JP3451746B2 - 複合容器 - Google Patents
複合容器Info
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- JP3451746B2 JP3451746B2 JP23798794A JP23798794A JP3451746B2 JP 3451746 B2 JP3451746 B2 JP 3451746B2 JP 23798794 A JP23798794 A JP 23798794A JP 23798794 A JP23798794 A JP 23798794A JP 3451746 B2 JP3451746 B2 JP 3451746B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック製容器に
関するもので、特に省資源のために薄肉化を図り、その
強度を補強するために紙筒を装着してなる複合容器であ
る。
関するもので、特に省資源のために薄肉化を図り、その
強度を補強するために紙筒を装着してなる複合容器であ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリプロピレン等
のプラスチック樹脂をブロー成形等によってボトル形状
にした容器が多用されている。ところが最近では環境保
護の見地からこれらの容器のプラスチック樹脂使用量の
低減や分別回収の要請がされるようになってきた。そこ
でプラスチック樹脂の使用量を低減するには容器を薄肉
化させることが考えられるが、この場合一般的に容器が
柔らかくなってしまい自立しにくくなったり掴みにくく
なる。
のプラスチック樹脂をブロー成形等によってボトル形状
にした容器が多用されている。ところが最近では環境保
護の見地からこれらの容器のプラスチック樹脂使用量の
低減や分別回収の要請がされるようになってきた。そこ
でプラスチック樹脂の使用量を低減するには容器を薄肉
化させることが考えられるが、この場合一般的に容器が
柔らかくなってしまい自立しにくくなったり掴みにくく
なる。
【０００３】このような問題点を回避すべく薄肉のプラ
スチックボトルを紙筒で補強した容器が提案されてい
る。例えば図９に示す特表平６−５０５９４９号に開示
されたものは、プラスチックボトル５０の胴部に、略四
角形状で下方に向かって容器内方に傾斜する凹部５１を
形成し、紙筒５２の上端にフラップ５３を形成してこの
凹部５１に係合させると共にボトルの肩部５４が外方に
膨出して段差を形成しており、紙筒５２の上方への抜け
を防止できるというプラスチックコンテナー包装であ
る。
スチックボトルを紙筒で補強した容器が提案されてい
る。例えば図９に示す特表平６−５０５９４９号に開示
されたものは、プラスチックボトル５０の胴部に、略四
角形状で下方に向かって容器内方に傾斜する凹部５１を
形成し、紙筒５２の上端にフラップ５３を形成してこの
凹部５１に係合させると共にボトルの肩部５４が外方に
膨出して段差を形成しており、紙筒５２の上方への抜け
を防止できるというプラスチックコンテナー包装であ
る。
【０００４】しかし上記従来例は、容器の凹部５１が下
方に向かって容器内方に傾斜する形状に形成されている
のを利用してフラップ５３を凹部５１の壁に押しつけ、
その反発力によって係合力を高めているものであって、
フラップ５３の形状が単なる四角形状であるので抜けや
すく、また肩部に段差があるために落下強度が弱く、紙
筒によって補強されていても落下時にヒビ割れが起きる
おそれがあった。これは、肩部において急激に形状が変
化するため肉厚のバランスが悪くなりやすいことと、落
下時に段差部に凹みが生じ、そこにピンホールやクラッ
キングが発生し、再度落としたときに破損に至りやすい
ことに起因している。
方に向かって容器内方に傾斜する形状に形成されている
のを利用してフラップ５３を凹部５１の壁に押しつけ、
その反発力によって係合力を高めているものであって、
フラップ５３の形状が単なる四角形状であるので抜けや
すく、また肩部に段差があるために落下強度が弱く、紙
筒によって補強されていても落下時にヒビ割れが起きる
