って燃料電池システムにかかる負担が軽減される。
【0032】
【発明の実施の形態】本実施の形態においては、燃料電
池システムの内圧が適正に保たれる範囲内で燃焼器また
は蒸発器の温度が管理される燃料電池システムを示す。
図1は、本実施の形態の燃料電池システムの構成を例示
する模式図である。図2は、図1の制御装置100の構
成を例示する模式図である。
【0033】図1の燃料電池システムは、液体の原料と
して、水原料タンク1内の水とメタノール原料タンク2
内のメタノールとを用いて発電を行う。水およびメタノ
ールはそれぞれ、インジェクタによって実現される供給
装置3および供給装置4によって蒸発器5内へと投入さ
れる。蒸発器5においては、燃焼器10から与えられる
熱量を用いて液体の原料を蒸発させる。燃焼器10は、
後述の燃料電池本体8から排出される可燃成分および空
気を用い、蒸発に必要な熱量を発生させる。
【0034】蒸発器5によって得られた原料蒸気は、改
質反応器6へと送られる。そして、この原料蒸気は空気
供給装置11のコンプレッサから改質反応器6へと送り
込まれる空気の中の酸素と反応し、水蒸気反応および部
分酸化反応が進行する。このようにして、水素リッチな
改質ガスが発生する。改質反応器6に空気を供給する配
管の途中には、流量センサ14および流量制御弁13が
取り付けられている。改質反応器6へと供給される空気
の流量は、制御装置100内の図示を省略された温度制
御器による流量制御弁13の開度の調節によって制御さ
れる。このようにして、改質反応器6に取り付けられて
いる温度センサ6aが目標である設定温度になるように
制御装置100によって制御が行われる。
【0035】改質反応器6から送り出される水素リッチ
な改質ガスには、一酸化炭素(Co)が含まれる。この
Co成分を燃焼して除去することによって後述の燃料電
池本体8の電極を被毒から保護するために、Co除去反
応器7が設置されている。本実施の形態の改質反応器6
として例えば、水蒸気反応および部分酸化反応で生じた
Coを燃焼するシフト反応一体型の反応器を用いること
ができる。このタイプの改質反応器から送り出される改
質ガスに含まれるCoは比較的低濃度であるが、この場
合にもCo除去反応器7を用いることによってCoの除
去を徹底することが可能となる。
【0036】Co除去反応器7には、制御装置100に
よる空気流量制御弁15の開度の調整によって、空気供
給装置11から所望の流量の空気が供給される。この空
気中の酸素と改質ガス中のCoとの酸化反応によって、
Coを燃焼させて除去する。図示は省略されているが、
Co除去反応器7を十分な量の冷却水が通過しており、
Co除去反応器7の温度は制御装置100によって管理
温度に維持されている。
【0037】Co除去反応器7から送り出される水素リ
ッチな改質ガスは、燃料電池本体8の水素極側へ導かれ
る。一方、燃料電池本体8の酸素極側には、空気供給装
置11から空気が供給される。この空気中の酸素と水素
リッチな改質ガスとが反応に用いられ、発電が行われ
る。
【0038】ここで、空気を供給する機構の全体像につ
いて説明を行う。図1の例では、燃料電池システム全体
で必要とする空気を単一の空気供給装置11によってま
かなう構成となっている。空気供給装置11からの空気
の供給対象は、改質反応器6と、Co除去反応器7と、
燃料電池本体8の空気極側(燃焼器10を含む)とな
り、合計3経路となる。空気供給装置11のコンプレッ
サの吐出流量の総量は、流量センサ12によって計測さ
れる。既述のように、改質反応器6およびCo除去反応
器7に供給される空気の流量はそれぞれ、流量センサ1
4および流量センサ16によって計測される。
【0039】制御装置100は、改質反応器6およびC
o除去反応器7それぞれへと、流量制御弁13および流
量制御弁15の開度を独立に制御することによって必要
な流量の空気を分岐させて供給する。そして、制御装置
100は、改質反応器6、Co除去反応器7および燃料
電池本体8(燃焼器10)において要求される空気流量
の総和と流量センサ12の計測値とが等しくなるよう
に、図2の総空気流量制御器26を用いて図1の空気供
給装置11のコンプレッサの回転数を調整する。すると
結果的に、燃料電池本体8(燃焼器10)に供給される
空気の流量は、燃料電池本体8(燃焼器10)の要求量
に見合ったものとなる。
【0040】燃料電池本体8からは、発電には利用され
なかった酸素および水素をそれぞれ含む、空気(「排空
気」と以下呼ぶ)および改質ガス(「排水素」と以下呼
ぶ)が排出される。排空気および排水素の配管にはそれ
ぞれ圧力調整弁19および圧力調整弁20が取り付けら
れている。制御装置100は、圧力センサ17および圧
力センサ18によって改質ガスおよび空気の圧力をそれ
ぞれ計測しながら、圧力調整弁19および圧力調整弁2
0の開度を図2の空気圧力制御器29および改質ガス圧
力制御器28それぞれを用いて独立に調整する。このよ
うにして、燃料電池本体8の空気極側および水素極側そ
れぞれの圧力がそれぞれの目標の圧力に一致するように
制御がなされる。ここで既述のように、図1の例の場
合、単一の空気供給装置11によって燃料電池システム
全体が必要とする空気を供給する構成が採用されてい
る。したがって、燃料電池本体8の空気極側の圧力は、
燃料電池システム全体における空気の通過経路の圧力と
