JP3451164B2 - スプレーガン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複数の吐出塗料を霧
化し多色同時に塗装するためのスプレーガンに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
２色以上の塗料を完全には混色させずに被塗装物に付着
させて、大理石模様や御影石模様のような石調模様、或
いは乱糸模様や梨地模様などの色模様の形成が望まれる
ことがある。このような意匠性を有する塗膜を複数色の
塗料で形成させる場合には、複数色の塗色を順次塗装す
る必要があり、工程が多くなり塗装が煩雑になるという
欠点がある。この欠点は、特に塗色に多い場合に著しく
また、模様の再現性も得にくいという問題がある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】 そこで、本発明者は上
述の欠点のないスプレーガンを提供することを目的とし
て鋭意検討を重ねた結果、数本の管体部材を霧化空気孔
開口部に配置したスプレーガンは、複数色の塗料を霧化
すると意匠性塗膜を容易に形成できることを見出し本発
明を完成するに至った。本発明は、 「１． 塗料を供給する管体を２本以上有しかつ２液以
上を吐出でき、２以上の塗料を霧化する空気を供給する
開口部内に複数の管体部材を配置し、前記複数管体部材
の塗料吐出量を各管体部材で制御可能となし、前記複数
管体部材の位置を短距離分離することにより、不完全混
色した霧化粒子を形成させる、前記複数の管体を軸線方
向に移動可能とし、各管体先端に設けた管体部材の突き
出し距離により霧化粒子径を変動可能としたことを特徴
とするスプレーガン。２ ． 前記複数管体部材の塗料吐出量、塗料吐出時間及
び塗料吐出タイミングをパルス信号により各管体で制御
可能とし、各色の霧化粒子同士が管体部材出口で混色し
ないようにした、１項に記載されたスプレーガン 」 に関する。

【０００４】

【発明の実施の形態】本発明における塗料供給管は２本
以上多彩模様形成に必要な数配置される。霧化された塗
料粒子は混合しないで各色からなる複数色の存在する霧
化粒子とすることもでき、また混合した混色や不完全に
混合した混色の霧化粒子とすることもできる。

【０００５】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例をあげ具
体的に発明を説明する。

【０００６】図１においてガン本体１に貫通孔１ａ、１
ｂ、１ｃ、１ｄ（１ｃ、１ｄは図示せず）を開け、さら
にガン本体１左端より貫通孔１ａ〜１ｄに連続する凹部
１ｅを形成させる。また、１ａ〜１ｄ左端にパッキンな
どの密封部材９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄ（９ｃ、９ｄは図
示せず）を配置し、１ｅとを密封する。さらにガン本体
凹部１ｅに貫通孔１ｆを開け、圧空供給管及び圧空調節
弁を介して圧空供給源に連結される（共に図示せず）。
ガン本体１と円錐面を内部に形成する蓋２は螺合結合す
る。蓋２は中心に開口部２ａを設置し圧空空気が噴射で
きる構造とする。塗料供給は内部に貫通孔４ａ、４ｂ、
４ｃ、４ｄ（４ｃ、４ｄは図示せず）を形成する共通孔
１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄに夫々挿入したアダプター付き
シリンダー３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄにより塗料供給路４
を通して供給を行い、管体部材右側内部に円錐面を形成
する管体部材（ノズル）５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄに螺合
結合する。さらに塗料供給経路は摺動可能とすることも
可能であり、ガン本体１に貫通孔６ａ、６ｂ、６ｃ、６
ｄ（６ｃ、６ｄは図示せず）を開け、位置決め調整ネジ
７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄとシリンダーを結合し、シリン
ダーを貫通孔６ａ、６ｂ、６ｃ、６ｄの範囲内で摺動す
ることができ、塗料と圧空空気の相対速度が変化し霧化
粒子径を変動させることが可能となる。この場合、管体
部材を開口部２ａ内で配置を変動させることなく管体部
材を摺動させるために管体部材の配置決め部材８を蓋２
と螺合結合させることにより、管体部材の突き出しに伴
う管体部材の配置のずれは解消される。

【０００７】図２は本発明のスプレーガンの右側を示
す。アダプターつきシリンダー３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ
が本体１に配設され、位置決め調整ネジ７ａ、７ｂ、７
ｃ、７ｄにより本体１に結合されている。

【０００８】 次に図３において混色させることが可能
であり、管体部材の位置を短距離分離することにより不
完全混色の多彩霧化粒子を形成することができる。逆
に、管体部材出口付近で塗料同士を接触させたくない場
合には、シリンダー内部貫通孔内にニードルを設け電磁
バルブによりパルス信号（共に図示せず）を用い塗料吐
出時間、吐出タイミングを制御させることが可能であ
り、被塗物上における霧化粒子の粒子密度を制御するこ
とが可能である。本発明のスプレーガンは溶液型塗料に
もエマルジョン型塗料にも使用できる。

【０００９】

【発明の効果】本発明の数色の塗料を同時にスプレーし
て意匠性塗膜を形成することができるスプレーガンは、
これを用いて塗装すると、従来のような繁雑な塗装工程
が不要になり、数色の塗色を用いた意匠性塗膜の形成が
容易になる。さらに管体部材（ノズル）の突き出し距離
及び管体部材（ノズル）の配置を変えることで幅広い意
匠性塗膜の作成が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の多色同時スプレーガンの正面断面図で
ある。

【図２】本発明の多色同時スプレーガンの右側面図であ
る。

【図３】本発明の多色同時スプレーガンの左側面図であ
り、管体部材（ノズル）の配置の一例である。

【符号の説明】

１ ガン本体 ２ 蓋 ３（ａｂｃｄ） アダプター付きシリンダー ４ 塗料供給路 ５（ａｂｃｄ） 管体部材 ６（ａｂｃｄ） 貫通孔（摺動範囲調整部） ７（ａｂｃｄ） 位置調整ネジ ８ 管体部材配置決め部材 ９（ａｂｃｄ） パッキン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−293163（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−155200（ＪＰ，Ａ) 特公 平５−9147（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭45−15268（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭45−15268（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B05B 7/02,7/08,7/12 B05D 1/02

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 塗料を供給する管体を２本以上有しかつ
   ２液以上を吐出でき、２以上の塗料を霧化する空気を供
   給する開口部内に複数の管体部材を配置し、前記複数管
   体部材の塗料吐出量を各管体部材で制御可能となし、前
   記複数管体部材の位置を短距離分離することにより、不
   完全混色した霧化粒子を形成させる、前記複数の管体を
   軸線方向に移動可能とし、各管体先端に設けた管体部材
   の突き出し距離により霧化粒子径を変動可能としたこと
   を特徴とするスプレーガン。
2. 【請求項２】 前記複数管体部材の塗料吐出量、塗料吐
   出時間及び塗料吐出タイミングをパルス信号により各管
   体で制御可能とし、各色の霧化粒子同士が管体部材出口
   で混色しないようにした、請求項１に記載されたスプレ
   ーガン。