おそれがあった。これは、肩部において急激に形状が変
化するため肉厚のバランスが悪くなりやすいことと、落
下時に段差部に凹みが生じ、そこにピンホールやクラッ
キングが発生し、再度落としたときに破損に至りやすい
ことに起因している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はプラ
スチック樹脂使用量の低減並びにプラスチック製品の分
別回収に寄与するという環境保護の見地に立って、容器
本体の胴部を紙筒によって補強し、挿着しやすくかつ落
下強度の強い複合容器を提供することを課題とする。
スチック樹脂使用量の低減並びにプラスチック製品の分
別回収に寄与するという環境保護の見地に立って、容器
本体の胴部を紙筒によって補強し、挿着しやすくかつ落
下強度の強い複合容器を提供することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、薄肉のプラスチックからなる容器本体の
胴部に凹部からなる係合部を形成し、前記容器本体の少
なくとも胴部周面を保持する紙筒に、折り曲げ線を介在
させて前記係合部に対応するフラップを形成し、前記容
器本体の係合部に前記紙筒のフラップを係合させてなる
複合容器において、前記係合部には、その上端に容器本
体の肩部が外方に膨出して胴部との間に段差が形成さ
れ、その両側端に前記肩部と胴部とをゆるやかなテーパ
ーで繋いだ坂状部が設けられ、該坂状部は容器本体角部
において肩部と同じ膨出高さを有し、下方へ向かって低
くなり、同時に角部から容器の側面中心方向に向かって
は次第に低くなりつつその面積が次第に小さくなる三角
形状をもって胴部と繋がっていることを特徴とする複合
容器を提供する。そして前記容器本体が断面略矩形をな
し、前記坂状部が容器本体の角部に設けられていること
を特徴とする複合容器を提供する。
に、本発明は、薄肉のプラスチックからなる容器本体の
胴部に凹部からなる係合部を形成し、前記容器本体の少
なくとも胴部周面を保持する紙筒に、折り曲げ線を介在
させて前記係合部に対応するフラップを形成し、前記容
器本体の係合部に前記紙筒のフラップを係合させてなる
複合容器において、前記係合部には、その上端に容器本
体の肩部が外方に膨出して胴部との間に段差が形成さ
れ、その両側端に前記肩部と胴部とをゆるやかなテーパ
ーで繋いだ坂状部が設けられ、該坂状部は容器本体角部
において肩部と同じ膨出高さを有し、下方へ向かって低
くなり、同時に角部から容器の側面中心方向に向かって
は次第に低くなりつつその面積が次第に小さくなる三角
形状をもって胴部と繋がっていることを特徴とする複合
容器を提供する。そして前記容器本体が断面略矩形をな
し、前記坂状部が容器本体の角部に設けられていること
を特徴とする複合容器を提供する。
【０００７】薄肉のプラスチックからなる容器本体の材
料としては、高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂や、アクリロニトリルまた
はメタクリロニトリルを主成分とする共重合体等のハイ
バリアー性樹脂や、あるいは熱可塑性樹脂にエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物や芳香族ナイロン等のガス
バリアー性樹脂をブレンドまたは積層したもの等を使用
できる。
料としては、高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂や、アクリロニトリルまた
はメタクリロニトリルを主成分とする共重合体等のハイ
バリアー性樹脂や、あるいは熱可塑性樹脂にエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物や芳香族ナイロン等のガス
バリアー性樹脂をブレンドまたは積層したもの等を使用
できる。
【０００８】紙筒の材料としては、３００〜４００ｇ／
ｍ2 程度の厚さの板紙で、再生紙または耐水加工した紙
等を目的に応じて使用できる。
ｍ2 程度の厚さの板紙で、再生紙または耐水加工した紙
等を目的に応じて使用できる。
【０００９】