なる。
【0041】燃料電池本体8の排空気は配管24を通じ
て、排水素は配管23を通じて、それぞれ燃焼器10へ
供給される。既述のように、燃焼器10においては、配
管23からの排水素を、配管24からの排空気中の酸素
を用いて燃焼させる。したがって、排空気中の酸素の流
量が排水素の流量に見合うように、制御装置100内の
総空気流量制御器26は空燃比(A/F比)を用いて空
気供給装置11の送り出す空気量を調整する。燃焼器1
0における燃焼によって、蒸発器5が原料を蒸発させる
のに必要な熱量が与えられる。蒸発器5において蒸発が
順調に進行しているか否かは、蒸発器5の出口側に設け
られた温度センサ22によって計測された温度が目標と
する管理温度となっているかいないかに基づいて、制御
装置100によって判断される。同様に、燃焼器10の
温度が目標とする管理温度になっているかどうかは、燃
焼器10の出口に取り付けられた温度センサ21を用い
て制御装置100によって判断される。
【0042】燃焼器10に排水素を、より具体的には燃
料電池本体8からの排出ガス中の可燃成分を単位時間あ
たりいくら供給すれば良いかは、蒸発器5に投入される
原料の流量および蒸発器5の目標温度に応じて定まる燃
焼器10の目標温度に基づいて定めることが可能であ
る。そして、蒸発器5に投入される原料となるメタノー
ルおよび水それぞれの供給量の目標値は、燃料電池本体
8に要求される発電量に基づいて制御装置100によっ
て算出される。供給装置4および供給装置3によって送
出されるメタノールおよび水の流量は、流量センサ31
および流量センサ30によって、制御装置100へと入
力される。制御装置100に備わる図示を省略された制
御器は、これらの流量がそれぞれの目標値と一致するよ
うにそれぞれの供給装置4および供給装置3の送出強度
を調節する。
【0043】例えば、本実施の形態の燃料電池システム
を車両に適用した場合には、要求電力量はドライバのア
クセル踏み込み量に基づいて算出される。燃料電池本体
8には、バッテリまたはインバータのような負荷9が接
続されている。インバータからの電力量をモータに供給
して車両走行の動力として使うことができる。本実施の
形態では、負荷9の消費する電力量に応じて燃料電池本
体8の発電を制御するようにしている。すなわち、制御
装置100に備わる図2の電力制御器27からの指令で
負荷9の消費電力量が制御され、一方で燃料電池本体8
での発電量がこの消費量に対応して調節される。このよ
うな構成の他に、燃料電池本体8および負荷9双方の制
御を行う電力制御器27の代わりに、負荷9のみの制御
を行う負荷制御器を用いる構成を採用しても良い。この
場合には、この負荷制御器によって負荷9の消費電力量
を設定する。すると、負荷9自体が直接的に燃料電池本
体8へとこの消費電力に対応する発電量を要求すること
によって発電量が設定される。制御装置100は、CP
Uおよび周辺インターフェースを有するマイクロコンピ
ュータによって実現することが可能である。
【0044】以上のように設定される発電量を実現する
ように、原料(水およびメタノール)の供給量が決定さ
れる。そして、この供給量分の原料を十分蒸発させるこ
とが出来るように燃焼器10の目標温度が設定され、こ
れに応じて燃焼器10への排水素の供給量が定まる。
【0045】以上のようにして、要求される発電量に応
じて、燃焼器10の温度と、この温度を実現するための
排水素の供給量と、原料の蒸発器5への供給量とが決定
される。ここで、要求される発電量の大幅な増加に伴っ
て蒸発器5に投入される原料の流量が一気に増加させら
れる場合を考える。原料の流量の急激な増加によって蒸
発器5の温度は一気に低下し、要求される発電量に相当
する蒸発器5の目標温度から外れてしまう。場合によっ
ては、蒸発器5の温度の上限値および下限値によって挟
まれる管理温度範囲から逸脱してしまいかねない。ここ
で、下限値とは、この値よりも温度が下がってしまうと
蒸発器5の気化性能が低下してしまい、発電量の要求値
に相当する量の原料を気化することができない温度値を
いう。
【0046】低下した蒸発器5の温度を復帰させるため
に燃焼器10の目標温度が高く設定されるが、勿論燃焼
器10の温度が目標温度にまで高められるためには一定
の時間が必要である。従って、燃焼器10の実際の温度
が目標温度よりも低い期間が生じてしまう。この期間に
は蒸発器5によって気化される原料の量が不足し、燃料
電池本体8における発電量が低下してしまう。これに応
じて蒸発器5に投入される原料の流量がさらに増加させ
られ、蒸発器5の温度がさらに低下してしまうという悪
循環が引き起こされるおそれがある。
【0047】以上のようにして生じた蒸発器5および燃
焼器10の温度の目標値からの不足を解消するために、
燃焼器10へと投入される排水素の流量を直ちにかつ短
期間に増加させる必要がある。ここで、図2の構成にお
いては、改質ガスが通過する経路の圧力を改質ガス圧力
制御器28によって制御するようにしている。このよう
な構成の場合、燃焼器10または蒸発器5の温度を制御
するために排水素の供給量(流量)を変化させることは
圧力制御器28に対して外乱として作用し、改質ガスが
通過する経路の圧力を変動させる。したがって、排水素
の流量の変化には燃料電池システムの内圧の変化が伴