【作用】本発明によれば、薄肉のプラスチックからなる
容器本体の胴部に凹部からなる係合部を形成し、紙筒の
フラップを折り曲げ線により折り曲げた状態で係合して
固定するので、容器本体の下方からフラップを内方に折
り曲げた状態で紙筒を挿入するという簡単な操作で装着
できる。そして容器本体の肩部が外方に膨出していて胴
部との間に段差を設ける一方で、肩部と胴部とをゆるや
かなテーパーで繋いだ坂状部を設けたので、落下時に段
差に集中する衝撃を拡散させることができ、落下強度が
向上する。
容器本体の胴部に凹部からなる係合部を形成し、紙筒の
フラップを折り曲げ線により折り曲げた状態で係合して
固定するので、容器本体の下方からフラップを内方に折
り曲げた状態で紙筒を挿入するという簡単な操作で装着
できる。そして容器本体の肩部が外方に膨出していて胴
部との間に段差を設ける一方で、肩部と胴部とをゆるや
かなテーパーで繋いだ坂状部を設けたので、落下時に段
差に集中する衝撃を拡散させることができ、落下強度が
向上する。
【００１０】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例の容器本体は、高密度ポリエチレン樹脂を
ブロー成形して作製した半透明の薄肉ボトルである。図
１〜図３を用いて薄肉ボトルを説明する。薄肉ボトル１
は螺子部を有する口部２と、肩部３と、胴部４と底部５
とから構成される。
る。本実施例の容器本体は、高密度ポリエチレン樹脂を
ブロー成形して作製した半透明の薄肉ボトルである。図
１〜図３を用いて薄肉ボトルを説明する。薄肉ボトル１
は螺子部を有する口部２と、肩部３と、胴部４と底部５
とから構成される。
【００１１】成形された薄肉ボトル１は断面略四角形
で、肩部３がわずかに外側へ膨出し胴部４との境界部分
に段差３ｂが形成されている。ただし薄肉ボトル１の角
部４カ所には、肩部と胴部とをゆるやかなテーパーで繋
いだ坂状部３ｃが形成されている。この坂状部３ｃは角
部においてほとんど肩部３と同じ膨出高さを有し、下方
（胴部方向）へ向かって低くなり、同時に角部から容器
の側面中心方向に向かっては次第に低くなりつつその面
積が次第に小さくなる三角形状をもって胴部に繋がって
いる。
で、肩部３がわずかに外側へ膨出し胴部４との境界部分
に段差３ｂが形成されている。ただし薄肉ボトル１の角
部４カ所には、肩部と胴部とをゆるやかなテーパーで繋
いだ坂状部３ｃが形成されている。この坂状部３ｃは角
部においてほとんど肩部３と同じ膨出高さを有し、下方
（胴部方向）へ向かって低くなり、同時に角部から容器
の側面中心方向に向かっては次第に低くなりつつその面
積が次第に小さくなる三角形状をもって胴部に繋がって
いる。
【００１２】また図１及び図４に示すように左右側面の
肩部はその中央方向に向かって次第に外方へ膨出の度合
いを大きくしている。よって紙筒の上方への抜けを防止
するのにより効果的である。
肩部はその中央方向に向かって次第に外方へ膨出の度合
いを大きくしている。よって紙筒の上方への抜けを防止
するのにより効果的である。
【００１３】胴部４の正面と背面には凹部４ａが形成さ
れている。凹部４ａは、上方の垂直凹部４ｂと下方の鍵
状部４ｃとから構成されている。鍵状部４ｃは垂直凹部
４ｂ下端に下方に開く斜辺４ｄを介在させて連設されて
おり、鍵状部４ｃはこの斜辺４ｄに向かってテーパー状
に開く形状をしている。
れている。凹部４ａは、上方の垂直凹部４ｂと下方の鍵
状部４ｃとから構成されている。鍵状部４ｃは垂直凹部
４ｂ下端に下方に開く斜辺４ｄを介在させて連設されて
おり、鍵状部４ｃはこの斜辺４ｄに向かってテーパー状
に開く形状をしている。
【００１４】この薄肉ボトル１の大きさや肉厚を測定し
たところ、使用した樹脂量は３３ｇであり、満注容量は
１０００ｍｌ、胴部３の肉厚は１００μｍ〜２００μｍ
と極めて薄肉に形成されていた。
たところ、使用した樹脂量は３３ｇであり、満注容量は
１０００ｍｌ、胴部３の肉厚は１００μｍ〜２００μｍ
と極めて薄肉に形成されていた。
【００１５】なお、別の成形方法としては射出延伸ブロ
ー成形法により半透明の薄肉ボトルを得ることもでき
る。この場合の成形手順としてはまず射出成形により図
示しない試験管状の成形品（以下プリフォームと呼ぶ）
を成形する。このプリフォームは口部と筒部とで構成さ
れ、ボトルの胴部と底部とは筒部を縦横に延伸させて形
成される。次いでこのプリフォームをブロー金型内に挿
入して延伸ブローし、縦方向及び横方向に十分延伸して
薄肉ボトルを形成する。このように射出延伸ブロー成形
法を用いることによって、ガスバリア性や保香性、強度
等が向上するため、使用する樹脂量を大幅に削減するこ
とができる。
ー成形法により半透明の薄肉ボトルを得ることもでき
る。この場合の成形手順としてはまず射出成形により図
示しない試験管状の成形品（以下プリフォームと呼ぶ）
を成形する。このプリフォームは口部と筒部とで構成さ
れ、ボトルの胴部と底部とは筒部を縦横に延伸させて形
成される。次いでこのプリフォームをブロー金型内に挿
入して延伸ブローし、縦方向及び横方向に十分延伸して
薄肉ボトルを形成する。このように射出延伸ブロー成形
法を用いることによって、ガスバリア性や保香性、強度
等が向上するため、使用する樹脂量を大幅に削減するこ
とができる。
【００１６】紙筒６は再生紙を使用した板紙で３００〜
４００ｇ／ｍ2 の厚さのものを用いて印刷加工と表面処
理を施したものである。紙筒６のブランクスは、図５に
示すように折り曲げ線によって側面板１０、１０を介在
させて連設された正面板７と背面板８との上端にそれぞ
れフラップ７ａ、８ａが連設され、薄肉ボトル１の角部
に当接する部分の上端部が逆山形に切り欠いた切欠部９
とされている。一方の側面板１０には糊代部１０ｂが連
設されている。
４００ｇ／ｍ2 の厚さのものを用いて印刷加工と表面処
理を施したものである。紙筒６のブランクスは、図５に
示すように折り曲げ線によって側面板１０、１０を介在
させて連設された正面板７と背面板８との上端にそれぞ
れフラップ７ａ、８ａが連設され、薄肉ボトル１の角部
に当接する部分の上端部が逆山形に切り欠いた切欠部９
とされている。一方の側面板１０には糊代部１０ｂが連
設されている。
【００１７】フラップ７ａ、８ａは薄肉ボトル１の凹部
４ａの形状と上下対称で若干小さい相似形をしており、
下方の垂直板部７ｂ、８ｂと上方の鍵状片７ｃ、８ｃと
から構成されている。鍵状片７ｃ、８ｃは垂直板部７
ｂ、８ｂ上端に上方に開く斜辺７ｄ、８ｄを介在させて
連設されており、鍵状片７ｃ、８ｃはこの斜辺７ｄ、８
ｄに向かってテーパー状に開く形状をしている。
４ａの形状と上下対称で若干小さい相似形をしており、
下方の垂直板部７ｂ、８ｂと上方の鍵状片７ｃ、８ｃと
から構成されている。鍵状片７ｃ、８ｃは垂直板部７
ｂ、８ｂ上端に上方に開く斜辺７ｄ、８ｄを介在させて
連設されており、鍵状片７ｃ、８ｃはこの斜辺７ｄ、８
ｄに向かってテーパー状に開く形状をしている。
【００１８】なお、紙筒の上辺１０ｅ、７ｅ、８ｅは薄
肉ボトル１の膨出した肩部３下端の段差３ｂに当接する
ように長さが設定されている。よって正立状態で持った
ときに容器本体が下方へずり落ちそうになった場合にこ
の段差３ｂによって確実に支持される。特に左右側面の
肩部はその中央方向に向かって次第に外方へ膨出の度合
いを大きくしているのでより効果的である。また薄肉ボ
トル１の周面と紙筒の周面とが面一に形成されるので外
観上好ましいという利点がある。また本実施例では紙筒
６の全長は薄肉ボトル１に装着したときに薄肉ボトル１
の下端に至る長さを有しているので、複合容器全体の座
屈強度を向上させることができる。
肉ボトル１の膨出した肩部３下端の段差３ｂに当接する
ように長さが設定されている。よって正立状態で持った
ときに容器本体が下方へずり落ちそうになった場合にこ
の段差３ｂによって確実に支持される。特に左右側面の
肩部はその中央方向に向かって次第に外方へ膨出の度合
いを大きくしているのでより効果的である。また薄肉ボ
トル１の周面と紙筒の周面とが面一に形成されるので外
観上好ましいという利点がある。また本実施例では紙筒
６の全長は薄肉ボトル１に装着したときに薄肉ボトル１
の下端に至る長さを有しているので、複合容器全体の座