い、燃料電池システムの保護のためには排水素の流量の
変化を適切に制御する必要が生ずる。以下、制御装置1
00が行う本実施の形態の燃料電池システムに特有の制
御について説明を行う。
【0048】図3は、燃焼器10および蒸発器5の温度
を復帰させるための制御の様子を模式的に示すグラフで
ある。詳細には、図3(A)は燃焼器または蒸発器の温
度を、図3(B)は排水素の供給量を、図3(C)は改
質ガスの圧力をそれぞれ示している。図3(A)に例示
されるように下限値を下回ってしまった温度を下限値に
まで直ちに復帰させようとして、図1の燃料電池本体8
の発電量を低下させて排水素の供給量を増加させる場合
を想定する。発電量の低下によって図3(B)に例示さ
れるように排水素の燃焼器10への供給量を一気に増加
させると、図3(C)に例示されるように改質ガスの圧
力が上限値を上回ってしまう。
【0049】図3の例においては、排水素の供給量の変
更を、燃料電池本体8の発電量の制御によって行ってい
る。したがって、図3(C)に例示されるように改質ガ
スの圧力は山型に上限値から突出する。しかし、圧力制
御弁20の開度を調整することによって排水素の供給量
を変更する場合には、改質ガスの圧力は谷型に下限値か
ら突出する。改質ガスの圧力を上限値および下限値によ
って挟まれる安全範囲内にとどまらせるためには、図4
に例示されるように制御を変更すれば良い。
【0050】図4は、排水素の供給量の変化率が図3の
場合よりも抑制されている制御の様子を例示するグラフ
である。この制御は、図2の制御装置100によって行
われる。図4(A)に例示されるように燃焼器10また
は蒸発器5の温度が下限値を下回ってしまったことが図
1の温度センサ21または温度センサ22によって検出
されると、図1の燃料電池本体8における発電量を抑制
するように制御器25から電力制御器27へと指示が出
される。これによって図4(B)に例示されるように排
水素の供給量が上昇させられる。しかし、供給量の傾き
は改質ガスの圧力(図4(C))が上限値を上回らない
程度の大きさに制御器25によって抑えられており、図
3(B)の傾きよりも小さくなる。このようにして図4
(A)に例示されるように温度を下限値まで比較的緩や
かに復帰させることによって、図1の燃料電池本体8自
体の損傷および改質器6等の損傷を回避している。な
お、図1の圧力調節弁20の開度を増加させて排水素の
供給量を調節する場合にも、開度の変化率を抑制して改
質ガスの圧力の減少の程度を抑制し、圧力が下限値を下
回ることを回避すれば良い。
【0051】以上の説明においては、下限値を下回って
しまった燃焼器10または蒸発器5の温度を復帰させる
ために排水素の供給量を変更している。しかし、たとえ
温度が下限値を下回らなくても排水素の供給量を過渡的
に大きく変更しなければならない場合には、図4の制御
は有効である。例えば、図1の燃料電池本体8に要求さ
れる発電量が増加することに対処して、予め排水素の供
給量を増加させておいて温度が下限値を下回ることを回
避するような場合である。
【0052】以上の説明から、改質ガスの圧力が上限値
を上回らないようにまたは下限値を下回らないように排
水素の供給量を図4(B)に例示されるように緩やかに
変化させることの重要性が理解される。そこで、本実施
の形態の制御装置100は、改質ガスの圧力を許容範囲
から逸脱させることなく排水素の供給量を変化させる軌
道を適宜選択する。軌道の選択を含む処理手順のフロー
チャートは、図5に例示されている。
【0053】図5は、制御装置100の処理手順を例示
するフローチャートである。図6は、図5のフローチャ
ートの処理手順によって選択される軌道を例示する模式
図である。燃焼器10または蒸発器5の温度の目標値が
“u”であるとする。図6に記載されている数式1:A
i=Ku/(aiS+1)によって、目標値uへと到達
する燃焼器10または蒸発器5の温度の軌道が表現され
る。ここで、“Ai”は燃焼器10または蒸発器5の温
度を、“ai”は温度が目標値の所定の割合(例えば6
3%)に到達するために必要な時間を表す時定数を、
“S”はラプラス演算子を、“K”は任意の定数をそれ
ぞれ表す。尚、“i”は任意の自然数を表す。同図に例
示されるように、時定数aiが大きくなるにつれて温度
の変化は緩やかになり、温度が目標値uに到達する所要
時間が長くなる。温度の目標軌道を選択することによっ
て、現在の温度を“0%”、最終的な目標温度を“10
0%”とした場合に、ある時刻における温度を何%に設
定すれば良いかという各時刻における変化率の目標が定
まる。そして、この設定に基づいて排水素の供給量の単
位時間の変化量(操作量)を調整すれば良い。
【0054】図5の処理手順の概要は、以下のようであ
る。予め複数設定された時定数a1〜an(nは任意の自
然数)の中から大きいものを順に選択していき、選択さ
れた時定数aiに対応する温度の軌道Aiに沿って温度
を変化させると仮定する。この軌道が実現されるように
排水素の供給量を変化させたときに改質ガスの圧力が許
容範囲を逸脱するか否かを予測することによって、選択
された温度軌道Aiが適切か否かを知ることが出来る。
なお、以下では説明の便宜のために、時定数a1〜an
大きい順に並べられていると考える。図7は、図5の処
理手順を実行させるために必要となる制御器25の構成
を例示する模式図である。
【0055】まず、ステップS1において、燃焼器10
または蒸発器5の温度を変更する必要の有無が、図7の
制御器25に備わる温度変更判定手段25aによって判
断される。この判断は、燃焼器10または蒸発器5の温
度の許容範囲の上限値または下限値のような臨界温度と
温度センサ21または温度センサ22による温度の実測
値とを比較することによってなされる。臨界温度の代わ
りに、燃焼器10または蒸発器5の設定温度を用いても
良い。
【0056】例えば温度の下限値と温度の実測値とが比
較されて温度が下限値を下回ってしまったと判断された
場合には温度を下限値以上に復帰させることが必要であ
り、温度を変化させる必要が生じた(YES)とステッ
プS1において判断される。“YES”の場合にはステ
ップS2に進み、必要が無い(NO)と判断された場合
にはステップS30に進む。ステップS30においては
排水素の供給量が現状のまま維持され、ステップS8に
移行する。
【0057】ステップS2においては、初期設定とし
て、温度の目標軌道Aiとして目標軌道A1が図7の温
度軌道選択手段25bによって選択される。そして、後
述の変数jの初期値が、図7の排水素供給量制御手段2
5fによって“1”に設定される。引き続くステップS
3においては、燃焼器10または蒸発器5の温度を目標
軌道Aiの通りに変化させる排水素の供給量を、図7の
排水素供給量計算手段25cが計算によって求める。こ
のとき求められる供給量は、g1,g2,…,gmとい
う、時系列に連なるm個の供給量である。
【0058】次に、ステップS4においては、ステップ
S3において求められた供給量g1,g2,…,gmを
用いて、時刻t1,t2,…,tmにおける改質ガスの
圧力P1,P2,…,Pmを改質ガス圧力予測手段25
dが計算して、改質ガスの圧力の変化が予測される。具
体的には、供給量がg1,g2,…,gmと順に変わる
につれて予測される圧力の変化量ΔP1,ΔP2,…,
ΔPmを図1の圧力センサ18による現在の圧力の実測
値に順に足し合わせていき、改質ガスが通過する経路の
圧力を時系列に予測して圧力の予測プロファイルを求め
る。圧力の予測は、図1の燃料電池本体8の発電量と圧
力制御弁20の開度とを含む燃料電池システムの運転状
態の予備的な実験のデータに基づいて準備された表また
は計算式を用いて行うようにすれば良い。
【0059】引き続くステップS5においては、予測さ
れた改質ガスの圧力P1,P2,…,Pmの中に、許容
範囲を逸脱するものがあるか否かが改質ガス図7の圧力
判定手段25eによって判断される。これは、改質ガス
の予測される圧力が許容範囲内に収まるか否かが判断さ
れることを意味する。予測される圧力が許容範囲を逸脱
する(NO)と判断される場合には、供給量g1,g
2,…,gmを与える現在の目標軌道Aiは不適である
として、ステップS20に移行する。ステップS20に
おいては、改質ガス圧力判定手段25eによる不適との
判断を受けて、目標軌道選択手段25bが目標軌道Ai
として次の目標軌道Ai+1を選択する。そして、新た
に選択された目標軌道AiについてステップS3〜ステ
ップS5の処理がなされ、ステップS20において適切
な目標軌道Aiが選択されるまで以上の処理が繰り返さ
れる。このようなループによって、ステップS5におい
て“YES”と判断されることによって最終的に選択さ
れた目標軌道Aiは、改質ガスの圧力を許容範囲に維持
する複数の目標軌道のうちで、燃焼器10または蒸発器
5の温度を最も迅速に目標温度にまで到達させる目標軌
道となる。
【0060】ステップS5において、予測される圧力が
許容範囲に収まる(YES)と判断された場合には、ル
ープ処理に移行する。このループ処理においては、自然
数の変数j=1〜mについてステップS6およびステッ
プS7の処理が繰り返される。任意の自然数である定数
mは、排水素の供給量を変化させる回数を表す。そし
て、ステップS2に関して既述の変数jは、排水素の供
給量が変化させられる順番を表す。
【0061】ループ処理について説明する。ステップS
6においては、時刻tjにおける操作量Δgjが計算さ
れる。すなわち、ステップS4において求められた供給
量g1,g2,…,gmに順に基づいて、各時刻t1,
t2,…,tmにおける操作量Δg1,Δg2,…,Δ
gmが、ループ処理が繰り返されるたびに順に計算され
る。そして、計算された操作量Δgjに基づいて、図7
の排水素供給量制御手段25fが排水素の供給量を変更
する。このようにしてステップS6の処理が1ループ毎
に繰り返されることによって、排水素の供給量が逐次更
新されることになる。ループ処理は、変数jがmより大
きくなるまで、またはステップS7において目標温度が
変更された(YES)と判断されるまで、継続される。
【0062】ステップS7がループ処理に挿入されてい
るのは、現在選択されている目標軌道Aiに関する制御
の開始時点から終了時点までの間に最終的な目標温度が
変更された場合に、新たな温度軌道Aiを設定し直す必
要が生ずることに対処するためである。このような必要
は、例えば燃料電池本体8に要求される発電量が変化し
た場合に生ずる。ステップS7において目標温度が変更
されたと判断されない(NO)場合には、ステップS6
の処理が繰り返され、現在選択されている目標軌道Ai