屈強度を向上させることができる。
【００１９】こうして作製した薄肉ボトル１に液体洗剤
を充填した後、予め筒状に組み立てた紙筒６を、図１に
示すように薄肉ボトル１の下方からフラップ７ａ、８ａ
を内方に折り曲げた状態で挿入し、凹部４ａにフラップ
７ａ、８ａを係合させ固定した。手に持ってこの複合容
器を逆さにし少量ずつ注出を繰り返したが、最後まで薄
肉ボトル１が変形することがなく、かつ薄肉ボトル１が
紙筒６から抜けることもなく使用できた。使用後は切欠
部９に指を掛けて紙筒を強く下方に押さえながら薄肉ボ
トルを上方に引っ張ると、フラップ７ａ、８ａが引張り
出されると共に薄肉ボトルを取り出すことができ、紙筒
と分離された。廃棄する際には紙筒６を畳むと共に、手
で薄肉ボトル１の胴部３を潰して廃棄した。よって廃棄
容量は従来よりも大幅に小さくすることができた。
を充填した後、予め筒状に組み立てた紙筒６を、図１に
示すように薄肉ボトル１の下方からフラップ７ａ、８ａ
を内方に折り曲げた状態で挿入し、凹部４ａにフラップ
７ａ、８ａを係合させ固定した。手に持ってこの複合容
器を逆さにし少量ずつ注出を繰り返したが、最後まで薄
肉ボトル１が変形することがなく、かつ薄肉ボトル１が
紙筒６から抜けることもなく使用できた。使用後は切欠
部９に指を掛けて紙筒を強く下方に押さえながら薄肉ボ
トルを上方に引っ張ると、フラップ７ａ、８ａが引張り
出されると共に薄肉ボトルを取り出すことができ、紙筒
と分離された。廃棄する際には紙筒６を畳むと共に、手
で薄肉ボトル１の胴部３を潰して廃棄した。よって廃棄
容量は従来よりも大幅に小さくすることができた。
【００２０】なお、上記実施例は紙筒が筒状のものであ
るが、本発明はこれに限定されるものではなく有底筒状
のものをも包含するものである。また、凹部４と上下対
称形状の凹部を薄肉ボトルの胴部下方に設けることによ
って、紙筒との係合箇所を増やすことも任意に選択でき
る。
るが、本発明はこれに限定されるものではなく有底筒状
のものをも包含するものである。また、凹部４と上下対
称形状の凹部を薄肉ボトルの胴部下方に設けることによ
って、紙筒との係合箇所を増やすことも任意に選択でき
る。
【００２１】＜実験例＞次に上記実施例の複合容器の落
下強度を試験した。実験に際しての条件は次の通りであ
る。 薄肉ボトルの材料：高密度ポリエチレン 内容液の充填状態：１００％充填 温度 ：５°Ｃ 落下高さ ：１．２ｍ 地面の状態 ：コンクリート 落下角度 ：正立状態で真っ直ぐ落下 ｎ数 ：１０本 この実験をそれぞれ１０回ずつ行ったところ、上記実施
例の薄肉ボトルに紙筒を装着した複合容器のうちヒビ割
れや破損が発生したものは１０本中０本であった。よっ
て、十分な落下強度を備えていることが判明した。
下強度を試験した。実験に際しての条件は次の通りであ
る。 薄肉ボトルの材料：高密度ポリエチレン 内容液の充填状態：１００％充填 温度 ：５°Ｃ 落下高さ ：１．２ｍ 地面の状態 ：コンクリート 落下角度 ：正立状態で真っ直ぐ落下 ｎ数 ：１０本 この実験をそれぞれ１０回ずつ行ったところ、上記実施
例の薄肉ボトルに紙筒を装着した複合容器のうちヒビ割
れや破損が発生したものは１０本中０本であった。よっ
て、十分な落下強度を備えていることが判明した。
【００２２】＜比較例＞次に図６〜８に示す薄肉ボトル
に紙筒を装着して上記実験例と同条件のもとに落下強度
の実験をそれぞれ１０回ずつ行った。この薄肉ボトル１
１は全体の大きさや容量は上記実施例と同様であって、
その形状は断面略四角形で、肩部１３がわずかに外側へ
膨出し胴部１４との境界部分に全周に亘って段差１３ｂ
が形成されている。ただし坂状部は形成されていない。
胴部１４の正面と背面には上辺が長い台形形状の凹部１
４ａが形成されている。そして紙筒は、基本的構成を上
記実施例と同一にし、切欠きを有していない点と、フラ
ップ１７ａ、１８ａの形状のみが相違している。フラッ
プ１７ａ、１８ａは薄肉ボトル１１の凹部１４ａの形状
と上下対称で若干小さい相似形状のものである。
に紙筒を装着して上記実験例と同条件のもとに落下強度