に合わせて制御が行われる。一方、目標温度が変更され
たと判断された(YES)場合には、ステップS1に戻
る。
【0063】以上のようなループによって、温度の目標
軌道の始点と終点との途中で目標温度が変更される場合
を除き、目標軌道の始点から終点までの全体が利用され
て排水素の供給量が変化させられる。また、排水素の供
給量の変化に合わせて、ステップS6においては、排水
素の燃焼に用いられる空気(酸素)の供給量も総空気流
量制御器26および空気圧力制御器29によって変更さ
れる。
【0064】排水素の供給量の変更は、ステップS6に
おいて、排水素供給量制御手段25fからの指示によっ
て電力制御器27が燃料電池本体8の発電量を増減させ
ることによってなされる。具体的には、排水素の供給量
を増加させる場合には発電量を減少させ、逆に供給量を
減少させる場合には発電量を増加させる。
【0065】さらに好ましくは、発電量の変更に加え、
図1の圧力制御弁20の開度を図7の改質ガス圧力制御
器28によって変更させて排水素の供給量を変更しても
良い。例えば、排水素の供給量を増加させる場合には、
燃料電池本体8の発電量が減少させられるとともに、圧
力制御弁20の開度が増加させられる。ここで、発電量
の減少は改質ガスの圧力を増加させる方向に働き、開度
の増加は改質ガスの圧力を減少させる方向に働く。した
がって、発電量および開度を並列に用いながらそれぞれ
独立に制御することによって、改質ガスの圧力の変化を
抑制することが可能となる。これによって、改質ガスの
圧力の変化を抑制するために排水素の供給量の変化の速
度を抑える必要性が減少し、排水素の供給量を迅速に変
化させることが可能となる。
【0066】発電量および開度を排水素の供給量に対応
させていくらに設定するかは、適宜定めることが可能で
ある。例えば、予め実験を行うことによって好適な組合
せを複数組設定しておき、燃料電池システムの運転状態
に応じて最適な組合せが選択されるようにしても良い。
または、発電量および開度を定める計算式を実験または
シミュレーションを行って予め決定しておき、運転状態
を代入することによって最適な値を得るようにしても良
い。あるいは、選択されている目標軌道Aiを実現する
ために発電量を操作すると改質ガスの圧力が許容範囲か
ら逸脱する場合に圧力制御弁20の開度を調節すること
によって許容範囲に収めるというように、発電量および
開度のうちの一方を主として設定しておき、他方を補償
的に調節しても良い。
【0067】変数jがmよりも大きくなっって終了条件
(j>m)が満たされると、ステップS8において燃料
電池システムの運転が続行されるか否かが判断される。
運転が続行される場合には“YES”と判断され、ステ
ップS1以降の処理が繰り返される。一方、運転が停止
される場合には“NO”と判断され、処理が終了する。
【0068】図5の処理手順は、ステップS2におい
て、「複数の」時刻における制御を決定する目標軌道を
定めている。これに伴い、ステップS3において排水素
の供給量を時系列に「複数の」時刻に関して計算して求
め、この計算された複数の供給量に基づいて、ステップ
S4において改質ガスの圧力の変化を「複数の」時刻に
関して予測して圧力の予測値を求めている。しかし、こ
のように複数回分の供給量の予定値および圧力の予測値
を求めなければ、圧力を許容範囲に留まらせることがで
きないというわけではない。
【0069】目標軌道を用いずに、次の一回分の供給量
の値のみを暫定的に予定してこの供給量の値に応じた圧
力の変化を予測し、圧力が許容範囲に収まるか否かに応
じて供給量のこの暫定的な値を採用するか否かを決定す
れば良い。圧力が許容範囲から逸脱すると予測される場
合には、排水素の供給量の操作量を抑制して新たな供給
量を設定し、この暫定的な設定値の適否を同様に判断す
ることを繰り返せば、改質ガスの圧力を許容範囲に留ま
らせる排水素の供給量がいずれ求まる。
【0070】図6に例示されるように時定数aiを用い
て温度の目標軌道を適宜設定し、この目標軌道に応じて
排水素の供給量の単位時間あたりの操作量を決定するこ
とによって改質ガスの圧力を許容範囲内に終始収める図
7の制御器25は、例えば図8の構成を用いて実現する
ことが可能である。
【0071】図8は、制御器25の回路構成を例示する
ブロック図である。図8に示されているが図7にも既に
示されている構成には同じ参照符号を付し、詳しい説明
は省略する。目標軌道選択手段25bには、蒸発器5お
よび燃焼器10それぞれの最終的な目標温度が入力され
る。これらの2つの目標温度が入力されると、目標軌道
選択手段25bは、蒸発器5または燃焼器10の温度を
最も急激に変化させる目標軌道を選択する。以下では説
明の簡便のために燃焼器10を取り上げて説明を行う
が、燃焼器10に関する計算を蒸発器5に対して適用す
ることが可能である。
【0072】目標軌道設定手段25bは、選択された目
標軌道を表す行列である伝達関数Gmi(S)を制御器
Jに出力し、燃焼器10の目標温度TTと伝達関数Gm
i(S)との積を行列制御器Cに向けて出力する。な
お、本実施の形態ではシステム同定理論に基づき、ラプ
ラス演算子Sを使って伝達関数Gmi(S)を表してい
る。
【0073】制御器Cには、目標温度TTおよび伝達関
数Gmi(S)の積から、後述の燃料電池システムプラ
ントPLから出力される燃焼器10の実測温度MTを引
いた減算結果が入力される。この減算結果を受けて制御
器Cは、図9の数式2に基づいて排水素の供給量を計算
する。
【0074】図9は、行列式である排水素の供給量V1
を与える数式2を示す図である。図9において、“C
(S)”は制御器Cの制御ゲインを表す。制御ゲインC
(S)の計算式は図10に例示されている。図10は、
制御ゲインC(S)を与える数式3を示す図である。制
御ゲインC(S)は、排水素の供給量の変化に応じて燃
焼器10の温度がどのように変化するかを表す伝達関数
P(S)と、任意の伝達関数または定数である調整パラ
メータQ(S)と、単位行列Iとを用いて計算される。
任意の伝達関数または定数である調整パラメータQ
(S)は通常は、S=0のときに(I−P(S)×Q
(S))=0になるように定められる。また、伝達関数
P(S)は、事前にステップ応答試験によって定めてお
けば良い。
【0075】図9に例示されるように計算される供給量
V1そのものを排水素の供給量として採用すると、実現
される温度の軌道には上下動が生じてしまい、完全には
目標軌道に一致しない。そこで、このような温度の不安
定化を避けるために、制御器Jにおいてこの上下動を相
殺する行列を計算によって求める。
【0076】図11は、排水素の供給量の補正量K1を
求める数式の一例である数式4を示す図である。補正量
K1は、制御器JのゲインJ(S)と、燃焼器10の目
標温度TTとによって定まる。ここで、数式5に示され
るようにゲインJ(S)は、図10の伝達関数P(S)
の逆行列P-1(S)を表す行列G(S)と、目標軌道を
表す伝達関数Gmi(S)とによって定めることが可能
である。ただし、計算量が多い数式5を用いてその都度
計算を行うと、CPUの負担が重くなってしまう。
【0077】そこで、予め目標軌道Gmi(S)を代表
的に複数選んでおき、この複数の目標軌道を用いて予め
計算を行っておいて複数のゲインJ(S)を代表的に複
数用意しておくと良い。実際の制御時には、予め用意し
た複数の目標軌道Gmi(S)の中から最適なものを1
つ選択し、これに対応するゲインJ(S)を選択するこ
とによってゲインJ(S)の計算を省く。そして、選択
されたゲインJ(S)を用いて補正量K1を計算する。
もちろん、計算量が問題にならないような場合には、パ
ラメータである時定数aを調整して、伝達関数として表
現される目標軌道Gmi(S)をその都度計算によって
定め、これを用いてゲインJ(S)をその都度計算して
も良い。
【0078】以上のようにして計算された補正量K1を
加算器Adにおいて排水素の供給量V1に加算して、最
終的な排水素の供給量を得る。この供給量は燃料電池シ
ステムプラントPLの挙動をシミュレートするシミュレ
ータSmに入力される。燃料電池システムプラントPL
とは、図1に例示される燃料電池システムのうち、制御
装置100を除いた部分をいう。
【0079】図7の改質ガス圧力予測手段25dに相当
するシミュレータSmは、入力された排水素の供給量と
燃料電池システムプラントPLから得られる改質ガスの
圧力の実測値とに応じて燃料電池システムプラントPL
の挙動をシミュレートし、改質ガスの圧力の変化を予測
する。このようにして得られた改質ガスの予測圧力は改
質ガス圧力判定手段25eに入力され、予測圧力が許容
範囲を逸脱するか否かが判断される。さらに、燃料電池
システムプラントシミュレータSmは、予想されるシス
テムプラントPLの運転状態から図10の伝達関数P
(S)を求め、制御器Cおよび制御器Jへと出力する。
【0080】改質ガス圧力判定手段25eは、予測圧力
が許容範囲を逸脱すると判断した場合には目標軌道再選
択要求を目標軌道選択手段25bに送り、変化がより緩
やかな目標軌道を新たに選択させる。一方、許容範囲内
に収まると判断した場合には、改質ガス圧力判定手段2
5eは排水素供給量制御手段25fへと出力許可を与え
る。排水素供給量制御手段25fは、この出力許可を受
けて、加算器Adから入力される補正後の排水素供給量
が実現されるように電力制御器27および改質ガス圧力
制御器28に指示を与える。補正された供給量に基づい
て制御が行われることによって、燃焼器10の温度は選
択された目標軌道Gmiに忠実に沿って変化する。この
ような精密な制御によって、排水素の供給量を意図した
通りに正確に変化させることが可能となる。すなわち、
温度の変化が緩やかな目標軌道Gmiが選択された場合
には、排水素の供給量も緩やかに変化する。逆に、応答
の速い目標軌道Gmiを選択して温度を早く目標温度に
到達させようとする場合には、排水素の供給量も短時間
に一気に大きく変化するようになる。
【0081】図5の例においては、ステップS5におい
て“YES”と判断されるまで目標軌道Aiを変化がよ
り緩やかなものへと次々と更新し、“YES”と判断さ
れた時点での目標軌道Aiを採用するようにしている。
これによって、最終的に選択された目標軌道Aiは、複
数の目標軌道A1〜Anのうち、改質ガスの圧力を許容
範囲に維持する複数の目標軌道であって、燃焼器10ま
たは蒸発器5の温度を最も迅速に目標温度にまで到達さ
せる目標軌道となる。しかし、燃焼器10または蒸発器
5を、必ずしも最速に目標温度に到達させなければなら
ないわけではない。目標温度への到達の所要時間の短縮