の実験をそれぞれ１０回ずつ行った。この薄肉ボトル１
１は全体の大きさや容量は上記実施例と同様であって、
その形状は断面略四角形で、肩部１３がわずかに外側へ
膨出し胴部１４との境界部分に全周に亘って段差１３ｂ
が形成されている。ただし坂状部は形成されていない。
胴部１４の正面と背面には上辺が長い台形形状の凹部１
４ａが形成されている。そして紙筒は、基本的構成を上
記実施例と同一にし、切欠きを有していない点と、フラ
ップ１７ａ、１８ａの形状のみが相違している。フラッ
プ１７ａ、１８ａは薄肉ボトル１１の凹部１４ａの形状
と上下対称で若干小さい相似形状のものである。
【００２３】実験結果は１０本中４本に底部や凹部に割
れが認められた。よって紙筒によって胴部を補強してい
るにもかかわらず十分な落下強度を備えているものとは
いえなかった。
れが認められた。よって紙筒によって胴部を補強してい
るにもかかわらず十分な落下強度を備えているものとは
いえなかった。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、薄肉のプラスチックか
らなる容器本体の胴部に凹部からなる係合部を形成し、
紙筒のフラップを折り曲げ線により折り曲げた状態で係
合して固定するので、容器本体の下方から紙筒を挿入す
るという簡単な操作で装着できる。そして肩部が肉薄で
ありかつ肉厚のバランスが悪くなりやすいことと、落下
時に段差部に凹みが生じ、そこにピンホールやクラッキ
ングが発生し、再度落としたときに破損に至りやすいこ
とに起因して落下強度が低い形状であるにもかかわら
ず、容器本体の肩部が外方に膨出して胴部との間に段差
を形成する一方で、肩部と胴部とをゆるやかなテーパー
で繋いだ坂状部を設けたことにより、落下時に段差に集
中する衝撃を拡散させることができ、落下強度が向上す
るという優れた効果を奏するものである。
らなる容器本体の胴部に凹部からなる係合部を形成し、
紙筒のフラップを折り曲げ線により折り曲げた状態で係
合して固定するので、容器本体の下方から紙筒を挿入す
るという簡単な操作で装着できる。そして肩部が肉薄で
ありかつ肉厚のバランスが悪くなりやすいことと、落下
時に段差部に凹みが生じ、そこにピンホールやクラッキ
ングが発生し、再度落としたときに破損に至りやすいこ
とに起因して落下強度が低い形状であるにもかかわら
ず、容器本体の肩部が外方に膨出して胴部との間に段差
を形成する一方で、肩部と胴部とをゆるやかなテーパー
で繋いだ坂状部を設けたことにより、落下時に段差に集
中する衝撃を拡散させることができ、落下強度が向上す
るという優れた効果を奏するものである。
【００２５】特に容器本体が断面略矩形をなし、坂状部
が容器本体の角部に設けられている場合には、落下の際
に段差のみならず角部にも衝撃が集中することから、こ
の両方に加わる衝撃を同時に拡散することとなり、二重
の意味で落下強度が向上する利点がある。このように本
発明は容器本体と紙筒との係合のための接着剤等を用い
ないので容易に分離できて分別回収上好ましく、プラス
チック樹脂使用量の低減にも寄与できる、実用上優れた
複合容器である。
が容器本体の角部に設けられている場合には、落下の際
に段差のみならず角部にも衝撃が集中することから、こ
の両方に加わる衝撃を同時に拡散することとなり、二重
の意味で落下強度が向上する利点がある。このように本
発明は容器本体と紙筒との係合のための接着剤等を用い
ないので容易に分離できて分別回収上好ましく、プラス
チック樹脂使用量の低減にも寄与できる、実用上優れた
複合容器である。
【図１】複合容器の一実施例の装着状態を示す斜視図で
ある。
ある。
【図２】図１の薄肉ボトルを示す正面図である。
【図３】図２の薄肉ボトルの側面図である。
【図４】図２の薄肉ボトルの上面図である。
【図５】紙筒の一実施例を示すブランクスの展開図であ
る。
る。
【図６】比較例の装着状態を示す斜視図である。
【図７】図６の薄肉ボトルの正面図である。
【図８】図６の薄肉ボトルの断面図である。
【図９】従来例を示す説明図である。
１…薄肉ボトル
２…口部
３…肩部
３ｂ…段差
３ｃ…坂状部
４…胴部
４ａ…凹部