の要請の程度は、燃料電池システムが搭載される車両の
運転の負荷に応じて異なる。したがって、所要時間を短
縮する必要性が低い時には、ステップS5において“Y
ES”と判断された目標軌道Ai以降の軌道Ai〜An
のうちから所望のものを必要性の程度に応じて選択する
ステップを付加しても良い。必要性が低いときには比較
的温度の変化率が低い目標軌道が選択され、改質ガスの
圧力の変化幅がその分抑制されて燃料電池システムの稼
動が安定する。
【0082】図12は、図5の処理手順の変更された部
分の処理手順を例示するフローチャートである。図12
の処理手順は、図5の処理手順のステップS5とステッ
プS6との間に新たなステップS40およびステップS
41が挿入されたものであり、特に説明が必要ではない
他の同一部分は描写を省略されている。以下、変更部分
について図12を用いて説明を行う。
【0083】ステップS5において“YES”と判断さ
れた後に行われるステップS40においては、所要時間
を短縮する必要性が数値化される。ここで、必要性は、
例えばアクセルの踏込み量に基づいて数値化することが
可能である。例えば、アクセルが全開の時の数値を
“1”、アクセルが踏み込まれていない時の数値を
“0”にそれぞれ設定することによって、アクセルの踏
込み量に応じて必要性を数値化することができる。
【0084】引き続くステップS41においては、ステ
ップS40において算出された必要度に応じて、ステッ
プS5において許可された目標軌道Ai以降の目標軌道
Ai〜Anのうちの1つが選択される。例えばアクセル
が全開にされており蒸発器5または燃焼器10の温度を
一刻も早く目標温度に到達させなければならない場合に
は、必要度“1”に応じて、ステップS5において“Y
ES”と判断された目標軌道Aiがそのまま採用され
る。これによって、燃焼器10または蒸発器5の温度を
最短時間で変化させることが可能となり、車両の能力が
最大限に発揮される状態にすばやく移行できる。一方、
アクセルの踏込み量がそこそこの時には、ステップS5
において“YES”と判断された目標軌道Aiよりも後
の目標軌道がこの踏込み量に対応する必要度に応じて選
択される。
【0085】本実施の形態の燃料電池システムにおいて
は、改質ガスの圧力を許容範囲内に維持するために、予
想される圧力を許容範囲内に収まらせる蒸発器5または
燃焼器10の温度の目標軌道を定め、この目標軌道が実
現されるように排水素の供給量の制御を行う。具体的に
は、温度の目標軌道を選択することで排水素の供給量の
単位時間当たりの変化量(操作量)を調整することがで
きる。このような制御によって、燃料電池本体8の空気
極と水素極との圧力差の増大を未然に回避すると共に燃
料電池8自体および改質器6それぞれの許容範囲内に改
質ガスの圧力を維持し、燃料電池本体8および改質器6
の故障を防止している。さらに、改質ガスの圧力の変化
が過大となり燃料電池システムの稼動が不安定化して燃
料電池システムを停止しなければならなくなることも防
止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燃料電池システムの構成を例示する模式図で
ある。
【図2】 図1の制御装置100の内容を例示する模式
図である。
【図3】 排水素の供給量の変化と改質ガスの圧力の変
化とを対応させて例示する模式図である。
【図4】 排水素の供給量の変化と改質ガスの圧力の変
化とを対応させて例示する模式図である。
【図5】 制御器25の処理手順の一例を示すフローチ
ャートである。
【図6】 時定数aiによって定まる温度の目標軌道A
iの変化率を例示する模式図である。
【図7】 制御器25の構成を例示する模式図である。
【図8】 制御器25における計算処理の構成を例示す
る模式図である。
【図9】 排水素の供給量V1の計算式を例示する図で
ある。
【図10】 制御器Cの制御ゲインC(S)の計算式を
例示する図である。
【図11】 排水素の供給量V1に対する補正量K1の
計算式を例示する図である。
【図12】 制御器25の処理手順の他例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】 1 水原料タンク 2 メタノール原料タンク 5 蒸発器 6 改質反応器 8 燃料電池本体 10 燃焼器 20 圧力制御弁 21 温度センサ 25 制御器 25a 温度変更判定手段 25b 目標軌道選択手段 25c 排水素供給量計算手段 25d 改質ガス圧力予測手段 25e 改質ガス圧力判定手段 25f 排水素供給量制御手段 27 電力制御器 28 改質ガス圧力制御器 100 制御装置 A1〜An,Ai 温度の目標軌道 a1〜an,ai 時定数 Gmi(S) 温度の目標軌道を表す伝達関数 S1〜S8,S20,S30,S40,S41 ステッ
プ MT 蒸発器5または燃焼器10の実測温度 TT 蒸発器5または燃焼器10の目標温度
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−68178(JP,A) 特開 昭60−107269(JP,A) 特開 昭62−278767(JP,A) 特開 昭63−48774(JP,A) 特開 平4−15706(JP,A) 特開 平11−265201(JP,A) 特開2000−34101(JP,A) 特開2000−251911(JP,A) 特開2001−35517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/04 H01M 8/06 G05B 13/02 G05B 13/04