４ｂ…垂直凹部
４ｃ…鍵状部
４ｄ…斜辺
５…底部
６…紙筒
７…正面板
７ａ…フラップ
７ｂ…垂直板部
７ｃ…鍵状片
７ｄ…斜辺
７ｅ…上辺
８…背面板
８ａ…フラップ
８ｅ…上辺
９…切欠部
１０…側面板
１０ｂ…糊代部
１０ｅ…上辺
フロントページの続き
(56)参考文献 実開 平６−8211（ＪＰ，Ｕ)
実開 平２−108880（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭52−114955（ＪＰ，Ｕ)
特表 平６−505949（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B65D 77/06
Claims (2)
- 【請求項１】薄肉のプラスチックからなる容器本体の胴
部に凹部からなる係合部を形成し、前記容器本体の少な
くとも胴部周面を保持する紙筒に、折り曲げ線を介在さ
せて前記係合部に対応するフラップを形成し、前記容器
本体の係合部に前記紙筒のフラップを係合させてなる複
合容器において、前記係合部には、その上端に容器本体
の肩部が外方に膨出して胴部との間に段差が形成され、
その両側端に前記肩部と胴部とをゆるやかなテーパーで
繋いだ坂状部が設けられ、該坂状部は容器本体角部にお
いて肩部と同じ膨出高さを有し、下方へ向かって低くな
り、同時に角部から容器の側面中心方向に向かっては次
第に低くなりつつその面積が次第に小さくなる三角形状
をもって胴部と繋がっていることを特徴とする複合容
器。 - 【請求項２】請求項１に記載の複合容器において、前記
容器本体が断面略矩形をなし、前記坂状部が容器本体の
角部に設けられていることを特徴とする、複合容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23798794A JP3451746B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 複合容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23798794A JP3451746B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 複合容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0891435A JPH0891435A (ja) | 1996-04-09 |
| JP3451746B2 true JP3451746B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=17023443
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23798794A Expired - Fee Related JP3451746B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 複合容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3451746B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4822533B2 (ja) * | 2005-12-15 | 2011-11-24 | 東罐興業株式会社 | 複合容器 |
| JP2017036075A (ja) * | 2015-08-11 | 2017-02-16 | 株式会社一九堂印刷所 | バッグインボックス |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP23798794A patent/JP3451746B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0891435A (ja) | 1996-04-09 |
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