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される液体原料を気化させて原料ガ
    スを生成する蒸発器と、 前記原料ガスから得られる発電用燃料ガスを用いて発電
    を行う燃料電池本体と、 発電に用いられた前記発電用燃料ガスが前記燃料電池本
    体から排出されて得られる排ガス中の可燃性成分を燃焼
    させてエネルギを発生させ、該エネルギを前記蒸発器へ
    と与えて前記原料ガスを生成させる燃焼器と、 前記蒸発器または前記燃焼器のうちの少なくともいずれ
    か一方の温度を目標値へと到達させるために前記排ガス
    の供給量を変更する時に、この変更の始期および終期そ
    れぞれにおける該供給量の初期値および収束値によって
    挟まれる範囲から、該変更の途中における該供給量の過
    渡値が逸脱することを許容する制御手段と、を備える燃
    料電池システムであって、 前記制御手段は、前記変更の途中の前記供給量の時間的
    な変化を規定する変化指標から、該供給量の変化によっ
    て変化するシステム内ガスの圧力を予測し、この予測圧
    力に基づいて前記変化指標を調整することを特徴とする
    燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃料電池システムであ
    って、 前記制御手段は、前記予測圧力と前記システム内ガスの
    臨界圧力とを比較することによって該予測圧力が許容範
    囲から逸脱するか否かを判断し、逸脱すると判断する場
    合には逸脱しないと判断する場合よりも前記変化指標を
    抑制する燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1つ
    に記載の燃料電池システムであって、 前記制御手段は、前記変化指標に基づく前記システム内
    ガスの圧力変化量を予測し、予測された該圧力変化量と
    該システム内ガスの圧力の実測値との和を前記予測圧力
    とする燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の燃料電池システムであ
    って、 前記制御手段は、 前記温度の変化のモデルを前記変化指標の集合として設
    定するモデル設定手段と、 設定された前記モデルの達成に必要な前記排ガスの供給
    量の変化量を算出する計算手段と、 前記計算手段によって算出された前記変化量によっても
    たらされる前記システム内ガスの圧力の変化を予測して
    予測圧力を得る圧力予測手段と、 前記予測圧力の適否を判断する判定手段とを有し、前記
    モデル設定手段は、前記判定手段が不適との判断を下し
    た場合には、前記モデルを変化がより緩やかなものに設
    定し直す燃料電池システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の燃料電池システムであ
    って、前記モデルは目標軌道であり、前記モデル設定手
    段は、前記目標軌道の時定数を増加させることによって
    該目標軌道を設定し直す燃料電池システム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の燃料電池システムであ
    って、前記制御手段は、前記燃料電池本体の発電量を増
    減させることによって前記排ガスの前記供給量を調節す
    る供給量制御手段を有する燃料電池システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の燃料電池システムであ
    って、 前記燃料電池本体と前記燃焼器との間には、前記排ガス
    の流量を開度によって制御するバルブが取り付けられて
    おり、 前記制御手段は、前記開度を調節することによって前記
    システム内ガスの圧力を適正に保つ燃料電池システム。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の燃料電池システムであ
    って、前記燃料電池本体は、前記発電用燃料ガスが与え
    られる燃料極と酸化剤が与えられる酸化極とを有する燃
    料電池システム。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の燃料電池システムであ
    って、前記原料ガスを改質して前記発電用燃料ガスを発
    生させる改質器をさらに備える燃料電池システム。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の燃料電池システムで
    あって、前記制御手段は、前記予測圧力に基づいて前記
    変化指標を調整する際に、 前記温度を前記目標値へと到達させる迅速性の必要度を
    も加味して前記変化指標を調整する燃料電池システム。
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